JPH0634734U - 化学反応を内部で実施する装置 - Google Patents

化学反応を内部で実施する装置

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JPH0634734U
JPH0634734U JP3664493U JP3664493U JPH0634734U JP H0634734 U JPH0634734 U JP H0634734U JP 3664493 U JP3664493 U JP 3664493U JP 3664493 U JP3664493 U JP 3664493U JP H0634734 U JPH0634734 U JP H0634734U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反応流体を反応成分であってもよいコントロ
ール流体と混合する化学反応を連続的に実施するための
反応装置を提供する。 【構成】 反応流体をコントロール流体と混合する混合
ゾーン;反応器導管と内部導管とからなる反応ゾーン;
を含んでなり、混合ゾーンは反応ゾーンと流体連絡をし
ており、反応流体とコントロール流体との混合物は、導
管を通して、あるいは反応区域を通して、連続的に流れ
ることができ;混合ゾーンは反応ゾーンの上流に位置し
ており;内部導管はそれらの長さに沿って有孔である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、脱水素反応を包含する化学反応を実施するために有用な装置に関す る。
【0002】
【従来の技術】
エチルベンゼンのスチレンへの脱水素のような炭化水素の連続的接触脱水素に おいて、エチルベンゼンの熱分解に必要な温度より低いある温度に予熱されたエ チルベンゼンを過熱水蒸気と混合し、そして生ずる混合物を直ちに脱水素触媒を 含有する床に半径方向にあるいは軸方向に通過させる。エチルベンゼンのスチレ ンへの脱水素反応の生産性は、転化率と選択率との組み合わせにより測定される 。転化率は反応したエチルベンゼンの百分率として定義され、これに対して選択 率はスチレンを生成する合計の反応したエチルベンゼンの百分率として定義され る。
【0003】 従来、種々の反応器システムおよび反応方法が、反応条件、例えば、脱水素反 応の反応温度および/または反応混合物中の反応成分の濃度をコントロールする ために使用されてきている。接触脱水素反応を実施するための反応器システムの 1つの型は、触媒の大きい体積の固定床を含み、ここで反応熱は主としてエチル ベンゼン供給物と混合された過熱水蒸気により供給される。水素化反応の吸熱性 のため、反応混合物が反応器を通して流れかつ脱水素が進行するにつれて、反応 混合物は冷却される。この結果、反応速度は同時に減少し、これによりエチルベ ンゼンがスチレンへ転化される速度が減少する。不都合なことには、最初のエチ ルベンゼン/水蒸気の混合物の温度を単に増加することは、この問題を適当に排 除しない。なぜなら、高い温度は望ましくない副反応を増加し、これにより脱水 素反応の選択率が低下するからである。
【0004】 選択率を有意に減少しないで脱水素反応の転化率を増加するために、いくつか の接触反応器へ直列に使用し、1つの反応器からの流出物を予熱した後、次の反 応器へ導入することが、従来提案された(例えば、米国特許第3,660,51 0号および同第3,755,482号参照)。触媒床との接触前に炭化水素をあ る最高温度に加熱しかつその後追加の熱を加えない、これらの先行技術の方法に おいて、(いわゆる「段階間(interstage)」の加熱を排除する)、 転化率と選択率との間の所望のバランスを達成することができない。
【0005】 別法として、シェルおよび管型反応器において脱水素を実施することが提案さ れ、ここでエチルベンゼンの反応混合物は管を通して流れ、そして反応混合物は シェル側を流れる熱煙道ガスにより加熱される。不都合なことには、熱束の差が 交換器の管束を横切って生じ、その結果各管における反応速度(すなわち、転化 率および選択率)の差が生じ、これにより最適な生産性が妨害される。その上、 シェルおよび管反応器の生産規模の操業への拡大は容易に達成されない。
【0006】 さらに他の脱水素反応器は米国特許第3,787,188号に開示されており 、ここで反応成分(例えば、エチルベンゼン)の流れおよび熱維持流体(例えば 過熱水蒸気)の流れは、脱水素触媒の存在下に、前記流れの一方を触媒床を通し て軸方向に流しかつ他方の流れを前記触媒床を通して半径方向に流し、次いで軸 方向に流すことによって直接混合される。例示される実施態様において、熱維持 流体は、触媒との接触前に、加熱の目的で、触媒床を通して延びる複数の管を通 して上方に流れる。次いで、熱維持流体は前記管の上部中の複数の開口を通して 前記管の中から外に出て触媒床の中に入り、これによりそれは触媒床を通して下 方に流れる反応成分と混合される。エチルベンゼンの転化率は再び説明した反応 器において水蒸気の流れの最高温度により制限される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
脱水素反応を実施する先行技術の方法および脱水素反応および他の反応に使用 する装置の前述の欠点に鑑みて、このような反応を実施する経済的かつ効率的な 装置を提供することが高度に望ましいであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従って、本考案は、所望の脱水素反応および他の反応を包含する化学反応を連 続的に実施する反応装置であり、ここで反応流体は反応成分であってもよいコン トロール流体と混合される。この反応装置は反応成分の少なくとも一部をコント ロール流体の少なくとも一部と最初に混合する混合手段を含む。このシステムは 、さらに、反応器シェルまたはハウジングおよび前記反応器シェルの主要部分の 中にかつそれを通して延びる少なくとも1本の内部導管の反応ゾーンを含む。混 合手段は反応ゾーンと流体連絡をしており、これにより反応流体とコントロール 流体との混合物は1本または2本以上の内部導管を通して、あるいは1本または 2本以上の前記内部導管の外表面と前記反応器シェルまたはハウジングとによっ て形成される他の区域を通して連続的に流れる。1本または2本以上の内部導管 は開口または注入装置を含み、前記開口または注入装置は、反応器導管を通る複 数の位置において、追加量のコントロール流体および/または反応流体を1種ま たは2種以上の反応成分の流れの中に導入するか、あるいは反応混合物が反応器 を通して流れるとき、反応混合物がコントロール流体および/または反応流体と 連続的に混合されるように、反応混合物をコントロール流体および/または反応 流体の流れの中に導入する。反応混合物が反応器を通して流れるとき、反応器内 の反応温度、1種または2種以上の反応成分の濃度および/または滞留時間がコ ントロールされた方法連続的に変化するような速度で、コントロール流体および /または反応流体および反応の流れが混合されるように、内部導管は設計される 。必要に応じて、反応条件、とくに温度をコントロールするために、反応器ゾー ンは輻射ブロック構造体を通して延びることができる。輻射ブロック構造体は、 加熱ガスまたは冷却ガスを少なくとも反応器シェルの一部付近に流すことができ る通路を有し、これにより反応温度をコントロールするための外部の手段が設け られている。
【0009】 前述の反応装置において、最適な反応条件は反応全体を通じて維持され、これ により最大の生産性が提供される。この反応条件をコントロールする能力は、平 衡反応を実施するときとくに有利である。なぜなら、いったん平衡が維持される と、それ以上の生産性は反応条件を変化させることによってのみ得ることができ るからである。これは大抵の従来の反応器において困難であることが証明される が、反応条件は本考案の反応において容易に変化させることができる。この反応 器システムの追加の利点は、それを大気圧より低い圧力において実施される操業 に適当に使用できるという事実にある。さらに前述の反応器は比較的小型の、複 数の単位として容易に設置することができるので、本考案の反応器はプラントの 操業において、とくに低い需要の期間において、より大きい融通性を提供する。
【0010】 好ましい実施態様において、本考案の反応装置は接触脱水素方法において有用 な反応器システムである。このような反応器システムは、内部において延びる少 なくとも1本の有孔内部管または導管を有する管状シェルまたはハウジングを含 む。脱水素触媒の触媒床は1本または2本以上のコントロール流体導管と前記管 状シェルとによって形成される空間の少なくとも一部内に配置される。触媒床中 を延びる1本または2本以上のコントロール流体導管は、有孔であり、これによ り脱水素すべき反応成分と最初に混合されないコントロール流体の部分は、触媒 床を通して流れるとき、引き続いて反応成分と混合されることができる。実施に おいて、反応混合物中の1種または2種以上の反応成分の濃度が連続的に減少し かつ反応混合物の温度が連続的に増加するような条件において、コントロール流 体は反応混合物へ連続的に添加されかつ反応混合物は加熱される。必要に応じて 、反応器全体を通じて所望の温度を維持するために、反応器は、さらに、反応混 合物が触媒床を通して流れるとき、反応混合物を加熱する追加の手段を含む。
【0011】 脱水素反応に加えて、本考案の反応器は、その広い意味において、炭化水素、 置換炭化水素または炭化水素および/または置換炭化水素の混合物の熱分解およ び接触分解においてまたとくに有用であり、そして本考案は前述の反応器システ ムを使用して炭化水素を分解することを可能にする。詳しくは、炭化水素の熱分 解において、炭化水素を過熱水蒸気と混合し、生ずる混合物を反応器ゾーンを通 して流し、前記反応器ゾーンは熱輻射構造体を通して延び、そして前記熱輻射構 造体はそこを通して流れる反応混合物を加熱する加熱ガスを有する。追加量の過 熱水蒸気または炭化水素を1本または2本以上の有孔導管から、反応混合物が反 応導管を通して流れるとき、反応混合物の中に連続的に導入する。流れる反応混 合物へ過熱水蒸気または炭化水素のいずれを添加するかの決定は所望の目的生成 物に依存するが、一般に、最適な生成物の混合物を得るためには、分解すべき炭 化水素を過熱水蒸気の一部のみと最初に混合し、そして追加の過熱水蒸気を反応 混合物へ添加する。
【0012】 炭化水素の接触分解において、炭化水素を最初に水素と混合し、そしてこの混 合物を反応器内に含有される触媒床を通して流す。反応混合物が反応器導管を通 して流れるとき、水素または炭化水素を反応混合物へ連続的に添加する。反応混 合物の温度はこの水素および/または炭化水素の転化によりおよび、必要に応じ て、外部の加熱手段/冷却手段によりコントロールされる。
【0013】 添付図面(一定の比例に応じて描かれていない)を参照しながら、本考案を説 明する。 図1に示す反応器システムは、管状シェルまたはハウジング2を有する反応器 1からなる。導管3は管状シェルまたはハウジング2の主要部分の中にかつそれ を通して延びている。示す実施態様において、導管3は複数の開口または通路を 有する有孔円錐形またはテーパー区画5へ導く入口4および入口4の断面積より 小さい断面積を有する細長い区画6から成る。有孔テーパー区画8またはその付 近において、導管7は反応器へ入る。導管3および導管7は反応流体またはコン トロール流体を運ぶことができるが、例示の目的でのみ、図1の反応器およびそ の操作の説明において、導管3はコントロール流体を運び、そして導管7は反応 流体を運ぶと仮定する。反応流体の導管7は、反応器1に管状反応器シェル2中 の絞り部14、例えば、ベンチュリ形絞り部の付近において入り、これはコント ロール流体導管3のテーパー区画8中の開口または通路5を通過するコントロー ル流体とこれらの開口を過ぎて流れる反応流体との混合を促進する。コントロー ル流体導管3の細長い区画6も有孔であり、複数の開口または通路9を有して、 反応流体と混合するための導管3から反応器空間10の中へのコントロール流体 の連続流を形成する。反応器空間10は、例えば、環であり、管状シェル2の内 表面と導管3の外表面とにより定められる。出口11は反応器1からの反応流体 とコントロール流体との混合物の通路を提供する。
【0014】 図1に示す反応器の操作において、矢印12で示すように、反応の条件を、少 なくとも部分的に、コントロールするコントロール流体(これは反応流体であっ てもよい)は導管3を通して流れる。反応流体は、矢印13で示すように、導管 7を通して反応器1中へ流れる。反応流体は絞り部14を通して流れるとき、そ の流速を増加し、そして導管3のテーパー区画の上を流れ、コントロール流体の 一部は開口5を通過して反応器空間10の中へ入り、反応流体と混合される。コ ントロール流体の残部は、導管3の細長い区画6を通して流れる。コントロール 流体の残りの部分は連続的に複数の開口9を通して流れ、そして反応器空間10 を通して流れる反応流体とコントロール流体との混合物と混合される。開口を通 過するコントロール流体の量は、開口のサイズおよびコントロール流体の圧力お よび流速によりコントロールされる。導管3を通るコントロール流体の流速およ び/または圧力および導管3の細長い部分における開口9のサイズおよび分布は 、開口9から出るコントロール流体の速度を決定する。反応に引き続いて、反応 流体とコントロール流体との混合物は反応器1を出口11から出る。
【0015】 テーパー区画8における開口5からおよび導管3の細長い区画6における開口 9から出て反応器の中に入って反応流体と混合されるコントロール液体の比は、 所望の温度および/または反応流体の濃度が反応器全体を通じて達成されるよう に確立される。 例えば、吸熱反応において、コントロール液体はしばしば反応流体を加熱する ために使用され、そして反応流体の流れはしばしば大きい量の初期の熱入力を必 要とし、引き続いて最適の反応温度を維持するために必要な量の熱が加えられる 。エチルベンゼンをスチレンに脱水素するような反応において、反応温度は有利 には反応の進行とともに連続的に増加され、反応混合物への熱入力はしばしば有 利には一定であるか、あるいは反応混合物が反応器を通過するときわずかに低い 。この場合において、導管3がコントロール流体を運ぶとき、導管3のテーパー 区画5は有利には比較的大きいサイズ(すなわち、面積)を有する比較的大きい 数の間口および/または通路から成る。細長い区画6の始め(すなわち、入口) の側の開口9の数および/またはサイズも比較的大きく、開口の数および/また はサイズは導管3が反応器を通して延びるとき徐々に減少する。あるいは、導管 3が反応流体を運ぶとき、導管3から出る反応流体の量は最初比較的小さく、反 応流体が導管3の細長い区画6を通して流れるとき、反応器空間10の中へより 多い量の反応流体が導入される。
【0016】 実施される反応が発熱性であるとき、コントロール流体は一般に冷媒として使 用される。したがって、導管3がコントロール流体を運ぶとき、少量のコントロ ール流体を最初に反応流体と所望の反応が開始するまで混合し、そして、実質的 な反応が開始すると、反応温度をコントロールするために必要な量のコントロー ル流体を添加する。
【0017】 例示する実施態様は、反応器の軸の中心を通過する単一の内部の有孔導管3を 通過するコントロール流体と反応流体が混合される、好ましい実施態様を示すが 、単一の導管3の代わりに反応器1の中に延び込む複数の細い導管を使用するこ とができる。 図2は、触媒反応を実施するためにとくに有用な本考案の別の実施態様を示す 。示す実施態様において、反応器は延び込む複数の開口17をもつ導管16を有 する管状反応器シェルまたはハウジング15を含む。反応器は、さらに、その入 口端付近に導管18および19を含む。以後より詳しく例示するように、導管1 6,18及び19により運ばれる流体は実施する特定の反応に依存する。
【0018】 所望の反応を触媒する触媒20は、反応器空間、例えば、反応器シェル15の 内表面及び導管16の外表面により定められる環21内に配置される。触媒20 は反応器の入口端において第1流体透過性、触媒不透過性スクリーン23により 支持され、そして反応器の出口端において第2流体透過性、触媒不透過性スクリ ーン22により支持されている。ハウジング15内の絞り部24は、反応流体と コントロール流体との混合物の完全な混合を促進する。
【0019】 図2に示す反応器は広範な種類の触媒反応に使用することができるが、水素化 分解の操作を参照することにより詳しく説明する。この操作において、コントロ ール流体は一般に水素ガスであり、この水素ガスは反応流体としてはたらきかつ 反応混合物の温度をコントロールするはたらきをする。1つの操作方法において 、水素のコントロール流体は導管18を通して連続的に供給され、そして一般に ある高温に予熱される炭化水素反応流体は導管16および19を通して反応器へ 連続的に供給される。導管18から出る水素流体は導管19から出る炭化水素と 混合される。導管18中の水素および導管19中の炭化水素19の流速は、所望 量の水素および炭化水素を最初に混合し、引き続いてこの混合物を触媒に添加す る。一般に、2〜10モル部の水素を初めに各0.5〜2モル部の炭化水素と混 合する。生ずる混合物を直接触媒床20へ供給し、そこを通して軸方向に流す。
【0020】 導管16を通して流れる炭化水素は導管中の開口を通過して触媒床20の中へ 入り、ここでそれは前記触媒床を通過する水素/炭化水素混合物と混合される。 炭化水素は導管16中の開口を通して反応器内に最適温度を部分的にあるいは完 全に維持すると同時に所望の水素対炭化水素の比を維持するために十分な速度で 供給される。前述のように、これらの速度は導管16中の開口の数およびサイズ により容易にコントロールされ、そして、水素化分解の場合において、反応混合 物が触媒床を通して流れるとき比較的一定の温度に維持されるように維持される 。必要に応じて、外部冷却を用いて反応器内の最適温度を維持することができる 。しかしながら、好ましくは、炭化水素と混合される水素の量および温度は反応 器を通じて所望の反応温度および水素/炭化水素比を完全に維持するために十分 である。すなわち、反応混合物の外部の加熱または冷却は不必要である。水素化 分解された生成物は触媒床からおよび反応器から出口25を経て流れ、さらに処 理され、例えば、冷却され、引き続いて分離される。
【0021】 別の操作法において、炭化水素反応成分は導管18を通して流れ、一方水素の コントロールガスは導管16および19を通して流れ、内部の導管16中の開口 17を調節して触媒床中への要求される水素の流れを維持して反応器全体を通じ て所望の温度を保持する。 同様な方法において、図2に示す反応器は炭化水素の脱水素、例えば、エチル ベンゼンのスチレンへの脱水素に使用することができる。この反応において、一 般に過熱水蒸気あるいは、好ましさに劣るが、所望の高い温度に予熱された他の 不活性流体、例えば、メタン、窒素または他の不活性ガスであるコントロール流 体を導管16および19を通して流す。脱水素すべき炭化水素または他の材料は 導管18を通して流れる。コントロール流体の一部は最初に反応成分と混合され る。加熱された流体の残りの部分は、触媒床を通して流れるとき炭化水素と混合 される。最初に反応成分と混合され、そして引き続いて触媒床へ導入されるコン トロール流体の量および温度は、脱水素される炭化水素が触媒床を通過するとき それを最適温度に維持しおよび/または炭化水素が触媒床を流れるときコントロ ール流体に関してそれを最適濃度に維持するように選択される。
【0022】 脱水素反応、例えば、エチルベンゼンのスチレンへの脱水素を実施するための 本考案の反応器からなる好ましいシステムは図3に示されている。過熱された水 蒸気のコントロール流体を使用するエチルベンゼンのスチレンへの脱水素を参照 して説明する反応器システムは、セラミック材料27でライニングされた炉(好 ましくは一般に垂直炉)からなる。セラミック材料27は、一般にセラミックの 付加されたブロックであり、それらの表面から熱を輻射することにより大きい熱 束を炉の内部へ提供する。炉26はその上部で煙突28により大気と連結してい る。炉26の基部から炉26を通して脱水素反応器29へ、第1コントロール流 体導管30が延びている。この導管30は過熱された水蒸気または脱水素反応器 29に対して不活性である他の加熱ガスを運ぶ。
【0023】 加熱ガス、例えば、熱燃焼ガスまたは煙道ガスを発生するバーナーノズル32 を有する加熱室31は炉26の中へ開いている。図3に示すように、バーナー3 2は炉26中のコントロール導管30の入口またはその付近に位置する。炉が所 望温度に維持されているとき、バーナーの数および/または位置は本考案のこの 実施態様の実施にとってとくに臨界的ではない。
【0024】 第2コントロール流体導管33およびエチルベンゼンを運ぶ反応流体導管35 は、最初にエチルベンゼンを過熱水蒸気と混合するための混合装置34へ接続さ れている。混合装置34へのその導入前に、反応流体導管35は炉26の予熱対 流ゾーンを通して流れる。 反応器29は外側シェルまたはハウジング37からなる。エチルベンゼンと過 熱水蒸気との混合物の流れのための環または反応ゾーン38は、ハウジングの内 表面と反応器中へ延び込む導管30の部分の外表面との間において形成される。 環38は脱水素触媒、典型的には米国特許第4,139,497号中に記載され ているような鉄酸化物触媒を含有し、そして脱水素の実際のゾーンとしてはたら く。脱水素触媒は第1流体透過性、触媒不透過性支持体39および第2流体透過 性、触媒不透過性支持体40により所定位置に維持される。反応器29中へ延び 込む導管30の部分は有孔であって、過熱水蒸気の流体は導管30から反応器2 9の中へ入ることができる。混合装置34は反応器29の触媒床と流体連絡して いる。望ましくない副反応は過熱水蒸気とエチルベンゼンとの最初の混合直後に 開始するので、触媒床は好ましくは混合装置34に近接して触媒床への導入前の 混合物の対流温度を減少させる。
【0025】 反応器29の環38は、好ましくはシェルおよび管型の、熱交換器41と連結 している。図示する実施態様において、熱交換器41は反応生成物を急速に冷却 することができ、炉26内に配置されている。構成の容易さおよび資本投下の考 慮から、エネルギー効率およびメンテナンスを最高とするために、このような配 置は好ましく、この熱交換器は外部に配置することができ、そしてしばしば、有 利に炉26の外部に配置される。熱交換器41は、冷却流体、例えば、水を熱交 換器、一般に熱交換器のシェル側に供給するための冷却流体入口42、冷却流体 出口43および熱交換器から出る冷却された脱水素反応生成物のための生成物出 口導管44からなる。
【0026】 この反応システムの操作において、水蒸気を導管30を通して炉26の中にか つ反応器29へ向けて供給する。バーナー32により発生された加熱ガスは導管 30の中のコントロール流体の流れ方向に同時に流れ、水蒸気が反応器29中へ 導入される前にそれを加熱する。典型的には、エチルベンゼンのスチレンへの脱 水素において、水蒸気は、その反応器29への導入前に、600〜1200℃、 有利には800〜1100℃の温度に有利に加熱される。
【0027】 エチルベンゼンまたはエチルベンゼンを含有する炭化水素混合物、好ましくは 少なくとも95%、より好ましくは97重量%の脱水素すべきエチルベンゼンの 炭化水素混合物を炉26の予熱区画36中の導管35を通して供給し、ここでエ チルベンゼンは高温に予熱される。図3に例示する実施態様に示すように、炉の 予熱区画を通して流れる熱煙道ガスを使用してエチルベンゼンを予熱する。煙道 ガスは引き続いて煙突28を通って大気へ行く。
【0028】 予熱されたエチルベンゼンは混合装置34へ供給され、ここでそれは第2コン トロール流体導管33を通して混合室34へ供給される過熱水蒸気と混合される 。生ずる炭化水素/過熱水蒸気混合物は脱水素触媒を含有する触媒床へ直ちに供 給される。混合物は触媒床を通して反応器出口へ向かって流れるとき、導管30 の有孔部分から触媒床中へ行く過熱水蒸気と連続的に混合される。
【0029】 エチルベンゼンが予熱される温度、予熱された炭化水素反応流体と最初に混合 される過熱された流れの量および温度、および過熱された流れが反応器29を通 して流れるとき、それがエチルベンゼンと引き続いて混合される速度は所望の脱 水素反応生成物に依存する。詳しくは、反応の転化率および選択率は脱水素条件 に依存する。一般に、転化率は脱水素反応の温度に主として依存し、より高い転 化率は典型的にはより高い脱水素温度の使用から得られる。選択率は、他方にお いて、炭化水素の温度に対応する熱分解の量および触媒床との接触前の炭化水素 が前記温度にある時間に依存し、より高い温度およびより長い時間は選択率に悪 影響を及ぼす。さらに、選択率は、反応混合物が触媒床を通して流れるときの反 応流体の反応温度および濃度に依存する。したがって、脱水素反応条件、すなわ ち、単位触媒体積当りの反応混合物の滞留時間および反応器を通して流れる反応 混合物の温度プロフィルは、有利には、選択率および転化率の最適なバランスが 得られるように選択される。
【0030】 本考案の実施において、炭化水素は有利には炭化水素の有意の熱反応、例えば 、分解が起こる温度より低い温度に予熱される。前記温度より低い温度において 、予熱温度は脱水素すべき特定の炭化水素、使用する脱水素条件(例えば、脱水 素触媒、所望の脱水素温度など)、そして予熱された炭化水素と最初に混合され る水蒸気の温度に依存する。一例として、エチルベンゼンは有利には400〜6 25℃、好ましくは450〜550℃の温度に予熱される。
【0031】 同様に、予熱された炭化水素と最初に混合される過熱水蒸気の量および温度は 、初期の脱水素の所望温度および所望のエチルベンゼン対過熱水蒸気の初期の比 を包含する種々の因子に依存する。一般に、スチレンの製造において、エチルベ ンゼンと過熱水蒸気との生ずる混合物が500〜700℃、好ましくは575〜 650℃の温度を有するような量で、過熱水蒸気はエチルベンゼン反応成分と混 合される。一般に、これはエチルベンゼン反応成分の各部につき0.2〜20部 の過熱水蒸気を最初に混合して所望温度を得ることを含むであろう。次いで、生 ずる混合物を触媒床へ直ちに供給する。この予熱炭化水素と過熱水蒸気との直接 混合およびそれらの直ちの触媒床への移送は、エチルベンゼンおよび他の炭化水 素の脱水素に通常関連する望ましくない熱分解を本質的に排除する。
【0032】 一般に、過熱水蒸気が導管の有孔部分を通過して触媒の中へ入る速度は、脱水 素反応混合物の温度が反応器出口またはその付近においてある最大温度に連続的 に増加するように、かつエチルベンゼンのスチレンへの転化が増加するとき、反 応混合物の滞留時間のプロフィル(すなわち、触媒の単位面積当りの炭化水素反 応成分の滞留時間のプロフィル)が減少するように、すなわち、反応混合物の速 度が増加するように、コントロールされる。有利には、反応器の出口における脱 水素反応混合物の温度が690〜800℃より好ましくは625〜750℃であ り、かつ反応器を去る過熱水蒸気/エチルベンゼンの比が0.4〜3、より好ま しくは0.5〜2であるような速度でかつ温度をもって過熱水蒸気は添加される 。
【0033】 最も有利に用いられる滞留時間は特定した脱水素触媒を包含する種々の因子に 依存するが、反応器内の炭化水素の滞留時間は有利には短い。10秒より短い滞 留時間は一般に好ましい。より好ましくは、炭化水素の滞留時間は0.005〜 5秒、最も好ましくは0.01〜2秒である。 脱水素に引き続いて、反応生成物は反応器29から反応器の出口導管を通って 熱交換器41へ入り、ここで脱水素された生成物は直ちに十分に低い温度に冷却 されて、望ましくない副生成物を生成する反応を完全に停止させる。例えば、エ チルベンゼンの脱水素反応生成物は、反応器の触媒床を出た後、0.2秒以内に 、好ましくは0.1秒以内に、450℃より低い、好ましくは400℃より低い 、温度に冷却することが有利である。脱水素生成物が冷却された後、生成物を生 成物出口導管44を通して排出し、そして、必要に応じて、1または2以上の追 加の熱交換器または冷却器によりさらに冷却される。さらに下流で、最終生成物 は比較的純粋な所望脱水素生成物、すなわち、スチレンとして回収することがで きる。
【0034】 脱水素生成物の冷却は、熱交換器中の冷却流体として一般に使用される水から の水蒸気の発生により達成することができる。詳しくは、脱水素反応生成物と混 合される水蒸気の凝縮は冷却水から比較的低い圧力を発生することができる。す なわち、過熱水蒸気は凝縮され、そして凝縮熱は過熱水蒸気の生成を促進するこ とができる。この低い圧力の水蒸気は引き続いて再使用のための過熱水蒸気の生 成に使用することができる。
【0035】 炭化水素または炭化水素混合物の熱分解のための反応器システムの使用は、図 4に示されている。図示する装置は、熱回収区画F、コントロール流体加熱区画 Sおよび反応ゾーンRからなる。 加熱区画Sは、セラミック材料46、一般にセラミックの隣接するブロックで ライニングされた炉内に配置されたコントロール流体導管45からなる。コント ロール流体反応45は、炉を通してコントロール流体を炭化水素反応成分と混合 するための混合装置47へ延びている。一般に、コントロール流体は過熱水蒸気 であり、そしてこの反応器システムはそれに応じて説明する。
【0036】 導管45の供給端に、低い温度の水蒸気を受け取るための第1ヘッダー48が 存在する。ヘッダー48は、一般に熱伝達をより効果的にするための複数のフィ ンを有する複数の対流熱導管49の一方の端へ接続されている。対流熱導管49 の他方の端は、導管45へ接続されている第2ヘッダー50へ接続されている。 図4において、2つの加熱ゾーンを用いて水蒸気が導管45を流れるとき、そ れを過熱する。詳しくは、第1加熱ゾーンの一方の端は加熱ガス、例えば、熱燃 焼ガスまたは煙道ガスを発生するバーナー52を有するチャンバー51の中に開 いている。このガスは、矢印79で示すように、過熱水蒸気の流れに対して向流 で加熱ゾーンを通して流れる。第1加熱ゾーンの他方の端は煙突53の中へ開い ている。第2加熱ゾーンにおいて、炉は加熱ガスを発生するバーナー55を有す るチャンバー54の中へ開いている。加熱ガスは、矢印77で示すように、混合 装置47へ向う水蒸気の流れと並流で流れる。第2加熱ゾーンの他方の端は導管 57の中に開いている。導管57は熱回収区画Fの対流加熱器58と連結してい る。2つの加熱ゾーンが図4に示す実施態様に例示されているが、水蒸気は1つ または3つ以上の加熱ゾーンを使用して、あるいは他の適当な手段により所望温 度に加熱することができる。
【0037】 炭化水素を混合装置47へ運ぶ炭化水素反応成分供給管路59は、熱回収区画 Fの対流加熱器58内に配置されている。炭化水素へ水または水蒸気を導入する ための希釈剤導管60は、対流加熱器58内の導管59へ接続されている。対流 加熱器58は煙突61により大気と連結している。 反応器システムの反応または分解ゾーンRは、反応器のシェルまたはハウジン グ63を有する反応器62からなる。反応器62はセラミックブロック64を有 する炉内に配置されている。複数の開口66を有する有孔導管65は反応器62 の中へ延び込んでいる。反応器の空間または環67は、ハウジング63の内表面 および導管65の外表面により形成されている。1つの実施態様において、反応 器は過熱水蒸気の一部および炭化水素または炭化水素混合物が最初に混合され、 そして炭化水素/水蒸気混合物が反応器の空間67を通して流れかつ過熱水蒸気 が導管65を通して流れるように設計される。あるいは、第2実施態様において 、反応器は炭化水素または炭化水素混合物の一部が過熱水蒸気と最初に混合され るように設計される。引き続いて、炭化水素は有孔導管65を通して流れ、そし て炭化水素/水蒸気混合物は反応器の空間67を通して流れる。反応器の空間6 7は一次交換器68と出口管路69により連結する。
【0038】 反応ゾーンは、さらに、バーナー71を有するバーナーチャンバー70からな る。分解反応は炭化水素と過熱水蒸気とが最初に混合されるとき直ちに高い速度 で開始しかつこれらの熱分解反応は高度に吸熱性であるので、バーナーを好まし くは混合室に密接させ、これにより高い熱束を反応器導管65の入口へ供給して 、所望の高い温度がその内部で維持され得るようにする。炉の出口は対流加熱器 58と導管73により連結している。 一次熱交換器68、好ましくは反応生成物を急速に冷却することができるシェ ルおよび管型熱交換器は、冷却流体、例えば、水を熱交換器へ供給する冷却流体 入口74および冷却流体出口75を含む。熱交換器68は、さらに、熱交換器か ら出る冷却された反応生成物のための生成物出口導管76を含む。
【0039】 操作において、水蒸気をヘッダー48へ供給する。矢印78で示すように、水 蒸気は対流加熱器49を通してヘッダー50へ行き、次いで導管45の中に入る 。矢印79で示すように、バーナー52で発生された加熱ガスは水蒸気の流れに 対して向流で動き、導管49を通過するとき水蒸気を加熱する。 水蒸気が導管45を流れるとき、加熱ガスは、矢印77で示すように、チャン バー54と混合装置47との間の水蒸気過熱器の第2反応ゾーンを通して延びて いる導管45の部分を通して流れる過熱水蒸気と並流で動く。加熱ガスの温度は 低下し、そして水蒸気を、好ましくは1000〜1500℃の温度に、さらに加 熱する。
【0040】 約1000℃の水蒸気温度は遅い分解速度をしばしば生じかつ1500℃以上 の水蒸気温度は分解時に生成する副生物の量を比較的増加するので、炭化水素と 最初に混合する水蒸気の温度は好ましくは1100〜1400℃である。 分解すべき炭化水素または炭化水素混合物は導管59を通して流れ、対流加熱 器58を通過し、そして所望温度に予熱される。水または水蒸気を必要に応じて 導管60により炭化水素へ添加する。炭化水素と混合すべき水蒸気または水の量 および炭化水素または炭化水素と水蒸気との混合物を予熱する温度は、種々の因 子、例えば、分解すべき炭化水素の特定の組成に依存する。一般に、炭化水素供 給物はそれを水蒸気中に分散した炭化水素供給物の蒸気または「ミスト」、すな わち、微細な滴に転化するために十分な温度に加熱される。
【0041】 一例として、供給物が主として軽質炭化水素の混合物(例えば、5以下の炭素 原子の炭化水素を主として含有する炭化水素供給物)から成るとき、炭化水素に 水をほとんどまったく添加せず、好ましくは炭化水素の重量に基づいて約20重 量%より少ない量で添加し、そしてこの混合物を500〜750℃の温度に予熱 する。重質炭化水素(例えば、6以上の炭素原子の炭化水素を主として含有する 炭化水素混合物)を分解するとき、好ましくは炭化水素の重量に基づいて約10 〜50重量%の水を炭化水素に添加し、そしてこの混合物を300〜500℃の 温度に予熱する。
【0042】 一般に、有意の分解反応を防止するために十分に低い、これらの温度において 、炭化水素は典型的には水蒸気であるか、あるいはミストとして存在する。 図示する実施態様において例示されるように、過熱水蒸気の調製および分解反 応の加熱に用いる加熱ガスは好ましくは炭化水素の予熱に用いられる。 1つの実施態様において、予熱された炭化水素を過熱水蒸気の一部と混合し、 そしてこの混合物を反応器空間67を通して流し、この間過熱水蒸気は有孔導管 65を通して流れる。
【0043】 別の実施方法において、過熱水蒸気を予熱された炭化水素または炭化水素混合 物のみと最初に混合し、引き続いて反応器ゾーンを流れる炭化水素/水蒸気混合 物中に有孔導管から導入する。この別の実施態様は炭化水素のエチレンへの分解 においてとくに有利に使用される。初期の反応において炭化水素の分圧が低いた め、所望の高い百分率でエチレンが生成する。炭化水素の熱分解における反応器 の操作を、この実施態様に関して以下により詳しく説明する。
【0044】 この実施態様において、過熱水蒸気を最初に炭化水素または炭化水素混合物と 混合装置47内で混合する。過熱水蒸気および炭化水素は、生ずる混合物の温度 が混合すると直ちに分解反応を開始することができるような量で、最初に混合さ れる。一般に、このような温度は典型的には800〜950℃の範囲内で変化し 、そして0.2〜20重量部の過熱水蒸気を最初に炭化水素混合物の1重量部と 混合する。
【0045】 生ずる過熱水蒸気/炭化水素混合物は反応器空間67を通して流れ、そして炭 化水素の残部は有孔管65を通して流れる。炭化水素は導管65を通して流れる とき、過熱水蒸気/炭化水素混合物と連続的に混合される。反応器を通して流れ る水蒸気/炭化水素混合物は、バーナー70により発生しかつセラミックブロッ ク構造体を通して矢印80で示すように流れる加熱ガスにより加熱される。
【0046】 分解反応により調製される生成物は、種々の因子、例えば、分解される炭化水 素混合物の特定の組成、分解反応を実施する特定の温度および反応器内の炭化水 素の滞留時間に依存する。有利には、分解反応は所望生成物混合物を形成するた めに十分な条件において実施される。 分解する混合物の温度は、とくに、分解する混合物と並流で流れる加熱ガスに よる輻射および/または対流(主として、輻射ブロック構造体のセラミック材料 からの輻射)による、熱入力、および炭化水素が反応器を通して流れるとき炭化 水素/水蒸気と混合される速度に依存する。一般に、分解反応の吸熱性および分 解反応の反応速度のために、混合室47において炭化水素と過熱水蒸気とを混合 するとき直ちに比較的高い熱束が要求される。この時点において、分解反応はそ の最高の速度で進行し、これにより吸熱反応のため最高の冷却が生ずる。これに より、反応器ハウジング63の最高の壁温度(スキン温度)を超えないで、非常 に高い初期の熱束が得られる。分解する反応混合物は反応器を通して流れるにつ れて、反応速度ならびに熱の吸収は減少する。したがって、反応器ハウジング6 3の材料を過熱しないで最適の熱束を維持するために、混合装置47から出る炭 化水素/過熱水蒸気混合物は好ましくは炭化水素の流れと並流にチャンバー70 から直接流れる煙道ガスにより加熱される。煙道ガスは、矢印78で示すように 、分解する混合物と並流で流れる。煙道ガスの温度は、それがセラミック構造体 を通して流れるとき、低下する。この温度の低下は、望ましくは、反応器ハウジ ング63の長さに沿って減少する。
【0047】 分解反応は、また、有孔導管65を通して反応器空間67の中に入る炭化水素 によりコントロールされる。一般に、最適な反応条件を維持するためには、炭化 水素/水蒸気が反応器を通して流れるとき、連続的に増加する量の炭化水素を流 す。反応器を去る過熱水蒸気/炭化水素反応成分の比は、好ましくは0.4〜5 、より好ましくは0.5〜2である。一般に、煙道ガスおよび添加される炭化水 素は炭化水素/水蒸気混合物を反応器全体を通じて一定温度に維持する。
【0048】 説明する方法において、分解混合物の所望の温度プロフィルは、部分的に、混 合装置47において炭化水素と混合される過熱水蒸気の感知し得る熱により維持 され、引き続いて、ブロックおよび反応器ハウジングを同時に加熱する輻射ブロ ック64を通過する加熱ガスにより維持される。 操作において、副生物の生成を減少するためには、炭化水素は反応器を通して 急速に動く。所望の滞留時間は種々の因子、例えば、炭化水素供給物の組成、分 解温度および所望の生成物混合物に依存するが、混合装置47から熱交換器68 への滞留時間は一般に0.2秒より短い。有利には、重質炭化水素の分解におい て、滞留時間は0.005〜0.2秒、好ましくは0.01〜0.1秒であり、 そして軽質炭化水素の分解において、滞留時間は0.002〜0.15秒、好ま しくは0.03〜0.12秒である。
【0049】 反応に引き続いて、分解された反応生成物は熱交換器68へ入り、そして直ち に、望ましくない副生物の形成に導く反応を直ちに停止するために十分な温度、 例えば、350〜750℃の温度に冷却される。熱交換器内の滞留時間は、好ま しくは約0.1秒より長くなく、より好ましくは0.05秒以内である。一次熱 交換器、図4において68と表示されている、は概略的にのみ例示されており、 ここで一般的に説明されているだけである。好ましい熱交換器は、1981年9 月8日に提出された欧州特許出願第0074434号中に詳述されている。
【0050】 一次熱交換器68内で冷却された後、反応生成物は生成物出口76を通して排 出され、そして一般に熱交換器68へ接続された1または2以上の追加の熱交換 器または冷却器(図示せず)を通過する。これらの熱交換器または冷却器を通過 するとき、生成物はさらに冷却される。 炭化水素を熱分解するための異なる反応器システムは図5に示されている。詳 しくは、図5における反応器システムは、軽質炭化水素供給物、例えば、5個以 下の炭素原子の炭化水素を主として含有する炭化水素混合物と、重質炭化水素供 給物、例えば、6個以上の炭素原子の炭化水素を主として含有する炭化水素混合 物とを同時に分解するために有用である。本考案の例示する実施態様の方法のた めに、反応流体を炭化水素、すなわち、分解すべき軽質炭化水素および重質炭化 水素の両者の流れであると考え、そしてコントロール流体は過熱水蒸気である。
【0051】 例示する実施態様において、水蒸気を過熱する手段は、内部に配置された混合 装置83へ導く水蒸気導管82を有するセラミックまたは他の適当な輻射材料の 輻射ブロック構造体81からなる。所望の高温の加熱ガスは熱ガス発生器または バーナー84により発生される。図4に示すように過熱された水蒸気の導管に沿 って種々の位置にバーナーを設ける代わりに、加熱ガス発生器またはバーナー8 4は炉85の水蒸気入口側に位置する。炉85全体を通じて種々の点における熱 ガス発生器86および87による新しい燃料および空気の注入は、ガスを所望温 度に加熱する。一般に、バーナーおよび/または燃料または空気注入器の数およ び炉内のそれらの特定の位置は、加熱ガスが所望の高温に加熱され得るかぎり、 本考案の実施にとって臨界的ではない。バーナーの数およびそれらの位置はそれ に応じて選択される。図示する実施態様において、加熱ガスは炉85を通して流 れ、そして予熱炉89に導く導管88を通って炉から出る。加熱ガスは炉89か ら導管を通って大気へ排出される。
【0052】 水蒸気導管82に加えて、軽質炭化水素供給導管91は予熱炉89を通して混 合装置83へ延びている。導管82からの水蒸気と導管91からの軽質炭化水素 との混合物を運ぶ第1反応器導管92は、輻射ブロック構造体93を通して、有 孔導管95と第2反応器導管96のシェルとの間に形成された環94の中へ延び る。第2反応器導管96は、セラミックブロック構造体97を通して延びる。重 質炭化水素供給導管98は、予熱炉89を通して延びて有孔導管95の入口端の 中に入り、重質炭化水素は環94を通して流れる軽質炭化水素と過熱水蒸気との 混合物中に入ることができる。反応器は熱交換器99へ生成物出口導管100に より接続されている。
【0053】 別の実施態様において、反応器システム重質炭化水素が環94を通して流れか つ軽質炭化水素/水蒸気混合物が導管95の有孔部分を通して供給されるように 設計することができる。 例示する反応器システムの操作において、必要に応じて少量の水または水蒸気 と混合されていてもよくかつ所望温度(例えば、5個以下の炭素原子の炭化水素 を主として含有する供給物について500〜700℃)に予熱されていてもよい 、軽質炭化水素供給物は混合装置83へ供給される。混合装置83において、軽 質炭化水素は過熱水蒸気または他のコントロール流体と混合される。炭化水素/ 水蒸気は導管92を通して流れるとき、軽質炭化水素は分解される。分解反応を 実施するための所望の温度プロフィルは、最初に炭化水素を高温の水蒸気と直接 混合しかつ、矢印81で示すように、熱空気発生器86により混合装置83また はその付近において予熱される輻射ブロック構造体を通して流れる加熱ガスによ り、導管92を通じて維持される。
【0054】 重質炭化水素供給物は、有利には水または水蒸気と混合され、そして予熱され た炉89内で所望温度に予熱される。例えば、6個以上の炭素原子の炭化水素を 主として含有する重質炭化水素供給物は、好ましくは、重質炭化水素供給物の重 量に基づいて、10〜30重量%の水蒸気または水と混合され、300〜600 ℃に加熱される。次いで、予熱された炭化水素は引き続く分解のため有孔導管9 5へ供給される。重質炭化水素は有孔導管95から環94へ流れ、そして導管9 2からの過熱水蒸気と分解された軽質炭化水素との流れる混合物と連続的に混合 される。軽質炭化水素/水蒸気混合物は、重質炭化水素を希釈しかつ重質分解混 合物を加熱する。
【0055】 分解反応混合物は、また、反応器導管92および96の外側において炉85を 通過する加熱ガスにより加熱される。重質炭化水素の分解条件は、所望の分解条 件、例えば、温度プロフィルが反応器の長さに沿って得られるように選択される 。この分解反応の条件は、重質炭化水素が軽質炭化水素/水蒸気混合物と混合さ れる速度、この混合物の温度および反応器導管の外側を流れる加熱ガスから得ら れる分解混合物の熱入力に依存する。分解反応の高度の吸熱性のため、熱束は最 初に高く、そして分解反応の間に徐々に減少する。加熱ガスが重質炭化水素の流 れと並流に流れるとき、加熱ガスの温度は減少し、その結果反応器に沿った熱束 の所望の減少が得られる。さらに、所望の分解条件をコントロールするため、比 較的多い量の重質炭化水素を軽質炭化水素/水蒸気混合物に添加し、そして連続 的に減少する量の重質炭化水素を引き続いてこの混合物へ添加する。
【0056】 分解された生成物は急速に、好ましくは0.1秒以内、より好ましくは0.0 5秒以内に熱交換器99において冷却される。 本考案の反応器において有用な種々の構成成分に関すると、コントロール流体 および反応流体との混合は、図1および図2の反応器において例示するように、 2種類の流体を緊密にかつ均一に混合することができる任意の手段を用いて適当 に実施される。あるいは、ベンチュリ噴射またはその同等物に2種類の流体の混 合に使用することもできる。
【0057】 例示した実施態様を参照して説明したように、本考案の反応器は反応器のハウ ジングまたは導管の中に延び込む有孔導管からなり、環または他の区域は有孔導 管および反応のハウジングにより定められ、実際の反応ゾーンを構成する。反応 器の設計(例えば、反応ゾーンの断面積および有孔導管のサイズおよび有孔導管 中の開口の数など)は、所望の温度プロフィルおよび最適なまたは所望の温度プ ロフィルを維持するために要する熱入力、触媒床の単位当たりの反応器内または 接触反応器内の反応成分の所望の滞留時間および反応成分へのコントロール流体 の希釈効果)および有孔導管および反応器の環をどの流体(すなわち、反応流体 またはコントロール流体またはそれらの混合物)が流れるかに依存し、そしてそ れらは当業者により限定された実験的試験により容易に決定される。一般に、熱 の効率的使用のために、反応導管は先行技術において使用されるものよりも有意 に短い。
【0058】 一般に、最適の反応条件を維持するために、有孔導管は、反応ゾーンの本質的 全体の長さを通して延びるであろう。あるいは、コントロール流体が好ましくは 反応流体と反応の初期の部分の間において混合される場合において、有孔導管は 有利には反応器の最初の部分の中にのみ延び込むことができ、あるいは反応器の 出口端から反応器の供給部分の中に延び込むことさえできる。
【0059】 本考案の反応器の構成において、反応器の導管および有孔導管は有利には用い る反応および反応流体に対して不活性である材料から構成され、前記材料は所望 の形状、例えば、管の形状に製造することができ、かつ実施温度に耐えるために 十分に温度抵抗性がある。高温、例えば、700℃以上の温度の実施において使 用されるコントロール流体および反応流体の導管を製作するために使用すること ができる金属組成物、例えば、鉄のNi基合金、クロムコバルト、モリブデン、 タングステン、誘導体タンタルまたはNi合金の管である。これらのニッケル合 金組成物は、一般に1200℃程度に高い温度に耐えることができ、そしてまた 反応器の導管内に存在する圧力を支持することができる。これらの金属組成物の うちで、ニッケルおよびクロムの合金が好ましい。
【0060】 1200℃以上の温度で使用するために導管をセラミック組成物、例えば、ア ルミニウム酸化物またはケイ素窒化物から製作することができることが考えられ る。このようなセラミック組成物は金属組成物よりも相応して高い熱束を付与し 、これにより滞留時間をさらに短縮することができると信じられる。さらに、高 い実施温度における材料の膨脹の問題は実質的に減少する。好ましくは、これら のセラミック材料は透明ないし半透明である。このような場合において、有意な 量の熱はセラミックブロックからの輻射および加熱ガスにより反応混合物へ直接 伝達される。このような方法で、反応器の導管はより低い温度を有すると同時に より高い熱束を反応混合物へ提供する。
【0061】 より低い温度による実施において、反応供給およびコントロール流体導管は、 使用する特定の温度およびコントロール流体に依存して、より普通の材料、例え ば、炭素鋼またはステンレス鋼から適当に作られる。 多くの用途、とくに反応器を用いて吸熱反応を実施する操業において、反応器 をセラミック材料でライニングされた炉あるいはそうでなければセラミック構造 体からなる炉の内部に配置される。セラミック材料は大きい熱束を提供する。加 熱ガスから反応導管および水蒸気導管への直接の熱伝達は、輻射ブロックの内表 面からの輻射熱により達成される大きい熱束に比べて比較的小さい。セラミック 材料の形状を適当に選択することによって、所望の熱束を与える輻射ブロックの 内表面を得ることができる。例えば、高い熱束は輻射ブロックの表面積を拡大す ることにより得ることができ、これに対して低い熱束は相応して同一温度の輻射 ブロック構造体の表面積を減少することにより得られる。
【0062】 水蒸気過熱器および反応ゾーンの両者における輻射ブロック構造体の構成にお いて使用される材料は、分解作業において用いられる温度に耐えるために十分に 耐熱性である材料である。好ましい材料は、高温耐火材料において使用されるタ イプのセラミック組成物である。耐火性のこれらのブロックは、余分な強さを提 供するためのクロム酸化物添加剤を有する比較的純粋なアルミニウム酸化物から 成るセラミック組成物である。輻射ブロック構造体において使用できる他の材料 は、マグネシウム酸化物、ジルコニウム酸化物、トリウム酸化物、チタン酸化物 、ケイ素窒化物、ケイ素炭化物および酸化物繊維材料を包含する。
【0063】 以下の実施例により、本考案をさらに説明する。これらの実施例は本考案の範 囲を限定するものと解釈すべきではない。これらの実施例において、すべての部 および百分率は、特記しないかぎり重量による。 実施例1〜11において、水蒸気対炭化水素の比(S/O比)は触媒床の出口 における水蒸気対炭化水素の比である。各実施例の結果において、転化率は反応 したエチルベンゼンの重量%で表わし、そして選択率はスチレンを生成する反応 した(すなわち、転化した)エチレンベンゼンの合計量のモル%である。用語kg St/kg触媒は、「1回通過(one through)」の基準で触媒1キロ グラム当りに生成したスチレンのキログラム数を表わす。
【0064】 略号「WHSV」は、触媒上を通過した炭化水素の重量として測定した重量時 間空間速度を触媒の合計重量で割ったものである。 実施例1〜5 各実施例1−5についてのデータは、約98%のエチレンベンゼン、1.3% のスチレンおよび残部のベンゼン、トルエン、クメンおよびn−プロピルベンゼ ンを含有する炭化水素供給物を本考案に従い脱水素することによって得られた。 実験データを得るために使用した反応器は、図2の装置をシミュレーションする 実験の反応器である。反応シェルは内径5cmの直径2.5mのパイプである。そ れは熱煙道ガスの流れのための通路を有するセラミックブロック構造体を通して 延びている。反応器シェルを通して延びる内部の有孔管は、外径1cmである。有 孔導管は直径1mmのある数の孔を有する。これらの孔はより大きい量の水蒸気が 反応器に開始において導入され、そしてより少ない量の水蒸気が反応器の長さに 沿って添加されるように分布している。慣用の鉄酸化物脱水素触媒(すなわち、 HC−77 RT型、ダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能である)を使用 した。各実施例における反応条件、転化率、選択率および生成物の収率を表Iに 報告する。結果は炭化水素供給物の1回通過に基づく。
【0065】 表 I 実 施 例 温度、エチルベンゼン/水蒸気混合物 入口、℃ 567 586 588 595 587 出口、℃ 665 703 704 705 680 温度、水蒸気、℃ 747 793 793 803 793 温度、エチルベンゼン、℃ 443 453 453 459 453 S/O比 出口 1.3 1.2 1.4 1.6 1.6 滞留時間 秒 0.19 0.19 0.19 0.19 0.19 圧力低下 触媒床、バール 1.03 1.43 1.67 1.85 1.93 WHSV 2.05 2.52 2.52 2.52 2.52 結 果 転化率、% 51.6 64.1 71.5 72.5 61.0 選択率、% 92.4 90.3 88.3 87.4 90.8 kg St/kg 触媒 0.96 1.43 1.56 1.57 1.37 このデータから明らかなように、本考案の反応器および方法を用いて調製され た脱水素反応の生成物の転化率および選択率ならびに生成物の組成および収率は 、とくに従来の脱水素技術を用いて従来の反応器内で実施した従来の脱水素反応 に比較すると、驚くほどに極めて優れる。従来の技術において、転化率は通常5 0〜55%であり、そして対応する転化率における選択率は一般に90〜85% である。
【0066】 実施例6〜11 98%のエチルベンゼン、1.3%のスチレンおよび残部のベンゼン、トルエ ン、クメンおよびプロピルベンゼンを含有する炭化水素供給物を実施例1におい て使用した実験室の反応器を使用して分解する。反応は実施例1〜5におけるよ りも非常に低いS/O比を用いて実施する。特定の反応条件および用いた特定の 反応条件の各々における選択率および転化率を表IIに報告する。
【0067】 表 II 実 施 例 10 11 条 件 温度、エチルベンゼン 水蒸気混合物 入口、℃ 566 568 564 568 575 570 出口、℃ 636 652 670 674 687 700 S/O比、出口 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 WHSV 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 圧力低下 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5結 果 転化率、% 45.7 53.0 58.5 62.5 69.0 76.0 選択率、% 94.3 93.5 92.8 91.9 90.4 88.1 実施例12 ガスオイルを本考案の反応器を使用して分解した。反応器シェルは、熱煙道ガ スの流れのための通路を有するセラミックブロック構造体を通して延びる内径2 cmの長さ10mの反応器シェルから成っていた。外径50mmの内部の管は、反応 器シェルの最初の7mを通して延びる。内部の導管は、その長さに沿って1mの 間隔で1系列の6組の開口を有する。
【0068】 操作において、75kgの過熱された水蒸気を10.7kgのガスオイルと1時間 につき混合した。生ずるガスオイル/水蒸気混合物は593℃の温度を有した。 この混合物を反応器を通して供給し、その間10.7kgのガスオイルをこの混合 物へ各組の開口を通して添加し(すなわち、ガスオイル/水蒸気混合物が反応器 を通過するとき、それへ64.2kgのガスオイルを添加し)、これにより水蒸気 対オイル比を反応器出口において約1に維持した。反応器内のガスオイルの滞留 時間は0.08秒であった。
【0069】 実施例13 分解反応を実施例12の技術を使用して(同一の合計の熱使用(therma l duty)および平均の熱束を維持する)実施したが、ただし75kgの過熱 水蒸気を最初に25kgのガスオイルと1時間につき混合し(最初の混合の温度は 593℃に維持した)そしてわずかに8.3kgのガスオイルを1時間につき有孔 導管中の各組の開口を通して添加した。
【0070】 比較例1 分解反応を実施例12および13と本質的に同一の反応温度および圧力におい て実施し、ここで合計量の過熱水蒸気(75kg/時間)を分解すべきガスオイル のすべて(75kg/時間)と従来の分解技術に従い最初に混合する。 実施例12および13および比較例1の分解反応から得られる生成物の組成を 表III に示す。結果は「1回通過」の基準に基づく。
【0071】 表 III 生成物の組成 実施例 重量 % 12 13 比較例1 水素 1.0 1.0 2.1 エタン 12.9 13.2 14.3 アセチレン 1.2 1.12 1.0 エチレン 31.8 31.1 25.5 プロピレン 13.6 13.9 15.5 ブタジエン 5.4 5.4 4.3 他のC−4物質 2.9 2.8 6.9 ベンゼン 6.1 6.1 5.9 トルエン 4.1 4.1 4.2 他のC−4〜C−9 21.0 21.3 20.3 物質 炭化水素を分解する方法および装置の利点は表III により明瞭に立証される。 詳しくは、ガスオイルを本考案に従い分解するとき、エチレンの収率はガスオイ ルを先行技術の方法に従い分解するときよりも有意に高い。その上、メタンおよ びプロピレンの収率も、ガスオイルを本考案に従い分解するとき、望ましいほど に低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の反応装置の1つの実施態様を示す部分
断面略図である。
【図2】触媒反応を実施するために有用な本考案の好ま
しい反応器を示す部分断面略図である。
【図3】炭化水素または炭化水素混合物の接触脱水素を
実施するための別の反応装置の部分断面略図である。
【図4】炭化水素または炭化水素混合物を熱分解するた
めの好ましい反応器システムの部分断面略図である。
【図5】炭化水素または炭化水素混合物を熱分解するた
めの好ましい反応器システムの部分断面略図である。
【符号の説明】
1…反応器 2…管状シェルまたはハウジング 3…コントロール流体の導管 4…入口 5…開口または通路 6…細長い区画 7…導管 8…有孔円錐形またはテーパー区画、開口または通路 9…開口または通路 10…反応器空間 11…出口 12…コントロール流体の流れる方向 13…反応流体の流れる方向 14…絞り部 15…管状反応器シェルまたはハウジング 16…導管 17…開口 18…導管 19…導管 20…触媒、触媒床 21…環 22…第2流体透過性、触媒不透過性スクリーン 23…第1流体透過性、触媒不透過性スクリーン 24…絞り部 25…出口 26…炉 27…セラミック材料 28…煙突 29…脱水素反応器 30…第1コントロール流体導管 32…バーナーノズル、バーナー 33…第2コントロール流体導管 34…混合装置 35…反応流体導管 36…予熱区画 37…外側シェルまたはハウジング 38…環、反応ゾーン、触媒床 39…第1流体透過性、触媒不透過性支持体 40…第2流体透過性、触媒不透過性支持体 41…熱交換器 42…冷却流体入口 43…冷却流体出口 44…生成物出口導管 45…コントロール流体導管 46…セラミック材料 47…混合装置 48…第1ヘッダー 49…対流熱導管 50…第2ヘッダー 51…チャンバー 52…バーナー 53…煙突 54…チャンバー 55…バーナー 57…導管 58…対流加熱器 59…炭化水素反応成分供給管路 60…希釈剤導管 61…煙突 62…反応器 63…反応器のシェルまたはハウジング 64…セラミックブロック 65…有孔導管、反応器導管 66…開口 67…反応器の空間または環 68…一次熱交換器 69…出口管路 70…バーナーチャンバー 71…バーナー 73…導管 74…冷却流体入口 75…冷却流体出口 76…生成物出口導管 77…加熱ガスの流れる方向 78…水蒸気の流れる方向 79…熱燃焼ガスまたは煙道ガスの流れる方向 80…加熱ガスの流れる方向 81…輻射ブロック構造体 82…水蒸気導管 83…混合装置 84…加熱ガス発生器またはバーナー 85…炉 86…熱ガス発生器 87…熱ガス発生器 88…導管 89…予熱炉、炉 90…導管 91…軽質炭化水素供給導管 92…第1反応器導管 93…輻射ブロック構造体 94…環 95…有孔導管 96…第2反応器導管 97…セラミックブロック構造体 98…重質炭化水素供給導管 99…熱交換器 100…生成物出口導管 F…熱回収区画 R…反応ゾーンまたは分解ゾーン S…コントロール流体加熱区画、水蒸気過熱器

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応流体を反応成分であってもよいコン
    トロール流体と混合する化学反応を連続的に実施するた
    めの反応装置であって、前記反応装置は反応流体の少な
    くとも一部をコントロール流体の少なくとも一部と最初
    に混合する、少なくとも1つの反応流体のための入口を
    含み、少なくとも1つのコントロール流体の入口を含む
    混合ゾーン;シェルまたはハウジングを有する反応器導
    管と前記反応器シェルの主要部分の中にかつそれを通し
    て延びる少なくとも1本の内部導管とからなる反応ゾー
    ン;を含んでなり、ここで前記混合ゾーンは前記反応ゾ
    ーンと流体連絡をしており、これにより反応流体とコン
    トロール流体との混合物は、前記1本または2本以上の
    導管を通して、あるいは前記内部導管の外表面と反応シ
    ェルの内表面とによって形成された反応区域を通して、
    連続的に流れることができ;混合ゾーンは反応シェルと
    内部導管の間に存在する絞り部により規定され、反応ゾ
    ーンの上流に位置しており;前記内部導管はそれらの長
    さに沿って有孔であり、反応器導管を通る複数の位置に
    おいて、コントロール流体/反応流体の混合物が反応器
    を通して流れるとき、前記混合物の中に追加量のコント
    ロール流体および/または反応流体を導入し、あるいは
    反応器を通して流れるコントロール流体および/または
    反応流体の流れの中にコントロール流体/反応流体の混
    合物を導入し、これによりコントロール流体/反応流体
    の混合物が反応器を通して流れるとき、前記混合物を前
    記コントロール流体および/または反応流体と連続的に
    混合し、そして前記混合物が反応器を通過するとき、前
    記反応器導管内の反応温度および/または反応成分の濃
    度がコントロールされた方法で連続的に変化するような
    速度で、前記コントロール流体および/または反応流体
    およびコントロール流体と反応流体との混合物が混合さ
    れるように前記内部導管は設計されていることを特徴と
    する化学反応を連続的に実施するための反応装置。
  2. 【請求項2】 前記反応器は管状シェルを含んでなり、
    前記管状シェルはその軸方向の中心を通して延びる単一
    の有孔導管を有することを特徴とする請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 前記有孔導管はコントロール流体を運ぶ
    ように設計されており、そして前記有孔導管の外表面と
    反応器のシェルまたはハウジングの内表面とにより定め
    られる区域は反応流体とコントロール流体との混合物を
    運ぶように設計されていることを特徴とする請求項2記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 前記反応器はその中に延び込む複数の有
    孔導管を含んでなる請求項1記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記反応ゾーンは熱輻射構造体内に配置
    されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記熱輻射構造体は前記反応器導管の少
    なくとも一部の付近にガスを流れさす通路を有すること
    を特徴とする請求項5記載の装置。
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