JPH06294375A - 能動型脈圧吸収装置 - Google Patents

能動型脈圧吸収装置

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JPH06294375A
JPH06294375A JP23432991A JP23432991A JPH06294375A JP H06294375 A JPH06294375 A JP H06294375A JP 23432991 A JP23432991 A JP 23432991A JP 23432991 A JP23432991 A JP 23432991A JP H06294375 A JPH06294375 A JP H06294375A
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JP
Japan
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pressure
piston
flow rate
laminated piezo
pressure chamber
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JP23432991A
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English (en)
Inventor
Shinichi Yokota
眞一 横田
Shoji Shiokawa
祥二 塩川
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 脈圧発生アクチュエータとして積層ピエゾ素
子を用いた能動型脈圧吸収装置において、第1の目的
は、脈動流量吸収時にピストン変位方向にかかわらずピ
ストン応答性を同一にすると共に積層ピエゾ素子の電圧
に対する変位の線形性を確保し、簡単な制御にて広い周
波数範囲で脈圧を有効に吸収すること。第2の目的は、
ライン圧の変動影響による積層ピエゾ素子の電圧に対す
る変位特性の変化を解消すると共に振幅の大きな脈動流
量の吸収を可能とすること。 【構成】 第1の目的に対し、ピストンを両ロッドピス
トン28にすると共に交互に制御電圧が印加される第1
積層ピエゾ素子30及び第2積層ピエゾ素子31をピス
トン両側のロッド28a,28bにそれぞれ配置した。
第2の目的に対し、両圧力室26,27が同一ライン圧
を保つように互いに連通した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポンプ油圧源等の脈動
源からの脈動流量を能動的に吸収することによって脈圧
を吸収する能動型脈圧吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の能動型脈圧吸収装置とし
ての排気騒音のアクティブキヤンセル装置としては、例
えば、特開昭61−234216号公報に記載のものが
知られている。
【0003】上記従来出典には、排気管の途中に付加音
源を設け、エンジンから排気管に放出される騒音の反相
波を付加音源から発生させることによる音の打ち消し作
用で効果的に消音する技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の排気騒音のアクティブキヤンセル装置にあっては、
付加音源のみの性能によって排気騒音を低減するもので
ある為、付加音源で周波数応答性の低い領域の騒音は残
ったままとなるし、また、排気管の下流位置に付加音源
を設ける為、排気管のインピーダンスを正確に把握して
おく必要があり制御が困難であるし、さらに、付加音源
により発生する圧力波が騒音源側に影響する為、出力側
にも圧力センサを設ける必要がある。
【0005】従って、脈動源が油圧ポンプユニットであ
るような場合、上記従来技術をそのまま適用することは
できない。また、油圧ポンプユニットにおいて吐出管に
アキュムレータを設ける手法を応用し、低周波数域〜高
周波数域まで各周波数領域毎に容量を異ならせた複数の
脈圧低減用アキュムレータを設ける案があるが、この場
合、スペース的にもコスト的にも不利となる。
【0006】そこで、本出願人は先に特願平3−522
51号(平成3年3月18日出願)並びに特願平3−5
5254号(平成3年3月20日出願)の出願明細書及
び図面により上記問題の解決手段を提案した。
【0007】この先行出願には、図6に示すように、脈
動源としての油圧ポンプ1と他端側の負荷を連結する油
圧管路2と、この油圧管路2の途中に設けられ、積層ピ
エゾ素子3に電圧をかけて脈動流量を発生する脈圧吸収
ユニット4と、油圧ポンプ1と脈圧吸収ユニット4の間
の油圧管路2にあって、油圧ポンプ1から吐出される吐
出油の非定常流量を測定する非定常流量計7と、この非
定常流量計7から測定される流量変動を打ち消すように
積層ピエゾ素子3への印加電圧を制御するコントローラ
8及び電源9を備え、ポンプ脈動を脈圧吸収ユニット4
において減少させる技術が示されている。尚、バネ13
は油圧ポンプ1からのライン圧による力の全部が積層ピ
エゾ素子3に加わるのを分散する働きをしている。
【0008】しかし、上記先行技術においても下記に列
挙する問題を残している。
【0009】(1)印加電圧を増減させて積層ピエゾ素
子3の変位を変化させる時には、その応答速度は管路内
の圧力とバネ13による力と積層ピエゾ素子3による力
によって決定され、管路内の油を圧縮する時は積層ピエ
ゾ素子3に印加電圧を与え、バネ13により力とともに
油の圧力に対抗してピストン5を押し、管路内の油を膨
張させる時は積層ピエゾ素子3に加えた電圧を低減さ
せ、油の圧力によってバネ13が押し戻されることによ
って行なわれる為、積層ピエゾ素子3の印加電圧を上げ
て伸ばす時と印加電圧を下げて縮める時とではピストン
5の応答が異なる。また、圧力によってピストン5に加
わる力の一部をバネ13が負担するように積層ピエゾ素
子3と並行にバネ13が入れてある為、積層ピエゾ素子
3が縮んでいる時と伸びている時とでかかっている負荷
が異なり、図7に示すように、積層ピエゾ素子3の電圧
に対しての変位の線形性が失われる。
【0010】以上により、積層ピエゾ素子3に対する印
加電圧制御には、補正を加えなければならない。
【0011】(2)ライン圧による力がピストン5を介
して積層ピエゾ素子3に加わる構造となっている為、ラ
イン圧の変動により積層ピエゾ素子3への荷重が変動
し、図8に示すように、積層ピエゾ素子3の電圧に対す
る変位特性が変化する。
【0012】また、ライン圧による力がピストン5を介
して積層ピエゾ素子3に加わる構造となっている為、過
大な荷重によって積層ピエゾ素子3が破損するのを防ぐ
にはピストン径をあまり大きくすることができず、その
結果、油圧室の容積も小さくなり、振幅の大きな脈動流
量を吸収できない。
【0013】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、脈圧吸収アクチュエータとして積層ピエ
ゾ素子を用いた能動型脈圧吸収装置において、脈動流量
吸収時にピストン変位方向にかかわらずピストン応答性
を同一にすると共に積層ピエゾ素子の電圧に対する変位
の線形性を確保し、簡単な制御にて広い周波数範囲で脈
動流量を有効に吸収することを第1の課題とする。
【0014】また、上記第1の課題に加え、ライン圧の
変動影響による積層ピエゾ素子の電圧に対する変位特性
の変化を解消すると共に振幅の大きな脈動流量の吸収を
可能とすることを第2の課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため請求項1記載の能動型脈圧吸収装置では、ピスト
ンを両ロッドピストンにすると共に交互に制御電圧が印
加される第1積層ピエゾ素子及び第2積層ピエゾ素子を
ピストン両側のロッドにそれぞれ配置した。
【0016】即ち、一端の脈動源と他端側の負荷を連結
する流体圧回路と、前記流体圧回路の途中に設けられ、
脈動源側ポートと負荷側ポートを有するシリンダと、前
記シリンダ内に摺動可能に配置され、脈動源側ポートと
負荷側ポートとが連通する第1圧力室と、脈動源から流
体が直接導入されない第2圧力室とにシリンダ内部室を
画成する両ロッドピストンと、前記第2圧力室に連通す
るアキュムレータと、前記両ロッドピストンの第1ロッ
ド側と第2ロッド側にそれぞれ配置された第1積層ピエ
ゾ素子及び第2積層ピエゾ素子と、前記脈動源で発生す
る脈動流量相当情報を検出する脈動流量相当情報検出手
段と、脈動流量相当情報検出値に基づき、脈動源からの
脈動流量を第1圧力室において打ち消すように前記両積
層ピエゾ素子に交互に制御電圧を印加する脈動流量吸収
制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0017】上記第2の課題を解決するため請求項2記
載の能動型脈圧吸収装置では、請求項1記載の能動型脈
圧吸収装置において、前記両圧力室を連通し、第1圧力
室のライン圧を第2圧力室に導く連通路を設けたことを
特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。脈動源
の作動時には、脈動流量吸収制御手段において、脈動流
量相当情報検出手段からの脈動流量相当情報検出値に基
づき、脈動源からの脈動流量を第1圧力室において打ち
消すように第1積層ピエゾ素子と第2積層ピエゾ素子に
交互に制御電圧が印加される。
【0019】この脈動流量吸収時、第1圧力室の流体を
圧縮する時は、例えば、第2積層ピエゾ素子のみに印加
電圧を与え、両ロッドピストンを第1圧力室の容積を小
さくする方向に変位させ、第1圧力室の流体を膨張する
時は、例えば、第1積層ピエゾ素子のみに印加電圧を与
え、両ロッドピストンを第1圧力室の容積を大きくする
方向に変位させることによって行なわれる。尚、脈動流
量吸収時に第1圧力室での容量変化に伴なう第2圧力室
の容積変化分はアキュムレータにより吸収される。
【0020】即ち、両積層ピエゾ素子はどちらに変位す
る時でも一方が伸び側で他方が縮み側となり、しかも、
先行技術のようにバネ力の作用がないことで、脈動流量
吸収時には変位方向にかかわらずピストン応答性は同一
となる。
【0021】また、バネを用いることなく、両積層ピエ
ゾ素子の伸び側と縮み側とでは同じ負荷がかかる構造と
している為、積層ピエゾ素子の電圧に対しての変位の線
形性が保たれる。
【0022】請求項2記載の発明の作用を説明する。脈
動源から流れてきた流体は、第1圧力室から連通路を通
って第2圧力室へと流れ込む。よって、脈動源からのラ
イン圧分(静圧分)は、両ロッドピストンの両面に加わ
ることになり、積層ピエゾ素子にはライン圧による力が
加わらない。従って、ライン圧変動影響による積層ピエ
ゾ素子の電圧に対する変位特性の変化が解消される。
【0023】また、積層ピエゾ素子にはライン圧による
荷重が加わらないことでピストン径の設定において制約
が課せられない。この為、第1圧力室の容積を大きく設
定した場合、振幅の大きな脈動流量の吸収を図ることが
できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。構成を説明する。図1は請求項1及び請求項2に
対応する本発明実施例の能動型脈圧吸収装置を示す全体
システム図、図2は実施例装置の脈圧吸収ユニットを示
す拡大詳細図である。
【0025】実施例の能動型脈圧吸収装置は、図1及び
図2に示すように、一端の油圧ユニット21(脈動源に
相当)と他端側の負荷22を連結する入力油路23及び
出力油路24(流体圧回路に相当)と、該入力油路23
と出力油路24との間に設けられ、ポンプ側ポート25
a(脈動源側ポートに相当)と負荷側ポート25bを有
するシリンダ25と、該シリンダ25内に摺動可能に配
置され、ポンプ側ポート25aと負荷側ポート25bと
が連通する第1圧力室26と、油圧ユニット21から油
が直接導入されない第2圧力室27とにシリンダ内部室
を画成する両ロッドピストン28と、前記第2圧力室2
7にアキュムレータポート25cを介して連通するアキ
ュムレータ29と、前記両ロッドピストン28の第1ロ
ッド28a側と第2ロッド28b側にそれぞれ配置され
た第1積層ピエゾ素子30及び第2積層ピエゾ素子31
と、前記油圧ユニット21のモータ軸位置に配置された
回転角センサ32(脈動流量相当情報検出手段に相当)
と、ポンプ回転角検出値に基づき、油圧ユニット21か
らの脈動流量を第1圧力室26において打ち消すように
前記両積層ピエゾ素子30,31に交互に制御電圧を印
加するコントローラ33及びピエゾ駆動回路34(脈動
流量吸収制御手段に相当)とを備えている。
【0026】前記油圧ユニット21は、ポンプモータ3
5と油圧ポンプ36とアキュムレータ37とを有して構
成されている。
【0027】前記両ロッドピストン28は、図2に示す
ように、シリンダ25との間に全周あるいは部分的に隙
間38(連通路に相当)を介して摺動可能に設けられて
いて、この隙間38は、第1圧力室26の油圧変動によ
る動圧は伝達しなくて静圧であるライン圧が第2圧力室
27に伝達される程度の断面積を確保しておく。また、
第1ロッド28a及び第2ロッド28bとシリンダ25
とはロッドシール39,40により油密が保たれてい
る。
【0028】前記第1積層ピエゾ素子30及び第2積層
ピエゾ素子31は、図1及び図2に示すように、シリン
ダ25に固定された第1素子枠41及び第2素子枠42
と、第1ロッド28a及び第2ロッド28bの端部に設
けられた第1鋼球43及び第2鋼球44との間に挟持し
て配置されている。
【0029】前記シリンダ25,両ロッドピストン2
8,第1積層ピエゾ素子30,第2積層ピエゾ素子31
等により、図2に示すように、脈圧吸収ユニット45が
構成されている。
【0030】作用を説明する。油圧ポンプ36の回転時
には、ポンプ回転角が回転角センサ32により検出さ
れ、コントローラ33に送る。コントローラ33は、予
めポンプ回転角に対する脈動流量発生状況等を測定して
おき、この測定結果に基づき設定されている制御プログ
ラムに従って制御信号を出力し、この制御信号でピエゾ
駆動回路34を作動させ、第1積層ピエゾ素子30と第
2積層ピエゾ素子31に交互に制御電圧を印加し、両ロ
ッドピストン28に対し、油圧ユニット21からの脈動
流量を第1圧力室26において打ち消すように変位を与
える。
【0031】この脈動流量吸収時、脈動流量がライン流
量より低下した場合で第1圧力室26の油を圧縮する時
は、第2積層ピエゾ素子31の印加電圧を増加、第1積
層ピエゾ素子30の印加電圧を減少し、両ロッドピスト
ン28を第1圧力室26の容積を小さくする方向に変位
させ、脈動流量がライン流量より上昇する場合で第1圧
力室26の油を膨張する時は、第1積層ピエゾ素子30
の印加電圧を増加、第2積層ピエゾ素子31の印加電圧
を減少し、両ロッドピストン28を第1圧力室26の容
積を大きくする方向に変位させることによって行なわれ
る。尚、脈動流量吸収時に第1圧力室26での容量変化
に伴なう第2圧力室27の容積変化分はアキュムレータ
29により吸収される。
【0032】具体的に、両ロッドピストン28に対し、
図3に示すような変位を与える場合、第1積層ピエゾ素
子30には図4に示すような電圧を印加し、第2積層ピ
エゾ素子31には図5に示すような電圧を印加するもの
で、両電圧の波形は互いに反転させた波形となってい
る。
【0033】即ち、両積層ピエゾ素子30,31はどち
らに変位する時でも一方が伸び側で他方が縮み側とな
り、しかも、先行技術のようにバネ力の作用がないこと
で、脈動流量吸収時には変位方向にかかわらずピストン
応答性は同一となる。
【0034】また、バネを用いることなく、両積層ピエ
ゾ素子30,31の伸び側と縮み側とでは同じ負荷がか
かる構造としている為、両積層ピエゾ素子30,31の
電圧に対しての変位の線形性が保たれる。
【0035】また、油圧ユニット21から流れてきた油
は、第1圧力室26から隙間38を通って第2圧力室2
7へと流れ込む。よって、油圧ユニット21からのライ
ン圧分(静圧分)は、両ロッドピストン28のピストン
部の両面に加わることになり、積層ピエゾ素子30,3
1にはライン圧による力が加わらない。尚、ライン圧自
体が変化する時には、ライン圧の変化に応じて隙間38
を通って第2圧力室27へと流れ込む油により圧力バラ
ンスが保たれる。
【0036】従って、ライン圧変動影響による積層ピエ
ゾ素子30,31の電圧に対する変位特性の変化が解消
される。
【0037】効果を説明する。 (1)脈圧吸収アクチュエータとして積層ピエゾ素子3
0,31を用いた能動型脈圧吸収装置において、ピスト
ンを両ロッドピストン28にすると共に交互に制御電圧
が印加される第1積層ピエゾ素子30及び第2積層ピエ
ゾ素子31をピストン両側のロッド28a,28bにそ
れぞれ配置した為、脈動流量吸収時にピストン変位方向
にかかわらずピストン応答性を同一にすることができる
と共に積層ピエゾ素子30,31の電圧に対する変位の
線形性を確保し、簡単な制御にて広い周波数範囲で脈動
流量を有効に吸収することができる。
【0038】即ち、両積層ピエゾ素子30,31に対す
る印加電圧制御において、ピストン応答性補正や積層ピ
アゾ素子がバネと並列に配置されていることによる非線
形性に対する電圧−変位線形性補正を必要とすることな
く、脈動流量発生状況に応じて互いに反転させた電圧を
与えるという簡単な制御で良い。
【0039】(2)第1圧力室26と第2圧力室27が
同一ライン圧を保つように互いに隙間38により連通し
た為、ライン圧の変動影響による積層ピエゾ素子30,
31の電圧に対する変位特性の変化を解消することがで
きると共に振幅の大きな脈動流量の吸収を可能とするこ
とができる。
【0040】そして、ライン圧の変動影響による積層ピ
エゾ素子の電圧に対する変位特性の変化を解消した結
果、両積層ピエゾ素子30,31に対する印加電圧制御
は、ライン圧の変動補正を要しない分さらに簡単にな
る。
【0041】また、振幅の大きな脈動流量の吸収が可能
である理由は、積層ピエゾ素子30,31にはライン圧
による荷重が加わらないことでピストン径の設定におい
て、先行技術のように素子破壊に基づく制約が課せられ
ない。この為、第1圧力室26の容積を必要に応じて自
由に設定することができる。
【0042】(3)両圧力室26,27の油密は小径の
ロッド28a,28bをシールするロッドシール39,
40により行なうようにしている為、先行技術のよう
に、ピストンシールにより油密を保つ場合に比べフリク
ション影響を小さくすることができる。
【0043】(4)両ロッドピストン28のロッド28
a,28bの端部には、鋼球43,44を介して、積層
ピエゾ素子30,31を配置するようにした為、積層ピ
エゾ素子30,31から両ロッドピストン28に伝達さ
れる力はピストン変位方向以外に余分な方向の力が加わ
らなく、素子からピストンへの伝達力ロスが小さく抑え
られる。
【0044】(5)シリンダ25,両ロッドピストン2
8,第1積層ピエゾ素子30,第2積層ピエゾ素子31
等により脈圧吸収ユニット45を構成した為、脈動流量
が通過する既存の油圧パイプ等の流体圧回路の途中に脈
圧吸収ユニット45を取付けるだけで良く、大幅な設計
変更を要さず、適用が容易である。
【0045】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0046】例えば、実施例では、脈動源として油圧ポ
ンプユニットの例を示したが、脈動流量による脈圧を発
生する液体源や気体源を持つものには適用することがで
きる。
【0047】実施例では、脈動流量相当情報検出手段と
してポンプ回転角を検出する回転角センサの例を示した
が、特願平3−55254号で示したような各種の非定
常流量計を用いても良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1記載の
本発明にあっては、脈圧吸収アクチュエータとして積層
ピエゾ素子を用いた能動型脈圧吸収装置において、ピス
トンを両ロッドピストンにすると共に交互に制御電圧が
印加される第1積層ピエゾ素子及び第2積層ピエゾ素子
をピストン両側のロッドにそれぞれ配置した為、脈動流
量吸収時にピストン変位方向にかかわらずピストン応答
性を同一にすることができると共に積層ピエゾ素子の電
圧に対する変位の線形性を確保し、簡単な制御にて広い
周波数範囲で脈動流量を有効に吸収することができると
いう効果が得られる。
【0049】また、請求項2記載の本発明にあっては、
両圧力室が同一ライン圧を保つように互いに連通した
為、上記効果に加え、ライン圧の変動影響による積層ピ
エゾ素子の電圧に対する変位特性の変化を解消すること
ができると共に振幅の大きな脈動流量の吸収を可能とす
ることができるという効果が得られる。
【0050】特に、高精度の油圧制御を要する車両搭載
の油圧制御システムへの適用において非常に有用な技術
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の能動型脈圧吸収装置を示す全体
システム図である。
【図2】実施例の能動型脈圧吸収装置の脈圧吸収ユニッ
トを示す拡大詳細図である。
【図3】実施例装置での両ロッドピストンの変位特性図
である。
【図4】実施例装置での第1積層ピエゾ素子の印加電圧
特性図である。
【図5】実施例装置での第2積層ピエゾ素子の印加電圧
特性図である。
【図6】先行技術の能動型脈圧吸収装置を示す全体図で
ある。
【図7】素子とバネを並列に配置した先行装置での電圧
−変位特性図である。
【図8】ピストンにライン圧が作用する先行装置での電
圧−変位特性図である。
【符号の説明】
21 油圧ユニット(脈動源) 22 負荷 23 入力油路(流体圧回路) 24 出力油路(流体圧回路) 25 シリンダ 25a ポンプ側ポート(脈動源側ポート) 25b 負荷側ポート 26 第1圧力室 27 第2圧力室 28 両ロッドピストン 28a 第1ロッド 28b 第2ロッド 29 アキュムレータ 30 第1積層ピエゾ素子 31 第2積層ピエゾ素子 32 回転角センサ(脈動流量相当情報検出手段) 33 コントローラ(脈動流量吸収制御手段) 34 ピエゾ駆動回路(脈動流量吸収制御手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端の脈動源と他端側の負荷を連結する
    流体圧回路と、 前記流体圧回路の途中に設けられ、脈動源側ポートと負
    荷側ポートを有するシリンダと、 前記シリンダ内に摺動可能に配置され、脈動源側ポート
    と負荷側ポートとが連通する第1圧力室と、脈動源から
    流体が直接導入されない第2圧力室とにシリンダ内部室
    を画成する両ロッドピストンと、 前記第2圧力室に連通するアキュムレータと、 前記両ロッドピストンの第1ロッド側と第2ロッド側に
    それぞれ配置された第1積層ピエゾ素子及び第2積層ピ
    エゾ素子と、 前記脈動源で発生する脈動流量相当情報を検出する脈動
    流量相当情報検出手段と、 脈動流量相当情報検出値に基づき、脈動源からの脈動流
    量を第1圧力室において打ち消すように前記両積層ピエ
    ゾ素子に交互に制御電圧を印加する脈動流量吸収制御手
    段と、 を備えていることを特徴とする能動型脈圧吸収装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の能動型脈圧吸収装置にお
    いて、 前記両圧力室を連通し、第1圧力室のライン圧を第2圧
    力室に導く連通路を設けたことを特徴とする能動型脈圧
    吸収装置。
JP23432991A 1991-09-13 1991-09-13 能動型脈圧吸収装置 Pending JPH06294375A (ja)

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