JPH06306914A

JPH06306914A - 自動水洗便器装置

Info

Publication number: JPH06306914A
Application number: JP10258593A
Authority: JP
Inventors: Yuji Sugiyama; 山祐司杉; Kenichi Kaneko; 子健一金
Original assignee: Aisin Seiki Co Ltd
Current assignee: Aisin Corp
Priority date: 1993-04-28
Filing date: 1993-04-28
Publication date: 1994-11-01

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明の目的は、大便時と小便時とを判断する
とともに、確実に着座状態を検知して水タンクからの洗
浄水を放水させる自動水洗便器装置を提供することであ
る。【構成】水タンク１５と、水タンク１５に配設され便器
に大用便に対応する洗浄水量あるいは小用便に対応する
洗浄水量を放水する放水手段と、便器上面に配設される
便座１４と、便座１４への使用者の着座を便座１４にか
かる荷重によって検知する着座スイッチ１６と、使用者
の存在を検知する人検知センサーと、着座スイッチ１６
及び人検知センサーからの出力を受けて放水手段の作動
を制御する制御手段を備え、制御手段は、着座スイッチ
１６が着座を検知した場合には放水手段に大用便に要す
る量の洗浄水を放水させ、人検知センサーが使用者を検
知し且つ着座スイッチ１６が着座を検知しない場合には
放水手段に小用便に要する量の洗浄水を放水させること
を特徴とする自動水洗便器装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動水洗便器装置に関
し、詳しくは、大用便時であるか小用便時であるかを判
断することによって、放水される洗浄水の量をコントロ
ールできる自動水洗便器装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】本発明にかかる従来技術として、特開昭
６４−５２９２８号公報に開示される自動水洗便器装置
が知られている。図８に示すように、この装置では使用
者の状態を、水タンク１に配設される距離検知センサー
２によって判断するようになっている。例えば、使用者
Ｍが便器３の近くのａエリアに立っているときは、使用
者Ｍが立ち状態であるため、小便時であると判断され、
水タンク１からは小便時に適した水量の洗浄水が便器３
に放水される。また、使用者Ｍがｂエリアに短時間しか
着座していない場合にも小便時であると判断され、小便
時に適した水量が放水される。更に、使用者Ｍがｂエリ
アに長時間着座していた場合には大便時であると判断さ
れ、水タンク１からは大便時に適した大水量の洗浄水が
放水されるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した距離検知セン
サーでは、水タンク１から正面に向かって光信号を発信
及び受信するようになっている。しかし、図には記され
ていないが、実際には便座の上面に配設される便蓋によ
って距離検知センサーは隠れてしまい、ａエリアに使用
者が立っていても、便蓋のためにｂエリアにいると誤認
する恐れがあり、状況を正しく判断できない。また、使
用者の正面にではなく、便蓋によって邪魔されない斜め
の位置に距離検知センサーを設けることもできるが、こ
の場合には距離検知センサーの光信号が斜めに照射され
るために、立ち状態か着座状態の両方を検知できるよう
にすることは極めて難しい。

【０００４】そこで本発明は、大便時と小便時とを判断
するとともに、確実に着座状態を検知して水タンクから
の洗浄水を放水させる自動水洗便器装置の提供を技術的
課題とする。

【０００５】

【発明の構成】

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明において講じた技術的解決手段は、水タンク
と、該水タンクに配設され便器に大用便に対応する洗浄
水量あるいは小用便に対応する洗浄水量を放水する放水
手段と、前記便器上面に配設される便座と、該便座への
使用者の着座を該便座にかかる荷重によって検知する着
座検知手段と、使用者の存在を検知する人検知手段と、
前記着座検知手段及び前記人検知手段からの出力を受け
て前記放水手段の作動を制御する制御手段を備え、前記
制御手段は、前記着座検知手段が着座を検知した場合に
は前記放水手段に大用便に要する量の洗浄水を放水さ
せ、前記人検知手段が使用者を検知し且つ前記着座検知
手段が着座を検知しない場合には前記放水手段に小用便
に要する量の洗浄水を放水させることを特徴とする自動
水洗便器装置である。

【０００７】

【作用】制御手段は、使用者の存在が人検知手段によっ
て検知され、且つ、使用者の荷重が便座にかかったこと
を着座検知手段が検知した場合には、大便時であると判
断し、放水手段に大用便に適した水量を放水させる。ま
た、人検知手段によって使用者の存在が検知されるが、
着座検知手段が使用者の荷重を検知しない場合には小便
時であると判断し、放水手段に小用便に適した水量を放
水させる。

【０００８】こうして、便座にかかる荷重によって着座
中であることを判断するため、確実に着座状態が判断さ
れるとともに、人検知手段が発する信号の組合せによっ
て、確実に立ち状態についても検出することが可能にな
る。

【０００９】

【実施例】本発明の一実施例を図１乃至図７に基づいて
説明する。便器１１の後方には、便器１１に洗浄水を放
水する水タンク１５が載置されている。また、便器１１
の後方上面にはケーシング１２が載置され、ケーシング
１２には便蓋１３及び便座１４の後端がそれぞれ枢支さ
れている。

【００１０】ケーシング１２の側方には、使用者が便座
１４上に着座しているかどうかを検知する着座スイッチ
１６が配設されている。図２に、着座スイッチ１６の断
面図を示す。着座スイッチ１６は、便座１４に使用者の
荷重がかかったことを検知するもので、本実施例では便
座１４が荷重によって下方向に移動するのを利用してい
る。図２に示すように、ケーシング１２内には下方向に
突出するボス部１７、１８が形成されており、ボス部１
７、１８にはブラケット１９が固定されている。ブラケ
ット１９には、便座１４の回動軸１４ａを回動可能に支
持する枢支部２０が下方向に移動可能に配設されてお
り、枢支部２０は下端をブラケット１９に係止されたス
プリング２１の上端が枢支部２０に当接することによっ
て、常時、上方に持ち上げられている。枢支部２０には
押圧部２０ａが形成されており、押圧部２０ａは枢支部
２０が上方に上がった状態では、ブラケット１９に配設
されたスイッチ部２３のスイッチボタン２３ａ（図３）
を下方より押している。

【００１１】着座スイッチ１６は、信号線２４（図１）
によって、水タンク１５の側面に配設された自動水洗装
置本体２５（以下、装置本体２５と称する。）内に配設
されるＣＰＵ３５（図５）に接続されている。また、図
４に示すように、装置本体２５には人検知センサー２６
が配設されている。人検知センサー２６は、発光部２６
ａと受光部２６ｂ（図５）を備えており、発光部２６ａ
より便器前面側に光信号を発信する。使用者に反射した
光信号は受光部２６ｂによって受信され、さらにＣＰＵ
３５に送信されるようになっている。

【００１２】装置本体２５は、取付ブラケット２７を介
して水タンク１５に固定されているが、取付ブラケット
２７は水タンク１５内に突出して、回転ソレノイド２８
を装着している。回転ソレノイド２８の腕部２８ａに
は、チェーン２９の一端が接続されている。また、水タ
ンク１５の底１５ａには、便器１１に洗浄水を導水する
排水管３０に連通した排水口３１が開口しているが、上
記したチェーン２９の他端は排水口３１を閉弁させるボ
ール弁３２に接続されている。

【００１３】こうして、回転ソレノイド２８が作動する
とチェーン２９を介してボール弁３２が持ち上げられ
が、本実施例ではボール弁３２は手動レバー３３によっ
ても開弁するようになっている。手動レバー３３の他端
側には作動レバー３３ａが形成されており、作動レバー
３３ａにはチェーン３４を介してボール弁３２が連結さ
れている。そして、手動レバー３３を使用者が回転させ
ると、作動軸３３ａがチェーン３４及びボール弁３２を
引き上げて、排水口３１を開口させるようになってい
る。

【００１４】尚、手動レバー３３には、手動検知センサ
ー３６のマグネット３６ａが配設されている。手動検知
センサー３６は使用者が手動レバー３３を回転させたこ
とを検知するものであり、手動レバー３３の回動ととも
に回転移動するマグネット３６ａの動きは、水タンク１
５に配設されるホールＩＣ３６ｂ、３６ｃ（図６）によ
って検知されるようになっている。ホールＩＣ３６ｂ
は、手動レバー３３が図６にて半時計方向に回転して大
水量の放水が指示されたことを検知し、ホールＩＣ３６
ｃは手動レバー３３が時計方向に回転して小水量の放水
が指示されたことを検知するようになっている。ホール
ＩＣ３６ｂ、３６ｃは、信号線３７によってＣＰＵ３５
に信号を出力するようになっている。ホールＩＣ３６
ｂ、３６ｃがマグネット３６ａを検知すると、後述する
フラグＦ１、Ｆ２が“１”となって、記憶されるように
なっている。

【００１５】次に、本実施例の作用について、図７のフ
ローチャートに基づいて説明する。

【００１６】まずステップ４０で、手動レバー３３を使
用者が使用したかたどうかを表すフラグＦ１、Ｆ２をク
リアーして“０”とする。ステップ４１では、人検知セ
ンサー２６が使用者のトイレ内への入室を検知したかど
うかを判断する。使用者が入室するまでは、ステップ４
１をループする。そして、使用者がトイレに入室する
と、人検知センサー２６の発光部２６ａより発信された
光信号が使用者によって反射される。これを受光部２６
ｂが受信して、ＣＰＵ３５に使用者が入室したことを知
らせるようになっている。こうして、使用者の入室が検
知された場合にはステップ４２に進み、まだ人検知セン
サー２６が使用者を検出しているか、即ち使用者が退室
してしまったかどうかを判断する。人検知センサー２６
が使用者を検出している場合にはステップ４３に進み、
ステップ４３で使用者が便座１４に着座したかどうかを
判断する。

【００１７】ここで、小便時には使用者が便座１４を使
用しないため、ステップ４２に戻り、使用者が退室する
まで、ステップ４２、ステップ４３をループする。使用
者が退室すると、人検知センサー２６の受光部２６ｂが
反射光を受光しなくなって、ＣＰＵ３５に退室が検出さ
れてステップ４４が実行される。ステップ４４では、使
用者が入室してから手動レバー３３が作動したかどうか
を判断する。使用者が自分で手動レバー３３を作動させ
て大水量を放水させた場合には、ホールＩＣ３６ｂがこ
れを検知するためフラグＦ１に“１”が立てられ、小水
量を放水させた場合には、ホールＩＣ３６ｃがこれを検
知するためフラグＦ２に“１”が立てられる。ステップ
４４で、フラグＦ１、Ｆ２のうち少なくとも一方に
“１”が立てられていれば、便器１１の洗浄が終了して
いるとしてルーチンを終了する。また、どちらのフラグ
も“０”であった場合には、ステップ４５で回転ソレノ
イド２８を作動させ、腕部２８ａを小さく回転させる。
これによって、ボール弁３２が引き上げられて、小便利
用時に適した小水量が便器１１に放水される。

【００１８】次に、ステップ４３で着座が検知された場
合について説明する。使用者が便座１４に着座すると、
便座１４は使用者のかける荷重によって下方向に押圧さ
れる。このため、便座１４の回動軸１４ａを支持する枢
支部２０は、スプリング２１の付勢力に抗して下方に移
動し、図３に示す状態となる。こうして、枢支部２０の
押圧部２０ａがスイッチ部２３から離れるため、スイッ
チ部２３のスイッチボタン２３ａがオフされて、着座が
検知されるようになっている。ステップ４３で着座が検
知されると、ステップ４６で脱座が検知されるまでステ
ップ４６をループする。使用者が脱座すると、スプリン
グ２１の付勢力によって支持部２０は上方に移動して再
びスイッチボタン２３ａをオンし、脱座が検知されるよ
うになっており、ステップ４６で脱座が検知されると、
ステップ４７に進む。ステップ４７では、使用者が手動
レバー３３を作動させたかをステップ４４と同様に検出
する。フラグＦ１、Ｆ２の少なくとも一方が“１”であ
った場合にはルーチンを終了し、どちらも“０”であっ
た場合にはステップ４８を実行する。そして、回転ソレ
ノイドを作動させ、腕部２８ａを大きく回転させる。こ
れによって、ボール弁３２が小便時よりも高く引き上げ
られ、大便利用時に適した大水量が便器１１に放水され
る。

【００１９】本実施例では、手動レバー３３が使用され
ていた場合には、回転ソレノイド２８が改めて作動する
ことがないため、余分な水が流されず節水することがで
きる。

【００２０】尚、本実施例では、手動レバー３３が大用
と小用のどちらに用いられても、回転ソレノイド２８が
作動しないようになっているが、例えば、着座時に手動
レバー３３が小用にしか用いられていない場合には、改
めて大水量を放水するようにすることもできる。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、便座にかかる荷重によ
って着座中であることを判断するため、確実に着座状態
が判断されるとともに、人検知手段が発する信号の組合
せによって、確実に立ち状態についても検出することが
可能になる。

【００２２】また、便座にかかる荷重によって着座を検
知することによって、掃除などの作業によって便座上面
に位置しても、これを着座と判断するような光センサー
を用いた従来の不具合を解消することができ、無駄な洗
浄水を便器に放水させたりしない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である自動水洗便器装置の側
面図を示す。

【図２】本実施例の着座スイッチにおいて便座に使用者
が着座する前の状態を示す。

【図３】本実施例の着座スイッチにおいて便座に使用者
が着座した状態を示す。

【図４】水実施例の自動水洗便器装置が配設された水タ
ンクの断面図を示す。

【図５】本実施例の各検知部とＣＰＵとの関係を示すブ
ロック図である。

【図６】本実施例の手動検知センサーを示す。

【図７】本実施例の作用を示すフローチャートである。

【図８】従来の自動水洗便器装置の側面図を示す。

【符号の説明】

１１水タンク１４便座１６着座スイッチ（着座検知手段）２６人検知センサー（人検知手段）２８回転ソレノイド（放水手段）３２ボール弁（放水手段）３５ＣＰＵ（制御手段）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水タンクと、該水タンクに配設され便器
に大用便に対応する洗浄水量あるいは小用便に対応する
洗浄水量を放水する放水手段と、前記便器上面に配設さ
れる便座と、該便座への使用者の着座を該便座にかかる
荷重によって検知する着座検知手段と、使用者の存在を
検知する人検知手段と、前記着座検知手段及び前記人検
知手段からの出力を受けて前記放水手段の作動を制御す
る制御手段を備え、前記制御手段は、前記着座検知手段が着座を検知した場
合には前記放水手段に大用便に要する量の洗浄水を放水
させ、前記人検知手段が使用者を検知し且つ前記着座検
知手段が着座を検知しない場合には前記放水手段に小用
便に要する量の洗浄水を放水させることを特徴とする自
動水洗便器装置。