JPH0631971Y2 - 昇降ベッドの案内レール構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、天井部に収納することができる昇降ベツドの
案内レール構造に関するものである。

［従来技術及び考案が解決しようとする問題点］ 今日、この種の昇降ベツドのなかには、室内に縦設され
た案内レールにベツド架台の隅部を上下案内し、不使用
時には天井部に収納できるようにしたものがある。

ところで、これら昇降ベツドを設置する場合に、それぞ
れ部屋の大きさに対応した位置に案内レールを縦設する
ことになるが、従来、案内レールはそれ専用の機能しか
有しておらず、このため棚、パネル、飾り網等のオプシ
ヨン装置をベツド架台の頭部や側部に装備するには、さ
らに専用の取付け部材が必要になつてしまう等の欠点が
ある。

［問題を解決する手段］ 本考案は上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃する
ことができる昇降ベツド架台の案内レール構造を提供す
ることを目的として創案されたものであつて、室内に縦
設された案内レールにベツド架台の隅部に設けた腕片を
ガイドしてベツド架台の昇降をするように構成した昇降
ベツドにおいて、前記案内レールの表裏面部には、腕片
を昇降ガイドする凹溝状の開口と、長押や壁等の躯体側
面部に突当てられる突当て面部とが、また案内レールの
側面部には、該案内レールを躯体側に取付けるための取
付け金具の係止鉤が係止される断面蟻溝状の係止溝がそ
れぞれ形成されたものとし、該係止溝に、棚等のオプシ
ヨン装置から突出せしめたボルトが螺入してオプシヨン
装置の緊着をする止め金具をスライド移動自在に内嵌係
止して、係止溝をオプシヨン装置の高さ調整可能な係止
部に兼用してあることを特徴とするものである。

そして、本考案は、この構成によつて、案内レールを有
効に利用してオプシヨン装置の取付けをすることができ
るようにしたものである。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図
面において、９は四辺の側板と底板とで長方形状に形成
された昇降ベツド架台、１は部屋に縦設された四本の案
内レールであつて、該案内レール２のうち二本は同一壁
面に沿つており、また各案内レール１の上端間には補強
用のステー２が連結されている。また壁側案内レール１
の上部には駆動ボツクス３が装着されており、この位置
に該当する天井ステー２は省略されることになる。４は
壁面、天井面等の建物躯体、４１は長押、案内レール１
は例えばアルミニウム合金押出し部材で形成されてお
り、その表裏面部には、ベツド架台９側から挿入される
腕片が外れないように内方に対向した鉤片１２を備えて
いて該腕片の昇降ガイドする凹溝状の開口１３と、断面
中空状の取付け部１１の裏面であつて、長押や壁４１等
の躯体側面部に突当てられる突当て面部１７とがそれぞ
れ形成されており、また案内レール１の側面部には、突
縁１５により断面蟻溝状の係止溝１４が形成されてお
り、さらに、案内レール１の下方に形成される切欠部１
６は、上記突縁１５を切欠くことで構成されている。

５は取付け金具であつて、該取付け金具５の一側部に
は、前記係止溝１４に係合する断面が略Ｊ字型をした係
止鉤５１が形成され、他端には、建物躯体側４に突当て
られる突当て片５２が形成されている。そして、前記壁
側に縦設された案内レール１は、係止鉤５１を係止溝１
４に係止した状態で突当て片５２をビス等の固定具を用
いて建物躯体側４に固定することで、案内レール１の建
物躯体側４へ取付け固定されるようになつている。

一方、６は案内レール１間に装着するい飾り網、パネル
等のオプシヨン装置であつて、該オプシヨン装置６は枠
材６１にクツシヨン部材６２を介して装着されている。
案内レール１の切欠き部１６から係止溝１４にスライド
移動自在に内嵌係止される止め金具である。そして、前
記枠材６１から突出せしめたボルト６５を、前記止め金
具６３に螺入緊着することでオプシヨン装置６の固定支
持ができるようになつている。

７は、例えばナイロン等の樹脂製部材からなる略四角形
板状小片のライナーであつて、例えば第５図（ホ）に示
す如く、正面は板状に、裏面は案内レール１の側面に対
応した凹弧面に形成され、さらに裏面には中央上下部に
脚片７１が突設され、該脚片７１の先端には左右方向
（第４図において上下方向）に膨大した膨大部７２が、
案内レール１に設けた係止部１４の溝幅よりやや大きめ
に形成されており、オプシヨン装置６等を取付ける時、
脚片７１を係止部１４内の凹溝に挿入して入手を離して
もライナー７がづり落ちないように設定されている。そ
してこのライナー７を介してオプシヨン装置６が案内レ
ール１に固定される設定になつている。図中７３はライ
ナー７の中央に設けた締付け用の貫通孔である。

前述の如く構成された本考案の実施例において、先ず、
案内レール１を建物躯体４側に取付けるには、案内レー
ル１を立て、案内レールの下方に設けた切欠部１６から
取付け金具５の係止鉤５１を係止部１４溝内に複数個挿
入せしめ、壁面４の裏側に在る長押４１の横設位置まで
取付け金具５をスライドして移動し、この位置でビス５
３で固定すれば、案内レール１の躯体側への固定は完了
する。

この様に、既組付けされた案内レール１にオプシヨン装
置６を取付けるには、ボルト６５から弛められた止め金
具６３を、案内レール切欠部１６から係止溝１４にスラ
イド嵌合し、この状態で、所望位置まで持ち上げる。こ
の場合、手をライナー７から離しても、両脚片７１の膨
大部７２は係止部１４の溝幅よりやや大に形成されてい
るので案内レール１から外れたり、落下することなく支
持できることとなる。しかる後、ボルト６５で緊着固定
することでオプシヨン装置６は案内レール１に支持固定
されることになる。

このように、オプシヨン装置６は、ベツド架台９を昇降
ガイドする案内レール１にスライド調整自在に取付けら
れることになるが、その場合に、案内レール１を躯体側
４に取付け固定するために必要な係止溝１４が、そのま
まオプシヨン装置６をスライド固定するためのものに有
効に兼用化されることとなつて、オプシヨン装置専用の
ものが不用となり、構造の簡略化が有効に計れることに
なる。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成したものである
から、案内レールによつて昇降ガイドされるベツド架台
に、棚や飾り網等のオプシヨン装置を取付ける場合に、
専用の取付け部材を必要とすることなく、前記ベツド架
台を昇降案内するための案内レールを有効利用して取付
けることができる。しかも、該オプシヨン装置の取付け
に用いる止め金具は、案内レールを取付け金具を用いて
躯体側に取付け固定するのに必要な係止溝にスライド移
動自在に嵌合させればよく、このため、前記取付け金具
用の係止溝が、オプシヨン装置用止め金具の係止溝にそ
のまま兼用されることになつて、専用のスライド溝を、
係止溝の他に形成するような配慮が不用で、構造の簡略
化を大いに計れることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る昇降ベツドの案内レール構造の一実
施例を示したものであつて、第１図はベツド架台の概略
斜視図、第２図は同側面図、第３図は案内レールの取付
け横断面図、第４図はオプシヨン装置と案内レール取付
け横断面図、第５図は（イ）はライナーの正面図、
（ロ）は同背面図、（ハ）は同縦側面図、（ニ）は同横
側面図、（ホ）は（イ）のＤ−Ｄ断面図である。 図中、１は案内レール、４は躯体、６はオプシヨン装
置、９はベツド架台、１３は開口、１４は係止部、１５
は取付け金具、２６はベルト溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】室内に縦設された案内レールにベツド架台
   の隅部に設けた腕片をガイドしてベツド架台の昇降をす
   るように構成した昇降ベツドにおいて、前記案内レール
   の表裏面部には、腕片を昇降ガイドする凹溝状の開口
   と、長押や壁等の躯体側面部に突当てられる突当て面部
   とが、また案内レールの側面部には、該案内レールを躯
   体側に取付けるための取付け金具の係止鉤が係止される
   断面蟻溝状の係止溝がそれぞれ形成されたものとし、該
   係止溝に、棚等のオプシヨン装置から突出せしめたボル
   トが螺入してオプシヨン装置の緊着をする止め金具をス
   ライド移動自在に内嵌係止して、係止溝をオプシヨン装
   置の高さ調整可能な係止部に兼用してあることを特徴と
   する昇降ベツドの案内レール構造。