JPH06265068A - 配管用の継手装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】止め輪がフレキシブル管の先端部から外れるこ
となく、締め付け時の作業性の向上を図る。 【構成】内部に軸芯方向に貫通する孔部２を有する継手
本体１と、継手本体１外面の雄ねじ部４に螺合する雌ね
じ部７とこの雌ねじ部７よりも小径の丸孔部８が連続し
て内面に形成された袋ナット６と、袋ナット６の丸孔部
８の内部において袋ナット６に挿入されたフレキシブル
管10の先端部を抱着係合する止め輪９とを備え、袋ナッ
ト６の雌ねじ部７を継手本体１外面の雄ねじ部４に螺合
させて締め付けることにより止め輪９から突出するフレ
キシブル管10の先端を継手本体１の端面と止め輪９との
間で圧縮変形させるように構成してあり、袋ナット６の
丸孔部８内で止め輪９がフレキシブル管10に抱着した状
態を保ったまま、袋ナット６を継手本体１に対して締め
付けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は配管用の継手装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から例えば家屋などの建物の外壁に
沿って配設されたガス管からガス流路を分岐させるのに
前記ガス管にフレキシブル管を継手装置を用いて接続さ
せる方法が採られている。

【０００３】従来の継手装置としては、内部に軸芯方向
に貫通する孔部を有し、この孔部の途中部に段部を備え
てなるフレキシブル管接続孔部を形成した継手本体と、
フレキシブル管の先端部を抱着係合し前記接続孔部内面
に回転不可能に係合する止め輪と、前記継手本体に螺合
して前記止め輪を接続孔部内方に押し付ける締め付け部
材とからなるものが知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の継手装置では前記フレキシブル管の先端部を抱着係
合した状態を保持するように止め輪を指でつまんで前記
接続孔部内に挿入しながら締め付け部材を継手本体に螺
合しており、継手本体に対する締め付け部材の螺合に気
を取られて止め輪が前記接続孔部に挿入される迄にフレ
キシブル管の先端部から外れたりし、作業性に問題があ
った。

【０００５】本発明はこのような課題を解決するもの
で、止め輪がフレキシブル管の先端部から外れることな
く、締め付け時の作業性の向上を図ることを目的とする
ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、内部に軸芯方向に貫通する孔部を有する継
手本体と、この継手本体外面の雄ねじ部に螺合する雌ね
じ部とこの雌ねじ部よりも小径の丸孔部が連続して内面
に形成された袋ナットと、この袋ナットの丸孔部の内部
において袋ナットに挿入されたフレキシブル管の先端部
を抱着係合する止め輪とを備え、前記袋ナットの雌ねじ
部を前記継手本体外面の雄ねじ部に螺合させて締め付け
ることにより前記止め輪から突出するフレキシブル管の
先端を継手本体の端面と止め輪との間で圧縮変形させる
ように構成したものである。

【０００７】

【作用】この構成により、袋ナットの丸孔部内で止め輪
がフレキシブル管に抱着した状態を保ったまま、袋ナッ
トの雌ねじ部を継手本体の雄ねじ部に螺合させて袋ナッ
トを締め付けることができるので、締め付け作業時に止
め輪がフレキシブル管の先端部から外れることなく、締
め付け時の作業性の向上を図ることができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面に基
づいて説明する。図１〜図３において、１は内部に軸芯
方向に貫通する孔部２を有し、外面に設けた鍔部３を境
に一端側外面および他端側外面に雄ねじ部４および５が
形成された継手本体、６は前記継手本体１の一方の雄ね
じ部４に螺合する雌ねじ部７とこの雌ねじ部７よりも小
径の丸孔部８が軸芯方向に連続して内面に形成された袋
ナット、９はこの袋ナット６の丸孔部８の内部において
袋ナット６に挿入された蛇腹状のフレキシブル管10の先
端部を抱着係合する１つ割りリング状の止め輪である。
この止め輪９は内面に軸芯方向にフレキシブル管10の外
面凹凸部に合致係合する凹凸部11が形成されている。ま
た、止め輪９はフレキシブル管10に対する抱着前は正面
形状がほぼ円形を呈し、かつ左右のリング部９ａ，９ｂ
が薄肉部で繋がれており、フレキシブル管10に対して抱
着するときは薄肉部を切って左右のリング部９ａ，９ｂ
を互いに分割させるものである。また、この止め輪11は
前後どちらに向いても使用できるように軸芯方向の中心
を境に内面形状、外面形状ともに左右が対称となってい
る。12は前記袋ナット６の丸孔部８と前記止め輪９との
間の隙間を埋めるべく袋ナット６の丸孔部８に挿入され
た円筒状のスペーサーで、このスペーサー12の軸芯方向
一端部には前記袋ナット６の丸孔部８側の端部と止め輪
９の後端部との間に挟まれる板部13が内方に折曲されて
設けられている。14は前記継手本体１の端面と止め輪９
の前端部とフレキシブル管10の先端外面とスペーサー12
の内面に同時に当接するＯリングで、袋ナット６の締め
付け前はフレキシブル管10の先端の凹部に嵌合してい
る。

【０００９】次に以上述べた継手装置とフレキシブル管
10との接続順序について説明する。先ず、フレキシブル
管10の先端を袋ナット６に丸孔部８側より挿入し、この
フレキシブル管10の先端にフレキシブル管10の凹凸の山
２つ程残して互いに切り離された止め輪９（左右のリン
グ部９ａ，９ｂ）を当てがう。また、フレキシブル管10
の先端の凹部にＯリング14を嵌合させておき、この状態
でフレキシブル管10を袋ナット６から引き抜く方向に引
っ張り、フレキシブル管10の先端部を止め輪９と一体的
に袋ナット６内に位置させる。これにより、フレキシブ
ル管10を抱着している止め輪９は袋ナット６の丸孔部８
内に位置し、前記スペーサー12に包まれた状態となる。
このように袋ナット６の丸孔部８内に止め輪９によるフ
レキシブル管10の抱着部を位置させた状態で、袋ナット
６の雌ねじ部７を継手本体１の雄ねじ部４に螺合させて
袋ナット６を締め付けていくと、袋ナット６の丸孔部８
側の端部で止め輪９が押され、止め輪９の前端から突出
するフレキシブル管10の凹凸の２つの山が止め輪９と継
手本体１の一方の雄ねじ部４側の端面との間で挟まれて
押しつぶされ、その変形部10ａによりＯリング14が強制
的に拡げられて継手本体１の端面と止め輪９の前端部と
フレキシブル管10の先端外面とスペーサー12の内面に同
時に圧接させる。これにより継手本体１および袋ナット
６とフレキシブル管10との接続が行なわれる。

【００１０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、袋ナット
の丸孔部内で止め輪がフレキシブル管に抱着した状態を
保ったまま、袋ナットの雌ねじ部を継手本体の雄ねじ部
に螺合させて袋ナットを締め付けることができるので、
締め付け作業時に止め輪がフレキシブル管の先端部から
外れることなく、締め付け時の作業性の向上を図ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例において継手本体に対するフ
レキシブル管の接続前の状態を示す分解斜視図である。

【図２】同継手本体に対するフレキシブル管の接続前の
状態を示す縦断側面図である。

【図３】同継手本体に対するフレキシブル管の接続状態
を示す縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 継手本体 ２ 孔部 ３ 鍔部 ４，５ 雄ねじ部 ６ 袋ナット ７ 雌ねじ部 ８ 丸孔部 ９ 止め輪 10 フレキシブル管 11 凹凸部 12 スペーサー 13 板部 14 Ｏリング

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に軸芯方向に貫通する孔部を有する
   継手本体と、この継手本体外面の雄ねじ部に螺合する雌
   ねじ部とこの雌ねじ部よりも小径の丸孔部が連続して内
   面に形成された袋ナットと、この袋ナットの丸孔部の内
   部において袋ナットに挿入されたフレキシブル管の先端
   部を抱着係合する止め輪とを備え、前記袋ナットの雌ね
   じ部を前記継手本体外面の雄ねじ部に螺合させて締め付
   けることにより前記止め輪から突出するフレキシブル管
   の先端を継手本体の端面と止め輪との間で圧縮変形させ
   るように構成したことを特徴とする配管用の継手装置。