JPH06338989A - 透過原稿読取り装置 - Google Patents

透過原稿読取り装置

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JPH06338989A
JPH06338989A JP5146704A JP14670493A JPH06338989A JP H06338989 A JPH06338989 A JP H06338989A JP 5146704 A JP5146704 A JP 5146704A JP 14670493 A JP14670493 A JP 14670493A JP H06338989 A JPH06338989 A JP H06338989A
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JP5146704A
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Akimitsu Hoshi
明光 星
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム等の透過原稿の内容を瞬時にモニタ
ーでき、かつ複雑な編集作業も分かりやすく表示可能
で、かつ、モニター中にフィルムを照明し過ぎることに
よる退色等の画像劣化を防止できるモニター方式を有す
る透過原稿読取り装置を提供する。 【構成】 画像読取り手段であるCCD48に行く光を
選択的に偏向させる手段であるミラー37と偏光された
光を結像させるスクリーン部材とを備えたスクリーンビ
ュアー(光学式ビュアー)と、CCD48で読取った画
像情報を映し出す電子式ビュアー(LCD)と、を設け
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原稿の画像を読み取り
素子で読み取り、デジタルビデオ信号等に変換する原稿
の読取り装置の構成に関する。
【0002】特にフィルム等の透過原稿を読取り時に、
読み取り画像をモニターする手段に関する。
【0003】
【従来の技術】従来の透過原稿読取り装置においては、
今どのような画像(原稿)を読み取ろうとしているのか
を確認する為にモニター手段を設けてあった。
【0004】モニター手段には画像読み取り素子で読み
取った画像情報を元に液晶表示板やCRTなどに映し出
す電子式ビュアーと、画像読み取り素子に結像する光を
途中で選択的に偏向し、すりガラス等の機械的なスクリ
ーンに光学的に直接映し出すスクリーンビュアーと、が
あった。
【0005】電子式ビュアーでは、画像の編集作業を行
い易いとか、ネガフィルムであっても補色に変換して映
し出してモニターに表示可能である、等の種々のメリッ
トがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子式
ビュアーでは読み取り素子で読み取った後でないとモニ
ター画面に映し出す事ができず、ラインCCD等のよう
に、副走査を行わないと画像情報を読み取れない装置の
場合副走査が終了するまではモニターに画像を完全に表
示できないため、走査時間待つ必要があり、使い勝手が
悪いと言う欠点があった。
【0007】また、光学的なスクリーンビュアーを使用
した場合は、上記電子ビュアーの欠点を解消し、原稿を
挿入した瞬間にすぐにモニタースクリーンに映し出す事
が可能となる。
【0008】しかし、画像を表示している間は原稿を照
明し続けなければならず、照明ランプを点灯し続ける為
の消費電力の無駄や、照明光線をフィルムに当て続ける
事によるフィルムの退色等の劣化を引き起こし易い欠点
がある。
【0009】更に光学的にスクリーンに映し出すためネ
ガフィルムの画像は不自然な画像でしか表示できず、画
像のエリア指定や色変換等の編集作業を分かりやすく表
示する事も行い難いという欠点があった。
【0010】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、フィル
ム等の透過原稿の内容を瞬時にモニターでき、かつ複雑
な編集作業も分かりやすく表示可能で、かつ、モニター
中にフィルムを照明し過ぎる事による退色等の画像劣化
を防止できるモニター方式を有する透過原稿読取り装置
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、透過原稿を照明する照明系と、透
過原稿を保持する保持手段と、透過原稿の画像を読取る
画像読取り手段と、画像読取り手段に像を結ばせる結像
手段と、を備えた透過原稿読取り装置において、画像読
取り手段に行く光を選択的に偏向させる手段と偏向され
た光を結像させるスクリーン部材とを備えたスクリーン
ビュアーと、画像読取り手段で読取った画像情報を映し
出す電子式ビュアーと、を設けたことを特徴とする。
【0012】また、前記電子式ビュアーは、操作部と一
体に構成され、透過原稿読取り装置本体に対して着脱可
能としてもよい。
【0013】さらに、前記電子式ビュアーと、スクリー
ンビュアーを使用する時、その優先順位を選択可能な選
択手段を設けるとよい。
【0014】一方、透過原稿を照明する照明系と、透過
原稿を保持する保持手段と、透過原稿の画像を読取る画
像読取り手段と、画像読取り手段に像を結ばせる結像手
段と、を備えた透過原稿読取り装置において、副走査を
行う前記画像読取り手段とは別に副走査を行わないエリ
ア式素子を設け、前記画像読取り手段に行く光を選択的
に偏向させる手段と、偏向された光を前記エリア式素子
に結像させ、その情報を電子式ビュアーに映し出す手段
と、を設けることもできる。
【0015】
【作用】上記のように構成された透過原稿読取り装置に
よれば、スクリーンビュアーと電子式ビュアーとを設け
たので、スクリーンビュアーによるクイックなモニター
表示を行いつつ、電子式ビュアーによる詳細な読取りが
可能となる。
【0016】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。始めに図1を用いて実施例の全体ユニット配置に
ついて説明する。
【0017】図1は透過原稿読取り装置を斜め後ろから
見た図であり、1は透過原稿を照明する照明系である照
明ユニット、2は光学ユニット4に着脱自在に固定され
た保持手段であるマガジン、3は透過原稿を抑え込んだ
状態でマガジン2に着脱自在に固定されるキャリア、4
はマガジン2を着脱自在に固定し、レンズと画像読取り
手段であるCCDを備え画像をCCDに結像させる光学
ユニット、5は導電性材料で作られたCCDカバーであ
り、CCDとCCD副走査駆動ユニットを完全に覆って
いる。これにより、CCD部分からの放射電磁ノイズを
防止している。
【0018】6は電気部品を収納する為の電装箱部であ
り、導電性の材料を用いて作られている。なおこの実施
例では、導電性材料として「商品名:アルスター鋼板」
を用いてあり、より導電性を良くしてある。
【0019】更に本実施例ではこの箱構造をそのまま塗
装して外装の一部とする事によりこの部分のカバーを廃
止しコストダウンを実現している。
【0020】しかも、この部分に金属のカバー等の導電
体を別に取り付けた場合には、電気的に浮いていると電
磁ノイズのアンテナとなりかねないが、本実施例では余
計なカバーを設けない事で電磁ノイズの発生をも抑えて
いる。
【0021】7は電装箱部の底部を構成する電装基台で
あり、電装箱部6同様導電性材料で作られ、電装箱部6
に着脱自在に固定され、装置後ろ側の矢印14方向に引
き出し可能に構成されている。そしてその上に電気基板
12や電源13が固定されていて、一緒に引き出す事で
メンテナンス作業をやり易くしている。
【0022】8は現在投影されている画像がどれである
かを作業者が確認する為の光学的なビュアーである。こ
れは結像光路中に切り替えミラーを設け通常はモニター
状態にしておき、画像をCCDで読み取る時にミラーを
切り替え、CCD上に画像を結像するように構成してあ
る。
【0023】9は照明ユニットの熱を逃がす為の冷却フ
ァン、10はネガフィルムとポジフィルムで照明光のス
ペクトルを切り替える為のフィルター切り替え駆動を行
うフィルター切り替えモータ、11は装置全体を支える
脚、である。
【0024】次に図2を用いて実施例の機械的配置を光
軸のハロゲン照明ランプ28側からCCD側の方向に沿
って述べる。
【0025】図2は実施例透過原稿読取り装置を上方か
ら見た図である。先ず照明ユニット1から説明する。
【0026】28はハロゲン照明ランプであり、フィル
ムの濃度や種類により光量を変化させる事が出来る。2
7は略半球状の反射ミラー、29は光を集めるコンデン
サレンズである。
【0027】30は透過原稿を昇温させ、原稿にダメー
ジを与える事を防ぐ為に、ハロゲン照明ランプ28の光
のうち赤外領域を減少させる為の防熱ガラスである。こ
れは、コストダウンの為に丸では無く正方形になってい
る。なぜなら原稿が四角である事から、防熱ガラスも正
方形にする事が可能であり、材料取りを考慮すれば従来
の様に円形でない方が安く作れるからである。
【0028】31はフィールドレンズであり、コンデン
サレンズと共に用いてケーラー照明をおこなっている。
【0029】26はシアンフィルターであり、原稿とし
てネガフィルムを用いた場合にベースフィルムの色をキ
ャンセルする為に用いる。32はNDフィルターであり
透過原稿としてポジフィルムを用いた時にはシアンフィ
ルター26を用いない分とフィルム自体の透明度が良
く、光量が余るので光量を減らす目的で用いるものであ
る。これら2つのフィルターはフィルター切り替えモー
タ10により排他的に駆動される。24は切り替えたフ
ィルターの位置を所定の位置で停止させる為のフィルタ
ー位置検知用フォトセンサである。
【0030】20は透過原稿と照明系との間に配置さ
れ、フィルム粒子の粗さをめだたなくする為の拡散板で
ある。
【0031】前述した様に、9は照明ランプ28からの
赤外領域成分のエネルギー(熱)により暖められた原稿
のフィルムやレンズや防熱ガラス30の熱を逃がす冷却
ファンであり、レンズの下側に開けた穴により電装箱部
6から空気を吸入してレンズ部分を通り、外に排出して
いる。25は暖められた空気がCCD副走査駆動ユニッ
ト等を暖めない様に空気の流れを外部に導く為の排熱風
ガイドである。
【0032】33はマガジン2と本体との図示しない電
気コネクタのカバーである。これはマガジン2を取り外
した時にコネクタのメス側にクリップ等の異物が入り込
んでショート等の事故を起こさない様にするためのコネ
クタシャッターであり、マガジン2を装着した時に自動
的に開くようになっている。
【0033】次に光学ユニット4について説明する。3
4は後述するマガジン2を光学ユニット4に保持させる
為のリンク機構を解除する為のマガジン解除リンクで、
マガジン解除軸35に固定され、マガジン解除把手38
により手動で操作される。
【0034】37は偏向手段としてのミラーであり、照
明ユニット1から透過原稿を通った光を結像レンズ39
に光軸を合わせ込んで導く為の働きをする。36はその
光軸合わせの為のミラー調整リンクである。
【0035】39は原稿19の像をCCD上に結像させ
る為の結像レンズである。40は自動焦点合わせ(以後
「AF」または「オートフォーカス」とする)の為に結
像レンズ39を矢印18の方向に駆動する為のレンズ駆
動カムである。カムは結像レンズ39の鏡筒の溝にはま
り込んでおり、レンズ駆動モータ41により駆動されて
いる。これによりAF駆動メカニズムは簡単になりコス
トダウンが可能となった。
【0036】更に、カムは1回転で元の位置に戻る様に
1回転カムになっており、かつ所定の位置にホームポジ
ション用のセンサ(図示せず)が設けられている。
【0037】またレンズ駆動モータ41はステッピング
モータを使用しホームポジションの位置からの回転角度
は正確に決定されるのでこれにより最初の1回転でAF
の適正位置を検出し2回転目でAFの適正位置にレンズ
を移動し、固定する様に制御される。
【0038】44は選択手段としての光路切替ミラーで
ありCCDに結像させるか、または光学式ビュアー8に
結像させるかを選択している。42は光路切替ミラーを
移動させる光路切替ソレノイド、43は駆動を伝達する
レバーである。
【0039】55はCCDを副走査方向に移動させる為
のCCD用レール、46と54はレール上をころがるボ
ールベアリングである。53はCCDを副走査方向に移
動させる為のCCD走査基台、48はCCD基台に固定
されたCCD(画像読取り手段)、51はCCD48の
直前に設けられた赤外カットフィルターである。
【0040】これは、図6に示すように埃や塵等の付着
を防止する為に、下向きに傾いている。52は赤外カッ
トフィルター51をCCD走査基台に取り付けかつCC
D48自体をほこりや塵等から保護する為のCCDカバ
ーである。
【0041】49はホームポジションセンサでCCD走
査基台53のホームポジション用エッジ23を検出して
CCD走査基台53のホームポジション位置を決定して
いる。50はリミットセンサでCCD走査基台53のリ
ミット用エッジ22を検出してCCD走査基台53が図
2上方の方向に移動する時に、移動限界から所定の距離
離れた所の位置である事を後述するCCD副走査駆動モ
ータ61のモータコントロール用マイクロプロセッサに
知らせている。これにより副走査の減速のタイミングを
作り出している。
【0042】56はプリホームポジションセンサであり
図2の下側方向にCCD走査基台53が移動する時ホー
ムポジション位置の約5mmほど手前でCCD走査基台
53のプリホームポジション用エッジ21を検知するよ
うに構成されている。これは高速でホームポジション側
に戻って来るCCD走査基台53がすぐには停止出来な
い為にホームポジション49より前に減速を開始しなけ
ればならないからである。これにより、ホームポジショ
ンセンサ49近傍で最適に減速を始める事が可能な様に
なっている。
【0043】従来はホームポジション位置からのパルス
数を記憶しておいてモータをそのパルス数に従って制御
していたが、このプリホームポジション56により途中
で脱調や誤動作を起こしパルス数が分からなくなった場
合でも戻り速度を高速に維持する事が可能となった。従
来なら高速のまま戻すとホームポジションを検知した時
にはもう止まれない事が多かった。
【0044】47はCCDドライバ基板でありここから
画像信号がアナログ信号として送りだされる。
【0045】次にCCD副走査駆動ユニットについて説
明する。57はCCD副走査駆動プーリ59とアイドラ
プーリ45との間に掛け渡されたCCD副走査駆動ベル
トである。アイドラプーリ45は図2の上方に不図示の
ばねで所定の力で引っ張られていて、CCD副走査駆動
ベルト57に所定の張力を与えている。
【0046】このCCD副走査駆動ベルト57はCCD
走査基台53とレールの近傍で1点で連結されている。
60は減速用ベルトでモータプーリ62と減速用プーリ
58との間に掛け渡されている。減速用プーリ58と副
走査駆動プーリ59とは一体的に結合されている。61
はCCD副走査駆動モータで、ステッピングモータであ
り1パルスでCCD48を移動させる距離がCCD48
の副走査方向の画素の長さの整数分の1に設定されてい
る。これにより、後述するスタート/ストップ動作を実
現し易くしている。
【0047】63はモータ61やプーリ58,59を乗
せているモータ取付台でありモータ61の振動がCCD
に伝わり画像に影響しにくいように制振鋼板で作られて
いる。
【0048】64は副走査駆動ユニット基台であり、レ
ンズ39の製作誤差による倍率変動を補正するために矢
印17の方向に移動調節可能になっている。
【0049】図3は、透過原稿読取り装置を正面から見
た図である。
【0050】65は透過原稿読取り装置の操作部であ
り、CCD48で読み取った画像情報を元に画像を表示
したり、ソフトコマンドを表示したりする為のタッチパ
ネル付きLCD66と、コントロール67、コピースタ
ート68、コピーストップ69、モードリセット70、
の各ボタンを備えている。
【0051】LCDのスクリーンにはCCD48で読み
込み中の画像をリアルタイムに表示する事ができ、図3
では71で示した読み込み境界線から左側はすでに読み
込みが終わった部分であり画像が表示されており、線7
1の右側はまだ読み込みが終了していないので表示でき
ない領域72を示している。この様にスクロール方式の
表示とする事でプリスキャン中のユーザーのいらいらを
和らげる事ができる。
【0052】なお、この操作部65のユニットは、本実
施例の装置をコンピューターなどの様に、操作キーボー
ド等とディスプレイ部を持つ装置に接続してシステムを
組み上げた時は不必要なので、着脱自在に読み取り装置
本体に取り付けられている。この場合は、操作部65の
代わりにコンピューターを使用するだけであり、動作そ
のものはほぼ共通である。
【0053】前記の様に、CCD48によるモニター画
像読み込み動作はプリスキャンと呼び、後に説明する図
17のキャリア状態検知センサ171でキャリアが所定
の位置に来た事を検知し、所定時間経過後、自動的に開
始する。なおLCD66への表示は、後に図18で示す
様にビデオRAMに数ページ分記憶されキャリアを既に
読み込んだ所に引き戻した場合は前に読み込んだ画像デ
ータやモード設定データを用いて瞬時に表示を行う事が
出来る様になっている。
【0054】しかし、新規の画像を読み込み、LCD全
体に透過原稿全体の画像を表示出来るまではCCD48
による副走査が終了する時間(即ちプリスキャンの終了
する時間)である約1秒を要する。
【0055】このラグタイムをなくす目的で光学式ビュ
アー(スクリーンビュアー)8を設けてある。これは図
2で示したミラー44で光路を変更するだけで実現して
いるのでキャリアを差し込み照明ランプ28を点灯させ
るだけでラグタイム無しに画像を表示する事が可能とな
る。
【0056】しかし光学式ビュアー8に画像を表示する
位置にミラー44を移動させるとCCD48では画像を
読み取れない事、更に、画像のトリミングなど電子式ビ
ュアーでないと行えない処理がある時などを考慮して、
デフォルトではユーザーがモード選択しないと電子式ビ
ュアーを優先的に使用する様になっている。
【0057】光学式ビュアー8を使用する様にユーザー
がモードを変更した場合は、読み取るべき画像を光学式
ビュアー8で確認した後、ユーザーがコントロールボタ
ン67を押す事によりミラー44をCCD48で画像を
読み込む側に変更し、プリスキャンを開始するので、こ
れと同時に操作部65のLCD表示部に表示する様にな
っている。
【0058】なお、他のモニター画像読み取り方式とし
て、エリアセンサータイプのCCDを別途設け、画像モ
ニター時は光路を切り替えて専用に設けたエリアセンサ
を用いて画像を読み取るか、または更にエリアセンサ用
の専用レンズを設け光路を切り替える事無くエリアセン
サでモニター用画像を読み込ませれば、ほぼ一瞬のうち
に画像をLCD66上に表示する事ができる。
【0059】そして光路切り替えの場合は、透過原稿の
画像を読み取る時に光路をライン式カラーCCD48側
に切り替える事で画像を読み取る。この様にモニター専
用のエリアタイプのCCDを別途設ける事でコストは高
くなるが使い勝手の優れた透過原稿読取り装置とする事
が可能となる。
【0060】さらに、上記のようにコストの高いエリア
センサタイプのCCDを用いる事無く、読み取り動作前
のモニター画像を読み取る方法として、画像読み取り用
のCCD48を利用して、マガジン2にキャリア3,1
68を差し込む時に流し読みしてしまう方法も考えられ
る。
【0061】この場合は、ユーザーがキャリア3,16
8を差し込む時の差し込み速度に完全に依存する事にな
るので、キャリアの差し込み速度を検出するエンコーダ
ーや、差し込み速度がほぼ一定になるようにするダンパ
ー手段、差し込み速度に連動して、CCD48の蓄積時
間や照明ランプの光量を変化させるCCD制御手段、ラ
ンプ制御手段、更にキャリア3,168の差し込み方向
(引き抜く場合と差し込む場合)により画像が反転して
しまうのでその差し込み方向を検知する手段、等が必要
になる。
【0062】更に、キャリアの差し込み方向と逆方向に
CCD48を移動させて相対的な読み込み時の副走査速
度を上げて読み込み時間を少なくする事なども可能であ
る。
【0063】更にモニター画像の読み込みと表示の動作
を快適にする方法として、一度読み込んだモニター画像
を記憶させるモニター画像メモリー、例えば複数画像分
のビデオRAM等、を備える方法がある。
【0064】この様に複数原稿分の画像メモリーを設け
れば、キャリアを別のコマに移動させた時には、記憶し
ておいてあるモニター画像から対応するキャリアのコマ
に一致する物を運び出して表示する事が可能となり、使
い勝手が良くなる。
【0065】なお本実施例に追加して流し読み方式を実
施するとすれば、CCD48の素子ラインと直角方向に
キャリア3を差し込む時(実施例では水平方向にキャリ
ア3を差し込む場合)はこの様に流し読みができるが、
実施例の縦方向(垂直方向)からキャリア3を差し込む
時は流し読みはできないので、この時はCCD48自体
のプリスキャンによりモニター用画像を作り出さなけれ
ばならない。
【0066】この為図17に示してある様にキャリア3
の差し込み方向を検知するキャリア状態検知センサ17
1が設けてあり、どちらの方式でモニター画像を読み取
るか決定できる様になっている。
【0067】73はマガジン2を光学ユニット4に押さ
えつけ固定する為のマガジン固定リンクであり、図12
に示したマガジン固定部167を上から押さえつける働
きをする。マガジンの高さ方向と水平方向の位置決めは
位置決め切り欠き166で行う。
【0068】74は固定リンク・ラッチ用リンクで、マ
ガジン固定リンク73を解除した時に解除位置に保持す
る働きをする。
【0069】ユーザーがマガジン解除把手38を回転さ
せると、マガジン解除軸35、マガジン解除リンク34
が動作し、固定リンク・ラッチ用リンクを押し下げる。
そうすると図3の点線で示した方向に各リンクが動きマ
ガジン2を上から押さえるものが無くなるので、マガジ
ンを上方向に外す事が出来る。
【0070】75はラッチ解除リンクで固定リンク・ラ
ッチ用リンク74と回動可能に結合されており、マガジ
ン2を上から差し込むとマガジン2の底部に押されて、
ラッチ解除レバー76が回転し、ラッチ解除リンク75
を上に押し上げる。そうするとリンク74がリンク73
から外れ、マガジン固定ばね77でリンク73が回動
し、マガジンを上から押さえつける。
【0071】79はマガジン押えリンクでマガジンを基
準位置に押さえておく物で、先端にコロを設けてあるの
は上からマガジン2を差し込んだ時にスムーズに移動出
来る様にする為である。
【0072】マガジン押さえリンク79はマガジン押さ
えばね78で常に所定の方向に付勢されている。
【0073】80はランプソケットで、照明ランプ28
が消耗部品であり交換作業時に作業性が良くなる様に、
揺動可能になっているランプ台82に固定されている。
【0074】83は照明ユニット1の後ろ側のフレーム
で、レンズ等を冷却する為の穴を開けた排気穴付き照明
部フレームである。
【0075】84はフィールドレンズ・防熱ガラス支え
であり、分解時に組立しやすいようにユニットにしてあ
る。
【0076】85はコンデンサレンズ支えで、上記フィ
ールドレンズ・防熱ガラス支え84と同じ目的でユニッ
ト化している。
【0077】86はシャッター部材であり、照明ランプ
28の近傍で出し入れ自在に設けてある。
【0078】これは画像信号を受け取る相手がパソコン
等の処理速度の遅い機器であり、かつ画像メモリを信号
受け渡し部分に介在させない場合にファクシミリ等で行
っている「CCD副走査のスタート/ストップ」の動作
を行わなければならないからである。
【0079】即ち、照明ランプ28をCCD副走査を止
める度に消灯していたのでは、ランプ温度が変動し、照
明光のスペクトル分布が変化してしまう、又は突入電流
によりランプ寿命が短くなってしまう等の弊害が発生す
る為、ランプを点灯状態のままでしかも、フィルム等の
透過原稿に余分な光を当てて劣化させない様にする目的
で設けてある。
【0080】図3の点線で示した位置が通常の待機位置
で、実線で示した位置が照明光を遮蔽してフィルム原稿
に当たらなくする位置である。
【0081】87は揺動式ランプ台82が外力の加わら
ない状態の時に所定の方向に付勢して位置決めするため
に設けたばねである。
【0082】図4は、透過原稿読取り装置を左側から見
た図である。
【0083】91は操作部を電装箱部本体に固定する為
の支持板、92は操作部後ろ側に設けた操作部箱部、9
3は操作部のLCDの表示部分をドライブするLCDド
ライバ基板である。
【0084】94,96は結像レンズ39の焦点距離の
誤差を修正する為の物で、透過原稿とCCDとの距離を
調節する為に設けたものである。96はCCDの副走査
をガイドする上レール(CCD用レール)95の位置を
調節する為に設けた上レール調節板、94は同じくCC
D副走査用のCCD用下レール位置を調節する為に設け
た下レール調節板である。
【0085】これらの調節板94,96、CCD用レー
ル55,95、結像レンズ39、マガジン2は全て1つ
の光学ユニット4のフレーム上に取り付けられており、
光学ユニット4のみで光学系の調節が可能な構成になっ
ている。これにより電装箱部の精度によらずに高精度の
光学系を独立ユニットとして構成出来るので組立性も改
善される。
【0086】即ち、電装箱部の剛性よりも光学ユニット
4の剛性を高く構成する事で高精度部分を光学ユニット
のみに集中出来るので、他の照明ユニット1やCCD副
走査駆動ユニット等のその他のユニットは比較的緩い精
度で作る事が可能となり、従来のように全体を高精度の
フレームで作る必要がなくなる為、コストダウンの効果
が非常に大きくなる。
【0087】なお、電装箱部に対して3点で光学ユニッ
ト4を保持し、残りの取付部分を取付面と垂直な方向に
対して柔軟な方式とする事により、同様な効果を得る事
ができる。この時は剛性の差を考える必要は無くなる。
柔構造の取り付け手段としては、板ばねやゴム等の弾性
部材を用いる事が一般的方法である。
【0088】97はマガジン2を解除する為の把手38
を所定の方向に付勢しておくための、把手戻しばねであ
る。
【0089】98は電装箱部の底部を構成している電装
基台7を多点でアースに落とす為の電装基台アースネジ
である。このアースネジ98は後に図5で説明している
様に外壁から108で示した距離だけ引っ込んだ位置に
ある為、操作位置からは簡単には見る事が出来ない位置
にあり、外観上非常に好ましい。
【0090】また、この様に多点でネジ止めしてある為
電装箱部の剛性もかなり高める事が可能となっている。
なお、ネジの材料は黄銅等の導電性の良い物を使用して
電気的な接触を確実なものとしている。
【0091】99はネガフィルム用キャリア3のネガフ
ィルム窓であり、H2はキャリア3の端部から3コマ目
の中央部分までの距離を示している。またH0は透過原
稿読取り装置全体を載置する面110から原稿の中心ま
での距離をしめしており、本実施例では、H0≧H2と
なっている。
【0092】これは、キャリア3を垂直方向にして使用
する時に通常のネガフィルムの6コマの半分の3コマま
で差し込めれば、残りの半分はキャリア3の反対側から
差し込んで使用出来るからである。この時コピーされる
画像も180°ひっくりかえるが、マガジン2にはキャ
リア3の差し込み方向を判別するセンサが取り付けてあ
り、キャリア3を反対側から差し込んだ場合は自動的に
180°電気的に信号をひっくり返す。
【0093】即ちCCD48の副走査方向も自動的にひ
っくりかえる様に動作する。この時はCCD48の主走
査方向の画像情報もラインオフセット補正用メモリを用
いて反転する。これによりキャリア3を逆側から差し込
んでも画像はひっくり返る事は無くなる。
【0094】なお後で述べるように、本実施例では、ユ
ーザーが選択的に画像をひっくり返すことも可能なよう
に、選択手段を設けてある。
【0095】従来はキャリア3を縦にして利用した時に
もキャリアの全部のコマが一方向で収納出来る高さを必
要としていたので装置全体の高さが高くなり、コンパク
ト化が困難であった。しかし、この自動反転モードによ
り装置の高さを大幅に低く押さえる事が可能となった。
なお、載置台に専用の物を用い、キャリア3を縦差しに
した時にキャリア3が入り込む穴を載置台の対応する位
置に設けておけば、従来通りキャリア3を一方向で使用
する事が可能となる。マウントに収納したフィルムを固
定するマウント付きフィルム用キャリア168について
は後に図13を用いて述べる。
【0096】図5は、透過原稿読取り装置を後ろ側から
見た図である。
【0097】105は絶縁材料であるモールド等で構成
された透過原稿読取り装置全体の外装カバーであり、絶
縁物とする事でアース取りを省く事が出来るので、簡単
に取り付ける事が出来る。
【0098】106は電気基板12に取り付けられた画
像信号出力コネクターである。107は電源用インレッ
トでAC電源が接続される。108は前述したネジ隠し
段差であり、電装箱部の形状をこの様な形状にする事
で、電装基台7を引き出し可能に構成しつつアース取り
の為のネジ98を通常使用状態位置から見えなくする事
に成功している。これによりネジを隠す為の外装カバー
を省く事が可能となり、外装に費やすコストを下げる事
ができる。
【0099】109は電装基台7と電装箱部のフレーム
とのアース用ネジである。後ろ側は通常の使用状態では
見る事が困難なので、ネジをむき出し状態で使用してい
るが、横側のネジ98と同様に段差を設けて隠しても良
い。
【0100】なお電装箱部のサイドフレームと電装部天
板111も実施例ではネジで組み立ててあるが、溶接構
造として電装基台7を取り外した状態でも高い剛性を維
持できる様にするとアース取りも確実になりより良い。
【0101】図6は、透過原稿読取り装置を右側から見
た断面図である。
【0102】116は光学式ビュアー8の光路切り替え
用のミラー44の回転中心であり、導電性ミラーホルダ
ー122に取り付けられている。ミラー44が図6の点
線の位置にある時、即ちCCD48側に光を振り向ける
時は光学ユニット4の天板とミラーホルダー122が共
同で光学式ビュアー8用の穴を塞ぎ、CCD48が発す
る電磁ノイズが漏れるのを防止している。すなわち、ミ
ラー44とCCD48は排他的に動作するので、このよ
うな事が可能になっている。
【0103】117はCCD48からのアナログ信号を
電気基板12に伝達するフレキシブル基板で製作したア
ナログケーブルである。119は光学ユニット4の底板
である。120はCCD用レール55,95を水平方向
から挟み込んでいるスライダーであり、CCD走査基台
53に固定してあり、かつ基準側と反対側はばね性を持
ってレール55,95を挟み込んでいる。
【0104】CCD走査基台53を垂直方向に支えてい
る部品はボールベアリング54,46である。これは縦
方向の重量を受ける時は、水平方向の位置決めに比べ荷
重が大きいので、滑りを用いると副走査の為の負荷が大
きくなるからである。
【0105】121は基板アース部材であり、CCDド
ライバ基板47をCCD走査基台53に電気的に接触さ
せている。さらに、CCD走査基台53はボールベアリ
ング圧入軸157,158を通し、かつボールベアリン
グ46,54を通じてCCD用レール55,95に電気
的に接触させている。この為ボールベアリング46,5
4は導電性ボールベアリングまたは導電性グリス入りの
ボールベアリングを用いている。
【0106】CCD用レール55,95は光学ユニット
4に結合されており、結局装置全体にアース接触してい
る。
【0107】なおCCDのアナログ信号のシグナルアー
スはアナログケーブル117で行われている。
【0108】123はCCD走査基台53に固定され、
端部をCCD副走査駆動ベルト57に固定されている走
査体固定具である。124はCCD副走査駆動ベルト5
7を走査体固定具123と共にベルト57に挟み込んで
固定しているベルト押さえである。
【0109】図6において、赤外カットフィルター51
は垂直面から図に示す方向に傾いている。これは赤外カ
ットフィルター51の外側表面にほこりや塵などが積も
らない様にする為である。なお赤外カットフィルター5
1の内部表面とCCD48自体のガラスはCCDカバー
52により、埃や塵が付着するのを防いでいる。
【0110】図7は、副走査駆動ユニットの上視図であ
る。
【0111】131はCCD副走査駆動ベルト57にテ
ンションを付与するベルトテンションばね、132は取
付時の位置決め穴、133はボールベアリングである。
これはアイドラプーリ45にはベルトの張力の2倍の力
が加わる上に、ここでの回転負荷が大きい場合は、モー
タ61の回転方向によりベルトの張力が大きく変化して
CCD48の副走査の動きが、副走査の行きと帰りで異
なり、不安定になってしまうからである。故にCCD4
8を往復駆動する為にはアイドラプーリ45の回転負荷
は可能な限り小さくしなければならない。その為この部
分にはコストは高くてもボールベアリングを使用してい
るのである。
【0112】134はテンショナ軸で、テンショナ板1
37に固定されている。テンショナ板137は副走査駆
動ユニット基台64に固定されたガイド軸136,13
9でガイドされる。135,138はその時のガイド穴
で組立作業性を考慮して穴の端部の方にガイド軸13
6,139より大きい部分を設けてここで分解出来る様
になっている。ベルトテンションばね131はこのテン
ショナ板を引っ張っている。
【0113】140はセンサ固定板でCCD48の副走
査に必要なセンサ49,50,56を副走査駆動ユニッ
ト基台64に固定している。
【0114】141はアイドラ軸固定板であり、アイド
ラ軸142がベルトのテンションに負けて傾かない様に
固定している補強板である。143,144は取付の逃
げ穴でこの部分では位置決めはしていない。
【0115】145は副走査駆動ユニットを本体箱部に
固定する時の位置決め基準となっており、光学ユニット
4のレンズ39の焦点距離のバラツキに合わせて光路長
即ち、レール55,95の位置を調節した時に位置の決
まる下レール調節板、更にその一部である下レール調節
板突き当て部146に突き当てて位置決めする様になっ
ている。これにより光学ユニット4とCCD副走査ユニ
ットの相対的な位置を決定している。
【0116】図8はCCD副走査駆動ユニットの後視図
(図7の側面図)である。
【0117】147はCCD副走査駆動モータ61によ
る回転振動を小さくする為のマグネットダンパーであ
り、磁気的な力により所定のトルクでモータ軸148に
結合されている。なお前述した様にモータ取付台63は
制振鋼板で制作されており、共振を防いで、モータの振
動をベルト以外からCCDに伝わり難くしている。
【0118】ベルト57,60はバンドー化学(株)の
商品名TNベルトを用いている。これは頂角70°の3
角形の断面形状を持つベルト歯形を用いてバックラッシ
ュをほぼ0にしたものである。
【0119】実験の結果、本発明の実施例の様に正逆回
転をバックラッシュ無しで伝達し、かつ精密な動きを要
求される所に使用する場合は従来の一般的な歯形のベル
トを使用するよりもベルトによる振動がきわめて少なく
効果的であった。
【0120】図9はCCDユニットを正面側から視た図
である。
【0121】CCD副走査駆動ベルト57は図9に示す
様にCCDユニットのほぼ中央で結合されている。
【0122】159,160は図10で後述するように
アナログケーブル117を押さえるアナログケーブル押
さえ155を固定している穴であり、組立やメンテナン
ス性改善のため、パッチン組立が可能な様になってい
る。
【0123】図10はCCDユニットを上から視た図で
ある。
【0124】図10で155はアナログケーブル押さえ
でありアナログケーブル117をCCD走査基台53に
固定している。156はCCDソケットであり、CCD
48はCCD走査基台53を挟み込む様に取り付けら
れ、かつCCD走査基台に押しつけられている。これに
よりCCD48の位置決めを行うと同時にCCD48か
ら発生している熱をCCD走査基台53を通じて逃がし
ている。
【0125】この目的の為、CCD走査基台53は黒色
になっていて放熱しやすくしている。これはまた乱反射
を防ぐ効果もある。157,158のボールベアリング
圧入軸はCCD走査基台53に固定されており、ボール
ベアリング46,54はその軸に圧入されている。圧入
軸は段差のないストレートの軸とし、センタレス研磨を
行って高精度に軸径を管理されボールベアリングの性能
を引き出している。
【0126】図11はCCDユニットを右側から視た図
である。
【0127】161はCCDドライバー基板47で上に
設けたアナログケーブルソケットである。赤外カットフ
ィルター51は、図11に示した通りCCDユニットに
固定されており、前述した通り埃や塵が付着しない様に
傾いている。そして、この傾きにより、光路がCCD4
8の主走査方向にずれるが、そのずれ量はフィルターの
屈折率と厚みと傾き量から計算できるので、それを補正
する距離だけCCD48を主走査方向に持ち上げてい
る。
【0128】図12はマガジンユニットの斜視図であ
る。
【0129】166はマガジン2を光学ユニットに位置
決めする時の位置決め切り欠きでありここでマガジンが
位置決めされる。167はマガジン2の位置決め切り欠
き166を光学ユニット側に設けた図示していない位置
決めピンに押しつける為のマガジン固定部であり図3で
示したマガジン固定リンク73とマガジン固定ばね77
でこの部分を押さえつけて固定している。
【0130】図13はポジフィルム等の、マウントに入
ったフィルムのキャリアである。
【0131】図4では6枚綴りのネガフィルムの場合に
ついて、垂直方向に使用する時の大きさについて述べた
が、ポジフィルム等のマウントに入ったフィルムのキャ
リアについても同様なので、図13を用いて述べる。
【0132】図13にてH1はマウント付フィルム用キ
ャリア168の端部から中心の窓の中央までの距離を表
しており、図4で示したH0に対して、H0≧H1の関
係にする事で、従来必要だったH1´よりも本体高さを
(H1´−H1)だけ低く出来る。これにより装置高さ
を低くする事が可能となった。
【0133】図14はネガフィルムの連続したフィルム
用のキャリアである。
【0134】この場合も図13と同様に(H2´−H
2)だけ本体高さを低くする事が可能となる。ただし、
本実施例ではH1>H2なので本体高さを低くできる実
際の値は(H1´−H1)となる。
【0135】図15はマガジンユニットにキャリアを挿
入した状態を示した斜視図である。
【0136】図16は光学ユニット4の斜視図である。
【0137】179は透過原稿の像を結ぶ結像面であ
り、この結像面は2本のレール55,95の共通接線に
なっている。そして更にこの面上をCCD48の受光面
に一致させて副走査している。これにより、CCD48
がレール55の軸または、それと平行な軸線を中心に主
走査方向に傾いても、主走査方向の画素のずれを最小限
にする事が出来る。
【0138】図17はマガジンの透視図である。
【0139】169はキャリア押さえばね、170はキ
ャリア3,168のコマとマガジンの位置決めを行うク
リックばね、172はキャリア押さえばねである。
【0140】171はキャリアの状態つまり、キャリア
3,168を水平に差し込んで使用しているか、または
垂直に差し込んで使用しているか、ネガフィルム用キャ
リア3か、またはマウント付フィルム用キャリア168
か、フィルムは入っているか、ポジフィルムとネガフィ
ルムのどちらであるか等を検出しているキャリア状態検
知センサである。
【0141】これらのセンサの検知状態により照明ラン
プ28の光量を変えたり、フィルター26,32の切り
替え等を行っている。
【0142】図18は電気部品のブロック模式図であ
る。
【0143】188はいままで図示していなかったAF
モータ用ホームポジションセンサである。これはレンズ
駆動モータ41の1回転中のホームポジションを決定し
ている。そしてモータ41にはステッピングモータを用
いているので1回転中の任意の位置を再現できる様にな
っている。
【0144】189はオートチェンジャーであり、実施
例では図示していなかったがマウントに収納したフィル
ムを自動的に交換しながら読み取りを自動的に行うよう
にしたマウント付きフィルム自動交換ユニットである。
実施例ではマガジン2と差し替えて、排他的に使用する
事が出来る。
【0145】190は照明ランプ28のそばに設けられ
た安全用のサーモスイッチであり、照明ランプ28とフ
ァン9との間に設けられ、ファン9が故障して昇温しす
ぎた時に照明ランプ28への電力供給をカットする様に
なっている。
【0146】191はインレット107へ接続されるA
C電源コード、192は操作部65の操作ボタン67,
68,69,70用のスイッチ基板である。193は光
軸を模式的に表したものである。以上で構成の説明を終
了し上記の構成にて動作について次に説明する。 (動作説明)本実施例ではLCDとタッチパネルを一体
に取り付けた操作部65を光学式ビュアー8とは別に備
えているので、透過原稿がネガフィルムの場合は、LC
D66にネガポジ反転して表示する事が可能になってい
る。
【0147】これは、電子式ビュアーだけだとプリスキ
ャンが終了するまでモニター画像を見る事が出来ないの
で、ユーザーがいらいらするという欠点があり、光学式
ビュアー8だけだと即座に画像をモニターできるが、ネ
ガ画像の正常な表示が出来ないし、モニターに映し出し
ている間はずっと照明ランプ28を点灯しっぱなしにす
る必要があり、フィルム原稿にダメージを与え易いと言
う欠点があるためである。
【0148】両方備える事で、光学式ビュアー8で即座
にフィルム等透過原稿画像のモニターを見る事が可能と
なり、かつネガポジ反転やトリミング、画像回転といっ
た高度な最終画像チェック用のモニター画像を電子式ビ
ュアーで表示する事が出来るようになるのである。
【0149】更に一度プリスキャンで読み取った画像情
報はモニター用画像メモリーに保持される為電子式ビュ
アーを使用すれば照明ランプ28は消灯してもいいの
で、フィルム原稿にダメージを与えないという利点もあ
る。
【0150】但し、両方のモニターは同時に使用開始で
きないので、本実施例ではユーザーがどちらのモニター
を優先的に使用するかを選択切り替える手段を設けてあ
る。
【0151】即ちCCD48のプリスキャンを行って始
めから電子式ビュアーにモニター画像を映し出す。また
は光学式ビュアー8に最初にモニター画像を映し出して
おいて、後からユーザーの操作により電子式ビュアーに
切り替えるのかをユーザーが選択できるようになってい
る。
【0152】LCD表示部66は、通常の表示トリミン
グのみならず、複写装置と連動して用紙サイズと、コピ
ー後の画像の像回転、拡大/縮小等のレイアウトを表示
する事もできる。これにより従来の光学式のモニターの
みの装置より使いやすい装置とする事が可能になってい
る。
【0153】これらは光学式のビュアーでは実現不可能
な事柄であり、操作性は格段に改善される。
【0154】例えば実施例の装置では、LCD表示部
は、複写装置本体と相互に互いの画像情報の通信を行う
ようになっていて、複写装置本体の方で読んだ画像を表
示する事も可能となっている。これにより、複写装置本
体側に設けてあるデジタイザー等でトリミングした後の
画像を実際にコピー動作を行う事なく事前に確認するこ
とが可能となる。
【0155】この時はLCD66上に、コピー用紙の画
像とそれに対応するトリミング後の画像を表示する。
【0156】また本実施例ではキャリア3を縦方向と横
方向にセット可能である為、光学式ビュアー8は正方形
になっている。しかし、原稿は正方形ではないので、縦
長と横長の原稿を表示可能にする為に正方形のモニター
画面を用意すると無駄な部分が大きくなる。
【0157】これを解決する為に、本実施例の電子式ビ
ュアーであるタッチパネル付きLCD66を備えた操作
部65はユーザーの選択によって、画像を90°回転し
て表示する事が可能になっている。このようにすると、
LCD66の大きさに合った方向にモニター表示画像の
方向を合わせ、画面を有効に利用して大きな画像を表示
する事が可能となる。
【0158】更に本実施例では、ユーザーが間違えて原
稿を逆さまにセットした場合に備えて180°モニター
画像を回転させる事が出来るように画像半回転選択手段
を設けてある。この時はCCD48の副走査方向と主走
査方向も反転させ、読み取り画像情報もモニター画面通
りになるようにしている。これによりいままでのように
入れ間違えた時に、キャリアの差し直しをする必要が無
くなる。
【0159】更にモニター画面とプリンター装置のカラ
ーキャリブレーションを行い、コピー実施後の画像の色
味を表示させる事も出来る。ただし電子式モニターは減
色合成で、コピーはその逆なので厳密には一致しない
が、ほぼ同様な画像をコピー前に得られるメリットは非
常に大きく、これも電子式ビュアー特有の利点である。
【0160】なお本実施例では、LCD表示部66は画
面サイズが小さいので、より大型のCRTモニター等を
つなげる様にモニター端子が用意されている。これによ
りフルカラー複写機等と組み合わせて用いると、大型モ
ニター付きのシステムを簡単に構築する事が可能となっ
た。 (オートフォーカスの動作)基本的な動作を述べると、
先ず透過原稿がセットされた事すなわち、キャリア3が
マガジン2に差し込まれた事を検出し、そのキャリア3
の各コマ、つまりフィルムがマガジン2内の所定の投影
位置に達した事を検知すると、ユーザーが驚かない様
に、タイマー設定手段でユーザーが任意に設定可能な所
定の時間約0.3〜2秒の後に、モニター画像読み込み
(以後プリスキャンと呼ぶ)を開始し、同時にオートフ
ォーカスのレンズの焦点位置をレンズ39の移動可能範
囲全域に渡って測定する。
【0161】これによりプリスキャンはオートフォーカ
スと同時に行うので、この時厳密にはモニター画像はぼ
やけている画像を表示する事になるが、モニターの表示
密度は格段に粗いので実用上は問題にならないレベルで
ある。
【0162】露出補正値測定はこのプリスキャン戻りの
走査(バックスキャン)で行い、かつ露出補正値を測定
後にレンズ39を焦点の合う位置に移動する。
【0163】これは露出補正値の測定をオートフォーカ
スの動作と排他的に行う事で、なるべくピントがぼけた
状態で行い、光学的に画像を平均化する事で、できるだ
け透過原稿の画像の内容に影響されないで露出補正を行
う様にする為である。
【0164】つまりプリスキャン中はモニター用画像を
読み込むと同時に、カム40をモータ41で回転させ、
レンズ39を動かして画像の周波数成分を測定してい
く。帰りの走査(バックスキャン)ではピントをわざと
外した状態で露出補正値の測定を行う。その後測定した
焦点位置にレンズ39を移動させるのである。
【0165】他の方法として、レンズを一番焦点の合い
そうもない位置に最初移動させておき、プリスキャンと
同時に露出補正値の測定(AE)を行い、戻りの走査で
オートフォーカス動作(ピント位置の測定)を行う様に
しても良い。
【0166】但し、LCDモニター66上には、早く画
像を表示しなければ使い勝手が悪くなるので、何れの場
合も最初の走査でモニター画像の読み込みを同時に行う
様にする事は共通である。
【0167】なお、キャリア3が所定の投影位置に達し
てからプリスキャンを開始するまでのタイマーカウント
中に他のコマへ移動させた場合は当然プリスキャンは中
止となるが、既にプリスキャン開始後キャリア3をユー
ザーが動かした場合もプリスキャンを中止してCCD4
8をホームポジションに移動させ、待機する事になる。
【0168】図19に概略の動作フローチャートを示し
ておく。
【0169】次に、露出補正値の測定が終了したら、焦
点を合わせる。つまりオートフォーカスの測定データに
基づいて2回目のカム40の回転で「一番画像周波数が
高くなったレンズ位置」=「一番画像周波数が高くなっ
たカムの回転角度」までカム40を回転させる。
【0170】この時のレンズ位置はレンズ駆動カム40
の回転角度と対応しており、レンズ駆動カム40の位置
はレンズ駆動モータ41のホームポジションの回転位置
からのモータ41のステップ数で求めている。
【0171】実施例では、モータ軸に直接、レンズ駆動
カム40を固定し、モータ軸1回転で元のホームポジシ
ョン位置に戻ってくる様にしておいて2回転目でレンズ
位置を決定している。この様にする事でカムのカム曲線
精度とは関係無くレンズ位置を正確に位置決めする事が
できる。
【0172】次にオートフォーカス動作の高速化の為に
本実施例で使用している工夫について述べる。
【0173】透過原稿はリバーサルの写真フィルムなど
の様に様々なマウントに固定されている場合がある。
【0174】これをキャリア3に挟んでマガジン2に固
定するとマウントの厚みに対応してフィルム面が移動し
てしまい、結局焦点が合わないという現象が発生する。
これを解消する為にオートフォーカス機構が必要になる
のである。
【0175】しかしこのマウントによるフィルム面の位
置のズレ量はマウントの種類が決まってしまえば、毎回
大きくズレる事はないので、キャリア3,168の最初
の原稿ではレンズストローク全域で焦点位置測定を行
い、2コマ目からは最初に焦点が合った位置の近傍のみ
で測定を行い、その他の部分では測定を省いて高速にレ
ンズ39を移動させる様にしている。
【0176】これにより2回目からはオートフォーカス
の動作が速くなり、ユーザーを待たせる時間を減らす事
が出来、使い勝手が改善される。
【0177】また、実施例では説明していないが、この
方法の応用として、フィルム面の位置を検知する手段や
マウントの厚みを検知する手段を設ける事によってもオ
ートフォーカスをする範囲を限定する事が可能となり、
上記の場合と同様な効果を期待する事ができる。
【0178】その1例として、ネガフィルムの場合を述
べる。ネガフィルムの場合は、フィルムをそのままキャ
リア3に挟んで使用する場合が多い。もしマウントに入
っている時は、ネガフィルム用のキャリア3には装着す
る事ができないので、キャリア3が使用された時はフィ
ルムはマウント無しである事がわかり、その位置は自動
的にある狭い範囲に限定される。これを基に、ネガフィ
ルム用キャリア3が使用されている事を検知するセンサ
を設け、もしキャリア3が使用されている時は始めから
フィルムの位置を予想してオートフォーカス動作を行え
ば良い事がわかる。
【0179】逆に、キャリアがマウント付フィルム用キ
ャリア168の時には、フィルム面の位置はマウントの
厚みで変化する事がわかるので、オートフォーカス動作
を広い範囲で行わなければならない。以上の理由により
実施例ではキャリアの種類を判別するセンサがマガジン
2に取り付けられている。
【0180】本実施例では最初のプリスキャンの走査で
モニター画像の読み込み、原稿領域の測定とオートフォ
ーカス(AF)を行い、戻り部分(バックスキャン)で
露出補正値の測定(AE)を行っているが、より正確な
オートフォーカスを行う時は、ピント合わせの画像は停
止していたほうが良い、すなわちCCD48は所定の場
所で停止していた方が良いので、原稿の所定の場所(通
常は原稿の中央部分)を読みながらレンズを移動させる
通常のオートフォーカスをユーザーが選択できる様にな
っている。
【0181】この選択手段を用いユーザーが高精度オー
トフォーカスモードを選択する事で、コピーボタンが押
された後、実際の画像の読み込みに先だって、より高精
度なオートフォーカス動作を追加挿入するようになって
いる。
【0182】ここで本実施例のオートフォーカス動作を
更に高速化する1つの方法を述べる。
【0183】カム40を正確に対称形状に作成する事
で、カム面をカム40の2つの変曲点で分割して片方の
カム面で測定し、もう片方のカム面での焦点位置を計算
で求め、その位置までカムを回転させてレンズ位置を焦
点のあった位置へ移動させる事もできる。
【0184】この場合は本実施例とは違い、カム面の工
作精度に完全に頼る事になる為カムのコストは多少高く
なるが、カム40の回転角度は半分で済むのでレンズを
高速に移動させ、オートフォーカス動作を高速に済ませ
る事が可能となる。
【0185】これはカムの変曲点をもっと多く持つカム
を作り、カム1回転でカム面を3個以上に分割した場合
についても同様な事が言える。つまり1つのカム面とそ
の次のカム面の回転角度との関係が完全に計算可能にな
っていれば2つの連続するカム面を用いてオートフォー
カス動作を高速で行う事が可能になる。
【0186】更に、カムの回転角度とレンズの位置を正
確に対応させる事が可能ならば、必ずしも対称形状であ
る必要は無く、複雑な非対称形状のカムとしても良い。
【0187】また、カム形状の精度に完全に頼る事が不
安なら、カムの回転角度とレンズの移動位置との関係を
測定して電気基板12のRAM領域に記憶しておき、そ
のデータを参照してカムの回転角度を計算すれば、カム
の制作精度に影響される事なく、更に高精度のオートフ
ォーカス動作が行える。 (オートフォーカスに関連するモニター画面制御につい
て)本実施例では、LCD66のモニター画面に表示す
る為のプリスキャンを露出補正値測定と同時に行う時
は、レンズ位置は所定の画像がぼけた位置に固定してあ
る。その後レンズを焦点位置に移動させると、モニター
画像の倍率と実際の読み込み倍率は微妙に変わってくる
事になる。
【0188】また、オートフォーカス動作と連動させる
時はレンズ位置は常に変化している。これによりモニタ
ー画像は実際には倍率が周期的に変化した画像になる。
これを防ぐ為にオートフォーカス動作中のレンズの位置
に応じてモニター画面に表示する倍率を逆算して変化補
正させている。これによりモニター画面全体に渡って倍
率を一定にしている。しかし、この後焦点位置にレンズ
を移動させると前述の場合と同様に、実際の読み込み倍
率とモニター画面の表示倍率は微妙に異なり、トリミン
グ等の操作を行うと厳密には一致しなくなる欠点が発生
する。
【0189】この不都合を避ける為、トリミング等の読
み取り倍率を厳密に処理しなくてはならない操作を行う
時は、モニター画像の読み取りを、レンズの焦点が合っ
た状態でもう一度新たに行うようになっている。ここか
らは本実施例で行っている特徴的な動作について述べ
る。 (CCD蓄積時間を露出補正値で可変にする。)本実施
例においては、各原稿の最適な読み込みを行う為に、原
稿に合わせ照明ランプの光量変化させる事でCCD48
に届く光量を一定に保っている。
【0190】しかしランプの光量を減らして露出補正が
できない程原稿が透明に近い場合は、CCD48の蓄積
時間を短く変化させて補正を行っている。 (縮小時に単純に画像情報を間引いて行うのではなく近
傍処理で画像情報を平均化しながら行う。)従来は単純
に情報を間引いて圧縮していたが、このように画素同士
で近傍演算処理を行う事で、縮小時の画質を改善してい
る。 (読み込み前にフィルム面の埃や塵を取り除く装置をつ
ける。)透過原稿を読み取る場合、画像の画素がほこり
や塵等と同等の場合が多くなる。これを解決する為に、
ブラシ、吸引空気、粘着材付きクリーニングローラー等
で塵、埃をフィルム面から取り除く装置を読み取り装置
とは別に設けるかまたは、内蔵するのが良い。特に35
mmフィルムの様に読み取る時に拡大率の大きい原稿の
時は塵の画像の影響が極めて大きく、塵を取り除く事に
よる画質改善効果は非常に大きい事が判明した。 (CCDの副走査速度変化と画像処理を併用して拡大縮
小をする。)基本倍率から拡大方向はCCD副走査速度
をその倍率に合わせて遅くする事で光学的に画像の拡大
読み取りを行う。縮小時は、電気的に画像情報を平均化
して圧縮し、CCD副走査速度は基本倍率のままとす
る。これにより、CCDの副走査駆動モータ61の駆動
周波数レンジを狭くする事ができ、モータ61の駆動周
波数と回りの機械部品との共振による画像ブレの危険を
少なくする事ができる。
【0191】またCCD48を高速で移動させなくても
よい為、モータ61を停止状態から定常速度まで加速す
る為の助走距離を短くできる。これで副走査の為のスペ
ースも狭くて済むので、装置を小さくできる効果もあ
る。 (装置の冷却)装置の冷却の空気流れは電装箱部後方か
ら吸入し、照明部の底部から上昇し、照明部のレンズ等
を通って、後方に排気される。これにより1個のファン
9で装置全体の発熱部分を冷却する事が可能となる。こ
れも電装部分を箱構造体にした事による効果の1つであ
る。 (スキップ動作について)フィルムの有無をチェックし
て存在しない時はスキップし、メッセージを表示する。
【0192】モニター画像読み取り開始時に原稿が存在
しない、または画像が存在しない事はCCD48の出力
から予想が可能である。これを利用してフィルムが存在
しなければモニター画像の読み込み動作を中止して、メ
ッセージをだすようにしてある。これによりユーザーの
誤操作を防ぎ、無駄な時間を費やす事を防ぐ事ができ
る。 (キャリアの収納について)キャリア3,168には収
納用のひっかけ穴173,174が設けられており、使
用しない時はピン等にひっかけて収納する事が可能にな
っている。
【0193】また、その場所として外装カバーの一部を
キャリアの形でへこませ、その部分に使用しないキャリ
アを収納する事で紛失を防ぎ、外観状も好ましくなる。 (オートチェンジャーを光軸方向にスライド可能に構
成)図18で示してあるオートチェンジャー189は、
イーストマンコダック株式会社製のマウント付き35m
mフィルムを整理するカールセルを用いて自動的にフィ
ルムを交換し、読み取りを行う為の装置である。
【0194】本実施例では、マガジン2と排他的に装着
されて用いられる。これら2種類のフィルム固定装置を
用いる事はコストから考えると、あまり好ましくない。
【0195】この解決方法として、オートチェンジャー
189にキャリア3,168を直接装着可能にする方法
が考えられる。
【0196】これを実現するにはキャリア3,168を
用いた時もフィルムの位置が光軸方向に変化しない(ず
れない)様にする必要がある。そのためオートチェンジ
ャー189を光軸方向に移動可能に構成して、キャリア
3,168を利用する時はオートチェンジャー189が
光軸方向にずれて、オートチェンジャー189に設けら
れた「キャリア3,168の差し込み口」の位置が結像
位置に移動する構成にするのである。
【0197】ただし、この場合キャリア3,168のフ
ィルムを抜き取るかキャリア自体を取り去ってから、オ
ートチェンジャー189を再び使用する事になる。 (原稿端部検知について)本実施例では読み取り時間短
縮の為、実際にコピー動作を開始する時に、原稿端部検
知を行い、2度目の副走査からはこの検知した原稿端部
の間のみで副走査をおこなっている。このとき、CCD
待機位置から等加速度でCCD48の移動を開始し、そ
のまま、原稿端部を検知して画像を読み込み始める。同
時に原稿端部の位置をRAMに記憶させる。
【0198】しかし従来は、あまり読み取り速度(CC
D48の副走査速度)が速いと原稿端部の位置が正確に
読み込めないので、CCD48の待機位置から原稿端部
まで移動する間も、実際の画像読み取り時の速度で加減
しながら移動していた。
【0199】しかし、待機位置から実際の原稿端部まで
は、もっと高速に移動可能であり、原稿端部に達する直
前に画像読み取り速度まで減速する様にすれば、無駄な
時間を減らす事が可能である。
【0200】これは透過原稿の副走査方向の画像の大き
さがある程度予測できれば、解決する事ができる。すな
わち、フィルムの画像サイズを予測するため、キャリア
3,168の差し込み方向が垂直方向か、水平方向かを
検出するセンサをマガジン2に設け、原稿の副走査方向
の大きさをある程度予測するのである。
【0201】これにより、原稿の端部近くまではCCD
48をフルスピード移動させて予測した原稿端部位置ま
で近づけ、原稿端部に達すると思われる直前に速度を画
像読み込み速度に落とす様にすれば、従来よりも高速で
原稿端部検知が行え、ユーザーのいらいらを和らげる事
ができる。特にキャリア3,168を垂直方向に差し込
んだ時はその効果が大きく有効である。なぜなら縦方向
に原稿を向けると必要な副走査方向のサーチエリアは約
1/1.5になるからである。 (キャリア3,168内のコマ毎に複写モードを記憶)
図15等に示すように本実施例のキャリア3,168に
収納したフィルム原稿はキャリア3,168をマガジン
2から抜き取らないとフィルム原稿の交換は極めて行い
づらくなっている。
【0202】これを利用してキャリア3,168をマガ
ジン2から抜き取らない限り、各コマと原稿は1対1に
対応すると仮定し、本実施例ではキャリア3,168内
の各コマ毎にトリミング等の読み取りモード情報を記憶
しておき、キャリア3,168をマガジン2から抜き取
らない限り以前に設定したモードとモニター画像がその
まま呼び出される様にしてある。
【0203】こうすればもう一度読み取りを行いたい場
合、2回目からはよりスピーディーに作業を行う事が可
能となる。 (スタート/ストップ時立ち下げ減速距離戻す)本実施
例では、SCSIインターフェースを利用して、読み込
んだ画像情報をコンピューターに渡す事が可能なように
なっている。しかしこの時は読み取った画像情報に対し
て伝達出来る情報の速度は遅くなる為、画像の読み込み
をスタート/ストップモードで行わなければならない。
この時は、瞬時にCCDの副走査が速度0になり、立ち
上げ時は瞬時に元の画像読み取り速度になる事が望まし
い。
【0204】しかし現実的にはそのような事はありえ
ず、停止する時はオーバーランし、加速する時は助走距
離が必要となる。またはそこまでいかなくてもスタート
/ストップ時はCCDが振動して画像が乱れ易くなる。
【0205】これを防止する為本実施例では、読み取り
停止位置から「オーバーランした距離+加速時の助走距
離」だけ逆方向に戻してから再び助走距離だけ加速して
読み込みを再開する。これにより読み取りを停止した位
置ぴったりに読み取りを再開できるため、無駄な時間を
省く事が出来る。 (他の実施例)本発明の実施例では原稿読取り素子とし
てラインセンサを持ち、機械的に副走査を行って画像情
報を読み取り、その情報に従って電子式ビュアーに表示
する例をのべたが、このほかに、電子式ビュアーの表示
画像情報を得る専用のエリア式素子であるエリアCCD
等のエリアセンサを設ける事でいちいち副走査をしなく
てもモニター画像情報をほぼ瞬間に得る事が可能とな
る。
【0206】即ち、フィルム原稿等の透過原稿を照明す
る照明系である照明ユニットと、該透過原稿を保持する
保持手段であるマガジンと、原稿の画像を読み取る画像
読取り手段であるCCDと、CCDに像を結ばせる結像
レンズと、を備えた透過原稿読取り装置において、CC
Dに行く光を選択的に偏向させる手段と、偏向された光
を結像させるエリア式素子であるモニター専用画像情報
読取りエリアセンサと、エリアセンサの画像情報を表示
する電子式ビュアーと、外部へ送り出す画像情報を読取
る為に副走査を行うラインセンサと、を設けた事を特徴
とする透過原稿読取り装置、とする事により、実施例で
述べた事と同一の効果を得る事が可能となる。
【0207】また、本実施例では詳しく述べていない
が、エリアセンサで読み取った画像を表示している間に
ラインセンサで副走査を行って画像を読み取り、読み取
り終了後エリアセンサで読み取った画像と置き換えるよ
うにすれば、いつのまにか実際に送り出す画像情報を読
み込むセンサで得た画像情報を表示する事になり、より
正確な画像情報を電子式ビュアーに表示する事も可能と
なる。
【0208】更に、この操作をスムーズにする為に、エ
リアセンサとラインセンサで同時読み込み開始を可能と
する為、エリアセンサ専用の結像レンズを備えても良
い。これを図22に示す。
【0209】なお、前述していないが、本実施例で光学
スクリーンビュアーに結像させる為の専用レンズを備え
てもかまわない。
【0210】これにより、スクリーンビュアー上の表示
倍率を容易に変化させる事が可能となる。
【0211】
【発明の効果】本発明は以上の構成および作用を有する
もので、スクリーンビュアーと、電子式ビュアーと、を
設けたので、スクリーンビュアーによるクイックなモニ
ター表示を行い、瞬時に原稿画像の確認が行えると共
に、電子式ビュアーによる詳細な読取りが可能で、高精
度な情報を得ることができ、ユーザーにとって使い勝手
がよくなる。
【0212】電子式ビュアーを利用することで、モニタ
ー画像表示中に透過原稿を照明し続ける必要がなくな
り、透過原稿の退色等の劣化を大幅に抑えることがで
き、同時に消費電力の低減にもなる。
【0213】一方、どの様な透過原稿かを確認後、電子
式ビュアーに表示を切替えることにより、クイックば画
像確認とネガフィルム等のネガ画像の正常表示の両立を
可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の透過原稿読取り装置の斜視図で
ある。
【図2】図2は本発明の透過原稿読取り装置の平面図で
ある。
【図3】図3は本発明の透過原稿読取り装置の正面図で
ある。
【図4】図4は本発明の透過原稿読取り装置の左側面図
である。
【図5】図5は本発明の透過原稿読取り装置の背面図で
ある。
【図6】図6は本発明の透過原稿読取り装置を右側から
視た光学系近傍の断面図である。
【図7】図7はCCD副走査駆動ユニットの平面図であ
る。
【図8】図8はCCD副走査駆動ユニットの背面図(図
7の側面図)である。
【図9】図9はCCDユニットの正面図である。
【図10】図10はCCDユニットの平面図である。
【図11】図11はCCDユニットの右側面図である。
【図12】図12はマガジンユニットの斜視図である。
【図13】図13はポジフィルム等のマウントに入った
フィルムのキャリアの斜視図である。
【図14】図14はネガフィルムの連続したフィルム用
のキャリアの斜視図である。
【図15】図15はマガジンユニットにキャリアを挿入
した状態を示した斜視図である。
【図16】図16は光学ユニットの斜視図である。
【図17】図17はマガジンの透視図である。
【図18】図18は電気部品の配線図である。
【図19】図19は本実施例の基本フローチャートであ
る。
【図20】図20は本発明のユニット結合方法の他の実
施例の斜視図である。
【図21】図21は本発明のユニット結合方法の更に他
の実施例の概略図である。
【図22】図22は、本発明の他の実施例の画像読取り
手段配置図である。
【符号の説明】
1 照明ユニット(照明系) 2 マガジン(保持手段) 4 光学ユニット 8 光学式ビュアー(スクリーンビュアー) 37 ミラー(偏光手段) 44 光路切替ミラー(選択手段) 48 CCD(画像読取り手段) 64 副走査駆動ユニット基台 66 タッチパネル付きLCD(電子式ビュアー)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過原稿を照明する照明系と、透過原稿
    を保持する保持手段と、透過原稿の画像を読取る画像読
    取り手段と、画像読取り手段に像を結ばせる結像手段
    と、を備えた透過原稿読取り装置において、 画像読取り手段に行く光を選択的に偏向させる手段と偏
    向された光を結像させるスクリーン部材とを備えたスク
    リーンビュアーと、画像読取り手段で読取った画像情報
    を映し出す電子式ビュアーと、を設けたことを特徴とす
    る透過原稿読取り装置。
  2. 【請求項2】 前記電子式ビュアーは、操作部と一体に
    構成され、透過原稿読取り装置本体に対して着脱可能で
    ある請求項1に記載の透過原稿読取り装置。
  3. 【請求項3】 前記電子式ビュアーと、スクリーンビュ
    アーを使用する時、その優先順位を選択可能な選択手段
    を設けた請求項1または2に記載の透過原稿読取り装
    置。
  4. 【請求項4】 透過原稿を照明する照明系と、透過原稿
    を保持する保持手段と、透過原稿の画像を読取る画像読
    取り手段と、画像読取り手段に像を結ばせる結像手段
    と、を備えた透過原稿読取り装置において、 副走査を行う前記画像読取り手段とは別に副走査を行わ
    ないエリア式素子を設け、前記画像読取り手段に行く光
    を選択的に偏向させる手段と、偏向された光を前記エリ
    ア式素子に結像させ、その情報を電子式ビュアーに映し
    出す手段と、を設けたことを特徴とする透過原稿読取り
    装置。
JP5146704A 1993-05-27 1993-05-27 透過原稿読取り装置 Pending JPH06338989A (ja)

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JP (1) JPH06338989A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19842313A1 (de) * 1998-09-16 2000-03-23 Drs Digitale Repro Systeme Gmb Beleuchtungseinrichtung sowie Verwendung der Beleuchtungseinrichtung in einer Vorrichtung zur Digitalisierung von halbtransparenten und transparenten Vorlagen
DE19653742C2 (de) * 1996-12-13 2003-07-31 Deutsch Zentr Luft & Raumfahrt Verfahren zur Archivierung von Bildvorlagen mittels digitaler Bilddatenverarbeitung, insbesondere von Filmen

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19653742C2 (de) * 1996-12-13 2003-07-31 Deutsch Zentr Luft & Raumfahrt Verfahren zur Archivierung von Bildvorlagen mittels digitaler Bilddatenverarbeitung, insbesondere von Filmen
DE19842313A1 (de) * 1998-09-16 2000-03-23 Drs Digitale Repro Systeme Gmb Beleuchtungseinrichtung sowie Verwendung der Beleuchtungseinrichtung in einer Vorrichtung zur Digitalisierung von halbtransparenten und transparenten Vorlagen
DE19842313C2 (de) * 1998-09-16 2000-12-21 Drs Digitale Repro Systeme Gmb Beleuchtungseinrichtung sowie Verwendung der Beleuchtungseinrichtung in einer Vorrichtung zur Digitalisierung von halbtransparenten und transparenten Vorlagen

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Effective date: 20020827