JPH0630180Y2 - 電動三輪型車椅子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、老人、下肢の弱い人が操作するための電動三
輪型車椅子に関する。

（従来の技術） 一般に電動三輪車は運転座席前方に床面があり、そこに
足を乗せ、前方のハンドルを握って操作する。このとき
前輪軸から連結されたハンドル軸は両足の間から直立し
腰を曲げなくてもハンドルが自由に握れる構造となって
いる。また、実開昭62-189726号公報に身体の向きが自
由になる回転シートが提案されている。

第４図に示す電動三輪型車椅子１は車体２に駆動用電源
３が積まれ、この上に座席４が設けられている。座席４
前方に床面５が形成され前輪軸カバー６が中央に突出
し、前輪軸カバー６内の前輪軸に連結されてハンドル軸
７が立設されている。利用者が座席４に座ると床面５に
二点鎖線で示す足８が位置する。

また、ハンドル軸を足の前方に位置させ両足を揃えて乗
せられるスペースを床面にとった電動三輪車や、床面前
端に風防板を取付け足に直接風が当たらないように保護
したものがある。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記の電動三輪車では身体、手足が自由
に動く反面、段差、凸凹道、砂利道等の走行時、老人、
足の弱い人などは足が床面に安定して着地していないこ
とが多く路面からの衝撃で足が床面から外れ身体のバラ
ンスを失うなど危険な状態となる。

本考案は、上記欠点を解決するために足を踏外さないよ
うにした電動三輪型車椅子を提供することを目的とす
る。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記目的を達成するために、運転座席16前方の
床面13に、ハンドル軸12を支持する支持箱19を前端中央
に設けて、前記床面13の前面部を前記支持箱19と共に覆
うカバー18を後方を開口して設けたことを特徴とする。

（作用） 上記のように構成した電動三輪型車椅子９は床面の前面
部に後方を開口したカバー18が設けられ、利用者は着座
したときに、カバー18で覆われた床面13に足を差入れて
運転姿勢を保ちハンドル操作で電動三輪型車椅子９を運
転する。段差、凸凹道、砂利道等の走行時には、振動に
より揺動した足はカバー18に当たり床面13上から落ちず
に留まる。

（実施例） つぎに、本考案の実施例を第１図ないし第３図に基づい
て説明する。

第１図に本考案の電動三輪型車椅子の全体図を示す。図
において、電動三輪型車椅子９は前輪10の軸11にハンド
ル軸12が連結され床面13から突きでている。また、後輪
14を駆動する駆動手段が車体カバー15内に設けられ、車
体カバー15上部に座席16が取付けられている。符号17は
ハンドルである。

床面13の前部には、後方を開口したカバー18が取付けら
れており、第２図、第３図に示すように、床面13の前端
中央にハンドル軸12を支える支持箱19が設けられ、これ
を覆うように床面13の縁部に沿ってカバー18の縁部がビ
ス止めまたは溶接で固定されている。

上記のように構成された電動三輪型車椅子９は、運転者
は座席16に着座し足Ｆをカバー18の中に差入れて、ハン
ドル17を握り運転姿勢を保つようにする。この姿勢で電
動三輪型車椅子９を運転すると、凸凹道において揺動し
た足はカバー18に当たり外に飛出すことはなく、走行中
のバランスを崩すことはない。

このように取付けたカバー18は、溶接またはビス締めす
ることにより車体が強化され、また、足部だけを覆って
いるので視野の邪魔にならず外観もよくなる。

（考案の効果） 本考案は、以上のように構成したものであるので、車体
の振動によって足が床面から外れることはなく、また、
走行中、壁面等に接触した場合、カバーによって足を保
護することができる等の効果を生じ、さらに、冬場には
防寒効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の電動三輪型車椅子の斜視図、
第２図は第１図の実施例の床面要部の斜視図、第３図は
第２図の側面図、第４図は従来の電動三輪型車椅子の斜
視図である。 ９…電動三輪型車椅子 12…ハンドル軸 13…床面 16…座席 18…カバー 19…支持箱

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】運転座席前方の床面に、ハンドル軸を支持
   する支持箱を前端中央に設けて、前記床面の前面部を前
   記支持箱と共に覆うカバーを後方を開口して設けたこと
   を特徴とする電動三輪型車椅子。