JPH063155A - 光ファイバジャイロ - Google Patents

光ファイバジャイロ

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JPH063155A
JPH063155A JP18612192A JP18612192A JPH063155A JP H063155 A JPH063155 A JP H063155A JP 18612192 A JP18612192 A JP 18612192A JP 18612192 A JP18612192 A JP 18612192A JP H063155 A JPH063155 A JP H063155A
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JP
Japan
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light
fiber
phase modulation
phase
fiber coil
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Pending
Application number
JP18612192A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Okamoto
賢司 岡本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication of JPH063155A publication Critical patent/JPH063155A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位相変調方式の光ファイバジャイロにおいて
位相変調度ξを安定させるために受光素子の出力を同期
検波して2倍高調波を0にするという制御をするとξが
5.2になり大きすぎる。ξをより小さい値になるよう
に制御すること。 【構成】 ファイバコイルの両端の光路に二つの分岐素
子を設けて、位相変調した光と位相変調していない光を
取りだし干渉させその強度を求め、さらに位相変調の高
調波で同期検波する。同期検波の値を0にするか同期検
波出力の間の関係を一定に決めることにより位相変調の
振幅bを一定にする。これにより小さい値にξを制御す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車、飛行機、船舶
など運動体の回転角速度を測定するための光ファイバジ
ャイロに関する。特に位相変調方式の光ファイバジャイ
ロにおいて位相変調器の位相変調度を一定に制御するよ
うにできる光ファイバジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバジャイロはファイバコイルの
中を左廻り右廻りに伝搬する光の位相差がコイルの角速
度に比例することを利用して角速度を求めるものであ
る。位相変調方式というのは、ファイバコイルの一方の
端近くの光ファイバの一部を伸縮させてこの中を伝搬す
る光の位相を変調するものである。光ファイバジャイロ
は、ファイバコイルが回転している時には、右廻り光と
左廻り光との間に回転角速度Ωc に比例した位相差Δθ
が生じこれが受光素子で干渉し干渉光の強度が変化する
ことにより角速度を求めるものである。位相変調方式の
場合は、受光素子の出力を変調周波数の整数倍のキャリ
ヤを用いて同期検波する。そして基本波、高調波成分を
求める。
【0003】同期検波した後の奇数次の(2m+1)倍
高調波(基本波を含む)は 2P02m+1( ξ)sinΔθ (1) と書くことができる。同期検波した後の偶数次の2n倍
高調波は、 2P02n( ξ)cos Δθ (2) と書くことができる。例えば基本波は、 2P01(ξ)sinΔθ (3)
【0004】ただしP0 は左廻り光、右廻り光の振幅が
等しいとしてこれの2乗を与えている。つまり光量であ
る。J2m+1( ξ) は(2m+1)次ベッセル函数、J2n
( ξ) は2n次ベッセル函数である。Δθは右廻り光と
左廻り光の位相差でありこれが求めるべき対象である。
回転体の角速度をΩ0 とし右廻り光左廻り光の位相差を
Δθとすると、 Δθ=4πLaΩ0 /cλ (4) という関係がある。Lはファイバコイルのファイバの全
長である。aはファイバコイルの半径、cは真空中の光
速、λは真空中の波長である。
【0005】ξは変調の大きさを表し、 ξ=2bsin (LnΩ/2c) (5) である。bは位相変調器に於ける位相変調の振幅、Ωは
位相変調角周波数、nはファイバの屈折率である。ξは
左廻り光右廻り光において位相変調を受けるタイミング
がLn/2cだけ異なることによって発生する項であ
る。ξとbとを区別するため、ξを位相変調度、bを位
相変調振幅ということにする。
【0006】奇数倍高調波はsin Δθの形でΔθを含む
から、その同期検波出力が分かれば位相差Δθを求める
ことができる。例えば基本波だけから位相差Δθを求め
ることができる。あるいは基本波成分を偶数倍高調波で
割ってtan Δθの形でΔθを求めることもできる。位相
変調方式の光ファイバジャイロについては、特願平1−
57634〜37、特願平1−291628〜31、1
−295500、特願平2−3809、2−1005
5、2−225611〜19などの発明がなされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】位相変調方式の光ファ
イバジャイロで位相差を正確に求めることができるため
には、位相変調器の変調度ξが一定でなければならな
い。同期検波の出力は全てベッセル函数を含むがこれら
が、位相変調度をパラメ−タとして含むからである。も
しも位相変調度が変動するとベッセル函数の値が変化す
るので、スケ−ルファクタが変動する。
【0008】変調度ξは位相変調の振幅bに比例する。
位相変調器は例えば円筒形の圧電素子の端面または内外
周面に電極を付け周囲に光ファイバを巻き付けたもので
ある。電極に角周波数がΩの振動電圧を印加すると圧電
素子が内外に膨縮し光ファイバが伸び縮みするのでそこ
を通過する光の位相が変化する。位相変調器として電気
光学素子を用いることもできる。例えばLiNbO3
結晶に導波路を設け導波路の両側に電極を付け電極に高
周波電圧を印加するようにする。この導波路の部分的な
屈折率が変化するのでこれを通過する光の位相が変化す
る。
【0009】いずれにしても位相変調器は温度変化に対
して敏感である。圧電素子の場合は温度変化によって電
圧に対する歪み量が変化する。電気光学結晶の場合は温
度により屈折率が変化する。これは(5)の係数bを変
動させるので位相変調度ξが変化する。つまり温度によ
ってξが変わり、ベッセル函数の値が変動する。基本波
成分や高調波成分はベッセル函数の形でξを含んでいる
から、これら成分の値とΔθの間の比例定数が変化す
る。これをスケ−ルファクタといっているがこれが変動
すると、正確な回転角速度Ω0 を求めることができな
い。そこでξを一定にするように制御する必要がある。
【0010】例えば偶数次高調波を一定にするように制
御するというようなことが行われた。つまり受光素子出
力を2n倍の角周波数を持つキャリヤで同期検波し、こ
の出力を0にするように位相変調度を制御するのであ
る。これは2n次ベッセル函数の零点にξを固定すると
いうことである。奇数次の高調波は物体の角速度が0の
時は0でありこれを位相変調度の制御のために用いるこ
とはできない。そこで偶数次の高調波を用いてこれを0
にするようにする。最低次は2倍高調波である。これを
用いて位相変調度ξを一定にしようとすると、ξ=5.
2に固定するということになる。これは大きい振幅で圧
電素子等を駆動するということである。そうすると次の
ような難点が生ずる。
【0011】圧電素子に印加する電圧が大きくなるから
電気回路内に誘起される誘導ノイズが大きい。ノイズが
大きいと電気回路が誤動作する惧れがある。また圧電素
子の高い電圧のために偏波面が変調を受けたり、振幅が
変調を受けたりする。ξが大きいとこのように位相変調
だけでなく、ノイズ、偏波面、振幅等に影響が出てく
る。位相変調度を小さくしξの小さい領域で使用した
い。ベッセル函数の最小の零点は次数nとともに大きく
なるからより小さいξを用いようとすると2n倍高調波
を0にするという制御法を用いることができない。
【0012】より小さいξの値でこれを固定できるのが
望ましい。しかしベッセル函数の値を0にするというよ
うな思想では、ξを十分に小さい値にすることができな
い。ベッセル函数の零点は最小のものが零次のベッセル
函数の零点でこれが2.4である。しかし零次のベッセ
ル函数を零にするということは難しい。直流成分は定数
と零次ベッセル函数の和であるからである。結局のとこ
ろ従来のように受光素子の出力から高調波を同期検波し
て得てこれを0にすることによってξを一定にするとい
う手法ではξが大きくなり過ぎて不適当だということで
ある。位相変調度をより小さい値に固定できるようにし
た光ファイバジャイロを提供することが本発明の目的で
ある。位相変調度が小さいと前記の偏波面の回転やノイ
ズの発生という問題を回避できるからである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバジャ
イロは、ファイバコイルの両端の光路にファイバカップ
ラを設け、ファイバコイルを通るべき光の一部を試験光
として分岐しこれを干渉させて干渉光を位相変調周波数
の整数倍のひとつ或は複数の周波数で同期検波し、これ
を0とするかあるいは一定の比例関係にあるようにする
ことにより、位相変調振幅bを一定にするのである。分
岐光には回転の位相差Δθが含まれないから、従来のよ
うに偶数次高調波というような制限はない。奇数次高調
波でも良い。自由度がより高い。なによりもξを実効的
に小さくできる。
【0014】図3は本発明の概念図を示す。ファイバコ
イルの両端につながるべき光路に二つのカップラAとB
とを設ける。位相変調器はファイバコイルに繋がる光路
の途中にあるが、カップラは位相変調器よりもファイバ
コイルに近い方に設ける。カップラから分岐した試験光
はカップラCで合一し、受光素子で干渉光の強度が検出
される。これを位相変調の周波数のひとつまたは複数の
高調波で同期検波する。そしてこれが0となるようにあ
るいは一定の比例関係にあるように位相変調器の駆動電
圧を制御するのである。こうすると位相変調振幅bを一
定にできる。
【0015】
【作用】カップラAからの試験光をE1 とし、カップラ
Bからの試験光をE2 とする。これらは、 E1 =E10sin (ωt+Φ) (6) E2 =E20sin {(ωt+bsin Ωt)} (7) と書くことができる。ここでΩは位相変調の角周波数、
bは位相変調振幅、Φは二つの試験光の光路長の差、ω
は光の角周波数である。E10、E20は振幅である。光路
長が完全に等ければ、Φ=0であるが、一般にはそうで
はない。それでΦという項が現れる。
【0016】この式で注意すべきことは回転による位相
差Δθが含まれないということである。これはファイバ
コイルとは並列に分岐光路を作っておりファイバコイル
を通過する光が分岐光路には入らないためである。つま
りファイバコイルが回転していようと静止していようと
これには無関係に信号bを取り出すことができるのであ
る。このために奇数次、偶数次を問わず位相変調振幅b
の制御に用いることができる。試験光を干渉させこれを
受光素子で受けると、これらの和の2乗が出力になって
現れる。定数項を除外してsin の積の項は、
【0017】 W=2E1020sin (ωt+Φ)sin {(ωt+bsin Ωt)} (8) =E1020{cos (Φ−bsin Ωt)−cos (2ωt+Φ+bsin Ωt)}(9)
【0018】である。第2項は光の周波数の2倍の周波
数の項であるから受光素子によっては検知できない。第
1項だけ残る。これはさらに
【0019】 cos (Φ−bsin Ωt)=cos Φcos(bsin Ωt) +sin Φsin(bsin Ωt) =cos Φ{J0(b) +2ΣJ2n( b)cos2nΩt}+sin Φ{2ΣJ2n+1( b)s in(2n+1)t} (10)
【0020】というふうにベッセル函数によって展開で
きる。従来の光ファイバジャイロに於いてベッセル函数
の展開式においてパラメ−タはξであったことに注意す
べきである。ここではξではなくて、位相変調振幅その
ものであるbがパラメ−タになっている。そして偶数次
の系列の係数がcos Φである。これがcos Δθではない
ことにも注意すべきである。同様に奇数次の系列の係数
がsin Φである。これがsin Δθではない。係数sin
Φ、cos Φは温度によるかも知れないが、回転にはよら
ない。つまりは定数である。
【0021】これは試験光の干渉光強度である。受光素
子の出力にはこれが現れる。これを任意の高調波で同期
検波する。奇数次であっても良い。奇数次の2m+1次
の高調波U2m+1を求めると、 U2m+1=E1020sin ΦJ2m+1( b) (m=0,1・・・) (11) 偶数次の高調波V2nを求めると、 V2n =E1020cos ΦJ2n( b) (n=1,2・・) (12) となる。任意の次数のものを同期検波によって求め得る
ので、位相変調振幅bを適当な値に固定制御できる。
【0022】例えば次のような場合を考えることができ
る。 基本波を同期検波によって求めてこれを0とするよう
に制御する。J1(b)=0であるから、b=3.8とな
る。図4はベッセル函数の値を示すがこれはパラメ−タ
がξになっているが、bにしても同じことである。 2倍高調波を同期検波によって求めてこれを0とする
ように制御する。J2(b)=0であるから、b=5.2
となる。 3倍高調波を同期検波によって求めてこれを0とする
ように制御する。J3(b) =0であるから、b=6.3
となる。 10倍高調波を同期検波によって求めこれを0にする
ように制御する。J1(ξ) =0であるので、b=14.
5である。
【0023】以上に述べたものは零点の中でも最小の零
点である。しかし最小の零点でなく第2の零点でも良
い。第3の零点でも良い。bをどのような値とするかは
位相変調器の駆動電圧によって予め決まるからbがどの
程度の値かということは初めから分かっている。したが
ってbを任意の零点に近付けて設定するのは簡単であ
る。
【0024】4倍高調波を同期検波によって求め、第
2零点b=11に固定する。 2倍高調波を同期検波によって求め、第3零点b=1
1.7に固定する。 ベッセル函数には無数の零点があるのでこれのどれに設
定しても良い。しかしbが大きくなるとξも大きくなり
前述のように光の偏波面が回転したり、圧電素子の駆動
回路が発生するノイズが大きくなるということも有りう
る。それでやはりbは小さい方が良い。
【0025】あるいは二つの高調波を同期検波してこ
れを比較し同一になるようにしても良い。こうすると、
零点以外の点にbを固定できる。しかし偶数次の展開係
数cosΦと奇数次の展開係数sin Φが異なるから、二つ
といっても偶数次なら偶数次、奇数次なら奇数次という
ふうに組み合わせなければならない。たとえば零次と2
次が同一になるようにというふうにすればb=1.8と
なるように設定できる。 たとえば3次と5次が等しくなるようにするとすれ
ば、b=5.2となる。 例えば5次ベッセル函数が3次ベッセル函数の半分に
なるようにする。こうすると最小の場合は、b=4.4
となる。
【0026】重要なことはbで値を固定すると、ξを極
めて小さい値に固定することができるということであ
る。もしも基本波を用いて回転角速度を求めるものとす
ればξ=1.8にすると感度が最高になる。従来のよう
に角速度検出のための回路をξの制御に共用するとどう
してもξ=5.2以下には設定できない。しかし本発明
によればbを10以上に固定してもξ=1.8にするの
は容易なことである。
【0027】どうしてそうなるのかということを説明す
る。前述の(5)式は ξ=2bsin (LnΩ/2c) (13) というように、位相変調振幅bと位相変調度ξの関係が
決まっている。sin 関数の中身を考える。L=100
m、n=1.4、Ω=2π×60kHzとすると、Ln
Ω/2c=0.088となる。この場合ξ=0.18b
という関係になる。ファイバの長さがより長くなるとこ
の関係が異なってくる。比例係数が大きくなる。しかし
ファイバ長がこの程度であればξの方がbよりもかなり
小さい値であるということが分かる。例えば、一次のベ
ッセル函数が極大をとるξ=1.8のときb=10とい
うことになる。
【0028】大体のところbがξの10倍近くの値をと
るということができる。本発明はbを制御するが、これ
は比較的大きい値を取るから、ベッセル函数の零点とし
て制御しやすいということである。この例でいえば、b
=10の近傍に零点を持つものは、6次ベッセル函数
(第1零点)、3次ベッセル函数(第2零点)、1次ベ
ッセル函数(第3零点)の3つである。どれを使っても
b=10の近傍にこれを制御することができる。前記の
比例関係に有れば、b=10とすればξ=1.8に固定
できたことになる。このようにξよりも大きくこれに比
例する定数bを制御するようにしているから、本発明は
位相変調度ξを小さい値に制御することが容易にでき
る。
【0029】
【実施例】
[実施例1]図1は本発明の実施例に係る光ファイバジ
ャイロの概略図を示す。これは光路が全て光ファイバで
構成されている。発光素子1は単色光を出す光源であ
る。レ−ザダイオ−ド、ス−パ−ルミネッセントダイオ
−ドが用いられる。光源としての発光素子1から単色光
が出てこれが光ファイバ2、第1ファイバカップラ3、
光ファイバ4、第2ファイバカップラ5を通りシングル
モ−ドファイバを多数回巻き回したファイバコイル6の
両端に入射する。これはファイバコイル6の内部を左廻
り光、右廻り光として伝搬する。ファイバコイル6の一
端には位相変調器7がありbsin Ωtというように光の
位相を変調している。位相変調器は例えば圧電素子を用
いる。円筒型または円柱型の圧電素子の内外壁または端
面に電極を付けこれに交流電圧を印加すると、圧電効果
によって素子が半径方向に膨縮するので光ファイバが伸
縮しここを通過する光の位相が変化する。電圧振幅を増
加すれば位相変化の大きさも比例して増加する。あるい
は電気光学結晶を用いる。これについては後に述べる。
【0030】右廻り光左廻り光がファイバカップラ5で
合流し、光ファイバ4、ファイバカップラ3を通り受光
素子8に入射する。受光素子は両者の干渉光強度を検出
し電気信号に変換する。プリアンプ9でこれを増幅しこ
れに含まれる適当な高調波または基本波を同期検波回路
によって同期検波する。これ以後の回路は公知であるか
らここでは図示を略する。
【0031】本発明ではファイバコイルの両端の光路2
1と22に、それぞれファイバカップラ23と24を設
ける。これはファイバコイル6と並列に入る。ファイバ
カップラ23、24で分岐した光はファイバコイル6に
は入らない。分岐光は分岐ファイバ25と分岐ファイバ
26を伝搬しファイバカップラ27で合体する。ここで
二つの分岐光が合流しさらに受光素子28に入射する。
この受光素子28は回転角速度を検出するための主たる
受光素子8とは異なる。
【0032】分岐光は回転に関する位相差Δθを含まな
い。ファイバコイル6を通過した光は分岐光にならない
のでこれは当然である。しかし位相変調器よりも後方に
ファイバカップラ24があるから位相変調信号は分岐フ
ァイバ26の光には含まれる。しかし位相変調器7の存
しない光路21に設けたカップラ23で分岐した光には
位相変調信号が含まれない。従って、両分岐光が合体す
ると干渉し位相変調信号が差の信号として取り出され
る。発振器11は位相変調の周波数の整数倍の正弦波を
発生する。分周器12によって位相変調の周波数Ωに逓
減される。これが振幅制御器13を通って適当な振幅を
与えられ、位相変調器7に印加される。
【0033】分岐光の強度を受光素子28で検出する
が、これをプリアンプ29で増幅する。この信号を適当
な次数のキャリヤ信号によって同期検波し、その次数の
高調波成分を求める。これは前述の様に、U2m+1=E10
20sin ΦJ2m+1( b)であるか、またはV2n =E10
20cos ΦJ2n( b) である。比較器31でこれを基準
の値と比較する。そして同期検波出力の値を0にするこ
とにより、位相変調振幅bをベッセル函数の零点に固定
できる。またふたつの高調波成分を求めてこれらを等し
くするようにしてもよい。いずれにしてもbを一定にす
ることができる。受光素子出力を同期検波することによ
って求められる。
【0034】図2は第2の実施例を示す。これは電気光
学結晶を用いる。LiNbO3 のような電気光学効果を
有する単結晶に光導波路41〜48を設けたものであ
る。これはリソグラフィ技術によって不純物イオンなど
を所定のパタ−ンに従ってド−プして高屈折率部分を作
り導波路とする。導波路41には発光素子の光が入射す
る。導波路42から出た光は受光素子へと導かれる。導
波路43は図1のカップラ5に対応する。導波路44、
45は図1のファイバコイル6に接続される。これらは
ひとつの分岐を有する連続した導波路である。これとは
別に導波路46、47がある。これは分岐光を引き出す
ための導波路である。これらは導波路48で合体する。
合体した後これは新たに設けた受光素子29へ導かれ
る。
【0035】導波路44と46はエバネッセント結合し
ている。これがファイバカップラ23に対応する。導波
路45と47は同様にファイバカップラ24に対応す
る。導波路45の一箇所には電極49、50が形成され
ている。ここに交番電界を印加することにより屈折率を
変化させ位相変調器として用いることができる。
【0036】
【発明の効果】位相変調方式の光ファイバジャイロにお
いて、位相変調器の変調度ξが温度変動などによって変
化しようとする。従来は、回転角速度を検出するための
受光素子の出力を同期検波してこれに含まれる位相変調
度ξを定数にしていた。これだとξが大きい値に固定さ
れてしまう。ξが大きいと光の偏波面が回転したり電気
回路にノイズが発生したりする。本発明はファイバコイ
ルの両端にファイバカップラを設け、位相変調器を通っ
た光と位相変調器を通らない光を分岐し、位相変調度ξ
ではなく、位相変調の振幅bのみを取り出す。そしてこ
の出力を0とするか二つの出力を同一とするか等によっ
てbの値を固定する。
【0037】bはξに比例するが5倍〜10倍の大きい
数である。ベッセル函数の零点としてbを固定するとし
ても、bが大きいので高次のベッセル函数を用いること
ができる。例えばξとして一次ベッセル函数の極大を与
えるξ=1.8に固定するのは容易なことである。高次
の同期検波回路が必要になるが、これは新たに逓倍回路
を要するということではない。もとより発振器は高い周
波数の信号を発振しこれを分周して位相変調に用いてい
る。もともとの周波数はより高いのでこれを直接に用い
るか少し分周して用いると所望の高調波のキャリヤを得
ることができる。本発明によれば、位相変調度が安定し
スケ−ルファクタの安定した高精度の光ファイバジャイ
ロを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る光ファイバジャイロの構
成図。
【図2】本発明の第2の実施例に係る光ファイバジャイ
ロの要部の概略斜視図。
【図3】本発明の光ファイバジャイロの原理を示すため
の略構成図。
【図4】ベッセル函数のグラフ。
【符号の説明】
1 発 光 素 子 2 光ファイバ 3 ファイバカップラ 4 光ファイバ 5 ファイバカップラ 6 ファイバコイル 7 位相変調器 8 受光素子 9 プリアンプ 11 発振器 12 分周器 13 振幅制御器 23 ファイバカップラ 24 ファイバカップラ 27 ファイバカップラ 28 受光素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファイバコイルの中を左廻り右廻りに光
    を伝搬させ、両廻り光の位相差からファイバコイルの回
    転角速度を求めることを原理とする光ファイバジャイロ
    であって、光源としての単色光を生ずる発光素子と、シ
    ングルモ−ド光ファイバを多数回巻回したファイバコイ
    ルと、ファイバコイルの両端を結合し発光素子と受光素
    子に結合するファイバカップラと、ファイバコイルの中
    を左廻り右廻りに伝搬した光を干渉させ干渉光の強度を
    検出する受光素子と、ファイバコイルの一端に設けられ
    伝搬光に対して正弦波状の位相変調を与える位相変調器
    とを含み、発光素子の光をファイバコイルの両端に入射
    しファイバコイルを右廻り光左廻り光として伝搬させこ
    れを合一し干渉光の強度を受光素子で検出し、受光素子
    の出力を位相変調と同じ周波数の基本波成分またはその
    n倍高調波成分によって同期検波して、基本波成分また
    はn倍高調波成分が1次またはn次のベッセル函数を定
    数として含むことを利用して回転角速度を求める位相変
    調方式の光ファイバジャイロにおいて、ファイバコイル
    の両端の光路にふたつの分岐素子を設け位相変調器を通
    過した光と位相変調器を通らない光とを別の光路に取り
    出しこれを干渉させ受光素子で光電変換し、これを予め
    定めたひとつあるいはふたつの位相変調の高調波で同期
    検波し、同期検波出力が0になるか、あるいは二つの同
    期検波出力が一定の関係にあることを用いて位相変調の
    振幅を一定に保持するようにしたことを特徴とする光フ
    ァイバジャイロ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010230673A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Honeywell Internatl Inc 光ファイバ・ジャイロスコープにおける変調歪みによる回転検知エラーを抑制するための最適変調振幅の判定方法
US9389248B2 (en) 2009-12-10 2016-07-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Sagnac interferometer-type fiber-optic current sensor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010230673A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Honeywell Internatl Inc 光ファイバ・ジャイロスコープにおける変調歪みによる回転検知エラーを抑制するための最適変調振幅の判定方法
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