JPH0626499A - ポンプとその組立方法 - Google Patents

ポンプとその組立方法

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Publication number
JPH0626499A
JPH0626499A JP18252892A JP18252892A JPH0626499A JP H0626499 A JPH0626499 A JP H0626499A JP 18252892 A JP18252892 A JP 18252892A JP 18252892 A JP18252892 A JP 18252892A JP H0626499 A JPH0626499 A JP H0626499A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
impeller
pump
drive shaft
sliding contact
Prior art date
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Pending
Application number
JP18252892A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyuki Mori
則行 森
Yoshihisa Shimada
義久 島田
Mitsuru Kuno
満 久野
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Kawamoto Pump Mfg Co Ltd
Original Assignee
Kawamoto Pump Mfg Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kawamoto Pump Mfg Co Ltd filed Critical Kawamoto Pump Mfg Co Ltd
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Publication of JPH0626499A publication Critical patent/JPH0626499A/ja
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構造でありながら、ケーシングをケーシ
ングカバーに位置決めして取り付けることができるポン
プおよびその組立方法を提供する。 【構成】ケーシング9aとケーシングカバー4との間に
羽根車8aを収容し、この羽根車をケーシングカバーを
貫通された駆動軸10に取着し、この羽根車とケーシン
グカバーとの間にばね部材14により押圧されて液密を
保つメカニカルシール13を設置し、このメカニカルシ
ールと駆動軸に螺合した締付ナット12とで羽根車を挾
持したポンプにおいて、ケーシング9aのライナ部に、
羽根車の吸込口外周8aaが挿脱可能に嵌合する摺接部
30を設けたことを特徴とする。 【作用】ケーシングの摺接部を羽根車の吸込口に嵌合す
ることによりケーシングを羽根車に対して位置決めする
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポンプケーシングをケ
ーシングカバーに取付ける場合の位置決め構造を備えた
ポンプ、およびこの位置決め構造を用いたポンプの組立
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にうず巻きポンプなどは、モータケ
ーシングに連結したブラケットにケーシングカバーを固
定するとともに、このケーシングカバーにポンプケーシ
ングを連結してポンプ室を構成し、上記モータケーシン
グから伸びる駆動軸をこのケーシングカバーを貫通して
ポンプ室に導入し、この駆動軸に羽根車を取り付け、こ
の羽根車を上記ケーシングカバーとポンプケーシングと
により覆ってある。
【0003】ポンプケーシングをケーシングカバーに取
り付ける場合はボルトにより固定するようになっている
が、この場合、羽根車に対するケーシングの位置決めを
する必要があり、ポンプケーシングをケーシングカバー
に対して周方向および径方向に位置調整して羽根車に対
するケーシングの位置合せをしている。しかし、ポンプ
ケーシングをケーシングカバーに対して位置決めする作
業は手間を要する。つまり、従来の多段うず巻きポンプ
の場合について、内部ケーシングの位置決め構造を図4
にもとづき説明する。
【0004】図において1はモータを収容したモータケ
ーシング、2はブラケット、3は外部ケーシング、4は
ケーシングカバーである。図示の例では、外部ケーシン
グ3およびケーシングカバー4はいづれも板金製であ
り、プレス加工品である。
【0005】上記ケーシングカバー4はモータ1に連結
されたブラケット2に、図示しないボルトを介して固定
されており、このケーシングカバー4に対して外部ケー
シング3が図示しないボルトにより締結されている。外
部ポンプケーシング3と、ケーシングカバー4との間に
はポンプ室5が形成されており、このポンプ室5は外部
ポンプケーシング3の前面に開口したポンプ吸込口6、
および外部ケーシング3と円周上に開口したポンプ吐出
口7に通じている。
【0006】上記モータ1には駆動軸10が突出されて
おり、この駆動軸10はブラケット2内を貫通し、ケー
シングカバー4を挿通してポンプ室5に導入されてい
る。このポンプ室5には複数の羽根車8a、8b、8c
がそれぞれ内部ケーシング9a、9b、9cに収容され
て設けられている。各羽根車8a、8b、8cは軸方向
に沿って重ねた状態で駆動軸10に取着されており、各
羽根車8a、8b、8cはスリーブ形スペーサ11…に
より所定の間隔を存している。なお、これら羽根車8
a、8b、8cおよびスペーサ11…は、駆動軸10の
先端に螺挿した締付ナット12により締め付け固定され
ている。
【0007】最終段の羽根車8aと上記ケーシングカバ
ー4との間には、駆動軸10を液密封止するためのメカ
ニカルシール13が設けられている。メカニカルシール
13は、スプリング14によって押圧された押圧プレー
ト15と、摺接プレート16とが摺接することにより液
密封止をなす。
【0008】これら各羽根車8a、8b、8cは内部ケ
ーシング9a、9b、9cに収容されており、これら内
部ケーシング9a、9b、9cも軸方向に沿って重ねら
れている。上記内部ケーシング9a、9bおよび9c
は、前記外部ケーシング3とケーシングカバー4との間
に挾持されている。この場合、最終段の内部ケーシング
9aはケーシングカバー4aにボルト17…を介して固
定されているが、他の内部ケーシング9b、9cは、そ
れぞれ後段の内部ケーシング9a、9bに対して位置決
め段部18…により位置決めされた状態で軸方向に重ね
られ、最前段の内部ケーシング9cの前面が外部ケーシ
ング3により押圧されることにより挾持されている。な
お、最前段の内部ケーシング9cの前面と外部ケーシン
グ3との間はOリング19によって液密が保たれるよう
になっている。
【0009】このような構成の多段うず巻きポンプにお
いては、これを組立てる場合、モータケーシング1から
延長してブラケット2内を貫通している駆動軸10に、
ケーシングカバー4を挿通してこのケーシングカバー4
をブラケット2に固定する。そして、この駆動軸10に
メカニカルシール13を挿通し、かつ最終段の羽根車8
aを挿通する。この羽根車8aに最終段の内部ケーシン
グ9aを被せ、この内部ケーシング9aをボルト17…
を用いてケーシングカバー4に固定する。
【0010】次に、駆動軸10にスペーサ11および2
段目の羽根車8bを挿通し、この羽根車8bに2段目の
内部ケーシング9bを被せ、この内部ケーシング9bを
位置決め段部18により最終段の内部ケーシング9aに
位置決めして軸方向に積層する。さらに、駆動軸10に
スペーサ11および最前段の羽根車8cを挿通し、この
羽根車8cに最前段の内部ケーシング9cを被せ、この
内部ケーシング9cを位置決め段部18により2段目の
内部ケーシング9bに位置決めして軸方向に積層する。
【0011】この状態で、駆動軸10にさらにスペーサ
11を挿通し、駆動軸10の先端に締付ナット12を螺
挿してこれを締付ける。すると、各羽根車8a、8b、
8cは、この締付ナット12と、メカニカルシール13
との間に挾持されて駆動軸10の段部10aに位置決め
されて、この駆動軸10に取着される。なお、各羽根車
8a、8b、8cはそれぞれ図示しないキーなどを用い
て駆動軸10に対して回り止めされている。
【0012】この後、外部ケーシング3を上記各内部ケ
ーシング9a、9b、9cに被せ、この外部ケーシング
3をポンプカバー4に図示しないボルトで締結する。こ
れにより各内部ケーシング9a、9b、9cは外部ポン
プケーシング3とポンプカバー4とで軸方向に押されて
挾持される。これによりポンプの組立てが完了する。
【0013】なお、20は各内部ケーシング9a、9
b、9cを軸方向に区画する仕切りプレート、21は各
内部ケーシング9a、9b、9cの前面側開口部に設け
られ、それぞれ羽根車8a、8b、8cの吸込口外周と
所定の隙間を存して対向するライナリングである。
【0014】このような構成の多段ポンプにおいては、
最終段の内部ケーシング9aをボルト17…を用いてケ
ーシングカバー4に固定する場合、羽根車8aに対する
内部ケーシング9aの位置合せをする必要がある。この
位置合せは、内部ケーシング9aの位置を径方向および
周方向にずらせて位置調節しなければならないので面倒
である。この位置合せを容易にするため、例えば図4に
示すように、ケーシングカバー4に複数の位置決め用ス
トッパ23…を周方向に間隔を存して突設し、最終段の
内部ケーシング9aの周面をこれら位置決め用ストッパ
23…に係止させることにより、径方向の位置を規制す
ることが考えられる。
【0015】このようにすれば、最終段の内部ケーシン
グ9aがストッパ23…により径方向に位置決めされる
から、羽根車に対する内部ケーシングの位置合せが容易
になり、組立て作業が効率良く行える利点がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような位置決め用ストッパ23…はケーシングカバー4
に格別な加工が必要であり、鋳造製の場合は鋳型に格別
な加工を要し、特に板金製のケーシングカバー4に上記
のような位置決め用ストッパ23…を設けようとする
と、一体にプレス加工または溶接によらざるを得ず、こ
のようなプレス加工や溶接作業は、成形が不能になった
り、作業工程が増す不具合がある。
【0017】また、このような位置決め用ストッパ23
…は内部ケーシング9aをケーシングカバー4に組み付
ける時だけに使用するものであるから、他の時にはむし
ろ邪魔になり、例えば吐出流の抵抗になる心配もある。
【0018】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、簡単な構造でありなが
ら、ケーシングをケーシングカバーに位置決めして取り
付けることができ、組付能率が向上するポンプおよびそ
の組立方法を提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のポンプは、ケー
シングとケーシングカバーとの間に羽根車を収容し、上
記ケーシングには羽根車の吸込口外周と所定の隙間を存
して対向するライナ部を設け、この羽根車は上記ケーシ
ングカバーを貫通して導入された駆動軸に取着し、この
羽根車と上記ケーシングカバーとの間に、ばね部材によ
り押圧されて摺接することによって液密を保つメカニカ
ルシールを設置し、このメカニカルシールと上記駆動軸
に螺合した締付ナットとにより上記羽根車を挾持して駆
動軸に装着したポンプにおいて、上記ケーシングのライ
ナ部に、上記羽根車の吸込口外周が挿脱可能に嵌合する
摺接部を設けたことを特徴とする。
【0020】本発明の組立方法は、ケーシングと締結さ
れるケーシングカバーに駆動軸を挿通し、この駆動軸
に、ばね部材により押圧されて摺接することによって液
密を保つメカニカルシールを挿通するとともに羽根車を
挿通し、この羽根車に上記ケーシングを被せ、このケー
シングのライナ部に形成した摺接部を羽根車の吸込口外
周に嵌合させることによりこのケーシングを上記羽根車
により位置決めし、この状態でケーシングを上記ケーシ
ングカバーに固定し、この後上記駆動軸に締付ナットを
螺合し、この締付ナットにより羽根車を上記メカニカル
シールのばね部材に抗して軸方向へ押圧移動させること
により羽根車の吸込口外周を上記ケーシングの摺接部か
ら離間させてライナ部と羽根車の吸込口外周との間に所
定の隙間を確保するようにしたことを特徴とする。
【0021】
【作用】本発明によれば、ケーシングのライナ部と羽根
車の吸込口外周との間に羽根車の吸込口が挿脱可能に嵌
合する摺接部を設けたから、ケーシングの摺接部を羽根
車の吸込口に嵌合することによりケーシングを羽根車に
対して位置決めすることができる。このため、ケーシン
グをケーシングカバーに対して径方向に位置規制するこ
とができる。しかも、締付ナットを締付けると、羽根車
がメカニカルシールのばね部材に抗して押圧移動される
ことにより、羽根車の吸込口外周がケーシングの摺接部
から軸方向に離脱するから、吸込口外周とケーシングの
ライナ部との間に所定の隙間を確保することができ、上
記羽根車の吸込口外周に摩耗を発生させることがない。
【0022】
【実施例】以下、本発明について、図1ないし図3に示
す一実施例を参照して説明する。本実施例は、多段うず
巻きポンプに適用した例を示し、図1ないし図3におい
て、図4に示す従来の構造と同一である部材は同一番号
を付してその説明を省略する。そして、本実施例は、本
発明のケーシングを最終段の内部ケーシングに適用した
例を示す。
【0023】本実施例において従来と異なる点は、ケー
シングカバー4に形成された位置決め用ストッパ23…
を廃止し、その代わり最終段の内部ケーシング9aのラ
イナ部に、ライナリング21の前面を覆うようにして図
3の(a)および(b)で詳細に示すような小径摺接部
30を設けた点である。この小径摺接部30は、図3の
(a)に示すように、最終段の羽根車8aの前部に形成
した吸込口外周部8aaが挿脱可能に嵌合して摺接可能
となる。
【0024】このような構成の場合、最終段の内部ケー
シング9aを最終段の羽根車8aに被せた場合、ライナ
部に形成した小径摺接部30に羽根車8aの吸込口外周
部8aaを嵌合させるようにすれば、内部ケーシング9
aは羽根車8aに対して位置決めされ、結果として、内
部ケーシング9aがケーシングカバー4に位置決めされ
るようになる。この点をさらに詳しく、組立手順にもと
づき説明する。
【0025】すなわち、上記のような構成の多段うず巻
きポンプにおいては、これを組立てる場合、従来と同様
に、モータケーシング1から延長してブラケット2内を
貫通している駆動軸10に、ケーシングカバー4を挿通
してこのケーシングカバー4をブラケット2に固定す
る。次に、この駆動軸10にメカニカルシール13を挿
通し、かつ最終段の羽根車8aを挿通する。そして、こ
の羽根車8aに、図2に示す通り、最終段の内部ケーシ
ング9aを被せる。
【0026】この場合、図3の(a)に示すように、最
終段の内部ケーシング9aに形成した小径摺接部30の
内周面が最終段の羽根車8aの吸込口外周部8aaの外
周面と摺接するように嵌合させる。この嵌合により、こ
れら摺接部30と吸込口外周部8aaとが位置規制をな
し、ケーシング9aは羽根車8aに対して位置決めされ
る。羽根車8aは駆動軸10により位置が規制されてい
るから、内部ケーシング9aはケーシングカバー4に対
し、径方向の位置決めがなされるようになる。このよう
な嵌合状態で、内部ケーシング9aを周方向に回してボ
ルト孔を合せ、このボルト孔にボルト17…を挿通して
このボルト17…により内部ケーシング9aをケーシン
グカバー4に固定する。
【0027】なお、この場合、羽根車8aはメカニカル
シール13のスプリング14の力によって、所定の取付
け位置よりも図2の矢印方向に押されており、上記ボル
ト17…により内部ケーシング9aをケーシングカバー
4に固定する場合は、内部ケーシング9aがケーシング
カバー4に近づくに応じて羽根車8aもメカニカルシー
ル13のスプリング14の付勢力に抗して矢印とは逆方
向に移動する。しかし、上記ボルト17…により内部ケ
ーシング9aをケーシングカバー4に固定しても、摺接
部30と吸込口外周部8aaとは嵌合状態が保持されて
いる。
【0028】このようにして最終段の内部ケーシング9
aをケーシングカバー4に固定したら、駆動軸10にス
ペーサ11および2段目の羽根車8bを挿通し、この羽
根車8bに2段目の内部ケーシング9bを被せる。この
場合、2段目の内部ケーシング9bは位置決め段部18
により上記最終段の内部ケーシング9aに位置決めして
軸方向に積層する。さらに、駆動軸10に他のスペーサ
11および最前段の羽根車8cを挿通し、この羽根車8
cに最前段の内部ケーシング9cを被せ、この場合も、
内部ケーシング9cを位置決め段部18により2段目の
内部ケーシング9bに位置決めして軸方向に積層する。
【0029】この状態で、駆動軸10にさらに他のスペ
ーサ11を挿通し、駆動軸10の先端に締付ナット12
を螺挿してこれを締付ける。締付ナット12を締付ける
と、この締付ナット12により各羽根車8a、8b、8
cおよびスペーサ11…が軸方向に押され、よって羽根
車8a、8b、8cは締付ナット12と、メカニカルシ
ール13との間に挾持される。つまり、メカニカルシー
ル13のスプリング14が羽根車8a、8b、8cを軸
方向に押すので、羽根車8a、8b、8cは締付ナット
12とメカニカルシール13との間に挾まれた状態で駆
動軸10の軸段部10aに位置決めされて装着される。
【0030】この時、最終段の羽根車8aは、図2の矢
印方向とは逆方向に押されるのに対し、最終段の内部ケ
ーシング9aはケーシングカバー4に固定されているか
ら、羽根車8aの吸込口外周部8aaは、図3の(b)
で示すように、内部ケーシング9aの小径摺接部30か
ら軸方向に抜け出す。この結果、吸込口外周部8aaは
ライナ部と摺接しなくなり、吸込口外周部8aaとライ
ナリング21との間に所定の隙間tが確保される。した
がって、吸込口外周部8aaが摺動摩擦することがな
く、摩耗が防止される。なお、各羽根車8a、8b、8
cはそれぞれ図示しないキーなどを用いて駆動軸10に
対して回り止めされている。
【0031】この後、外部ポンプケーシング3を上記各
内部ケーシング9a、9b、9cに被せ、この外部ポン
プケーシング3をポンプカバー4に図示しないボルトで
締結する。これにより各内部ケーシング9a、9b、9
cは外部ポンプケーシング3とポンプカバー4とで軸方
向に押されて挾持される。これによりポンプの組立てが
完了するものである。
【0032】このような実施例によれば、最終段の内部
ケーシング9aの位置決めは、この内部ケーシング9a
に形成した小径摺接部30と、最終段の羽根車8aの吸
込口外周部8aaとが摺動自在に嵌合することによって
なされるから、内部ケーシング9aに小径摺接部30を
形成するだけでよく、従来のような格別な位置決め用ス
トッパ23…を形成する必要がなくなる。このため、加
工が容易であり、特に本実施例のような板金製のケーシ
ングカバー4を用いる場合に位置決め用ストッパ23…
を形成する必要がなくなるので、加工や強度や作業工程
の制約を受けなくなる。
【0033】そして、内部ケーシング9aをケーシング
カバー4に取付けるには、必ず羽根車8aに被せる必要
があり、この被せる作業において内部ケーシング9aの
摺接部30と羽根車8aの吸込口外周部8aaとの嵌合
による位置決めを行うから、この位置決めのための格別
面倒な作業を要しない。したがって位置決め作業が簡単
である。
【0034】さらに、このような位置決めの後、駆動軸
10の先端に締付ナット12を螺挿してこれを締付ける
ことによって各羽根車8a、8b、8cをメカニカルシ
ール13のスプリング14の力に抗して軸方向に押圧
し、これによって駆動軸10に装着するが、この時に、
最終段の羽根車8aの吸込口外周部8aaが、図3の
(b)で示すように、最終段の内部ケーシング9aの小
径摺接部30から軸方向に抜け出すようになる。
【0035】したがって、締付ナット12による羽根車
8a、8b、8cの固定作業に伴って吸込口外周部8a
aとライナリング21との間に所定の隙間tを確保する
ことができ、隙間tを容易に得ることができる。なお、
本発明は上記実施例のみに限定されるものではなく、そ
の要旨とするところの範囲内で種々の変更ないし応用が
可能である。
【0036】例えば、上記実施例の場合、ポンプケーシ
ングとして外部ケーシング3と内部ケーシング9a、9
b、9cとによる2重ケーシング構造の場合を説明した
が、2重構造には限らず1重構造であってもよく、ま
た、ケーシングやケーシングカバーは板金製に限らず鋳
造製であってもよい。
【0037】さらにまた、上記実施例の場合、多段うず
巻きポンプの場合を説明したが、ケーシングをケーシン
グカバーに位置決めして取着する構造は、一般のポンプ
でも通常採用されている構造であり、本発明はこれら一
般的な構造のポンプであっても実施可能である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明のポンプおよ
び組立方法によれば、ケーシングのライナ部と羽根車の
吸込口外周との間に羽根車の吸込口が挿脱可能に嵌合す
る摺接部を設けたから、ケーシングの摺接部を羽根車の
吸込口に嵌合することによりケーシングを羽根車に対し
て位置決めすることができる。このため、ケーシングを
ケーシングカバーに対して径方向に位置規制することが
できる。よって、簡単な構造でありながら、ポンプケー
シングをケーシングカバーに位置決めして取り付けるこ
とができ、組付能率が向上する。しかも、駆動軸に締付
ナットを締付けると、羽根車がメカニカルシールのばね
部材に抗して押圧移動されて羽根車の吸込口外周がケー
シングの摺接部から軸方向に離脱するから、吸込口外周
とケーシングのライナ部との間に所定の隙間を確保する
ことができ、上記羽根車の吸込口外周に摩耗を発生させ
ることがなく、寿命特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す多段うず巻きポンプの
断面図。
【図2】同実施例における組立て途中の状態を示す断面
図。
【図3】同実施例における図1のA部を拡大した断面図
であり、(a)は組立て途中の断面図、(b)は組立て
完了時の断面図。
【図4】従来例における多段うず巻きポンプの断面図。
【符号の説明】
1…モータケーシング、2…ブラケット、3…外部ケー
シング、4…ケーシングカバー、8a…最終段の羽根
車、9a…最終段の内部ケーシング、10…駆動軸、1
2…締付ナット、13…メカニカルシール、14…スプ
リング、17…ボルト、21…ライナリング、8aa…
羽根車の吸込口外周、30…内部ケーシングの摺接部。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】一般にうず巻きポンプなどは、モータに
連結したブラケットにケーシングカバーを固定するとと
もに、このケーシングカバーにポンプケーシングを連結
してポンプ室を構成し、上記モータから伸びる駆動軸を
このケーシングカバーを貫通してポンプ室に導入し、こ
の駆動軸に羽根車を取り付け、この羽根車を上記ケーシ
ングカバーとポンプケーシングとにより覆ってある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】図において1はモータ、2はブラケット、
3は外部ケーシング、4はケーシングカバーである。図
示の例では、外部ケーシング3およびケーシングカバー
4はいづれも板金製であり、プレス加工品である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】上記ケーシングカバー4はモータ1に連結
されたブラケット2に、図示しないボルトを介して固定
されており、このケーシングカバー4に対して外部ケー
シング3が図示しないボルトにより締結されている。
部ケーシング3と、ケーシングカバー4との間にはポン
プ室5が形成されており、このポンプ室5は外部ケーシ
ング3の前面に開口したポンプ吸込口6、および外部ケ
ーシング3円周上に開口したポンプ吐出口7に通じて
いる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】これら各羽根車8a、8b、8cは内部ケ
ーシング9a、9b、9cに収容されており、これら内
部ケーシング9a、9b、9cも軸方向に沿って重ねら
れている。上記内部ケーシング9a、9bおよび9c
は、前記外部ケーシング3とケーシングカバー4との間
に挾持されている。この場合、最終段の内部ケーシング
9aはケーシングカバーにボルト17…を介して固定
されているが、他の内部ケーシング9b、9cは、それ
ぞれ後段の内部ケーシング9a、9bに対して位置決め
段部18…により位置決めされた状態で軸方向に重ねら
れ、最前段の内部ケーシング9cの前面が外部ケーシン
グ3により押圧されることにより挾持されている。な
お、最前段の内部ケーシング9cの前面と外部ケーシン
グ3との間はOリング19によって液密が保たれるよう
になっている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】このような構成の多段うず巻きポンプにお
いては、これを組立てる場合、モータ1から延長してブ
ラケット2内を貫通している駆動軸10に、ケーシング
カバー4を挿通してこのケーシングカバー4をブラケッ
ト2に固定する。そして、この駆動軸10にメカニカル
シール13を挿通し、かつ最終段の羽根車8aを挿通す
る。この羽根車8aに最終段の内部ケーシング9aを被
せ、この内部ケーシング9aをボルト17…を用いてケ
ーシングカバー4に固定する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】この後、外部ケーシング3を上記各内部ケ
ーシング9a、9b、9cに被せ、この外部ケーシング
3をケーシングカバー4に図示しないボルトで締結す
る。これにより各内部ケーシング9a、9b、9cは
部ケーシング3とケーシングカバー4とで軸方向に押さ
れて挾持される。これによりポンプの組立てが完了す
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】すなわち、上記のような構成の多段うず巻
きポンプにおいては、これを組立てる場合、従来と同様
に、モータ1から延長してブラケット2内を貫通してい
る駆動軸10に、ケーシングカバー4を挿通してこのケ
ーシングカバー4をブラケット2に固定する。次に、こ
の駆動軸10にメカニカルシール13を挿通し、かつ最
終段の羽根車8aを挿通する。そして、この羽根車8a
に、図2に示す通り、最終段の内部ケーシング9aを被
せる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】この場合、図3の(a)に示すように、最
終段の内部ケーシング9aに形成した小径摺接部30の
内周面が最終段の羽根車8aの吸込口外周部8aaの外
周面と摺接するように嵌合させる。この嵌合により、こ
れら摺接部30と吸込口外周部8aaとが位置規制をな
し、内部ケーシング9aは羽根車8aに対して位置決め
される。羽根車8aは駆動軸10により位置が規制され
ているから、内部ケーシング9aはケーシングカバー4
に対し、径方向の位置決めがなされるようになる。この
ような嵌合状態で、内部ケーシング9aを周方向に回し
てボルト孔を合せ、このボルト孔にボルト17…を挿通
してこのボルト17…により内部ケーシング9aをケー
シングカバー4に固定する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】この後、外部ケーシング3を上記各内部ケ
ーシング9a、9b、9cに被せ、この外部ケーシング
3をケーシングカバー4に図示しないボルトで締結す
る。これにより各内部ケーシング9a、9b、9cは
部ケーシング3とケーシングカバー4とで軸方向に押さ
れて挾持される。これによりポンプの組立てが完了する
ものである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1…モータ、2…ブラケット、3…外部ケーシング、4
…ケーシングカバー、8a…最終段の羽根車、9a…最
終段の内部ケーシング、10…駆動軸、12…締付ナッ
ト、13…メカニカルシール、14…スプリング、17
…ボルト、21…ライナリング、8aa…羽根車の吸込
口外周、30…内部ケーシングの摺接部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングとケーシングカバーとの間に
    羽根車を収容し、上記ケ−シングには羽根車の吸込口外
    周と所定の隙間を存して対向するライナ部を設け、この
    羽根車は上記ケーシングカバーを貫通して導入された駆
    動軸に取着し、この羽根車と上記ケーシングカバーとの
    間に、ばね部材により押圧されて摺接することによって
    液密を保つメカニカルシールを設置し、このメカニカル
    シールと上記駆動軸に螺合した締付ナットとにより上記
    羽根車を挾持して駆動軸に装着したポンプにおいて、 上記ケ−シングのライナ部に、上記羽根車の吸込口外周
    が挿脱可能に嵌合する摺接部を設けたことを特徴とする
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 上記ポンプは多段ポンプであり、上記摺
    接部は最終段のケーシングのライナ部に形成し、この摺
    接部に最終段の羽根車の吸込口外周が挿脱可能に嵌合す
    ることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 【請求項3】 ケーシングと締結されるケーシングカバ
    ーに駆動軸を挿通し、この駆動軸に、ばね部材により押
    圧されて摺接することによって液密を保つメカニカルシ
    ールを挿通するとともに羽根車を挿通し、この羽根車に
    上記ケーシングを被せ、このケーシングのライナ部に形
    成した摺接部を羽根車の吸込口外周に嵌合させることに
    よりこのケーシングを上記羽根車により位置決めし、こ
    の状態でケーシングを上記ケーシングカバーに固定し、
    この後上記駆動軸に締付ナットを螺合し、この締付ナッ
    トにより羽根車を上記メカニカルシールのばね部材に抗
    して軸方向へ押圧移動させることにより羽根車の吸込口
    外周を上記ケーシングの摺接部から離間させてライナ部
    と羽根車の吸込口外周との間に所定の隙間を確保するよ
    うにしたことを特徴とするポンプの組立方法。
  4. 【請求項4】 上記ポンプは多段ポンプであり、上記摺
    接部は最終段のケーシングのライナ部に形成し、この摺
    接部に最終段の羽根車の吸込口外周が挿脱可能に嵌合す
    ることを特徴とする請求項3に記載のポンプの組立方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9051940B2 (en) 2011-07-01 2015-06-09 Itt Manufacturing Enterprises Llc. Method and apparatus for adjusting impeller/ring clearance in a pump
JP2016040453A (ja) * 2014-08-12 2016-03-24 株式会社川本製作所 インペラ、インペラの製造方法、ポンプ装置及びポンプ装置の製造方法

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US9051940B2 (en) 2011-07-01 2015-06-09 Itt Manufacturing Enterprises Llc. Method and apparatus for adjusting impeller/ring clearance in a pump
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