JPH06317404A - カンチレバー型アクチュエータ及びそれを用いた走査型探針顕微鏡並びに情報処理装置 - Google Patents

カンチレバー型アクチュエータ及びそれを用いた走査型探針顕微鏡並びに情報処理装置

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JPH06317404A
JPH06317404A JP5131037A JP13103793A JPH06317404A JP H06317404 A JPH06317404 A JP H06317404A JP 5131037 A JP5131037 A JP 5131037A JP 13103793 A JP13103793 A JP 13103793A JP H06317404 A JPH06317404 A JP H06317404A
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JP
Japan
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cantilever
type actuator
probe
actuator according
electrode
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JP5131037A
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English (en)
Inventor
Nobuo Watanabe
信男 渡邊
Takayuki Yagi
隆行 八木
Tomoko Yamamoto
智子 山本
Masaru Nakayama
優 中山
Yoshio Suzuki
義勇 鈴木
Keisuke Yamamoto
敬介 山本
Harunori Kawada
春紀 河田
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Canon Inc
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査型探針顕微鏡に用いられ、表面の凹凸が
比較的大きな試料を観察する場合にも、探針の接触角の
変化や位置ずれが小さいカンチレバー型アクチュエータ
を提供する。 【構成】 固定電極13を有する基板11に、固定端側
の機械的強度の小さい部分1と探針17が設けられてい
る自由端側の機械的強度の大きい部分2から成るカンチ
レバー16が、支持体15により支持されているカンチ
レバー型アクチュエータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
(以下、STMと略す)や原子間力顕微鏡(以下、AF
Mと略す)等の走査型探針顕微鏡(以下、SPMと略
す)に用いられる片持ち梁(カンチレバー)構造の変位
素子(アクチュエータ)、及びこれを用いたSPM、さ
らにはSTMの手法により情報の記録再生等を行う情報
処理装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、導体の表面原子の電子構造を直接
観測できるSTMがジー・ビーニッヒらにより開発(フ
ェルベティカ フィジィカ アクタ,55,726(1
982).)されて以来、先端の尖った探針を走査する
事により様々な情報を得るSPM装置や、基板に電気
的、科学的あるいは物理的作用を及ぼす事を目的とした
SPMを応用した微細加工技術の研究開発が行われてい
る。また、半導体加工技術やマイクロメカニクス技術に
より、例えば薄膜で形成した梁の上に探針を作製したコ
ンパクトなSPM装置などが開発されている。
【0003】上記のSTMは、導電性プローブ(探針)
と導電性物質の間に電圧を加えて、1nm程度の距離ま
で近づけると、その間にトンネル電流が流れることを利
用している。この電流は両者の距離変化に非常に敏感で
かつ指数関数的に変化するので、トンネル電流を一定に
保つようにプローブを走査することにより、実空間の表
面構造を原子オーダーの分解能で観察することができ
る。
【0004】このSTMを用いた解析は導電性材料に限
られるが、導電性材料の表面に薄く形成された絶縁膜の
構造解析にも応用され始めている。更に、上述の装置、
手段は微小電流を検知する方法を用いているため、媒体
に損傷を与えず、かつ低電力で観測できる利点をも有す
る。また、大気中での動作も可能であるためSTMの広
範囲な応用が期待されている。
【0005】特に、特開昭63−161553号公報等
に提案されているように、高密度な記録再生装置として
の実用化が積極的に進められている。これは、STMと
同様にプローブを用いて、プローブと記録媒体間に印加
する電圧を変化させて記録を行うものである。
【0006】従来、これらの装置に用いられたカンチレ
バーの形成手法としては、半導体製造プロセス技術を用
い、1つの基板上に微細な構造を作る加工技術[K.
E.Peterson, “Silicon as a
Mechanical Material”, Pr
oceedings of the IEEE, 70
(5), 420−457(1982)]が知られてい
る。
【0007】このような手法により作製されるカンチレ
バーの駆動方法としては、カンチレバー自体あるいはカ
ンチレバーに形成された電極と基板上に形成された固定
電極とに電圧を印加することにより静電力を働らかせて
カンチレバーを変位させる方法や、上記カンチレバー部
に圧電性を有する薄膜を用い、平行平板電極により電圧
を印加し、逆圧電効果による変位を利用する方法が提案
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記静電力を利用する
従来のカンチレバー型アクチュエータは、そのカンチレ
バー部の機械的強度がほぼ均一であるため、例えば探針
を試料表面に接触した状態で走査すると図11に示され
るように探針17が不図示の試料表面の凸部(高さ
a)にある時、カンチレバー16は自由端部に近づく
程大きく曲がってしまう。このため、試料表面の平坦部
と、比較的大きな凸部とで、探針の接触角が大きく異な
ってしまう。また、探針の先端のX軸の位置も、図に示
した様にXaだけずれてしまう事になる。従って、Z軸
方向に凹凸を有する試料表面を測定する場合、解像度が
悪くなってしまうという問題を有していた。
【0009】一方、逆圧電効果を利用する従来のカンチ
レバー型アクチュエータは、カンチレバー自体がヤング
率の低い圧電体でできているため固有振動数をあまり高
くすることができず、これを高速度で駆動する場合に、
カンチレバー自体の機械的共振により寄生振動が発生
し、精密駆動を妨げる原因となっていた。
【0010】従って、本発明の目的は、上記従来例の有
する問題点に鑑み、表面の凹凸が比較的大きな試料につ
いて走査する場合にも、探針の接触角の変化が小さく、
且つ探針の位置ずれも小さくすることができるカンチレ
バー型アクチュエータを提供することにある。
【0011】また本発明の他の目的は、カンチレバー自
体の固有振動数を高め、高速且つ精密駆動が可能な逆圧
電効果を利用したカンチレバー型アクチュエータを提供
することにある。
【0012】更に本発明の他の目的は、これらのカンチ
レバー型アクチュエータを用いた走査型探針顕微鏡や情
報処理装置等を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
すべく成された本発明は、第1に、固定電極を有する基
板上に薄膜構造体より成るカンチレバーを設けたカンチ
レバー型アクチュエータであって、上記カンチレバーは
少なくとも2つ以上の機械的強度の異なる部分より成
り、且つ該カンチレバーの固定端近傍部分が他の部分よ
りも機械的強度が小さいことを特徴とするカンチレバー
型アクチュエータである。
【0014】第2に、圧電体薄膜と該圧電体薄膜を逆圧
電効果により変位させるための電極薄膜が積層されたカ
ンチレバーを基板上に設けたカンチレバー型アクチュエ
ータにおいて、上記カンチレバーの上部に積層された電
極薄膜には、カンチレバーの長軸方向に連続した突起部
が形成されていることを特徴とするカンチレバー型アク
チュエータである。
【0015】先ず、本発明第1のカンチレバー型アクチ
ュエータについて図面を用いて説明する。
【0016】図1は本発明第1のカンチレバー型アクチ
ュエータの特徴を最も良く表わす駆動時の様子を模式的
に示した図である。尚、図中、カンチレバーの長手方向
をX軸、短手方向をY軸、これらに垂直な方向をZ軸と
している。同図において、11は絶縁性基板、13は固
定電極、15は絶縁性の支持体、16は導電性のカンチ
レバー、17はカンチレバー16の自由端部に設けられ
た探針である。カンチレバー16には機械的強度が互い
に異なる部分1及び2が有り、カンチレバーの固定端近
傍の部分1が部分2よりも機械的強度が小さい。
【0017】このことにより、図1に示した様に、探針
17が不図示の試料表面の凸部(高さZa)にある時、
カンチレバー16は全体的に反る様なことは無く、固定
端近傍の機械的強度の弱い部分1を中心とする円運動を
するため、図11に示した従来の場合に比べて探針17
の接触角のずれが小さい。また、探針17の先端のX軸
の位置ずれも図11に示した従来の場合に比べて小さく
bだけで済み、より高い解像度が得られる。
【0018】本発明第1において、前記機械的強度が異
なる部分1及び2は、例えば、これらの部分における断
面形状を異ならせることにより容易に形成できるが、こ
れに限定されるものではない。
【0019】また、図1に示したようなカンチレバーを
同一基板上に複数設けることもでき、更には、これら複
数のカンチレバーの自由端部に導電性の探針を設けるこ
ともできる。
【0020】また、本発明第1において、前記少なくと
も2つ以上の機械的強度の異なる部分の内の少なくとも
1つ、例えば図1における部分2が主にカンチレバー1
6と固定電極13とに静電力を与えるための部分である
場合には、静電駆動型の走査型探針顕微鏡等に用いるこ
とができ、部分2が主に前記カンチレバー16と固定電
極13との静電容量の変化を検出するための部分である
場合には、静電容量型の走査型探針顕微鏡等に用いるこ
とができる。
【0021】また、本発明は、上記本発明第1のカンチ
レバー型アクチュエータを有し、前記探針を試料表面に
接近させて走査し、且つ、前記カンチレバーと前記固定
電極間の静電力により、該カンチレバーを走査面と垂直
な方向に変位させる走査型探針顕微鏡や、本発明第1の
カンチレバー型アクチュエータを有し、前記探針を試料
表面に接触させて走査し、且つ、前記カンチレバーと前
記固定電極間の静電容量により、該カンチレバーの走査
面と垂直な方向の変位を検出する走査型探針顕微鏡、更
には、これらの顕微鏡の複数を一つの装置とした複合顕
微鏡や、これらの顕微鏡構成を試料表面の特性を変化さ
せることに用いる加工装置をも提供するものである。
【0022】次に、本発明第2のカンチレバー型アクチ
ュエータについて図面を用いて説明する。
【0023】図6は本発明第2のカンチレバー型アクチ
ュエータの特徴を最も良く表わす構成図であり、図6
(a)はその平面図であり、図6(b)及び(c)はそ
れぞれ図6(a)における破線A−A’及び破線B−
B’の位置における断面図である。
【0024】同図において、61は基板、62は下部電
極、63は下部圧電体、64は中間電極、65は上部圧
電体、66は上部電極、67はカンチレバー部68の長
軸方向に連続した突起部であり、この突起部67は上部
電極66の側縁部の上に形成されている。
【0025】このような構成の本発明第2のカンチレバ
ー型アクチュエータは、各電極に外部より電圧を印加す
ることにより屈曲変位させることができる。
【0026】即ち、中間電極64を接地し下部電極62
と上部電極66に正または負の電圧を印加することによ
り屈曲変位する。これは電極面と垂直方向に分極軸を有
する圧電体に生ずるd31で規定される逆圧電効果による
ものであり、上部圧電体65と下部圧電体63に伸長と
収縮の逆方向の変形が発生するためである。
【0027】本発明第2のカンチレバー型アクチュエー
タは、特に、突起部67を設けることにより、電極層や
圧電体層の厚さを増すことなく、カンチレバー部68の
剛性を高めたものである。これにより、カンチレバー部
68の機械的共振周波数をより高い方向へシフトさせる
ことができると共に、共振点におけるQ値を低減するこ
ともできる。以上のことにより、カンチレバー部68を
外部電圧により駆動する場合、寄生振動等の発生を低減
することができ、精密な駆動が可能となると共に、より
高周波での駆動が可能となる。
【0028】本発明第2において、上記突起部67を、
例えば基板61上の部分まで延長して設けるのが好まし
く、これによりカンチレバー部68の根元部分での強度
を増すことができ、長時間使用した場合の耐久性を向上
できる。更には、カンチレバーの厚み方向に生ずる応力
によるカンチレバー部68の反りを低減できるものであ
る。
【0029】本発明第2において、図6に示したような
カンチレバーを同一基板上に複数設けることもでき、更
には、これらの複数のカンチレバーの自由端部に導電性
の探針を設けることもできる。また、圧電体材料や電極
材料は特に限定されるものではなく、圧電体としては例
えばZnO,AlN,PZT,BaTiO3,PVDF
等を用いることができ、電極としては例えばAu,C
r,Al,Ag,Cu,W,Ti等の金属や他の導電性
材料を用いることができる。
【0030】また、本発明は上記本発明第2のカンチレ
バー型アクチュエータを具備する走査型トンネル顕微鏡
や、トンネル電流を用いて記録媒体に情報の記録再生等
を行う情報処理装置をも提供するものである。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0032】実施例1 本発明第1のカンチレバー型アクチュエータを静電容量
型AFM装置に適用した例を図2と図3を用いて説明す
る。
【0033】図2(a)は探針方向から見た平面図を、
図2(b)は図2(a)のAA断面図を、図2(c)は
図2(a)のBB断面と試料を含む電気配線図を、それ
ぞれ模式的に示したものである。図3は図2(b)と同
じ断面で示したプロセスフローである。図中、21は絶
縁性基板、22は犠牲層エッチングの保護膜、23は固
定電極、24は固定電極の配線、25は絶縁性の支持
体、26は導電性の片持ち梁、27は先端の尖った探
針、28は空間、29は静電容量検出ユニット、30は
試料である。
【0034】次に、図3を用いて本実施例のカンチレバ
ー型アクチュエータの作製方法について具体的に説明す
る。
【0035】(a) 単結晶面が(100)である高抵
抗シリコン基板21表面に、水酸化カリウム水溶液で結
晶軸異方性エッチングを行った後、窒化シリコン膜22
を厚さ約50nm堆積し、深さ約1μmの凹部を形成す
る。
【0036】(b) 化学的気相成長(CVD)法によ
り多結晶シリコン膜を厚さ0.3μm堆積し、リン
(P)イオンを約1×1016cm-2注入することで固定
電極23を形成する。
【0037】(c) 犠牲層となるSiO2膜を厚さ2
μm堆積する。この絶縁膜の一部は後に支持体25とな
る。
【0038】(d) CVD法により多結晶シリコン膜
を厚さ1μm堆積し、Pイオンを約1×1016cm-2
入した後、熱処理により、注入部の活性化を行う。次
に、通常のフォトリソエッチング法により多結晶シリコ
ン膜をパターニングする。この部分は後に片持ち梁26
となる。
【0039】(e) 片持ち梁26の自由端部となる付
近に、先端の尖った探針27を形成する。
【0040】(f) SiO2犠牲層をフッ酸でエッチ
ング除去し、片持ち梁26と固定電極23との間に空間
28を得る。
【0041】以上の工程により、図2に示した様な、機
械的強度の異なる2つの領域を有する片持ち梁を容易に
且つ、それぞれの領域の位置を精度良く作製することが
できた。この片持ち梁の断面は、平らな部分と中央が凹
んだ部分とがあり、後者は構造的に機械的曲げ強度が高
い。従って図1に示した様に、梁の固定端近傍の平坦部
でのみ曲がるので、試料の凹凸に追従する探針先端の軌
跡は円運動に近いものとなる。
【0042】本実施例の装置を用いて試料表面の測定を
行ったところ、試料表面の凹凸の大きさにもよるが、図
11に示した様な従来の梁構造の測定結果より、分解能
が平均して2%以上向上した。特に、表面凹凸の比較的
大きな試料ほど有効に作用し、分解能の向上が顕著であ
った。
【0043】本実施例では、基板としてシリコンウエハ
ーを、片持ち梁として多結晶シリコン膜を用いたが、い
ずれも他の結晶材料でも非晶質材料でもかまわない。ま
た梁の一部に高い機械的曲げ強度を得る手段としても、
基板の異方性エッチングや等方性エッチング等により凹
みを形成後に梁へ転写する方法だけに限らない。
【0044】実施例2 本発明第1のカンチレバー型アクチュエータを静電駆動
型STM装置に適用した例を、図4を用いて説明する。
尚、図4(a)は探針方向から見た平面図を、図4
(b)は図4(a)のAA断面図を、図4(c)は図4
(a)のBB断面と試料を含む電気配線図を、それぞれ
模式的に示したものである。
【0045】このカンチレバー型アクチュエータの作製
方法は基本的には実施例1とほぼ同様であり、片持ち梁
の表面に絶縁層を設け、その上にトンネル電流用配線を
付加した形態である。同図において、41は絶縁性基
板、42は固定電極、43は固定電極の配線部、44は
梁の支持体、45は導電性片持ち梁、46は絶縁膜、4
7はトンネル電流用配線、48は導電性の探針、49は
梁を静電駆動するユニット、50はトンネル電流を検出
するユニット、51は導電性試料である。
【0046】導電性試料51の表面観察では、先ず、導
電性試料51の表面に探針48を接近させ、トンネル電
流検出ユニット50によりトンネル電流用配線47に流
れる電流が10pAで一定となる様に、静電駆動ユニッ
ト49により片持ち梁45と固定電極42とに電圧を印
加しながら、探針48で試料表面をXY走査した。この
時の片持ち梁45と固定電極42とに印加した電圧値の
変化(探針のZ軸変位に対応)をXY走査位置に合わせ
てプロットすることにより、試料51の表面形状を得
た。本実施例では、従来構成のSTMより分解能が平均
で2%程度向上した。
【0047】実施例3 実施例2で説明した本発明の静電駆動型STM装置をS
TM/AFM装置として使用した例を説明する。尚、装
置は実施例2で示した構成で良い。但し、49は片持ち
梁駆動機能と静電容量検出機能とを有するユニットであ
る。
【0048】この様な装置は、実施例2に示した測定法
によりSTMとして使用可能であると共に、実施例1に
示した測定法によりAFMとして使用することが可能で
ある。例えば、STMモードで観測した試料表面の同一
領域を、次にAFMモードで観測することにより、電気
的に観測した表面状態(導電性分布を含む)と、物理的
な表面状態との両方の情報を混同することなく得ること
が可能となるため、試料表面の状態を正確に得ることが
可能である。
【0049】実施例4 本実施例では、探針が設けられた片持ち梁を複数個有す
る本発明第1のカンチレバー型アクチュエータをマルチ
AFM装置に適用した例について説明する。
【0050】図5は、基本的には、実施例1で示したA
FM構成(図2参照)を同一基板内に3つ形成した例で
ある。基板としてシリコンウエハーを用い、半導体プロ
セス技術とマイクロメカニクス技術とで作製することに
より、容易に、かつ、ばらつき無く複数個のAFM構成
を形成可能である。また、それらを駆動/制御するIC
回路をも同一基板内に作り込む事も可能である。即ち、
同時に複数のAFM観察が可能となる。複数の片持ち梁
あるいは探針の配置については、直線状以外にも、マト
リクス状など2次元配列することが容易である。また、
実施例2で示したSTM構成、更には実施例3で示した
STM/AFM複合機をマルチ化して用いることも可能
である。
【0051】実施例5 実施例2で示した静電駆動型STM装置(図4参照)
と、試料として金(Au)を表面に堆積したシリコンウ
エハーとを、真空排気したチャンバー内に設置し、チャ
ンバーの真空度が約1×10-4Torrとなる様に6フ
ッ化タングステン(WF6)ガスを導入した。この状態
で試料表面のSTM観察を行なったところ、探針の走査
領域に対応してWがAu表面に堆積した。この様なST
M構成による試料表面への選択堆積あるいはエッチング
等の加工にも、本発明第1のカンチレバー型アクチュエ
ータを具備する本実施例の装置は加工精度において非常
に有効に作用した。
【0052】実施例6 本実施例は、図6に示したような本発明第2のカンチレ
バー型アクチュエータを作製したものである。以下、本
実施例のカンチレバー型アクチュエータの製造方法を図
7を用いて説明する。
【0053】先ず、Si34よりなる保護膜71が形成
されている面方位(100)の単結晶シリコン基板61
上へ、密着性確保のためCrを5Å真空蒸着した後、A
uを1000Å蒸着した。この後、感光性レジストを塗
布してフォトグラフにより不要部分のAu/Crをエッ
チング除去し、下部電極62を形成した(図7(a)参
照)。
【0054】次に、スパッタ蒸着法により、下部圧電体
63となるZnOを3000Å形成した(図7(b)参
照)。この時、スパッタ蒸着の条件を制御することによ
り、圧電分極軸である結晶C軸を電極面と垂直に配向さ
せることができる。
【0055】次に、下部圧電体63の上に再び真空蒸着
によりAuを1000Å成膜した後、感光性レジストを
塗布してフォトリソグラフを行い、不要部分をエッチン
グにより除去し、所定の形状の中間電極64を形成した
(図7(c)参照)。
【0056】次に、図7(b)の工程と同様に、スパッ
タ蒸着法により上部圧電体65となるZnOを3000
Å形成した(図7(d)参照)。
【0057】次に、一般的にリフトオフ法と呼ばれる手
法を用いて、上部電極66と突起部67を形成した(図
7(e)参照)。即ち、上部圧電体65の上に感光性レ
ジストを塗布し、パターニングを行い上部電極66を形
成する部分のみレジストを除去し、上部圧電体65の表
面を露出させる。このようにしてレジストの一部に開孔
部を形成した状態でスパッタ蒸着によりAuを1000
Å形成する。この時、成膜されるAu膜は開孔部底面の
上部圧電体65の表面だけでなく、開孔部側壁のレジス
ト上にも形成され、上部電極66と共に突起部67とな
る部分も同時に形成される。この後、レジストを溶剤に
より除去することにより不要部分のAu膜も除去され、
上部電極66と突起部67が形成される。
【0058】この工程における成膜方法はスパッタ蒸着
に限らず真空蒸着によっても形成可能である。真空蒸着
を用いる場合は、蒸発源に対して基板を垂直よりも傾け
ることによりレジストに形成した開孔部側壁へ成膜する
ことができ、傾き方向を反転させることにより対向する
側壁への成膜が可能となる。
【0059】次に、フォトリソグラフにより不要部分の
ZnOをエッチング除去した後、基板61の裏面より異
方性エッチングを行い、保護膜71の位置までSiを除
去した。続いて、反応性イオンエッチングにより保護膜
71を取り除き、カンチレバー部68を形成した(図7
(f)参照)。
【0060】尚、上記製造工程において、フォトリソグ
ラフに用いたエッチング液は、Auに対してはKI:I
2水溶液、ZnOに対しては酢酸水溶液、Crに対して
は(NH42Ce(NO36;HClO4水溶液を用い
た。また、Siの異方性エッチングにはKOH水溶液を
用い、保護膜71の反応性イオンエッチングにはCF4
ガスを用いた。
【0061】以下に本実施例で作製したカンチレバー型
アクチュエータの各部の寸法及び本発明に係る突起部6
7の高さの違いによる駆動特性の一例を示す。
【0062】 カンチレバー部68の長さ : 400μm カンチレバー部68の幅 : 100μm 突起部の高さ0.9μmのときの共振周波数 : 7.
4kHz 突起部の高さ0.6μmのときの共振周波数 : 6.
1kHz 突起部を設けないときの共振周波数 : 4.9kHz
【0063】上記のように本実施例では突起部67の高
さを調節することにより、カンチレバー部68の機械的
共振周波数を任意に設計することができ、突起部67の
存在により共振点における損失を増大させ、Q値を低減
できる。これにより、外部からの駆動の際、寄生振動の
発生を低減することができた。
【0064】また、突起部67はカンチレバー部68全
体の強度を高めるため、駆動の際に破損が少なくなり耐
久性も向上した。
【0065】実施例7 本実施例は、図8に示される本発明第2のカンチレバー
型アクチュエータを作製したものである。尚、図8
(a)は平面図、図8(b)及び図8(c)はそれぞれ
図8(a)中のA−A面及びB−B面における断面図で
ある。
【0066】同図において、図6と同一符号で表したも
のは同様の部材を示しており、81は引出し電極、82
は探針である。即ち本実施例では、実施例6の構成に加
えて、上部圧電体65上に引出し電極81を形成し、カ
ンチレバー部68の自由端部に引出し電極81と接する
ように探針82を形成している。
【0067】このような構成を有する本実施例のカンチ
レバー型アクチュエータは走査型トンネル顕微鏡(ST
M)のプローブとして用いることができる。即ち、各電
極62,64,66に所定の駆動電圧を印加し、カンチ
レバー部68を屈曲変位させ、探針82を観察しようと
する導電性の試料表面へこれらの間にトンネル電流が流
れる距離まで接近させる。このトンネル電流を引出し電
極81を通じて取出し増幅を行い、カンチレバー部68
の駆動電圧にフィードバックをかけることにより、探針
82の先端と試料表面までの距離を一定に保つことがで
きる。このような状態で試料またはカンチレバー型アク
チュエータを試料面内方向に微小に移動させ、この時の
フィードバック電圧の変化をモニターすることにより試
料表面の極微細な凹凸形状や導電率の違いを観察するこ
とが可能である。
【0068】本実施例では、上部電極66,引出し電極
82,突起部67を形成した後、フォトレジストを7μ
m塗布し、探針を形成する位置のレジストのみを除去
し、続いて斜め方向よりの蒸着と基板回転を組み合せる
ことにより6μmの高さを有する探針82を形成した。
尚、この方法はアスペクト比の高い微小構造物を形成す
る方法として知られている。
【0069】本実施例のカンチレバー型アクチュエータ
は、上部電極66と引出し電極82の双方に突起部67
を設けたことにより、機械的共振周波数が高く寄生振動
の発生が少ないため、これを用いて構成した走査型トン
ネル顕微鏡は、より高速走査が可能となり且つS/N比
の高い画像を得ることができた。
【0070】実施例8 本実施例は、図8に示したような本発明第2のカンチレ
バー型アクチュエータを、同一のシリコン基板上に複数
個作製し、半導体素子と共に集積化して図9に示すよう
な集積化アクチュエータ90を形成したものである。
【0071】本実施例の集積化アクチュエータは、実施
例6で示した製造工程においてフォトリソグラフの際に
フォトマスクのパターンを拡張するだけで作製すること
ができる。
【0072】図9において、同一のシリコン基板61上
には複数のカンチレバー型アクチュエータが形成されて
おり、各々のカンチレバー型アクチュエータは半導体素
子91に接続されている。半導体素子91には内部配線
92が接続され、外部端子93を通して外部と入出力で
きるようになっている。
【0073】以下に本実施例で作製した集積化アクチュ
エータの寸法の一例を示す。
【0074】 集積化アクチュエータ外寸 : 40mm×40
mm×1mm カンチレバー型アクチュエータ個数: 90本 カンチレバー部の長さ : 400μm カンチレバーの幅 : 100μm 探針の長さ : 6μm 突起部の高さ : 1μm
【0075】本実施例ではフォトリソグラフを用いて多
数の微小な構造体を同一の基板上へ一括して形成してい
るため、各部の寸法精度が極めて高く、各カンチレバー
の特性を均一にすることができた。また、突起部67を
設けたことによりカンチレバー部の機械的強度が増し、
カンチレバー内部の応力による反りを低減でき、そのば
らつきを非常に小さくすることができた。
【0076】実施例9 本実施例は、図9に示したような本発明の集積化アクチ
ュエータを用いて情報処理装置を作製したものである。
【0077】図10に本実施例の情報処理装置のブロッ
ク構成図を示す。
【0078】同図において、101は記録媒体の基板、
102は金属薄膜電極層、103は記録層である。20
1はXYステージ、202は本発明の集積化プローブ、
203は集積化プローブ202の支持体、204は集積
化プローブ202をZ軸方向へ粗動するためのリニアア
クチュエータ、205,206はXYステージ201を
それぞれX,Y軸方向へ駆動するリニアアクチュエー
タ、207は記録再生用のバイアス回路である。301
は探針から記録層103を介して電極層102へ流れる
電流を検出する記録再生用のトンネル電流検出器であ
る。302はカンチレバーをZ軸方向へ移動させるため
のサーボ回路でり、303はリニアアクチュエータ20
4を駆動するためのサーボ回路である。304は複数の
カンチレバーをZ軸方向に動かすための駆動回路であ
り、305は集積化プローブ202,支持体203,リ
ニアアクチュエータ204全体のZ軸方向の位置制御を
行う駆動回路である。306はこれらの操作を制御する
コンピュータである。
【0079】本実施例では、記録媒体の基板101とし
てガラス基板を用い、この上に電極層102としてCr
/Auを蒸着し、その上部に記録層103としてポリイ
ミドLB膜を4層(約15Å)成膜したものを用いた。
尚、この記録媒体には、パルス電圧を加えると抵抗率が
2桁程度変化する特徴がある。記録媒体の電極102と
プローブ202に1Vの電圧を印加し、1nA程度のト
ンネル電流になるように各カンチレバーを構成している
駆動用電極に電流を流し、プローブの位置をZ軸方向に
移動させた。
【0080】その後、プローブ202にパルス電圧(5
V,1μsec)を加え、所望の位置に情報を記録し
た。
【0081】次に、プローブ202と記録媒体の電極層
102間に1Vの電圧を印加し、トンネル電流の変化を
みたところ、先ほど記録した領域に抵抗値が変化した部
分を検出した。このように、本実施例においては、記録
情報の書き込み、読みだしが行えることを確認した。
【0082】このようなシステムに本発明による集積化
アクチュエータを用いることにより、大容量の情報を高
密度に記録することが可能であり、更には、カンチレバ
ー個々の反りのばらつきが小さいため、書き込み、読み
出しの精度を向上させることができた。
【0083】また、カンチレバー部の共振周波数を高い
周波数へシフトさせることができたことで、駆動周波数
を上げることができ、書き込み・読み出しをより高速で
行うことができた。
【0084】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば以下
の効果を奏する。
【0085】(1) 本発明第1のカンチレバー型アク
チュエータは、カンチレバー部の固定端近傍に比較的機
械的強度の小さい部分を形成したことにより、カンチレ
バー全体が反り返える様に変位することが無いため、走
査型探針顕微鏡等に用いて表面の凹凸が比較的大きな試
料を観察する場合においても、カンチレバーの自由端部
に設けられている探針の接触角の変化が小さく、また探
針の位置ずれも小さくすることが可能となり、分解能が
向上した。また、上記走査型探針顕微鏡の構成を有する
加工装置では、試料表面への加工精度の向上が図られ
た。
【0086】(2) 本発明第2のカンチレバー型アク
チュエータは、カンチレバーの長軸方向に連続した突起
部を設けたことにより、電極層や圧電体層を厚くするこ
となくカンチレバー部の剛性を高めることができた。こ
れにより、機械的共振点を高周波側へ移行させることが
可能となり、共振点における損失を増大させ、Q値を低
減できる。よって、外部より駆動する場合、駆動周波数
を高めることができ、寄生振動の発生も抑制されるため
精密制御が可能となる。更にカンチレバー部の機械的強
度が増すため耐久性も向上し、カンチレバー内部の応力
による反りを低減できる。また、これを用いて構成した
走査型トンネル顕微鏡や情報処理装置は、より高速駆動
が可能で、高精度且つ信頼性の高い装置とすることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1のカンチレバー型アクチュエータの
駆動時の様子を模式的に示した図である。
【図2】実施例1にて示す本発明第1のカンチレバー型
アクチュエータを用いた静電容量型AFMの概念図であ
る。
【図3】本発明第1のカンチレバー型アクチュエータの
作製工程を示す断面図である。
【図4】実施例2にて示す本発明第1のカンチレバー型
アクチュエータを用いた静電駆動型STMの概念図であ
る。
【図5】実施例4にて示す本発明第1のカンチレバー型
アクチュエータを用いた静電容量型マルチAFMの概念
図である。
【図6】実施例6にて示す本発明第2のカンチレバー型
アクチュエータの構成図である。
【図7】図6のカンチレバー型アクチュエータの製造工
程図である。
【図8】実施例7にて示す本発明第2のカンチレバー型
アクチュエータの構成図である。
【図9】実施例8にて示す本発明第2の集積化アクチュ
エータの概略的な構成図である。
【図10】実施例9にて示す本発明第2の集積化アクチ
ュエータを用いた情報処理装置のブロック構成図であ
る。
【図11】従来例のカンチレバー型アクチュエータの駆
動時の様子を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 機械的強度の小さい部分 2 機械的強度の大きい部分 11 基板 13 固定電極 15 支持部 16 カンチレバー 17 探針 21 絶縁性基板 22 犠牲層除去時の保護膜 23 固定電極 24 固定電極の配線 25 絶縁性の支持体 26 導電性の片持ち梁 27 先端の尖った探針 28 空間 29 静電容量検出ユニット 30 試料 41 絶縁性基板 42 固定電極 43 固定電極の配線 44 絶縁性の支持体 45 導電性の片持ち梁 46 絶縁膜 47 トンネル電流用配線 48 導電性の探針 49 静電駆動ユニット 50 トンネル電流検出ユニット 51 導電性試料 61 絶縁性基板 62 下部電極 63 下部圧電体 64 中間電極 65 上部圧電体 66 上部電極 67 突起部 68 カンチレバー部 71 保護膜 81 引出し電極 82 探針 90 集積化アクチュエータ 91 半導体素子 92 内部配線 93 外部端子 101 記録媒体基板 102 金属電極層 103 記録層 201 XYステージ 202 集積化アクチュエータ 203 支持体 204 Z方向リニアアクチュエータ 205 X方向リニアアクチュエータ 206 Y方向リニアアクチュエータ 207 記録再生用バイアス回路 301 トンネル電流検出器 302 サーボ回路 303 サーボ回路 304 カンチレバー駆動回路 305 駆動回路 306 コンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 優 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 義勇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 敬介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 河田 春紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定電極を有する基板上に薄膜構造体よ
    り成るカンチレバーを設けたカンチレバー型アクチュエ
    ータであって、上記カンチレバーは少なくとも2つ以上
    の機械的強度の異なる部分より成り、且つ該カンチレバ
    ーの固定端近傍部分が他の部分よりも機械的強度が小さ
    いことを特徴とするカンチレバー型アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記機械的強度の相違が、前記カンチレ
    バーの断面形状の違いに基づくことを特徴とする請求項
    1に記載のカンチレバー型アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記カンチレバーが、同一基板上に複数
    設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載
    のカンチレバー型アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記カンチレバーの自由端部に導電性の
    探針を設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれかに
    記載のカンチレバー型アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも2つ以上の機械的強度の
    異なる部分の内の少なくとも1つが、主に前記カンチレ
    バーと前記固定電極とに静電力を与えるための部分であ
    ることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のカン
    チレバー型アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも2つ以上の機械的強度の
    異なる部分の内の少なくとも1つが、主に前記カンチレ
    バーと前記固定電極との静電容量の変化を検出するため
    の部分であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに
    記載のカンチレバー型アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 圧電体薄膜と該圧電体薄膜を逆圧電効果
    により変位させるための電極薄膜が積層されたカンチレ
    バーを基板上に設けたカンチレバー型アクチュエータに
    おいて、上記カンチレバーの上部に積層された電極薄膜
    には、カンチレバーの長軸方向に連続した突起部が形成
    されていることを特徴とするカンチレバー型アクチュエ
    ータ。
  8. 【請求項8】 前記圧電体薄膜が酸化亜鉛であることを
    特徴とする請求項7に記載のカンチレバー型アクチュエ
    ータ。
  9. 【請求項9】 前記カンチレバーが、同一基板上に複数
    設けられていることを特徴とする請求項7又は8に記載
    のカンチレバー型アクチュエータ。
  10. 【請求項10】 前記カンチレバーの自由端部に導電性
    の探針を設けたことを特徴とする請求項7〜9いずれか
    に記載のカンチレバー型アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 請求項5に記載のカンチレバー型アク
    チュエータを有し、前記探針を試料表面に接近させて走
    査し、且つ、前記カンチレバーと前記固定電極間の静電
    力により、該カンチレバーを走査面と垂直な方向に変位
    させる走査型探針顕微鏡。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載のカンチレバー型アク
    チュエータを有し、前記探針と試料表面に接触させて走
    査し、且つ、前記カンチレバーと前記固定電極間の静電
    容量により、該カンチレバーの走査面と垂直な方向の変
    位を検出する走査型探針顕微鏡。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12に記載の複数の顕
    微鏡を一つの装置とした複合顕微鏡。
  14. 【請求項14】 請求項11〜13いずれかに記載の顕
    微鏡構成を、試料表面の特性を変化させることに用いた
    加工装置。
  15. 【請求項15】 請求項10に記載のカンチレバー型ア
    クチュエータを具備することを特徴とする走査型トンネ
    ル顕微鏡。
  16. 【請求項16】 トンネル電流を用いて記録媒体に情報
    の記録再生等を行う情報処理装置において、請求項10
    に記載のカンチレバー型アクチュエータを具備すること
    を特徴とする情報処理装置。
JP5131037A 1993-05-10 1993-05-10 カンチレバー型アクチュエータ及びそれを用いた走査型探針顕微鏡並びに情報処理装置 Withdrawn JPH06317404A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11108940A (ja) * 1997-08-04 1999-04-23 Seiko Instruments Inc 走査プローブ顕微鏡
JP2003080500A (ja) * 2001-09-06 2003-03-18 Seiko Instruments Inc カンチレバーおよびその作製方法
KR100439994B1 (ko) * 2001-09-28 2004-07-12 주식회사 대우일렉트로닉스 켄티레버의 듀얼 액츄에이터 구조 및 그 제조방법
US7656252B2 (en) 2005-11-17 2010-02-02 Seiko Epson Corporation Micro-electro-mechanical-system (MEMS) resonator and manufacturing method thereof

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