JPH0629494B2 - 節水型空気循環式路面清掃車 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、節水型空気循環式路面清掃車、殊に路上の
乾燥ダストに散水することなく、また、排気中に含まれ
放出される微粉ダストを微粉ダスト回収装置により効率
的に回収できる節水型空気循環式路面清掃車に関するも
のである。

［従来の技術］ 従来、この種のものにあっては、下記のようなものにな
っている。

従来の吸込式路面清掃車は、路面清掃する場合、路面散
水で防塵する方法のものとなっている。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題
点を有していた。

路面散水で防塵すると、微細粉塵は路面に付着するため
に回収率が悪く、また、寒冷地においては粉塵発生時期
である初冬期及び初春期に散水を行なうと、路面の凍結
を招き交通安全上好ましくないという問題があった。

また、路面散水を行なわずに清掃を行なうと、ガッタブ
ラシによる微粉塵の巻き上げ飛散と一旦回収した塵埃の
うち、微細な粉塵は排気口より大気中に排出する問題が
あった。

本願は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みな
されたものであり、その目的とするところは、次のよう
な事のできるものを提供しようとするものである。

すなわち、前記のような問題の解決を目的として下記の
ような機構の節水型空気循環式路面清掃車を発生した。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明のものは下記のよう
になるものである。

すなわち、本願のものは、ガッタブラシ１の前方位置で
下方に向け開口している粉塵吸入フード２は、吸入管
３、吸入口７を介して上方に配設されたホッパ９に連通
され、上記ガッタブラシの後方位置に配設された循環式
吸泥装置４は、吸泥管５、吸入口６を介してホッパ９に
連通され、このホッパ９は後方が低くなっている底板を
有する適当容量に構成され、上方は前方の仕切板９Ａ
と、後方のロックウールフィルタＡ１０を介して上方室
９Ｂが形成され、上記前方の仕切板９Ａの後端より下方
に垂下させた緩衝板８は、上記吸入口７、吸入口６に対
応するよう構成され、上記上方室９Ｂにおける後方室９
Ｂ２と前方室９Ｂ１とは通路１１で連通され、上記前方
室９Ｂ１内にはバグフィルタ１２が配設され、上記バグ
フィルタとブロワ１４とは通路１３で連結され、上記ブ
ロワ１４から引き出された吐出管１５の下端開口部は上
記循環式吸泥装置４と連結され、上記吐出管１５より分
岐された排気管１６の途中にはエアーフィルタ３２、小
型ブロワ３３、切換バルブ２４が配設され、かつその先
端は微粉ダスト回収装置１７に連結され、上記微粉ダス
ト回収装置１７内には上記排気管１６の開口部に対応す
るように排風緩衝板１８が配設され、上記微粉ダスト回
収装置１７の側壁部分に微噴霧ノズル１９が配設され、
上記微粉ダスト回収装置１７の上面開口部には２段の状
態でロックウールフィルタＢ２０が張設され、上記微粉
ダスト回収装置１７の底部近傍と、上記ホッパ９とは排
泥管２２で連通され、上記切換バルブ２４に連結された
空気管２５の先端はロッドシリンダ２７を介してエアー
ノズル２６に連結され、更に、このエアーノズル２６
は、上記バグフィルタ１２に挿入されている節水型空気
循環式路面清掃車である。

［作用］ 路上にある塵埃は、循環式吸泥装置４内においてブロワ
１４からの排気を吐出管１５より吸入口の前後に吐出す
ることにより吹き起こされ、吸泥管５を介してホッパ９
内に空気搬送される。

その際の慣性力による塵埃の吹き抜けを防止するため、
緩衝板８により緩和し、ホッパ９に沈下堆積を促す。

また、ガッタブラシ１により巻き上げられたダストは、
粉塵吸入フード２から吸入管３を介してホッパ９内に吸
込まれる。

ホッパ９内に沈下堆積されない大形の塵埃は、ロックウ
ールフィルタＡ１０により濾過される。

ロックウールフィルタＡ１０を通過した大粒径ダスト
は、通路１１を通ってバグフィルタ１２により濾過され
る。

更にバグフィルタ１２を通過した小粒径ダストは、通路
１３を介しブロワ１４に吸込まれる。

吸込まれた小粒径ダストはブロワ１４の回転による遠心
力で、更に小粒径ダストはブロワの外側に、微粉ダスト
は内側に分離される。

分離された小粒径ダストは、吐出管１５を介し、循環式
吸泥装置４によりホッパ９へ路上塵埃と共に空気搬送さ
れる。

一方、微粉ダストの方は排気管１６内に設けた小型ブロ
ワ３３に吸引され、エアーフィルタ３２により濾過さ
れ、捕集できなかった微粉ダストは吸気管１６を介し微
粉ダスト回収装置１７に入る。

微粉ダスト回収装置１７に入った微粉ダストは排風緩衝
板１８により減速、拡散されると共に、微粉ダスト回収
装置１７の側壁適所に設けた微噴霧ノズル１９により水
を噴霧して、微粉ダスト回収装置１７を通過する空気中
に残留する微粉ダストを捕捉沈降させ、微粉ダストを捕
捉した水滴のうち沈降しないものは、微粉ダスト回収装
置１７のロックウールフィルタＢ２０により回収されて
微粉ダスト回収装置底部に沈降させ、その微粉ダストの
混入した泥水は排泥管２２を介してホッパ９内に吸引回
収される。

従って、微粉ダストの包含しない清浄な空気がロックウ
ールフィルタＢ２０を通って大気中に放出する。

なお、バグフィルタ１２が目詰まりした場合の機能回復
は、バグフィルタ清掃再生装置を設置し、切換バルブ２
４により切換えられた空気が空気管２５を介してバグフ
ィルタ１２の内側（吐出側）に設けたエアーノズル２６
から噴出し、バグフィルタ１２に付着していたダストを
吹き飛ばし、バグフィルタ１２を清掃する。

エアーノズル２６は、ロッドシリンダ２７により前後に
移動し、バグフィルタ１２の面的清掃を行なう。

吹き飛ばされたダストは、粉塵排出扉２８よりホッパ９
内に回収される。

［発明の実施例］ １は公知のガッタブラシで、公知の路面清掃車の下面に
配設されている。

２は粉塵吸入フードで、上記ガッタブラシの前方位置で
下方に向け開口していると共に、吸入管３、吸入口７を
介して上方に配設されたホッパ９に連通している。

４は上記ガッタブラシの後方位置に配設された循環式吸
泥装置で、吸泥管５、吸入口６を介してホッパ９に連通
している。

そこで、このホッパ９は後方が低くなっている底板を有
する適当容量に構成され、上方は前方の仕切板９Ａと、
後方のロックウールフィルタＡ１０を介して、上方室９
Ｂが形成されている。

８は上記前方の仕切板９Ａの後端より下方に垂下させた
緩衝板で、この緩衝板は上記吸入口７、吸入口６に対応
することになる。

１１は上記上方室９Ｂにおける後方室９Ｂ２と前方室９
Ｂ１とを連通する通路である。

１２は上記前方室９Ｂ１内に配設されたバグフィルタ、
１３は上記バグフィルタとブロワ１４とを連結した通
路、１５は上記ブロワ１４から引き出された吐出管で、
その下端開口部は上記循環式吸泥装置４と連結されてい
る。

１６は上記吐出管１５より分岐された排気管で、この排
気管１６の途中にはエアーフィルタ３２、小型ブロワ３
３、切換バルブ２４が配設され、かつその先端は微粉ダ
スト回収装置１７に連結されている。

１８は上記微粉ダスト回収装置１７内に上記排気管１６
の開口部に対応するように配設された排風緩衝板、１９
は上記微粉ダスト回収装置１７の側壁部分に配設された
微噴霧ノズル、２１はこの噴霧ノズルに連結された給水
管、２０は上記微粉ダスト回収装置１７の上面開口部
に、２段の状態で張設されたロックウールフィルタＢ、
２２は上記微粉ダスト回収装置１７の底部近傍と、上記
ホッパ９とを連通する排泥管、２３はこの排泥管吸入口
である。

２５は上記切換バルブ２４に連結された空気管で、この
空気管の先端はロッドシリンダ２７を介してエアーノズ
ル２６に連結され、更に、このエアーノーズル２６は、
上記バグフィルタ１２に挿入されている。

図中、２６Ａはエアーパイプ、２６Ｂはガイドである。

２８は上記前方室９Ｂ１と上記ホッパ９との間に設けら
れた粉塵排出扉である。

２９は上記ホッパ９の下面に配設された水タンク、３０
は上記ホッパ９の背面に設けられた汚泥排出扉である。

３１は上記通路１３の上面に設けられた点検扉である。

［発明の効果］ 本発明は、上述の通り構成されているので次に記載する
効果を奏する。

この発明は前記のような構成で清掃と防塵作用を有し、
次のような効果が得られる。

(1) 空気循環式吸泥装置は、吸込口の前後より空気を吹
き出し、路上塵埃を吹き起こし吸入するため、路面に接
触することなく清掃精度を上げることができる。

(2) 路面散水を行なわないため寒冷地においては、路面
が凍結することなく、粉塵発生時期である初冬初春期を
含め通年的に稼働できる。

(3) 粉塵吸入フードを設置することによりガッタブラシ
で巻き上げられる粉塵を吸入し、路上拡散を防止でき
る。

(4) バグフィルタ清掃再生装置を設置し、ブロワのエア
ーによりフィルタに付着したダストを吹き飛ばすため、
フィルタ清掃再生効果がよく、メンテナンスが容易であ
る。

(5) ブロワの吐出口で排気と循環に分けるため、排気量
が少ない。

更に、微粉ダスト回収装置を設置することにより、排気
中に含まれる微粉ダストを捕捉し、排出空気の清浄化が
図れる。

(6) 従来の路面等の散水に対し、使用水量が少なく節水
型である。

(7) 使用水量を少なくできるため、水タンク容量を小さ
くでき、ホッパの有効積載量が向上する。

また、塵埃を排出する場合も塵埃が乾燥しているため排
出が容易で作業効率が上がる。

【図面の簡単な説明】

第１図は清掃粉塵浄化システム概要図、 第２図は節水型空気循環式路面清掃車構想図、 第３図はバグフィルタ部分の１部を切り欠いた斜視図、 第４図は同上の略図的縦断面図、 第５図はバグフィルタの作用の説明図、 第６図は１部を切り欠いた微粉ダスト回収装置の斜視
図、 第７図は空気循環式吸泥装置部分の斜視図である。 １……ガッタブラシ、 ２……粉塵吸入フード、 ３……吸入管、 ４……循環式吸泥装置、 ５……吸泥管、 ６……吸入口、 ７……吸入口、 ８……緩衝板、 ９……ホッパ、 １０……ロックウールフィルタＡ、 １１……通路、 １２……バグフィルタ、 １３……通路、 １４……ブロワ、 １５……吐出管、 １６……排気管、 １７……微粉ダスト回収装置、 １８……排風緩衝板、 １９……微噴霧ノズル、 ２０……ロックウールフィルタＢ、 ２１……給水管、 ２２……排泥管、 ２３……吸入口、 ２４……切換バルブ、 ２５……空気管、 ２６……エアーノズル、 ２７……ロッドシリンダ、 ２８……粉塵排出扉、 ２９……水タンク、 ３０……汚泥排出扉、 ３１……点検扉、 ３２……エアーフィルタ、 ３３……小型ブロワ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 昭 北海道勇払郡追分町若草２丁目１番181 (56)参考文献 特開 昭61−274003（ＪＰ，Ａ) 特公 昭55−45124（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ガッタブラシ１の前方位置で下方に向け開
   口している粉塵吸入フード２は、吸入管３、吸入口７を
   介して上方に配設されたホッパ９に連通され、上記ガッ
   タブラシの後方位置に配設された循環式吸泥装置４は、
   吸泥管５、吸入口６を介してホッパ９に連通され、この
   ホッパ９は後方が低くなっている底板を有する適当容量
   に構成され、上方は前方の仕切板９Ａと、後方のロック
   ウールフィルタＡ１０を介して上方室９Ｂが形成され、
   上記前方の仕切板９Ａの後端より下方に垂下させた緩衝
   板８は、上記吸入口７、吸入口６に対応するよう構成さ
   れ、上記上方室９Ｂにおける後方室９Ｂ２と前方室９Ｂ
   １とは通路１１で連通され、上記前方室９Ｂ１内にはバ
   グフィルタ１２が配設され、上記バグフィルタとブロワ
   １４とは通路１３で連結され、上記ブロワ１４から引き
   出された吐出管１５の下端開口部は上記循環式吸泥装置
   ４と連結され、上記吐出管１５より分岐された排気管１
   ６の途中にはエアーフィルタ３２、小型ブロワ３３、切
   換バルブ２４が配設され、かつその先端は微粉ダスト回
   収装置１７に連結され、上記微粉ダスト回収装置１７内
   には上記排気管１６の開口部に対応するように排風緩衝
   板１８が配設され、上記微粉ダスト回収装置１７の側壁
   部分に微噴霧ノズル１９が配設され、上記微粉ダスト回
   収装置１７の上面開口部には２段の状態でロックウール
   フィルタＢ２０が張設され、上記微粉ダスト回収装置１
   ７の底部近傍と、上記ホッパ９とは排泥管２２で連通さ
   れ、上記切換バルブ２４に連結された空気管２５の先端
   はロッドシリンダ２７を介してエアーノズル２６に連結
   され、更に、このエアーノズル２６は、上記バグフィル
   タ１２に挿入されていることを特徴とする節水型空気循
   環式路面清掃車。