JPH06347128A - 熱回収装置 - Google Patents

熱回収装置

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JPH06347128A
JPH06347128A JP5164326A JP16432693A JPH06347128A JP H06347128 A JPH06347128 A JP H06347128A JP 5164326 A JP5164326 A JP 5164326A JP 16432693 A JP16432693 A JP 16432693A JP H06347128 A JPH06347128 A JP H06347128A
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JP
Japan
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air
silo
heat
temperature
pipe
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JP5164326A
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English (en)
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Kunikazu Aragata
国和 荒ケ田
Hirokatsu Uchida
浩勝 内田
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Hokoku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Hokoku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
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    • Y02A30/274Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies using waste energy, e.g. from internal combustion engine

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃棄ガスの熱エネルギーを回収して外気温に
かかわらず農産物処理・生産装置の処理・生産部の温度
の上昇を図れる。 【構成】 堆肥舎1の集気通路2aに、空気を混入可能に
気体補給装置6を設け、集気通路2aの気体補給装置6の
下流側部分に位置させてヒートポンプ7の蒸発器7aを設
け、集気通路2aの蒸発器7a設置部に連接する加温室10に
ヒートポンプ7の凝縮器7cを設け、加温室10を堆肥舎1
の送気管12a に接続した。廃棄ガスに空気が混入されて
混合気体が得られ、この混合気体が集気通路2a、加温室
10を介して堆肥舎1の送気管12a に戻されるので、廃棄
ガスの熱エネルギーを回収してその逸散を最小限に抑え
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、堆肥製造装置、穀物牧
草等を対象にした乾燥装置および温室などの農産物処理
・生産装置に用いられる熱回収装置にかかるものであ
る。
【0002】
【従来技術】堆肥製造装置、乾燥装置および温室などの
農産物処理・生産装置において堆肥の製造、穀物等の乾
燥または温室の農産物成育処理を行う場合、いずれも温
度が高く、湿度が低い空気が必要である事が共通してい
る。従来技術の具体的な内容は用途によって様々である
ので、主な従来技術について用途別に説明する。堆肥の
製造の場合には、数日置きに堆肥を切り返して、酸素を
供給する方法が殆どであったが、近年、常温の空気を吹
き込んで、酸素を供給する事も行なわれている。また、
乾燥の場合には、主として火力が用いられていたが、最
も普遍的な乾燥技術を用いる装置の一例を図4に示す。
この装置は、収穫された穀物を一時的にビン50内に収納
し、常温の空気を送って腐敗を防止し、一つの火力乾燥
装置51で穀物の含水率を段階的に下げて、サイロ52内に
貯蔵するように構成したものになっている。また最近、
穀物の乾燥においては、図5に示す装置が用いられるよ
うになってきている。この装置は、ヒートポンプ7の蒸
発器7aにより外気を冷却して除湿し、ヒートポンプ7の
凝縮器7cにより吸入空気を暖め、この暖められた空気を
除湿しない外気と混合して混合気体を得、この混合気体
を送風機60により乾燥機61に送って穀物を乾燥するもの
である。
【0003】
【発明が解決すべき課題】上記の従来技術は、新しい空
気を使用して、廃棄ガスを大気中に排出するので、酸素
濃度を低くして堆肥の発酵を促進し、酸素濃度を高くし
て穀物の腐敗を防止し、または二酸化炭素濃度を高くし
て温室における増収を図る場合に、封入された酸素や二
酸化炭素が大気中に逸散するという課題(以下、便宜上
第一の課題という。)があった。第1の課題について、
用途別に補足説明する。先ず、最もメカニズムが明白な
穀物等の腐敗の問題から説明する。籾を腐敗させないで
乾燥を進めるために必要な風量は、全国農業共同組合連
合会 施設・資材部発行「共乾施設の手引き」表1ー6
に示されているように、籾が濡れている場合には、籾が
濡れていない場合に比して数倍の風量が必要であり、ま
た気温が高い時には、さらに数倍の風量が必要である。
このように大きな風量に対処し得るように設備を設ける
ことは、経済的には殆ど不可能であるので、通常濡れた
穀物の搬入は禁止されている。しかし、多くの農家が兼
業農家であって、収穫が土曜日と日曜日に限られている
ために、雨天においても収穫が行なわれ、これにより実
際には濡れた穀物が持ち込まれているのが実情であっ
た。また近年、価格の高い早場米の出荷が普及して収穫
期が早まり気温が高い事も重なって、風量が不足するた
めに穀物が腐敗する事が多い。また、穀物の腐敗に関係
の深い糸状菌は、大気と等しい酸素濃度になれば、死滅
はしないものの、生育が遅れる性質があるので、酸素濃
度を高くして、穀物の腐敗を防止する事が考えられる
が、前記従来技術においては、廃棄ガスを排出するよう
にしていたので、酸素を封入しようとしても、この酸素
が廃棄ガスとともに大気中に排出され、酸素濃度を高め
る事は不可能であり、腐敗を防止する事ができなかっ
た。また最近、温室内に二酸化炭素を吹き込んで、保温
効果と収量を高める試みがなされているが、土壌面と葉
面からの蒸発によって、湿度が高くなると病気が蔓延し
やすくなるので、この問題に対処するために換気を行な
うことが行われる。しかし、この場合、折角、封入され
た二酸化炭素が大気中に逸散することになる。
【0004】次は、熱に関する課題について説明する。
上述した従来技術においては、気化熱を豊富に含んだ廃
棄ガスや温室の空気が無為に捨てられて非常に不経済で
あり、また外気の影響を強く受けるために、外気温が低
くなると温度が上昇し難くなるという課題(以下、便宜
上第二の課題という。)があった。この第二の課題につ
いて補足説明する。常温の空気を送って実施する堆肥製
造の場合に、外気の温度が低くなると、堆肥が湿ってお
り、水分の蒸発によって熱を奪われて、温度がますます
低くなるので、発酵が進まなくなる事は勿論である。ま
た、ヒートポンプを用いる乾燥技術の場合に、水蒸気が
凝結を始める以前の冷却過程においては、気化熱を回収
できないので、非常に効率が悪い。効率を良くするため
に、冷却する空気の量を少なくし、冷却程度を強くし
て、外気と混合する方法がとられているが、外気の温度
と湿度が低くなると、水蒸気が凝結する以前に、温度が
氷点温度以下になることがあり、この場合、僅かに水蒸
気の凝結が始まった段階において蒸発器に霜がついて冷
却が困難となる。このため、湿度の低下及び温度の上昇
がそれぞれ不十分なものとなって乾燥が進まないことに
なる。また、温室においては上述の通り、冬期には頻繁
に換気を行なう事によって温度が低下し、また夏期に
は、温度が高くなり過ぎる傾向がある。
【0005】上記第二の課題を解決するために、本願出
願人は特願平3-112598号で、廃棄ガスを圧縮し、または
新しい空気を減圧した状態において、廃棄ガスと新しい
空気と熱交換した空気を用いて、乾燥または加温を行な
う温冷風発生装置を提案した。この温冷風発生装置は、
新しい乾燥した空気を減圧して冷却するので、水蒸気の
凝縮に伴う温度上昇の悪影響が少なくて済み、また廃棄
ガスから徹底的に吸熱すれば、廃棄ガス以外の熱源が要
らないという利点があるが、ヒートポンプのように、冷
媒を気化させて気化熱を吸収して空気を冷却し、冷媒を
液化させて気化熱を放出させて空気を加熱する事ができ
ないため、効率が悪いという問題があった。この温冷風
発生装置では、廃棄ガスを使用するので、放熱により失
われた熱を補給するために吸熱する必要があり、そのた
めに冷却状態における廃棄ガスの温度を、なるべく低く
抑える必要があるが、廃棄ガスは殆ど飽和状態に近いの
で、減圧と冷却に伴う水蒸気の凝結によって生じた気化
熱が、廃棄ガス中に放出されて温度が下がり難くなる。
したがって、この温冷風発生装置を上記の従来技術に適
用しても、効率が悪いという問題(以下、便宜上第三の
課題という。)が残されることになる。
【0006】穀物の火力乾燥の場合には、45℃程度の
高温の空気を用いるので、穀物が変質し、食味が落ちる
という課題(以下、便宜上第四の課題という。)があっ
た。
【0007】火力乾燥の場合には、一度に含水率を大き
く落とすと、穀物が胴割れを起こすので、数回に分け
て、少しづつ乾燥を進める必要があり、またヒートポン
プを用いる従来技術においては、ビン50の上下の乾燥を
均一にするために穀物を掻き混ぜる必要があった。した
がって、穀物を移動し、掻き混ぜるための空きサイロ5
2、施設および運転経費がその分多く必要であり、また
穀物が傷みやすいという課題(以下、便宜上第五の課題
という。)があった。
【0008】また、火力乾燥の場合には、多数のサイロ
52に対して一つの乾燥施設しかなく、一つのサイロ52の
乾燥が済むまで、ビン50に収納された濡れた穀物の乾燥
にかかれないので、ビン50内において穀物が腐敗すると
いう課題(以下、便宜上第六の課題という。)があっ
た。また、図6の乾燥機61のように乾燥施設の下部から
空気を送る場合には、空気が穀物の中を上昇中に湿度が
上昇し、上部においては乾燥能力が失われ、一方、下部
においては過乾燥になるので、穀物の収納厚さは例えば
数m以内に抑えるなどの制約を受けること(以下、便宜
上第七の課題という。)がある。第1の発明は、上記事
情に鑑みてなされたもので、廃棄ガスの熱エネルギーを
回収して外気温にかかわらず農産物処理・生産装置の処
理・生産部の温度の上昇を図れ、かつ農産物処理・生産
装置が穀物乾燥装置である場合、高温空気の使用を無く
して穀物の変質を抑制でき、施設の簡略化を図れ、かつ
濡れた穀物の長期間にわたる収納を防止して穀物の腐敗
を抑制できる効率の良い熱回収装置を提供することを目
的とする。第2の発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、穀物の収納厚さにかかわらず良好な穀物乾燥を達
成できる熱回収装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記目的
を達成するために、農産物処理・生産装置に設ける廃棄
ガス排気用の集気通路に、空気、酸素または二酸化炭素
を混入可能に気体補給装置を設け、前記集気通路の気体
補給装置の下流側部分に位置させてヒートポンプの蒸発
器を設け、前記集気通路の蒸発器設置部に連接する通気
用管路に位置させてヒートポンプの凝縮器を設け、前記
通気用管路を前記農産物処理・生産装置の吸気管に接続
したことを特徴とする。
【0010】第2の発明は、上記目的を達成するため
に、請求項1記載の熱回収装置において、農産物処理・
生産装置がサイロを有する穀物乾燥装置であり、吸気管
に接続し周壁に全面にわたって小孔を穿設したサイロ内
吸気管をサイロの内壁に沿って複数本直立させて設け、
筒状を成し周壁に全面にわたって小孔を穿設した給気板
を前記複数本のサイロ内吸気管で形成されるサイロの内
部空間に直立させて設け、給気板とサイロの内壁との間
の空間部に位置して上下方向に間隔を空けて複数枚の仕
切り板を設け、集気通路に接続し周壁に全面にわたって
小孔を穿設したサイロ内排気管をサイロの中央部に直立
させて設け、孔を穿設した邪魔板を仕切り板と同等高さ
に位置させてサイロ内排気管の内部に設けたことを特徴
とする。
【0011】
【作用】第1の発明により、廃棄ガスに空気、酸素また
は二酸化炭素が混入されて混合気体が得られ、この混合
気体が集気通路及び通気用管路を介して農産物処理・生
産装置の吸気管に戻されるので、廃棄ガスの熱エネルギ
ーを回収して酸素や二酸化炭素の大気中への逸散を最小
限に抑えること、すなわち第一の課題の解決ができる。
また、廃棄ガスの熱エネルギーの回収を行うことにより
外気温の影響を必要最小限に抑えて農産物処理・生産装
置の処理・生産部の温度上昇を図ること、すなわち第二
の課題の解決ができる。
【0012】ヒートポンプの冷媒の気化を利用して、廃
棄ガス中の水蒸気の凝結を伴う混合気体の冷却を行なっ
て、温度の低い混合気体を得られるので、温度勾配が大
きくなって外気、地下水または表流水等の熱源からの熱
の吸収を容易に行えることになる。従来技術では、湿度
の高い廃棄ガスの直接冷却であって廃棄ガスの温度を容
易には下げることができず、温度勾配が小さく熱の吸収
を行う上で大きな熱を必要としたのに比して上述したよ
うに熱の吸収を容易に行えるので効率の良いものとな
る、すなわち第三の課題を解決できる。
【0013】農産物処理・生産装置が穀物乾燥装置であ
る場合、上述したように冷却に伴って除湿を行うことに
より、穀物が変質するほど温度を高くしなくても十分に
穀物乾燥を図ることができる。すなわち、第四の課題を
解決できる。
【0014】また、処理・生産部であるサイロに収納し
た状態で、穀物を動かさずに乾燥を進めることができる
ので、穀物の移送のための空きサイロ、施設および運転
経費が全く要らず、また穀物が損傷する事がない。すな
わち第五の課題を解決できる。
【0015】また、穀物をサイロ内に貯蔵したまま乾燥
を進められ、かつサイロへの混合気体の風量を重点的に
配分することにより濡れた穀物の表面の水分を早急に除
去できるので、従来技術が有したビンに濡れた穀物が長
期間収納されて腐敗するという第六の課題を解決でき
る。
【0016】第2の発明により、給気板から排気管側に
空気が送られて排気管から排出されて穀物の乾燥を行な
うので、空気の通路が水平方向になるので、穀物の収納
厚さの制約がなくなる。すなわち第七の課題を解決でき
る。空気の通路延長が短いので、湿度の上昇値が少なく
て結露が起こり難い。また、給気板の内部が高さ別に仕
切られ、給気板内と排気管内の圧力差が等しくなるよう
に、排気管内に孔の空いた邪魔板が設けられているの
で、あらゆる高さにおいて乾燥が均一に進む。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず農産物処理・生産装置を堆肥製造装置とした
第1実施例を図1及び図2に基づいて説明する。堆肥舎
1が数棟または数個に分割され、それぞれに発酵程度の
異なる堆肥が収納されている。各区画の上部に集気装置
2の集気管2aが分岐して開口し、集気弁2bを介して、そ
の他端は一本に合流して、サイクロンからなる除塵装置
3の上部の分離室3aの下端に斜めに開口している。分離
室3aの大きさと、その下方の傾斜部3bの傾斜は十分に大
きくされ、その下方の排出口3cの大きさは、塵芥が大気
中に排出される気流に乗って排出されるように、適当な
大きさにされている。
【0018】除塵装置3の分離室3aの上部の中心に通風
管4が開口し、その他端は総合処理装置5の混合室5a内
の下端近くに開口しているが、混合室5aと冷却室5cは下
から突き出したフィン5bに区画されている。混合室5a内
の下端近くに、気体補給装置6の空気供給管6aが開口
し、その他端は大気中に開口し、これに空気調節弁6bが
装着されている。
【0019】混合室5aと冷却室5cは上方において連通さ
れ、冷却室5cの中にヒートポンプ7の蒸発器7aが収納さ
れ、冷却室5cと除湿室5dは、上方から下方に向けて突き
出したフィン5bによって区画され、除湿室5dは、交互に
下方と上方から適当な間隔をもって突き出したフィン5b
によって区画され、その先端と頂板または底板の間に
は、適当なすき間が設けられている。また、最下流の除
湿室5dの末端近くの全断面を漉過布5eが横断している。
またフィン5bにより区画された底面の各区画には、U字
状の排水管5fが開口し、排水管5fには電熱線5gが装着さ
れ、排水管5fは、予め水封されている。
【0020】ヒートポンプ7の蒸発器7a内の冷媒は、圧
縮機7bにより吸引され、圧縮機7bの二次側に凝縮器7cが
接続され、凝縮器7cと蒸発器7aの間には、膨張弁7dが介
在し、膨張弁7dの開度は調節自在となっている。また、
圧縮機7bの一次側に受液器7eが設けられ、その上流に可
逆四方弁7fが設けられ、任意に冷媒を逆流させ得る構成
となっている。なお、図中7dは開度調整可能な膨張弁で
ある。また、蒸発器7aと凝縮器7c内の常時における混合
気体と冷媒の流れは、向流するようになっている。
【0021】最下流の除湿室5dの漉過布5eの下流の上部
に、温度調節装置8の通気管8aが開口し、その上流端近
くから連通管8bが分岐し、その下流端に接続された熱交
換装置9の吸熱管9aの下流端に吸気管9bが接続され、そ
の下流端は、上記の通気管8aに再び合流し、通気管8aの
下流端は、加温室10内の下端近くに開口している。通気
管8aと連通管8bの分岐点の直下流に、それぞれ第1の温
度調節弁8cと第2の温度調節弁8dが装着され、一方が全
開すれば、片方が全閉するように連動する構成になって
いる。また吸熱管9aは、太陽に直角な面内を蛇行し、黒
色に塗装され、その径と長さは、十分に大きくされてい
る。加温室10内に、ヒートポンプ7の凝縮器7cが収納さ
れている。
【0022】加温室10の他端の上部に、動翼可変形のブ
ロア11が開口し、その他端は、送気装置12の送気管12a
に接続されている。送気管12a の先端は、送気弁12b を
介して分岐し、堆肥舎1の床下を適当な間隔をもって横
断し、これに装着された各定流量弁12c が、堆肥舎1の
床面に隅無く掘られた、それぞれのピット12d に収納さ
れ、ピット12d の上部は、ポーラスコンクリートからな
る通気板12e により蓋をした状態にされ、通気板12e の
上面に満遍なく加水装置13の加湿管13a が開口し、水を
噴射する構成になっている。また、堆肥舎1の天井には
多数の満遍なく孔の空いた尿散布管13b が走り、尿を散
布するようになっている。また堆肥には、十分な通気性
を与えるために、完熟堆肥が混合されている。なお、気
体補給装置6と吸熱管9a以外の部分は、断熱材14に被覆
されている。
【0023】次は、作用について説明する。堆肥は静止
したままであるので、堆肥舎1内から排出される塵芥
は、微細なものに限られる。また、集気管2が除塵装置
3の分離室3aの下端付近に斜めに開口しているので、比
較的に大きな塵芥は、遠心力により周囲に集まるが、傾
斜部3bの傾斜が十分に大きいので、塵芥は壁に沿って滑
り落ちる。また壁に付着した塵芥も、排気口3cから排出
される気流によって大気中に放出される。また、大気中
に放出される混合気体の量は、酸素呼吸のために混入さ
れる空気の量と等しく、極めて僅かに過ぎないので、堆
肥の製造につき物であった悪臭が避けられる。また、分
離室3a内に舞い上がった小さな塵芥は、遠心力により外
周に集まり、一方、通風管4が中心部に開口しているの
で、大きな塵芥は通風管4に吸い込まれない。
【0024】総合処理装置5内は、軽い負圧状態となっ
ているが、排水管5f内に水が封入されているので、装置
内に大気が混入する事はない。また、廃棄ガスの温度が
外気温よりも高い場合には、冷たい空気が混入すると、
廃棄ガス中の水蒸気が凝結することがあり、これにより
大きく成長した水滴は床面に落下して、排水管5fから自
動的に大気中に排出される。
【0025】酸素は絶えず消費されているので、空気調
節弁6bの開度を適当に操作すれば、酸素濃度を自在に調
節でき、これにより酸素濃度を低くできる。このため、
好気性菌でも酸素濃度が低い方が活動が活発になる性質
がある(第2実施例において説明する)ことにより上述
したよう酸素濃度を低く設定して堆肥の発酵を進めるこ
とができる。また、微生物の呼吸に必要な酸素量は極め
て僅かであるので、混合気体の成分は殆ど廃棄ガスであ
るが、堆肥は湿っているので、混合気体の湿度は極めて
高い。また、ヒートポンプ7の蒸発器7a内の冷媒が、圧
縮機7bに吸引されるが、その上流の通路が膨張弁7dによ
り挟窄されているので、圧力が低下して冷媒が気化し、
その温度は必要に応じて、氷点温度付近まで低下する。
したがって、混合気体が、冷却室5c内を通過する際に、
蒸発器7aに冷却され、混合気体に含まれた水蒸気が凝結
して気化熱が発生し、冷媒に吸収されるが、混合気体と
冷媒が向流し、冷媒は最後に、全く冷却されていない混
合気体によって暖められるので、冷媒の温度が十分に高
くなる。また、混合気体の冷却後における温度は、氷点
温度よりも高いので、蒸発器7aに霜が付く事はない。ま
た万一、霜がついても可逆四方弁7fを90°回せば、蒸発
器7aが凝縮器に変わって霜が解けるので、混合気体が円
滑に冷却される。また、受液器7eが設けられているの
で、液体状の冷媒が圧縮機7bに吸い込まれて圧縮機7bが
破損する事がない。
【0026】凝結した霧滴の大きさは極めて小さいの
で、気体中に浮遊した状態で、除湿室5dの内に入るが、
霧滴どうしが衝突して成長し、床面に落下する。また、
除湿室5dの壁やフィン5bに衝突して流れ落ちる。したが
って、漉過布5eによって除去される水滴の量が少ないの
で、漉過布5eの通気性が良く、したがってブロア11にか
かる負担が少なくて済むが、最後は漉過布5eの繊維に触
れて流れ落ち、排水管5fを通じて大気中に排出される。
また、水滴は小さな塵芥を核にして凝結するので、塵芥
が同時に大気中に放出される。また夜間に、気温が氷点
下になって、排水管5f内の水が凍っても、電熱線5gを用
いて解かす事ができる。
【0027】次は、吸熱作用について説明する。吸熱管
9aの入り口においては、混合気体の温度は氷点温度より
もやや高い程度であるが、熱交換装置9の吸熱管9aが黒
色に塗装され、太陽に直角な面内を屈曲して迂回して、
十分に太陽のふく射熱を受けているので、出口において
は、外気温よりもやや低い温度まで上昇する。また、ヒ
ートポンプ7の動力エネルギーが、凝縮器7cから混合気
体に吸収され、またブロア11に加えられた動力エネルギ
ーも熱に変わるので、始動時において、堆肥の温度が急
速に上昇し、発酵が順調に進む。また、堆肥が堆肥舎1
に覆われているので、放熱量は極めて少ない。一方、発
酵に伴う発熱があるので、発酵が進むにつれて吸熱の必
要が少なくなるが、ヒートポンプ7の膨張弁7dを開け
ば、冷却後における混合気体の温度が上昇して、吸熱量
が少なくなり、またヒートポンプ7の動力エネルギーも
少なくなるので、混合気体の異常な温度上昇を防止でき
る。また、吸熱量が皆無になれば、吸熱管8bからの放熱
を防ぐために、第1の温度調節弁8cを全開し、第2の温
度調節弁8dを全閉して、ヒートポンプ7の膨張弁7dをさ
らに開けば、経済的な運転ができる。このように、一
旦、発酵が始まれば、吸熱の必要がないので、外気の影
響を受け難く、したがって運転状態が安定する。
【0028】次は、加温作用について説明する。ヒート
ポンプ7の蒸発器7aにおいて冷媒に吸収された熱が、加
温室10内において、ヒートポンプ7の凝縮器7cから混合
気体に移転されるので、堆肥舎1内において、蒸発のた
めに失われた気化熱が取り戻される。また、凝縮器7c内
においては、混合気体と冷媒が向流し、混合気体は最後
に、全く冷却されていない冷媒によって暖められるの
で、混合気体の温度は十分に高くなる。なお、上述の通
り、ヒートポンプ7とブロア11に供給された動力エネル
ギーも熱に変化する。
【0029】したがって、一旦、発酵が始まれば、送風
しなくても温度は十分に高く保持できるので、温かい日
の日中に送風し、呼吸に必要な酸素を補給する程度で十
分であり、したがって、外気温が低い時には、無理に運
転する必要がない。
【0030】堆肥舎1内の全面積にわたって、堆肥が積
み上げられるとは限らないが、堆肥のない部分について
は、送気弁12b を閉じて送風を止めると同時に、集気弁
2bを閉じて排気を止める事ができる。また、堆肥の厚さ
と通気性が部分的に異なるが、定流量弁12c が用いら
れ、それぞれのピット12d に囲われているので、風量が
通気性の良い部分に片寄る事がなく、各通気板12e を通
過する風量が等しくなる。また、床面から吹き出す空気
が集中すると、乾燥し過ぎて発酵が阻害されるおそれが
あるが、通気板12e を用いて、通風面積が大きくされて
いるので、乾燥し過ぎる心配がない。しかし、床面付近
の空気は、堆肥の表面の空気に比して湿度が低いので、
乾燥し過ぎる嫌いがあるが、加湿管13a から噴水すれ
ば、床面付近の局部的な乾燥が抑えられる。また、通気
板12e がコンクリート製であるので、作業に用いる重機
械等によって破損される事がない。また、堆肥の発酵が
進むにしたがって窒素が不足し、いわゆる窒素飢餓にな
るので、発酵が進まなくなるが、天井の尿散布管13b か
ら尿を散布して、窒素を補給すれば、再び発酵が盛んに
なり、また堆肥の肥効成分が多くなる。また、放熱を防
止すべき部分が、断熱材14に被覆されているので、混合
気体から、いたずらに放熱する事がない。
【0031】次に、農産物処理・生産装置を穀物や牧草
等の乾燥を行なう穀物乾燥送装置とした本発明の第2実
施例を図3に基づいて説明する。図3に示すように、サ
イロ15は、上部の投入口15a から穀物を投入し、下部の
ホッパーゲート15b から排出するようになっているが、
各サイロ15内に排気管16g の頂部から分岐した集気装置
2の集気管2が集気弁集気弁2bを介して一本に合流し、
除塵装置3内に開口している。
【0032】次は、気体補給装置6の構成について説明
する。気体補給装置6に設ける酸素ボンベ6cには、酸素
調節弁6dを介して、酸素補給管6eが接続され、その他端
は混合室5a内の下方に開口している。気体補給装置6
は、第1実施例と同じく、断熱材14に被覆されていな
い。
【0033】次は、給気装置16の構成について説明す
る。各サイロ15の下部の近傍の大気中に給気装置16の一
部をなす吸気管16a が開口し、その入り口付近に切り替
え弁16b が装着され、切り替え弁16b の下流の吸気管16
a 内に送気装置12の送気管12aの末端が分岐して、送気
弁2bを介して開口している。吸気管16a の他端は、サイ
ロ15の内壁に接して周回するリング管16c 内に開口し、
リング管16c から上方に向けて、数本の給気管16d が立
ち上がり、リング管16c と給気管16d には、満遍なく孔
が穿たれている。吸気管16d の内側は、満遍なく小さな
孔の空いた給気板16eに被覆され、サイロ15の内面と給
気板16e の間の空間は、仕切り板16f により、適当な間
隔をもって上下方向に仕切られている。また、サイロ15
の中央に、満遍なく孔の空いた排気管16g が設けられて
いる。通気のための表面積が不足しない事と、周辺と中
央部の乾燥が均一に進む事を考慮して、排気管16g は十
分に大きくされ、またその内部は、仕切り板16f と等し
い間隔をもって、孔の空いた邪魔板16h に区画され、サ
イロ15を突き抜けた排気管16g の上端には、ベンチレー
ター16i が装着されている。また給気管16d 内に挿入さ
れたパッカー16j は、高さが調節自在となるように吊り
下げられている。その他の構成については、第1実施例
と同様である。
【0034】次は、作用について説明する。本実施例に
おいては、空気や酸素が補給され、廃棄ガスが循環して
利用されるので、外界に塵芥や集気が発散する事がな
い。従来技術では、乾燥のために使用された廃棄ガスを
浄化するための水が腐敗して、悪臭を放っていることが
起こり得たが、本実施例では従来技術が有するこの問題
点を上述したように解決することができる。また、酸素
補給のための酸素の蒸発によって、酸素ボンベ6c内の酸
素が冷却されるが、酸素ボンベ6cが断熱材14に被覆され
ず、また酸素の供給が徐々に行なわれるので、十分に外
気から吸熱し、混合室5a内に供給される酸素の温度は、
外気よりも、やや低い程度である。したがって、温度の
高い廃棄ガスと温度の低い空気または酸素の混合によっ
て水蒸気が凝結し、大きく成長した水滴は、排水管6fか
ら大気中に排出される。酸素呼吸のために混入される空
気量または酸素量は極めて少なく、混合気体の殆どは水
蒸気を豊富に含んだ廃棄ガスであるので、冷却すれば直
ちに水蒸気が凝結し、大量の気化熱と顕熱が冷媒に吸収
され、混合気体は氷点温度よりも、やや高い温度まで冷
却される。
【0035】放熱によって失われた熱量に、新たに補給
される空気や酸素を暖めるための熱量を加えた熱量か
ら、ヒートポンプ7とブロア11に加えられる動力エネル
ギーを差し引いた熱量を、吸熱管9aにより補給する必要
があるが、サイロ15からの放熱量と呼吸のための空気ま
たは酸素を暖めるための熱量は極めて少ない。また、収
穫直後における乾燥の最盛期においては気温が相当に高
く、また上述の通り、混合気体の温度は、氷点温度より
もやや高い程度であるので、十分に吸熱ができる。ま
た、冬期になって気温が低くなれば、吸熱が不可能にな
るが、動力エネルギーによる温度上昇があるので、サイ
ロ15内に送られる混合気体の温度は、吸熱しなくても、
外気温よりも相当に高い。また、除湿も十分になされる
ので、除湿能力は相当に高い。なお冬期になれば、穀物
の乾燥も相当に進み、穀物の中から浸出してくる水分も
極めて少なくなっているので、吸熱の必要はない。
【0036】膨張弁7dおよび第1の温度調節弁8cと第2
の温度調節弁8dによる温度調節が自在であり、また廃棄
ガスの全量を対象にして除湿がなされるので、湿度が十
分に低く、したがって、食味に影響を及ぼす程、温度を
高くする必要がない。
【0037】サイロ15内の穀物の高さに関係なく、混合
気体の通路延長が、給気板16eと排気管16g の距離に等
しく、極めて短いので、穀物内の通過中における湿度の
上昇値が少なく、したがって、結露を起こし難い。ま
た、廃棄ガスの湿度が低い分だけ廃棄ガスの温度が高く
なるので、熱の損失はない。しかし、風量が多く必要と
なるが、通路が短いために、ブロア11の一次側と二次側
の圧力差が小さいので、動力の増加が少なくて済む。ま
た、給気板16eの付近においては、排気管16g の付近に
比して、混合気体の湿度は低いが、単位体積当たりの風
量が少ないので、過乾燥になる事がない。一方、排気管
16g の付近は、混合気体の湿度は高いが、単位体積当た
りの風量が多い。また、排気管16g の径が十分に大きく
されている。したがって、内外の乾燥が均一に進む。ま
た、サイロ15の内面と給気板16eの間の空間が、上下方
向に仕切られており、しかも排気管16g 内が孔の空いた
邪魔板16h に仕切られて、給気板16e内と排気管16g 内
の圧力差が、あらゆる高さにおいて等しくなるようにさ
れているので、上下方向の乾燥が均一に進む。従来技術
においては、空気の吹き込み口が、サイロ15の下方か上
方に限られていたので、穀物内を通過中に湿度が上昇し
て温度が低下し、空気の排出部付近の乾燥が進まず、場
合によっては、結露が起こるおそれがあり、一方、入り
口付近においては過乾燥になるという問題を有していた
が、本発明は上述したように作用するので、従来技術が
有する前記問題を解決することができる。また、パッカ
ー16j が設けられているので、サイロ15内への穀物の投
入中においては、パッカー16j の高さを調節すれば、上
部の無駄な空間に空気が吹き出す事を防止できる。上述
したように収納効率の最も高いサイロ15内において乾燥
を進められるので、穀物の移送施設や運転のための流動
経費が必要ない。
【0038】穀物の腐敗に関し、山口辰良著「一般微生
物学」14・4・a穀類および主食の微生物 表−14・13
によれば、籾 100粒中の微生物の粒数は、総糸状菌774
、放線菌6、細菌・酵母788 であったと記されている
が、糸状菌の大きさは細菌と酵母の十数倍もあるので、
穀物の腐敗に関係するのは殆ど糸状菌であると見なして
差し支えない。
【0039】また、サイロ15から排出された混合気体が
繰り返して使用されるので、空気調節弁6bを閉じて、酸
素調節弁6dを開けば、サイロ15内に送られる混合気体中
の酸素濃度が、徐々に高くなるが、糸状菌には酸素濃度
が高くなると生育量を減ずる性質がある(同著 272頁
「糸状菌の大部分は、好気性菌であるが、通常、酸素分
圧20〜40mm(常圧では 160mm)でも良く生育する。逆
に、酸素分圧を 160mm以上にした場合には、糸状菌はや
や生育量を減ずる程度で死滅する事はない。」に基づ
く。)ことから酸素濃度の面から糸状菌の増殖を抑制し
て、穀物の腐敗を防止する事ができる。と記されている
ので、
【0040】また、十数個のサイロの中で、収穫直後の
穀物を収納したサイロは限定され、濡れた穀物を収納し
たサイロは、一二に過ぎないので、風量を重点的に配分
すれば、早急に表面の水分を除去出来る。そして、糸状
菌には全ての養分を水溶液の状態で摂取するという性質
がある(同書15・1・aの 247頁ないし 248頁「大部分
の微生物たとえば細菌、酵母、糸状菌などは完全植物性
栄養で固形物を摂取できず全ての養分を水溶液の状態で
摂取する。」に基づく。)ことから、水分の面からも穀
物の腐敗を阻止できる。
【0041】穀物の表面が乾いた後においては、中から
水分が滲み出して来る速さは極めて緩慢であるので、比
較的に温度が低く湿度が高くても構わないので、膨張弁
7dを開いて、入力エネルギーを節約する事ができる。ま
た風量も少なくて済むので、ブロア11の動翼の角度を加
減すれば、ブロア11の動力も少なくなる。また、表面が
乾いた後においては、腐敗が起こり難いので、穀物の呼
吸のための酸素は、空気補給管6aから吸入される空気に
よって補給できる。したがって、酸素が必要となるの
は、収穫後の二三日に過ぎないので、経済的である。
【0042】また、季節風が吹き出す頃になれば、収穫
された穀物の乾燥が相当に進んでおり、また外気の湿度
が低いので、切り替え弁16b を開いて、ベンチレーター
16iを用いて、自然力によって乾燥を進める事ができ
る。
【0043】次に、農産物処理・生産装置を、地下水を
利用した温室17とした場合を例にして図4に基づいて説
明する。なお、図1ないし図3に示す部材及び部分と同
じ部材及び部分は同一符号で示し、その説明は省略す
る。図において、温室17内には集気装置2の集気管2aが
集気弁2bを介して開口している。二酸化炭素ボンベ6fに
二酸化炭素調節弁6gを介して連通された二酸化炭素補給
管6hの他端が、混合室5a内の下端近くに開口している。
【0044】連通管8bの下流端が、上述の吸熱管9aの代
わりに、吸熱装置9の熱交換室9c内の一端に開口し、熱
交換室9cの他端に吸気管9bが開口し、その他端は通気管
8aに合流している。熱交換室9cに連通管8b側に隣接し
て、分流室9dが設けられ、反対側に隣接して合流室9eが
設けられ、分流室9d内と合流室9e内に開口する熱源管9f
が熱交換室9c内を走行し、熱源管9fに無数のフィン9gが
固着されている。熱交換室9cの下端にU字状の排水管9h
が設けられ、水封されている。井戸9iの水中に開口する
吸水管9jの他端にポンプ9kが接続され、その吐き出し側
に接続された給水管9lの他端が、分流室9d内に開口して
いる。合流室9e内に開口する排水管9mの他端が最寄りの
排水路9n内に開口している。
【0045】また、温室17内に開口する逆送管18に、逆
送量調節弁18a が装着され、逆送管18の他端は、通気管
8aの下流端近くに開口している。次は、温室17に設けた
空気エジェクタ19の構成について説明する。送気管12a
の末端が、空気エジェクタ19のノズル19に接続され、こ
れを取り囲む混合室19bの後側が温室17内に開口し、混
合室19b に接続された移行部19c の径が縮小されて、平
行部19d に接し、その先端に接続されたディヒューザ19
e の径が緩やかに拡大されて、その先端は温室17内に開
口している。平行部19c とディヒューザ19e は、十分に
大きくされている。また、温室17の空気エジェクタ19の
反対側に排気管2が開口している。その他の構成は、第
2実施例と同等になっている。
【0046】次は作用について説明する。植物の酸素呼
吸のための酸素と光合成のための二酸化炭素が、それぞ
れ酸素補給管6eと二酸化炭素補給管6hを通じて補給され
て廃棄ガスに混入して混合気体が得られ、混合気体を循
環して使用する事ができる。また、果実が成熟する際に
は、食物ホルモンのエチレンが放出され、放出されたエ
チレンが他の果実にエチレンの生成を促して、全ての果
実が急速に成熟し、また、果樹の葉柄の上部だけが片寄
って成長して葉が垂れ下がり、茎の成長が阻害される等
の老化現象が起こるので、果実の出荷期間が短縮され、
したがって市場を長期間にわたって独占することが難し
くなっていたが、二酸化炭素濃度を高めると、エチレン
の作用が抑制されるので、過日を十分に肥大させて品質
を高め、また長期間にわたる供給をすることができ、産
地形成に極めて有利となる。また、補給すべき酸素と二
酸化炭素の量が極めて少ないので、大気中に放出される
混合気体量と、これに含まれる熱量は極めて僅かであ
る。また、大気中に放出される酸素および二酸化炭素の
散逸量は、混合気体量に組成率を乗じた値に等しいもの
であり、なおさら少なくなっている。また、温室17内の
湿度が高いと病気が蔓延するので、温室内の湿度をなる
べく低く抑える必要があるが、既に説明した通り、湿度
の低下と温度の上昇が一体として行なわれ、また酸素や
二酸化炭素が補給されるので、換気を行なう必要がな
い。換気を行なわないことにより、熱と酸素と二酸化炭
素が逸散しないので、保温効果と増収が期待され、また
これらの気体の購入経費を節減できる。
【0047】次は、吸熱作用について説明する。井戸9i
からポンプ9kに組み上げられ、排水路9n内に排出される
地下水の温度は年間を通じて、その地域の年間平均気温
に近く、地域によって異なるが十数度である。したがっ
て、地下水の入り口、即ち混合気体の出口における熱源
管9fとフィン9gは十数度まで上昇し、一方、混合気体の
温度は、氷点温度よりもやや高い温度まで冷却されてい
るので、厳寒期においても、混合気体は十分に吸熱でき
る。その後、凝縮器7cにより加温されるが、逆送管18に
より温室17内から大量に逆送される空気も熱を受け取る
ので、不必要に冷媒の圧力と温度を高くして、動力を浪
費することが避けられる。
【0048】次は、温度調節の作用について説明する。
膨張弁7dを開けば、蒸発器7a内の冷媒の圧力が上昇する
ので、冷却後における混合気体の温度が上昇し、したが
って吸熱量が減少し、温室17内の温度が低くなる。また
同時に、蒸発器7a内と凝縮器7c内の圧力差が少なくなる
ので、ヒートポンプ7の入力エネルギーも少なくなり、
経済的である。また、外気温が高く、吸熱の必要がなけ
れば、さらに膨張弁7dを開いて混合気体の冷却温度を高
くし、第1の温度調節弁8cを開いて、第2の温度調節弁
8dを閉じれば、吸熱装置9からの吸熱も放熱もなくな
る。また、夏期において冷房の必要があれば、可逆四方
弁7fを回せば、冷媒の循環が逆方向に変わり、蒸発器7a
が凝縮器の役割を果たすので、混合気体が加温された後
において、熱交換室9c内においてフィン9gにより冷却さ
れ、水蒸気が凝結して熱交換室9cの下部に溜まった水
は、排水管9hから大気中に排出される。さらに混合気体
は加温室10内の凝縮器7cに氷点温度よりも、やや高い温
度まで冷却される。なお、冷房の場合においても、加温
の場合と同じように、膨張弁7dを操作すれば、冷房の程
度を加減出来る。しかし、ヒートポンプ7とブロア11に
加えた動力エネルギーが熱に変わるので、冷房の必要性
がある限り、放熱の必要性はなくならず、したがって冷
房の場合には、第1の温度調節弁8cおよび第2の温度調
節弁8dの操作はない。
【0049】送気管12a から送られて来る混合気体の温
度は、温室17内の温度よりもやや異なるので、植物に直
接触れると被害が起こるが、空気エジェクタ19により、
数十倍に希釈されるので、温室内の植物の被害を防止で
きる。空気エジェクタ19の作用について補足する。ノズ
ル19a から噴出する気流によって、温室17内の大量の空
気が混合部19b 内に吸引され、平行部19d 内とディヒュ
ーザ19e 内において混合されるので、ディヒューザ19e
から温室17内に排出される空気の温度は十分に低く、植
物は痛まない。
【0050】
【発明の効果】空気、酸素または二酸化炭素を補給し
て、廃棄ガスを繰り返して使用できるので、廃棄ガス中
の気化熱の回収が簡単であり、極めて経済的である。ま
た、冷却状態において、外界から熱を吸収できるので、
放熱量等の熱を補給できる。なお、風量および温度の調
節箇所が明快であるので操作が簡単であり、コンピュー
ターによる制御も容易である。しかも用途が、堆肥の製
造および温室の加温と甚だ広い。したがって、本発明の
社会に益するところは、誠に大きいと考える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す系統図である。
【図2】図1の定流量弁を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す系統図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す系統図である。
【図5】火力乾燥の従来技術を示す図面である。
【図6】ヒートポンプを用いた従来技術の系統図であ
る。
【符号の説明】
1 堆肥舎 2 集気装置 2a 集気管 5 総合処理装置 6 気体補給装置 6a 空気補給管 7 ヒートポンプ 7a 蒸発器 7c 凝縮器 8 温度調節装置 8a 通気管 8b 連通管 9 吸熱装置 9a 吸熱管 9b 吸気管 10 加温室 12 送気装置 12a 送気管 15 サイロ 16 給気装置 16d 給気管 16e 給気板 16f 仕切り板 16g 排気管 16h 邪魔板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農産物処理・生産装置に設ける廃棄ガス
    排気用の集気通路に、空気、酸素または二酸化炭素を混
    入可能に気体補給装置を設け、前記集気通路の気体補給
    装置の下流側部分に位置させてヒートポンプの蒸発器を
    設け、前記集気通路の蒸発器設置部に連接する通気用管
    路に位置させてヒートポンプの凝縮器を設け、前記通気
    用管路を前記農産物処理・生産装置の吸気管に接続した
    ことを特徴とする熱回収装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱回収装置において、農
    産物処理・生産装置がサイロを有する穀物乾燥装置であ
    り、吸気管に接続し周壁に全面にわたって小孔を穿設し
    たサイロ内吸気管をサイロの内壁に沿って複数本直立さ
    せて設け、筒状を成し周壁に全面にわたって小孔を穿設
    した給気板を前記複数本のサイロ内吸気管で形成される
    サイロの内部空間に直立させて設け、給気板とサイロの
    内壁との間の空間部に位置して上下方向に間隔を空けて
    複数枚の仕切り板を設け、集気通路に接続し周壁に全面
    にわたって小孔を穿設したサイロ内排気管をサイロの中
    央部に直立させて設け、孔を穿設した邪魔板を仕切り板
    と同等高さに位置させてサイロ内排気管の内部に設けた
    熱回収装置。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51140395A (en) * 1975-05-13 1976-12-03 Kaltenbach & Voigt Dental hand piece

Patent Citations (1)

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