JPH06298532A - 抗菌性チタニアの製造方法及びそれにより得る抗菌性チタニア - Google Patents

抗菌性チタニアの製造方法及びそれにより得る抗菌性チタニア

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JPH06298532A
JPH06298532A JP10723793A JP10723793A JPH06298532A JP H06298532 A JPH06298532 A JP H06298532A JP 10723793 A JP10723793 A JP 10723793A JP 10723793 A JP10723793 A JP 10723793A JP H06298532 A JPH06298532 A JP H06298532A
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JP
Japan
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antibacterial
titania
metatitanic acid
acid slurry
silver
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JP10723793A
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Hideki Fujikawa
英樹 藤川
Toshinobu Yanou
敏展 野納
Toru Shiba
徹 斯波
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Nittetsu Mining Co Ltd
Create Medic Co Ltd
Original Assignee
Nittetsu Mining Co Ltd
Create Medic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 担体が安定して製造でき、その担体に抗菌性
金属イオンが再現性よく固定化でき、かつ微細粒子に製
粉可能で、低コストに生産し得る新規な抗菌剤とその製
造方法を確立すること。 【構成】 メタチタン酸スラリー中のアナターゼ型チタ
ニアを担体とし、これに抗菌性金属イオンを担持せしめ
る抗菌性チタニアの製造方法。上記製造方法により得ら
れる抗菌性チタニア。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた抗菌性を有する抗
菌性チタニアの製造方法及び該製造方法により得られる
抗菌性チタニアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】抗菌性物質の多くは有機系抗菌剤による
ものであり、有機銅化合物、有機錫化合物、有機砒素化
合物、有機塩素化合物などが広く用いられてきた。しか
し、一般にこれらの化合物が有効であればあるほど有毒
性が強まることが最大の問題であった。一方、抗菌性金
属イオンを微量溶出させる方法も検討されている。この
例としては、銀、銅、亜鉛およびそれらの酸化物などの
抗菌剤を、抗菌性を賦与するべき器具や成型物などの表
面に固定したり、これら金属抗菌剤を塗料中に仕込んで
構造物に塗装したり、成型用樹脂中に練り込んでそれら
樹脂を成型したり、さらに繊維表面に固定、あるいは繊
維中に練り込みその繊維を織布に織込んだりすることが
行われている。
【0003】金属抗菌剤を使用した代表的例を医療分野
より選んで例示すると、例えばカテーテル表面に銀粒子
を固定する(米国特許第4,054,139号明細
書)、医用高分子材料への銀、亜鉛、セリウムなどの金
属塩をコーティングする方法(米国特許第4,612,
337号明細書、特開昭62−11457号公報)など
を挙げることができる。しかし、いずれも、使用する金
属粉末などの粒状が十分細かくない、あるいは分散性が
不充分などの欠陥があるためか、現状では殆ど実用化に
至っていない。
【0004】上記従来の抗菌剤の欠点を改良する試みと
して、銀などの金属イオンを交換した天然および合成ゼ
オライトを抗菌剤とし、工業用品、日用品あるいは医療
用品に適用することが試みられている(特公昭63−5
4013号公報など)。また、三塩化チタン水溶液にア
ンモニア水を加えてチタニアの多孔性白色ゲルを合成
し、このゲルに銀イオン、銅イオン、あるいは/及び亜
鉛イオンなどの抗菌性金属イオンを吸着させて抗菌性チ
タニアを合成した例が開示されている(特開平5−48
16号公報)。この抗菌性金属イオンを吸着させた抗菌
性チタニアは、抗菌性チタニア自身がコロイド状に分散
できるので、抗菌性組成物に加工した時均一に分散し安
定である。この抗菌性組成物を溶融樹脂に分散して抗菌
性を有する樹脂成型品に成型する例、安定に抗菌剤を分
散した塗料を得て構造物に塗装し構造物を抗菌性にする
例、抗菌性チタニアを繊維に固定し壁紙など建材に適用
する例や樹脂に仕込んでその樹脂から抗菌性の食品包装
材料を製造した例などが開示されている(特開平4−2
31063号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭63−54
013号公報などに開示された、天然および合成ゼオラ
イト中に銀などの抗菌性金属イオンをイオン交換によっ
て固定化した抗菌剤は、ゼオライト自体の粒状性が十分
に微細でなく、従って安定性のより塗料あるいは噴霧用
液となし得ず、また価格が高くなるなど、まだ実用化に
は問題点を残している。また、上記特開平5−4816
号公報に開示されている抗菌性チタニアは、担体である
チタニアの製造法が、三塩化チタン水溶液にアンモニア
水を加えて、多孔性白色ゲルとしてチタニアを得る方法
であるので、製造条件によってチタニアの品質が変化し
易く、従って後に示す如く抗菌性状が安定していない。
本発明の目的は、従来の抗菌剤の有する分散性、安定性
などの品質上の欠点や高価につくなどの経済上の問題を
解決し、抗菌性金属の分散性が良好で、抗菌剤自身の粒
状性が十分微細にでき、しかも低コストに生産し得る新
規な抗菌剤とその製造方法を確立することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の本発明の抗菌性チタニアおよびその製造方法によっ
て達成される。すなわち、 (1)メタチタン酸スラリー中に抗菌性金属塩水溶液を
投入し、該メタチタン酸スラリー中のアナターゼ型チタ
ニアに該抗菌性金属イオンを担持せしめることを特徴と
する抗菌性チタニアの製造方法。 (2)メタチタン酸スラリー中のアナターゼ型チタニア
に担持せしめる抗菌性金属イオンが銀イオンであること
を特徴とする上記(1)記載の抗菌性チタニアの製造方
法。 (3)メタチタン酸スラリー中に抗菌性金属塩水溶液を
投入し、該メタチタン酸スラリー中のアナターゼ型チタ
ニアに該抗菌性金属イオンを担持せしめて得られる抗菌
性チタニア。 (4)メタチタン酸スラリー中のアナターゼ型チタニア
に担持せしめる抗菌性金属イオンが銀イオンである上記
(3)記載の抗菌性チタニア。である。
【0007】本発明のメタチタン酸スラリーは、TiC
4 ,Ti(NO3 4 ,Ti(SO4 2 などの水溶
性チタン塩の水溶液に、水酸化アルカリまたはアンモニ
アを加えて得られる白色のゲル状物で、スラリー中のチ
タニアは酸および濃アルカリの両方に溶解するアナター
ゼ型の含水二酸化チタン(TiO2 ・xH2 O)微粒子
であり、上記特開平5−4816号公報に開示されてい
るチタニアに比し製造再現性が優れているという特徴を
有する。本発明の抗菌性チタニアの製造方法の1例を図
1により説明する。ただし、本発明の抗菌性チタニアの
製造方法は以下の説明の方法に限られることはない。図
1において、槽1に上記アナターゼ型チタニアを含むメ
タチタン酸スラリーを、槽2には0.10mol/リッ
トル以下の濃度の硝酸銀水溶液を用意し、槽3に両者を
注入して3時間攪拌混合し、攪拌を中止した後さらに1
時間静置し、内容物を吸引濾過して白色固形物を濾別
し、白色固形物を水洗し、乾燥して抗菌性チタニアを得
る。
【0008】さらに以下にのべる通り、本発明において
メタチタン酸スラリーに硝酸銀を添加してアナターゼ型
チタニア中に銀イオンを固定した場合、アナターゼ型チ
タニア(担体)中に固定される銀イオン濃度の再現性
は、特開平5−4816号公報に開示されているチタニ
アに銀イオンを固定する場合の再現性に比し、非常に良
い。本発明のアナターゼ型チタニアには、銀イオン以外
の抗菌性金属イオン、例えばCuイオン、Znイオン、
Snイオンなどはいずれも固定可能である。また、本発
明の抗菌性チタニアは乾燥し、粉砕して、上記特開平5
−4816号公報に開示されているチタニアの場合と同
様その平均粒径は平均50μm、好ましくは10μm以
下、より好ましくは5μm以下に調製することができ
る。これら抗菌性チタニアの粒状性はBET法により窒
素ガスの吸着挙動から測定された。
【0009】本発明の抗菌性チタニアの抗菌力は「最小
発育阻止濃度(MIC)」の測定によった。すなわち、
三角フラスコに検体(各種抗菌性チタニア)を投入す
る。それらを高圧蒸気滅菌した後、フラスコにMH培地
を加え攪拌し、106 /mlに調製した接種菌液を注入
する。フラスコを37℃恒温振蕩機で20時間振蕩後の
菌液について、顕微鏡下で菌増加の有無を判定する。菌
の増加が無い場合が陰性であり、陰性となる最小検体濃
度を最小発育阻止濃度(MIC値)とする。
【0010】
【実施例】本発明の抗菌性チタニアを製造する例を以下
に実施例を示して説明する。しかし本発明は以下の実施
例によって制限されるものではない。
【0011】実施例1 30重量%メタチタン酸スラリーを表1に示した濃度の
硝酸銀水溶液中に投入し、アンモニア水で弱アルカリ性
(pH=8.00)に調整後、3時間攪拌混合し、攪拌
を中止した後さらに1時間放置した後、内容物を吸引濾
過して残渣を水洗、110℃で24時間乾燥することに
より表1に示した各種銀成分量(分析値)を吸着した抗
菌性チタニアを得た。この試料の大腸菌に対する最小発
育阻止濃度(MIC値)を上記各種銀成分濃度と対比し
て表1に掲載した。
【0012】
【表1】
【0013】また、図2は本発明の抗菌性チタニアに吸
着した銀イオン量とMIC値との関係を示したグラフで
ある。ここで、横軸の銀イオン量は本発明の抗菌性チタ
ニアに吸着した銀イオン量(Ag)を重量%で表した値
である。
【0014】図2には比較のため特開平5−4816号
公報に開示されているチタニアに吸着した銀イオン量と
MIC値との関係(以下比較例という)を併せてプロッ
トした。この図から比較例の場合は吸着銀イオン量とM
IC値との関係が円滑な関数関係で表せず、変動幅が大
きいことが判る。これは多分比較例では担体である抗菌
性チタニアの品質の再現性にバラツキがあることによる
と思われる。これに対し本発明の抗菌性チタニアでは吸
着銀イオン量とMIC値との関係は広い範囲にわたり円
滑な関数関係にある。しかも比較例で使用される抗菌性
チタニアに吸着される吸着銀イオン量は本発明の抗菌性
チタニアにも容易に吸着可能であることが判る。
【0015】
【発明の効果】本発明の抗菌性チタニアの製造方法によ
り、 (1)天然および合成ゼオライトを担体とする金属イオ
ン抗菌剤より微粒子の抗菌剤が得られる。 (2)三塩化チタンを原料とする抗菌性チタニアより、
抗菌性金属イオンの担体への固定化の再現性が優れてい
る。 (3)本発明の抗菌性チタニアは製造し易い。 (4)銀イオン量とMIC値との関係で表した抗菌性チ
タニアの品質は三塩化チタンを原料とする抗菌性チタニ
アに比し、同等あるいはそれ以上の品質である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抗菌性チタニア製造の工程説明図
【図2】抗菌性チタニアに吸着した銀イオン量とMIC
値との関係を示したグラフ
【符号の説明】
1 メタチタン酸スラリー槽 2 硝酸銀溶解槽 3 反応槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野納 敏展 東京都千代田区丸の内2丁目3番2号 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 斯波 徹 神奈川県横浜市緑区佐江戸町182 クリエ ートメディック株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタチタン酸スラリー中に抗菌性金属塩
    水溶液を投入し、該メタチタン酸スラリー中のアナター
    ゼ型チタニアに該抗菌性金属イオンを担持せしめること
    を特徴とする抗菌性チタニアの製造方法。
  2. 【請求項2】 メタチタン酸スラリー中のアナターゼ型
    チタニアに担持せしめる抗菌性金属イオンが銀イオンで
    あることを特徴とする請求項1記載の抗菌性チタニアの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 メタチタン酸スラリー中に抗菌性金属塩
    水溶液を投入し、該メタチタン酸スラリー中のアナター
    ゼ型チタニアに該抗菌性金属イオンを担持せしめて得ら
    れる抗菌性チタニア。
  4. 【請求項4】 メタチタン酸スラリー中のアナターゼ型
    チタニアに担持せしめる抗菌性金属イオンが銀イオンで
    ある請求項3記載の抗菌性チタニア。
JP10723793A 1993-04-12 1993-04-12 抗菌性チタニアの製造方法及びそれにより得る抗菌性チタニア Pending JPH06298532A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0802162A3 (en) * 1996-04-15 1998-05-27 Nittetsu Mining Co., Ltd. Antibacterial titania and process for producing the same
US5961843A (en) * 1994-10-05 1999-10-05 Toto Ltd. Antimicrobial solid material, process for producing the same, and method of utilizing the same
WO2009044523A1 (ja) 2007-10-01 2009-04-09 Yhs Ltd. 抗生物組成物及びその製造方法

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