JPH0626615U

JPH0626615U - 携帯用折り畳み座布団

Info

Publication number: JPH0626615U
Application number: JP6793892U
Authority: JP
Inventors: 克美浅井
Original assignee: 三進興産株式会社
Priority date: 1992-09-04
Filing date: 1992-09-04
Publication date: 1994-04-12

Abstract

(57)【要約】【目的】携帯性が良く、荷重の緩和効果が高く、疲労
低減に優れた携帯用座布団を提供すること。【構成】折り曲げ自在の中央薄肉部とその左右に形成
した一対のパッド収納部とを有するカバーと、前記一対
のパッド収納部に挿入した粘弾性ポリウレタンパッドと
よりなる携帯用折り畳み座布団。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は携帯用折り畳み式座布団に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の座布団は、綿、ポリウレタンスポンジ等を、袋状に形成した布地カバーに収容したものが一般的である。野球場、競技場、野外音楽堂、等の座席は硬質プラスチック、木材等から製作されていることが多いため、長時間座るのはつらい。したがって、小型の座布団を持参する人もいるが、携帯に不便であるとか、尻への負荷の軽減効果があまりないなどの理由でほとんど使用されてない。携帯用の座布団としては従来これといったものがなく、通常の座布団を小型にしただけのもの、あるいは、複数の区画した空気室を有する気密性の空気袋を、使用前に膨らまして使用する空気座布団などがある。

【０００３】

【考案が解決すべき課題】

従来の綿入り及びスポンジ入り座布団は小型な構造のものがなく、携帯に不便である。また綿入りのものはへたりが早く、固くなり、快適性が失われやすい。一方スポンジ入りのものは薄過ぎると底打ちにより座席の固さが直接尻に伝わり荷重緩和の作用が不十分となるので十分な厚みが必要となるが、十分な厚さにすると携帯性が失われる。一方空気式のものは携帯性が非常に良いが、弾性体であるため反発力があり、長時間着用すると疲労感が出る。したがって、本考案の目的は携帯性が良く、荷重の緩和効果が高く、疲労感の少い携帯用座布団を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、折り曲げ自在の中央薄肉部とその左右に形成した一対のパッド収納部とを有するカバーと、前記一対のパッド収納部に挿入した粘弾性材料製板状パッドとよりなる携帯用折り畳み座布団により、上記の課題を解決する。このような目的に適する粘弾性材料は粘弾性ポリウレタンである。さらに、ポケットを設けて冬期にはそこに懐炉を入れると保温されさらに便利である。

【０００５】粘弾性材料には種々のものが知られており、いずれを使用しても良いが、荷重除去後に完全復元性を有する粘弾性材料が望ましい。この条件を満足する粘弾性材料は、例えば、特公昭６２−２６３３０号、特開昭６１−１９６１８号等に記載されている。特公昭６２−２６３３０号には、高分子量ポリオールと低分子量ポリオールとの混合物に、ポリイソシアネートをＯＨ過剰の条件で反応させて粘弾性ポリウレタンを製造する方法を記載しており、例えば、ポリ（１，２−プロピレングリコール）と、Ｎ，Ｎ，Ｎ’，Ｎ’−テトラキス（２−ヒドロキシプロピル）エチレンジアミンとの配合物を化学量論量未満の少なくとも一種の芳香族イソシアネートと反応させる。この方法に従えば、低い圧縮永久ひずみを有し且つ圧縮からの回復が遅いポリウレタンエラストマーが製造され、衝撃を容易に吸収する一方、荷重除去後に原形を完全に回復してへたることがない。また、このポリウレタンエラストマーの温度依存性を改善するために、更に一価のアルコール成分を添加することが特開昭６１−１９６１８号により提案された。またポリオールとイソシアネートは当量で反応され、過剰なヒドロキシ基は含んでいないと記載されている。このような粘弾性材料は、厚さが比較的薄くても底打ちが生じないので快適に使用できる。以下の例では、上記の特公昭６２−２６３３０号に記載の粘弾性を使用する。

【０００６】

【考案の作用効果】

本考案では、座布団の中心対称軸に沿って二つ折りに折り曲げて互いに重畳させることができること、及び厚さが薄いことから、小型となり、携帯の便利が良い。また使用に当たっては、比較的薄い粘弾性材料の板でも固い座席に座る際の底打ちがなく、適度な荷重分散作用が得られる。

【０００７】

【実施例の説明】

以下図１、２、３を参照して本考案の実施例を詳しく説明する。本考案の実施例による携帯用折り畳み座布団１は、布団カバー３とその内部に収容された一対の粘弾性ポリウレタンパッド５、５よりなる。カバー３は折り曲げ自在の中央薄肉部７と、その左右に対称に形成した一対のパッド収納部９、９とを有する。カバー３は例えば上下２枚の布地を重ね合わせ、布地の周縁の一部と中央薄肉部７の縫い目部１１を縫合して中央薄肉部７とパッド収納部９、９とを形成し、次いでパッド５、５をパッド収納部９、９に収納して周縁の残りの部分を縫い合わせるなどの方法により製作できる。さらに必要ならば、中央薄肉部７には小さなポケット１３を縫い目１５により形成しさらにふた１４を設ける。ふた１４は折り曲げ中心となる中心対称軸線を避けて設ける。ふた１４とポケットの対向面とには面型ファスナー等のファスナーを設ける。ポケット１３には懐炉等を入れることができる。

【０００８】座布団１の寸法は、図１において縦２０ｃｍ、横３０ｃｍ程度とすれば子供から大人まで使用できる。また中心対称軸線で折り曲げれば、１５ｍｍ×２０ｃｍの大きさになる。また、厚さは０．７〜１．２ｃｍ程度にできるので、二つ折りにしても１．５〜２．５ｃｍ程度の厚さに過ぎず、鞄、バッグ等に容易に収納できる。また、使用に当たっては、１ｃｍ前後と比較的薄い座布団であるにも拘らず、固い座席に座る際の底打ちがなく、適度な荷重分散作用が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の座布団の平面図である。

【図２】同Ａ−Ａ断面図である。

【図３】同Ｂ−Ｂ断面図である。

【符号の説明】

１：座布団３：布団カバー５：粘弾性ポリウレタンパッド７：中央薄肉部９：パッド収納部１１：縫い目部１３：ポケット１４：ふた

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】折り曲げ自在の中央薄肉部とその左右に
形成した一対のパッド収納部とを有するカバーと、前記
一対のパッド収納部に挿入した粘弾性材料製の板状パッ
ドとよりなる携帯用折り畳み座布団。
【請求項２】粘弾性材料は粘弾性ポリウレタンである
請求項１に記載の座布団。
【請求項３】カバーの一部にポケットを具備した請求
項１に記載の座布団。