JPH06285326A - 排煙脱硫方法と排煙脱硫装置 - Google Patents

排煙脱硫方法と排煙脱硫装置

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JPH06285326A
JPH06285326A JP5100131A JP10013193A JPH06285326A JP H06285326 A JPH06285326 A JP H06285326A JP 5100131 A JP5100131 A JP 5100131A JP 10013193 A JP10013193 A JP 10013193A JP H06285326 A JPH06285326 A JP H06285326A
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JP
Japan
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absorption liquid
tank
exhaust gas
stage
liquid
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JP5100131A
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English (en)
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Kazushige Kawamura
和茂 川村
Takashi Kimura
隆志 木村
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
Application filed by Chiyoda Corp, Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd filed Critical Chiyoda Corp
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  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易かつ経済的に排煙の除塵処理、脱硫処理
を行うことができ、かつ所要面積が小さく、既設ボイラ
ーでも容易に採用できるような排煙脱硫方法と装置を提
供する。 【構成】 排ガス冷却除塵室24において、前段吸収液
槽36の吸収液を冷却除塵用スプレー手段50から排ガ
スにスプレーして排ガスの冷却及び除塵を行い、スプレ
ーした吸収液を前段吸収液槽36に回収する。次に、排
ガス脱硫室26において、排ガスを下から上に垂直方向
に流し、後段吸収液槽34の吸収液を脱硫用スプレー手
段52で排ガスにスプレーし、排ガス及び吸収液を多孔
充填物層54に導入して排ガスの脱硫を行うとともに、
スプレーした吸収液を後段吸収液槽34に回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラ−などの燃焼排
ガスから煤塵、亜硫酸ガスなどを除去する排煙脱硫方法
と装置に関し、更に詳細には、排ガスを垂直方向に流し
て脱硫を行う吸収塔方式を採用した省スペ−ス型で低コ
ストの排煙脱硫方法と装置に関する。
【従来の技術】
【0002】石油、石炭等の化石燃料を燃料としている
火力発電所などでは、従来、スプレ−式、充填式等の脱
硫方法により、排ガス処理を行っている。この方法は、
装置として高さの高い吸収塔を使用し、その吸収塔で使
用する吸収液には、石灰、石灰石、水酸化マグネシウ
ム、苛性ソ−ダなどの吸収剤と水とからなるスラリ−液
もしくは水溶液を使って、ボイラーから出る排ガス中の
煤塵、亜硫酸ガスなどを除去している。除去した煤塵
は、その一部が利用されることもあるが、主に廃棄物と
して処理され、亜硫酸ガスは、石膏、硫酸マグネシウ
ム、硫酸ナトリウムなどの硫酸塩にして利用されるか、
又は放流される。
【0003】このような方法による排煙処理は、高さの
高い吸収塔装置を使用していることから、建設費及び運
転費が嵩むので、また広大な装置敷地面積が必要である
ので、より経済的な排煙処理装置の提供が従来から強く
求められていた。そこで、一つの方法として炉内石灰石
吹き込み+塔もしくはダクト水スプレ−方法が提案され
ている。この方法は、粉状の石灰石等をボイラーの炉内
に吹き込み、ボイラーから出た石灰石、消石灰を含む排
煙に水をスプレ−してボイラー内および水スプレー部に
て脱硫させ、煤塵、脱硫生成物を乾燥状態とし、バグフ
イルタ−等の集塵装置でこれら煤塵、脱硫生成物を除去
するものである。また、石炭灰又は消石灰を水に混ぜ、
熱水養生して吸収剤を調製し、排煙中にスプレ−して脱
硫させ、凝集した煤塵、脱硫生成物を乾燥状態とした
後、バグフイルタ−等で煤塵、脱硫生成物を除去する熱
水養生吸収剤+スプレ−ドライ方法も提案されている。
【0004】しかしながら、前者の石灰石吹き込み+水
スプレ−方法は、ボイラ−燃焼効率に対する影響が大き
いため、本来のボイラ−性能を低下させる上に、脱硫率
が比較的低い。また、この方法を既存のボイラーに適用
するには、改造を必要とする。更に、生成する亜硫酸カ
ルシウムなどの亜硫酸塩は、二次公害を発生させる可能
性があり、充分な対策が必要となる。そのためのコスト
は、脱硫、脱塵のためのコストより大きくなる可能性が
大きい。また、後者の熱水養生吸収剤+スプレ−ドライ
方法は、脱硫剤の調製に要する熱水養生操作、造粒操作
などのコストが大きく、脱硫操作に要する全体のコスト
が嵩む。更に、後者の方法も、前者の方法と同様に低脱
硫率、生成する亜硫酸塩による二次公害の問題を抱えて
いる。以上のように、これまでに提案された方法は、実
施するには経済的負担が大きく、特に開発途上国等で採
用するには経済的負担が大き過ぎて適当ではなく、大幅
な改良によるより一層経済的な方法と装置の実現が望ま
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、吸収
液調製用水、補給水等に用いる工業用水として海水など
の低コストの低質な水の使用が可能であって、簡易かつ
経済的に排煙の除塵処理、脱硫処理を行うことができる
とともに、所要面積が小さく、既設ボイラーにも容易に
採用できるような排煙脱硫方法と排煙脱硫装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】上記目的を
達成するために、本発明に係る排煙脱硫方法は、水可溶
性硫酸塩を生成するアルカリを主として含有する吸収剤
を含む前段吸収液槽の吸収液を排ガスにスプレーして排
ガスの冷却及び除塵を行うとともに、スプレーした吸収
液を前段吸収液槽に回収する前段工程と、前段工程を経
た排ガスに水可溶性硫酸塩を生成するアルカリを主とし
て含有する吸収剤を含む後段吸収液槽の吸収液をスプレ
ーし、これら排ガス及び吸収液を多孔充填物層に導入し
て排ガスの脱硫を行うとともに、スプレーした吸収液を
後段吸収液槽に回収する後段工程とを備え、後段吸収液
槽の吸収液に水可溶性硫酸塩を生成するアルカリを主と
して含有する吸収剤を供給して後段工程でスプレーし、
かつ前段吸収液槽及び後段吸収液槽にそれぞれ酸素含有
ガスを導入するとともに、後段吸収液槽の吸収液を前段
吸収液槽に移送するようにしたことを特徴としている。
【0007】本発明に係る排煙脱硫装置は、上述した本
発明方法を実施するため、内部を排ガスが流れる排ガス
冷却除塵室と、排ガス冷却除塵室に設置され、排ガス冷
却除塵室を流れる排ガスに水可溶性硫酸塩を生成するア
ルカリを主として含有する吸収剤を含む吸収液をスプレ
ーする冷却除塵用スプレー手段と、冷却除塵用スプレー
手段によりスプレーされた吸収液を回収する前段吸収液
槽と、前段吸収液槽の吸収液を冷却除塵用スプレー手段
に送る前段吸収液循環機構と、内部を排ガスが下から上
に垂直方向に流れる排ガス脱硫室と、排ガス脱硫室に設
置され、排ガス脱硫室を流れる排ガスに水可溶性硫酸塩
を生成するアルカリを主として含有する吸収剤を含む吸
収液をスプレーする脱硫用スプレー手段と、排ガス脱硫
室の脱硫用スプレー手段設置位置より後方に設置され、
排ガス及び脱硫用スプレー手段によりスプレーされた吸
収液が内部に導入される多孔充填物層と、脱硫用スプレ
ー手段によりスプレーされた吸収液を回収する後段吸収
液槽と、後段吸収液槽の吸収液を脱硫用スプレー手段に
送る後段吸収液循環機構と、脱硫用スプレー手段により
スプレーされる吸収液に水可溶性硫酸塩を生成するアル
カリを主として含有する吸収剤を供給する吸収剤供給機
構と、前段吸収液槽及び後段吸収液槽の吸収液にそれぞ
れ酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給機構と、後
段吸収液槽の吸収液を前段吸収液槽に移送する送液機構
とを備えたことを特徴としている。
【0008】以下、本発明をさらに詳しく説明する。吸収液 本発明において、前段工程及び後段工程で排ガスにスプ
レーする吸収液としては、排ガス中の亜硫酸ガスと反応
して水可溶性の硫酸塩を生成するアルカリを主として含
有する吸収剤の水溶液又は水スラリーを用いる。生成す
る硫酸塩が水可溶性となる吸収剤としては、例えば、M
g(OH)2 、MgCO3 等のMg系吸収剤、NaO
H、NaCO3 等のNa系吸収剤などが挙げられる。
【0009】前段工程 本発明においては、まず、前段工程において吸収液を排
ガスにスプレーして気液接触させ、排ガスの冷却及び除
塵を行うとともに、排ガス中の亜硫酸ガスの一部を吸収
液に酸化吸収し、脱硫を行う。なお、前段工程における
吸収液のスプレー方向は限定されず、排ガスの流れ方向
と同じ向き、交差する向き、対向する向きのいずれでも
よい。本発明においては、装置全体として所定の除塵性
能を確保できるように前段工程の運転条件を設定する。
この運転条件は、装置の脱硫性能と無関係に設定するこ
とができる。また、石炭焚排ガスを処理対象にした場
合、高濃度煤塵(フライアッシュ)を含む排ガスの処理
を行うことになるが、本発明では前段工程で排ガスから
煤塵を除去するので、後段工程では吸収液スプレーの液
滴径等を自由に設定することができる。本発明は、この
ように電気集塵機を用いずに排ガスの除塵を行うため、
電気集塵機コストを低減することができるものである。
【0010】後段工程 後段工程においては、前段工程を経た排ガスを下から上
に垂直方向に流し、吸収液を排ガス中にスプレーすると
ともに、これら排ガス及び吸収液を多孔充填物層の内部
に導入して排ガスの脱硫を行う。これにより、まず排ガ
スと吸収液とが吸収液をスプレーした時点で気液接触
し、次いで多孔充填物層内に導入された吸収液が多孔充
填物の表面に付着してこの吸収液と排ガスとが気液接触
し、さらに排ガスの風力によって多孔充填物の表面から
気液接触の液表面が更新された吸収液が飛散してこの吸
収液と排ガスとが気液接触する。このため、排ガスと吸
収液との気液接触が効率的に行われ、排ガスの脱硫が効
果的に行われる。
【0011】多孔充填物層 多孔充填物層は、多孔充填物によって構成する。ここ
で、多孔充填物とは、単位面積あたりの表面積の大きい
充填物で、気体通過性の良好なものをいう。このような
多孔充填物としては、例えばエキスパンドメタルが挙げ
られる。多孔充填物層は、1つの多孔充填物で形成して
もよく、複数の多孔充填物で形成してもよい。なお、多
孔充填物層の長さ(多孔充填物層と排ガスとの接触長
さ)は、所定脱硫率等によって適宜に設定する。また、
多孔充填物層を構成する多孔充填物の一部又は全部は、
その前面(排ガスが当たる面)を排ガスの流れ方向に対
して傾斜させることが好ましい。これにより吸収液が多
孔充填物層の内部に容易に流入するため、前述したよう
に、吸収液をいったん多孔充填物の表面に捕集し、多孔
充填物上で気液接触させた後、さらにその吸収液を気液
接触の液表面を更新させて多孔充填物から飛散させ、再
度液滴として気液接触させることが容易になる。この場
合、多孔充填物層の前面の傾斜角度は排ガスの流れ方向
に対して5度以上90度未満、特に20〜60度程度と
することが好ましい。傾斜角度が5度未満であると吸収
液の捕集、飛散効果が低下することがあり、90度にな
ると気体通過性が悪くなる。
【0012】吸収液槽 本発明では、前段工程においては前段吸収液槽の吸収液
を排ガスにスプレーし、スプレーした吸収液を前段吸収
液槽に回収する。後段工程において後段吸収液槽の吸収
液を排ガスにスプレーし、スプレーした吸収液を後段吸
収液槽に回収する。これにより、排ガス中に含まれる煤
塵、HCl、HF等の不純物の後段吸収液槽への流入を
最少にし、後段吸収液槽の吸収液中への不純物の蓄積を
最少にすることができる。後段吸収液槽の吸収液には後
段吸収液槽とスプレーとの循環ラインに水可溶性硫酸塩
を生成するアルカリを主として含有する吸収剤を供給し
てスプレーすることが好ましい。
【0013】本発明では、前段吸収液槽及び後段吸収液
槽にそれぞれ例えば空気等の酸素含有ガスを導入する。
これにより、排ガスと気液接触した吸収液に含まれる亜
硫酸を酸化することができる。後段吸収液槽への酸素含
有ガスの導入量は、後段吸収液槽の吸収液中の亜硫酸濃
度が0.01〜0.35モル/リットル、特に0.02
5〜0.2モル/リットルとなるように設定することが
望ましい。前段吸収液槽の吸収液の亜硫酸濃度は成り行
きであり、当然後段吸収液槽の吸収液より低濃度であ
る。
【0014】本発明では、後段吸収液槽の吸収液中の亜
硫酸の一部を空気によって酸化し、硫酸マグネシウム等
にしたのち、前段吸収液槽に移送して排ガスの冷却と除
塵に供する。このように吸収液を循環使用することによ
り、吸収液の使用量を減らし、運転コストを低くするこ
とができる。吸収液を循環使用する場合、前段吸収液槽
の吸収液のpHを4.0〜6.5、後段吸収液槽の吸収
液のpHを4.5〜7.0とし、かつ前段吸収液槽の吸
収液のpHを後段吸収液槽の吸収液のpHよりも小さく
することが好ましい。それは、pHがこの範囲であれば
高い脱硫性能が得られ、十分な酸化も達成できるからで
あり、これによって吸収剤の使用効率が向上する。特に
吸収剤としてMgCO3 を用いた場合、MgCO3 は溶
解速度が比較的小さいので、後段吸収液槽を前段及び後
段に分けてそのpHを変える効果は大きい。また、Mg
CO3 を用いた場合、前段吸収液槽及び後段吸収液槽の
吸収液のpHをそれぞれ前記の範囲内で低い値にした方
が好ましい。
【0015】最終酸化槽 本発明においては、後段吸収液槽から吸収液が移送され
る最終酸化槽を設け、この最終酸化槽で亜硫酸の完全な
酸化を行うことが好ましい。このように後段吸収液槽、
前段吸収液槽及び最終酸化槽の三段で亜硫酸の酸化を完
了させることにより、二次公害の発生を確実に防止する
ことができる。前段吸収液槽及び後段吸収液槽の吸収液
は脱硫、酸化に供するため前述したpH範囲としたが、
最終酸化槽では酸化を優先させるために吸収液のpHを
酸性サイドに制御する。なお、最終酸化槽の吸収液に
は、pH制御のため必要に応じ硫酸等の酸を添加しても
よい。
【0016】中和槽 本発明では、さらに最終酸化槽から吸収液が移送される
中和槽を設け、この中和槽で吸収液のpHを中性とする
ことが望ましい。このときに用いる中和剤としては、例
えば水酸化マグネシウム等の亜硫酸ガスの吸収剤として
用いているものを使用することが好ましい。また、反応
が完結しないと中和剤のロスが生じるため、反応速度の
速い中和剤を用いることが望ましい。
【0017】沈降槽 本発明では、中和槽から吸収液が移送される沈降槽と沈
降槽に連絡する固液分離機とを設け、沈降槽で固体が濃
縮されたスラリーを固液分離機に導入して固形物部と液
体部とに分離し、上記液体部を沈降槽の上澄液と混合す
ることができる。すなわち、吸収した亜硫酸ガスを水可
溶性硫酸塩として放出する場合、排水量が多くなるの
で、沈降槽を設けることによって固液分離を効率良く行
う。沈降槽としては、シックナー、単なる槽、あるいは
後述する実施例に示すように傾斜板を設けた槽などが用
いられる。
【0018】沈澱池 中和槽で中和を行った吸収液は、煤塵埋立処分池等の沈
澱池に移送し、この沈澱池で煤塵等の固形物を沈降分離
した後、上澄み液を放流することができる。固形物の沈
降速度が遅い場合や沈澱池が小さい場合には、清澄な上
澄み液が得られるように吸収液に凝集剤を添加してもよ
い。沈澱池を設けることにより、運転、保守が煩雑な上
トラブルが多く装置コストが高いフィルタープレスなど
の固液分離機器が不要となる。なお、沈澱池で沈降した
煤塵等はその地で処分することもでき、既設のボイラー
ボトム灰処分場などに輸送して処分することもできる。
【0019】ミストエリミネ−タ− 本発明では、後段工程を経た排ガスをミストエリミネ−
タ−に導入し、ミストエリミネ−タ−で排ガス中のミス
トを除去した後、煙突から大気中に放出することができ
る。
【0020】後段吸収液槽、最終酸化槽、中和槽の設置
態様 後段吸収液槽等の設置態様に限定はないが、四角形容器
を堰板により分割してその内部に前段吸収液槽及び後段
吸収液槽を順次形成し、これらを直列に隣接させ、後段
吸収液槽から前段吸収液槽に堰板の高低差を利用して吸
収液をオーバーフローさせる設置態様が好適に採用され
る。これにより、送液に用いるポンプの台数を減少させ
ることができる。また、後段吸収液槽等の他の好適な設
置態様としては、四角形容器を堰板により分割してその
内部に前段吸収液槽、後段吸収液槽、最終酸化槽、中和
槽を順次形成し、それぞれを直列に隣接させ、前段吸収
液槽から後段吸収液槽、最終酸化槽、中和槽に堰板の高
低差を利用して吸収液を順次オーバーフローさせる態様
が挙げられる。これにより、別置きの槽が不要となると
ともに、最終酸化槽、中和槽に酸素含有ガスを導入する
別の配管や最終酸化槽から出たガスを排出するガス排出
管が不要となり、コスト削減となる。
【0021】その他 本発明では、前段工程と後段工程との間の排ガス通過部
にミストエリミネーターを設け、その洗浄水を前段吸収
液槽に流入させる構造とすることができる。これによ
り、排ガスの冷却除塵に用いた吸収液が後段吸収液槽に
流入することを良好に防止できる。
【0022】また、本発明では、前段工程と後段工程と
の間の排ガス通過部において排ガスを水平方向に流し、
吸収液を排ガスにその流れ方向と同じ向きにスプレーす
るとともに、これら排ガス及び吸収液を多孔充填物層に
導入して排ガスの脱硫を行うことができる。これにより
排ガスと吸収液との気液接触が効率的に行われ、排ガス
の脱硫が効果的に行われる。また、後段吸収液槽の上部
空間において飛散した吸収液の一部(特に固形物を含む
液滴や大粒径液滴)が重力落下し、排ガスと吸収液の気
液分離が良好に行われる。なお、スプレーした吸収液は
前段吸収液槽に流入する構造としてもよく、後段吸収液
槽に流入する構造としてもよいこれに対し、従来排ガス
と吸収液との気液接触方法として知られるガス十字流方
式(水平に流れる排ガスに上方から下方に向けてスプレ
ーすることにより気液接触させる方式)では、かかる効
果は得られない。すなわち、ガス十字流方式では、多孔
充填物層の上部では液の亜硫酸ガス吸収能力が大きい
(主として高pHのため)ので、脱硫反応が良好に行わ
れるが、下部では液の吸収能力が低下する(pH低下の
ため)ので、脱硫率が悪くなる。上述したガス水平流方
式による気液接触方法は、ガス十字流方式の欠点を解消
し、多孔充填物層内における上下方向の脱硫率の変化を
最小限に抑えて、脱硫効率を最大限に向上させたもので
ある。
【0023】低質の工業用水を使用する場合 本発明では、吸収液調製用水、補給水等に用いる工業用
水として海水などの低質な水を使用可能にするため、下
記、のことを行うことができる。 工業用水を後段吸収液槽により多く投入する。あるい
は後段の吸収液循環ラインに工業用水を投入する。 前述したように、前段工程で前段吸収液槽の吸収液を
排ガスにスプレーし、スプレーした吸収液を前段吸収液
槽に回収するとともに、後段工程で後段吸収液槽の吸収
液を排ガスにスプレーし、スプレーした吸収液を後段吸
収液槽に回収する。これにより、排ガス中に含まれる煤
塵、HCl、HF等の不純物の後段吸収液槽への流入を
最少にする。すなわち、排ガスは通常140℃程度(場
合によっては400℃に達することもある)で排ガス冷
却除塵室に流入し、冷却除塵用スプレーによって冷却さ
れるので、排ガス中の水蒸気濃度が上昇し、工業用水の
一部は排ガスとともに排出され、工業用水中の不純物は
濃縮される。しかし、吸収液槽を前段及び後段の少なく
とも2つに分割することにより、後段吸収液槽の吸収液
中への不純物の蓄積を最少にすることができる。 上記、により、後段吸収液槽の吸収液をより脱硫に
適した性状、すなわちより低塩類濃度にすることができ
る。
【0024】吸収液中にカルシウムが混入する場合 本発明では、カルシウムを含有していたり、不純物含有
量の多い低質の吸収剤を使用可能にする場合、下記イ、
ロのことを行うことができる。イ.吸収液中にカルシウ
ムが含まれていると、石膏、亜硫酸石膏を生成して多孔
充填物層等の石膏スケーリングの原因となる。このよう
な場合、吸収液槽中の石膏溶解濃度を1〜20%、好ま
しくは1〜10%に制御することにより、石膏スケーリ
ングを効果的に防止することができる。石膏スケーリン
グを防止するためには、通常は吸収液中の石膏溶解濃度
を5%以上にする必要があるが、本発明では石膏の生成
量が少ないため、通常より少ない1%で効果がある。な
お、20%以上ではポンプやスプレーノズルのエロージ
ョンが発生する。そのため、本発明では、吸収液槽に石
膏濃縮機構(例えば後述する実施例に示したような仕切
板や傾斜板を用いた石膏濃縮機構)を設け、吸収液中の
石膏溶解濃度を前記範囲とすることにより、低質のMg
系吸収剤、Na系吸収剤でも使用可能となる。なお、前
段工程は多孔充填物を用いなくてもよいため、多孔充填
物を用いる後段工程に比べて耐スケーリング性がある。
したがって、後段吸収液槽のみに石膏濃縮機構を設け、
前段吸収液槽では石膏が析出するようにしてもよいが、
後段吸収液槽及び前段吸収液槽の両方に石膏濃縮機能を
設けることもできる。ロ.工業用水(海水も可能)が多
量に使用でき、かつ大量に放流できる場合には、石膏、
亜硫酸石膏が析出しないように、後段吸収液槽等に工業
用水をその投入量、投入箇所を適宜設定して投入するこ
ともできる。石炭焚排ガスを処理対象とする場合には、
煤塵からカルシウムが溶出するので、上記イ、ロに示し
た石膏、亜硫酸石膏の析出に対する対策は必ず採ること
が望ましい。
【0025】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。実施例1 図1は本発明排煙脱硫装置の一実施例を示す模式的構造
図である。図1に示す装置10は、内部に排ガス冷却除
塵室、排ガス脱硫室、後段吸収液槽、前段吸収液槽、最
終酸化槽、中和槽等を有する装置本体12と、吸収剤
(本例では水酸化マグネシウム)の水溶液又は水スラリ
ーを調製、供給する吸収剤供給機構14と、空気等の酸
素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給機構16と、工
業用水供給機構18と、中和剤供給機構20と、煤塵埋
立処分池(沈澱池)22とを備えている。
【0026】装置本体12には、上流側に排ガス冷却除
塵室24、下流側に吸収塔式の排ガス脱硫室26が形成
され、排ガス入口28から装置本体12内に流入した排
ガス30が排ガス冷却除塵室24内を斜め下方向に流
れ、次いで排ガス脱硫室26内を下から上に垂直方向に
流れた後、排ガス出口32から流出するようになってい
る。また、装置本体12の下部には、四角容器状の後段
吸収液槽34、前段吸収液槽36、最終酸化槽38及び
中和槽40が堰板42,44,46で区切られた状態で
互いに隣接して設けられ、後段吸収液槽34内の吸収液
が前段吸収液槽36、最終酸化槽38及び中和槽40に
順次オーバーフローするようになっている。
【0027】排ガス冷却除塵室24内には、工業用水ス
プレー手段48、冷却除塵用スプレー手段50が上流側
から下流側にかけて順次設置されている。工業用水スプ
レー手段48は、工業用水供給機構18に配管を介して
連絡しており、冷却除塵用スプレー手段50を濡らして
その閉塞を防止するため、広角度に工業用水をスプレー
する。冷却除塵用スプレー手段50は、前段吸収液槽3
6に配管、ポンプを介して連絡しており、前段吸収液槽
36の吸収液をスプレーする。
【0028】排ガス脱硫室26内には、前側脱硫用スプ
レー手段52、多孔充填物層54、後側脱硫用スプレー
手段56、前側工業用水スプレー手段58、ミストエリ
ミネーター60、後側工業用水スプレー手段62が上流
側から下流側にかけて順次設置されている。前側脱硫用
スプレー手段52及び前側工業用水スプレー手段58の
噴射口はいずれも下流側を向いており、吸収液及び工業
用水を排ガスにその流れ方向と同じ向きにスプレーする
ようになっている。後側脱硫用スプレー手段56及び後
側工業用水スプレー手段62の噴射口はいずれも上流側
を向いており、吸収液及び工業用水を排ガスにその流れ
方向と逆の向きにスプレーするようになっている。
【0029】脱硫用スプレー手段52,56は、吸収剤
供給機構14及び後段吸収液槽34と配管、ポンプを介
して連絡しており、吸収剤の水溶液又は水スラリーと後
段吸収液槽34の吸収液との混合液を多孔充填物層54
に向けてスプレーする。工業用水スプレー手段58,6
2は、工業用水供給機構18に配管を介して連絡してお
り、ミストエリミネーター60に向けて工業用水をスプ
レーする。また、工業用水吸収手段18と後段吸収液槽
34とは配管を介して連絡しており、工業用水供給手段
18から後段吸収液槽34に工業用水が直接供給される
ようになっている。
【0030】後段吸収液槽34、前段吸収液槽36、最
終酸化槽38及び中和槽40の底部には、それぞれ酸素
含有ガス供給機構16と配管を介して連絡する酸素含有
ガスバブリング手段64が設けられ、各槽内の吸収液に
酸素含有ガスがバブリングされるようになっている。ま
た、中和槽40と中和剤供給機構20とは配管を介して
連絡され、中和剤供給機構20から中和槽40に中和剤
が供給されるようになっている。さらに、中和槽40と
煤塵埋立処分池22とは配管を介して連絡され、中和槽
40の吸収液が煤塵埋立処分池22に移送されるように
なっている。
【0031】本装置10において、多孔充填物層54
は、多孔充填物として図2に示すような多数の孔66を
有するエキスパンドメタル68を複数個並べることによ
って構成されている。このエキスパンドメタル68は、
その前面70(排ガスが当たる面)と排ガス30の流れ
方向との角度Xが5度以上90度未満に形成され、前面
70が排ガス30の流れ方向に対して傾斜している。そ
して、これにより前段脱硫用スプレー手段52からスプ
レーされた吸収液が多孔充填物層54の内部に容易に流
入するようになっている。
【0032】本実施例の装置10を用いた排ガスの脱硫
処理は、以下のように行われる。 送風機(図示せず)の作動によって排ガスが排ガス入
口28から排ガス冷却除塵室24内に導入される。排ガ
スは排ガス冷却除塵室24内を斜め下向きに流れる。な
お、排ガスの空塔速度は、1.5〜5.0m/秒程度と
することが好ましい。 排ガスに工業用水スプレー手段48によって工業用水
がスプレーされ、冷却除塵用スプレー手段50によって
前段吸収液槽36の吸収液がスプレーされる。これによ
り、排ガスの冷却及び除塵が行われる。 排ガス冷却除塵室24を出た排ガスは前段吸収液槽3
6及び後段吸収液槽34の上方空間部を水平方向に流れ
て排ガス脱硫室26内に流入する。排ガスは排ガス脱硫
室26内を下から上に垂直方向に流れる。 吸収剤供給機構14から供給された吸収剤水溶液又は
水スラリーと後段吸収液槽34の吸収液との混合液が前
側脱硫用スプレー手段52によって排ガスにスプレーさ
れた後、排ガス及び吸収液は多孔充填物層54に流入す
る。また、後側脱硫用スプレー手段56から多孔充填物
層54に向けて同じ混合液がスプレーされる。これによ
り排ガスの脱硫が行われる。 多孔充填物層54を出た排ガスはミストエリミネ−タ
−60に導入され、ここで排ガス中のミストが完全に除
去される。ミストが除去された排ガスは排ガス出口32
から流出する。
【0033】また、本実施例の装置において、排ガスの
脱硫等に用いた吸収液の処理は、以下のように行われ
る。 脱硫用スプレー手段52,56によってスプレーされ
た吸収液は、後段吸収液槽34に回収される。後段吸収
液槽34内の吸収液には酸素含有ガスがバブリングさ
れ、吸収液に含まれる亜硫酸が酸化される。工業用水ス
プレー手段58,62によってスプレーされた工業用水
も後段吸収液槽34に回収される。 後段吸収液槽34の吸収液は前段吸収液槽36にオー
バーフローされ、また冷却除塵用スプレー手段50によ
ってスプレーされた吸収液が前段吸収液槽36に回収さ
れる。前段吸収液槽36内の吸収液には酸素含有ガスが
バブリングされ、吸収液に含まれる亜硫酸が酸化され
る。工業用水スプレー手段48によってスプレーされた
工業用水も前段吸収液槽36に回収される。 前段吸収液槽36内の吸収液は、最終酸化槽38にオ
ーバーフローされる。最終酸化槽38内の吸収液には酸
素含有ガスがバブリングされ、吸収液に含まれる亜硫酸
の残りが酸化される。 最終酸化槽38内の吸収液は、中和槽40にオーバー
フローされる。中和槽40内の吸収液には酸素含有ガス
がバブリングされるとともに、中和剤供給機構20から
中和剤が添加され、吸収液が中和される。 中和槽40内の吸収液は煤塵埋立処分池22に送ら
れ、ここで固形物が沈降分離される。
【0034】実施例2 図3は本発明排煙脱硫装置の他の実施例を示す模式的構
造図である。図3において、図1に示した装置と同一構
成の部分には同一参照符号を付してその説明を省略す
る。図3に示す装置100においては、装置本体12の
外部に四角形容器72が設けられ、この四角形容器72
内に四角容器状の最終酸化槽38及び中和槽40が堰板
46で区切られた状態で互いに隣接して設けられてお
り、最終酸化槽38の吸収液が中和槽40にオーバーフ
ローするようになっている。後段吸収液槽36と最終酸
化槽38とは配管を介して連絡され、後段吸収液槽36
の吸収液が最終酸化槽38に移送されようになっている
とともに、中和槽40と吸収剤供給機構14とは配管を
介して連絡され、吸収剤供給機構14から中和槽40に
吸収剤の水溶液又は水スラリーが中和剤として供給され
るようになっている。また、排ガス冷却除塵室24と排
ガス脱硫室26との間の排ガスが水平方向に流れる排ガ
ス通過部に工業用水スプレー手段74とミストエリミネ
ーター76が上流側から下流側にかけて順次設置され、
排ガスがミストエリミネーター76を通ることにより排
ガス中のミストが除去されるようになっているととも
に、工業用水スプレー手段74からスプレーされた工業
用水が前段吸収液槽36に回収されるようになってい
る。本実施例の装置100は、排ガスの冷却除塵に用い
た吸収液が後段吸収液槽34に流入することを確実に防
止できるものである。なお、本実施例の装置100を用
いた排ガスの脱硫処理及び脱硫等に用いた吸収液の処理
は、実施例1の装置10とほぼ同様であるため、その説
明を省略する。
【0035】実施例3 図4は本発明排煙脱硫装置の他の実施例を示す模式的構
造図である。図4において、図3に示した装置と同一構
成の部分には同一参照符号を付してその説明を省略す
る。図4に示す装置200においては、排ガス冷却除塵
室24と排ガス脱硫室26との間の排ガスが水平に流れ
る排ガス通過部に工業用水スプレー手段78、脱硫用ス
プレー手段80、多孔充填物層82が上流側から下流側
にかけて順次設置されている。これらスプレー手段7
8、80の噴射口はいずれも下流側を向いており、工業
用水及び吸収液を排ガスの流れ方向と同じ向きにスプレ
ーするようになっている。そして、排ガス冷却除塵室2
4を出た排ガスに工業用水スプレー手段78によって工
業用水がスプレーされ、さらに吸収剤供給機構14から
供給された吸収剤水溶液又は水スラリーと後段吸収液槽
34の吸収液との混合液が脱硫用スプレー手段80によ
って排ガスにスプレーされた後、排ガス及び吸収液は多
孔充填物層82に流入する。これにより排ガスの脱硫が
行われる。スプレーされた吸収液は後段吸収液槽に流入
する。本実施例の装置200は、排ガスの脱硫をより効
果的に行うことができるものである。なお、本実施例の
装置200を用いた排ガスの脱硫処理及び脱硫等に用い
た吸収液の処理は、実施例1の装置10とほぼ同様であ
るため、その説明を省略する。
【0036】実施例4 図5は本発明排煙脱硫装置のさらに他の実施例を示す模
式的構造図である。本装置は、実施例1の装置の後段吸
収液槽及び前段吸収液槽に石膏濃縮機構を設けたもの
で、吸収液中にカルシウムが混入する場合に好適に使用
できるものである。なお、図5において、図1に示した
装置と同一構成の部分には同一参照符号を付してその説
明を省略する。また、図5には図1に示した装置と異な
る部分(後段吸収液槽及び前段吸収液槽)のみを表示す
る。
【0037】図5に示す装置300においては、後段吸
収液槽34内及び前段吸収液槽36内に、堰板42及び
44に近接して仕切板84及び86が堰板42及び44
に対向して設置されている。仕切板84、86の上端は
吸収液の液面より上方に突出し、下端は吸収液槽34、
36の底面と離間している。そして、これにより、堰板
42と仕切板84との間、堰板44と仕切板86との間
にそれぞれ吸収液上昇部88、90が形成されている。
また、酸素含有ガスバブリング手段64の噴射口は、吸
収液上昇部の下部とそれ以外の部分の下部にそれぞれ配
置されている。
【0038】本例の装置300において、後段吸収液槽
液34内の吸収液は吸収液上昇部88を上昇して前段吸
収液槽36にオーバーフローし、前段吸収液槽36の吸
収液は吸収液上昇部90を上昇して最終酸化槽38にオ
ーバーフローする。したがって、後段吸収液槽34内の
吸収液中に石膏粒子が生じても、大きい粒子はその重力
によって吸収液上昇部88を上昇せず、前段吸収液槽3
6に入らないので、後段吸収液槽34内に石膏が濃縮さ
れる。同様に、前段吸収液槽36内の吸収液中に石膏粒
子が生じても、大きい粒子はその重力によって吸収液上
昇部90を上昇せず、最終酸化槽38に入らないので、
前段吸収液槽36内に石膏が濃縮される。この場合、各
吸収液上昇部88、90の下部からバブリングする酸素
含有ガスの量を調節することにより、吸収液上昇部8
8、90における石膏粒子の上昇速度(石膏粒子の大き
さ)を調節して各吸収液槽34、36における石膏濃度
を制御することができる。
【0039】なお、本例では石膏濃縮機構として仕切板
84、86を用いたが、仕切板に代えて図6に示すよう
な傾斜板92、94を設置し、この傾斜板92、94で
吸収液上昇部88、90を形成することによっても、同
様の石膏濃縮効果を得ることができる。また、図示しな
いが、石膏濃縮機構としては、吸収液の輸送配管、例え
ば前段吸収液槽の吸収液を冷却除塵用スプレー手段に送
る配管や後段吸収液槽の吸収液を脱硫用スプレー手段に
送る配管に液体サイクロン等の粒子回収装置を設置し、
吸収液の輸送配管中を流れる石膏粒子を任意の吸収液槽
に回収するようにしてもよい。さらに、吸収液の輸送配
管への粒子回収装置の設置に代えて、吸収液槽内のポン
プへの吸収液流出口近傍に堰板や傾斜板を配置してもよ
い。
【0040】実施例5 図7は、実施例1の装置において中和槽40と煤塵埋立
処分池22との間に沈降槽及び沈降槽に連絡する固液分
離機を設けた実施例を示すフロー図である。本例の装置
は、固液分離を効率的に行うことができるものである。
なお、図7において、図1に示した装置と同一構成の部
分には同一参照符号を付してその説明を省略する。ま
た、図5には図1に示した装置と異なる部分(沈降槽及
び固液分離機)のみを表示する。図7に示す装置400
においては、中和槽40から吸収液が移送される沈降槽
402と、沈降槽402に連絡する固液分離機404と
が設けられている。そして、沈降槽402で固体が濃縮
されたスラリー406を固液分離機404に導入して固
形物部408と液体部410とに分離し、液体部410
を沈降槽402の上澄液と混合するようになっている。
沈降槽402としては、シックナーや単なる槽の他、図
8に示すように内部に複数の前段傾斜板412及び後段
傾斜板414を設けたものを用いることができる。図8
の沈降槽402において、前段傾斜板412及び後段傾
斜板414は、図9に示すように方向が対称で傾斜角度
(x、y)が等しい傾きを有する。また、前段傾斜板4
12の傾斜角度は槽の傾斜底壁416の傾斜角度と同一
であることが好ましい。
【0041】実験例 500〜3000m3N/Hrの排ガス処理能力を有す
る前記実施例1の装置10を用いてボイラー燃焼排ガス
の脱硫処理を行ったところ、脱硫率は70〜98%であ
った。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る排煙
脱硫方法と装置は、排ガスを垂直方向に流して脱硫を行
う吸収塔方式を採用し、多孔充填物層を用いて吸収液と
排ガスとの気液接触を行わせるようにしたので、脱硫効
率の向上、装置構成のコンパクト化、ダクトワークのシ
ンプル化、装置運転の容易化、排ガス導入用送風機の動
力軽減を達成することがができ、装置の製造コスト、運
転コストを低減させることができる。また、本発明によ
れば、吸収液槽を前段と後段の2つに分割したことによ
り、吸収液調製用水、補給水等に用いる工業用水として
海水などの低コストの低質な水を用いることができる。
さらに、本発明によれば、特殊な機材を用いることな
く、装置費の低減を図ることができる。したがって、本
発明は、簡易かつ経済的に排煙の効率的な処理を行うこ
とができるとともに、所要面積が小さく、既設ボイラー
でも容易に採用できるような排煙脱硫方法と装置を実現
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明排煙脱硫装置の一実施例を示す概略構成
図である。
【図2】図1の装置の多孔充填物層を構成するエキスパ
ンドメタルを示すもので、(A)は底面図、(B)は部
分拡大斜視図、(C)は(B)図CーC線に沿った断面
図である。
【図3】本発明排煙脱硫装置の他の実施例を示す概略構
成図である。
【図4】本発明排煙脱硫装置のさらに他の実施例を示す
概略構成図である。
【図5】吸収液槽に設けた石膏濃縮機構を示す部分概略
構成図である。
【図6】吸収液槽に設けた石膏濃縮機構の他の例を示す
部分概略構成図である。
【図7】中和槽に沈降槽を連結した本発明排煙脱硫装置
を示す部分概略構成図である。
【図8】沈降槽の一例を示す本発明排煙脱硫装置の部分
概略構成図である。
【図9】図8の沈降槽における前段傾斜板及び後段傾斜
板の傾斜態様を示す説明図である。
【符号の説明】
10 排煙脱硫装置 14 吸収剤供給機構 16 酸素含有ガス供給機構 22 煤塵埋立処分池(沈澱池) 24 排ガス冷却除塵室 26 排ガス脱硫室 34 後段吸収液槽 36 前段吸収液槽 38 最終酸化槽 40 中和槽 50 冷却除塵用スプレー手段 52 脱硫用スプレー手段 54 多孔充填物層 56 脱硫用スプレー手段 60 ミストエリミネーター 64 酸素含有ガスバブリング手段 68 エキスパンドメタル(多孔充填物) 100 排煙脱硫装置 200 排煙脱硫装置 300 排煙脱硫装置 400 排煙脱硫装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水可溶性硫酸塩を生成するアルカリを主
    として含有する吸収剤を含む前段吸収液槽の吸収液を排
    ガスにスプレーして排ガスの冷却及び除塵を行うととも
    に、スプレーした吸収液を前段吸収液槽に回収する前段
    工程と、 前段工程を経た排ガスに水可溶性硫酸塩を生成するアル
    カリを主として含有する吸収剤を含む後段吸収液槽の吸
    収液をスプレーし、これら排ガス及び吸収液を多孔充填
    物層に導入して排ガスの脱硫を行うとともに、スプレー
    した吸収液を後段吸収液槽に回収する後段工程とを備
    え、 後段吸収液槽の吸収液に水可溶性硫酸塩を生成するアル
    カリを主として含有する吸収剤を供給して後段工程でス
    プレーし、かつ前段吸収液槽及び後段吸収液槽にそれぞ
    れ酸素含有ガスを導入するとともに、後段吸収液槽の吸
    収液を前段吸収液槽に移送するようにしたことを特徴と
    する排煙脱硫方法。
  2. 【請求項2】 後段吸収液槽内で石膏もしくは亜硫酸石
    膏を濃縮しつつ後段吸収液槽から前段吸収液槽への吸収
    液の移送を行うようにしたことを特徴とする請求項1記
    載の排煙脱硫方法。
  3. 【請求項3】 内部を排ガスが流れる排ガス冷却除塵室
    と、 排ガス冷却除塵室に設置され、排ガス冷却除塵室を流れ
    る排ガスに水可溶性硫酸塩を生成するアルカリを主とし
    て含有する吸収剤を含む吸収液をスプレーする冷却除塵
    用スプレー手段と、 冷却除塵用スプレー手段によりスプレーされた吸収液を
    回収する前段吸収液槽と、 前段吸収液槽の吸収液を冷却除塵用スプレー手段に送る
    前段吸収液循環機構と、 内部を排ガスが下から上に垂直方向に流れる排ガス脱硫
    室と、 排ガス脱硫室に設置され、排ガス脱硫室を流れる排ガス
    に水可溶性硫酸塩を生成するアルカリを主として含有す
    る吸収剤を含む吸収液をスプレーする脱硫用スプレー手
    段と、 排ガス脱硫室の脱硫用スプレー手段設置位置より後方に
    設置され、排ガス及び脱硫用スプレー手段によりスプレ
    ーされた吸収液が内部に導入される多孔充填物層と、 脱硫用スプレー手段によりスプレーされた吸収液を回収
    する後段吸収液槽と、 後段吸収液槽の吸収液を脱硫用スプレー手段に送る後段
    吸収液循環機構と、 脱硫用スプレー手段によりスプレーされる吸収液に水可
    溶性硫酸塩を生成するアルカリを主として含有する吸収
    剤を供給する吸収剤供給機構と、 前段吸収液槽及び後段吸収液槽の吸収液にそれぞれ酸素
    含有ガスを供給する酸素含有ガス供給機構と、 後段吸収液槽の吸収液を前段吸収液槽に移送する送液機
    構とを備えたことを特徴とする排煙脱硫装置。
  4. 【請求項4】 後段吸収液槽の吸収液中に石膏もしくは
    亜硫酸石膏を濃縮する石膏濃縮機構を設けたことを特徴
    とする請求項3記載の排煙脱硫装置。
  5. 【請求項5】 前段吸収液槽の吸収液のpHを4.0〜
    6.5、後段吸収液槽の吸収液のpHを4.5〜7.0
    とし、かつ前段吸収液槽の吸収液のpHを後段吸収液槽
    の吸収液のpHよりも小さくするように調整可能とした
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の排煙脱硫装置。
  6. 【請求項6】 後段吸収液槽から吸収液が移送される最
    終酸化槽と、最終酸化槽から吸収液が移送される中和槽
    と、最終酸化槽の吸収液に酸素含有ガスを供給する酸素
    含有ガス供給機構と、中和槽に吸収液の中和剤を供給す
    る中和剤供給機構とを備えたことを特徴とする請求項
    3、4又は5記載の排煙脱硫装置。
  7. 【請求項7】 中和槽から吸収液が移送される沈殿池を
    設け、該沈澱池で固形物を沈降分離するようにしたこと
    を特徴とする請求項6記載の排煙脱硫装置。
  8. 【請求項8】 中和槽から吸収液が移送される沈降槽と
    沈降槽に連絡する固液分離機とを設け、沈降槽で固体が
    濃縮されたスラリーを固液分離機に導入して固形物部と
    液体部とに分離し、該液体部を沈降槽の上澄液と混合す
    るようにしたことを特徴とする請求項6記載の排煙脱硫
    装置。
  9. 【請求項9】 排ガス脱硫室の多孔充填物層設置位置よ
    り後方にミストエリミネ−タ−を設置し、該ミストエリ
    ミネ−タ−で排ガス中のミストを除去するようにしたこ
    とを特徴とする請求項3から8のうちのいずれか1項に
    記載の排煙脱硫装置。
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