JPH06310167A - 回路シート - Google Patents

回路シート

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JPH06310167A
JPH06310167A JP5120731A JP12073193A JPH06310167A JP H06310167 A JPH06310167 A JP H06310167A JP 5120731 A JP5120731 A JP 5120731A JP 12073193 A JP12073193 A JP 12073193A JP H06310167 A JPH06310167 A JP H06310167A
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JP
Japan
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film
battery
circuit sheet
circuit
electrolyte
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JP5120731A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Osawa
利幸 大澤
Toshiyuki Kahata
利幸 加幡
Okitoshi Kimura
興利 木村
Toshishige Fujii
俊茂 藤井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/16Printed circuits incorporating printed electric components, e.g. printed resistor, capacitor, inductor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、フィルム状二次電池の電池
外装面の一部又は全部が回路基板フィルムと一体化さ
れ、当該回路基板フィルム上に電子部品が面実装されて
いる回路シートを提供することにある。 【構成】 フィルム状正極、負極及び固体電解質の各電
池要素より構成されるフィルム状二次電池の電池外装面
の一部又は全部が回路基板フィルムと一体化され、当該
回路基板フィルム上に電子部品が面実装されていること
を特徴とする回路シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルム状二次電池を
用いた回路シートに関する。
【0002】
【従来の技術】携帯用電子機器の普及に伴い電源として
多くの電池が消費されるようになったが、近年、資源の
節約、環境保全の観点から電池は一次電池から二次電池
に変わりつつある。しかし、電池は他の電子部品に比べ
信頼性が低いこと、また、形状が比較的大きいことなど
の理由から電子回路、機器実装との一体化は遅れてい
る。最近リチウムイオン型電池がサイクル安定性の点で
注目されているが、ガス発生がある、あるいは形状が限
られるなど回路との一体化には問題がある。現在試作発
表あるいは販売されている多くのリチウム二次電池は、
リチウム活物質が本来有する特性を充分に生かし切って
いるとはいえず、寿命、性能、エネルギー密度、信頼性
も充分であるとは言えない。その最も大きな理由の一つ
は負極リチウム金属の性能劣化、ショート等による発火
漏液トラブルにあると考えられている。リチウム二次電
池の負極の実用上の問題点として、 負極である金属リチウムの反応性が非常に高いこと
により負極表面が電解質成分と反応して変性されるため
に、反復使用によって電池容量の低下が起こり、サイク
ル寿命が短縮していく点及び 充電時にリチウムカチオンの還元により生成する金
属リチウムが針状のデンドライトとなり易く、それが正
・負極間の絶縁層(セパレーター)を破壊することによ
って短絡が生じ易くなり、サイクル寿命、安全性の点で
問題がある点、が指摘されている。 また、漏液によるトラブル安全性に対しては電解液の固
体化が検討されているが、十分なイオン伝導性が得られ
ておらず、また負極電解質界面における界面形成におい
て界面インピーダンスが高くなるあるいは経時において
内部ガスの発生により界面インピーダンスが高くなるな
どの問題により実用において電流を取り出す用途には適
していない。上記の、の問題点を解決するため電池
の負極電極材料として、リチウムとアルミニウム、ケイ
素、マグネシウムなどとのリチウム合金、生成する金属
リチウムまたはリチウムイオンを自らの層間に取り込む
インターカレーション化合物の利用が検討されている。
前者ではサイクル特性は延びるもののあまり大きなエネ
ルギーを取り出すことはできない。後者では例えば、熱
分解炭素(グラファイト乱層構造炭素)、炭素繊維、コ
ークスなどの種々の炭素材料についてホスト材料として
の使用が試みられているが、その性能は電解質系への依
存が大きく個別の炭素の性質によって異なり固体電解質
系においてはほとんど検討されていないのが現状であ
り、したがって、現状ではフィルム電池及びそれを生か
したペーパー型の電子機器を実現するにはいたっていな
い。
【0003】
【目的】本発明の課題は即ち、 特定の二次電池フィルムを回路基板とするものであ
る。 ガス発生のない回路基板用二次電池フィルムの提供に
ある。
【0004】
【構成】上記の課題を解決すべく本発明者らが研究を行
った結果、ガス発生がなく、かつ固体系であるにもかか
わらず内部抵抗が極めて低い薄型二次電池を開発するこ
とに成功した。即ち、特定の炭素体を負極に用い、電解
質として特定の高分子固体電解質を用いた電極界面が極
めて優れた電極反応を示し、それらを負極および電解質
として用いた大面積シート状薄型二次電池においては、
内部抵抗が低く優れた電池性能および優れた信頼性を発
揮することが見いだされた。また、このようにして得ら
れたカード型二次電池は、特に該電池の基板状外装材の
少なくとも一方の面に電子部品要素を該基板と一体化し
て実装することにより小型電子機器の薄型電源として特
に携帯用通信機器の電源としてその小型化、高性能化に
有用であることを見いだした。
【0005】本発明の高分子固体電解質は特に溶媒成分
を50重量%以上含有した粘弾性体であるが、このよう
な粘弾性体ではイオン伝導を促進するために溶液並の高
いイオン伝導度を示すが、溶媒成分は高分子マトリック
スと一体となりスポンジ状の組成物のように溶液成分が
にじみ出すことはない。具体的には、本発明の固体電解
質は、重合性化合物及び200重量%以上の非水電解液
を主成分とする組成物を密封容器に注入するか、あるい
は支持体(例えばフィルム、金属、ガラス)にコーティ
ングした後、熱又は活性光線で重合することにより達成
される。活性光線としては、通常、光、紫外線、電子
線、X線が使用できる。これらのうち、好ましくは10
0〜800nmの波長を主波長とする活性光線である。
固体化された電解液(固体電解質)は、フィルム状やシ
ート状であるいは電気化学素子の構成要素の一部とあら
かじめ複合化された形態で製品とすることができる。電
解液は基本的には水系、非水系のどちらであってもよい
が、リチウム系では非水電解液を使用する必要がある。
【0006】電解質塩としては通常の非水電解液に用い
るものであれば、特に制限はない。このようなものとし
ては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiAs
6、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3COO、
NaClO4、NaBF4、NaSCN、KBF4、Mg
(ClO42、Mg(BF42等が挙げられるが、電池
に用いる場合には、重量エネルギー密度の点で分子量の
小さいものが好ましい。非水溶媒としては、プロピレン
カーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネ
ート、スルホラン、ジオキソラン、テトラヒドロフラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキ
シド、1,2−ジメトキシエタン、1,2−エトキシメ
トキシエタンの他、メチルジグライム、メチルトリグラ
イム、メチルテトラグライム、エチルグライム、エチル
ジグライム、ブチルジグライム等のグライム類が挙げら
れる。これらのうち、グライム類とプロピレンカーボネ
ート及び/又はγ−ブチロラクトンとの組み合わせがイ
オン伝導度、電解質塩の溶解性の点で特に好ましい。非
水電解液中の電解質塩の濃度は非水溶媒中、通常、1.
0〜7.0モル/l、好ましくは2.0〜5.0モル/
lの割合である。1.0モル/l未満では充分な固体強
度を有する固体電解質が得られない。また、7.0モル
/lを超えると電解質塩の溶解が難しくなる。非水電解
液はマトリックスを形成する高分子量重合体に対し、通
常、200重量%以上、好ましくは400〜900重量
%、特に好ましくは500〜800重量%である。20
0重量%未満では十分に高いイオン伝導度が得られず、
900重量%を超えると非水電解液の固体化が困難にな
る。
【0007】本発明で用いる重合性化合物は、その分子
内に酸素原子、窒素原子、イオウ原子等の炭素以外のヘ
テロ原子を含むものである。これらのヘテロ原子を含有
する重合性化合物を非水電解液に溶解させ、重合反応さ
せて得られる固体電解質(粘弾性体)においては、その
炭素以外のヘテロ原子は電解質塩のイオン化を促進さ
せ、固体電解質のイオン伝導性を向上させるとともに、
固体電解質の強度を向上させる働きもあると考えられ
る。また、本発明で用いる重合性化合物の種類は、熱重
合及び活性光線重合などの重合反応を生起するものであ
れば特にその種類は制限されないが、特に活性光線によ
る光重合性を示すものが好ましい。熱重合反応として
は、エポキシ基やアクリレート基による重合反応等が挙
げられるが、ウレタン化反応が特に好ましい。活性光線
重合反応に用いる重合性化合物としては、不飽和カルボ
ン酸エステル、ポリエン/ポリチオール混合物及び架橋
マクロマー(有機シラン、ポリイソチアナフテン等)
による重合反応が挙げられるが、好ましくは不飽和カル
ボン酸エステル、ポリエン/ポリチオール混合物による
反応である。不飽和カルボン酸エステル、ポリエン/4
オール混合物の重合開始剤としては、カルボニル化合物
{ベンゾイン類〔ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、α−メチルベ
ンゾイン、α−フェニルベンゾイン等〕、アントラキノ
ン類〔アントラキノン、メチルアントラキノン、クロル
アントラキノン等〕、その他の化合物〔ベンジル、ジア
セチル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、メチルベン
ゾイルフォーメート等〕}、硫黄化合物〔ジフェニルス
ルフィド、ジチオカーバメート等〕、多縮合環系炭化水
素のハロゲン化物〔α−クロルメチルナフタリン等〕、
色素類〔アクリルフラビン、フルオレセン等〕、金属塩
類〔塩化鉄、塩化銀等〕、オニウム塩類〔P−メトキシ
ベンゼンジアゾニウム、ヘキサフルオロフォスフェー
ト、ジフェニルアイオドニウム、トリフェニルスルフォ
ニウム等〕などの光重合開始剤が挙げられる。これらは
単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用でき
る。好ましい光重合開始剤は、カルボニル化合物、硫黄
化合物及びオニウム塩類である。必要により熱重合開始
剤〔アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド、エチルメチルケト
ンベルオキシド等〕を併用することができるし、また、
ジメチルアニリン、ナフテン酸コバルト、スルフィン
酸、メルカプタン等の重合開始剤も併用できる。特にガ
ス発生のない系としては、カルボニルが1個以下の化合
物で特にベンゾインイソプロピルエーテルが好ましい。
【0008】本発明の固体電解質を得るためには、非水
電解液中における電解質塩濃度と重合性化合物濃度を適
切な範囲に規定することが必要であり、両者の間には密
接な関係がある。電解質塩濃度がその下限の1.0モル
/l付近では電解液の固体化のための全不飽和カルボン
酸エステルの濃度としては20〜50重量%程度が必要
となり、電解質塩濃度が3モル/l以上の高濃度では不
飽和カルボン酸エステル濃度は10〜20重量%程度の
添加量で充分な特性を有する固体電解質が作製できる。
本発明の固体電解質は、高分子量重合体基材と、該高分
子量重合体基材に対し200重量%以上の非水電解液と
から構成される全体が均質な粘弾性体からなるものであ
る。本発明の粘弾性体状固体電解質は、高いイオン伝導
度、低弾性率、低いガラス転移温度(Tg)、高温安定
性、易加工性、低いクリープ特性及び粘着性を有し、さ
らに多量の電解液を含みながら保液性に優れ、かつ保形
性においても優れたものである。本発明の固体電解質の
交流インピーダンス法による25℃のイオン伝導度、そ
の電解質の構成要素である非水電解液の伝導率に大きく
影響を受けるとともに、それを超えるものではないが、
固体化によってその伝導率の低下はほとんどなく、通常
1/104〜1/102S/cmを有する。本発明の固体
電解質の動的粘弾性試験機(RHEOMETRIC,I
NC(株)RDS−7700)による弾性率は通常10
6dyne/cm2以下、好ましくは102〜105dyn
e/cm2、より好ましくは103〜105dyne/c
2であり、Tgは−30℃以下であり、100℃に置
いても溶解することはない。伸びは20%以上で、最大
400%程度まで破断することなく延伸、変形に対する
回復力を有する。また、180度折り曲げても破断する
ことはない。本発明の固体電解質は、クリープメーター
〔山電(株)RE−3305、プランジャー断面積2c
2、荷重30g〕を使用してその歪量の時間変化を測
定したところ、歪量は時間で変化せず低いクリープ特性
を有する。クリープメーターを使用して荷重25g/c
2で本固体電解質を圧縮しても内部に含まれる電解液
が流出することはない。更に、この粘弾性体は高い粘着
性を示し、粘弾性体同士を張り合わせた後、剥離しよう
としても材料破壊を生じ、張り合わせ面から剥がれるこ
とはない。
【0009】本発明の電池における負極は、板状電極、
シート状電極などの電極形態をとるが、特に形状の種類
は限定されるものではない。負極の利用率、電池への加
工性などを考慮するとシート状電極とするのが好まし
い。その際に負極は、炭素材料負極活物質層として10
00μm以下、さらに好ましくは500Å以下の厚さに
するのが好ましい。炭素体のシート状電極は、炭素体と
結着剤から湿式抄紙法を用いたり、あるいは炭素材料に
適当な結着剤を混合した塗料から塗布法により作製され
る。電極は前記シート状体、あるいは塗料を必要に応じ
て集電体に塗布、接着、圧着等の方法により担持するこ
とにより製造することができる。集電体としては、ニッ
ケル、銅、チタン、ステンレス等の金属からなる導電体
のホイル、導電性高分子シート、金網、パンチングメタ
ル、エキスパンドメタルが良好で、負極の放電容量の向
上および内部抵抗の低減を図ることができるため好まし
い。また、集電性の向上をはかるために前記シート状体
中にグラファイト、各種金属粉体を混合することも有効
である。本発明の二次電池は、負極炭素シートと高分子
固体電解質との複合化により優れた電流特性を示す。負
極炭素シート電極と高分子固体電解質の複合化は、前記
高分子固体電解質調製液を炭素体シートに含浸した後、
光又は熱により固体化することができる。この優れた電
流特性は固体電解質調製液が特定の炭素には含浸しやす
く良好な固体電解質炭素体界面を形成しやすいことにあ
ると考えられる。このようにして得られた負極固体電解
質の複合体はシート電池要素として折り曲げ等の機械特
性に優れる。
【0010】本発明の電池の正極活物質としては、カル
コゲナイト化合物〔TiS2、Nb34、MoS2、Co
2、FeS2、V25、Cr25、MnO2、CoO
2等〕、正極電気活性高分子〔ポリアニリン、ポリピロ
ール、ポリ−3−メチルチオフェン、ポリジフェニルベ
ンジジン、ポリアズレン等の導電性高分子や、メタロセ
ンポリマー等〕を挙げることができる。正極の高エネル
ギー化には無機および有機の活物質の複合化が有用であ
る。特に導電性高分子との複合化は正極電解質界面のイ
ンピーダンスの低減において有用である。この場合その
複合比率は重量比で導電高分子が10〜80重量%、好
ましくは30〜50重量%である。この他必要により結
着剤、導電剤、可塑剤等を添加することができる。導電
性高分子の中でもポリアニリンは特定の条件下でゴム化
し無機フィラーとの複合においても弾性体を形成し、極
めて高い機械強度を持つシート電極に成型することが可
能である。また、無機活物質としては、真密度2.0以
上のものが好ましい。このような無機活物質としては、
たとえば、V25、LiV38、V613等の結晶質も
しくは非晶質のバナジウム酸化物があげられるが、放電
曲線に電位平坦部のある結晶性バナジウム酸化物、特
に、五酸化バナジウムが好ましい。その理由は、結晶性
五酸化バナジウムの放電曲線の電位平坦部が、上記導電
性高分子のアニオン挿入、脱離に伴う電極電位に比較的
近いところにあることによる。また、該無機活物質とし
ては、例えば粒子径が10μm以下、好ましくは5μm
以下であり、さらに好ましくは1μm以下のものが挙げ
られる。このような電極の製造方法としては中性電解質
塩の存在が極めて重要である。例えば溶媒に中性電解質
塩を溶解し、これにポリアニリン及び無機活物質を分散
または溶解し、乾燥及び/又は加圧することにより得ら
れる。導電性高分子の複合化は無機活物質のインピーダ
ンスを飛躍的に向上せしめることができる。インピーダ
ンスは交流法により測定し、10kHzの値で評価し
た。内部インピーダンスは電池面積とも密接に関係があ
るが、30cm2では10Ω以下である。従って電池面
積としては30cm2以上の面積をもつものである。
【0011】また、本発明の電池の炭素質負極活物質と
しては、ピッチ、コークス、石炭などの天然炭化物ある
いはこれらの焼成体、合成高分子、天然高分子の焼成体
である無定型炭素体、グラファイトがあげられるが、本
発明ではフェノール、ポリイミドなどの合成高分子、
天然高分子を400〜800℃の還元雰囲気で焼成する
ことにより得られる絶縁性乃至半導性炭素体、石炭、
ピッチ、合成高分子、あるいは800〜3000℃での
還元雰囲気で焼成することにより得られる導電性炭素体
が用いられるが特にの炭素体において顕著な効果が認
められた。
【0012】正、負極の反応を円滑にするためには電池
要素にイオン交換能を持たせることが有用である。特に
正極には陽イオン交換樹脂、負極には陰イオン交換樹脂
を10重量%の範囲で添加することにより高いサイクル
寿命を達成することができる。
【0013】隔膜としては、イオン移動に対して低抵抗
であり、かつ、溶液保持性に優れたものが用いられる。
例えば、ガラス繊維フィルター;ポリエステル、テフロ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン等を基材とする高分
子ポアフィルター又は不織布;ガラス繊維と高分子繊維
からなる混抄紙等を用いることができる。中でも0.1
〜0.01μmのミクロポア径を有するポリプロピレン
製ポアフィルターあるいは不織布と固体電解質との複合
体は性能面において特に有用である。
【0014】従来からペーパー電池などの薄型一次電池
はカードなど薄い装置内に組み込まれコイン電池の使用
できない用途に使用されてきた。本発明ではこれとは全
く異なり二次電池フィルムを回路基板として、電池の少
なくとも一方の面に回路部品を面実装するものである。
電子部品の電池面への実装は図1の如く、電池自体の大
きさを変えるか、外装材部分の大きさを調整することに
より任意の大きさの基板として電子部品の実装基板とし
て使用することができる。このような形態により多くの
電子部品を薄く一体化でき、またTAB方式の回路との
組合せによりペーパー状デバイスが可能となる。このよ
うに電池外装材の上に回路を効率良く機能的に登載でき
ることはもちろん電池内部要素に電磁波遮蔽効果等の機
能を持たせることも可能である。また、図2のようにA
部に高誘電体を用いてより高効率の平面アンテナを形成
させることが可能である。この場合、高誘電率の材質を
Aの部分に使用することで平面アンテナの送受信の高効
率化が可能であるし、フレームC(ポリマー等)と同様
な材質で形成することも可能でこの場合平面アンテナの
形成がより容易にできるという利点を有する。さらに図
3の如く、Aにメタルクラッド材を用いて回路の熱を効
率的に放熱させる機能を持たせることもできる。これは
電子機器の小型化に伴い回路の高密度実装が進み、体積
当りの発熱量が大きくなってきたためである。この場合
にAは導電体であるのでアースの代わりにも使用できる
という利点を有する。電池端子は回路状に配置されるこ
とにより面実装の一部として配線が可能である。基板の
両面に電子部品が実装されるような高密度実装の場合、
基板にスルーホール(直径0.1〜0.3mm程度の
穴)を設けて表裏の部品同志を最短距離で結線すること
も可能であり、さらにスルーホールを通して最短距離で
アースをとることも可能である(片面実装も含む)。高
周波回路では発振しにくい回路設計とすることができ、
かつ電池内部要素の遮蔽を利用することができる。本発
明の範囲はこのようなものに限るものではなく、様々な
組合せが考えられる。
【0015】かくして得られたカード型二次電池は小型
電子機器用として実装効率が高く、機器のコンパクト化
に有効である。このようなカード電池は面積が広いため
電池基板上にIC、コンデンサ等の電子部品の面実装基
板として電池面を利用することによりさらに機器のコン
パクト化が可能となる。電池面への実装方法としては電
池外装材としてキャリアフィルムを直接使用する方法、
ガラスエポキシ基板、キャリアフィルムと電池外装材と
を張り合わせる方法などがある。また、平面アンテナと
して電池外装そのものを使用したり、外装に直接アンテ
ナパターンを印刷したり、プラスチックシート基板上、
金属シート基板上に作製された平面アンテナを貼りあわ
せてもよい。特に携帯電話の平面アンテナとの一体化は
通信機器のコンパクト化に有用である。さらにペーパー
二次電池の作製例の詳細を実施例を通じて説明する。
【0016】
【実施例】
〔固体電解質の作製例〕LiBF42重量部、プロピレ
ンカーボネート51重量部、1,2−ジメトキシエタン
16重量部、ポリオキシエチレンアクリレート12.8
重量部、トリメチロールプロパンアクリレート0.2重
量部、ベンゾインイソプロピルエーテル0.02重量部
よりなる光重合性溶液を高分子固体電解質調製液とし
た。本調製液を光硬化(超高圧水銀灯)することにより
高イオン伝導性非水電解液ゲルとして得られる。 〔正極の作製方法〕 1. ポリアニリン正極は0.5モルアニリン、5.5
規定テトラフルオロホウ酸よりなる重合液中で厚さ20
μmのSUSパンチングメタル上に、3mA/cm2
定電流で実施した。得られた電極シートは充分に洗浄し
たのち固体電解質を含浸させ光硬化し正電極とした。 2. ポリアニリン/五酸化バナジウム複合正極は、
0.5モルアニリン、5.5規定テトラフルオロホウ酸
よりなる溶液中に平均粒子系5μmの五酸化バナジウム
粉末を加え低温で約6時間撹拌しポリアニリン/五酸化
バナジウム複合体を作製した。得られた複合体粉末を洗
浄後乾燥し、イオン交換樹脂としてダイヤイオンPK2
08(三菱化成 商品名)を粉砕して用いLiBF4
ともにNメチルピロリドンに溶解分散後、粗面化したニ
ッケルシートに塗布し120μmの塗膜とした。得られ
た電極シートは充分に洗浄したのち固体電解質を含浸さ
せ光硬化し正電極とした。 〔負極の作製方法〕メソフェーズピッチの焼成体炭素粉
末とLiBF4を溶解せしめたポリフッ化ビニリデンを
Nメチルピロリドンに溶解し粗面化したニッケルシート
に塗布し120μmの塗膜とした。得られた電極シート
は充分に洗浄したのち固体電解質を含浸させ光硬化し負
電極とした。 〔電池の作製方法〕これらの電極はセパレータを介して
図4のように折りたたみ、固体電解質を含浸させ光硬化
し3.7V、600mAhの図2のカード型電源に実装
した。本電池に充電回路及び平面アンテナを一体化し、
同容量のニカド及び従来のリチウムイオン蓄電池を用い
た場合と比較した。ニカドに対して容積で34%、重量
で42%、リチウムイオン電池に対しては容積で11
%、重量で5%のエネルギー密度が向上した。
【0017】
【効果】本発明によると、負極に炭素体、電解質に高イ
オン伝導性高分子固体電解質を用いたガス発生のない高
信頼性アルカリイオン固体二次電池及び該電池の外装材
に平面実装部品が実装された回路シートが提供される。
該電池は、特に小型通信機用の小型電源として有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明のカード型固体二次電池回路シー
トの1例の斜視図である。 (b)前記(a)の電池用のフレームを示す図である。
【図2】前記(b)のフレームCが高誘電率の材質で形
成された固体二次電池回路シートを示す。
【図3】前記(b)のフレームCがメタルクラッド材で
形成された固体二次電池回路シートを示す。
【図4】本発明の実施例で作製した正極および負極をセ
パレーターを介して折りたたんだものを示す図である。
【符号の説明】
1 電池端子 2 内蔵された電池要素 3 チップ(IC) 4 アンテナ 5 電池フレーム 6 センサー 7 正極 8 セパレータ 9 負極 A 高誘電体 C フレーム D フレーム(メタルクラッド材)
フロントページの続き (72)発明者 藤井 俊茂 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム状正極、負極及び固体電解質の
    各電池要素より構成されるフィルム状二次電池の電池外
    装面の一部又は全部が回路基板フィルムと一体化され、
    当該回路基板フィルム上に電子部品が面実装されている
    ことを特徴とする回路シート。
  2. 【請求項2】 前記フィルム状二次電池において、固体
    電解質が、重合性化合物及び電解質塩を非水溶媒に溶解
    させた非水電解液を主成分とする組成物を熱又は活性光
    線で重合することにより得られたものである請求項1記
    載の回路シート。
  3. 【請求項3】 前記フィルム状二次電池において、重合
    が、重合開始剤としてベンゾインイソプロピルエーテル
    を使用して行われたものである請求項2記載の回路シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記フィルム状二次電池において、正極
    が二種以上の活物質より構成され、導電性高分子および
    真密度2.0以上の無機活物質を少なくともそれぞれ1
    種以上ずつ有する請求項1,2または3記載の回路シー
    ト。
  5. 【請求項5】 前記外装材の少なくとも一方の面に電子
    部品要素を一体化して実装している請求項1,2,3ま
    たは4記載の回路シート。
  6. 【請求項6】 前記実装電子部品要素が、平面状アンテ
    ナである請求項5記載の回路シート。
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