JPH06266545A - Ｇｕｉ部品ライブラリ開発支援装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一貫した流れの中で、変更、追加に対する融
通性に富み、再利用性、拡張性、保守性に優れたＧＵＩ
部品ライブラリを効率良く作成する。 【構成】 図形素片を組み合わせて特定分野向け図形の
作成を行うと共に、その作図結果を基に、特定分野向け
図形を構成する個々の図形素片の属性およびその操作に
関する情報のまとまりを個々のオブジェクトとして作成
する図形編集機能部２と、ドメイン向けデータの作成
と、そのデータ型に関する情報の一覧を表示してその中
で選択されたデータ型をドメイン向けデータのデータ型
として設定するドメイン向けデータ編集機能部５と、ド
メイン向けデータのインタフェースの一覧を表示してそ
の中で選択されたインタフェースをドメイン向けデータ
およびデータ型と一体化するインタフェース編集機能部
６と、各編集内容をインプリメント言語のソースプログ
ラムに変換する自動変換処理部７とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ上で図形
シンボルを用いたユーザとの対話的な入出力を実現する
ためのプログラムであるＧＵＩ部品ライブラリの開発を
支援するＧＵＩ部品ライブラリ開発支援装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＧＵＩ（Graphical User Interfa
ce）、つまりユーザに提供する情報をコンピュータのデ
ィスプレイに図形シンボルとして表示して、ユーザがこ
の図形シンボルを指定することによってコンピュータと
の対話的な入出力を行う手法が、様々な分野の作画作業
の場に導入されつつある。そして、このＧＵＩを用いた
ＣＡＳＥ（Computer Aided Software Engineering)ツー
ルとして、最近ドメイン向けつまり特定分野向けのＣＡ
ＳＥツールの開発が行われている。このＣＡＳＥツール
の開発にあっては、ＧＵＩを実現するためのプログラム
であるＧＵＩ部品ライブラリの開発が重要な鍵となる。

【０００３】従来、このＧＵＩ部品ライブラリの開発で
はこれを構成する部品データとして、 (1)ドメイン向け
の図形の形状とその描画処理に関するデータ、(2)ＣＡ
ＳＥツール上で前記 (1)のドメイン向け図形を処理する
ためのデータ（以下、これをドメイン向けデータと呼
ぶ。）とその操作部分、の作成が重要である。

【０００４】従来、 (1)のデータは、ＧＵＩ構築支援ツ
ールを用いてユーザと対話的にその作成が行われ、例え
ば個々の図形素片を選択的に組み合わせることによっ
て、これら図形素片が持つ図形データとその描画処理の
ためのデータを用いてドメイン向け図形に関する情報を
作成していた。

【０００５】これに対し、 (2)のデータはＧＵＩ構築支
援ツールによる作成支援の対象外とされ、例えば机上で
その設計を行った後、これらのデータ群を (1)のデータ
群の後に既存のプログラミング言語によって直接付加し
ていた。

【０００６】したがって、ＧＵＩ部品ライブラリ作成の
飛躍的な効率向上は望めないばかりではなく、他ドメイ
ンへの再利用化や拡張化等に向けてのＧＵＩ部品ライブ
ラリの変更、追加作業を容易には行え難いものとなって
いた。またＧＵＩ部品ライブラリを一貫したデータ構造
にしづらいため、ドメイン向けごとに作成するＣＡＳＥ
ツールのドメイン向け処理機能の変更部分が大きなもの
となっていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来から
のＧＵＩ部品ライブラリの開発方式では、ひとつの支援
ツール上で一貫してＧＵＩ部品ライブラリの作成支援を
行えないため、高い生産性が得られず、また変更、追加
に対する融通性に欠けていた。さらにデータ構造の一貫
性に欠けるため、ドメイン向けごとに作成するＣＡＳＥ
ツールのドメイン向け処理機能の変更部分が大きなもの
となっていた。

【０００８】本発明はこのような課題を解決するための
もので、ＧＵＩ部品ライブラリの作成効率の向上、およ
びＧＵＩ部品ライブラリの再利用性、拡張性、保守性の
向上を図ることのできるＧＵＩ部品ライブラリ開発支援
装置の提供を目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明のＧＵＩ部品ライ
ブラリ開発支援装置は上記した目的を達成するために、
コンピュータ上で、図形表示を用いたマンマシンインタ
フェースを実現するためのＧＵＩ部品ライブラリの開発
を支援する装置において、各種図形素片の名称および形
状を含む属性とその操作に関する情報を予め格納した第
１の格納手段と、前記各種図形素片を表示し、外部から
の入力により前記各種図形素片を選択的に組み合わせて
特定分野向け図形の作成を行うと共に、その作図結果を
基に前記第１の格納手段に格納された情報を用いて、前
記特定分野向け図形を構成する個々の図形素片の名称お
よび形状を含む属性およびその操作に関する情報のまと
まりを個々のオブジェクトとして作成する図形設定手段
と、前記コンピュータ上で前記特定分野向け図形に関す
る処理を行うための特定分野向けデータの型に関する情
報の一覧、並びに前記特定分野向けデータの操作に関す
る情報の一覧が予め格納された第２の格納手段と、外部
からの入力により前記特定分野向けデータを作成すると
共に、前記第２の格納手段に格納された前記データ型に
関する情報の一覧を表示してその中で選択されたデータ
型を前記特定分野向けデータのデータ型として設定する
特定分野向けデータ設定手段と、前記第２の格納手段に
格納された前記操作に関する情報の一覧を表示してその
中で選択された操作を、前記特定分野向けデータ設定手
段により設定された前記特定分野向けデータおよびデー
タ型と一体化してオブジェクトを作成するデータ操作部
分設定手段と、前記各設定手段の設定内容を、前記コン
ピュータ上で適用可能な言語のソースプログラムに変換
し、オブジェクト指向に基づくデータ構造を持つ前記Ｇ
ＵＩ部品ライブラリを生成する変換手段とを具備してい
る。

【００１０】

【作用】本発明では、まず図形設定手段は、ユーザは各
種図形素片を表示し、外部からの入力により各種図形素
片を選択的に組み合わせて特定分野向け図形の作成を行
う。図形設定手段は、その作図結果を基に第１の格納手
段に格納された情報を用いて、特定分野向け図形を構成
する個々の図形素片の名称および形状を含む属性および
その操作に関する情報のまとまりを個々のオブジェクト
として作成する。次に特定分野向けデータ設定手段は、
外部からの入力により特定分野向けデータの作成支援を
行う。このとき第２の格納手段に格納されたデータ型に
関する情報の一覧を表示してその中でユーザにより選択
されたデータ型を特定分野向けデータのデータ型として
設定する。

【００１１】次にデータ操作部分設定手段は、第２の格
納手段に格納された操作に関する情報の一覧を表示し、
その中で選択された操作を、特定分野向けデータ設定手
段により設定された特定分野向けデータおよびデータ型
と一体化してオブジェクトを作成する。

【００１２】この後、変換手段は、以上の設定内容をコ
ンピュータ上で適用可能な言語のソースプログラムに変
換し、オブジェクト指向に基づくデータ構造を持つＧＵ
Ｉ部品ライブラリとして生成する。

【００１３】したがって、本発明によれば、視覚的な操
作を交えながら一貫した流れの中で、一貫したデータ構
造を有するＧＵＩ部品ライブラリを効率良く作成するこ
とができ、これにより変更、追加に対する融通性に富
み、再利用性、拡張性、保守性に優れたＧＵＩ部品ライ
ブラリを効率良く作成することができる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。

【００１５】図１は本発明に係る一実施例のＧＵＩ部品
ライブラリ開発支援装置のシステム構成を示すブロック
図、図２はこの装置によって構築されるＧＵＩ部品ライ
ブラリのデータ構造を示す図である。

【００１６】まずＧＵＩ部品ライブラリのデータ構造か
ら説明する。図２に示すように、ＧＵＩ部品ライブラリ
は、グラフィック部分１０とドメイン向けデータ部分２
０とに大きく分けられる。

【００１７】グラフィック部分１０は、ドメイン向け図
形を構成する個々の図形素片の属性（グラフィック名と
描画パラメータを含む。）１１とそのメソッド（データ
操作部分）１２とのまとまりからなるオブジェクト１３
の群からなる。

【００１８】ドメイン向けデータ部分２０は、ドメイン
向けデータ（ＣＡＳＥツール上でドメイン向け図形に関
する処理を行うためのデータ）並びにデータ型２１と、
そのメソッド（データ操作部分）２２とのまとまりから
なるオブジェクト２３の群からなる。

【００１９】このように本実施例のＧＵＩ部品ライブラ
リは、その全体がオブジェクト指向に基づくデータ構造
を有するものとなっている。

【００２０】そしてこのようなＧＵＩ部品ライブラリを
構築するため、本実施例のＧＵＩ部品ライブラリ開発支
援装置は次のようなシステム構成を有している。

【００２１】図１において、１はドメイン向け図形を組
み立てる上で必要な、各種図形素片（例えば、線、方
形、閉曲線、開曲線、文字列等）の名称および形状を含
む属性と、その操作（描画処理）に関する情報を格納し
たプリミティブ図形部品ライブラリである。

【００２２】２は図形編集機能部である。この図形編集
機能部２は、プリミティブ図形部品ライブラリ１に格納
された各種図形素片を表示し、その中でユーザによって
任意に組み合わされた図形をドメイン向け図形として作
成する。また図形編集機能部２は、その作図結果を基に
プリミティブ図形部品ライブラリ１に格納された情報を
用いて、ドメイン向け図形を構成する個々の図形素片の
属性とその操作（描画処理）に関する情報をそれぞれ作
成し、これを個々のオブジェクトとして外部記憶部３に
格納する。

【００２３】４はドメイン向けデータのデータ型に関す
る情報の一覧、およびデータ操作に関する情報であるイ
ンタフェースの一覧がそれぞれクラスのかたちで格納さ
れたクラスライブラリである。ここで言うインタフェー
スとは、オブジェクト内部のデータ処理部分を他のオブ
ジェクトから呼び出すための手続き部分である。

【００２４】５はドメイン向けデータ編集機能部であ
る。このドメイン向けデータ編集機能部５は、ユーザ入
力によるドメイン向けデータの作成支援を行うと共に、
クラスライブラリ４に格納されたデータ型に関する情報
の一覧を表示して、その中からユーザにより選択された
データ型を、作成したドメイン向けデータのデータ型と
して設定する。そしてこのデータ型をドメイン向けデー
タと共に外部記憶部３に格納する。

【００２５】６はインタフェース編集機能部である。こ
のインタフェース編集機能部６は、クラスライブラリ４
に格納された各種インタフェースの一覧を表示して、そ
の中でユーザにより選択されたインタフェースを、ドメ
イン向けデータ編集機能部５で設定したドメイン向けデ
ータの操作として設定する。そしてこのインタフェース
を既に外部記憶部３に格納されているドメイン向けデー
タ並びにデータ型と一体化してオブジェクトを生成す
る。

【００２６】７は外部記憶部３に格納された各情報をイ
ンプリメント言語のソースプログラムつまり前記コンピ
ュータ上で適用可能な言語のソースプログラムに自動変
換して、図２に示したＧＵＩ部品ライブラリ８を生成す
る自動変換処理部である。

【００２７】次にこのＧＵＩ部品ライブラリ開発支援装
置によるＧＵＩ部品ライブラリの構築手順を説明する。
図３はこの手順を示すフローチャートである。

【００２８】まず図形編集機能部２を起動する。図形編
集機能部２は、まずプリミティブ図形部品ライブラリ１
の内容を読み込み、図形素片の一覧をディスプレイに表
示する。ユーザはこの図形素片の一覧の中から任意の図
形素片を選択し組み合わせることによってドメイン向け
図形を作成する（ステップａ）。

【００２９】ドメイン向け図形の作成が終了すると、図
形編集機能部２は、作図結果を基にプリミティブ図形部
品ライブラリ１の情報を用いて、ドメイン向け図形を構
成する個々の図形素片の属性とその操作に関する情報、
つまり図２に示すＧＵＩ部品ライブラリにおけるグラフ
ィック部分１０に相当する部分を作成し（ステップ
ｂ）、これを外部記憶部３に登録する（ステップｃ）。
なお、各図形素片の属性については視覚的な操作によっ
て変更可能である。

【００３０】次にドメイン向けデータ編集機能部５を起
動する。ユーザはこのドメイン向けデータ編集機能部５
の文字列編集機能を用いてドメイン向けデータの作成を
行う（ステップｄ）。このドメイン向けデータの作成終
了後、ドメイン向けデータ編集機能部４はクラスライブ
ラリ３に格納されたデータ型に関する情報の一覧を表示
する（ステップｅ）。そしてその中からユーザにより選
択されたデータ型を、作成したドメイン向けデータのデ
ータ型として設定する（ステップｇ）。但しその際、今
回作成したドメイン向けデータに該当するデータ型が一
覧中に存在しない場合は、これを新規のデータ型である
とみなして、この新規のデータ型の名称（概要情報）の
みを文字列編集機能を使って設定する（ステップｈ）。

【００３１】データ型の設定後、作成したドメイン向け
データの個数を指定することによって外部記憶部３内の
格納範囲を設定する（ステップｉ）。

【００３２】そしてこの外部記憶部３の格納範囲設定
後、ドメイン向けデータ編集機能部４は、作成したドメ
イン向けデータおよびデータ型に関する情報を一体化し
て外部記憶部３に登録する（ステップｊ）。

【００３３】次にインタフェース編集機能部５を起動す
る。インタフェース編集機能部６は起動後直ちにクラス
ライブラリ４に格納された各種インタフェースを読み込
みこれをディスプレイに表示する（ステップｋ）。そし
てその中からユーザにより選択されたインタフェース
を、作成されたドメイン向けデータのインタフェースと
して外部記憶部３に登録する（ステップｍ、ｎ）。その
際、該当するインタフェースが一覧中に存在しない場
合、ユーザは文字列編集機能を用いてこの新規のインタ
フェースの名称（概要情報）のみを設定し、外部記憶部
３に登録する（ステップｏ、ｎ）。

【００３４】この後、自動変換処理部６を起動し、外部
記憶部３の内容をインプリメント言語のソースプログラ
ムに自動変換する（ステップｐ）。このとき、新規のデ
ータ型と新規のインタフェースについてはユーザが設定
した名称のみが出力される。新規のデータ型と新規のイ
ンタフェースの詳細情報については、テキストエディタ
を使ってユーザによりその編集が行われる（ステップ
ｑ）。

【００３５】以上により、オブジェクト指向に基づく一
貫したデータ構造を持つＧＵＩ部品ライブラリが構築さ
れる。

【００３６】かくして本実施例のＧＵＩ部品ライブラリ
開発支援装置によれば、オブジェクト指向に基づくデー
タ構造を有するＧＵＩ部品ライブラリを、視覚的な操作
を交えながら一貫した流れの中で効率良く作成すること
ができる。またＧＵＩ部品ライブラリにオブジェクト指
向に基づく一貫したデータ構造を持たせることができる
ので、ドメイン向けごとに作成するＣＡＳＥツールのド
メイン向け処理機能の変更部分を縮小することができ
る。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように本発明のＧＵＩ部品
ライブラリ開発支援装置によれば、視覚的な操作を交え
ながら一貫した流れの中で、一貫したデータ構造を有す
るＧＵＩ部品ライブラリを効率良く作成することがで
き、これにより変更、追加に対する融通性に富み、再利
用性、拡張性、保守性に優れたＧＵＩ部品ライブラリを
効率良く作成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る一実施例のＧＵＩ部品ライブラリ
開発支援装置のシステム構成を示すブロック図である。

【図２】図１のＧＵＩ部品ライブラリ開発支援装置によ
って構築されるＧＵＩ部品ライブラリのデータ構造を示
す図である。

【図３】図１のＧＵＩ部品ライブラリ開発支援装置によ
るＧＵＩ部品ライブラリの構築手順を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

１…プリミティブ図形部品ライブラリ、２…図形編集機
能部、３…外部記憶部、４…クラスライブラリ、５…ド
メイン向けデータ編集機能部、６…インタフェース編集
機能部、７…自動変換処理部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンピュータ上で、図形表示を用いたマ
   ンマシンインタフェースを実現するためのＧＵＩ部品ラ
   イブラリの開発を支援する装置において、 各種図形素片の名称および形状を含む属性とその操作に
   関する情報を予め格納した第１の格納手段と、 前記各種図形素片を表示し、外部からの入力により前記
   各種図形素片を選択的に組み合わせて特定分野向け図形
   の作成を行うと共に、その作図結果を基に前記第１の格
   納手段に格納された情報を用いて、前記特定分野向け図
   形を構成する個々の図形素片の名称および形状を含む属
   性およびその操作に関する情報のまとまりを個々のオブ
   ジェクトとして作成する図形設定手段と、 前記コンピュータ上で前記特定分野向け図形に関する処
   理を行うための特定分野向けデータの型に関する情報の
   一覧、並びに前記特定分野向けデータの操作に関する情
   報の一覧が予め格納された第２の格納手段と、 外部からの入力により前記特定分野向けデータを作成す
   ると共に、前記第２の格納手段に格納された前記データ
   型に関する情報の一覧を表示してその中で選択されたデ
   ータ型を前記特定分野向けデータのデータ型として設定
   する特定分野向けデータ設定手段と、 前記第２の格納手段に格納された前記操作に関する情報
   の一覧を表示してその中で選択された操作を、前記特定
   分野向けデータ設定手段により設定された前記特定分野
   向けデータおよびデータ型と一体化してオブジェクトを
   作成するデータ操作部分設定手段と、 前記各設定手段の設定内容を、前記コンピュータ上で適
   用可能な言語のソースプログラムに変換し、オブジェク
   ト指向に基づくデータ構造を持つ前記ＧＵＩ部品ライブ
   ラリを生成する変換手段とを具備することを特徴とする
   ＧＵＩ部品ライブラリ開発支援装置。