JPH06315182A - 移動体相互の電子メッセージ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車間のメッセージ交換を、通信を利用し
て、非即時的に行いたい。 【構成】 サービスエリアやパーキングエリア等に固定
基地局１０を設置する。固定基地局１０は、記憶部３１
を持ち、これをメッセージ用に使用する。更に半固定の
記憶部３０を持ち、これにサービス情報を格納してお
く。移動局２０を持つ先行自動車２１は、固定基地局１
０に、送受範囲で自己のメッセージ情報を無線によって
基地局１０に送り蓄積させる。次いで後からの自動車２
２は送受範囲で、自己の欲しいメッセージ情報をこの基
地局１０から無線にて受け取る。かくして固定基地局１
０は、非即時的に利用可能なメッセージ局として機能す
る。更に、サービス情報を自動車２１、２２は自在に受
け取ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の移動体間の
間接的なメッセージ通信及びサービス情報の提供を行う
電子メッセージ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】移動体間の情報伝達手段として、自動車
電話、列車電話等の公衆通信回線による通信や、ＭＣＡ
無線、パーソナル無線、アマチュア無線などの私的通信
が挙げられる。これらはいずれも即時通信であり、また
通信方式、設備規格等が厳しく規制されている。また公
衆通信手段ではインフラストラクチャの整備に多大な経
費が必要であり、それが利用料金に反映している。一
方、即時性を要求されない簡易な移動体間の情報伝達の
需要が存在することは、例えば友人同志などで複数の自
動車で旅行などを行う時に、会合地点の変更などの連絡
のため、高速道路のサービスエリアにメッセージ用の伝
言板が設置され、利用されていることからも明らかであ
る。更に各種のサービス情報を移動体が要求することも
多い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】こうした伝言板に代わ
ってメッセージを情報として格納し、更には各種のサー
ビス情報を格納しておきこれらを自在に引き出すことが
できるようになれば、極めて便利である。

【０００４】本発明の目的は、移動体間の即時性を要求
されない情報伝達の需要を考え、免許等の繁雑な手続き
が不要でかつ安価に利用できる、基地局を介しての移動
体相互の電子メッセージ装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は移動体上に設置
された移動局と、該移動体の移動経路又はその近傍に設
置され、移動局との間の通信が無線によって行われる固
定基地局と、より成ると共に、該固定基地局は、内容が
移動局から変えることができないサービス情報を格納す
る第１のメモリと、移動局から送信されたメッセージ情
報を記憶蓄積する第２のメモリと、任意の時刻での任意
の移動局からの送信要求に対して該第１のメモリに蓄積
されたサービス情報を該任意の移動局へ送出すると共
に、任意の時刻での、メッセージ送信を行った移動局と
異なる別の移動局からの送信要求に対応して、第２のメ
モリに蓄積されたメッセージ情報を該別の移動局へ送信
する手段と、より成る。

【０００６】

【作用】本発明によれば、固定基地局がサービス情報を
半固定時に登録しておくと共に移動局からのメッセージ
の蓄積を随時行い、相手となる移動局は、任意の時刻に
この固定基地局にアクセスをかけ欲しい他の移動局から
のメッセージ及び必要なサービス情報を受け取ることが
できる。この蓄積とその受け取りとは、即時性は全く要
求されず、互いに必要な時にメッセージを送り、必要な
時にメッセージを受け取るという一種の伝言板的な機能
を果す。更にサービス情報を半固定的に固定基地局に登
録しておくことで、移動局は欲しいサービス情報をも自
在に入手可能になる。

【０００７】

【実施例】本発明の固定基地局１０の構成を図１に示
す。固定基地局１０は、移動局とアンテナ１を介して無
線で通信を行う送受信部２、送られた情報を記憶蓄積す
る記憶部３およびこれらを制御する制御部４からなる。
更に記憶部３は半固定情報記憶部３０と内容可変情報記
憶部３１より成る。記憶部３０はサービス情報を半固定
的に格納する。これは移動局２０からは書換えできない
情報である。記憶部３１は移動局２０からのメッセージ
情報を格納する。ここでサービス情報とは道路情報や周
辺の観光案内などの情報である。図２に移動局２０の構
成を示す。移動局２０は図１の固定局とアンテナ５を介
して無線で通信を行う送受信部６、送信情報を入力する
入力部８、固定局から伝送された情報を表示する表示部
７および、これらを制御する制御部９から成る。

【０００８】以下に、本発明の作用を互いに移動局２０
を持つ自動車２１と２２間の情報伝達を例として説明す
る。図３に示す固定基地局１０は、自動車が停車又は低
速で走行しても安全上問題のない地点、例えば高速道路
上のサービスエリア、一般道路上のパーキングエリアな
どに設置する。先行した自動車２１は、後続の自動車２
２へ伝達したい情報を自己の移動局２０を利用して固定
基地局１０へ送信し記憶部３１へ格納する。後続車２２
は固定基地局１０へ到達した時に自己の移動局２０を利
用して固定基地局１０へ、自動車２１が既に送信し記憶
部３０に記憶されている情報の送信要求を行い、これに
従って固定基地局１０が自動車２２へ記憶部３１内に格
納されている当該情報を送信する。以上によって自動車
２１から自動車２２への情報伝達が完了する。更に、自
動車２１、２２では送受信範囲に入った時に、欲しいサ
ービス情報を固定基地局に要求し、記憶部３０から読み
出してこれを受け取る。これによって、自動車相互での
メッセージ情報の固定基地局を介しての非即時的な通信
が可能であると共に、必要なサービス情報を自在に固定
基地局から受け取ることができるようになった。

【０００９】不用意に第３者に情報が流れることが危具
される場合は、自動車２１から送出する情報に暗証番号
など受信者を特定できる情報を付加しておき、自動車２
２からの送信要求信号に含まれる暗証と一致した場合の
みに固定基地局１０から当該情報を送信する制御を行え
ばよい。

【００１０】また本実施例においては、固定基地局１０
と移動体間の通信は、距離の短い近接通信であるため、
微弱電波、誘導無線、空間光伝送など、法的規制の少な
い、あるいは規制のない、簡易かつ安価な装置で実現で
きる。本実施例において送受される情報は、ディジタル
処理を用いることで、音声、画像、文字などいろいろな
情報を取り扱えることは言うまでもない。

【００１１】図４は、移動局２０の構成のその他の実施
例を示したものであり、記憶部１１を備えることで固定
基地局１０との通信有効範囲を離れた後も、必要に応じ
て、表示部７に表示して参照することができるものであ
る。

【００１２】以上、本発明の構成および作用を自動車間
を例としてのべたが、本発明は自動車間の情報蓄積伝送
に限定されるものではなく、鉄道、構内搬送システムな
ど広い分野に適用できることは言うまでもない。

【００１３】

【発明の効果】本発明によれば、即時性を要求されない
移動体間のメッセージ情報及び各種のサービス情報を固
定基地局を介して簡易かつ安価に提供することができ
る。また移動体と固定基地局との通信は近接無線通信で
よいため、法令で自由に使用できる電磁波又は規制のな
い光伝送などの通信手段を用いて、移動体間で通信が行
える。

【図面の簡単な説明】

【図１】固定基地局の構成例を示すブロック図である。

【図２】移動局の構成例を示すブロック図である。

【図３】本発明の運用法を示す説明図である。

【図４】移動局の構成例のその他の実施例を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１、５ アンテナ ２、６ 送受信部 ３ 記憶部 ４、９ 制御部 ７ 表示部 ８ 入力部 １０ 固定基地局 １１ 記憶部 ２０ 移動局 ２１、２２ 自動車

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動体上に設置された移動局と、 該移動体の移動経路又はその近傍に設置され、移動局と
   の間の通信が無線によって行われる固定基地局と、より
   成ると共に、該固定基地局は、 内容が移動局から変えることができないサービス情報を
   格納する第１のメモリと、 移動局から送信されたメッセージ情報を記憶蓄積する第
   ２のメモリと、 任意の時刻での任意の移動局からの送信要求に対して該
   第１のメモリに蓄積されたサービス情報を該任意の移動
   局へ送出すると共に、任意の時刻での、メッセージ送信
   を行った移動局と異なる別の移動局からの送信要求に対
   応して、第２のメモリに蓄積されたメッセージ情報を該
   別の移動局へ送信する手段と、を有する移動体相互の電
   子メッセージ装置。