JPH06277576A - 塗装設備とそれに使用する移載装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 相互干渉を招来することなくブースの小型化
を図ることができ、しかも、原動装置の小型化も図るこ
とができるようにする。 【構成】 被塗物を所定の搬送ピッチで連続させてブー
ス外搬送するとともに、それら被塗物を順次にブースＡ
内に搬入してそのブース１内の弧状の搬送経路に沿わせ
てブース内搬送したのち順次にブースＡ外へ取り出して
ブース外搬送する搬送手段と、前記ブースＡ内の弧状経
路に沿って搬送される被塗物を処理する処理手段とを設
け、前記搬送手段を構成するに、被塗物をブース外搬送
する外部搬送装置ＵＣと、被塗物を前記の弧状の搬送経
路に沿わせてブース内搬送する内部搬送装置ＩＣとを互
いに独立した状態にを設け、前記外部搬送装置ＵＣから
前記内部搬送装置ＩＣへの被塗物の受渡し及び、前記内
部搬送装置ＩＣから前記外部搬送装置ＵＣへの被塗物の
受渡しを行う移載装置１０４を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、塗装用のブース内に被
塗物を搬入してブース内搬送しつつ塗装したのちブース
外に搬出して所定の箇所にブース外搬送したり、或い
は、乾燥用のブース内に塗装された被塗物を搬入してブ
ース内搬送しつつ乾燥させたのち部ブース外に搬出して
所定の箇所にブース外搬送したしするように構成してあ
る、具体的には、被塗物を所定の搬送ピッチで連続させ
てブース外搬送するとともに、それら被塗物を順次にブ
ース内に搬入してそのブース内の弧状経路に沿わせてブ
ース内搬送したのち順次にブース外へ取り出してブース
外搬送する搬送手段と、前記ブース内の弧状の搬送経路
に沿って搬送される被塗物を処理する処理手段とを設け
た塗装設備の被塗物の搬送技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】塗装設備では、搬送手段として一般にチ
ェーンコンベアが用いられ、従来では、図２０に示すよ
うに、搬送手段の全体をトロリーコンベアなどの１つの
チェーンコンベアから構成していた。つまり、１本の駆
動チェーンｃｈを外部搬送装置０ＵＣの搬送経路及びブ
ースＡ内の弧状の内部搬送経路に沿って移動するように
配置して、ブース外搬送及びブース内搬送を一連的に行
うように構成されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術によるときは、次のような欠点があった。すなわち、
ブース内の弧状の搬送経路に沿っての移動時には、ブー
ス外の直線経路に沿っての移動時よりも搬送方向で前後
する被塗物が相対接近し、その接近具合は弧状の搬送経
路の曲率が大きくなるほど多くなるから、弧状の搬送経
路の曲率が大きすぎると、前後する被塗物同士が接当し
たり、被塗物に対する処理を阻害したりする相互干渉が
発生する。他方、塗装設備では、前記ブース内の弧状の
搬送経路の曲率がブースの大きさを左右し、ブースの小
型化を図るためには、前記弧状の搬送経路の曲率を可及
的に大きくすることが肝要である。しかし、チェーンコ
ンベアの最小曲がり半径には限界があって、前記の相互
干渉を防止するに足りる最小半径よりも大きくなること
が多々あるから、上記従来の技術によるときは、ブース
内の弧状の搬送経路の最小半径がそのチェーンコンベア
の最小曲がり半径以上に規制されることで、ブースが不
当に大型のものになり易い。しかも、チェーンコンベア
では、曲がり半径を小さくすればするほど駆動チェーン
の張力が大きくなって、駆動抵抗が大きくなり、駆動チ
ェーンを移動させる原動装置として容量の大きなものが
必要になるから、ブース内の弧状の搬送経路がチェーン
コンベアの途中に存在する上記従来の技術によるとき
は、原動装置面でのコストが高く付いていた。本発明の
目的は、相互干渉を招来することなくブースの小型化を
図ることができ、しかも、原動装置の小型化も図ること
ができるようにする点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明による塗装設備の
特徴は、前記搬送手段を構成するに、被塗物をブース外
搬送する外部搬送装置と、被塗物を前記の弧状の搬送経
路に沿わせてブース内搬送する内部搬送装置とを互いに
独立した状態にを設け、前記外部搬送装置から前記内部
搬送装置への被塗物の受渡し及び、前記内部搬送装置か
ら前記外部搬送装置への被塗物の受渡しを行う移載装置
を設けてある点にある。また、その塗装設備に用いる移
載装置の特徴は、搬入側受取位置での上昇動作により前
記外部搬送装置から被塗物を受け取り、かつ、搬入側受
渡位置での下降動作により前記内部搬送装置へ被塗物を
受け渡す搬入側搬送具を、前記の搬入側受取位置と搬入
側受渡位置とにわたって設定時間間隔で往復移動させる
搬入側移動部と、搬出側受取位置での上昇動作により前
記内部搬送装置から被塗物を受け取り、かつ、搬出側受
渡位置での下降動作により前記外部搬送装置へ被塗物を
受け渡す搬出側搬送具を、前記の搬出側受取位置と搬出
側受渡位置とにわたって設定時間間隔で往復移動させる
搬出側移動部とを設け、それら搬入側移動部及び搬出側
移動部を支持する共通の昇降フレームを設け、前記搬入
側搬送具が前記搬入側受取位置にあり、かつ、前記搬出
側搬送具が前記搬出受取位置にある状態で前記昇降フレ
ームを上昇駆動する一方、前記搬入側搬送具が前記搬入
受渡位置にあり、かつ、前記搬出側搬送具が前記搬出受
渡位置にある状態で前記昇降フレームを下降駆動する昇
降駆動手段を設けてある点にある。

【０００５】

【作用】上記塗装設備によれば、移載装置を設けること
により、弧状の搬送経路に沿って被塗物を搬送するブー
ス内搬送用の内部搬送装置とブース外搬送用の外部搬送
装置とを相互に独立させながらも、外部搬送装置から内
部搬送装置への被塗物の搬入及び内部搬送装置から外部
搬送装置への被塗物の搬出を行えるように構成してある
から、内部搬送装置及び外部搬送装置をともに独自に構
成することができる。つまり、ブース外搬送用の外部搬
送装置をチェーンコンベアから構成する場合、ブース内
搬送用の内部搬送装置をチェーンコンベアから構成する
必要がなく、後述実施例のように弧状の搬送経路の曲率
を相互干渉を回避する状態で最大にできる搬送装置から
構成するなど自由に選択することができ、それにより、
外部搬送装置のチェーンコンベアの曲がり部を少なくす
ことができて駆動チェーンに掛かる張力を減少すること
ができると同時に、ブース内の搬送経路の半径を相互干
渉を防止するに足りる最小限の大きさにすることができ
る。

【０００６】上記移載装置の動作は次の通りである。 〔１〕昇降駆動手段による昇降フレームの上昇により、
搬入受入位置にある搬入側搬送具及び搬出受入位置にあ
る搬出側搬送具が同時に上昇して、搬入側搬送具につい
ては外部搬送装置から被塗物を受け取る一方、搬出側搬
送具については内部搬送装置から被塗物を受け取る。 〔２〕その後の搬入側移動部による搬入側搬送具の移動
により、外部搬送装置から受け取った被塗物を内部搬送
装置への搬入側受渡し位置に搬送する一方、搬出側移動
部による搬出側搬送具の移動により、内部搬送装置から
受け取った被塗物を外部搬送装置への搬出側受渡し位置
に搬送する。 〔３〕それに続く前記昇降駆動手段による昇降フレーム
の下降により、搬入受渡し位置にある搬入側搬送具及び
搬出受渡し位置にある搬出側搬送具が同時に下降して、
搬入側搬送具については被塗物を内部搬送装置に受け渡
す一方、搬出側搬送具については被塗物を外部搬送装置
に受渡す。 〔４〕その後の搬入側移動部による搬入側搬送具の搬入
側受取位置への復帰移動及び搬出側移動部による搬出側
搬送具の搬出側受取位置への復帰移動により、元の状態
に復帰する。 そして、移載装置によれば、上記の〔１〕〜〔４〕を行
うことにより、外部搬送装置から内部搬送装置への被塗
物の搬入と、内部搬送装置から外部搬送装置への搬出と
を同期的に行うのであって、搬入側搬送具を上昇させて
の外部搬送装置から搬入側搬送具への被塗物の受け取り
と、搬出側搬出具を上昇させての内部搬送装置から搬出
搬出具への被塗物の受け取りとを同期して行い、かつ、
搬入側搬送具を下降させてのその搬入側搬送具から内部
搬送装置への被塗物の受け渡しと、搬出側搬送具を下降
させてのその搬出側搬送具から外部搬送装置への被塗物
の受け渡しとを同期して行うから、被塗物の受入及び受
け渡しに伴うバランスの変動を極力少なくして、装置全
体に必要な剛性を低いものにできる。しかも、共通の昇
降フレームを昇降することにより前記の同期動作を行わ
せるから、簡素な構造を採用しながらも、同期の精度を
高いものにできる。

【０００７】

【発明の効果】従って本発明によれば、ブース内の弧状
の搬送経路の半径を相互干渉の防止面からのみ考えて設
定することができて、相互干渉を防止しえる範囲で搬送
経路の半径を最小限にすることによりブースの小型化を
図ることができ、しかも、外部搬送装置をチェーンコン
ベアから構成した場合のその原動装置の小型化も図るこ
とができる塗装設備と、それの実施に必須の移載装置と
して有用なものとを提供できるようになった。

【０００８】

【実施例】塗装設備は、図１に示すように、円形のブー
スＡと被塗物を所定の搬送経路Ｒに沿って搬送する搬送
装置１（搬送手段）とを備えている。前記ブースＡは、
図２、図３に示すように、塗装用の作業域３を形成する
ブース本体Ｂと、作業域３内を搬送される被塗物２に対
して塗装作業を行う塗装手段１０８と、前記ブース本体
Ｂの下部に配置する排気浄化装置７とを備えている。

【０００９】前記ブース本体Ｂは、作業域３の外周側を
囲繞してその作業域３を円筒形とする円弧状の周壁（円
周壁）１１１と、換気用気体を前記作業域３内へ吹き出
し供給するための吹出口１１３が形成された天井部１１
０と、中央部に排気口１１４が形成された底部１１２と
を備え、さらに、天井部１１０の上側に換気用気体の送
風ダクト１１６を備えている。前記周壁１１１は、被塗
物２が塗装を受けながらその内面に沿って旋回移動す
る、つまり、弧状の搬送経路に沿って移動するに適当な
内径を有し、金属製の筒状外壁の内周面側に網入りガラ
スを設けて構成されている。前記天井部１１０は、その
上面側に送風ダクト１１６を溶接固定し、送風ダクト１
１６から作業域３への吹出口１１３にフィルター１１３
Ａを装着して構成されている。前記底部１１２は、金属
製の格子網、またはパンチングメタルなどからなる多数
の通気孔を有した格子床１１５と、その下方に設けられ
た緩やかな円錐面状の集水床で構成される流下板１２７
とから構成され、その流下板１２７の中央位置に前記排
気口１１４が形成されている。前記塗装手段１０８は、
周縁に多数の塗料噴出ノズルを有して、半径方向外方に
向けて塗料を噴霧するように構成されたディスク１１７
と、そのディスク１１７を、二点鎖線で示すように作業
域３内での所定範囲にわたって上下位置移動させるため
の上下移動機構１１８とから構成され、図外の適宜制御
手段により、被塗物２がブース本体Ｂ内に引き込まれて
から送り出されるまでの間で、被塗物２の上端から下端
にわたる全体に塗料が噴霧されるように上下移動を制御
されている。

【００１０】前記排気浄化装置７は、塗料ミスト捕集手
段と排気手段との組合わせで構成されている。塗料ミス
ト捕集手段は、前記ブース本体Ｂの底部１１２の一部を
構成する前記流下板１２７と、その流下板１２７傾斜上
方部分の複数箇所に、周方向に沿う方向に向けて洗浄水
を流すことにより流下板１２７のほぼ全面に水膜を形成
する床面洗浄ノズル１２８と、流下板１２７の中央部に
形成された前記排気口１１４に引き続いて、洗浄水と前
記作業域３からの気体とを合流状態で通過させる小径の
排出筒からなる排気洗浄風路１２９と、排出筒内の排気
洗浄風路１２９を通過した洗浄水を貯留する洗浄水タン
ク１３０とから構成されている。そして、前記作業域３
で噴霧された塗料ミストは、その大部分が、底部１１２
の格子床１１５を通過して、表面に水膜を有した前記流
下板１２７に舞い降りてくることにより洗浄水に捕捉さ
れ、かつ、前記ブース本体Ｂの内径に比べてはきわめて
小径である排出筒からなる排気洗浄風路１２９内を、流
路を狭められた気体が高速で通過することにより、その
高速の気体に洗浄水が接触して一部が微細化され、霧状
となるので、狭い排気洗浄風路１２９を通過する気体中
の残りの塗料ミストを霧状となった洗浄水粒子で捕捉
し、気体中の塗料ミストも効率よく捕捉できるのであ
る。前記排気手段は、流下板１２７の下側で前記排気洗
浄風路１２９を通過した気体と洗浄水とを分離するため
の気液分離用の排気分離室１３１と、その排気分離室１
３１から外部へ気体を吸引排出する排気ダクト１３２と
を備えている。そして、排気分離室１３１には、排気洗
浄風路１２９を中心として、上向きのトラップ１３３と
下向きのトラップ１３４とを同心状に配設してあり、排
気ダクト１３２には排気ファン１３５を内装させてあ
る。この排気ファン１３５は、前記ブース本体Ｂ内の作
業域３で、天井部１１０の吹出口１１３から底部１１２
の排気口１１４に向かう気流が、被塗物２に対する噴霧
塗料の塗着が良好に行えるに適した風速、例えば、秒速
０．５ｍ程度の流れとなるように吸引風量を設定されて
いる。

【００１１】前記搬送手段１は、図１及び図３、図４に
示すように、ブース外搬送用の外部搬送装置ＵＣとブー
ス内搬送用の内部搬送装置ＩＣと移載装置１０４とから
なる。

【００１２】前記外部搬送装置ＵＣは、前記ブースＡの
横を通る状態に配置したブース外搬送経路に沿って複数
の被塗物２を搬送方向に所定の間隔を隔てて吊り支持し
た状態で搬送するトロリーコンベア利用のものであっ
て、ブースＡの横に位置するブース外搬送経路部分上で
搬送方向に所定の間隔を隔てて配置する２位置のうち搬
送上手の位置を塗装前の被塗物２に対する搬送終端位置
ＵＰとし、搬送下手の位置を塗装後の被塗物２に対する
搬送始端位置Ｕｐとするものである。具体的には、図７
に示すように、ブース外搬送経路に沿って設置した搬送
レール１３９と、その搬送レール１３９にその搬送レー
ル１３９の長手方向（搬送方向）に沿って移動自在に吊
り下げ支持させた駆動チェーンＤＣＨと、その駆動チェ
ーンＤＣＨを移動させる図外の原動装置と、前記駆動チ
ェーンＤＣＨの長手方向に所定の間隔を隔てて装着した
複数の吊り材１４０とからなる。前記吊り材１４０は、
下部に被塗物２を吊り下げるための吊りフックＦを有す
るハンガー１２３を引っかけることにより着脱自在に吊
り支持するものであって、ハンガー１２３側の上下一対
のＬ字形のピン１２３Ｐを落とし込み形式で載置するこ
とでハンガー１２３を吊り支持する上下一対の引っかけ
部ＵＨを有し、吊り支持状態において、落とし込んだピ
ン１２３Ｐに対する引っかけ部ＵＨの搬送方向での接当
（係合）によりハンガー１２３を搬送方向で位置決め
し、前記ピン１２３Ｐの下方への折れ曲がり部及びハン
ガー本体１２３Ａに対する搬送方向に直交する左右方向
での引っかけ部ＵＨの接当によりハンガー１２３を左右
方向で位置決めするように構成されている。

【００１３】前記内部搬送装置ＩＣは、被塗物２を吊り
支持した状態で前記ブース本体Ｂの中心周りに（弧状の
搬送経路に沿って）回転移動するものであって、前記上
下移動機構１１８のうち天井部１１０の中央に設けた伸
縮軸保持部１１９を支持軸としてその伸縮軸保持部１１
９にブース本体Ｂの中心周りに回転自在に装着した回転
輪１２０と、その回転輪１２０の外周面に形成のギア１
２０Ａ及びそれに噛み合うピニオンギア１２１を介して
回転輪１２０を一方向に回転駆動するサーボモーター１
２２とを設け、前記回転輪１２０に前記ハンガー１２３
を着脱自在に吊り支持する複数の吊り部１２４を装備さ
せて構成されている。前記吊り部１２４は、前記外部搬
送装置ＵＣの吊り材１４０と同様に機能する上下一対の
引っかけ部ＩＨを有する。そして、吊り部１２４の回転
移動経路のうち前記外部搬送装置ＵＣの搬送終端位置Ｕ
Ｐに対応する位置を、被塗物２を受け取る搬送始端位置
ＩＰとし、外部搬送装置ＵＣの搬送始端位置Ｕｐに対応
する位置を、被塗物２を受け渡す搬送終端位置Ｉｐとし
ている。

【００１４】そして、前記外部搬送装置ＵＣと内部搬送
装置ＩＣとは、外部搬送装置ＵＣの吊り材１４０が搬送
終端位置ＵＰに位置したときに内部搬送装置ＩＣの吊り
部１２４が搬送終端位置Ｉｐに位置し、かつ、外部搬送
装置ＵＣの今まで搬送終端位置ＵＰに位置していた吊り
材１４０が搬送始端位置Ｕｐに位置したときに内部搬送
装置ＩＣの今まで搬送終端位置Ｉｐに位置していた吊り
部１２４が搬送始端位置ＩＰに位置する関係をもって作
動するように構成されている。（図１も参照）

【００１５】前記移載装置１０４は、外部搬送装置ＵＣ
により搬送終端位置ＵＰにまで搬送されてきた被塗物２
をハンガー１２３ごと受け取って内部搬送装置ＩＣの搬
送始端位置ＩＰにまで移送したのち同様にハンガー１２
３ごと内部搬送装置ＩＣに受け渡す一方、内部搬送装置
ＩＣにより搬送終端位置Ｉｐにまで搬送されてきた被塗
物２をハンガー１２３ごと受け取って外部搬送装置ＵＣ
の搬送始端位置Ｕｐにまで移送したのち同様にハンガー
１２３ごと外部搬送装置ＵＣに受け渡すものであり、次
に具体的に説明する。なお、説明及び各位置の区別を容
易にするため、以後、図１に示すように、外部搬送装置
ＵＣの搬送終端位置ＵＰ及び搬送始端位置Ｕｐをそれぞ
れ搬入側受入位置及び搬出側受渡位置と称し、内部搬送
装置ＩＣの搬送始端位置ＩＰ及び搬送終端位置Ｉｐをそ
れぞれ搬入側受渡位置及び搬出側受入位置と称する。す
なわち、図５及び図６にも示すように、昇降自在にブー
ス本体Ｂに支持させた１つの昇降フレーム１３７に、搬
入側搬送具ｉ４５を搬入側受取位置ＵＰと搬入側受渡位
置ＩＰとにわたって往復移動自在に取り付けるととも
に、搬出側搬送具ｏ４５を搬出側受取位置Ｉｐと搬出側
受渡位置Ｕｐとにわたって往復移動自在に取り付け、前
記搬入側搬送具ｉ４５を設定時間間隔で往復移動する搬
入側移動部と搬出側搬送具ｏ４５を設定時間間隔で往復
移動させる搬出側移動部と前記昇降フレーム１３７を駆
動する昇降駆動手段とを設けて構成されている。

【００１６】前記搬入側搬送具ｉ４５は、図１４〜図１
９にも示すように、昇降フレーム１３７の上昇に伴う搬
入側受取位置ＵＰでの上昇動作により、前記搬入側受取
位置ＵＰに位置した吊り材１４０に吊り支持されたハン
ガー１２３の先細り形状の載置部１２３ａをピン１２３
Ｐが引っかけ部ＵＨから上方に離脱する状態に載置持ち
上げて、ハンガー１２３を吊り材１４０から受け取り、
かつ、昇降フレーム１３７の下降に伴う搬入側受渡位置
ＩＰでの下降動作により、受け取ったハンガー１２３の
ピン１２３Ｐが搬入側受渡位置ＩＰに位置した吊り部１
２４の引っかけ部ＩＨに落とし込み載置される状態にハ
ンガー１２３を下ろして、ハンガー１２３を吊り部１２
４に受け渡しするものである。この搬入側搬送具ｉ４５
の昇降フレーム１３７への取り付け手段は、レールｉ３
７を介して移動枠ｉＦを直線経路に沿って往復移動自在
に取り付け、この移動枠ｉＦに、上下方向の軸芯ｉＸ周
りでの回転により、直線経路に直交する方向に突出する
移動用姿勢と、直線経路に沿う状態で往方向に突出する
受渡用姿勢と、直線経路に沿う状態で復方向に突出する
受取姿勢とに切替え自在に取り付ける手段である。

【００１７】前記搬出側搬送具ｏ４５は、図１４〜図１
９にも示すように、昇降フレーム１３７の上昇に伴う搬
出側受取位置Ｉｐでの上昇動作により、前記搬出側受取
位置Ｉｐに位置した吊り部１２４に吊り支持されたハン
ガー１２３の載置部１２３ａをピン１２３Ｐが引っかけ
部ＩＨから上方に離脱する状態に載置持ち上げて、ハン
ガー１２３を吊り部１２４から受け取り、かつ、昇降フ
レーム１３７の下降に伴う搬出側受渡位置Ｕｐでの下降
動作により、受け取ったハンガー１２３のピン１２３Ｐ
が搬出側受渡位置Ｕｐに位置した吊り材１４０の引っか
け部ＵＨに落とし込み載置される状態にハンガー１２３
を下ろして、ハンガー１２３を吊り材１４０に受け渡し
するものである。この搬出側搬送具ｏ４５の昇降フレー
ム１３７への取り付け手段は、レールｏ３７を介して移
動枠ｏＦを直線経路に沿って往復移動自在に取り付け、
この移動枠ｏＦに、上下方向の軸芯ｏＸ周りでの回転に
より、直線経路に直交する方向に突出する移動用姿勢
と、直線経路に沿う状態で往方向に突出する受渡用姿勢
と、直線経路に沿う状態で復方向に突出する受取姿勢と
に切替え自在に取り付ける手段である。

【００１８】前記搬入側移動部は、正回転することによ
り前記移動枠ｉＦを直線経路に沿って往移動させるとと
もに、逆回転することにより前記移動枠ｉＦを直線経路
に沿って復移動させる送りネジｉ４１と、その送りネジ
ｉ４１を正逆回転する電動モーターｉ４３と、前記搬入
側搬送具ｉ４５を姿勢切替えする電動サーボモーターｉ
４４を設けて構成されている。つまり、移動用姿勢に切
り替えた状態で電動モーターｉ４３により搬入側搬送具
ｉ４５を直線経路の搬入側受取位置ＵＰ側の端部にまで
復移動させたのち、その状態で電動サーボモーターｉ４
４で受取姿勢に切り替えることにより搬入側搬送具ｉ４
５を搬入側受取位置ＵＰに位置させる一方、移動用姿勢
に切り替えた状態で電動モーターｉ４３により搬入側搬
送具ｉ４５を直線経路の搬入側受渡位置ＩＰ側の端部に
まで往移動させたのち、その状態で電動サーボモーター
ｉ４４で受渡姿勢に切り替えることにより搬入側搬送具
ｉ４５を搬入側受渡位置ＩＰに位置させるように構成さ
れている。

【００１９】前記搬出側移動部は、正回転することによ
り前記移動枠ｏＦを直線経路に沿って往移動させるとと
もに、逆回転することにより前記移動枠ｏＦを直線経路
に沿って復移動させる送りネジｏ４１と、その送りネジ
ｏ４１を正逆回転する電動モーターｏ４３と、前記搬出
側搬送具ｏ４５を姿勢切替えする電動サーボモーターｏ
４４を設けて構成されている。つまり、移動用姿勢に切
り替えた状態で電動モーターｏ４３により搬出側搬送具
ｏ４５を直線経路の搬出側受取位置Ｉｐ側の端部にまで
復移動させたのち、その状態で電動サーボモーターｏ４
４で受取姿勢に切り替えることにより搬出側搬送具ｏ４
５を搬出側受取位置Ｉｐに位置させる一方、移動用姿勢
に切り替えた状態で電動モーターｏ４３により搬出側搬
送具ｏ４５を直線経路の搬出側受渡位置Ｕｐ側の端部に
まで往移動させたのち、その状態で電動サーボモーター
ｏ４４で受渡姿勢に切り替えることにより搬出側搬送具
ｏ４５を搬出側受渡位置Ｕｐに位置させるように構成さ
れている。

【００２０】そして、搬入側移動部と搬出側移動部と
は、搬入側搬送具ｉ４５及び搬出側搬送具ｏ４５がそれ
ぞれ同時に搬入側受取位置ＵＰ及び搬出側受取位置Ｉｐ
に位置し、かつ、搬入側搬送具ｉ４５及び搬出側搬送具
ｏ４５がそれぞれ同時に搬入側受渡位置ＩＰ及び搬出側
受渡位置Ｕｐに位置するように同期して作動するもので
ある。つまり、搬入側搬送具ｉ４５と搬出側搬送具ｏ４
５とは同期作動する。また、搬入側搬送具ｉ４５と搬出
側搬送具ｏ４５とは凹状に形成した受け座４５ａで載置
部１２３ａを落とし込み形式に載置することによりハン
ガー１２３を位置決めするものである。

【００２１】前記昇降駆動手段は、ブース本体Ｂと昇降
フレーム１３７との間に、伸縮により昇降フレーム１３
７を昇降する一対の油圧シリンダ１３６を設けて構成さ
れている。

【００２２】そして、移載装置１０４は次の〔１〕〜
〔６〕の動作を順次に行うことにより、外部搬送装置Ｕ
Ｃから内部搬送装置ＩＣに塗装前の被塗物２を移載する
と同時に、内部搬送装置ＩＣから外部搬送装置ＵＣに塗
装後の被塗物２を移載するように構成され、前記電動モ
ーターｉ４３，ｏ４３及び電動サーボモーターｉ４４，
ｏ４４は、前記の〔１〕〜〔６〕の動作を順次に行うよ
うに、前記外部搬送装置ＵＣ及び内部搬送装置ＩＣの動
作と関連して作動するように構成されている。 〔１〕外部搬送装置ＵＣの吊り材１４０が搬入側受取位
置ＵＰに位置する前にその搬入側受取位置ＵＰに搬入側
搬送具ｉ４５が位置するように、搬入側搬送具ｉ４５の
復移動を終了し、かつ、内部搬送装置ＩＣの吊り部１２
４が搬出側受取位置Ｉｐに位置する前にその搬出側受取
位置Ｉｐに搬出側搬送具ｏ４５が位置するように、搬出
側搬送具ｏ４５の復移動を終了する。（図８及び図１４
参照） 〔２〕搬入側搬送具ｉ４５が搬入側受取位置ＵＰで吊り
材１４０からハンガー１２３を受け取り、かつ、搬出側
搬送具ｏ４５が搬出側受取位置Ｉｐで吊り部１２４から
ハンガー１２３を受け取るように、外部搬送装置ＵＣの
吊り材１４０が搬入側受取位置ＵＰに、かつ、内部搬送
装置ＩＣの吊り部１２４が搬出側受取位置Ｉｐにそれぞ
れ位置したときに昇降フレーム１３７を上昇させる。
（図９及び図１５参照） 〔３〕搬入側搬送具ｉ４５と吊り材１４０との相互干渉
及び、搬出側搬送具ｏ４５と吊り部１２４との相互干渉
を回避するように、搬入側搬送具ｉ４５及び搬出側搬送
具ｏ４５の往移動を開始する。（図１０及び図１６参
照） 〔４〕ハンガー１２３を搬出側受取位置Ｉｐで搬出側搬
送具ｏ４５に受け渡した吊り部１２４が搬入側受渡位置
ＩＰに位置する前に、吊り材１４０からハンガー１２３
を受け取った搬入側搬送具ｉ４５が搬入側受渡位置ＩＰ
に位置するように、搬入側搬送具ｉ４５の往移動を終了
し、かつ、ハンガー１２３を搬入側受取位置ＵＰで搬入
側搬送具ｉ４５に受け渡した吊り材１４０が搬出側受渡
位置Ｕｐに位置する前に、吊り部１２４からハンガー１
２３を受け取った搬出側搬送具ｏ４５が搬出側受渡位置
Ｕｐに位置するように、搬出側搬送具ｏ４５の往移動を
終了する。（図１１及び図１７参照） 〔５〕搬入側搬送具ｉ４５が搬入側受渡位置ＩＰで吊り
部１２４にハンガー１２３を受け渡し、かつ、搬出側搬
送具ｏ４５が搬出側受渡位置Ｕｐで吊り材１４０にハン
ガー１２３を受け渡すように、内部搬送装置ＩＣの吊り
部１２４が搬入側受渡位置ＩＰに、かつ、外部搬送装置
ＵＣの吊り材１４０が搬出側受渡位置Ｕｐにそれぞれ位
置したときに昇降フレーム１３７を下降させる。（図１
２及び図１８参照） 〔６〕搬入側搬送具ｉ４５と吊り部１２４との相互干渉
及び、搬出側搬送具ｏ４５と吊り材１４０との相互干渉
を回避するように、搬入側搬送具ｉ４５及び搬出側搬送
具ｏ４５の復移動を開始する。（図１３及び図１９参
照） つまり、前記搬入側搬送具ｉ４５及び搬出側搬送具ｏ４
５を往復移動させる設定時間間隔、つまり、往移動時間
及び復移動時間は、〔３〕〔４〕及び〔６〕〔１〕に要
する時間に設定されている。

【００２３】〔別実施例〕上記実施例では、ブースＡと
して、塗装手段１０８を備えた塗装作業用のものを示し
たが、ブースＡとしては、塗装後の被塗物２を乾燥する
乾燥用のものであっても良い。

【００２４】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】塗装設備の概略構成図

【図２】ブースの縦断側面図

【図３】ブースの縦断正面図

【図４】ブースの平面図

【図５】移載装置の縦断側面図

【図６】移載装置の平面図

【図７】要部（吊り材とハンガー）の斜視図

【図８】一移載動作状態の概略平面図

【図９】一移載動作状態の概略平面図

【図１０】一移載動作状態の概略平面図

【図１１】一移載動作状態の概略平面図

【図１２】一移載動作状態の概略平面図

【図１３】一移載動作状態の概略平面図

【図１４】一移載動作状態の要部の縦断正面図

【図１５】一移載動作状態の要部の縦断正面図

【図１６】一移載動作状態の要部の縦断正面図

【図１７】一移載動作状態の要部の縦断正面図

【図１８】一移載動作状態の要部の縦断正面図

【図１９】一移載動作状態の要部の縦断正面図

【図２０】従来を示す概略平面図

【符号の説明】

Ａ ブース ２ 被塗物 ＵＣ 外部搬送装置 ＩＣ 内部搬送装置 １０４ 移載装置 ｉ４５ 搬入側搬送具 ｏ４５ 搬出側搬送具 １３７ 昇降フレーム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被塗物（２）を所定の搬送ピッチで連続
   させてブース外搬送するとともに、それら被塗物（２）
   を順次にブース（Ａ）内に搬入してそのブース（Ａ）内
   の弧状の搬送経路に沿わせてブース内搬送したのち順次
   にブース（Ａ）外へ取り出してブース外搬送する搬送手
   段と、前記ブース（Ａ）内の弧状経路に沿って搬送され
   る被塗物（２）を処理する処理手段とを設けた塗装設備
   であって、前記搬送手段を構成するに、被塗物（２）を
   ブース外搬送する外部搬送装置（ＵＣ）と、被塗物
   （２）を前記の弧状の搬送経路に沿わせてブース内搬送
   する内部搬送装置（ＩＣ）とを互いに独立した状態にを
   設け、前記外部搬送装置（ＵＣ）から前記内部搬送装置
   （ＩＣ）への被塗物（２）の受渡し及び、前記内部搬送
   装置（ＩＣ）から前記外部搬送装置（ＵＣ）への被塗物
   （２）の受渡しを行う移載装置（１０４）を設けてある
   塗装設備。
2. 【請求項２】 請求項１記載の塗装設備に使用する移載
   装置であって、搬入側受取位置での上昇動作により前記
   外部搬送装置（ＵＣ）から被塗物（２）を受け取り、か
   つ、搬入側受渡位置での下降動作により前記内部搬送装
   置（ＩＣ）へ被塗物（２）を受け渡す搬入側搬送具（ｉ
   ４５）を、前記の搬入側受取位置と搬入側受渡位置とに
   わたって設定時間間隔で往復移動させる搬入側移動部
   と、搬出側受取位置での上昇動作により前記内部搬送装
   置（ＩＣ）から被塗物（２）を受け取り、かつ、搬出側
   受渡位置での下降動作により前記外部搬送装置（ＵＣ）
   へ被塗物（２）を受け渡す搬出側搬送具（ｏ４５）を、
   前記の搬出側受取位置と搬出側受渡位置とにわたって設
   定時間間隔で往復移動させる搬出側移動部とを設け、そ
   れら搬入側移動部及び搬出側移動部を支持する共通の昇
   降フレーム（１３７）を設け、前記搬入側搬送具（ｉ４
   ５）が前記搬入側受取位置にあり、かつ、前記搬出側搬
   送具（ｏ４５）が前記搬出受取位置にある状態で前記昇
   降フレーム（１３７）を上昇駆動する一方、前記搬入側
   搬送具（ｉ４５）が前記搬入受渡位置にあり、かつ、前
   記搬出側搬送具（ｏ４５）が前記搬出受渡位置にある状
   態で前記昇降フレーム（１３７）を下降駆動する昇降駆
   動手段を設けてある移載装置。