JPH0634606U - 歯列矯正用美的ブラケット保護具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯列矯正用ブラケットを覆い口内粘膜潰瘍並
びに虫歯を予防するとともに、口元に美的外観を提供す
るブラケット保護具を提供すること。 【構成】 シリコン材料等により成型されており、歯列
矯正用ブラケット１７に被せて美的外観を付与すること
ができる美的ブラケット保護具１０であって、一般的に
は丸型中空構造を有し、カバー部１１を備えており、当
該カバー部の側面には対応する反対側の位置にそれぞれ
孔部１４及び１５を備えており、ワイヤー１８を通して
保持している。また、当該各孔部からカバー部の基底部
１１０に存在する開口部１６に至り切り込まれている２
本のスリット１９を有している。このような構造によ
り、本ブラケット保護具１０は前記スリット１９を介し
て孔部にワイヤーを通すことにより容易にブラケットに
搭載固定可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は歯列矯正用美的ブラケット保護具に関するものであり、さらに特定す れば、歯列矯正治療において使用するものであって、美的感覚に優れており、口 内粘膜潰瘍予防及び虫歯予防に役立つ口内固定可能な歯科用ブラケット保護具に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

不正噛合は通常の歯科的欠陥であり、不正な歯並びを適正な状態に矯正するた めに歯科用ブラケット及び歯列矯正ワイヤーが使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記歯科用ブラケット及び歯列矯正ワイヤーは、口内においてむき 出しのままであるため、歯部の外観が歯列矯正具の形状及び使用状態により直接 大きな影響を受け、又、時としてそのような矯正具の使用により痛みを伴ったり 口内粘膜潰瘍及び虫歯を引き起こすこともある。このような歯列矯正具により引 き起こされる障害の問題は未解決のままである。

【０００４】 よって、本考案の目的は、前記の諸問題を解決し、美的外観を付与するブラケ ット保護具を提供することにある。

【０００５】 本考案の他の目的は、歯列矯正用ブラケットに密着固定する保護具を提供する ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案は、「ワイヤー１８を有する歯列矯正用ブラ ケット１７に被せて使用する美的ブラケット保護具１０であって、カバー部１１ を備えた丸型中空体であり、当該カバー部には反対側面上にそれぞれ対応する２ 個の孔部１４及び１５と２本のスリット１９とが設けられており、さらに内部表 面１３と開口部１６が設けられており、 前記スリットは前記各孔部から基底部１１０にまで延びており、前記カバー部 の側面に形成されている前記各孔部と前記内部表面に形成されている前記開口部 とを連結して切り込まれており、 前記ブラケット上に本保護具を対応させて押さえると、前記ワイヤーが前記２ 本のスリットを介して前記２個の孔部内に固定保持され、前記ブラケット上に本 保護具を安定保持させる構造を有することを特徴とする歯列矯正用美的ブラケッ ト保護具。」である。

【０００７】

【作用】

上記構成により、歯列矯正用ブラケット１７の主ワイヤー１８が本保護具１０ のワイヤー孔部１４及び１５に係合して固定され、その場にてブラケット１７に 保持されるので患者の歯部の外見を損うことはなく、さらに、口内粘膜潰瘍や虫 歯を予防する。

【０００８】 よって、本考案は、以下の利点及び特徴を備えた歯科用ブラケット保護具を提 供することができる。 １．歯列矯正用具に被せることができる。 ２．ブラケットの外観を改善する。 ３．ワイヤーを固持してブラケットの効果を高める。 ４．歯列矯正具を覆って患者の口内粘膜潰瘍及び虫歯を予防する。 ５．虫歯を予防するためのフッ化物の塗布が可能である。 ６．ブラケットのワイヤーを安定固持するために優れた弾力性を備えた薄型の シリコン材料により形成されている。 ７．丸みを帯びた中空形状でありブラケットに対する搭載が容易である。

【０００９】

【実施例】

本考案の他の特徴及び利点は添付図面を参考に付した以下の詳細な説明により 理解されるであろう。

【００１０】 図面にて示すように、本考案の美的ブラケット保護具１０は、丸みを帯びた外 形部１２と、中空内部１３と、カバー部１１とを有している。カバー部１１の反 対側面には孔部１４及び１５が対応して設けられており、ブラケット１７のワイ ヤー１８に係合して固定されるようになっている。各孔部１４及び１５からカバ ー部１１の内部表面１３方向に２本のスリット１９が刻まれており、カバー部１ １の内部表面１３の基底部１１０に開口部１６が形成されている。各スリット１ ９は孔部１４あるいは１５と開口部１６とを連結している。本考案の保護具それ 自体は薄型のシリコン材料等にて作られており、優れた弾力性を備えている。図 ４において示すようにカバー部１１の内部表面１３の基底部１１０内の開口部１ ６と２本のスリット１９の活用によりカバー部１１はブラケットを覆って固定さ れる。カバー部１１は開口部１６を介して本保護具の中空内部１３にブラケット １７を固定保持する。図４に示すように主ワイヤー１８は結合ワイヤー２０によ りブラケット１７上に搭載保持されている。主ワイヤー１８はまたカバー部１１ の内部表面１３上のスリット１９を介して孔部１４内に収容保持される。 従って、ブラケット１７には美的外観が付与され、さらにカバー部１１により 完全に覆われて摩擦等による口内粘膜潰瘍を予防する。

【００１１】 患者の虫歯予防の目的で必要に応じてカバー部１１の内部表面１３にフッ化物 を塗布することが可能である。薄型シリコン材料により成型されている本考案の カバー部１１は程よい弾力性を有しており、ブラケット１７が最大の効果を発揮 できるようにブラケット１７を固定保持するのにも役立つ。歯科医は歯列矯正用 ブラケット１７に本考案のカバー部１１を被せ、さらに固定状態を補強するため に***表面上あるいは舌部表面上に何等かの固定具を併用することもできる。

【００１２】 このように本考案の美的ブラケット保護具は、構造それ自体が非常に単純なも のではあるが、歯列矯正治療中の口内により優れた外見を付与し、口内粘膜潰瘍 予防及び虫歯予防を可能とし、従来のワイヤーによる保持をさらに補強するもの であり、丸型（半球形）の外形を有する中空構造から構成されたものである。

【００１３】 本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない 範囲でブラケット保護具の各部の形状・寸法・材質等を変更してもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上詳述したように本考案は、歯列矯正用ブラケットのワイヤーが本保護具の ワイヤー孔部に係合して固定され、その場にてブラケットに保持されるので患者 の歯部の外見を損うことはなく、さらに、口内粘膜潰瘍や虫歯を予防することが できるという優れた効果を奏する。

【００１５】 さらに、本考案は、以下の利点及び特徴を備えた歯科用ブラケット保護具を提 供することができるという優れた効果を奏する。 １．歯列矯正用具に被せることができる。 ２．ブラケットの外観を改善する。 ３．ワイヤーを固持してブラケットの効果を高める。 ４．歯列矯正具を覆って患者の口内粘膜潰瘍及び虫歯を予防する。 ５．虫歯を予防するためのフッ化物の塗布が可能である。 ６．ブラケットのワイヤーを安定固持するために優れた弾力性を備えた薄型の シリコン材料により形成されている。 ７．丸みを帯びた中空形状でありブラケットに対する搭載が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の保護具の斜視図である。

【図２】本考案の保護具の断面図である。

【図３】ブラケットに被せられている状態を示す本考案
の保護具の断面図である。

【図４】ブラケットに被せられる前の状態を示す本考案
の保護具の斜視図である。

【図５】ブラケットとワイヤーに被せられた状態を示す
本考案の保護具の正面図である。

【図６】本考案の保護具の背面形状を示す背面図であ
る。

【符号の説明】

１０ ブラケット保護具 １１ カバー部 １３ 内部表面 １４ 孔部 １５ 孔部 １６ 開口部 １７ ブラケット １８ ワイヤー １９ スリット １１０ 基底部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワイヤーを有する歯列矯正用ブラケット
   に被せて使用する美的ブラケット保護具であって、カバ
   ー部を備えた丸型中空体であり、当該カバー部には反対
   側面上にそれぞれ対応する２個の孔部と２本のスリット
   とが設けられており、さらに内部表面と開口部が設けら
   れており、 前記スリットは前記各孔部から基底部にまで延びてお
   り、前記カバー部の側面に形成されている前記各孔部と
   前記内部表面に形成されている前記開口部とを連結して
   切り込まれており、 前記ブラケット上に本保護具を対応させて押さえると、
   前記ワイヤーが前記２本のスリットを介して前記２個の
   孔部内に固定保持され、前記ブラケット上に本保護具を
   安定保持させる構造を有することを特徴とする歯列矯正
   用美的ブラケット保護具。