JPH06278101A

JPH06278101A - 電動丸鋸

Info

Publication number: JPH06278101A
Application number: JP6778193A
Authority: JP
Inventors: Shinji Yamamoto; 真二山本; Akio Goto; 章夫後藤; Haruki Nagasaki; 春樹長崎
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1993-03-26
Filing date: 1993-03-26
Publication date: 1994-10-04

Abstract

(57)【要約】【目的】重量バランスが良い上に不要なモーメントが
生じることがなく、切断作業を容易に且つ正確に行うこ
とができる。【構成】回転駆動される丸鋸刃３の回転面内に、この
丸鋸刃３の回転駆動用のモータ５を配置する。丸鋸刃３
の回転面内に重量物であるモータ５が位置するために、
重心を丸鋸刃３の回転面内に位置させることができて、
左右バランスのとれたものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は携帯型の電動丸鋸に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】携帯型の電動丸鋸としては各種のものが
提供されているが、従来の電動丸鋸では、その丸鋸刃と
これの駆動用のモータとが、丸鋸刃の軸方向にずれたと
ころに配設されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このために、電動丸鋸
の重心が丸鋸刃よりも重量物であるモータ側に片寄った
ところに位置したものとなっており、丸鋸刃による切断
に際して、その重心と、丸鋸刃による切断位置との間で
生じるモーメントが、丸鋸刃による真っすぐな切断を困
難としている。また、電動丸鋸を持った時も、丸鋸刃が
重心から外れたところにあるために、被切断物の被切断
線に丸鋸刃を正確に当てる作業を困難にしている。しか
も、丸鋸刃の横にモータが位置するために、切断部の視
認性と重量バランスとの関係で、どうしても、右利き用
あるいは左利き用に限定されてしまう。

【０００４】本発明はこのような点に鑑み為されたもの
であり、その目的とするところは重量バランスが良い上
に不要なモーメントが生じることがなく、切断作業を容
易に且つ正確に行うことができる電動丸鋸を提供するに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】しかして本発明は、回転
駆動される丸鋸刃と、この丸鋸刃の回転駆動用のモータ
とを備えているとともに、モータは丸鋸刃の回転面内に
配置されていることに特徴を有している。

【０００６】

【作用】本発明によれば、丸鋸刃の回転面内に重量物で
あるモータが位置しているために、その重心を丸鋸刃の
回転面内に位置させることができて、左右バランスのと
れたものとすることができる。

【０００７】

【実施例】以下本発明を図示の実施例に基づいて詳述す
ると、この電動丸鋸は、図１に示すように、全体として
細身に形成されたもので、そのハウジング１は、先端部
が丸鋸刃収納部１０となっており、丸鋸刃収納部１０の
上部から後方にグリップ部１１が伸びるとともに、丸鋸
刃収納部１０の下部から後方にモータ収納部１２が伸び
ており、グリップ部１１の後端とモータ収納部１２の後
端とを上下につないでいるエンドプレート部１３の後面
は、集塵ケース４の装着面となっている。そして一側面
から補助把手６が側方に突出している上記丸鋸刃収納部
１０に配設された丸鋸刃３は、その下部を丸鋸刃収納部
１０の下面に取り付けられたベース２の下方に突出させ
ているとともに、この下方突出部はハウジング１０に回
動自在に且つばねでベース２下方に突出する方向に回転
付勢された状態で取り付けられた可動カバー８によって
覆われている。

【０００８】ハウジング１の上記丸鋸刃収納部１０の先
端は、透明カバー１４で形成してある。ハウジング１先
端を透明としているのは、丸鋸刃３による切断箇所の切
断作業時における視認性を高めるためであり、またハウ
ジング１先端を図３から明らかなように先細に形成して
いるのは、ベース２先端の上面に付された墨追い線２０
の視認性を高めるためである。透明カバー１４は上記可
動カバー８の収納スペースや丸鋸刃３の駆動機構を避け
た範囲でできるだけ大きくなっていることが上記視認性
の向上の点で好ましい。なお、透明カバー１４内に位置
する内部透明カバー１５は、ベース２に取り付けられた
ものであり、ハウジング１下面とベース２との間の間隔
を調整して、丸鋸刃３による切り込み深さを調整した時
にも、ベース２と透明カバー１４との間から丸鋸刃３が
露出することを内部透明カバー１５が防ぐ。

【０００９】丸鋸刃収納部１０で上記透明カバー１４で
覆われた部分を除く部分は、図８に示すように、ハウジ
ング１内に配されたインナーハウジング１６によって囲
まれており、丸鋸刃３による切断で生ずる切粉から、後
述するモータ５や回転伝達機構を保護している。またイ
ンナーハウジング１６の上部は、図６に示すように、後
端が中空のグリップ部１１を貫通して前記エンドプレー
ト部１３において開口する筒部１７となっている。

【００１０】グリップ部１１は上述のようにインナーハ
ウジング１６の筒部１７が前後に貫通している中空のも
ので、外面はゴム系材によって被覆されており、先端側
下面にはトリガースイッチ１９が配設されている。な
お、ハウジング１の上端面でグリップ部１１の前方に配
された操作表示パネル７は、モータ回転数の設定や表示
のためのものである。

【００１１】グリップ部１１の下方に位置するモータ収
納部１２に配されたモータ５は、図６及び図７に示すよ
うに、その軸方向が前後方向となるように収納されてお
り、その回転は、出力軸に取り付けられたベベルギア５
１と、このベベルギア５１に噛み合うベベルギア５２、
そしてベベルギア５２と一体に回転する歯付き車５３に
伝達され、さらに丸鋸刃３が固着された回転軸３０に設
けられている歯付き車５５にタイミングベルト５４によ
って伝達される。ベベルギア５２と回転軸３０との間の
動力伝達は、タイミングベルト５５に変えて、チェーン
や複数個の歯車、あるいはコネクティングロッドで行っ
てもよく、モータ５と回転軸３０との間の動力伝達機構
の種類を問うものではない。モータ５の回転をシャフト
で回転軸３０近傍に伝えて、回転軸３０近傍においてベ
ベルギア等による軸方向転換を行ってもよい。

【００１２】また、図示例では、丸鋸刃３の片側で動力
伝達を行っているが、丸鋸刃３の両側に夫々動力伝達機
構を配して、回転軸３０の両端に同時に回転力を伝達す
るようにすれば、左右の重量バランスがさらに良好とな
るとともに、動力伝達機構における各部材にかかる負荷
が小さくなって、大トルクの伝達が容易となる。さら
に、図示例では、丸鋸刃３の回転軸３０とモータ５の軸
方向とが直交するようにモータ５を配置しているが、回
転軸３０に対してモータ５の軸方向が平行となるように
モータ５を配置してもよい。

【００１３】エンドプレート部１３後面に着脱自在とさ
れた透明材からなる集塵ケース４は、上記筒部１７を通
じて丸鋸刃収納部１０に連通して、丸鋸刃３による切断
で生じた切粉を収納するためのものであるが、その下部
には左右方向の中央において前後方向全長にわたる凹溝
４０を備えている。この凹溝４０は、エンドプレート１
３の後面下部に設けられた図示例では電源コードコネク
ター８０として形成されている電源コード引き出し部を
集塵ケース４で覆うことでこの引き出し部を集塵ケース
４で保護することができるようにするために設けたもの
である。

【００１４】なお、集塵ケース４はエンドプレート部１
３側である前面がほぼ全面にわたり開口しているが、こ
れは上記電源コードコネクターに接続される電源コード
を、不使用時に、集塵ケース４内に収めておくことがで
きるようにしているためである。また、集塵ケース４の
後端面を平面で形成してあるのは、この面を接地面とす
ることで、電動丸鋸を立てた状態で収納することもでき
るようにしているためであり、このように収納すること
により、収納スペースを削減することができる。また、
前記筒部１７の後端開口は、電気掃除機の吸引ホースを
差し込むことができる形状と大きさに設定されているた
めに、電気掃除機で切粉を吸引することも可能である。

【００１５】ハウジング１０の左側面に装着されている
補助把手６は、図９に示すように、その根元部にある着
脱釦６０を押し込めば、ハウジング１０内に差し込まれ
た取付軸６１の先端部外面から突出してハウジング１に
形成された取付孔６５奥部に形成されている係止孔６６
に係合することで補助把手６の抜け止めと回り止めとを
行っている係止突部６２もばね６３に抗して取付軸６１
内に押し込まれ、この結果、係止孔６６と係止突部６２
との係合が解除されるために、補助把手６を取り外すこ
とができる。また、ハウジング１はその右側面にも係止
孔６６を備えた取付孔６５が設けられているために、右
側に補助把手６を装着することもできる。図１中の６８
は右側の取付孔６５を通常時閉じているカバーであり、
補助把手６の右側への取り付けは、このカバー６８を外
して行うとともに、外したカバー６８は、左側の取付孔
６５の閉塞に使用する。

【００１６】補助把手６の取り付けは、上記係止突部６
２の先端側が傾斜縁となっているために、取付軸６１を
取付孔６５に差し込むだけで行うことができ、取り外し
は上述のように着脱釦６０を押し込んで抜き出すだけで
行えるために、補助把手６はハウジング１に対してワン
タッチで着脱可能となっている。補助把手６のハウジン
グ１への取付構造は、上記構造に限るものではないが、
ワンタッチで連結切り離しを行うものとなっていること
が好ましい。

【００１７】しかしてこの電動丸鋸においては、丸鋸刃
３の後方に重量物であるモータ５が位置する上に、モー
タ５の上方にグリップ部１１が位置しており、丸鋸刃３
の回転面内にモータ５及びグリップ部１１があって、左
右の重量バランスが取れているために、グリップ部１１
を握って持つ時に持ちやすく、丸鋸刃３を被切断物に当
てる際に容易に非切断物の被切断線と丸鋸刃３とを一致
させることができるものであり、またモータ５を回転さ
せて実際に切断を行う時にも、重心が丸鋸刃３の回転面
内にある上に、グリップ部１１もこの回転面内にあるた
めに、電動丸鋸を被切断線に沿って真っすぐに送ること
を容易に行うことができるものである。ハウジング１先
端部が先細となっている上に、この部分が透明カバー１
４で形成されているために、尚更被切断線に沿った切断
を容易に行うことができる。

【００１８】また、補助把手６を除けば左右対称である
ために、右利きの者だけでなく、左利きの者も問題なく
使用することができるとともに、使い勝手に差がでるこ
ともないものであり、そして補助把手６にしても、前述
のように左右つけ変えをワンタッチで行えるために、補
助把手６を使用する場合も、左利きの者が不利になるこ
とがなく、右利きの者と左利きの者とが交互に使用する
場合にも使い勝手が悪化することがない。電源コードも
後方に引き出されているために、電源コードが邪魔にな
ることもない。

【００１９】そして、切断に際して生じた切粉は、丸鋸
刃３の回転の遠心力でインナーハウジング１６の筒部１
７に入るとともに、グリップ部１１の内部を通じて集塵
ケース４内に送り込まれるものであり、切粉の効率の良
い収集がなされるものである。殊にグリップ部１１内を
切粉の通路としているために、切粉を集塵ケース４へと
送る通路を屈曲させなくとも、グリップ部１１を丸鋸刃
３の回転面内に配置することができると同時に、グリッ
プ部１１の配置と、切粉の通路を屈曲させた場合に生じ
る切粉の集塵ケース４への送り込み効率の悪化を防ぐこ
とができる。

【００２０】集塵ケース４に代えて、ここに電池ブロッ
クを配置すれば、電池電源のものにおいても、左右バラ
ンスの点で上記実施例と同様の使い勝手のものを得るこ
とができる。ハウジング１後端の上部に集塵ケース４、
後端下部に電池ブロックを装着すれば、集塵ケース４と
電池ブロックとを共存させることもできる。

【００２１】

【発明の効果】以上のように本発明においては、回転駆
動される丸鋸刃の回転面内に、この丸鋸刃の回転駆動用
のモータを配置しているために、丸鋸刃の回転面内に全
体の重心を位置させて左右バランスのとれたものとする
ことができるものであり、このために、持ちやすくて丸
鋸刃を被切断物の被切断線に合わせることが容易である
上に、被切断線に合わせて真っすぐに送ることも、不要
なモーメントが生じないために容易に行えるものであ
る。

【００２２】特に、モータを収納しているハウジングに
グリップ部を一体に設けるとともに、このグリップ部も
丸鋸刃の回転面内に位置させたりハウジングを左右対称
とすれば、上記利点がさらに向上するとともに、右利き
及び左利きのものが共に支障なく使用することができる
ものであり、モータを収納しているハウジングの先端部
内を丸鋸刃の収納部とすれば、全体をまとまりがあって
使い勝手の優れたものとすることができ、この時、ハウ
ジングの先端部の丸鋸刃の収納部を覆う部分が透明カバ
ーで形成したり先細とすれば、切断作業時の切断部の視
認性を高めることができ、モータを収納しているハウジ
ングの側面より突出する補助把手をハウジングの両側面
につけ変え自在とすれば、右利きの者だけでなく、左利
きの者も補助把手の利用を容易に行えるものとなるとと
もに、補助把手のハウジングへの取り付けをワンタッチ
で行えるものとすれば、右利きの者と左利きの者とが交
互に使用する場合にも補助把手のつけ変えが容易である
ために、使い勝手が悪化することもないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例を示すもので、(a)(b)は共に斜視図で
ある。

【図２】同上の側面図である。

【図３】同上の平面図である。

【図４】同上の正面図である。

【図５】同上の背面図である。

【図６】同上の概略縦断面図である。

【図７】同上の概略水平断面図である。

【図８】同上の概略横断面図である。

【図９】同上の補助把手取付構造を示す分解断面図であ
る。

【符号の説明】

１ハウジング３丸鋸刃５モータ１０丸鋸刃収納部１１グリップ部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】回転駆動される丸鋸刃と、この丸鋸刃の
回転駆動用のモータとを備えているとともに、モータは
丸鋸刃の回転面内に配置されていることを特徴とする電
動丸鋸。
【請求項２】モータを収納しているハウジングはグリ
ップ部を一体に備えており、このグリップ部は丸鋸刃の
回転面内に位置していることを特徴とする請求項１記載
の電動丸鋸。
【請求項３】モータを収納しているハウジングは丸鋸
刃の回転軸方向である左右が対称となっていることを特
徴とする請求項１記載の電動丸鋸。
【請求項４】モータを収納しているハウジングの先端
部内が丸鋸刃の収納部となっていることを特徴とする請
求項１記載の電動丸鋸。
【請求項５】ハウジングはその先端部の丸鋸刃の収納
部を覆う部分が透明カバーで形成されていることを特徴
とする請求項４記載の電動丸鋸。
【請求項６】ハウジングは丸鋸刃収納部である先端部
が先細となっていることを特徴とする請求項４記載の電
動丸鋸。
【請求項７】ハウジングはその後端面より後方に向け
て電源コードが引き出されていることを特徴とする請求
項４記載の電動丸鋸。
【請求項８】モータを収納しているハウジングは側面
より突出する補助把手を備えているとともに、この補助
把手はハウジングの両側面につけ変え自在となっている
ことを特徴とする請求項１記載の電動丸鋸。
【請求項９】補助把手とハウジングとは、ワンタッチ
での接続切り離しが自在な連結手段で連結されているこ
とを特徴とする請求項８記載の電動丸鋸。