JPH06293769A - 金属フタロシアニン類の製造方法および電子写真感光体 - Google Patents

金属フタロシアニン類の製造方法および電子写真感光体

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JPH06293769A
JPH06293769A JP32893093A JP32893093A JPH06293769A JP H06293769 A JPH06293769 A JP H06293769A JP 32893093 A JP32893093 A JP 32893093A JP 32893093 A JP32893093 A JP 32893093A JP H06293769 A JPH06293769 A JP H06293769A
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tiopc
reaction
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ammonia
compound
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JP32893093A
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Yoshitomo Yonehara
祥友 米原
Mieko Shimizu
美枝子 清水
Shiyoushin Boku
鐘震 朴
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Kawamura Institute of Chemical Research
Original Assignee
Kawamura Institute of Chemical Research
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属フタロシアニンの新規な製造方法および
その製造方法で得た金属フタロシアニンを用いた電子写
真感光体に関し、一段の簡易な反応で、核塩素化不純物
や無金属フタロシアニン等の不純物を含有しない高純度
金属フタロシアニンを製造できるようにし、電子写真特
性に優れた感光体を作製できるようにする。 【構成】 −(C=X)NH2 基を有する化合物、例え
ば尿素、アミド化合物またはチオアミド化合物、あるい
はアンモニアの存在下に、フタロニトリル類と金属アル
コキシドとを反応させる。この合成法により得た金属フ
タロシアニンを含有する電子写真感光体を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属フタロシアニン類
(以下、必要によりMePcと略記することがある)の
製造方法およびこの製造方法で製造したMePcを用い
た電子写真感光体、例えばコピー機械用感光体、レーザ
ープリンター用感光体等に関する。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニン類は、塗料、印刷イン
キ、着色剤および電子材料として有用な化合物であり、
中でも、特にオキソチタニウムフタロシアニン(以下、
必要によりTiOPcと略記することがある)は、近年
電子写真感光体として盛んに利用されている化合物であ
る。これらフタロシアニン類の製造方法は古くから知ら
れており、Moser等による「Phthalocya
nine Compounds,ReinholdPu
bl.Co.(NY)(1963年)」あるいは「Th
e Phthalocyanines,CRC Pre
ss(1983年)」に詳しく記載されている。これら
の方法は、大別して次の3種の方法に分けられる。その
第1は、無水フタル酸類、金属あるいはハロゲン化金属
および尿素の混合物を高沸点溶媒の存在下あるいは不存
在下において加熱する方法である。この場合、必要に応
じてモリブデン酸アンモニウム等の触媒が併用される。
その第2は、フタロニトリル類とハロゲン化金属を高沸
点溶媒の存在下あるいは不存在下において加熱する方法
である。この方法は、第1の方法で製造できない金属フ
タロシアニン類、例えばアルミニウムフタロシアニン
類、インジウムフタロシアニン類、オキソバナジウムフ
タロシアニン類、オキソチタニウムフタロシアニン類、
ジルコニウムフタロシアニン類等に用いられる。第3の
方法は、無水フタル酸類あるいはフタロニトリル類とア
ンモニアを先ず反応させて、例えば1,3−ジイミノイ
ソインドリン類等の中間体を製造し、次いでハロゲン化
金属と高沸点溶媒中で反応させる方法である。また、T
iOPcの製造方法としては、上記引例あるいは特開昭
62−256865〜256867号公報等に記載され
ているフタロニトリルと三塩化チタンあるいは四塩化チ
タンとの反応をクロロナフタレンあるいはキノリンのよ
うな高沸点芳香族溶媒中で反応させる方法が一般に用い
られている。
【0003】しかしながら、これらの方法では、高沸点
芳香族溶媒中、一般的には200℃以上という高温でハ
ロゲン化金属と無水フタル類あるいはフタロニトリル類
を反応させるが、MePcのベンゼン環の塩素化が起こ
り、結果としてMePcと核塩素化MePc〔MePc
(Cl)n nは1〜16の整数を示す〕の混合物が製
造される。また、TiOPcに関し、特開平3−113
58号公報には、このような核塩素化化合物の混入はそ
の電子写真特性を低下せしめ、好ましくないことが記載
されている。また、この公報には、四塩化チタンを用い
る方法では生成物中のClの元素分析値は0.38〜
0.92重量%となると記載されている。更に、特開昭
62−256865〜256867号公報等によれば、
反応後、生成するジクロロチタニウムフタロシアニンの
加水分解工程を必要とし、工業的製造上、2工程を必要
とする。
【0004】また、これらの欠点を補う方法として、フ
タロニトリルとアンモニアの反応を行った後、1,3−
ジイミノイソインドリンを単離し、次いでこの1,3−
ジイミノイソインドリンとチタンテトラブトキシドとの
縮合を高沸点溶媒中で行う方法が開示されている(特開
平3−11358号公報等)。この方法では、反応上塩
素源が無いため核塩素化化合物は副生しない。
【0005】しかし、1,3−ジイミノイソインドリン
とチタンテトラブトキシドとの反応を行うには、あらか
じめフタロニトリルとアンモニアの反応を行った後、
1,3−ジイミノイソインドリンの単離を行い、次いで
縮合反応を行うという3工程となり、TiOPcの製造
工程が長く、煩雑となるという欠点を有する。また、各
種MePc類に於いても同様である。
【0006】本発明者らは、これらの欠点を改良すべく
検討を行った。その結果、後述の比較例1,2に示すご
とく、チタンテトラアルコキシドをチタン源として用
い、フタロニトリルと反応させた場合、および尿素の存
在下あるいは不存在下に1,3−ジイミノイソインドリ
ンと反応させた場合、無金属フタロシアニンが副生する
場合が多いという、新たな問題点を見い出した。
【0007】また、フタロシアニン類は結晶多形を有す
る化合物である事が良く知られているが、通常、反応生
成物はβ型結晶形を示す事が知られている(Moser
等、「Phthalocyanine Compoun
ds,Reinhold Publ.Co.(NY)
(1963年)」あるいは「The Phthaloc
yanines,CRC Press(1983
年)」)。TiOPcの電子写真特性に於いては、β型
よりα型がより高感度を有する結晶形として知られてお
り、結晶変換法として、アシッドペースト処理法(特開
平3−35063号公報)、加水分解時の溶媒処理法
(特開平3−59077号公報)あるいはトリフルオロ
酢酸溶液からの結晶化(EP460,565号公報)等
が知られている。しかし、アシッドペースト処理法ある
いはトリフルオロ酢酸処理ではTiOPcは一部フタル
イミドおよびその他の化合物に分解し、結晶変換は行え
るものの不純物を増加させるため、好ましい手法とは言
えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上詳述した如く、フ
タロニトリルと四塩化チタンの反応に於いては、核塩素
化化合物を副生し、更に加水分解工程を必要とするとい
う欠点を有する。また別途合成法である1,3−ジイミ
ノイソインドリンとチタンテトラブトキシドとの反応で
は、あらかじめフタロニトリルとアンモニアの反応を行
った後、1,3−ジイミノイソインドリンの単離を行
い、次いで反応を行うという3工程が必要となり、Ti
OPcの製造工程が長く、煩雑となるという欠点を有す
る。本発明は、このような欠点を排除して、不純物を含
有しない純粋なMePcを簡便に製造できるようにした
方法とこの方法で製造したMePcを用いた電子写真感
光体の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、核塩素化
不純物および無金属フタロシアニンを含有しない純粋な
MePcの簡便な一段製造方法を確立すべく、鋭意検討
を行った結果、−(C=X)NH2 基(式中、Xは酸素
原子またはイオウ原子を示す)を有する化合物および/
またはアンモニアの存在下に、フタロニトリル類と金属
アルコキシドとを反応させることによって、本発明の目
的が達成できること、また、本製造方法により得たMe
Pcを用いるとその電子写真特性が従来既知の製造方法
により得たMePcに比して格段に優れることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、−(C=X)NH2
基を有する化合物(式中、Xは酸素原子またはイオウ原
子を示す)および/またはアンモニアの存在下に、フタ
ロニトリル類と金属アルコキシドとを反応させることを
特徴とする金属フタロシアニン類の製造方法、およびこ
の製造方法で得られた金属フタロシアニン類を用いてな
ることを特徴とする電子写真感光体を提供するものであ
る。
【0011】以下、本発明を詳しく説明する。まず、M
ePcの製造方法について説明する。本発明は、−(C
=X)NH2 基(式中、Xは酸素原子またはイオウ原子
を示す)を有する化合物および/またはアンモニアの存
在下に、フタロニトリル類と金属アルコキシドを反応せ
しめる点に特徴がある。ここで使用する−(C=X)N
2 基(式中、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す)
を有する化合物および/またはアンモニアに特に制限は
ないが、中でも一般式R(C=X)NH2 (式中、Rは
アミノ基、アルキル基またはアリール基を、Xは酸素原
子またはイオウ原子を示す)で表される化合物および/
またはアンモニアが、本発明の特徴を好適に発揮できる
点で好ましい。更に、尿素、脂肪族アミドおよび芳香族
アミドからなる群から選ばれる1種以上の化合物を用い
ると、MePcの収率が最も高く、好適である。上記−
(C=X)NH2 基を有する化合物および/またはアン
モニアを具体的に例示すると、ホルムアミド、アセトア
ミド、プロピオンアミド、ブチルアミド、ペンタンアミ
ド等の脂肪族アミド、尿素、ベンズアミド、トルアミド
等の芳香族アミド、チオ尿素、チオアセトアミド、チオ
ベンズアミド等が示される。工業的見地からは、尿素お
よび/またはアンモニアが推奨されるが、特に尿素は価
格および収率の点から最も好ましい。
【0012】フタロニトリル類としてはフタロニトリル
が基本骨格であり、3−,4−,5−あるいは6−位に
種々の置換基が付与してあっても良い。これらを例示す
ると、フタロニトリル、3−アルキルフタロニトリル、
4−アルキルフタロニトリル、4,5−ジアルキルフタ
ロニトリル、3−アルコキシフタロニトリル、4−アル
コキシフタロニトリル、3,6−ジアルコキシフタロニ
トリル、4,5−ジアルコキシフタロニトリル、4−ア
ルコキシカルボニルフタロニトリル、4,5−ビス−
(アルコキシカルボニル)フタロニトリル、4−ニトロ
フタロニトリル、4−クロロフタロニトリル、4−フェ
ニルフタロニトリル、4−クミルフェノキシフタロニト
リル等が挙げられるが、ここに例示の化合物に限定され
るものではない。また、これらは併用することもでき
る。
【0013】金属アルコキシドとしては、IB族、IIA
族、IIB族、IIIA族、IIIB族、IVA族、IVB族、VA族、VB
族、VIA族、VIB族、VIIB族およびVIII族の金属アルコキ
シドを用いることができる。中でもチタンテトラアルコ
キドが工業的見地および電子写真特性の点から好まし
い。チタンテトラアルコキドとしては、特に制限はな
く、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシ
ド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラ−
2−プロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チ
タンテトラフェノキシド等が挙げられるが、例示の化合
物に限定されるものではない。また、これらは併用する
こともできる。
【0014】本発明における反応は、有機溶媒の不存在
下あるいは存在下に行うことができる。しかし、工業的
には、有機溶媒を用いた方が、操作上有利となる。有機
溶媒を用いる場合、フタロシアニン合成に用いられる一
般の溶媒を用いることができる。すなわち、芳香族炭化
水素、ハロゲン化芳香族炭化水素、含窒素芳香族炭化水
素、アルコール、非プロトン性極性溶媒、芳香族エーテ
ル等から任意に選択できる。これらを例示すると、トル
エン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、クロロ
ナフタレン、メチルナフタレン、メトキシナフタレン、
キノリン、ジフェニルエーテル、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン、ブタノール、ペンタノー
ル、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ベン
ジルアルコール等が挙げられる。また、これらは併用す
ることもできる。低沸点溶媒も使用可能であり、この場
合、加圧下で反応を行うことが有利である。工業的見地
からは、反応装置や反応操作の面で、沸点が100℃以
上の溶媒が好ましい。また、反応時間の点からは、沸点
が高い方が短時間で反応が終了するので、より好まし
い。
【0015】また、本発明では使用する溶媒の種類を選
択する事で、MePcの結晶形、特に、TiOPcの結
晶形をコントロールすることができるという利点があ
り、アルコール系溶媒を用いるとα型結晶形のTiOP
cを、芳香族系溶媒を用いるとβ型TiOPcを製造す
ることができる。中でも、電子写真特性の優れたα型結
晶形のTiOPcが得られる点でアルコール系溶媒が好
ましい。
【0016】更に、本発明では、従来の方法に比べて3
0〜50℃低い温度で同等の反応速度が得られるという
利点もあるが、本反応を行うにあたり、反応温度は任意
の範囲で選択できる。しかし、反応温度が高すぎると副
反応生成物が多くなるので、工業的見地からは、100
〜300℃の範囲が推奨される。反応時間は、反応温度
に依存し、一概に言えないが、1時間から24時間の範
囲で終了する。
【0017】本発明に於いて、各原料の混合割合に特に
制限はないが、工業的見地からは、フタロニトリル類1
モルに対して、−(C=X)NH2 基を有する化合物お
よび/またはアンモニアを0.25〜4モル、金属アル
コキシドを0.125〜4モルの範囲が推奨できる。溶
媒を使用する場合、同様に特にその量に制限はないが、
工業的見地からは、フタロニトリル類1モルに対し、5
0〜1000mlの範囲が推奨できる。
【0018】更に、本発明に於いて、各原料の仕込順序
に特に制限はなく、始めに一括してフタロニトリル類、
金属アルコキドおよび−(C=X)NH2 基を有する化
合物、更に必要に応じて溶媒を仕込んでも良く、あるい
は順次仕込んでも差し支えない。また、アンモニアを用
いる場合は、始めに一括してフタロニトリル類、金属ア
ルコキドおよびアンモニア、更に必要に応じて溶媒を、
加圧下に仕込んでも良く、あるいはフタロニトリル類、
金属アルコキド、更に必要に応じて溶媒の混合物を所定
反応温度に加熱した後、アンモニアガスを反応系内に導
入しても良い。また、本発明の方法は、−(C=X)N
2 基を有する化合物および/またはアンモニアが金属
アルコキシドを活性化していると考えられ、あらかじめ
所定の温度で−(C=X)NH2 基を有する化合物およ
び/またはアンモニアと金属アルコキシドを反応せしめ
た後、フタロニトリル類等を添加することも本発明の特
徴を発揮するのに有効な手段となる。
【0019】また、−(C=X)NH2 基を有する化合
物および/またはアンモニアの不存在下、アルコール溶
媒中で、フタロニトリルあるいは1,3−ジイミノイソ
インドリンをチタンテトラブトキシドと反応せしめる
と、後記比較例に示す如く、無金属フタロシアニンを副
生することから、本発明の方法は、従来既知の製造方法
の反応メカニズム、例えばアンモニア、あるいは尿素の
熱分解により生成したアンモニアとフタロニトリル類と
が反応して、1,3−ジイミノイソインドリンを生成
し、次いで、金属アルコキシドとの反応で金属フタロシ
アニンを生成するという反応メカニズムとは異なると考
えられる。
【0020】次に、電子写真感光体について説明する。
電子写真感光体の構成は、通常、特開昭61−2392
48号公報に記載されている様なMePcのポリマー分
散膜を電荷発生層とし、電荷輸送層を別に設けた機能分
離型感光体、特開昭59−166959号公報に記載さ
れている様なMePc蒸着膜を電荷発生層とし、電荷輸
送層を別に設けた機能分離型感光体および特開昭61−
217050号公報に記載されている様なMePcのポ
リマー分散膜が電荷発生機能と電荷輸送機能を兼ね備え
た単層型感光体に大別される。本発明の製造方法により
得たMePcはこれらいずれの感光体構成に於いても、
従来法により得たMePcを用いた感光体に比して、顕
著な感度の向上を示す。
【0021】MePc、特に、TiOPcをポリマー分
散膜として使用するとき、そのバインダーポリマーとし
て特に制限はないが、例示するならば、ビニル化合物の
重合体あるいは共重合体、脂肪族あるいは芳香族ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリビニル
アセタール、ポリエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂あるいはポリシロキサン樹脂等
が挙げられる。また、MePcとして、例えば特開平2
−216159号公報に記載されている様なアシッドペ
ーストによる再沈処理後、オルト−ジクロロベンゼン処
理を施したTiOPcを用いても良い。この場合も、従
来既知の合成法によるTiOPcを同様の処理により結
晶形を変換したものに比して、顕著な感度向上効果を示
す。
【0022】MePc、特に、TiOPcを蒸着膜とし
て電荷発生層に用いるとき、蒸着したTiOPc膜をそ
のまま電荷発生層としても良いが、例えば特開昭59−
166959号公報あるいは特開平4−81860号公
報に記載されている様な溶媒蒸気処理を施した後、電荷
発生層として用いると、更に本発明の効果を発揮する。
【0023】また、電荷輸送剤を併用した機能分離型に
於いて、電荷輸送剤は一般にポリマー分散膜として用い
られる。この時、電荷輸送剤として、特に制限はなく、
既知の電荷輸送剤を用いることができる。例示するなら
ば、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多環芳
香族化合物、インドール、カルバゾール、イミダゾール
等の含窒素複素環を有する化合物、キノン化合物、ヒド
ラゾン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニ
ルメタン化合物、エナミン化合物、スチルベン化合物あ
るいはアゾ化合物等である。以下、実施例を用いて本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はそれらの具体例
に限定されるものではないことは無論である。
【0024】
【実施例】
(実施例1)フタロニトリル128g、チタンテトラブ
トキシド89.6g、尿素58gおよびn−オクタノー
ル380mlを室温で、撹拌器、還流冷却器、温度計お
よび窒素ガス導入管付きの4口フラスコに入れ、撹拌し
ながら、窒素雰囲気下でフラスコを160℃の油浴に浸
し、その温度で6時間反応させた。反応終了後、生成し
た沈殿をろ別し、沈殿をジメチルホルムアミド、アセト
ン、メタノールで洗浄し、真空乾燥後、TiOPcを1
21.6g得た(収率84.4モル%)。この生成物の
元素分析値は計算値と誤差範囲内で一致し、赤外吸収ス
ペクトルおよびFDマススペクトルからは無金属フタロ
シアニン(H2Pc)は検出されなかった。また、X線
粉末回折図はα型Ti OPcの回折パターンを示し
た。このα型TiOPcの回折パターンを図1に示し
た。下記、比較例1,2との比較で本発明の優れている
点が明らかである。
【0025】(比較例1)実施例1に於いて、尿素を用
いない以外は同様にして、TiOPcを75.5gを得
た。しかし、FDマススペクトルでH2Pcが検出さ
れ、赤外吸収スペクトル より、生成物は約7重量%の
2Pcを含有すると推定された。
【0026】(比較例2)実施例1に於いてフタロニト
リル128gの代わりに1,3−ジイミノイソインドリ
ン145gを用いた以外は同様にして、TiOPcを1
14g得た。しかし、FDマススペクトルでH2Pcが
検出され、赤外吸収スペクトルより、生成物 は約7重
量%のH2Pcを含有すると推定された。また、尿素を
用いない場合も 同様にTiOPcを117g得たが、
赤外吸収スペクトルより、生成物は約17重量%のH2
Pcを含有すると推定された。この結果より、本発明の
方法は、尿素分解により生成したアンモニアとフタロニ
トリルとから1,3−ジイミノイソインドリンを生成
し、更にチタンテトラブトキシドと反応してTiOPc
を生成したとは考えられず、別の反応メカニズムによる
ものと考えられる。
【0027】(実施例2)フタロニトリル128g、チ
タンテトラブトキシド102.4g、尿素76.8gお
よびα−クロロナフタレン150mlを室温で、撹拌
器、還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4
口フラスコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラ
スコを160℃の油浴に浸し、その温度で6時間反応さ
せた。反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をジメ
チルホルムアミド、アセトン、メタノールで洗浄し、真
空乾燥後、TiOPcを80.4g得た(収率55.8
モル%)。この生成物の元素分析値は理論計算値とほぼ
一致し、赤外吸収スペクトルおよびFDマススペクトル
からは無金属フタロシアニンは検出されなかった。ま
た、X線粉末回折図を図2に示した。本パターンは典型
的なβ型TiOPcの回折パターンを示した。
【0028】(比較例3)フタロニトリル12.8g、
α−クロロナフタレン15mlを室温で、撹拌器、還流
冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4口フラス
コに入れ、撹拌しながら窒素雰囲気下で四塩化チタン
4.7gを添加した。次いで、200℃に昇温し、6時
間反応させた。反応液を120℃に冷却し、熱時ろ過を
行い、120℃に加温したα−クロロナフタレン50m
lで洗浄して、TiOPcCl2 を得た。得られた湿ケ
ーキをメタノール80mlに加え、加熱還流下に2時間
撹拌した後、ケーキをろ別した。更に、このケーキに水
80mlを加え、50℃の温度で2時間撹拌し、加水分
解を行った。沈殿をろ別後、アセトン、メタノールで洗
浄し、真空乾燥して、TiOPcを10.8gを得た。
この生成物の元素分析値は以下の通りであり、Clを含
有していた。核塩素化化合物をTiOPc(Cl)と仮
定するとTiOPc(Cl)は20重量%の割合で生成
していることが認められた。 C H N Cl 計算値(重量%) 66.68 2.80 19.44 0 実測値(重量%) 65.6 3.0 19.2 1.2 また、FDマススペクトルからは核一塩素化されたTi
OPc(Cl)がTiOPcピークの10重量%の強度
で検出された。更に、X線粉末回折図はβ型TiOPc
の回折パターンを示した。
【0029】(実施例3)フタロニトリル5.0g、ア
ルミニウムトリブトキシド2.74g、尿素1.17g
およびn−ブタノール6.0gを室温で、撹拌器、還流
冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4口フラス
コに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラスコの内
温を125℃に昇温し、その温度で6時間反応させた。
反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をメタノール
還流下で洗浄し、真空乾燥後、濃青色のμ−(n−C4
9O)AlPc(式中、Pcはフタロシアニン環を示
す。以下、同様)を2.1g得た(収率35モル%)。
この生成物の元素分析値は計算値と誤差範囲内で一致
し、FDマススペクトルのシグナルも生成物の分子量に
一致した。
【0030】(比較例4)実施例3に於いて尿素を用い
ない以外は同様にして、反応および洗浄を行い、1.5
7gの黒色固体を得た。FDマススペクトルから、μ−
(n−C49O)AlPcはほとんど含有されていなか
った。
【0031】(実施例4)実施例3に於いてアルミニウ
ムトリブトキシド2.74gの代わりにジルコニウムテ
トラブトキシド4.11gを用いた以外は同様にして、
反応を行った。反応後、室温まで冷却し、生成した沈殿
をろ別した。沈殿をメタノールで洗浄し、ジクロロメタ
ンで抽出した。ジクロロメタン抽出液を濃縮し、得た固
体を少量の酢酸エチルで洗浄、乾燥して、濃緑青色のμ
−(n−C49O)2ZrPcを6.37g得た(収率
87.2モル%)。
【0032】(比較例5)実施例4に於いて尿素を用い
ない以外は同様にして、反応および後処理を行い、0.
8gのμ−(n−C49O)2ZrPcを得た(収率1
1モル%)。
【0033】(実施例5)フタロニトリル2.0g、ゲ
ルマニウムテトラエトキシド1.09g、尿素0.47
gおよびn−オクタノール2.4gを室温で、撹拌器、
還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4口フ
ラスコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラスコ
の内温を160℃に昇温し、その温度で6時間反応させ
た。反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をメタノ
ール還流下で洗浄し、真空乾燥後、濃青色のμ−(C2
5O)2GePcを1.2g得た(収率54.4モル
%)。また、尿素を用いずに他は同様にして、反応を行
ったところ、全く反応が起こらなかった。
【0034】(実施例6)実施例5に於いてゲルマニウ
ムテトラエトキシド1.09gの代わりにニオブペンタ
エトキシド1.37gを用いた以外は同様にして、反応
および後処理を行った。その結果、μ−(C25O)3
NbPcを1.0g得た(収率34.7モル%)。ま
た、尿素を用いない以外は同様にして反応を行ったとこ
ろ、得られた固体のFDマススペクトルから、μ−(C
25O)3NbPcはほとんど検出されていなかった。
【0035】(実施例7)フタロニトリル12.8g、
チタンテトラブトキシド10.2g、尿素7.8gおよ
びn−ブタノール15mlを室温で、撹拌器、還流冷却
器、温度計および窒素ガス導入管付きの4口フラスコに
入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラスコを160
℃の油浴に浸し、その温度で18時間反応させた。反応
終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をアセトン、メタ
ノールで洗浄し、真空乾燥後、TiOPcを11.7g
得た(収率81.3モル%)。この元素分析値は計算値
と一致し、赤外吸収スペクトルおよびFDマススペクト
ルからは無金属フタロシアニンは検出されなかった。ま
た、X線粉末回折図は図1と同様のα型TiOPcの回
折パターンを示した。
【0036】(実施例8)実施例7に於いて尿素7.8
gの代わりにホルムアミド5gを、n−ブタノールの代
わりにn−オクタノールを用いた以外は同様にして6時
間反応を行った。その結果、TiOPcを8.6g得た
(収率59.7モル%)。この生成物の元素分析値はほ
ぼ計算値と一致し、赤外吸収スペクトルおよびFDマス
スペクトルからは無金属フタロシアニンは検出されなか
った。また、X線粉末回折図はα型TiOPcの回折パ
ターンを示した。
【0037】(実施例9)フタロニトリル12.8g、
チタンテトラブトキシド10.2g、アセトアミド7.
8gおよびn−オクタノール15mlを室温で、撹拌
器、還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4
口フラスコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラ
スコを160℃の油浴に浸し、その温度で6時間反応さ
せた。反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をアセ
トン、メタノールで洗浄し、真空乾燥後、TiOPcを
10.9g得た(収率75.5モル%)。この元素分析
値はほぼ計算値と一致し、赤外吸収スペクトルおよびF
Dマススペクトルからは無金属フタロシアニンは検出さ
れなかった。また、X線粉末回折図はα型TiOPcの
回折パターンを示した。
【0038】(実施例10)実施例9に於いてアセトア
ミド7.8gの代わりにベンズアミド12.2gを用い
た以外は同様にして反応を行い、TiOPc12.0g
を得た(収率83.3モル%)。この生成物の元素分析
値は計算値と誤差範囲内で一致し、赤外吸収スペクトル
およびFDマススペクトルからは無金属フタロシアニン
は検出されなかった。また、X線粉末回折図はα型Ti
OPcの回折パターンを示した。
【0039】(実施例11)フタロニトリル128g、
チタンテトラブトキシド89.6g、尿素58gを室温
で、撹拌器、還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管
付きの4口フラスコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気
下でフラスコを160℃の油浴に浸し、その温度で6時
間反応させた。反応終了後、ジメチルホルムアミド30
0mlを加え、沈殿をろ過した。次いで、沈殿をアセト
ン、メタノールで洗浄し、真空乾燥後、TiOPcを8
1g得た(収率56.3モル%)。この生成物の元素分
析値は誤差範囲内で計算値と一致し、赤外吸収スペクト
ルおよびFDマススペクトルからは無金属フタロシアニ
ンは検出されなかった。
【0040】(実施例12)フタロニトリル128g、
チタンテトラブトキシド89.6g、尿素58gおよび
N−メチルピロリドン500mlを室温で、撹拌器、還
流冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4口フラ
スコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラスコを
160℃の油浴に浸し、その温度で6時間反応させた。
反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をアセトン、
メタノールで洗浄した。真空乾燥後、TiOPcを9
9.8g得た(収率69.3モル%)。この生成物の元
素分析値は計算値とほぼ一致し、赤外吸収スペクトルお
よびFDマススペクトルからは無金属フタロシアニンは
検出されなかった。
【0041】(実施例13)フタロニトリル5.0g、
チタンテトラブトキシド3.65gおよびn−オクタノ
ール6gを室温で、撹拌器、還流冷却器、温度計および
アンモニアガス導入管付きの4口フラスコに入れ、撹拌
しながら、窒素雰囲気下でフラスコ内容物を145℃に
加熱維持した。アンモニアガス導入管からアンモニアガ
スをフラスコ内容物中に導入しながら、その温度で6時
間反応させた。反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈
殿をメタノール還流下で洗浄し、ついで、トルエンおよ
びメタノールで洗浄した後、真空乾燥し、TiOPcを
4.2g得た(収率74.7モル%)。この生成物の元
素分析値は計算値と誤差範囲内で一致し、赤外吸収スペ
クトルおよびFDマススペクトルからは無金属フタロシ
アニン(H2Pc)は検出されなかった。また、X線粉
末回折図はα型Ti OPcの回折パターンを示した。
【0042】(実施例14)実施例13と同様の反応フ
ラスコにチタンテトラブトキシド3.65gを仕込み、
−33℃に於いてアンモニア8mlを加え、攪拌しなが
ら2時間反応させた。次いで、反応容器を室温まで昇温
し、フタロニトリル5.0gおよびn−オクタノール6
gを加え、窒素雰囲気下、145℃で6時間反応を行っ
た。実施例13と同様に処理を行って、TiOPcを
4.3gを得た(収率76.4%)。この結果は、フタ
ロニトリルとアンモニアがまず反応して1,3−ジイミ
ノイソインドリンを生成し、次いで、チタンブトキシド
との反応が進行するとは考えられず、本発明の方法が新
規な合成反応を利用したものであることを示している。
【0043】(実施例15)4−t−ブチルフタロニト
リル18.4g、チタンテトラブトキシド10.2g、
尿素7.8gおよびn−オクタノール15mlを室温
で、撹拌器、還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管
付きの4口フラスコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気
下でフラスコを160℃の油浴に浸し、その温度で6時
間反応させた。反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈
殿をクロロフォルムに溶解し、シリカゲルカラムで分離
精製した。さらに、溶媒を減圧下で除去し、真空乾燥
後、(t−C494TiOPcを13.8g得た。こ
の生成物の元素分析値は計算値とほぼ一致 し、赤外吸
収スペクトルおよびFDマススペクトルからは無金属フ
タロシアニンは検出されなかった。
【0044】(実施例16)実施例15に於いて4−t
−ブチルフタロニトリル18.4gの代わりに4−n−
ブチルフタロニトリル18.4gを用いた以外は同様に
して、(n−C494TiOPcを12.6g得た。
この生成物の元素分析値は計算値とほぼ一致し 、赤外
吸収スペクトルおよびFDマススペクトルからは無金属
フタロシアニンは検出されなかった。
【0045】(実施例17)実施例15に於いて4−t
−ブチルフタロニトリル18.4gの代わりに4−n−
ブトキシフタロニトリル20.0gを用いた以外は同様
にして、(n−C49O)4TiOPcを13.6g得
た。この生成物の元素分析値は計算値とほぼ一 致し、
赤外吸収スペクトルおよびマススペクトルからは無金属
フタロシアニンは検出されなかった。下記、比較例6と
の比較で本発明の優れている点が明らかである。
【0046】(比較例6)4−n−ブトキシフタロニト
リル20.0gおよびα−クロロナフタレン15mlを
室温で、撹拌器、還流冷却器、温度計および窒素ガス導
入管付きの4口フラスコに入れ、撹拌しながら窒素雰囲
気下で四塩化チタン4.7gを添加した。次いで、20
0℃に昇温し、6時間反応させた。反応終了後、室温に
冷却し、メタノール30mlを加え、生成した沈殿をろ
別した。さらに、クロロフォルムを用いて、シリカゲル
カラムで分離精製し、(n−C49O)4TiOPcを
9.2g得 た。このFDマススペクトルから、TiO
Pc分子中、塩素が1〜6個導入された核塩素化化合物
が検出された。
【0047】(実施例18)チタンテトラブトキシド1
0.2g、アセトアミド7.8gおよびn−オクタノー
ル15mlを室温で、撹拌器、還流冷却器、温度計およ
び窒素ガス導入管付きの4口フラスコに入れ、撹拌しな
がら、窒素雰囲気下でフラスコを130℃の油浴に浸
し、1時間反応させた。次いで、フタロニトリル12.
8gを加え、150℃の反応温度で6時間反応を行っ
た。反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をアセト
ン、メタノールで洗浄し、真空乾燥後、TiOPcを1
1.9g得た(収率82.6モル%)。この生成物の元
素分析値は計算値とほぼ一致し、赤外吸収スペクトルお
よびFDマススペクトルからは無金属フタロシアニンは
検出されなかった。また、X線粉末回折図はα型TiO
Pcの回折パターンを示した。
【0048】(実施例19)フタロニトリル12.8
g、チタンテトラブトキシド10.2g、チオ尿素9.
1gおよびn−ブタノール15mlを室温で、撹拌器、
還流冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4口フ
ラスコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラスコ
を160℃の油浴に浸し、その温度で6時間反応させ
た。反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をアセト
ン、メタノールで洗浄し、真空乾燥後、TiOPcを
9.2g得た(収率63.9モル%)。この生成物の元
素分析値は計算値と一致し、赤外吸収スペクトルおよび
FDマススペクトルからは無金属フタロシアニンは検出
されなかった。また、X線粉末回折図はα型TiOPc
の回折パターンを示した。
【0049】(実施例20)実施例19に於いてチオ尿
素の代わりにチオアセトアミド9.0gを用いた以外は
同様にして、TiOPcを9.8g得た(収率68.1
モル%)。この生成物の元素分析値は計算値と一致し、
赤外吸収スペクトルおよびFDマススペクトルからは無
金属フタロシアニンは検出されなかった。また、X線粉
末回折図はα型TiOPcの回折パターンを示した。
【0050】(実施例21)フタロニトリル12.8
g、チタンテトラブトキシド9.3g、尿素6.0gお
よびベンジルアルコール38mlを室温で、撹拌器、還
流冷却器、温度計および窒素ガス導入管付きの4口フラ
スコに入れ、撹拌しながら、窒素雰囲気下でフラスコを
160℃の油浴に浸し、その温度で2時間反応させた。
反応終了後、生成した沈殿をろ別し、沈殿をアセトン、
メタノールで洗浄し、真空乾燥後、TiOPcを10.
5g(収率72.9モル%)得た。この生成物の元素分
析値は計算値と一致し、赤外吸収スペクトルおよびFD
マススペクトルからは無金属フタロシアニンは検出され
なかった。
【0051】(実施例22)実施例1で得たTiOPc
40gを98重量%硫酸400mlに氷冷下で溶解し、
氷水1600ml中に30分を要して滴下した。生成し
た沈殿をろ別し、蒸留水を用いて、ろ液が中性を示すま
で充分に洗浄し、ウエットケーキ105gを得た(いわ
ゆるアシッドペースト処理)。このウエットケーキのう
ち、50gを60℃の真空乾燥器中で24時間乾燥し
た。乾燥したTiOPc0.36g、1.23重量%の
ブチラール樹脂溶液15g(ジクロロメタン/1,1,
2−トリクロロエタン溶液)およびガラスビーズをマヨ
ネーズ瓶に仕込み、ペイントシェーカーで3時間分散し
た後、この分散液をアルミニウムマイラーフィルム上に
バーコーターを用いて塗布、乾燥し、膜厚0.5μmの
電荷発生層を形成した。電荷発生層のX線回折図では、
2θ7.5゜、28.6゜がTiOPcに起因する主た
るシグナルであり、α型結晶形であった。この電荷発生
層の上に、下記構造式
【0052】
【化1】
【0053】で表される電荷輸送剤9g、ポリカーボネ
ート樹脂(三菱ガス化学社製、ユーピロンPCZ−20
0)10g、ジクロロメタン/クロロベンゼン混合溶媒
73gからなる電荷輸送剤溶液をバーコーターを用いて
塗布、乾燥して膜厚10μmの電荷輸送層を積層し、機
能分離型の感光層を有する電子写真感光体を得た。この
電子写真感光体の感度指標として半減露光量(E1/2
erg/cm2)を静電複写紙試験装置(川口電機製作
所製EPA8100)により測定した。すなわち、暗所
で−7KVのコロナ放電により感光体を帯電させ、5秒
間暗時に保持し、次いで、波長790nm、強度1μW
/cm2の単色光を10秒照射し、表面電位の減衰を測
定して、半減露光量(E1/2;erg/cm2)を求め
た。半減露光量は小さい数値程、高感度であることを示
す。この時の電子写真感光体のE1/2は2.8erg/
cm2であった。また、波長分光感度、すなわち各照射
光の波長に対する分光感度(半減露光量の逆数;1/E
1/2;cm2/erg)を下記比較例7と合わせ、図3に
示した(図中、●は実施例22、○は比較例7の分光感
度を示す)。半減露光量および分光感度曲線から、本発
明の製造方法で得たα型TiOPcは従来の合成法によ
り得た塩素化化合物を含むα型TiOPcに比して高感
度であることが明らかである。
【0054】(比較例7)比較例3と同様にして得たT
iOPc40gを実施例22と同様にしてアシッドペー
スト処理を行い、得たウエットケーキの一部を乾燥し、
実施例22と同様にして電子写真感光体を作成した。こ
の電荷発生層のX線回折図は、実施例22とおなじく、
2θ7.5゜、28.6゜がTiOPcに起因する主た
るシグナルを示し、α型結晶形であった。この電子写真
感光体のE1/2は4.2erg/cm2であり、本発明の
製造方法で得たα型TiOPcに比して劣った値であっ
た。また、分光感度曲線を実施例22と合わせ、図3に
示したが、図3からも従来既知の合成法により得た塩素
化化合物を含むα型TiOPcの感度は本発明の製造方
法で得たα型TiOPcに比して劣ることが明らかであ
る。
【0055】(実施例23)実施例22で得たウエット
ケーキ50gを蒸留水360mlに懸濁し、オルト−ジ
クロロベンゼン27mlを加えて、攪拌しながら60℃
の温度に1時間、維持し、結晶形の変換を行った。固体
をろ別し、メタノールで充分洗浄、乾燥してTiOPc
を得た。このTiOPcを用い、実施例22と同様にし
て電子写真感光体を作製した。この電荷発生層のX線回
折図では、2θ27.3゜がTiOPcに起因する主た
るシグナルであり、D型結晶形であった。この電子写真
感光体のE1/2は1.7erg/cm2であった。また、
分光感度曲線を下記比較例8と合わせ、図4に示した
(図中、▲は実施例23、△比較例8の分光感度を示
す)。半減露光量および分光感度曲線から、本発明の製
造方法で得たD型TiOPcは従来の合成法により得た
D型TiOPcに比して高感度であることが明らかであ
る。
【0056】(比較例8)比較例7で得たウエットケー
キ50gを、実施例23と同様にして結晶形を変換し、
次いで電子写真感光体を作成した。この電荷発生層のX
線回折図は、実施例23と同じく、2θ27.3゜にT
iOPcに起因する主たるシグナルを示し、D型結晶形
であった。この電子写真感光体のE1/2は2.0erg
/cm2であり、実施例23で作成した電子写真感光体
のTiOPcに比して劣った値であった。また、分光感
度曲線を実施例23と合わせ、図4に示したが、図4か
らも従来既知の合成法により得た塩素化化合物を含むD
型TiOPcの感度は本発明の製造方法で得たD型Ti
OPcに比して劣ることが明らかである。
【0057】(実施例24)実施例1で得たTiOPc
を原料として用い、10-6トールの真空下、0.05n
m/sの蒸着速度で、アルミニウムマイラーフィルム上
に、0.1μmの厚さのTiOPc蒸着膜を電荷発生層
として形成した。この電荷発生層上に実施例22と同様
にして、電荷輸送層を形成し、機能分離型の電子写真感
光体を得た。次いで、実施例22と同様にして、この電
子写真感光体のE1/2および分光感度を測定した。電荷
発生層のTiOPcは、電荷輸送層形成時の溶媒により
結晶変換が起こり、α型結晶形であった。この電子写真
感光体のE1/2および分光感度の傾向は、実施例22と
同様の傾向を示し、下記比較例9で作成した電子写真感
光体に比して高感度であり、本発明の製造方法で得たT
iOPc蒸着膜を電荷発生層とした電子写真感光体に於
いても、従来既知の合成法による塩素化化合物を含むT
iOPcに比して高感度を示すことが明らかである。
【0058】(比較例9)比較例3で得たTiOPcを
原料として用いた以外は実施例24と同様にして電子写
真感光体を作成し、E1/2および分光感度を測定した。
この電子写真感光体のE1/2および分光感度の傾向は、
比較例7と同様の傾向を示し、従来既知の合成法による
塩素化化合物を含むTiOPcの感度は本発明の製造方
で得たTiOPcに比して劣ることが明らかである。
【0059】(実施例25)実施例22で得たアシッド
ペースト処理後の乾燥TiOPc1g、14重量%のポ
リエステル樹脂〔(株)東洋紡社製、バイロン200〕
を含有するジクロロメタン/1,1,2−トリクロロエ
タン混合溶液14gおよびガラスビーズをマヨネーズ瓶
に仕込み、ペイントシェーカーで2時間分散した。この
分散液をアルミニウムマイラーフィルム上にバーコータ
ーを用いて乾燥膜厚が10μmとなるように塗布し、単
層型電子写真感光体を作製した。この電子写真感光体の
1/2および分光感度の傾向は、実施例22と同様の傾
向を示し、下記比較例10で作成した電子写真感光体に
比して高感度であり、本発明の製造方法で得たTiOP
cを用いた単層型電子写真感光体に於いても、従来既知
の合成法による塩素化化合物を含むTiOPcに比して
高感度を示すことが明らかである。
【0060】(比較例10)比較例3で得たTiOPc
を原料として用いた以外は実施例25と同様にして電子
写真感光体を作成し、E1/2および分光感度を測定し
た。この電子写真感光体のE1/2および分光感度の傾向
は、比較例7と同様の傾向を示し、従来既知の合成法に
よる塩素化化合物を含むTiOPcの感度は本発明の製
造方で得たTiOPcに比して劣ることが明らかであ
る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属フタ
ロシアニン類の製造方法によれば、核塩素化不純物や無
金属フタロシアニン等の不純物を含有しない金属フタロ
シアニンを、一段の簡易な反応で得ることができ、その
電子写真特性は従来既知の製造方法により得た金属フタ
ロシアニン比して格段に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得たα型TiOPcのX線
粉末回折図である。
【図2】本発明の実施例2で得たβ型TiOPcのX線
粉末回折図である。
【図3】本発明の実施例22および比較例7で得たα型
TiOPcの分光感度曲線である。
【図4】本発明の実施例23および比較例8で得たD型
TiOPcの分光感度曲線である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 −(C=X)NH2 基を有する化合物
    (式中、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す)および
    /またはアンモニアの存在下に、フタロニトリル類と金
    属アルコキシドとを反応させることを特徴とする金属フ
    タロシアニン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属アルコキシドとして、チタンテトラ
    アルコキシドを用いることを特徴とする請求項1記載の
    金属フタロシアニン類の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記反応を有機溶媒中で行うことを特徴
    とする請求項1または2記載の金属フタロシアニン類の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 上記有機溶媒として、アルコール系溶媒
    を用いることを特徴とする請求項3記載の金属フタロシ
    アニン類の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記−(C=X)NH2 基を有する化合
    物(式中、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す)およ
    び/またはアンモニアとして、一般式R(C=X)NH
    2 (式中、Rはアミノ基、アルキル基またはアリール基
    を、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す)で表される
    化合物および/またはアンモニアを用いることを特徴と
    する請求項1,2,3または4のいずれかに記載の金属
    フタロシアニン類の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記−(C=X)NH2 基を有する化合
    物(式中、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す)およ
    び/またはアンモニアとして、尿素、脂肪族アミドおよ
    び芳香族アミドからなる群から選ばれる1種以上の化合
    物を用いることを特徴とする請求項1,2,3または4
    のいずれかに記載の金属フタロシアニン類の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記−(C=X)NH2 基を有する化合
    物(式中、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す)およ
    び/またはアンモニアとして、尿素および/またはアン
    モニアを用いることを特徴とする請求項1,2,3また
    は4のいずれかに記載の金属フタロシアニン類の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 上記−(C=X)NH2 基を有する化合
    物(式中、Xは酸素原子またはイオウ原子を示す)およ
    び/またはアンモニアとして、尿素を用いることを特徴
    とする請求項1,2,3または4のいずれかに記載の金
    属フタロシアニン類の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1つに記載の金
    属フタロシアニン類の製造方法で得られた金属フタロシ
    アニン類を用いてなることを特徴とする電子写真感光
    体。
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