JPH06267925A - 蒸気乾燥装置 - Google Patents

蒸気乾燥装置

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JPH06267925A
JPH06267925A JP7764793A JP7764793A JPH06267925A JP H06267925 A JPH06267925 A JP H06267925A JP 7764793 A JP7764793 A JP 7764793A JP 7764793 A JP7764793 A JP 7764793A JP H06267925 A JPH06267925 A JP H06267925A
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JP
Japan
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separation membrane
membrane module
liquid
flow path
drying
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Withdrawn
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JP7764793A
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Inventor
Masaaki Mita
雅昭 三田
Furuto Seiriyou
冨留人 清凉
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Mitsubishi Kasei Engineering Co
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Engineering Co
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被処理物の表面で乾燥液の蒸気を凝縮させて
乾燥を行い且つ分離膜モジュールを用いて凝縮液などか
ら水を分離してこれを再使用する蒸気乾燥装置におい
て、分離膜モジュールの運転効率の向上を図る。 【構成】 水洗後の被処理物(W)の表面で有機溶剤を
主成分とする乾燥液蒸気を凝縮させて乾燥を行う処理層
(1)と、選択的に水を透過させる複数基の分離膜モジ
ュール(10a)、(10b)とを備え、前記処理層の
受部(5)にて捕集した凝縮液を最初のモジュール(1
0a)へ導入する流路(11)を配設し、前記処理層の
蒸気発生部(2)の乾燥液の一部を下流側に位置する分
離膜モジュール(10b)へ導入する流路(13)を配
設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気乾燥装置に関する
ものであり、詳しくは、水洗後の被処理物の表面で有機
溶剤を主成分とする乾燥液の蒸気を凝縮させて乾燥を行
い、そして、分離膜モジュールを用いて上記の凝縮液な
どから水を分離除去してこれを再使用する蒸気乾燥装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウェーハ等の加工におい
ては、被処理物の水洗後に、イソプロピルアルコール等
の有機溶剤の蒸気による乾燥を行うため、所謂、蒸気乾
燥装置が使用される。蒸気乾燥装置は、例えば、特開昭
62−106630号公報に記載されるように、水洗後
の被処理物の表面で水溶性有機溶剤を主成分とする乾燥
液の蒸気を凝縮させて乾燥を行う処理槽、および、該処
理槽から排出される凝縮液を精製する精製手段にて構成
される。処理槽には、乾燥液の蒸気発生部と、被処理物
が配置される乾燥空間部と、該乾燥空間部の下方にて凝
縮液を捕集する受部とが設けられており、そして、捕集
された凝縮液は、精製手段により水を除去されて処理槽
に返流される。
【0003】一方、凝縮液は、共沸混合液体または沸点
の近接した混合液体を構成するため、精製する手段とし
ては、分離膜モジュールを使用したパーベーパレーショ
ン法(浸透気化分離法)が適している。パーベーパレー
ション法は、混合液体のある成分と親和性を有する膜の
1次側に混合液体を導入し、2次側を減圧または不活性
ガスにて掃気して特定成分の2次側の蒸気分圧を1次側
の平行蒸気圧よりも低く保持することにより、特定成分
を選択的に透過分離するものである。斯かるパーベーパ
レーション法を蒸気乾燥装置に使用した技術は、例え
ば、特開昭61−239628号公報、特開平4−17
1025号公報などに開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体ウェ
ーハ等の蒸気乾燥においては、ウオーターマーク等の欠
陥を防止するため、乾燥液中の溶剤濃度を例えば93%
以上の高濃度に維持する必要がある。従って、斯かる純
度にまで上記の凝縮液や水の混入した乾燥液を精製する
には、再生すべき処理液の純度に応じ、分離膜モジュー
ルを多段に設けて順次に精製するのが好ましい。しかし
ながら、多段に設けた分離膜モジュールを使用して精製
を行う場合、各分離膜モジュールに対する被処理液の供
給態様によっては、分離膜モジュールの処理負荷が大き
くなり、運転効率が低いという問題がある。
【0005】本発明は、上記の実情に鑑みなされたもの
であり、その目的は、被処理物の表面で有機溶剤を主成
分とする乾燥液の蒸気を凝縮させて乾燥を行い、そし
て、分離膜モジュールを使用して上記の凝縮液などから
水を分離除去してこれを再使用する蒸気乾燥装置におい
て、分離膜モジュールの運転効率の向上を図ることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は2つの要旨から
成り、その第1の要旨は、水洗後の被処理物の表面で有
機溶剤を主成分とする乾燥液の蒸気を凝縮させて乾燥を
行う処理槽と、選択的に水を透過させる膜によって構成
された複数基の分離膜モジュールとから主として構成さ
れ、処理槽の内部には、乾燥液の蒸気発生部、被処理物
を配置する乾燥空間部、該乾燥空間部の下方にて凝縮液
を捕集する受部が設けられ、最初の分離膜モジュールに
は、前記受部の凝縮液を導入する流路が配設され、最初
の分離膜モジュールの下流側に位置する分離膜モジュー
ルには、前記蒸気発生部の乾燥液の一部を導入する流路
が配設され、最後の分離膜モジュールの出口側には、非
透過液を前記蒸気発生部に導入する流路が配設されてい
ることを特徴とする蒸気乾燥装置に存する。
【0007】そして、第2の要旨は、水洗後の被処理物
の表面で有機溶剤を主成分とする乾燥液の蒸気を凝縮さ
せて乾燥を行う処理槽と、選択的に水を透過させる膜に
よって構成された複数基の分離膜モジュールとから主と
して構成され、処理槽の内部には、乾燥液の蒸気発生
部、被処理物を配置する乾燥空間部、該乾燥空間部の下
方にて凝縮液を捕集する第1の受部、前記乾燥空間部の
上方にて乾燥液の蒸気を凝縮させる冷却コイル、該冷却
コイルの下方にて凝縮液を捕集する第2の受部が設けら
れ、最初の分離膜モジュールには、第1の受部の凝縮液
を導入する流路が配設され、最初の分離膜モジュールの
下流側に位置する分離膜モジュールには、第2の受部の
凝縮液を導入する流路が配設され、最後の分離膜モジュ
ールの出口側には、非透過液を前記蒸気発生部に導入す
る流路が配設されていることを特徴とする蒸気乾燥装置
に存する。
【0008】
【作用】第1の要旨に係る最初の分離膜モジュールにお
いては、凝縮液が乾燥液と混合されることなく水濃度が
高い状態で導入されるため、膜の1次側の水分分圧と2
次側の水分分圧との差を大きくすることが出来て高い分
離効率が得られる。また、各分離膜モジュールには、凝
縮液と乾燥液とが別々に導入されるため、各分離膜モジ
ュールにおける処理量が減少する。
【0009】第2の要旨に係る最初の分離膜モジュール
においては、第1の受部の凝縮液が第2の受部の凝縮液
と混合されることなく水濃度が高い状態で導入されるた
め、膜の1次側の水分分圧と2次側の水分分圧との差を
大きくすることが出来て高い分離効率が得られる。ま
た、各分離膜モジュールには、これら凝縮液が別々に導
入されるため、各分離膜モジュールにおける処理量が減
少する。
【0010】
【実施例】本発明に斯かる蒸気乾燥装置の実施例を図1
〜図3に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例を
示す系統図、図2は本発明の他の実施例を示す系統図、
図3は本発明の更に他の実施例を示す系統図である。な
お、各図において、同一部分は同一の符号にて示す。
【0011】本発明の蒸気乾燥装置は、図1に示される
ように、水洗後の被処理物(W)の表面で有機溶剤を主
成分とする乾燥液の蒸気を凝縮させて乾燥を行う処理槽
(1)と、選択的に水を透過させる膜によって構成され
た複数基の分離膜モジュール(10a)、(10b)と
から主として構成され、処理槽(1)の内部には、乾燥
液の蒸気発生部(2)、被処理物(W)を配置する乾燥
空間部(4)、該乾燥空間部の下方にて凝縮液を捕集す
る受部(5)が設けられる。
【0012】本発明では、上記の構成において、最初の
分離膜モジュール(10a)には、受部(5)の凝縮液
を導入する流路(11)が配設され、最初の分離膜モジ
ュール(10a)の下流側に位置する分離膜モジュール
(10b)には、蒸気発生部(2)の乾燥液の一部を導
入する流路(13)が配設され、最後の分離膜モジュー
ル(10b)には、非透過液を蒸気発生部(2)に導入
する流路(16)が配設される。そして、斯かる構成に
より、各分離膜モジュール(10a)、(10b)にお
ける処理負荷を最も低減させることが出来る。
【0013】処理槽(1)に貯留される乾燥液として
は、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)、エタ
ノール、n−プロパノール、イソブタノール、イソアミ
ルアルコール等のアルコール類である。これらの溶剤の
中、特にIPAが好適であり、以下、IPAを例として
説明する。
【0014】蒸気発生部(2)は、IPAが貯留される
処理槽(1)内の底部近傍に加熱手段が付設されて構成
される。加熱手段としては、IPAを気化させるための
十分な熱量を発生し得る適宜の形態のヒーター(3)が
使用され、通常、安全性を考慮して処理槽(1)の槽外
の底部に取り付けられる。また、蒸気発生部(2)に
は、超音波振動を使用した蒸気発生装置を利用すること
も出来、斯かる場合、処理槽(1)の側壁等、貯留され
たIPAの液面以外の他の箇所から蒸気を供給すること
が出来る。
【0015】また、被処理物(W)は、例えば、ウェー
ハ等の半導体基材や精密光学部品等であり、処理槽
(1)内の上方に設けられた乾燥空間部(4)に配置さ
れる。乾燥空間部(4)において、被処理物(W)は、
通常、被処理面を露出して保持し得るワークカセット等
の保持部材(図示せず)に収納されて上方から吊持され
る。
【0016】受部(5)は、乾燥空間部(4)に吊持さ
れた被処理物(W)と貯留されるIPAの液面との間で
あって、これら双方に接触しない適宜の高さに設けられ
る。斯かる受部(5)は、被処理物(W)の表面で凝縮
して滴下する乾燥液を捕集するため、略平板状の受皿と
して形成され且つ中央部に開口部が設けられ、該開口部
が上記の流路(11)の導入口とされる。
【0017】また、乾燥空間部(4)の上方には、IP
Aの損失を防止するため、通常、発生したIPA蒸気を
凝縮させる冷却コイル(6)が配設される。斯かる冷却
コイル(6)は、冷水や冷媒ガスが循環するように構成
され、IPA蒸気を再び液化して還流させる機能を有し
ている。更に、分離膜モジュール(10a)、(10
b)において、分離した水と共に少量のIPAが系外に
排出されるため、処理槽(1)には、IPAの補給管
(図示せず)が付設され、液面の低下に伴って新たなI
PAが適宜に補充されるように構成される。
【0018】本実施例では、2基の分離膜モジュール
(10a)、(10b)が使用されており、これらのモ
ジュールとしては、水を選択的に透過し得る従来公知
の、所謂、中空糸膜モジュール、平膜積層型モジュー
ル、チューブラ型モジュール、プリーツ型モジュール、
スパイラル型モジュール等の各種の分離膜を使用するこ
とが出来る。これらのモジュールについては、水の透過
係数が0.1Kg/m 2 ・Hr以上、好ましくは1Kg/m 2
・Hr以上、分離係数が1000以上、好ましくは100
0以上であるモジュールが好適に使用される。なお、分
離係数は以下に示される。
【0019】
【数1】
【0020】上記の各種のモジュールの中、分離効率の
観点からは中空糸膜モジュールが好ましい。中空糸膜モ
ジュールは、中空糸の数および長さの設定により所望の
透過面積とすることが出来る。斯かる分離膜モジュール
の規模と設置数は、導入される被処理液の水濃度と精製
液の水濃度とを勘案し、例えば、被処理物(W)がウェ
ーハ等の半導体基材の場合、精製液の水濃度が好ましく
は500ppm 以下となるように適宜に設定される。
【0021】モジュールを構成する中空糸の素材として
は、熱変形温度が蒸気乾燥時の有機溶剤の加熱温度より
40℃以上高い素材、具体的には、JIS K7207
における熱変形温度が150℃の素材が好ましい。斯か
る素材としては、例えば、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリイミド、ポリフェニレンアセチレン等が
挙げられる。
【0022】中空糸膜モジュールは、外径が略0.5mm
〜2.0mmの上記の素材の中空糸を50本〜50000
本程度束ね、そして、両端をビスフェノール型、ノボラ
ック型、エポキシ型等の熱硬化性樹脂から成るポッティ
ング材により固定して構成される。また、モジュールの
端部の中空糸の形態により、両端開口型、片端開口型、
U字状型等の各種のモジュールに形成される。
【0023】上記のような構成の各分離膜モジュール
(10a)、(10b)は、流路(17)にて接続され
る。そして、最初の分離膜モジュール(10a)には、
水濃度の高いIPA(凝縮液)を導入するため、処理槽
(1)の受部(5)から該分離膜モジュールの入口(膜
の1次側)に至る流路(11)が接続される。また、分
離膜モジュール(10a)の膜の2次側には、透過され
た水を系外へ排出するための排出路(14)が接続され
る。
【0024】更に、蒸気発生部(2)のIPAを所定濃
度に維持するため、蒸気発生部(2)の底部から、分離
膜モジュール(10a)と分離膜モジュール(10b)
とを接続する流路(17)に対し、IPAの一部を導入
する流路(13)が接続される。そして、分離膜モジュ
ール(10b)の非透過液の出口側には、精製されたI
PAを該蒸気発生部(2)へ返流するための流路(1
6)が接続される。また、分離膜モジュール(10b)
の膜の2次側には、透過された水を系外へ排出するため
の排出路(15)が接続される。
【0025】また、流路(11)、流路(17)には、
図示しないが、通常、液送ポンプ、被処理液を加温する
ヒーターが適宜に設けられ、導入される被処理液の温度
が60℃〜120℃、好ましくはIPAの沸点温度(1
atm で82.7℃)に設定される。また、排出路(1
4)、(15)には、コールドトラップ及び真空ポンプ
が介装されて各モジュールにおける2次側の圧力(真空
度)が略1〜10トールに設定される。
【0026】次に、本発明の蒸気乾燥装置における運転
方法を説明する。水分の付着した被処理物(W)は、処
理槽(1)の乾燥空間部(4)に吊持される。処理槽
(1)では、蒸気発生部(2)にIPAが貯留されて乾
燥空間部(4)にIPA蒸気が充満する。IPA蒸気
は、水との親和性が高いため、被処理物(W)の表面で
この被処理物(W)に付着している水を取り込んで凝縮
する。そして、滴下した凝縮液、即ち、水とIPAとの
混合物は、受部(5)により捕集されて流路(11)に
導入される。
【0027】水濃度の高い凝縮液は、流路(11)に付
設された加熱器(図示せず)により適宜に加温されて分
離膜モジュール(10a)の膜の1次側に送られる。分
離膜モジュール(10a)においては、1次側の水分分
圧と2次側の水分分圧との差により浸透気化が促進され
て水が選択的に透過され、そして、水濃度の低いIPA
に精製されて下流側の分離膜モジュール(10b)の膜
の1次側に送られる。
【0028】一方、処理槽(1)においては、上方に配
置された冷却コイル(6)により、IPA蒸気が凝縮さ
せられて凝縮層(8)が形成される。斯かる凝縮層に
は、被処理物(W)の表面にてIPAと共に蒸発した若
干の水も含まれる。従って、そのまま蒸気乾燥装置の運
転を継続した場合には、凝縮層(8)から蒸気発生部
(2)への還流により、該蒸気発生部に貯留されたIP
A中の水濃度が上昇する。
【0029】しかしながら、蒸気発生部(2)のIPA
の一部は、流路(13)を通じ、分離膜モジュール(1
0a)から分離膜モジュール(10b)に至る流路(1
7)に導入される。すなわち、処理槽(1)の蒸気発生
部(2)から導入された水濃度の低いIPAは、上記の
ように分離膜モジュール(10a)にて別途に精製され
た非透過液である水濃度の低いIPAに合流させられ
る。そして、合流させられたIPAは、必要に応じて加
熱器(図示せず)により加熱されて下流側の分離膜モジ
ュール(10b)の膜の1次側に送られる。
【0030】分離膜モジュール(10b)においては、
最初のモジュールと同様に、中空糸膜にてIPA中に含
まれる水が選択的に透過分離され、そして、導入された
IPAの水濃度が更に低下させられる。このように2番
目の分離膜モジュール(10b)にて更に分離精製され
たIPAは、流路(16)を通じて蒸気発生部(2)へ
返流され、再び乾燥液として使用される。
【0031】すなわち、本発明の蒸気乾燥装置において
は、最初の分離膜モジュール(10a)において、第1
の受部(5)にて捕集されたIPA(凝縮液)が水濃度
の低いIPA(乾燥液)と混合されることなく水濃度が
高い状態で導入されるため、膜の1次側の水分分圧と2
次側の水分分圧との差を大きくすることが出来て高い分
離効率が得られる。また、各分離膜モジュール(10
a)、(10b)には、凝縮液と乾燥液とが別々に導入
されるため、各分離膜モジュール(10a)、(10
b)における処理量が減少する。換言すれば、水濃度の
高いIPA(凝縮液)及び水濃度の低いIPAの双方を
一括してモジュールに導入する場合に比べ、分離膜モジ
ュール(10a)、(10b)の運転効率の向上を図る
ことが出来る。従って、少ないモジュールによる装置構
成が可能となり、装置の小型化を図ることが出来る。
【0032】なお、上記の実施例の各流路における被処
理液中のIPA濃度は、例えば、以下に示す通りであ
る。
【0033】
【表1】 流 路 被処理液中のIPA濃度%(水濃度%) 流 路 (11) 95.0(5.0) 流 路 (13) 99.5(0.5) 流 路 (17) 99.0(1.0) 流 路 (16) 99.9(0.1) ───────────────────────────────
【0034】次に、本発明の他の実施例を説明する。本
発明の他の実施例においては、図2に示されるように、
水洗後の被処理物(W)の表面で有機溶剤を主成分とす
る乾燥液の蒸気を凝縮させて乾燥を行う処理槽(1)
と、選択的に水を透過させる膜によって構成された複数
基の分離膜モジュール(10a)、(10b)とから主
として構成される。また、処理槽(1)の内部には、乾
燥液の蒸気発生部(2)、被処理物(W)を配置する乾
燥空間部(4)、該乾燥空間部の下方にて凝縮液を捕集
する第1の受部(5)、乾燥空間部(4)の上方にて乾
燥液の蒸気を凝縮させる冷却コイル(6)、該冷却コイ
ルの下方にて凝縮液を捕集する第2受部(7)が設けら
れる。
【0035】そして、最初の分離膜モジュール(10
a)には、第1の受部(5)の凝縮液を導入する流路
(11)が配設され、最初の分離膜モジュール(10
a)の下流側に位置する分離膜モジュール(10b)に
は、第2の受部(7)の凝縮液を導入する流路(12)
が配設され、最後の分離膜モジュール(10b)の出口
側には、非透過液を蒸気発生部(2)に導入する流路
(16)が配設される。
【0036】上記の実施例において、前記の実施例と異
なる点は、冷却コイル(6)の下方にて凝縮液を捕集す
る第2の受部(7)が設けられ、そして、第2の受部
(7)にて捕集された凝縮液を2番目の分離膜モジュー
ル(10b)に導入する流路(12)が配設されている
点である。
【0037】第2の受部(7)は、処理槽(1)の内壁
に沿って略樋状に形成されている。これは、冷却コイル
(6)で凝縮し、該冷却コイルの直下に滴下する凝縮液
は、受部(5)にて捕集される凝縮液に比し、量が多く
且つ水濃度が低いこと、および、蒸気発生部(2)のI
PAに比べて水濃度が高いことを勘案して設けられてい
る。従って、斯かる凝縮液を流路(12)を通じて分離
膜モジュール(10b)に導入することにより、上記の
実施例と同様に、分離膜モジュール(10a)、(10
b)の運転効率の向上を図ることが出来る。
【0038】すなわち、本発明の蒸気乾燥装置において
は、最初の分離膜モジュール(10a)において、第1
の受部(5)の凝縮液が第2の受部(7)の凝縮液と混
合されることなく水濃度が高い状態で導入されるため、
膜の1次側の水分分圧と2次側の水分分圧との差を大き
くすることが出来て高い分離効率が得られる。また、各
分離膜モジュール(10a)、(10b)には、これら
凝縮液が別々に導入されるため、各分離膜モジュール
(10a)、(10b)における処理量が減少される。
【0039】なお、上記の実施例の各流路における被処
理液中のIPA濃度は、例えば、以下に示す通りであ
る。
【0040】
【表2】 流 路 被処理液中のIPA濃度%(水濃度%) 流 路 (11) 95.0(5.0) 流 路 (12) 99.0(1.0) 流 路 (17) 99.0(1.0) 流 路 (16) 99.9(0.1) ───────────────────────────────
【0041】次に、本発明の更に他の実施例を説明す
る。本発明の更に他の実施例では、図3に示されるよう
に、上記の他の実施例において、第2の受部(7)の凝
縮液を導入する流路(12)が配設された分離膜モジュ
ール(10b)又は該分離膜モジュールより下流側に位
置する分離膜モジュール(10c)には、蒸気発生部
(2)の乾燥液の一部を導入する流路(13)が配設さ
れる。そして、流路(13)は、通常、最も下流側に位
置する分離膜モジュール(10c)に接続される。
【0042】図3に示される実施例では、上記と同様に
構成される3基の分離膜モジュール(10a)、(10
b)、(10c)が順次に接続されている。斯かる場
合、分離膜モジュール(10b)と分離膜モジュール
(10c)とは、流路(18)にて接続される。また、
分離膜モジュール(10c)には、膜の2次側に透過さ
れた水を排出する排出路(19)が設けられる。更に、
流路(18)には、図1に示される実施例と同様に、通
常、液送ポンプ、被処理液を加温するヒーターが適宜に
設けられ、排出路(19)には、コールドトラップ及び
真空ポンプが介装される。その他の構成は、上記の本発
明の他の実施例と同様とされる。
【0043】具体的には、上記の各流路(11)、(1
2)、(13)は、各分離膜モジュール(10a)、
(10b)、(10c)に対し、第1の受部(5)の凝
縮液、第2の受部(7)の凝縮液、蒸気発生部(2)の
乾燥液の各々の水濃度に基づいて振り分けられている。
そして、水濃度の高い被処理液が上流側のモジュールか
ら順に導入されるようになっている。斯かる構成によ
り、上述の各実施例と同様に、各分離膜モジュール(1
0a)、(10b)、(10c)における運転効率の向
上を図ることが出来る。
【0044】すなわち、本発明の蒸気乾燥装置において
は、最初の分離膜モジュール(10a)において、受部
(5)の凝縮液が受部(7)の凝縮液、蒸気発生部
(2)の乾燥液と混合されることなく水濃度が高い状態
で導入されるため、膜の1次側の水分分圧と2次側の水
分分圧との差を大きくすることが出来て高い分離効率が
得られる。また、2番目の分離膜モジュール(10b)
又は該分離膜モジュールより下流側に位置する分離膜モ
ジュール(10c)において、精製された受部(5)の
凝縮液と受部(7)の凝縮液とが蒸気発生部(2)の水
濃度の低い乾燥液と混合されることなく導入されるた
め、高い分離効率を得ることが出来る。そして、各分離
膜モジュール(10a)、(10b)、(10c)に
は、各凝縮液と乾燥液とが別々に導入されるため、各凝
縮液および乾燥液を一括して最初の分離膜モジュール
(10a)に導入する場合に比べ、各分離膜モジュール
(10a)、(10b)、(10c)における処理量が
減少される。
【0045】なお、上記の実施例の各流路における被処
理液中のIPA濃度は、例えば、以下に示す通りであ
る。
【0046】
【表3】 流 路 被処理液中のIPA濃度%(水濃度%) 流 路 (11) 95.0(5.0) 流 路 (12) 99.0(1.0) 流 路 (13) 99.6(0.4) 流 路 (16) 99.95(0.05) 流 路 (17) 99.0(1.0) 流 路 (18) 99.9(0.1) ───────────────────────────────
【0047】本発明において、3基以上の分離膜モジュ
ールが使用され、しかも、入口の水濃度が導入される処
理液の水濃度と近似する場合は、当該分離膜モジュール
に近似する水濃度の所の液を導入するのが好ましい。
【0048】例えば、図3に示される実施例において
は、各分離膜モジュール(10a)、(10b)、(1
0c)に対し、水濃度の最も高い第1の受部(5)の凝
縮液は、最初の分離膜モジュール(10a)に導入さ
れ、水濃度が次に高い第2の受部(7)の凝縮液は、最
初の分離膜モジュールの下流側に位置し、且つ、入口の
水濃度が第2の受部(7)の凝縮液中の水濃度に近似す
る2番目の分離膜モジュール(10b)に導入され、そ
して、水濃度が最も低い蒸気発生部(2)のIPAは、
入口の水濃度が蒸気発生部(2)のIPA中の水濃度に
近似する分離膜モジュール(10c)に導入される。
【0049】従って、本発明の好ましい態様によれば、
水濃度の低い第2の受部(7)の凝縮液や蒸気発生部
(2)の乾燥液が分離膜モジュールに導入されても、第
1の受部(5)から生じた非透過液中の水濃度は大きく
変化しないため、斯かる乾燥液等の分離膜モジュールへ
の導入は濃度的には無視することが出来る。換言すれ
ば、各分離膜モジュール(10a)、(10b)、(1
0c)における不要な透過処理が防止されて処理負荷が
低減される。その結果、分離膜モジュール(10a)、
(10b)、(10c)の運転効率の向上を図ることが
出来る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蒸気乾燥
装置によれば、各分離膜モジュールにおける処理量を減
少させることが出来、分離膜モジュールの運転効率の向
上を図ることが出来る。また、少ないモジュールによる
装置構成が可能となり、装置の小型化を図ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す系統図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す系統図である。
【図3】本発明の更に他の実施例を示す系統図である。
【符号の説明】
1 :処理槽 2 :蒸気発生部 3 :ヒーター 4 :乾燥空間部 5 :受部(第1の受部) 6 :冷却コイル 7 :受部(第2の受部) 10a、10b、10c:分離膜モジュール 11、12、13 :流路 14、15:排出路 W :被処理物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水洗後の被処理物の表面で有機溶剤を主
    成分とする乾燥液の蒸気を凝縮させて乾燥を行う処理槽
    と、選択的に水を透過させる膜によって構成された複数
    基の分離膜モジュールとから主として構成され、処理槽
    の内部には、乾燥液の蒸気発生部、被処理物を配置する
    乾燥空間部、該乾燥空間部の下方にて凝縮液を捕集する
    受部が設けられ、最初の分離膜モジュールには、前記受
    部の凝縮液を導入する流路が配設され、最初の分離膜モ
    ジュールの下流側に位置する分離膜モジュールには、前
    記蒸気発生部の乾燥液の一部を導入する流路が配設さ
    れ、最後の分離膜モジュールの出口側には、非透過液を
    前記蒸気発生部に導入する流路が配設されていることを
    特徴とする蒸気乾燥装置。
  2. 【請求項2】 水洗後の被処理物の表面で有機溶剤を主
    成分とする乾燥液の蒸気を凝縮させて乾燥を行う処理槽
    と、選択的に水を透過させる膜によって構成された複数
    基の分離膜モジュールとから主として構成され、処理槽
    の内部には、乾燥液の蒸気発生部、被処理物を配置する
    乾燥空間部、該乾燥空間部の下方にて凝縮液を捕集する
    第1の受部、前記乾燥空間部の上方にて乾燥液の蒸気を
    凝縮させる冷却コイル、該冷却コイルの下方にて凝縮液
    を捕集する第2の受部が設けられ、最初の分離膜モジュ
    ールには、第1の受部の凝縮液を導入する流路が配設さ
    れ、最初の分離膜モジュールの下流側に位置する分離膜
    モジュールには、第2の受部の凝縮液を導入する流路が
    配設され、最後の分離膜モジュールの出口側には、非透
    過液を前記蒸気発生部に導入する流路が配設されている
    ことを特徴とする蒸気乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の受部の凝縮液を導入する流路
    が配設された分離膜モジュール又は該分離膜モジュール
    より下流側に位置する分離膜モジュールには、前記蒸気
    発生部の乾燥液の一部を導入する流路が配設されている
    請求項2に記載の蒸気乾燥装置。
JP7764793A 1993-02-26 1993-03-11 蒸気乾燥装置 Withdrawn JPH06267925A (ja)

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MYPI94000426A MY111204A (en) 1993-02-26 1994-02-24 Apparatus and method for separating a liquid mixture
KR1019940003628A KR940019347A (ko) 1993-02-26 1994-02-26 혼합 액체의 분리 장치 및 분리 방법
US08/448,024 US5616247A (en) 1993-02-26 1995-05-23 Method for separating a liquid mixture using a pervaporation membrane module unit
US08/448,305 US5582721A (en) 1993-02-26 1995-05-23 Apparatus for separating a liquid mixture

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6009646B1 (ja) * 2015-12-22 2016-10-19 ジャパン・フィールド株式会社 水分付着部品からの水分除去装置

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