JPH06299336A - 真空蒸着用蒸発源のルツボ - Google Patents

真空蒸着用蒸発源のルツボ

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JPH06299336A
JPH06299336A JP8287793A JP8287793A JPH06299336A JP H06299336 A JPH06299336 A JP H06299336A JP 8287793 A JP8287793 A JP 8287793A JP 8287793 A JP8287793 A JP 8287793A JP H06299336 A JPH06299336 A JP H06299336A
Authority
JP
Japan
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crucible
temperature
temp
thickness
evaporation source
Prior art date
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Pending
Application number
JP8287793A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Kikuchi
幸男 菊地
Katsushi Higuchi
克志 樋口
Kenichi Takagi
憲一 高木
Toyoji Uchiyama
豊司 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP8287793A priority Critical patent/JPH06299336A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ルツボの温度分布の均一化を図り、材料の分
子線量を時間的に安定して供給できるようにし、またル
ツボ開口部での著しい温度降下を抑制して、成膜される
膜質を向上させること。 【構成】 ルツボ11の厚さを、中部11bに比べて上
部11aと下部11cで増すように構成されている。ま
た、ルツボ11に巻かれるヒータ12は、ルツボ11の
上下部に離して巻かれ、上下の巻き数の比を、上部と下
部で約4:1としている。 【作用】 ルツボ11の上下部で厚みを増大しているの
で、ルツボ内側での表面積が小さくなり、熱輻射量を減
少させるので、この領域での温度を上昇させ、ルツボ全
体の温度の均一化を促進している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子線エピタキシー装
置(MBE)等の薄膜製造装置に用いる真空蒸着用蒸発
源に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の真空蒸着用蒸発源に用いられるル
ツボは、図5の断面図に示すように、ルツボ1の厚みが
一定に構成されていた。このような厚み一定の従来の真
空蒸着用蒸発源のルツボでは、使用時、各部分での温度
が異なり、ルツボ全体での温度の均一性が悪かった。そ
の温度分布は図6に示されている。
【0003】図6は、縦軸に温度をとり、横軸にルツボ
の長手方向の位置を示す温度分布図であって、ルツボの
底部(下部)の温度とルツボ開口部(上部)の温度が低
く、中部の温度が高くなっており、実際のルツボの使用
に当っての高低温の温度差は約40度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように厚みの一
定な従来の真空蒸着用蒸発源のルツボでは、実際の使用
に当っては高低温の温度差が大きかった。その結果、次
のような二つの現象が生じた。即ち、第1に、蒸発され
る材料の飽和蒸気圧は温度に極めて大きく依存するため
に、蒸発源から蒸発される分子線量は、材料の減少と共
に大きく変化する。第2に、既存のルツボではルツボ開
口部での温度低下が著しく、そのために蒸発した材料が
ルツボ開口部付近で再び凝固し堆積してしまう。そして
該堆積した材料がルツボ内に落下すると、溶解している
材料が粒子状になって飛び出すという突沸現象を引き起
す。
【0005】以上の2点が主な原因となって、蒸着成膜
される膜質の向上を阻害したり、膜に欠陥ができ易くな
るという問題点があった。
【0006】本発明は、上記した従来技術の問題点に留
意したものであり、ルツボの温度分布の均一化を図り、
材料の分子線量を時間的にゆらぎがなく安定して供給で
きるようにすると共に、ルツボ開口部での著しい温度降
下を抑制して成膜される膜質の向上を図るようにした真
空蒸着用蒸発源のルツボを提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、真空蒸着用蒸発源で蒸発させる材料を
入れるルツボにおいて、ルツボの厚みを、該ルツボの上
部、中部及び下部のそれぞれで変化させ、ルツボの温度
分布を均一にしたことを特徴としている。
【0008】上記したルツボの厚みを、該ルツボの中部
に比べて上部及び下部で厚くしたことを特徴とし、ま
た、上記ルツボの厚みを、該ルツボの下部の領域で厚く
したことを特徴としている。
【0009】
【作用】真空蒸着用蒸発源を1000℃以上の高温領域
で使用する場合には、加熱されたルツボがステファン−
ボルツマンの法則に従って熱を輻射し、その効果がルツ
ボの温度分布に大きな影響を与えるということが、温度
分布の実測及びその数値計算シュミレーションにより知
られている。
【0010】本発明は、ルツボの厚みを上部、中部及び
下部のそれぞれで変化させており、中部に比べてルツボ
の上部及び下部でその厚みを増大させたものでは、該部
のルツボ内側での表面積を小さくすることになるので、
該ルツボ上・下部での熱輻射量を減少させることにな
り、そのため、その領域での温度を従来のものより上昇
させ、ルツボ全体の温度の均一化を促進することができ
る。この温度分布については、前記図6(従来例)と同
様の図4(本発明)にも明らかに示されており、実際の
ルツボの使用に当って、ルツボの高低湯部の温度差は約
10度まで改善されており、結果として、蒸発される材
料の分子線量の安定度は大幅に増大する。
【0011】また、ルツボの厚みを下部の領域で厚くし
たものでは、主として融点の余り高くない蒸発作用の材
料が用いられ、従って開口部の温度が材料の融点よりも
高く容易に保たれ、且つルツボの下部の領域で温度の均
一化が図られる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示すルツボの断面図で
あり、図2は、該ルツボを加熱するヒータを巻きつけた
実施例の断面図である。
【0013】図1において、ルツボ11は、上部11a
と下部11cの厚さが中部11bに比べて厚く構成され
ている。
【0014】また、図2において、ルツボ11の周囲に
巻かれるヒータ12は、ルツボ11の上部11aと下部
11cに離して巻かれ、上部11aに巻かれるヒータ1
2の巻き数と下部11cに巻かれるヒータ12cの巻き
数の比は、約4:1になっている。また、ルツボの長さ
が、上部aが20mm、中部bが20mm及び下部cが
30mm、合計70mmの場合、ヒータ線12の巻き数
は、上部11aで8ターン、下部11cで2ターンで、
3mmのピッチで巻かれ、また、ルツボ上部11a及び
下部11cの壁面の厚さd1 は2mm、中部11bの厚
さd2 は0.8mmであり、上部11aでは、ヒータ1
2はルツボの鍔11dにできるだけ近いところから巻き
始め、下部では、底から僅かの距離e=3mmあけて巻
かれている。
【0015】上記のように構成されたルツボ11の作動
時、ルツボ内の温度差は、図4に示されており、この図
4は、図6と同様に、縦軸に温度をとり、横軸にルツボ
の長手方向の位置をとっている。これによれば、ルツボ
に材料を入れる領域におけるルツボ内の温度差は、約1
0度まで改善されており、従来例(図6)の温度差40
℃の約1/3以下にすることができ、温度の均一性を向
上させることができる。
【0016】図3は、本発明の他の実施例を示すルツボ
の断面図である。この実施例は、融点の余り高くない蒸
発源用の材料を用いるルツボであって、ルツボ21の厚
みが、下部の領域21bで厚く構成されている。
【0017】この実施例によれば、上記のような融点の
余り高くない蒸発源用の材料を用いることにより、ルツ
ボ開口部21aの温度を材料の融点よりも高く容易に保
つことができ、且つルツボの下部の領域21bで温度の
均一化を図ることができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
真空蒸着用蒸発源のルツボの厚みを、該ルツボの上部、
中部及び下部のそれぞれで変化させたことにより、従来
のものに比べてルツボの温度分布の均一化を図ることが
でき、真空蒸着用蒸発源を時間的にゆらぎの少ない安定
した分子線量の供給源として利用できる。その結果とし
て蒸着成膜される膜質を向上させることができる。
【0019】特に、ルツボの厚みを、中部に比べて上部
及び下部で増すことによって、ルツボの全長に亙って温
度分布の均一化を図ることができ、また、ルツボの厚み
を、下部の領域で厚くすることにより、融点の余り高く
ない蒸発源用の材料を用いるとき、ルツボ開口部の温度
を材料の融点よりも高く容易に保つと共に、下部の領域
で温度の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すルツボの断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例を示すルツボにヒータを巻き
付けた断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すルツボの断面図であ
る。
【図4】本発明のルツボ内の温度分布図である。
【図5】従来例を示すルツボの断面図である。
【図6】従来のルツボ内の温度分布図である。
【符号の説明】
11 ルツボ 11a 上部 11b 中部 11c 下部 11d 鍔 12 ヒータ 21 ルツボ 21a 開口部 21b 下部の領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 豊司 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空蒸着用蒸発源で蒸発させる材料を入
    れるルツボにおいて、ルツボの厚みを、該ルツボの上
    部、中部及び下部のそれぞれで変化させ、ルツボの温度
    分布を均一にしたことを特徴とする真空蒸着用蒸発源の
    ルツボ。
  2. 【請求項2】 ルツボの厚みを、該ルツボの中部に比べ
    て上部及び下部で厚くしたことを特徴とする請求項1記
    載の真空蒸着用蒸発源のルツボ。
  3. 【請求項3】 ルツボの厚みを、該ルツボの下部の領域
    で厚くしたことを特徴とする請求項1記載の真空蒸着用
    蒸発源のルツボ。
JP8287793A 1993-04-09 1993-04-09 真空蒸着用蒸発源のルツボ Pending JPH06299336A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7402779B2 (en) * 2004-07-13 2008-07-22 Lucent Technologies Inc. Effusion cell and method for use in molecular beam deposition
US7905961B2 (en) 2005-08-31 2011-03-15 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Linear type deposition source
US8048229B2 (en) 2005-08-31 2011-11-01 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Apparatus for depositing an organic layer and method for controlling a heating unit thereof
KR20220032669A (ko) * 2020-09-08 2022-03-15 (주)단단 진공 증착용 도가니
KR20220058175A (ko) * 2020-10-30 2022-05-09 (주)단단 진공 증착용 도가니

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7402779B2 (en) * 2004-07-13 2008-07-22 Lucent Technologies Inc. Effusion cell and method for use in molecular beam deposition
US7905961B2 (en) 2005-08-31 2011-03-15 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Linear type deposition source
US8048229B2 (en) 2005-08-31 2011-11-01 Samsung Mobile Display Co., Ltd. Apparatus for depositing an organic layer and method for controlling a heating unit thereof
KR20220032669A (ko) * 2020-09-08 2022-03-15 (주)단단 진공 증착용 도가니
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