JPH06322111A - 芳香族ポリアミド樹脂およびその樹脂組成物 - Google Patents

芳香族ポリアミド樹脂およびその樹脂組成物

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JPH06322111A
JPH06322111A JP11132193A JP11132193A JPH06322111A JP H06322111 A JPH06322111 A JP H06322111A JP 11132193 A JP11132193 A JP 11132193A JP 11132193 A JP11132193 A JP 11132193A JP H06322111 A JPH06322111 A JP H06322111A
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aromatic
aromatic polyamide
dicarboxylic acid
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polyamide
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JP11132193A
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Toshiyuki Kataoka
利之 片岡
Nobushi Koga
信史 古賀
Hideaki Oikawa
英明 及川
Tadashi Asanuma
浅沼  正
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高耐熱性の溶融成形可能な新規な芳香族ポリ
アミド樹脂およびその製造方法を提供する。さらに、寸
法安定性、機械特性、加工性に優れた新規な芳香族ポリ
アミド樹脂組成物を提供する。 【構成】 下記式で表される芳香族ポリアミド樹脂及び
その製造方法、並びに該樹脂を含む樹脂組成物。 【効果】 電気・電子部品用基材、宇宙・航空機用基材
などに用いられる極めて有用な材料が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高耐熱性の溶融成形可
能な新規な芳香族ポリアミドに関する。さらに、寸法安
定性、機械的特性に優れ、しかも加工性に優れた、新規
な芳香族ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、芳香族ジアミンまたは芳香族
ジイソシアナートと、芳香族ジカルボン酸またはその誘
導体とを反応させて得られる芳香族ポリアミドは、種々
の優れた物性や良好な耐熱性のため、今後も耐熱性が要
求される分野に広く用いられることが期待されている。
しかしながら、従来開発されてきた芳香族ポリアミド
は、優れた機械特性、耐熱性を有した物が多くあるもの
の、何れも成形加工性に乏しく、また吸水率が高いとい
う欠点を有していた。例えば、下記式〔化5〕
【0003】
【化5】 で表されるような基本骨格からなる芳香族ポリアミド
(デュポン社製品:商標Nomex)は、難燃性、高耐熱性等
の優れた特性を有している。しかし、この芳香族ポリア
ミドは明瞭なガラス転移温度を有さず、熱分解温度が 4
00℃程度であり、加工温度と熱分解温度が近接している
ので、成形材料として用いるには加工が難しいという欠
点があった。そのため、湿式紡糸法による繊維、フィル
ムまたはパルプ等の分野に利用されているに過ぎない
(例えば特公昭48-17551)。また、吸水率が5.5%と高
く、電気・電子部品用基材として用いるには寸法安定
性、絶縁性、ハンダ耐熱性等の点に悪影響を与えること
は明白である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、芳香
族ポリアミドが本来有する優れた耐熱性に加え、優れた
加工性と低吸水性の芳香族ポリアミドおよびその製造方
法を提供することである。さらに、前記芳香族ポリアミ
ドの機械的強度、寸法安定性を改善し、さらに加工性に
優れた新規樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を達成するため鋭意検討した結果、所望の性能を有す
る新規な芳香族ポリアミドおよびその樹脂組成物を見い
だし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、(1)式(I)〔化6〕
【0006】
【化6】 (式中、Xは炭素数20以下の縮合多環式芳香族基また
は式〔化7〕
【0007】
【化7】 Rは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、または
ハロゲン基、フェニル基、aは0、1または2、bは0
または1〜4の整数を表す。また、nは1〜1000の
整数を表す。)で表される芳香族ポリアミド、(2)式
(II)〔化8〕
【0008】
【化8】 で表される 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベン
ゾイル〕ジフェニルエーテルと、芳香族ジカルボン酸類
とを、有機溶媒中で重縮合させることにより得られるこ
とを特徴とする、(1)項記載の芳香族ポリアミドの製
造方法、(3)式(I)で表される繰り返し単位を基本
骨格として有し、一価のアミンもしくは一価のカルボン
酸またはカルボン酸誘導体を用いてポリマーの分子末端
を封止した、熱安定性良好な芳香族ポリアミドおよびそ
の製造方法、(4)(1)項または(3)項記載の芳香
族ポリアミド100重量部と、繊維状補強材5ないし1
00重量部とよりなる芳香族ポリアミド樹脂組成物であ
る。
【0009】本発明の芳香族ポリアミドは、ジアミン成
分として式(II)で表されるジアミン、すなわち 3,3'-
ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニ
ルエーテルを用い、これと芳香族ジカルボン酸またはそ
の誘導体とを重合させて得られる。さらに本発明の芳香
族ポリアミド樹脂組成物は、本発明の芳香族ポリアミド
に繊維状補強材を加えることにより得られる。すなわ
ち、本発明の芳香族ポリアミドおよびその樹脂組成物
は、 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ジフェニルエーテルをジアミン成分として用いるこ
とを特徴とし、本来、芳香族ポリアミドの有する耐熱性
に加え、優れた加工性を併せ持つ、熱可塑性の芳香族ポ
リアミドおよびその樹脂組成物である。この芳香族ポリ
アミドおよび樹脂組成物は、優れた耐熱性に加え熱可塑
性であるために、押出成形、射出成形が可能であり、宇
宙・航空機用基材、電気・電子部品用基材として、さら
にまた溶融紡糸法による高強度の高耐熱性繊維の原料な
どとして多目的用途に活用が期待でき、極めて有用であ
る。なお、本発明の芳香族ポリアミドは前記のジアミン
を原料として用いる芳香族ポリアミドであるが、この芳
香族ポリアミドの良好な物性を損なわない範囲で、他の
ジアミンを混合して使用することもできる。
【0010】混合して使用できるジアミンとしては、例
えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミ
ン、p−アミノベンジルアミン、2−クロロ−1,4−
フェニレンジアミン、4−クロロ−1,2−フェニレン
ジアミン、2,3−ジアミノトルエン、2,4−ジアミ
ノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジア
ミノトルエン、3,4−ジアミノトルエン、2−メトキ
シ−1,4−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,
2−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3−フェ
ニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベン
ジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジ
メトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,
4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスル
ホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,
3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2
−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテ
ル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
ーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4’−ビス
〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニ
ルエーテル、4,4’−ビス〔3−(3−アミノフェノ
キシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビ
ス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フ
ェノキシ〕ジフェニルスルホン、ビス〔4−{4−(4
−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕ケトン、
ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキ
シ}フェニル〕スルホン、1,4−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼ
ン、1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−
α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン等があげられ、ま
た、これらは単独あるいは2種以上混合して使用され
る。
【0011】本発明の芳香族ポリアミドを製造する方法
は特に限定がなく、従来公知の方法が採用できる。例え
ば、(ア)芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸とを縮
合剤存在下で、有機溶媒中で10〜150℃の反応温度
で、重縮合させる方法、(イ)芳香族ジアミンと芳香族
ジカルボン酸ジハライドとを脱ハロゲン化水素剤存在下
で、有機溶媒中で60℃以下の反応温度で重縮合させる
方法、(ウ)芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ジア
ルキレートおよび/または芳香族ジカルボン酸ジアリレ
ートとを、有機溶媒中で100〜300℃の反応温度で
重縮合させる方法、である。
【0012】この方法で使用される芳香族ジアミンは、
3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジ
フェニルエーテルである。また、使用される芳香族ジカ
ルボン酸類としては、前記(ア)の方法では、芳香族ジ
カルボン酸が用いられる。例えば、前記式中のaが0の
場合はフタル酸、メチルフタル酸類、エチルフタル酸
類、メトキシフタル酸類、エトキシフタル酸類、クロロ
フタル酸類、ブロモフタル酸類、イソフタル酸、メチル
イソフタル酸類、エチルイソフタル酸類、メトキシイソ
フタル酸類、エトキシイソフタル酸類、クロロイソフタ
ル酸類、ブロモイソフタル酸類、テレフタル酸、メチル
テレフタル酸類、エチルテレフタル酸類、メトキシテレ
フタル酸類、エトキシテレフタル酸類、クロロテレフタ
ル酸類、ブロモテレフタル酸類などがあげられる。ま
た、aが1または2の場合は、2,2’−ビフェニルジ
カルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,
4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジ
フェニルスルフィドジカルボン酸、4,4’−ベンゾフ
ェノンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジ
カルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン
酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどがあ
げられる。また、前記式中のXが縮合多環式芳香族基の
場合は、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナ
フタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸などがあげられる。これらの芳香族ジカルボン酸は、
単独または2種以上混合して用いられる。
【0013】また、前記(イ)の方法では、芳香族ジカ
ルボン酸ジハライドが用いられる。例えば、前記の芳香
族ジカルボン酸のジハライド、すなわち芳香族ジカルボ
ン酸ジクロリド、芳香族ジカルボン酸ジブロミドなどが
あげられる。これらの芳香族ジカルボン酸ジハライド
は、単独または2種以上混合して用いられる。また、前
記(ウ)の方法では、芳香族ジカルボン酸ジアルキルエ
ステルおよび/または芳香族ジカルボン酸ジアリルエス
テルが用いられる。例えば、前記の芳香族ジカルボン酸
のそれぞれ、炭素数1〜10のジアルキルエステル、ジ
フェニルエステル、ジ(フルオロフェニル)エステル、
ジ(クロロフェニル)エステル、ジ(ブロモフェニル)
エステル、ジ(メチルフェニル)エステル、ジ(エチル
フェニル)エステル、ジ(プロピルフェニル)エステ
ル、ジ(イソプロピルフェニル)エステル、ジ(ブチル
フェニル)エステル、ジ(イソブチルフェニル)エステ
ル、ジ(t−ブチルフェニル)エステル、ジ(メトキシ
フェニル)エステル、ジ(エトキシフェニル)エステ
ル、ジ(ニトロフェニル)エステル、ジ(フェニルフェ
ニル)エステル、ジナフチルエステルなどがあげられ
る。これらの芳香族ジカルボン酸ジエステルは、単独ま
たは2種以上混合して用いられる。
【0014】上記のジアミン成分と芳香族ジカルボン酸
またはその誘導体は、溶媒中で重合させる。使用される
溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチル
アセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、
テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリ
ジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、
2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、キノリン、イソ
キノリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ト
リブチルアミン、トリペンチルアミン、N,N−ジメチ
ルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1−トリクロ
ロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロ
エチレン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、テト
ラクロロエチレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、イソプロピ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラ
ン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、アニソ
ール、フェネトール、ベンジルエーテル、フェニルエー
テル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシ
エチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキ
シ)エタン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−
キシレン、p−キシレン、ジフェニル、ターフェニル、
塩化ベンジル、ニトロベンゼン、2−ニトロトルエン、
3−ニトロトルエン、4−ニトロトルエン、クロロベン
ゼン、2−クロロトルエン、3−クロロトルエン、4−
クロロトルエン、o−ジクロロベンゼン、p−ジクロロ
ベンゼン、ブロモベンゼン、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレ
ノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノー
ル、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、
3,5−キシレノール、o−クロロフェノール、p−ク
ロロフェノール、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、
t−ブタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコ
ール、水等が挙げられる。また、これらの溶媒は、反応
原料モノマーの種類および重合手法により、単独または
2種以上混合して使用しても差し支えない。
【0015】反応原料のモノマーとして芳香族ジカルボ
ン酸ジハライドを用いる場合、通常、脱ハロゲン化水素
剤が併用される。使用される脱ハロゲン化水素剤として
は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピ
ルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、
N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベ
ンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−
ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N−メ
チルピロリジン、N−エチルピロリジン、N−メチルピ
ペリジン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリ
ン、N−エチルモルホリン、ピリジン、α−ピコリン、
β−ピコリン、γ−ピコリン、2,4−ルチジン、2,
6−ルチジン、キノリン、イソキノリン、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、
炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、酸化カルシウム、酸化リチウム、酢酸ナトリウム、
酢酸カリウム、エチレンオキシド、プロピレンオキシド
等が挙げられる。
【0016】また、反応原料モノマーとして芳香族ジカ
ルボン酸を用いる場合は、通常、縮合剤が用いられる。
使用される縮合剤としては、無水硫酸、塩化チオニル、
亜硫酸エステル、塩化ピクリル、五酸化リン、オキシ塩
化リン、亜リン酸エステル−ピリジン系縮合剤、トリフ
ェニルホスフィン−ヘキサクロロエタン系縮合剤、プロ
ピルリン酸無水物−N−メチル−2−ピロリドン系縮合
剤等が挙げられる。反応温度は、重合手法、溶媒の種類
により異なるが、通常 300℃以下である。反応圧力
は特に限定されず常圧で十分実施できる。反応時間は、
反応原料モノマーの種類、重合手法、溶媒の種類、脱ハ
ロゲン化水素剤の種類、縮合剤の種類及び反応温度によ
り異なるが、通常、式(I)で表される芳香族ポリアミ
ドの生成が完了するに十分な時間、反応させる。通常、
10分〜24時間で十分である。このような反応により式
(I)〔化9〕
【0017】
【化9】 (式中、Xは炭素数20以下の縮合多環式芳香族基また
は式〔化10〕
【0018】
【化10】 Rは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、または
ハロゲン基、フェニル基、aは0、1または2、bは0
または1〜4の整数を表す。また、nは1〜1000の
整数を表す。)で表される繰り返し単位を有する芳香族
ポリアミドが得られる。すなわち、従来、ポリアミドの
合成法として公知の低温溶液重縮合法、直接重縮合法等
のどの手法によっても、本発明の芳香族ポリアミドを得
ることができる。
【0019】なお、本発明の芳香族ポリアミドは、反応
原料モノマーとして、 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノ
キシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテルと芳香族ジカル
ボン酸またはジカルボン酸ジハライドのような芳香族ジ
カルボン酸誘導体を用いるところに特徴を有するもので
ある。しかしながら、芳香族ポリアミドの熱安定性およ
び成形性を向上させるために、一価のカルボン酸または
カルボン酸誘導体もしくは一価のアミンを用いて、ポリ
マー分子の末端をキャップしたものであっても何ら差し
支えない。このような芳香族ポリアミドは、前記式(I
I)の 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ジフェニルエーテルを主成分とする芳香族ジアミン
と芳香族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸誘導体
を、一価のカルボン酸またはカルボン酸誘導体、または
一価のアミンの共存下に反応させることによって得られ
る。すなわち、芳香族ジカルボン酸または芳香族ジカル
ボン酸誘導体の一部を芳香族および/または脂肪族およ
び/または脂環式モノカルボン酸またはモノカルボン酸
ハライドのようなモノカルボン酸誘導体で、またジアミ
ン成分の一部を芳香族および/または脂肪族および/ま
たは脂環式モノアミンで置き換えて製造する。
【0020】これらの方法で使用されるモノカルボン酸
としては、安息香酸、クロロ安息香酸類、ブロモ安息香
酸類、メチル安息香酸類、エチル安息香酸類、メトキシ
安息香酸類、エトキシ安息香酸類、ニトロ安息香酸類、
アセチル安息香酸類、アセトキシ安息香酸類、ヒドロキ
シ安息香酸類、ビフェニルカルボン酸類、ベンゾフェノ
ンカルボン酸類、ジフェニルエーテルカルボン酸類、ジ
フェニルスルフィドカルボン酸類、ジフェニルスルホン
カルボン酸類、2,2−ジフェニルプロパンカルボン酸
類、2,2−ジフェニル−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロパンカルボン酸類、ナフタレンカルボ
ン酸類、酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ
酢酸、フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢
酸、ニトロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロ
ン酸、シクロヘキサンカルボン酸等があげられる。これ
らモノカルボン酸は単独あるいは2種以上混合して用い
られる。
【0021】また、モノカルボン酸ハライドとしては、
例えば、前記のモノカルボン酸の酸クロリド、酸ブロミ
ド等があげられる。これらモノカルボン酸ハライドは単
独あるいは2種以上混合して用いられる。 また、モ
ノカルボン酸エステルとしては、例えば、前記のモノカ
ルボン酸の炭素数1〜10のアルキルエステル、フェニ
ルエステル、フルオロフェニルエステル、クロロフェニ
ルエステル、ブロモフェニルエステル、メチルフェニル
エステル、エチルフェニルエステル、プロピルフェニル
エステル、イソプロピルフェニルエステル、ブチルフェ
ニルエステル、イソブチルフェニルエステル、t−ブチ
ルフェニルエステル、メトキシフェニルエステル、エト
キシフェニルエステル、ニトロフェニルエステル、フェ
ニルフェニルエステル、ナフチルエステル等があげられ
る。これらのモノカルボン酸エステルは、単独または2
種以上混合して用いられる。用いられるモノカルボン酸
類の量は、芳香族ジアミン1モル当り0.001〜1.
0モルである。0.001モル未満では、高温成形時に
粘度の上昇がみられ、成形加工性低下の原因となる。ま
た、1.0モルを越えると機械的特性が低下する。好ま
しい使用量は、0.01〜0.5モルの割合である。
【0022】また、一価のアミンを使用する場合は、例
えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p
−トルイジン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジ
ン、2,5−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4
−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリ
ン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブ
ロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリ
ン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニ
トロアニリン、o−アニシジン、m−アニシジン、p−
アニシジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p
−フェネチジン、o−アミノフェノール、m−アミノフ
ェノール、p−アミノフェノール、o−アミノベンズア
ルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベ
ンズアルデヒド、o−アミノベンゾニトリル、m−アミ
ノベンゾニトリル、p−アミノベンゾニトリル、2−ア
ミノビフェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビ
フェニル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−
アミノフェニルフェニルエーテル、4−アミノフェニル
フェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−ア
ミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−
アミノフェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニ
ルフェニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルス
ルフィド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−
アミノフェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニル
フェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチル
アミン、1−アミノ−2−ナフトール、2−アミノ−1
−ナフトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミ
ノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7
−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトー
ル、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラ
セン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセ
ン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジ
エチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イ
ソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミ
ン、ジブチルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチル
アミン、ペンチルアミン、ジペンチルアミン、ベンジル
アミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、
シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等があげ
られる。これらモノアミンは単独あるいは2種以上混合
して用いられる。
【0023】用いられるモノアミンの量は、芳香族ジカ
ルボン酸類1モル当り0.001〜1.0モルである。
0.001モル未満では、高温成形時に粘度の上昇がみ
られ、成形加工性低下の原因となる。また、1.0モル
を越えると機械的特性が低下する。好ましい使用量は、
0.01〜0.5モルの割合である。本発明の芳香族ポ
リアミドおよびその樹脂組成物は溶融成形に供すること
が可能である。この場合、本発明の目的を損なわない範
囲で、他の熱可塑性樹脂を目的に応じて適当量配合する
ことも可能である。配合することのできる熱可塑性樹脂
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボ
ネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケト
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスル
フィド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、変性
ポリフェニレンオキシドなどがあげられる。また、熱硬
化性樹脂または充填材を、発明の目的を損なわない程度
で配合することも可能である。熱硬化性樹脂としては、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。充填材
としては、グラファイト、カーボランダム、ケイ石粉、
二硫化モリブデン、フッ素樹脂等の耐摩耗性向上材、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊
維、カーボンウィスカー、アスベスト、金属繊維、セラ
ミック繊維等の補強材、三酸化アンチモン、炭酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム等の難燃性向上材、クレー、マ
イカなどの電気的特性向上材、アスベスト、シリカ、グ
ラファイトなどの耐トラッキング向上材、硫酸バリウ
ム、シリカ、メタケイ酸カルシウム等の耐酸性向上材、
鉄粉、亜鉛粉、アルミニウム粉、銅粉等の熱伝導度向上
材、その他ガラスビーズ、タルク、ケイ藻土、アルミ
ナ、シラスバルン、水和アルミナ、金属酸化物、着色料
等である。
【0024】本発明に用いられる繊維状補強材としては
種々のものが用いられ、例えばガラス繊維、炭素繊維、
チタン酸カリウム繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化ケ
イ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、セラミック繊維
等が挙げられるが、特に好ましく用いられるのは、ガラ
ス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、芳香族ポリ
アミド繊維である。
【0025】本発明に用いられるガラス繊維は、溶融ガ
ラスを種々の方法にて延伸しながら急冷し、所定直径の
細い繊維状としたものであり、単繊維同志を集束剤で集
束させたストランド、ストランドを均一に引き揃えて束
にしたロービング等を意味しており、本発明にはいずれ
も使用できる。該ガラス繊維は、本発明の基材樹脂と親
和性をもたせるために、アミノシラン、エポキシシラン
などのシランカップリング剤、クロミッククロライド、
その他目的に応じた表面処理剤を使用することができ
る。本発明におけるガラス繊維の長さは得られる成形品
の物性及び成形品製造時の作業性に大きく影響する。一
般にはガラス繊維長が大となるほど、成形品の物性は向
上するが、逆に成形品製造時の作業性が悪くなる。この
ため、ガラス繊維の長さが本発明においては0.1〜6
mm、好ましくは0.3〜4mmの範囲にあるものが、
成形品の物性及び作業性のバランスがとれているので好
ましい。
【0026】また本発明で使用される炭素繊維とはポリ
アクリルニトリル、石油ピッチ等を主原料とし、炭化し
て得られる高弾性、高強度繊維を示す。本発明ではポリ
アクリルニトリル系、石油ピッチ系いずれも使用でき
る。炭素繊維は補強効果及び混合性などにより、適当な
直径と適当なアスペクト比(長さ/直径の比)を有する
ものを用いる。炭素繊維の直径は、通常5〜20μm、
特に8〜15μm程度のものが好ましい。またアスペク
ト比は1〜600、特に補強効果及び混合性により、1
00〜350程度が好ましい。アスペクト比が小さいと
補強効果がなく、またアスペクト比が大きいと混合性が
悪くなり、良好な成形品が得られない。また該炭素繊維
の表面を種々の処理剤、例えばエポキシ樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等
で処理したもの、その他目的に応じ公知の表面処理剤を
使用したものも用いられる。
【0027】また本発明で使用されるチタン酸カリウム
繊維は高強度繊維(ウィスカー)の一種であり、化学組
成としてK2O ・6TiO2、K2O ・6TiO2・1/2 H2O を基本
とする針状結晶であり、代表的融点は1300〜135
0℃である。平均繊維長は5〜50μm、平均繊維径は
0.05〜1.0μmのものが適用されるが、平均繊維
長は20〜30μm、平均繊維径は0.1〜0.3μm
のものが好ましい。該チタン酸カリウム繊維は通常無処
理でも使用しうるが、本発明の基材樹脂と親和性をもた
せるために、アミノシラン、エポキシシランなどのシラ
ンカップリング剤、クロミッククロライド、その他目的
に応じた表面処理剤を使用することができる。
【0028】また本発明で使用される芳香族ポリアミド
繊維は比較的新しく開発された耐熱性有機繊維であり、
多くのユニークな特性を生かして各分野への展開が期待
されている。例えば代表的な例として次のような構造式
〔化11〕などからなるものが挙げられ、少なくともこ
れらの1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0029】
【化11】 その他オルト、メタ、パラ位の構造異性により各種骨格
の芳香族ポリアミド繊維があるが、中でも(1)のパラ
位−パラ位結合のものは軟化点及び融点が高く耐熱性有
機繊維として本発明で最も好ましい。ガラス繊維及び炭
素繊維においては、5重量部以下では本発明の特徴とす
るガラス繊維または炭素繊維特有の補強効果は得られな
い。また逆に100重量部以上使用すると、組成物の成
形時の流動性が悪くなり満足な成形品を得ることが困難
となる。チタン酸カリウム繊維においては5量部以下で
は、本発明の特徴とする高温時の機械特性の改良が不十
分である。また逆にその量が多くなると溶融混合での分
散が不十分になり、更には流動性が低くなり、通常の条
件での成形が困難となり、好ましくない。好ましい使用
量は10〜100重量部である。芳香族ポリアミド繊維
においては5重量部以下では、本発明の特徴とする成形
加工性及び機械強度の優れた組成物は得られない。また
100重量部以上使用すると、組成物の成形時の流動性
は悪くなり満足な成形品を得ることが困難となる。好ま
しい使用量は10〜50重量部である。
【0030】本発明の芳香族ポリアミドを用いた樹脂組
成物は、通常公知の方法により製造できるが特に次に示
す方法が好ましい。 (1)芳香族ポリアミド粉末、繊維状補強材を乳鉢、ヘ
ンシャルミキサー、ドラムブレンダー、タンブラーブレ
ンダー、ボールミル、リボンブレンダーなどを利用して
予備混合し、ついで通常公知の溶融混合機、熱ロールな
どで混練した後ペレットまたは粉状にする。 (2)芳香族ポリアミド粉末を予め有機溶媒に溶解また
は懸濁させ、この溶液あるいは懸濁液に繊維状補強材を
浸漬し、然る後、溶媒を熱風オーブン中で除去した後、
ペレット状または粉状にする。この場合、溶媒として例
えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,
N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエ
タン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−
ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス〔2−(2
−メトキシエトキシ)エチル〕エーテル、テトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピ
リジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルス
ルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミ
ド等があげられる。またこれらの有機溶剤は、単独でも
あるいは2種以上混合しても差し支えない。 本発明の芳香族ポリアミド樹脂組成物は、射出成形法、
押出成形法、圧縮成形法、回転成形法などの公知の成形
法により成形され実用に供される。
【0031】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明の
芳香族ポリアミドの製造例および得られた芳香族ポリア
ミドの物性と性能を、詳細に説明する。なお、例中で各
種物性の測定は次の方法によった。 対数粘度:ポリアミド粉末0.50gをヘキサメチルリン酸
トリアミド100ml に溶解させた後、35℃において測定し
た。 ガラス転移温度(Tg):DSC (島津DT-40 シリーズ、DSC-41
M)により測定。 5%重量減少温度:空気中でDTA-TG (島津DT-40 シリー
ズ、DTG-40M)により測定。 溶融粘度:島津高化式フローテスターCFT500A により荷
重100kg で測定。 実施例1 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ジフェニルエーテル 59.27g (0.10モル)とN-メチ
ル-2- ピロリドン 650gを装入し溶解させた後、トリエ
チルアミン 24.29g(0.24モル)を添加し、 5℃に冷却し
た。その後、攪拌を強めテレフタル酸クロリド20.30g
(0.10モル)を装入し、室温で3時間攪拌を続けた。か
くして得られた粘稠なポリマー溶液を、激しく攪拌して
いるメタノール中に排出して白色粉末を析出させた。こ
の白色粉末を濾別後、メタノールで洗浄し、 180℃で12
時間減圧乾燥して、70.76g (収率 98%)のポリアミド粉
末を得た。このポリアミド粉末の対数粘度は 0.74dl/
g、ガラス転移温度は 191℃、5%重量減少温度は 485
℃であった。得られたポリアミド粉末の元素分析の結果
は次の通りである。 また、得られたポリアミド粉末の赤外吸収スペクトル図
を第1図に示す。このスペクトル図では、アミドの特性
吸収帯である1650cm-1付近と1500cm-1付近に、顕著な吸
収が認められた。さらに得られたポリアミド粉末をN-メ
チル-2- ピロリドンに溶解した後、ガラス板上にキャス
トし、 150℃で 1時間、 250℃で 2時間加熱して無色透
明のポリアミドフィルムを得た。このポリアミドフィル
ムの引張強度は1300kg/cm2、引張伸び率は20%であっ
た。測定法は共にASTM D-882に拠る。またこのフィルム
の吸水率は0.60%であった。測定法はASTM D-750-63 に
拠る。
【0032】実施例2 実施例1におけるテレフタル酸クロリドをイソフタル酸
クロリドに代えた以外は実施例1と同様に行い、対数粘
度 0.66dl/gのポリアミド粉末 70.18g(収率 97%)を得
た。このポリアミド粉末のガラス転移温度は 188℃、5%
重量減少温度は 479℃であった。得られたポリアミド粉
末の元素分析の結果は次の通りである。 また、得られたポリアミド粉末の赤外吸収スペクトル図
を第2図に示す。このスペクトル図では、アミドの特性
吸収帯である1650cm-1付近と1500cm-1付近に、顕著な吸
収が認められた。さらに得られたポリアミド粉末を用い
て、実施例1と同様の方法で無色透明のポリアミドフィ
ルムを得た。このポリアミドフィルムの引張強度は1250
kg/cm2、引張伸び率は23%、吸水率は0.62%であった。
【0033】実施例3 実施例1におけるテレフタル酸クロリド20.30g(0.10モ
ル)をテレフタル酸クロリド 10.15g(0.05モル) とイソ
フタル酸クロリド 10.15g(0.05モル) に代えた以外は実
施例1と同様に行い、対数粘度 0.72dl/gのポリアミド
粉末 70.16g(収率 97%)を得た。このポリアミド粉末の
ガラス転移温度は 188℃、5%重量減少温度は 481℃であ
った。得られたポリアミド粉末を用いて、実施例1と同
様の方法で無色透明のポリアミドフィルムを得た。この
ポリアミドフィルムの引張強度は1240kg/cm2、引張伸び
率は20%、吸水率は0.60%であった。
【0034】実施例4 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、テレフタル酸16.62g (0.10モル) 、塩化リチウム2
0.0g、塩化カルシウム60.0g、ピリジン 200g、亜リ
ン酸トリフェニル 62.0g (0.20モル) 、N-メチル-2- ピ
ロリドン 950gを装入し溶解させた後、 120℃に昇温し
た。そこへ、 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル〕ジフェニルエーテル 59.27g (0.10モル) を
装入し、120 ℃で2時間攪拌した。かくして得られた粘
稠なポリマー溶液を激しく攪拌しているメタノール中に
排出して白色粉末を析出させた。この白色粉末を濾別
後、メタノールで洗浄し、 180℃で12時間減圧乾燥し
て、70.98g (収率 98%)のポリアミド粉末を得た。この
ポリアミド粉末の対数粘度は 0.77dl/g、ガラス転移温
度は 190℃、5%重量減少温度は 488℃であった。得ら
れたポリアミド粉末の元素分析の結果は次の通りであ
る。 また、得られたポリアミド粉末の赤外吸収スペクトル図
を第3図に示す。このスペクトル図は実施例1で得られ
たポリアミド粉と全く同様であり、アミドの特性吸収帯
である1650cm-1付近と1500cm-1付近に、顕著な吸収が認
められた。
【0035】実施例5 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、テレフタル酸ジメチル 19.42g(0.10モル) 、 3,3'-
ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニ
ルエーテル 59.27g (0.10モル) 、ジフェニルエーテル
1000gを装入し、 250℃で8時間攪拌した。かくして得
られた反応物を激しく攪拌しているメタノール中に排出
して白色粉末を得た。この白色粉末を濾別後、メタノー
ルで洗浄し、 180℃で12時間減圧乾燥して、68.23g (収
率 94%) のポリアミド粉末を得た。このポリアミド粉末
の対数粘度は 0.51dl/g、ガラス転移温度は 187℃、5
%重量減少温度は 480℃であった。得られたポリアミド
粉末の元素分析の結果は次の通りである。 また、得られたポリアミド粉末の赤外吸収スペクトル図
を第4図に示す。このスペクトル図は実施例1で得られ
たポリアミド粉と全く同様であり、アミドの特性吸収帯
である1650cm-1付近と1500cm-1付近に、顕著な吸収が認
められた。
【0036】実施例6 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ジフェニルエーテル59.27g (0.10モル) とN-メチル
-2- ピロリドン 650gを装入し溶解させた後、トリエチ
ルアミン24.29g(0.24 モル) を添加し、 5℃に冷却し
た。その後、攪拌を強めテレフタル酸クロリド19.29g
(0.095モル) を装入し、室温で 2時間攪拌を続けた。そ
の後、ベンゾイルクロリド 2.11g(0.015モル) を装入
し、室温で 2時間攪拌を続けた。得られたポリマー溶液
を、激しく攪拌しているメタノール中に排出して、白色
粉末を析出させた。この白色粉末を濾別後、メタノール
で洗浄し、 180℃で12時間減圧乾燥して、69.78g (収率
95%) のポリアミド粉末を得た。このポリアミド粉末の
対数粘度は 0.43dl/gであった。得られたポリアミド粉
末の溶融粘度を測定したところ、 360℃において2800ポ
イズであった。また、得られたストランドは、淡黄色透
明で可撓性に富み、非常に強靭であった。また、本実施
例で得られたポリアミドの熱安定性をフローテスターの
シリンダー内滞留時間を変えて測定した。測定温度は 3
60℃で行った。結果を第5図に示す。シリンダー内での
滞留時間が長くなっても、溶融粘度はほとんど変化せ
ず、熱安定性が良好であることがわかる。また、このポ
リアミド粉末を 340℃、150kg/cm2 で15分間圧縮成形し
て得た成形物の熱変形温度を測定したところ、 183℃で
あった。測定法はASTM D-648、荷重18.6kg/cm2に拠る。
【0037】実施例7 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイ
ル〕ジフェニルエーテル 56.30g(0.095モル) とN-メチ
ル-2- ピロリドン 650gを装入し溶解させた後、トリエ
チルアミン24.29g(0.24モル) を添加し、5℃に冷却し
た。その後、攪拌を強めテレフタル酸クロリド 20.30g
(0.10モル) を装入し、室温で2時間攪拌を続けた。そ
の後、アニリン 1.40g(0.015モル) を装入し、室温で2
時間攪拌を続けた。得られたポリマー溶液を、激しく攪
拌しているメタノール中に排出して、白色粉末を析出さ
せた。この白色粉末を濾別後、メタノールで洗浄し、 1
80℃で12時間減圧乾燥して、66.75g (収率94%)のポリア
ミド粉末を得た。このポリアミド粉末の対数粘度は 0.4
1dl/gであった。得られたポリアミド粉末の溶融粘度を
測定したところ、 360℃において2100ポイズであった。
また、得られたストランドは、淡黄色透明で可撓性に富
み、非常に強靭であった。
【0038】比較例1 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
てp-フェニレンジアミン 2.16g(0.020モル) とN-メチル
-2- ピロリドン 56.2gを装入し溶解させた後、トリエチ
ルアミン 4.86g(0.048モル) を添加し、5℃に冷却し
た。その後、攪拌を強めテレフタル酸クロリド 3.86g
(0.019モル) を一括装入し、室温で2時間攪拌を続け
た。その後、ベンゾイルクロリド 0.443g(0.003モル)
を装入し、室温で2時間攪拌を続けた。得られたポリマ
ー溶液を、激しく攪拌しているメタノール中に排出し
て、白色粉末を析出させた。この白色粉末を濾別後、メ
タノールで洗浄し、 180℃で12時間減圧乾燥して、4.75
g(収率97.7%)のポリアミド粉末を得た。このポリアミド
粉末のガラス転移温度を測定したところ、明瞭な値を示
さなかった。また、 360℃および 400℃において溶融粘
度を測定したが、いずれの温度においても溶融流動しな
かった。
【0039】比較例2 実施例6と全く同様の方法で、ただしベンゾイルクロリ
ドを使用せずにポリアミド粉を合成した。そのポリアミ
ド粉の対数粘度は 0.43dl/gであった。実施例6と同様
の方法でフローテスターシリンダー内での滞留時間を変
え、溶融粘度を測定したところ、第5図に示す通り、滞
留時間が長くなるにしたがって溶融粘度が増加し、実施
例6で得られたポリアミドに比べて熱安定性に劣るもの
であった。
【0040】実施例8および9 実施例1および2で得られたポリアミドそれぞれ100
重量部に対して、繊維長3mm、繊維径13μmのシラン処
理を施したガラス繊維(日東紡績社商標:CS-3PE-476S
)を表−1に示した量添加し、ドラムブレンダー混合
機(川田製作所製)で混合した後、口径30mmの単軸押出
機により 360℃の温度で溶融混練した後、ストランドを
空冷、切断してペレットを得た。得られたペレットを射
出成形(アーブルグ成形機、最大型締め力35トン、射出
圧力 500kg/cm2、シリンダー温度 360℃、金型温度 150
℃)し、各種測定用試験片を得、測定を行った。測定し
た引張り強度(ASTM D-638による)、曲げ強度及び曲げ
弾性率(ASTM D-790)、アイゾット衝撃強度(ノッチ付
き)(ASTM D-256)、熱変形温度(ASTM D-648)、成形
収縮率(ASTM D-955)の結果を表−1に示す。
【0041】比較例3および4 実施例1および2で得られたポリアミドそれぞれ 100重
量部に対して、実施例8および9と同じガラス繊維を、
本発明の範囲以外で用いた結果を表−2に示す。
【0042】実施例10および11 実施例1および2で得られたポリアミドそれぞれ 100重
量部に対して、平均直径12μm、長さ3mm、アスペクト
比 250の炭素繊維(東レ社商標:トレカ)を表−3に示
した量添加し、実施例8及び9と同様にして、表−3に
示す結果を得た。
【0043】比較例5および6 実施例1および2で得られたポリアミドそれぞれ 100重
量部に対して、実施例10および11と同じ炭素繊維
を、それぞれ 120重量部添加し、実施例13および14
と同様に押出ストランド化を試みたが、何れもストラン
ド化不可であった。
【0044】実施例12および13 実施例1および2で得られたポリアミドそれぞれ 100重
量部に対して、断面直径 0.2μm、平均繊維長20μmの
チタン酸カリウム繊維(大塚化学薬品商標:ティスモ−
D)を表−4に示した量添加し、実施例8及び9と同様
にして、表−4に示す結果を得た。
【0045】実施例14および15 実施例1および2で得られたポリアミドそれぞれ 100重
量部に対して、平均繊維長3mmの芳香族ポリアミド繊維
(デュポン社商標:Kevlar)を表−5に示した量添加
し、実施例−8及び9と同様にして、表−5に示す結果
を得た。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【発明の効果】本発明は、芳香族ポリアミドが本来有す
る優れた耐熱性に加え、優れた加工性または熱安定性を
有する全く新規な芳香族ポリアミドを提供するものであ
る。更に、本発明の芳香族ポリアミド樹脂組成物は、寸
法安定性、機械強度に優れ加工性が著しく良好なため、
これらの物性を必要とする電気・電子部品、自動車部
品、精密機械部品、更には医療機器部品、宇宙航空機用
基材等に用いられる極めて有用な材料であり、産業上の
利用効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【第1図】 本発明による実施例1により得られたポリ
アミド粉末の赤外吸収スペクトルの図
【第2図】 本発明による実施例2により得られたポリ
アミド粉末の赤外吸収スペクトルの図
【第3図】 本発明による実施例4により得られたポリ
アミド粉末の赤外吸収スペクトルの図
【第4図】 本発明による実施例5により得られたポリ
アミド粉末の赤外吸収スペクトルの図
【第5図】 本発明による実施例6及び比較例2で得ら
れたそれぞれのポリアミド粉末の熱安定性を比較するた
め、測定温度360℃、荷重100kgで、フローテス
ターのシリンダー内の樹脂滞留時間を変えて溶融粘度を
測定した結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅沼 正 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)〔化1〕 【化1】 (式中、Xは炭素数20以下の縮合多環式芳香族基また
    は式〔化2〕 【化2】 Rは炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、または
    ハロゲン基、フェニル基、aは0、1または2、bは0
    または1〜4の整数を表す。また、nは1〜1000の
    整数を表す。)で表される芳香族ポリアミド。
  2. 【請求項2】 式(II)〔化3〕 【化3】 で表される 3,3'-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)ベン
    ゾイル〕ジフェニルエーテルと、芳香族ジカルボン酸ジ
    ハライドとを脱ハロゲン化水素剤存在下で、有機溶媒中
    で60℃以下の反応温度で重縮合させることにより得ら
    れることを特徴とする、請求項1の芳香族ポリアミドの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 式(II)で表される 3,3'-ビス〔4-(4-
    アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル
    と、芳香族ジカルボン酸とを縮合剤存在下で、有機溶媒
    中で10〜150℃の反応温度で、重縮合させることに
    より得られることを特徴とする、請求項1の芳香族ポリ
    アミドの製造方法。
  4. 【請求項4】 式(II)で表される 3,3'-ビス〔4-(4-
    アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル
    と、芳香族ジカルボン酸ジアルキレートおよび/または
    芳香族ジカルボン酸ジアリレートとを、有機溶媒中で1
    00〜300℃の反応温度で、重縮合させることにより
    得られることを特徴とする、請求項1の芳香族ポリアミ
    ドの製造方法。
  5. 【請求項5】 分子末端を一価のカルボン酸、該カルボ
    ン酸誘導体または一価のアミンを用いて封止した、式
    (I)で表される熱安定性良好な芳香族ポリアミド。
  6. 【請求項6】 ジアミンとジカルボン酸またはジカルボ
    ン酸誘導体とを反応させて得られる芳香族ポリアミドに
    おいて、式(I)で表される繰り返し単位を基本骨格と
    して有し、重縮合反応が一価のカルボン酸またはカルボ
    ン酸誘導体の共存下で行われ、芳香族ジカルボン酸また
    は芳香族ジカルボン酸誘導体の量が芳香族ジアミン1モ
    ル当り、0.7〜1.0モルの割合であり、かつ一価の
    カルボン酸またはカルボン酸誘導体の量が芳香族ジアミ
    ン1モルに対し0.001〜1.0モルの割合で反応し
    て得られることを特徴とする、請求項5の熱安定性の良
    好な芳香族ポリアミドの製造方法。
  7. 【請求項7】 ジアミンとジカルボン酸またはジカルボ
    ン酸誘導体とを反応させて得られる芳香族ポリアミドに
    おいて、式(I)で表される繰り返し単位を基本骨格と
    して有し、重縮合反応が一価のアミンの共存下で行わ
    れ、芳香族ジアミンの量が芳香族ジカルボン酸または芳
    香族ジカルボン酸誘導体1モル当り、0.7〜1.0モ
    ルの割合であり、かつ一価のアミンの量が芳香族ジカル
    ボン酸または芳香族ジカルボン酸誘導体1モルに対し
    0.001〜1.0モルの割合で反応して得られること
    を特徴とする、請求項5の熱安定性の良好な芳香族ポリ
    アミドの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1および/または請求項5の芳香
    族ポリアミド100重量部と繊維状補強材5ないし10
    0重量部とよりなる芳香族ポリアミド樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 繊維状補強材がガラス繊維、炭素繊維、
    チタン酸カリウム繊維および芳香族ポリアミド繊維より
    なる群より選ばれたものである、請求項8の芳香族ポリ
    アミド樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 芳香族ポリアミド繊維が、下記式
    (1)、(2)および(3)〔化4〕で表される繰り返
    し構造単位を有するものよりなる群より選ばれた少なく
    とも1種である、請求項9の芳香族ポリアミド樹脂組成
    物。 【化4】
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167387A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Tokyo Institute Of Technology メタアラミド繊維の製造方法
EP3744751A4 (en) * 2018-01-22 2021-10-06 DIC Corporation POLYARYLENE ETHERKETONE RESIN AND MANUFACTURING METHOD FOR ITS AND MOLDED BODIES

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