JPH0632799A - ペプチド、これを用いたクラミジア・トラコマティス感染症診断試薬及び診断法並びにクラミジア・トラコマティス菌体の精製法 - Google Patents

ペプチド、これを用いたクラミジア・トラコマティス感染症診断試薬及び診断法並びにクラミジア・トラコマティス菌体の精製法

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JPH0632799A
JPH0632799A JP4189270A JP18927092A JPH0632799A JP H0632799 A JPH0632799 A JP H0632799A JP 4189270 A JP4189270 A JP 4189270A JP 18927092 A JP18927092 A JP 18927092A JP H0632799 A JPH0632799 A JP H0632799A
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peptide
ser
chlamydia trachomatis
fmoc
amino acid
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Hiroo Watanabe
博夫 渡辺
Akihiro Higuchi
明弘 樋口
Yoshika Sekine
嘉香 関根
Yasuo Yamamoto
保雄 山本
Takashi Hayashi
隆志 林
Kiyotaka Kawagoe
清隆 川越
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クラミジア・トラコマティス感染症の種特異
的な抗原検出を行う。 【構成】 Ser-Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-Glyで特
定されるアミノ酸配列の少なくとも8個のアミノ酸配列
を含有するペプチドを用いてクラミジア・トラコマティ
ス感染症の診断を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラミジア・トラコマ
ティス主要外膜タンパク質MOMPに結合特異性を有す
る点で医化学上有用なペプチドおよび、これを用いたク
ラミジア・トラコマティス感染症診断試薬、診断法並び
にクラミジア・トラコマティス菌体または菌体由来物質
の精製法に関する。
【0002】
【従来の技術】クラミジア・トラコマティス(Chlamydi
a trachomatis)は、宿主の細胞内でのみ生存可能な偏
性細胞内寄生体で、独特な増殖環を持つ。感染性のある
クラミジア基本小体(elementary body:EB)が宿主
細胞に吸着すると、細胞のファゴゾームに取り込まれ
て、代謝活性が活発な網様体(reticulate body:R
B)となり、封入体を形成し、***増殖を繰り返して再
びEBが出現する。人がこのEBに感染すると、眼のト
ラコーマ、性病性リンパ肉芽腫(LGV)、非リン菌性
尿道炎(NGU)や子宮頸管炎などの眼や生殖器の病気
を発症する。
【0003】近年、クラミジア・トラコマティスは性感
染症(sexually transmitted diseases)の原因微生物
の1つとして注目を集めている。アメリカではクラミジ
ア・トラコマティス感染症の新患者数が年間300万人
から1,000万人(熊本悦明ら:クラミジア感染症、
Medic,20、1−8、1985による)と言われ
ており、わが国でもクラミジア・トラコマティス感染症
の実態が徐々に明らかにされるにつれて関心が高まって
きている。
【0004】クラミジア・トラコマティス感染を証明す
る診断法には、患部から擦過により採取した感染細胞を
検体とする細菌学的診断法である抗原検査法と、血清を
検体とする血清学的診断法である抗体検査法がある。こ
のうち抗原検査法は、直接クラミジア・トラコマティス
の存在を証明するため確定診断法として用いられ、1)
分離培養同定法、2)直接塗抹染色法、3)酵素免疫測
定法(EIA)が知られている。分離培養同定法は、患
部から擦過により採取した検体をHeLa229やMc
Coy細胞に接種してクラミジア・トラコマティスの封
入体を検出するものである。本法は感染を証明する最も
確実な方法であるが、培養操作に熟練を要し、判定まで
に最低2日以上を要するため、迅速診断は不可能であ
る。直接塗抹染色法は検体中のクラミジア・トラコマテ
ィスを直接証明するもので、感染局所の上皮擦過物をス
ライドグラスに塗抹し、FITC標識抗クラミジア・ト
ラコマティスモノクローナル抗体を用いて蛍光染色する
方法である。本法は、分離培養同定法とほぼ同様な意議
をもち、きわめて迅速に診断可能であるが、欠点として
検体細胞内のクラミジア・トラコマティスが少数では証
明困難な場合がある。一方、EIA法は直接塗抹染色法
とくらべ操作は複雑で時間がかかるが、判定は機械的に
行うため容易であり、多くの検体を同時に処理できる利
点がある。
【0005】しかしながら、これまで実用化されたEI
A法に基づくクラミジア抗原検査試薬には、特異性に問
題があった。即ち、これらの抗原検査試薬はリポポリサ
ッカライド(LPS)からなるクラミジアの属特異抗原
を検出するもので、LPSに対するポリクローナル抗体
またはモノクローナル抗体を用いている。そのため、同
じクラミジア属に分類されるクラミジア・シタシ、クラ
ミジア・ニューモニエとも反応する。また、他の微生物
との交差反応では、スタフィロコッカス アウレウス
Staphylococcus aureus)、ナイセリア ゴノリア(N
eisseria gonorrhoeae)、イー コリ(E.coli)、アシ
ネトバクテリア カルコアセティカス(Acinetobacter
calcoaceticus)、ガルドネレラ バギナリス(Gardner
ella vaginalis)、ヘルペス シンプレックス ビール
ス(Herpes simplex virus)などでは106cfu/mlの菌
量では交差反応が認められないが(Abbot社キット添付
資料)、109cfu/mlと非常に高菌量では交差反応が認
められ、一般細菌による***症のある患者尿で陽性
になることがあるといわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のごとく、これま
で実用化されたEIA法に基づくクラミジア・トラコマ
ティス抗原検査試薬は、クラミジア属に共通な属特異的
抗原であるLPSに対するポリクローナル抗体またはモ
ノクローナル抗体を用いているため、同じクラミジア属
に分類されるクラミジア・シタシやクラミジア・ニュー
モニエをも検出してしまう。そこで、本発明者らはクラ
ミジア・トラコマティス種に特異的な抗原検査法の開発
を行い、その結果、特定のアミノ酸配列を含有するペプ
チド、またはそのN末端もしくはC末端のいずれか一方
または両方が遮断もしくは保護されているペプチドが、
クラミジア・トラコマティス主要外膜タンパク質(MO
MP;Major Outer Membrane Protein)に結合性を有
し、しかもクラミジア・シタシやクラミジア・ニューモ
ニエには結合性を有しないことを発見するにいたった。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、Ser-
Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-Glyで特定されるアミノ
酸配列の少なくとも8個のアミノ酸の連続配列を含有す
るペプチドの群から選択されるペプチド、このペプチド
を含有してなるクラミジア・トラコマティス感染症診断
試薬、該試薬を用いたクラミジア・トラコマティス感染
症の診断法並びに前記ペプチドを用いてクラミジア・ト
ラコマティス菌体または菌体由来物質を精製することを
特徴とする精製法に関する。
【0008】本発明のペプチドは、具体的には Ser-Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser、Ser-Asn-Ser-Trp-V
al-Gln-Ser-Gly、Ser-Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-Gl
yを含むものが挙げられる。なお、上記アミノ酸の略号
は、当技術分野において慣用されているものであり、全
てL−アミノ酸を表し、アミノ末端側を先頭に記載する
ものである。また、これらのペプチドのN末端もしくは
C末端のいずれか一方、または両方において髄意に遮断
(すなわち、高分子量のタンパク質類や機能性高分子化
合物に結合されたものなど)もしくは保護(アセチル化
(Ac)やアミド化等の化学修飾を受けたペプチドな
ど)されているペプチドも本発明に含まれる。
【0009】本発明のペプチドは、公知の方法、例え
ば、固相法および液相法による化学合成、本ペプチドを
暗号化したDNA鎖を含むDNAベクターを作成し、培
養原核または真核細胞を形質転換後、該形質転換体によ
りペプチドを生産させる生体合成法等により製造するこ
とができる。
【0010】本発明のペプチドは、クラミジア・トラコ
マティス感染症の診断試薬及び診断法に用いることがで
きる。試薬とする場合、例えば、該ペプチドの所定量を
検出用酵素、検出用物質または固定化用担体に結合させ
て用いることができる。検出用酵素としては、西洋ワサ
ビパーオキシダーゼ、微生物パーオキシダーゼ、アルカ
リフォスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、グルコ
ース6燐酸脱水素酵素、ガラクトース分解酵素等があ
り、検出用物質としては、125I等のラジオアイソトー
プ、FITC等の蛍光発光物質、磁性化デキストラン等
があるが、特にこれらに制限されるものではない。検出
用酵素、検出用物質に該ペプチドを結合させる場合、こ
れらの物質とペプチドとの間にスペーサ構造物を共有結
合等により介在させてもよい。これらの検出用酵素また
は検出用物質を結合した該ペプチドを試薬として用いた
診断法としては、例えばFITC標識ペプチドを用いて
直接塗抹染色法により検体試料中のクラミジア・トラコ
マティスを蛍光染色により証明することができる。
【0011】また固定化用担体としては、ラテックス粒
子、アガロース樹脂、アクリルアミド樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ポリエチレン樹脂等があるが特に制限を加える
ものではない。固定化用担体に該ペプチドを結合させる
場合、これらの物質とペプチドとの間にスペーサ構造物
を共有結合等により介在させてもよい。該ペプチドを結
合したこれらの検出用担体を含む試薬を用いた診断法と
しては、例えば該ペプチドを共有結合により直接ポリス
チレンタイタープレートに結合させるか、または該ペプ
チドを貝ヘモシアニン、牛血清アルブミン、ウシサイロ
グロブリン、鳥ガンマグロブリン等の高分子蛋白質また
はポリビニルピロリドン等機能性高分子化合物等に共有
結合により結合させこれを物理的吸着法または共有結合
法によりポリスチレンタイタープレートに固定化し、こ
のペプチド固定化プレートを用いて検体試料中のクラミ
ジア・トラコマティスを酵素免疫測定法により測定する
ことができる。
【0012】さらに本発明のペプチドは、クラミジア・
トラコマティス主要外膜タンパク質MOMPに特異的に
結合性を有することから、クラミジア・トラコマティス
菌体および菌体由来物質を精製する際に用いられる親和
性クロマトグラフィー用担体のリガンドとしての用途が
ある。
【0013】その他、該ペプチドに対する抗体を得る場
合は、ペプチドを高分子量の蛋白質類や機能性高分子化
合物に結合させて免疫原として用いることができる。ペ
プチドを結合せしめる高分子蛋白質としては貝ヘモシア
ニン、牛血清アルブミン、ウシサイログロブリン、鳥ガ
ンマグロブリン等があり、機能性高分子化合物として
は、ポリビニルピロリドン等があるが、特にこれらに制
限されるものではない。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により、さらに具体的に詳述
するが、これにより本発明を限定するものではない。以
下に文中で使用する略号の意味を示す。 Fmoc:9−フルオレニルメトキシカルボニル、tB
u:tert−ブチル、TFA:トリフルオロ酢酸、Pf
p:ペンタフルオロフェニル、Dhbt:3,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3
−イル、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、HM
D:ヘキサメチレンジアミン、HOBT:1−ヒドロキ
シ−ベンゾトリアゾール。 実施例1 Ac-Ser-Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-Gly-OH(I)で
表されるペプチドの固相合成装置による合成例 ペプチド合成装置は全自動ペプチドシンセサイザー90
50型(ミリジェン/バイオサーチ社製)、固相樹脂は
Fmoc−Gly−ペプシンKA(遊離ペプチド合成
用、ミリジェン/バイオサーチ社製)を使用した。反応
の進行に伴い、C端から順次Fmoc-Ser-(tBu)-ODhbt、Fm
oc-Gln-OPfp、Fmoc-Val-OPfp、Fmoc-Trp-OPfp、Fmoc-Se
r(tBu)-ODhbt、Fmoc-Asn-OPfp、Fmoc-Ser(tBu)-ODhbtお
よびFmoc-Ser(tBu)-ODhbtを反応させた。伸長反応は活
性エステルによるカップリング反応である。ペプチド鎖
の伸長反応がすべて終了した後、ピペリジンを流すこと
により最終ペプチドのFmoc基を脱保護し、0.5M
無水酢酸DMF溶液によりN末端のアセチル化を施し
た。固相にフェノール/TFA(容量比で5:95)を
流して、樹脂担体からペプチドを脱離するとともに、保
護基を外した。得られた粗生成ペプチドを逆相高速液体
クロマトグラフィー(ウォーターズ社製、マイクロボン
ダスフェア5μC18−100Aカラム、径3.9mm×
長さ15cm)にかけ、溶離液:A液(0.1容量%T
FA/水)とB液(0.1容量%TFA/アセトニトリ
ル)の99:1から30:70を用い30分間のグラジ
エント溶出を行い、ペプチドを精製した。このときのク
ロマトグラムを図1に示す。保持時間約31分の主ピー
クをとり、これを4Mメタンスルホン酸で150℃で1
時間加水分解し、PICO−TAGアミノ酸分析機(ウ
ォーターズ社製)でアミノ酸の組成分析を行った。尚、
検量用標準溶液としてAsn、GlnおよびTrpを含
有するものは市販されていないので、これらアミノ酸の
標準溶液を別途調製し使用した。その結果、該合成ペプ
チドのアミノ酸組成は、Asn1.0(1)、Gln
0.79(1)、Ser2.4(3)、Trp1.2
(1)、Gly1.2(1)、Val0.24(1)
で、4Mメタンスルホン酸による加水分解で分析できな
いAc−Serを除けば式(I)のアミノ酸配列から予
想される値とほぼ一致した。また本ペプチドに対し、ア
シルアミノ酸遊離酵素(EC3.4.19.1、宝酒
造)を37℃、1時間作用後、気相ペプチドシークエン
サー(島津製作所製、PSQ−1)を用いるエドマン分
解法を適用してアミノ酸配列を分析した結果、式(I)
の2残基め以降のアミノ酸配列を確認することができ
た。
【0015】実施例2 ペプチドの結合性の評価のためのピンテクノロジーによ
る合成 本発明のペプチドのクラミジア・トラコマティス主要外
膜タンパク質MOMPに対する結合性を評価するため
に、ペプチドのN末端をアセチル基で保護し、C末端を
他のアミノ酸誘導体を介し固相に結合させたピンテクノ
ロジー法によるペプチドの合成を行った。ペプチドの合
成は上記マニュアルおよび文献〔Geysen HM.:Useof pe
ptide synthesis to probe viral antigens for epitop
es to a resolution of a singleamino acid:Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA.,81,3998-4002,(1984)〕に準じ、ミ
モトープ・デザインキット(ケンブリッジ・リサーチ・
バイオケミカル社製)を用いて行った。以下に具体的合
成例を示す。 Ser-Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser(II)で示されるペ
プチドの合成 ポリエチレンロッド末端のピン球(直径4mm)にアク
リル酸をグラフト重合させ、HMDを介しFmoc基で
αアミノ基が保護されたβ−アラニンを結合させてある
樹脂のFmoc基を20%ピペリジン/DMF(容積/
容積)で30分間除去処理し、DMF、メタノールのそ
れぞれ過剰量で順に洗浄後風乾し、さらにDMF中で樹
脂を平衡化後、22.5mM HOBT/DMFに溶解
した20mM Fmoc−Ser(tBu)−ODhb
t溶液100μlに30℃で1晩浸漬し、その後過剰量
のDMF、メタノールで樹脂を順次洗浄してFmoc−
Ser(tBu)−βAla−HMD−樹脂を得た。引
続き該ペプチド樹脂のαアミノ基の保護基(Fmoc)
を上記の処理により除き、さらに上記の段階を次に記載
する20mMのFmoc−アミノ酸エステル;Fmoc-Gln
-Opfp、Fmoc-Val-Opfp、Fmoc-Trp-Opfp、Fmoc-Ser(tBu)
-ODhbt、Fmoc-Asn-Opfp、Fmoc-Ser(tBu)-ODhbt、Fmoc-S
er(tBu)-ODhbtをこの順で用いて反復反応させ保護され
たペプチド樹脂:Fmoc-Ser(tBu)-Ser(tBU)-Asn-Ser(tB
u)-Trp-Val-Gln-Ser(tBu)-βAla-HMD-樹脂を得た。該ペ
プチド樹脂のαアミノ基の保護基(Fmoc)を上記の
処理により除き、過剰量のDMF、メタノールで樹脂を
順次洗浄後風乾した。その後、DMF、無水酢酸、トリ
エチルアミンの5:2:1(容積:容積:容積)混合液
中に該ペプチド樹脂を浸漬してアセチル化反応を30℃
で90分間行い、同様に過剰量のDMF、メタノールで
樹脂を順次洗浄後風乾した。引続き、TFA、アニソー
ル、エタンジチオールの95:2.5:2.5(容積:
容積:容積)混合液中に該ペプチド樹脂を浸漬し室温で
4時間反応させて保護基を除去、風乾後、0.1%(容
積/容積)塩酸、50%(容積/容積)メタノールの混
液中で該ペブチドを十分に超音波洗浄して、Ac-Ser-Ser
-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-βAla-HMD-樹脂を得た。
【0016】実施例3 ペプチドの結合活性の測定 上記実施例2に示す方法でペプチドを製造し、酵素免疫
測定法でクラミジア・トラコマティス主要外膜タンパク
質MOMPに対する結合活性を評価した。結果を表1に
示す。 〔酵素免疫測定法〕実施例2において得られたペプチド
樹脂からなるピンブロックを1%BSAを含むPBS
(phosphate buffered saline)溶液に37℃で1時間
浸して非特異的吸着部位を被覆した後、0.05%トウ
ィーン20を含むPBS溶液(PBS/トウィーン)で
10分間3回洗浄し、予めPBS/トウィーンに1μg
/mlの濃度で溶解したMOMPを主成分とするクラミ
ジア・トラコマティス外膜タンパク質複合体を175μ
l分注した96穴マイクロタイタイタープレートのウエ
ルに浸漬し、37℃で1時間、該ペプチドとMOMPを
反応させた(ウエル1)。同時にMOMPを含まないP
BS/トウィーンとの反応を行いコントロールとした
(ウエル2)。反応後、PBS/トウィーンで10分間
3回洗浄し、抗クラミジア・トラコマティスIgG抗体
陽性ヒト血清(200倍希釈液)を175μlずつ分注
した96穴マイクロタイタープレートに37℃、1時間
浸漬した。PBS/トウィーンで10分間3回洗浄した
後、西洋ワサビパーオキシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体
(3μg/ml)を1ウエル当り175μlずつ分注し
た96穴マイクロタイタイタープレートに37℃で1時
間浸漬した。反応後、PBS/トウィーンで10分間3
回洗浄し、各ウエル当りパーオキシダーゼ基質溶液を1
50μl〔ABTS substrate Kit(Vecter Laboratories
社製)〕ずつ分注した96穴マイクロタイタープレート
に浸漬し室温で10分間反応させた後、ピンブロックを
取り除いて反応を停止させ、マイクロプレートリーダー
で415nmの吸光度を測定した。MOMPに対する結
合活性はウエル1の吸光度からウエル2の吸光度を引い
た吸光度で示される。
【0017】実施例4 その他前記実施例2に示す方法により、下記に示すペプ
チドを合成し、例3に示す方法で評価した。 Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-Gly(III) また比較例として、上記ペプチド配列の一部を含むペプ
チドまたはそれとは無関係なペプチドを前記実施例2に
示す方法により合成し、例3に示す方法で同様に評価し
た。結果を表1に示す。 Gln-Ser-Gly-Asn-Ile-Lys-Asp-Ser(A) Leu-Thr-Leu-Cys-Ala-Ser-Phe-His(B) Cys-Ala-Ser-Phe-His-Ile-Ala-Ser(C)
【0018】
【表1】
【0019】実施例5 ペプチドの結合活性の測定 上記実施例2に示す方法でペプチドを製造し、酵素免疫
測定法でクラミジア・シタシおよびクラミジア・ニュー
モニエ主要外膜タンパク質MOMPに対する結合活性を
評価した。結果を表2に示す。 〔酵素免疫測定法〕実施例2において得られたペプチド
樹脂からなるピンブロックを1%BSAを含むPBS
(phosphate buffered saline)溶液に37℃で1時間
浸漬して非特異的吸着部位を被履した後、0.05%ト
ウィーン20を含むPBS溶液(PBS/トウィーン)
で10分間3回洗浄し、予めPBS/トウィーンに1μ
g/mlの濃度で溶解したMOMPを主成分とするクラ
ミジア・シタシおよびクラミジア・ニューモニエ外膜タ
ンパク質複合体をそれぞれ175μlずつ分注した96
穴マイクロタイタイタープレートのウエルに浸漬し、3
7℃で1時間、該ペプチドとMOMPを反応させた(ウ
エル1、2、)。同時にMOMPを含まないPBS/ト
ウィーンとの反応を行いコントロールとした (ウエル
3、4)。反応後、PBS/トウィーンで10分間3回
洗浄し、クラミジア・シタシ抗体陽性ヒト血清およびク
ラミジア・ニューモニエ抗体陽性ヒト血清(各200倍
希釈液)をそれぞれ175μlずつ分注した96穴マイ
クロタイタイタープレートに37℃、1時間浸漬した。
PBS/トウィーンで10分間3回洗浄した後、西洋ワ
サビパーオキシダーゼ標識抗ヒトIgG抗体(3μg/
ml)を1ウエル当り175μlずつ分注した96穴マ
イクロタイタイタープレートに37℃で1時間浸漬し
た。反応後、PBS/トウィーンで10分間3回洗浄
し、各ウエル当りパーオキシダーゼ基質溶液を150μ
l〔ABTS substrate Kit(Vecter Laboratories社
製)〕ずつ分注した96穴マイクロタイタイタープレー
トに浸漬し室温で10分間反応させた後、ピンブロック
を取り除いて反応を停止させ、マイクロプレートリーダ
ーで415nmの吸光度を測定した。各クラミジア種に
対する結合活性はウエル1の吸光度からウエル3の吸光
度を引いた吸光度、ウエル2の吸光度からウエル4の吸
光度を引いた吸光度でそれぞれ示される。
【0020】実施例6 その他前記実施例2に示す方法により、下記に示すペプ
チドを合成し、実施例5に示す方法で評価した。 Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-Gly(III) また比較例として、上記ペプチド配列の一部を含むペプ
チドまたはそれとは無関係なペプチドを前記実施例2に
示す方法により合成し、実施例5に示す方法で同様に評
価した。結果を表2に示す。 Gln-Ser-Gly-Asn-Ile-Lys-Asp-Ser(A) Leu-Thr-Leu-Cys-Ala-Ser-Phe-His(B) Cys-Ala-Ser-Phe-His-Ile-Ala-Ser(C)
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、クラミジア・トラコマ
ティスに種特異的なペプチドを用いることにより、クラ
ミジア・ニューモニエやクラミジア・シタシとは反応し
ないクラミジア・トラコマティス感染症の診断試薬及び
診断法を提供でき、また、クラミジア・トラコマティス
菌体または菌体由来物等の精製を行うこともできる。
【0023】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Ser Asn Ser Trp Val Gln Ser 1 5
【0024】配列番号:2 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Asn Ser Trp Val Gln Ser Gly 1 5
【0025】配列番号:3 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Ser Asn Ser Trp Val Gln Ser Gly 1 5
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペプチドの1例の逆相高速液体クロマ
トグラフィーによるクロマトグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/571 9015−2J // A61K 39/395 D 9284−4C C07K 99:00 (72)発明者 山本 保雄 茨城県つくば市和台48番地 日立化成工業 株式会社筑波開発研究所内 (72)発明者 林 隆志 茨城県つくば市和台48番地 日立化成工業 株式会社筑波開発研究所内 (72)発明者 川越 清隆 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社医薬品研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ser-Ser-Asn-Ser-Trp-Val-Gln-Ser-Gly
    で特定されるアミノ酸配列の少なくとも8個のアミノ酸
    の連続配列を含有するペプチドの群から選択されるペプ
    チド。
  2. 【請求項2】 ペプチドのN末端もしくはC末端のいず
    れか一方、または両方において髄意に遮断もしくは保護
    されている請求項1または2記載のペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のペプチドを含有
    してなるクラミジア・トラコマティス感染症診断試薬。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の試薬を用いて検体試料中
    のクラミジア・トラコマティスの存在またはその量を測
    定することを特徴とするクラミジア・トラコマティス感
    染症の診断法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載のペプチドを用い
    てクラミジア・トラコマティス菌体または菌体由来物質
    を精製することを特徴とする精製法。
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