JPH06333431A - 導電化複合材構造体およびその製造方法 - Google Patents

導電化複合材構造体およびその製造方法

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JPH06333431A
JPH06333431A JP12395393A JP12395393A JPH06333431A JP H06333431 A JPH06333431 A JP H06333431A JP 12395393 A JP12395393 A JP 12395393A JP 12395393 A JP12395393 A JP 12395393A JP H06333431 A JPH06333431 A JP H06333431A
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JP
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composite material
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conductive
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compound material
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JP12395393A
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Toyomi Tanaka
豊己 田中
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】平坦な外表面を有し、所要の機械的強度を有
し、比較的軽量な、雷電流パスを備えた導電化複合材構
造体を提供すること。又、著しい機械的強度の低下を来
さずに、所要機能を発揮する高品質な導電化複合材構造
体を、容易かつ安価に製作できる導電化複合材構造体の
製造方法を提供すること。 【構成】導電化複合材構造体は、複合材構造体1、この
構造体1の表面に成形加工にて設けられた雷電流パス敷
設用の凹部、この凹部内に構造体1の表面と面一状態と
なる如く陥入固定された耐雷材からなる導電部材2、を
備え、構造体1上に導電部材2を電路とする雷電流パス
を敷設して導電化をはかったもの。導電化複合材構造体
の製造方法は、複合材構造体1の成形時に、構造体1の
成形素材である複合材の表面に雷電流パス敷設用の凹部
を成形手段により陥没成形し、この成形された凹部内に
耐雷材からなる導電部材2を陥入して二次接着する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば航空機の機体等
に用いられる導電化複合材構造体に関し、特に十分な表
面平滑度が要求される構造体の表面領域に、雷電流パス
を設けるための手段に関する。
【0002】
【従来の技術】所謂る複合材構造体は、金属構造体に比
べて導電性に劣る。したがって雷撃を受けたとき、構造
体母材に大きな損傷を受けやすい。これを避けるため、
通常の場合は複合材構造体の表面に耐雷材からなる導電
部材を張り付けて雷電流パスを形成し、導電化をはかる
ようにしている。
【0003】図2(a)(b)は、航空機の主翼に適用
された従来の導電化複合材構造体の一例を示す図であ
る。図に示すように、フラットな表面を有する複合材構
造体1の外表面には、帯板状をなす耐雷材からなる導電
部材2が二次接着され、雷電流パスを形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の導電化
複合材構造体では、フラットな表面を有する複合材構造
体1の外表面に、帯板状をなす導電部材2が二次接着さ
れているため、複合材構造体1の表面上に、導電部材2
の板厚に相当する高さだけ突出した凸部が存在してい
る。したがって本例のように、十分な表面平滑度が要求
される構造体である航空機の主翼に適用した場合、機体
抵抗が増大し、航空機としての性能低下を来すことにな
る。なお上記凸部による弊害をできる限り避けるべく、
導電部材2は主として(a)に示す気流方向(FWD)
に沿って設けられるが、主翼全体として回路を組む必要
があるため、主翼の前後縁部にも導電部材は設けられ
る。したがって上記凸部による弊害を解消することはで
きない。
【0005】なお上記弊害を除去する手段として、複合
材構造体1の表面を切削加工して凹部を形成し、その凹
部内に導電部材を陥入させて接着する手段が考えられ
る。しかるにこの様な手段を講じると、複合材構造体1
の表面部における数プライの繊維が破断されることにな
り、複合材構造体1の機械的強度を著しく低下させてし
まうことになる。この点をカバーするためには、全体の
板厚を増大させる必要が生じ、その結果、複合材構造体
1の重量を大幅に増大させることになる。
【0006】本発明の第1の目的は、平坦な外表面を有
する上、所要の機械的強度を有し、しかも比較的軽量
な、雷電流パスを備えた導電化複合材構造体を提供する
ことにある。
【0007】本発明の第2の目的は、著しい機械的強度
の低下を来さずに、所要機能を発揮する高品質な導電化
複合材構造体を、容易かつ安価に製作することのできる
導電化複合材構造体の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために本発明では次のような手段を講じた。 (1) 本発明の導電化複合材構造体は、複合材構造体と、
この複合材構造体の表面に成形加工により設けられた雷
電流パス敷設用の凹部と、この凹部内に上記複合材構造
体の表面と面一状態となるように陥入固定された耐雷材
からなる導電部材とを具備し、前記複合材構造体上に前
記導電部材を電路とする雷電流パスを敷設して導電化を
はかるようにした。
【0009】(2) 本発明の導電化複合材構造体の製造方
法は、複合材構造体の成形時において、上記複合材構造
体の成形素材である複合材の表面に、雷電流パス敷設用
の凹部を成形手段により陥没成形する工程と、この工程
により成形された凹部内に、耐雷材からなる導電部材を
陥入して二次接着する工程とを備えるようにした。
【0010】
【作用】上記手段を講じた結果、次のような作用が生じ
る。 (1) 複合材構造体の表面に設けられた雷電流パス敷設用
の凹部内に、複合材構造体の表面と面一状態となるよう
に、耐雷材からなる導電部材を陥入固定するようにした
ので、複合材構造体の表面に雷電流パス用の導電部材を
二次接着したものでありながら、複合材構造体の表面に
局部的な突出部がなく、平坦な外表面を有するものとな
る。また雷電流パス敷設用の凹部は、成形加工により得
られたものであるため、複合材が本来有している所要の
機械的強度を保有でき、しかも複合材構造体の肉厚を増
加させる必要がないため、比較的軽量な導電化複合材構
造体が得られる。
【0011】(2) 複合材構造体の成形時において、上記
複合材構造体の成形素材である複合材の表面に、成形手
段により雷電流パス敷設用の凹部を陥没成形するように
したので、上記凹部の周囲に複合材の繊維のうねりが生
じるが、切削加工する場合に比べると、繊維に破断を生
じさせずに済むため、著しい機械的強度の低下を来さず
に済む。しかも成形手段による凹部の成形は、切削加工
等による場合に比べて製作が容易であり、安価に製作す
ることが可能となる。また製作精度も比較的高いため、
その凹部内に耐雷材からなる導電部材を陥入して二次接
着した場合の仕上り寸法が均一なものとなる。
【0012】
【実施例】図1は本発明を航空機の主翼に適用した一実
施例に係る導電化複合材構造体を示す図で、(a)は平
面図、(b)は上記(a)のBーB線矢視断面図であ
る。図1の(a)(b)に示すように、本実施例の導電
化複合材構造体は、複合材構造体1の表面に雷電流パス
敷設用の凹部が成形加工により設けられており、この凹
部内に上記複合材構造体1の表面と面一状態となるよう
に、耐雷材からなる導電部材2が陥入固定されている。
3は樹脂溜りを示している。4は凹部の周囲に生じた繊
維のうねりを示している。かくして複合材構造体1の上
に、導電部材2を電路とする雷電流パスが敷設され、導
電化がはかられている。
【0013】図1の(c)は本実施例の導電化複合材構
造体における凹部の成形方法を示す図である。図示の如
く、複合材構造体1の成形時において、この複合材構造
体1の成形素材である複合材10を雷電流パスに相当す
る大きさの突起5a,5b,…を有する成形治具5の上
にレイアップし、図示しない加圧成形手段により複合材
10を加圧成形し、複合材10の表面(図では下側面)
に、雷電流パス敷設用の凹部を陥没成形する。
【0014】このようにして成形された凹部内に、耐雷
材からなる導電部材を陥入し、二次接着またはコボンド
することにより、導電化複合材構造体が得られる。上記
実施例においては、導電部材2を接着した後の複合材構
造体1の表面は平坦になる。このため導電化された複合
材構造体1の外表面の表面平滑度要求を満足させ得る。
したがって本実施例のように、航空機の主翼に適用した
場合、機体抵抗を空力要求の範囲内に抑制することがで
き、所期の性能を確保することができる。なお導電部材
2は、気流方向に関係なく設けることができる。また重
力、繊維のうねりを許容して凹部を設けているので、機
械的強度の低下は極く僅かで済む。因みに航空機に適用
する導電化複合材構造体の設計値としては、欠陥および
損傷を考慮して設定される場合が多いが、本実施例にお
いて発生する繊維のうねりによる機械的強度の低下は、
上記設計値の設定時において考慮する欠陥および損傷に
よる強度低下に比べて小さく、凹部成形による構造体の
機械的強度の低下は実質的に無視できる。さらに機械的
強度を確保するために板厚を増大させなくても良い上、
上記凹部に相当する樹脂分の重量軽減も期待できる。こ
のため航空機の機体に適用した場合には重量軽減による
航続距離の拡大も期待できる。
【0015】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではない。例えば、スエプト雷撃に対する効果および主
荷重方向を考慮し、導電部材2をスパー方向に接着する
ようにしてもよい。また主荷重方向での繊維のうねりを
極力少くすることにより、より薄い板厚を有する構造体
への適用も可能となる。このほか本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、次のような作用効果を
奏し得る。 (1) 複合材構造体の表面に設けられた雷電流パス敷設用
の凹部内に、複合材構造体の表面と面一状態となるよう
に、耐雷材からなる導電部材を陥入固定するようにした
ので、複合材構造体の表面に雷電流パス用の導電部材を
二次接着したものでありながら、複合材構造体の表面に
局部的な突出部がなく、平坦な外表面を有するものとな
る。また雷電流パス敷設用の凹部は、成形加工により得
られたものであるため、複合材が本来有している所要の
機械的強度を保有でき、しかも複合材構造体の肉厚を増
加させる必要がないため、比較的軽量な導電化複合材構
造体が得られる。かくして平坦な外表面を有する上、所
要の機械的強度を有し、しかも比較的軽量な、雷電流パ
スを備えた導電化複合材構造体を提供できる。
【0017】(2) 複合材構造体の成形時において、上記
複合材構造体の成形素材である複合材の表面に、成形手
段により雷電流パス敷設用の凹部を陥没成形するように
したので、上記凹部の周囲に複合材の繊維のうねりが生
じるが、切削加工する場合に比べると、繊維に破断を生
じさせずに済むため、著しい機械的強度の低下を来さず
に済む。しかも成形手段による凹部の成形は、切削加工
等による場合に比べて製作が容易であり、安価に製作す
ることが可能となる。また製作精度も比較的高いため、
その凹部内に耐雷材からなる導電部材を陥入して二次接
着した場合の仕上り寸法が均一なものとなる。かくして
著しい機械的強度の低下を来さずに、所要機能を発揮す
る高品質な導電化複合材構造体を、容易かつ安価に製作
することのできる導電化複合材構造体の製造方法を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る導電化複合材構造体を
示す図で、(a)は構成を示す平面図、(b)は(a)
のBーB線矢視断面図、(c)は導電化複合材構造体の
凹部成形方法を示す図。
【図2】従来例に係る導電化複合材構造体を示す図で、
(a)は構成を示す平面図、(b)は(a)のBーB線
矢視断面図。
【符号の説明】
1…複合材構造体 2…導電部材 3…樹
脂溜り 4…繊維のうねり 5…成形治具 5a,
5b…突起 10…複合材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合材構造体と、この複合材構造体の表面
    に成形加工により設けられた雷電流パス敷設用の凹部
    と、この凹部内に上記複合材構造体の表面と面一状態と
    なるように陥入固定された耐雷材からなる導電部材とを
    具備し、前記複合材構造体上に前記導電部材を電路とす
    る雷電流パスを敷設して導電化をはかったことを特徴と
    する導電化複合材構造体。
  2. 【請求項2】複合材構造体の成形時において、上記複合
    材構造体の成形素材である複合材の表面に、雷電流パス
    敷設用の凹部を成形手段により陥没成形する工程と、 この工程により成形された凹部内に、耐雷材からなる導
    電部材を陥入して二次接着する工程と、 を備えたことを特徴とする導電化複合材構造体の製造方
    法。
JP12395393A 1993-05-26 1993-05-26 導電化複合材構造体およびその製造方法 Withdrawn JPH06333431A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007246967A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 成形体表面の導電化方法及び表面導電性成形体
US11247785B2 (en) 2017-12-21 2022-02-15 Subaru Corporation Lightning current controlling device, lightning current controlling method, and aircraft

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