JPH0630012B2 - 産業用ロボツトの制御方法 - Google Patents

産業用ロボツトの制御方法

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JPH0630012B2
JPH0630012B2 JP20651785A JP20651785A JPH0630012B2 JP H0630012 B2 JPH0630012 B2 JP H0630012B2 JP 20651785 A JP20651785 A JP 20651785A JP 20651785 A JP20651785 A JP 20651785A JP H0630012 B2 JPH0630012 B2 JP H0630012B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、複数の可動機構から成る産業用ロボツト制御
方法に係り、特に、ロボツト先端のエンドエフエクタの
動作軌跡を作業指令に従つて精度よく制御する方法に関
する。
〔発明の背景〕
人間の手のように自由度の大きい動作が可能な多関節形
ロボツトは、組立て、塗装、溶接などの用途に広く用い
られている。このような産業用ロボツトでは、ロボツト
アームの先端に取付けられたエンドエフエクタ(ロボツ
トハンド、あるいは、溶接トーチなど)の位置と姿勢を
作業指令に従つて精度よく制御することが望まれる。一
方、ロボツトに対する作業指令は、通常、その作業を最
も記述しやすい座標系で与えられる。このような作業指
令に対してエンドエフエクタの位置と姿勢を対答よく制
御する方式としては、米国電気電子学会のトランスアク
シヨンズ オン オートマチツクコントロール(ボリユ
ーム エイシー−25,ナンバー3,ピーピー468−
474,ジユーン1980)(Transactions on Automatic
Control(vol,AC−25,No.3,PP,468-474,June19
80))掲載のジエイ.ワイ.エス.ルー“リゾルブト
アクセレレーシヨン コントロール オブ メカニカル
マニプレータ”(J.Y.S.Luh"Resolved-Acceleration
Control of Mechanical Manipulators”)と題する文献
において提案されている分離加速度制御方法がある。こ
の方法では、ロボツトハンドの位置と姿勢をロボツトに
対する動作指令が与えられる作業座標系において記述し
て制御し、その結果として得られる加速度指令値に基づ
いて、各可動機構の駆動トルクを演算してロボツトの運
動制御を行なう。このような作業座標軸制御方式では、
ロボツトの動作指令に対応して可動機構の駆動トルクを
協調的に制御できるので、指令指令に精度よく追従した
ロボツトの動作が可能となる。
しかし、この方式では、ロボツトの作業座標系として固
定のもの(直交座標系とオイラー角座標系など)を前提
としているため、作業内容に応じて制御座標軸を柔軟に
切り換えることができないという問題点がある。また、
ロボツトの作業座標系を任意に設定したとき、その作業
座標軸での制御演算結果からロボツト可動機構の駆動ト
ルクを求める計算は一般にかなり複雑となり、その演算
時間のためにロボツトの動作を応答よく制御できないと
いう問題点もあつた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、作業内容に応じて切り換わる作業座標
系上で記述されたロボツトの動作指令に対し、エンドエ
フエクタの位置、姿勢を応答よく追従制御する方法を提
供することにある。
〔発明の概要〕
本発明では、複数の可動機構から成る産業用ロボット
で、ロボットの手先に取付けられたエンドエフェクタの
位置と姿勢を作業に適した座標系で記述し、その作業変
換変数に基づき前記ロボットの動作制御を行なうものに
おいて、 前記ロボットの基準位置に固定され、前記ロボット手先
のエンドエフェクタの位置と姿勢とを表わす基準座標系
を設け、前記動作制御系を構成する作業座標系とロボッ
ト可動機構を表わす座標系との間の座標変換を前記基準
座標系を介して実行することにより、ロボツトの作業内
容に応じた制御座標軸の切り換えを容易とし、更に、作
業指令に基づいた駆動トルク計算を高速に実行してロボ
ツトのエンドエフエクタの位置、姿勢を応答よく制御す
る。
〔発明の実施例〕
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。第1
図は本発明の一実施例による産業用ロボツトの制御方法
を示すものである。この図において、産業用ロボツトの
機構部1の複数の可動機構はパワー変換器、モータ、減
速機構などから構成される駆動装置2によつて駆動され
る。ロボツト可動機構の変位θおよびその速度は、駆
動装置2のモータ軸に取付けられた回転検出器の出力
を、位置、速度検出部3で信号処理することにより演算
される。さて、このような産業用ロボツトに対する作業
指令は、ロボツト手先に取付けられたエンドエフエクタ
の時々刻々における位置と姿勢を、作業に最適な座標系
作業座標系で記述した値ξとして与えられる。制御演
算部4では、この指令値ξと、エンドエフエクタの位
置、姿勢およびそれらの速度の検出値ξ,を用いて制
御演算を行ない、制御演算を実行する作業座標軸での加
速度指令値を決定する。ここで、エンドエフエクタ
の位置、姿勢、および、それらの速度の検出値ξ,の
演算は以下のように行なう。まず、位置・速度検出部3
で、可動機構の変化θおよび速度を検出する。次に、
基準座標変換部5において、ロボツトの基準位置に固定
された基準座標系で記述した、エンドエフエクタの位置
と姿勢x、および、それらの速度とを演算する。この
基準座標変換部5における変換式は、一般に次式のよう
に表わされる。
ここで、Hはロボツト可動機構の変位θから基準座標
系におけるエンドエフエクタの位置、姿勢xへの変換式
を与える非線形関数、J(θ)は で、可動機構座標系から基準座標系への速度座標変換を
与えるヤコビアン行列である。
次に、この基準座標系で記述した検出値xおよびは、
相対座標交換部6によつて作業座標系に座標変換され、
作業座標系で記述した検出値ξ,に変換される。その
変換は、前述した可動機構の座標系から基準座標系への
変換と同様に、次式のように表わされる。
ここで、Hは、基準座標系から作業座標系へのエンド
エフエクタの位置、姿勢の変換式、J(X)は で、基準座標系から作業座標系への速度座標変換を与え
るヤコビアン行列である。
このように、基準座標系を介して求めた、作業座標系に
おける検出値ξ,と、作業指令ξとを用いて制御演
算を実行することにより、作業座標系での加速度指令値
が演算される。この加速度指令値を、前述の検
出値の座標変換と同様に、作業座標系を介して可動機構
の座標系に逆変換する。まず、相対座標逆変換部7によ
つて、作業座標系での加速度指令値を基準座標系で
の加速度指令値に変換する。この変換式は、前述し
た変換式(2)より、 =J −1(X)()……(3) ここで、J −1(X)はJの逆行列、はJの時
間微分である。次に、このようにして求めた基準座標系
における加速度試命値を、基準座標逆変換部8によ
つて、ロボツト可動機構の加速度指令値に変換す
る。このときの変換式は、 =J −1(θ)()……(4) ここで、J −1(θ)は、Jの逆行列、は、J
の時間微分である。
このような座標変換により求められた、ロボツト可動機
構の加速度指令値を用いて、駆動トルク計算部9で
は、加速度指令値に対応した駆動トルク指令値γ
を演算する。ここで、この駆動トルクの演算式は、駆動
対象である産業用ロボツトの動特性から導出される。駆
動トルク計算部9では、ロボツト可動機構の変位と速度
の検出値θ,を用いて動特性を計算し、加速度指令値
に対応した駆動トルク指令値γを求める。駆動装
置2では、このトルク指令値に従つてロボツトの各可動
機構を駆動する。このような制御系の動作により、ロボ
ツト1の手先に取付けられたエンドエフエクタの位置と
姿勢を、作業指令に従つて応答よく制御できる。
この産業用ロボツトの制御系において、ロボツトに対す
る作業指令としては、選択した作業座標系の種類を示す
データS(ξ)と、その座標系のパラメータを指定する
データD(ξ)、および選択された作業座標系における
エンドエフエクタの位置、姿勢の指令データξとが与
えられる。ロボツトの作業において使用する作業座標系
は、あらかじめ登録されており、その作業座標系とロボ
ツト基準位置に固定された基準座標系との間の座標変換
式(2)および(3)を、相対座標変換部5および相対座標逆
変換部7にそれぞれプログラムしておく。このとき、基
準座標系としては、ロボツトが設置される基準位置に固
定したものが用いられ、通常、ロボツトエンドエフエク
タの位置を直交座標系で、方向を直交座標軸に対するオ
イラー角で記述する。一方、ロボツトの作業座標系は、
作業空間における基準座標系に対して定義されるので、
作業座標系と基準座標系間の変換式は容易に導出でき
る。あらかじめ登録された複数の作業座標系のうち、ど
の座標系を使用しているかの判別は、指令データS
(ξ)により行なう。このデータにより、相対座標交換
部5および相対座標逆変換部7に格納された座標変換プ
ログラムを切り換えて、使用中の作業座標系と基準座標
系との間の座標変換を実行する。ここで、作業座標系の
原点位置や基準座標軸に対する作業座標軸の回転角など
のパラメータは、あらかじめ設定されたデータから変更
のあるとき、指令データD(ξ)によつて修正する。一
方、基準座標系とロボツト可動機構の座標系との間の座
標変換は、ロボツト機構に依存して規定される。従つ
て、基準座標変換部6および基準座標逆変換部8は、作
業座標系の切り換えによらず固定であるが、作業座標系
としてロボツト可動機構の座標系を選択したとき(各可
動機構の変位を個別に位置制御する場合に相当)には、
制御演算により可動機構の加速度指令値が直接決定され
るので、二つの座標変換部6,8を、変換を実行しない
モードに切り換える。
以上述べたように、作業座標系と可動機構座標系との間
の座標変換を、基準座標系を介して実行することによ
り、演算が簡単な作業座標系と基準座標系との間の座標
変換プログラムの切り換えによつて、作業座標軸の変更
が可能となる。
次に、本発明を二自由度のロボツト機構の制御に用いた
場合の実施例を第2図以下を用いて説明する。第2図
に、制御対象となる二自由度ロボツトの構成を示す。ロ
ボツト1は二つのリンク機構101および102から構
成されており、それぞれの駆動部201,202にはモ
ータが取付けられている。これらのモータにより可動機
構の変位θ1,θ2を制御して、エンドエフエクタの位置
(ロボツト手先位置)を作業指令に従つて動作させ
る。
このような二自由度ロボツト機構の駆動トルク特性は、
次のような非線形な関係式で表わせる。
ここで、a1〜a6は、 により定義されるパラメータであり、mは第iリンク
の質量、lは第iリンクの長さ、ljiは第iリンクの
駆動端から重心までの長さ、mはロボツト先端に取り
付けられたロボツト荷重の質量である。また、(5)式で
は第iリンクの重心まわりの慣性モーメント、gは
重力加速度である。ここで、第2図で、鉛直上向きの方
向をy軸にとつた。
このようなロボツトの手先位置を作業座標系において制
御するため、基準座標系として第2図に示すようなO
−xy直交座標系を設定する。ここで、基準座標系の原
点Oを第一リンクの駆動端201に一致させ、y軸を
鉛直方向に、x軸を水平方向に選んだ。一般に、基準座
標系としては、このようにロボツトの作業空間(作業領
域)を表現しやすい座標系を選択する。このとき、ロボ
ツト先端の位置をxy直交座標系で表わすと、ロボツ
ト可動機構の座標系(θ1,θ2座標系)から基準座標系
(xy座標系)への変換は、次式で表わされる。
これを、時間で微分することにより、 ここで、ヤコビアン行列J(θ)は、 である。(7),(8)式は、可動機構の座標系から基準座標
系への固定された座標変換式として、第1図における基
準座標変換部6にプログラムされる。
このような基準座標系に対して、ロボツトの作業座標系
は作業を最も記述しやすい座標系が設定される。いま、
作業座標系として第3図のように、原点がOξで基準座
標系に対しαだけ回転した座標系、Oξ−ξηが選ばれ
たとする。このとき、基準座標系から作業座標系への座
標変換は次式のように求まる。
ここでαは作業座標系の回転角、(x0,y0)は作業座標系
の原点Oξの基準座標系における位置である。これを時
間で微分することにより、次式の関係が得られる。
ここで、基準座標系から作業座標系への変換を与えるヤ
コビアン行列Jは、 である。この変換式(10),(11)式は、第1図における相
対座標変換部5に、変換プログラムの一つとして格納さ
れる。また、作業座標系のパラメータを記述するデータ
αおよび(x0,y0)は、作業指令データD(ξ)によって
変更可能なようにプログラムされる。
また、作業座標系のパラメータを記述するデータα及び
(x0,y0)は、作業指令データD(ξ)によって変更可能
なようにプログラムされている。作業指令データD
(ξ)はα,x0,y0の3つのデータからなるデータ列に
より構成されており、このデータ列を相対座標変換部5
に設定することで座標変換の関係式が定まる。
すなわち、設定されたα,x0,y0を用いて(10)式の関係
により(x,y)から(ξ,η)へ座標変換される。こ
のように作業指令データD(ξ)は、相対座標変換部5
の座標変換式に含まれるパラメータα,x0,y0を任意の
設定値に書き換える機能を持つ。この機能により、作業
座標系を変更した場合でも、容易に基準座標系から変更
後の作業座標系に座標交換できる。
さて、ロボツトの制御演算は、この作業座標系の変数を
用いて、第1図に示す制御演算部4において実行され
る。この結果として求まる作業座標系における加速度指
令値(rr)tは、(11)式を時間微分して逆変換する
ことにより得られる関係式、 により基準座標系での加速度指令値(rr)tに変換
される。ここで、行列の右肩のtは転置を表わす。この
とき、Jの逆行列J −1は、(12)式から である。このように、基準座標系から作業座標系への変
換が線形関係((10)式のような変換式)で与えられる場
合には、加速度の逆座標変換も(13)式に示すように簡単
な関係式で記述できる。この変換式は、第1図の相対逆
座標変換部7に、変換プログラムの一つとして格納され
る。また、相対座標変換部5と同様に、作業座標系のパ
ラメータαは、作業指令データD(ξ)によって変更可
能なようにプログラムされる。すなわち、データD
(ξ)に含まれるα,x0,y0のデータ列のうち第1番目
のαを用いて、座標逆変換式(13),(14)式のαを設定値
になるよう書き換える。この機能により、作業座標系を
変更した場合でも、容易に作業座標系の加速度から基準
座標系の加速度へ座標変換できる。
この手順で演算した基準座標系での加速度指令値は、以
下に述べる固定された座標変換式により可動機構の加速
度指令値に変換する。この変換式は、可動機構の座標系
から挙準座標系への速度の座標変換を与える(8)式を更
に時間微分し、それを逆変換することにより、次のよう
に求まる。
ここで、J −1(θ)は、Jの逆行列であり、(9)
式から、 また、はJの時間微分で、 とすると、 である。この座標変換は、一般に、かなり複数となるが
ロボツト機構と、それに付随した基準座標系とを決定す
れば、この変換式は固定のプログラムとして基準座標逆
変換部8に格納され、適当な制御周期毎に実行される。
なお、前述したように作業座標系としてロボツト可動機
構の座標系を選択した場合には、作業座標系での制御演
算の結果として可動機構の加速度指令値が直接計算され
るので、基準座標変換部8は変換を実行しないモードに
切り換える。このときの切り換え信号には、作業指令と
して与えられる作業座標軸指令データS(ξ)を用い
る。
以上のような制御演算により決定されたロボツト可動機
構の加速度指令値は、駆動トルク計算部9において、加
速度指令値に対応した駆動トルクに変換される。この演
算式は、対象となる二自由度ロボツトの駆動トルク特性
((5)式)から、次式となる。
ここで、ai,Iiは前述したようにロボツト機構の定数を
表わすパラメータであり、gは重量加速度である。ま
た、(18)式に示すように駆動トルク指令値γ1r,γ
2rは、加速度指令値1r2rおよびロボツト機構定数
に加えてロボツト可動機構の位置、速度の検出値θ1
1,θ22を用いて演算される。この駆動トルク指
令値γ1r,γ2rに基づいてロボツト機構の二つの駆動部
201,202を駆動することにより、ロボツト手先位
を作業指令に従つて応答よく制御することができ
る。
以上、二自由度ロボツトの作業座標系として、第3図に
示すように、基準座標系の線形変換で記述できる場合に
ついて述べたが、その作業座標はロボツトの作業内容に
応じて切り換えられる。
第4図に、他の作業座標系の例として、ロボツト手先位
を極座標系で記述して制御する場合を示す。点の
位置を原点がO′ξの極座標(ρ,)で表わす。この
とき、基準座標系から作業座標系への変換は、 ここで、(x′0,y′0)は作業座標系の原点O′ξの位置
であり、はx軸を基準としたときの極座標の角度であ
る。これを時間で微分することにより、速度の関係式が
次のように求まる。
ここで、基準座標から作業座標への変換を与えるヤコビ
アン行列J′は、 である。(19),(20)式の変換プログラムは、前述した作
業座標系での変換式(10),(11)と同様、相対座標変換部
5にプログラムしておき、作業座標軸指令データS
(ξ)に従つて演算を切り換える。このとき作業座標系
の原点位置(x′0,y′0)のデータは、前述したように、
作業座標軸パラメータを設定する作業指令データD
(ξ)によつて設定する。
一方、このときの作業座標系の加速度から基準座標系へ
の変換は、(20)式を時間微分して逆変換することによ
り、 ここで、(J′)-1は、J′の逆行列で、(21)式か
であり、(′)-1は(23)式の時間微分で、 である。この座標変換式(22)は、相対座標逆変換部7に
プログラムされ、極座標系での制御演算結果 から基準座標系での加速度指令値(r r)tへの変換処
理を、制御周期毎に実行する。なお、この座標変換で
は、作業座標系での位置、速度の検出値 を変換演算のために用いる。また、この座標変換式は前
述した他の作業座標での変換式(13)と共に格納され、使
用する作業座標軸に応じて切り換えられる。
以上、二自由度ロボツトの制御へ適用した場合の実施例
で記述したように、ロボツトの基準座標系としてO
xy直交座標系を新たに設け、二つの作業座標系、Oξ
−ξη直交座標およびOξ′−ρ極座標と基準座標系
との変換式(10),(11)と(19),(20)ならびに(13)と(22)
とをそれぞれ相対座標変換部5ならびに相対座標逆変換
部7にプログラムし、作業座標情報S(ξ)の値に応じ
て、相対座標変換部5では、(10),(11)と(19),(20)式
とを、相対座標逆変換部7では(13)と(22)式とを切り換
えて実行することにより、ロボツトの作業制御を実行す
る座標軸の柔軟な切り換えが可能となる。このとき、基
準座標系と作業座標系との関係はロボツト機構に依存せ
ず、一般に、簡単な変換式で記述できるので、相対座標
変換部5および相対座標逆変換部7では、比較的簡単な
変換プログラムを座標系に応じて切り換えて実行すれば
よく、プログラムの格納に必要なメモリ容量も少なくて
すみ、また、その処理時間も短縮できる。
以上のことから、本発明の方法によれば、産業用ロボツ
トにおけるシーリングや溶接作業ならびに組立て作業な
どのように、ロボツト動作を記述するのに最適な座標系
が作業内容に応じて変化するような用途において、ロボ
ツトの作業制御系に含まれる座標変換処理を高速に実行
でき、更に、作業座標系の切り換えに要する時間を短縮
できるので、作業座標軸を動的に変換できロボツトの柔
軟な制御を達成できる。
なお、この実施例では、二自由度ロボツト機構の手先位
を、作業指令に従つて応答よく制御する場合につい
て述べたが、本発明の方法は、産業用として広く用いら
れている六自由度のロボツト・エンドエフエクタの位置
と姿勢を、作業指令に応じて柔軟に制御する場合も同様
に適用できる。このときの、一実施例の構成を第6図に
示す。ロボツトは、θ1からθ6まで六つの可動機構部を
持ち、そのハンド位置およびハンドの姿勢を作業座標系
で記述して制御する。本実施例では、作業座標系として
ξ−ξηζ座標系を用いた場合について記述してお
り、基準座標系O−xyzとの関係は第5図に示すと
おりである。このとき、θ=(θ1,θ2,…,θ6
で記述される可動機構座標系と基準座標系との間の座標
変換は、二自由度ロボツトの場合の機構の関係式を、六
自由度の場合にそのまま拡張できる。このとき、基準座
標系で記述したエンド・エフエクタの位置、姿勢は、
(x,y,z,α,β,γ)となる。ここで、x,
y,zは、基準座標から見たときのハンド位置、α,
β,γは、ハンドの姿勢を基準座標系に対するオイラー
角で表わしたものである。この座標関係から、第1図の
6,8に示した可動機構と基準座標との間の座標変換プ
ログラムは、前述の二自由度ロボツト機構の場合と同様
に導出される。
一方、本実施例における基準座標系と作業座標系との間
の座標変換は、次式で表わせる。
ここで、(ξ,η,ζ)は作業座標系で記述したハン
ド位置、(α′,β′,γ′)は作業座標系で記述し
たハンドの方向を表わすオイラー角であり、この関係を
第6図に示す。なお、Rは、基準座標系と作業座標系
との回転関係を表わす3×3の行列、Tは並進関係を
表わす3×1ベクトルである。また、Rは、オイラー
角の変換を表わす3×3の行列である。この変換関係式
(25),(26)から、第1図の5,7のブロツクに示す、基
準座標と作業座標との変換プログラムが、二自由度ロボ
ツト機構の場合と同様に導出できる。このように、産業
用ロボツトとして広く用いられる六自由度の関節形ロボ
ツトについても、本発明を容易に適用することができ、
作業内容に応じて制御座標軸を柔軟に切り換えて制御す
ることが可能となる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ロボツトの制御系に含まれる座標変換
を、新たに設けた基準座標系を介して実行するので、制
御演算を実行する作業座標軸の切り換え処理を高速に実
行できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の制御方法を示すブロツク線
図、第2図は本発明の実施例におけるロボツト機構の構
成図、第3図は作業座標系の一例を示す概略図、第4図
は実施例における他の作業座標系の例を示す概略図、第
5図は他の実施例におけるロボツト機構の構成図、第6
図は実施例における基準座標系と作業座標系との関係を
示す概略図である。 1…ロボツト機構、2…ロボツト駆動装置、3…位置速
度検出部、4…制御演算部、5…相対座標変換部、6…
基準座標変換部、7…相対座標逆変換部、8…基準座標
逆変換部、9…駆動トルク計算部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の可動機構から成る産業用ロボット
    で、ロボットの手先に取付けられたエンドエフェクタの
    位置と姿勢を作業に適した座標系で記述し、その作業変
    換変数に基づき前記ロボットの動作制御を行なうものに
    おいて、 前記ロボットの基準位置に固定され、前記ロボット手先
    のエンドエフェクタの位置と姿勢とを表わす基準座標系
    を設け、前記動作制御系を構成する作業座標系とロボッ
    ト可動機構を表わす座標系との間の座標変換を前記基準
    座標系を介して実行するようにしたことを特徴とする産
    業用ロボットの制御方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、 前記作業座標系の種類を指定する指令データS(ξ)
    と、該指令された作業座標系と前記基準座標系との関係
    を設定する指令データD(ξ)とを設け、前記指令デー
    タS(ξ),D(ξ)により作業座標軸の切り換えを行
    なうようにしたことを特徴とする産業用ロボットの制御
    方法。
JP20651785A 1985-09-20 1985-09-20 産業用ロボツトの制御方法 Expired - Lifetime JPH0630012B2 (ja)

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