JPH0626473A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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Publication number
JPH0626473A
JPH0626473A JP18227192A JP18227192A JPH0626473A JP H0626473 A JPH0626473 A JP H0626473A JP 18227192 A JP18227192 A JP 18227192A JP 18227192 A JP18227192 A JP 18227192A JP H0626473 A JPH0626473 A JP H0626473A
Authority
JP
Japan
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scroll
side chamber
rotor
scroll side
suction
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP18227192A
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English (en)
Inventor
Kazutoshi Yamada
和利 山田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
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Publication of JPH0626473A publication Critical patent/JPH0626473A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸入ガス流体の圧力損失を少なくしながら、
吸入ガス流体によるモータ冷却を有効に行えるようにす
る。 【構成】 一側にスクロール2、3を内装し、他側にモ
ータ4を内装するケーシング1におけるモータ室6のス
クロール側室6aに吸入管7を開口させて吸入ガス流体
の圧力損失を少なくする。モータ4のロータ41外周面
に、前記吸入管7からスクロール側室6aに導入された
吸入ガス流体の一部を、前記反スクロール側室6bに強
制的に給送する螺旋溝16を設け、吸入ガス流体の一部
をエアギャップとかコアカットなどの連通部分に流通さ
せてモータ4を有効に冷却できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモータを内装したケーシ
ングに吸入管を開口させた低圧ドーム形式のスクロール
圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ケーシングにスクロールと共にモ
ータを内装したスクロール圧縮機は、例えば特開平3ー
229983号公報に記載されている。この従来のスク
ロール圧縮機は、図28に示したように、円筒状胴体の
両端側を閉鎖したケーシングAの長さ方向一側に、渦巻
体が互いに噛合う第1スクロールB及び第2スクロール
Cを内装し、他側にロータE1とステータE2とをも
ち、前記第2スクロールCを駆動するモータEを内装
し、このモータEを内装するモータ室Fのスクロール側
室F1に吸入管Gを開口させて、この吸入管Gから前記
スクロール側室F1に吸入ガス流体を吸入することによ
り、該吸入ガス流体で前記モータEのスクロール側部分
を冷却できるようにしている。また、前記モータ室Fの
スクロール側室F1と反スクロール側室F2とは、前記
モータEのエアギャップHと、前記ステータE2の外周
面と前記ケーシングA内周面との間に形成されるコアカ
ットIとにより連通している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】所が以上の従来例で
は、ケーシングAにおけるモータ室Fのスクロール側室
F1に吸入された吸入ガス流体は、前記モータ室Fに臨
む前記スクロールB、C間の吸入側Jに吸入されて、前
記吸入管Gからモータ室Fを経て吸入側Jに至る流体の
流れが発生することになるから、前記モータ室Fのスク
ロール側室F1と反スクロール側室F2とが連通してい
るとしても、スクロール側室F1から反スクロール側室
F2へのガス流体の流れは殆ど発生しないのであり、従
って、せっかくモータ室Fに吸入ガス流体を吸入して
も、前記モータEは、スクロール側部分が冷却されるだ
けで、反スクロール側の大部分は冷却されないのであ
り、吸入ガス流体によるモータ冷却が有効に行えなかっ
たのである。
【0004】所で、吸入ガス流体によるモータ冷却を有
効に行うには、前記吸入管Gを、前記モータ室Fの反ス
クロール側室F2に開口させて、この反スクロール側室
F2に吸入ガス流体を導入すればよいのであるが、反面
吸入ガス流体の全量がモータ室Fのスクロール側室F1
と反スクロール側室F2との間のエアギャップとコアカ
ットとを流通することになるから、吸入ガス流体の流通
抵抗が大きくて、その圧力損失が増大する問題がある。
【0005】本発明は、以上の問題点に鑑み発明したも
ので、目的は、吸入ガス流体の圧力損失を少なくしなが
ら、吸入ガス流体によるモータ冷却を有効に行えるよう
にする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するため、ケーシング1の長さ方向一側に第1スク
ロール2及び第2スクロール3を内装し、他側にロータ
41とステータ42とをもち、前記スクロール2、3の
少なくとも一方を駆動するモータ4を内装し、このモー
タ室6のスクロール側室6aに吸入管7を開口させると
共に、前記モータ4を内装するモータ室6のスクロール
側室6aと反スクロール側室6bとが連通しているスク
ロール圧縮機であって、前記ロータ41を含む回転部材
に、前記吸入管7からモータ室6に導入された吸入ガス
流体の一部を、前記モータ室6の反スクロール側室6b
に強制的に給送して、この反スクロール側室6bを前記
スクロール側室6aより高圧にする加圧手段を設けたの
である。
【0007】また、前記加圧手段は、前記ロータ41の
外周面に設ける螺旋溝16により構成するのが好ましい
が、その他、前記ロータ41におけるエンドリング43
の外周面に送り溝21を設けるとか、或は前記ロータ4
1に設けるバランスウエイト10に送り面23を設ける
とか、又はモータ4などの回転部材にガス給送ポンプ2
4、26を取付けるとかすることにより構成することも
できる。
【0008】また、以上のように加圧手段を設ける代わ
りに、前記反スクロール側室6bのガス流体を吸引して
反スクロール側室6bをスクロール側室6aより低圧と
する吸引手段を設けることもできる。
【0009】また、この吸引手段は、前記ロータ41の
外周面に設ける螺旋溝28により構成するのが好ましい
が、その他、前記ロータ41におけるエンドリング43
の外周面に送り溝29を設けることにより構成すること
もできる。
【0010】また、前記吸引手段は、エジェクタ方式と
することもできる。
【0011】即ち、一端側が吸入管7に開口し、他端側
が反スクロール側室6bに開口する吸引通路31を設け
て、前記反スクロール側室6bのガス流体を前記吸入管
7に強制的に吸引するエジェクタ方式の吸引手段とする
こともできる。
【0012】また、前記吸引手段は、差圧方式とするこ
ともできる。
【0013】即ち、一端側が反スクロール側室6bに開
口し、他端側がスクロール2、3の吸入側に連通する吸
引通路32を設けて、前記スクロール2、3の低圧側と
反スクロール側室6bとの差圧で、前記反スクロール側
室6bのガス流体を吸引する差圧方式の吸引手段とする
こともできる。
【0014】また、前記吸引手段は、前記ロータ41に
設けるバランスウエイト11に送り面33を設けると
か、或はモータ4などの回転部材にガス吸引ポンプ3
5、37を取付けるとかすることにより構成することも
できる。
【0015】
【作用】吸入管7からモータ室6のスクロール側室6a
に導入された吸入ガス流体の一部を、反スクロール側室
6bに強制的に給送して、この反スクロール側室6bを
スクロール側室6aより高圧とするから、前記反スクロ
ール側室6bのガス流体をエアギャップとかコアカット
などの連通部分の一方又は両方を介してスクロール側室
6aに流通させられ、前記連通部分を流れるガス流体に
よりモータ4を有効に冷却できるのであり、しかも、前
記スクロール側室6aに吸入した吸入ガス流体の一部を
利用してモータ冷却するのであって、吸入ガス流体の全
量を前記連通部分に流通するのでないから、吸入ガス流
体の圧力損失を少なくできるのである。
【0016】また、前記加圧手段として、ロータ41の
外周面に螺旋溝16を設けて構成することにより、吸入
ガス流体の一部をエアギャップを介して流通させられる
から、温度の高いロータ外周面側及びステータ内周面側
から冷却できることになり、このモータ冷却を良好にで
き、しかも、前記螺旋溝16によりロータ41外周面の
表面積を増大できるから、モータ熱の熱交換効率を高く
でき、冷却効果を高めることができるのである。
【0017】また、前記加圧手段として、ロータ41に
おけるエンドリング43の外周面に送り溝21を設けて
構成することにより、前記吸入ガス流体の一部をエアギ
ャップを介して流通させられるから、温度の高いロータ
外周面側及びステータ内周面側から冷却できながら、エ
ンドリング43の成形用型により前記送り溝21を形成
することができるから、この送り溝21の加工が簡単で
あり、モータ冷却を有効にできる割に安価にできるので
ある。
【0018】また、前記加圧手段として、ロータ41の
バランスウエイト10に送り面23を設けて構成した場
合にも、温度の高いロータ外周面側及びステータ内周面
側から冷却できながら、バランスウエイト10の成形用
型により前記送り面23を形成することができるから、
この送り面23の加工が簡単であり、モータ冷却を有効
にできる割に安価にできるのである。
【0019】また、前記加圧手段として、回転部材にガ
ス給送ポンプ24、26を取付けた場合には、ロータ4
1やエンドリング43及びバランスウエイト10を利用
する場合に比較して加圧手段の構造の制約を小さくで
き、また、給送量の調整範囲を広げることができるので
ある。
【0020】また、反スクロール側室6bのガス流体を
スクロール側室6aに吸引して反スクロール側室6bを
スクロール側室6aより低圧とする場合も、前記反スク
ロール側室6bのガス流体の一部をエアギャップとかコ
アカットなどの連通部分の一方または両方を介してスク
ロール側室6aに流通させられ、この連通部分を流れる
ガス流体によりモータ4を吸入ガス流体の圧力損失少な
く有効に冷却できるのである。
【0021】また、吸引手段として、ロータ41の外周
面に螺旋溝28を設けて構成した場合には、ロータ41
に比べて温度上昇の小さいステータ42の外周側コアカ
ット4bから温度上昇の大きいロータ41の外周側エア
ギャップ4aへの流れを発生させることができて、前記
モータのロータ41及びステータ42と吸入ガス流体と
の間にそれぞれ温度差をもたせて冷却できるから、前記
吸入ガス流体によるモータ冷却を有効にできると共に、
温度分布を均一化できるのであり、しかも、前記螺旋溝
28により、前記ロータ41外周面の表面積を増大でき
るから、モータ熱の熱交換効率を高くできるのである。
【0022】また、吸引手段として、ロータ41におけ
るエンドリング43の外周面に送り溝29を設けて構成
した場合には、前記ロータ外周面に螺旋溝28を設けた
ものと同様、モータのロータ41及びステータ42と吸
入ガス流体との間にそれぞれ温度差をもたせて冷却でき
るから、モータ冷却を有効にできると共に、モータの温
度分布を均一化できるし、しかも、エンドリング43の
成形用型により前記送り溝29を形成することができる
から、この送り溝29の加工が簡単で、前記螺旋溝28
を設けたものに比較して安価にできるのである。
【0023】また、前記吸引手段をエジェクタ方式とす
る場合には、回転部分に螺旋溝などの吸引手段がないた
め、回転部分によるガス流体の攪拌抵抗をなくすること
ができ、それだけ動力損失を少なくできるのである。
【0024】また、前記吸引手段を差圧方式とする場合
には、エジェクタ方式と同様、回転部分によるガス流体
の攪拌抵抗をなくすることができ、動力損失を少なくで
きるのである。
【0025】また、吸引手段として、ロータ41のバラ
ンスウエイト11に送り面33を設けて構成した場合に
は、前記ロータ41に螺旋溝28を設けたものと同様、
モータ冷却を有効に行えると共に、モータの温度分布を
均一化できるし、しかも、バランスウエイト11の成形
用型により前記送り面33を形成することができるか
ら、この送り面33の加工が簡単であり、モータ冷却を
有効にできる割に安価にできるのである。
【0026】また、前記吸引手段として、回転部材にガ
ス吸引ポンプ35、37を取付けた場合には、ロータ4
1やエンドリング43及びバランスウエイト11を利用
する場合に比較して吸引手段の構造の制約を小さくで
き、また、吸引量の調整範囲を広げることができるので
ある。
【0027】
【実施例】図1に示したスクロール圧縮機は、主として
冷凍装置の冷媒を圧縮する冷媒圧縮機であって、円筒状
胴体1aの両端部を閉鎖して成る密閉ケーシング1の長
さ方向一側内部に、渦巻体2aをもつ第1スクロール2
と、この第1スクロール2の渦巻体2aに噛合う渦巻体
3aをもつ第2スクロール3とを内装して、前記第1ス
クロール2を前記胴体1aの内周面に固定すると共に、
前記ケーシング1の他側内部に、ロータ41とステータ
42とをもち、駆動軸5を介して前記第2スクロール3
を公転運動させるモータ4を内装し、このモータ室6の
モータ4に対しスクロール側室6aに吸入管7を開口さ
せると共に、前記モータ室6のスクロール側室6aと反
スクロール側室6bとは、前記ロータ41とステータ4
2との間のエアギャップ4a及び前記ステータ42外周
面と前記胴体1a内周面との間の複数個のコアカット4
bとを介して連通している。
【0028】また、前記モータ室6で、前記スクロール
側室6aには、軸受8aをもった第1軸受ハウジング8
を内装して、この第1軸受ハウジング8の軸受8aに前
記駆動軸5のモータ4に対しスクロール側を支持し、前
記第1軸受ハウジング8と前記第2スクロール3の背面
との間に、該第2スクロール3の自転を防止し公転運動
させるオルダム継手9を設け、また、前記駆動軸5にお
けるスクロール側のコイルエンド44内側部位と、前記
モータ4におけるロータ41の反スクロール側エンドリ
ング43とにそれぞれ半円形のバランスウエイト10、
11を設けると共に、前記反スクロール側室6bに、前
記駆動軸5のモータ4に対し反スクロール側を支持する
軸受12aをもった第2軸受ハウジング12を内装する
一方、前記第1スクロール2の背面側には、隔壁13を
介して吐出室14を設け、この吐出室14に吐出管15
を開口させている。
【0029】そして、図1〜4に示した第1実施例は、
以上の如く構成するスクロール圧縮機において、前記ロ
ータ41の外周面に、前記吸入管7からモータ室6のス
クロール側室6aに導入された吸入ガス流体の一部を、
前記スクロール側室6aから前記エアギャップ4aを介
して反スクロール側室6bに強制的に給送して、この反
スクロール側室6bを前記スクロール側室6aより高圧
にする螺旋溝16を設けたのである。
【0030】この螺旋溝16は、前記ロータ41のスク
ロール側端縁から反スクロール側端縁に亘ってロータ4
1の回転方向(図2の矢印方向)と逆方向に向かって一
つ又は複数個形成するのであり、また、この螺旋溝16
は、スクロール側の溝深さをD1、溝幅をW1とし、反
スクロール側の溝深さをD2、溝幅をW2とした場合、 D2≦D1、W2≦W1 となるように形成するのであるが、その形状は特に制限
されない。
【0031】また、図1において17は前記第2軸受ハ
ウジング12に設けた潤滑ポンプで、前記ケーシング1
の底部油溜めの油を汲上げて前記駆動軸5の軸心部に形
成する給油通路18から前記軸受8aなどの給油箇所に
給油するようにしている。また、19は一端が前記吐出
室14に開口し、他端が前記モータ室6に開口するキャ
ピラリーチューブから成る油戻し管で、前記吐出室14
で分離された油を前記モータ室6に返戻するようにして
いる。
【0032】次に以上のように構成する実施例の作用を
説明する。
【0033】この実施例において前記モータ4により駆
動軸5を駆動すると、前記第2スクロール3が公転運動
し、前記吸入管7からモータ室6のスクロール側室6a
に導入される冷媒などの吸入ガス流体は、前記第2スク
ロール3と第1スクロール2との間の吸入側2bから、
前記各スクロール2、3間に形成される作動空間に吸入
され、前記第2スクロール3の公転運動により圧縮され
て前記第1スクロール2の吐出口2c及び前記隔壁13
に設ける吐出弁20を介して吐出室14に吐出され、前
記吐出管15を介して外部に吐出されるのである。
【0034】しかして、前記モータ4におけるロータ4
1の外周面には螺旋溝16を設けているため、前記ロー
タ41の回動により、前記スクロール側室6aに導入し
た吸入ガス流体の一部は、前記エアギャップ4aから反
スクロール側室6bに強制的に給送され、また、この反
スクロール側室6bに給送されたガス流体は、前記コア
カット4bから前記スクロール側室6aに戻されるのる
のであり、前記エアギャップ4aからコアカット4bへ
の流れが発生するのである。従って、ステータ外周側よ
りも温度の高いエアギャップ4a側から冷却できるた
め、モータ冷却を良好にできるのであり、しかも、前記
螺旋溝16によりロータ41外周面の表面積を増大でき
るから、モータ熱の熱交換効率を高くでき、冷却効果を
高めることができるのである。尚、第1実施例の場合、
ロータ41外周面とステータ42内周面との両方に螺旋
溝を設けてもよい。斯くすることにより、ロータ41に
おける螺旋溝16の本数を減少させたり、或は溝幅を小
さくすることができるのである。
【0035】次に図5、6に示した第2実施例を説明す
る。
【0036】この第2実施例は、前記ロータ41におけ
る両端側エンドリング43のうち、スクロール側エンド
リング43の外周面に、スクロール側室6aから前記エ
アギャップ4aを介して反スクロール側室6bに吸入ガ
ス流体を強制的に給送する送り溝21を設けたもので、
共通部品については図1と同一符号を用いている。
【0037】前記送り溝21は、図6に示したように前
記螺旋溝16と同様、前記エンドリング43のスクロー
ル側端縁から反スクロール側端縁に亘ってロータ41の
回転方向(図6の矢印方向)と逆方向に向かって一つ又
は複数個形成するのであり、また、この送り溝21は、
前記螺旋溝16と同様、スクロール側の溝深さをD1、
溝幅をW1とし、反スクロール側の溝深さをD2、溝幅
をW2とした場合、 D2≦D1、W2≦W1 となるように形成するのであるが、その形状は特に制限
されない。尚、この第2実施例の場合、図6に示すごと
く前記ロータ41の外周面に、前記送り溝21と連通す
る軸方向の誘導溝22を設けて、ガス流体がエアギャッ
プ4aを通り易いようにしてもよい。また、この誘導溝
22は、前記ロータ41の軸線と平行な溝である他、軸
線に対し傾斜する傾斜溝であってもよい。また、前記送
り溝21は、ロータ41における両端側エンドリング4
3に設けてもよいし、また、反スクロール側エンドリン
グ43にのみ設けてもよい。
【0038】以上の構成によると、前記エアギャップ4
aからコアカット4bへのガス流体の流れを発生させる
ことができて、ステータ外周側よりも温度の高いエアギ
ャップ4a側から冷却できながら、エンドリング43の
成形用型により前記送り溝21を形成することができる
から、この送り溝21の加工が簡単であり、モータ冷却
を有効にできる割にコストを安くできるのである。
【0039】次に図7〜9に示した第3実施例を説明す
る。
【0040】この第3実施例は、前記駆動軸5に設ける
半円形の前記バランスウエイト10の回転方向前側端面
に、スクロール側室6aから前記エアギャップ4aを介
して反スクロール側室6bに吸入ガス流体を強制的に給
送する送り面23を設けたもので、共通部品については
図1と同一符号を用いている。
【0041】前記送り面23は、前記バランスウエイト
10のスクロール側端部から反対方向に向かってバラン
スウエイト10の回転方向(図8の矢印方向)と逆方向
に傾斜させて、バランスウエイト10の回転で送り面2
3に衝突したガス流体をエンドリング43に向かって送
るようにしている。また、送り面23は、図9に示すよ
うに前記駆動軸5の軸芯を通る直線Xに対し傾斜する傾
斜線Yに沿って前記軸芯側から外周側に向かって回転方
向と逆方向に傾斜して、送り面23に衝突したガス流体
をバランスウエイト10の外周側に誘導し、前記エアギ
ャップ4aに給送し易いようにしている。
【0042】この第3実施例においても、前記エアギャ
ップ4aからコアカット4bへのガス流体の流れを発生
させることができて、ステータ外周側よりも温度の高い
エアギャップ4a側から冷却できながら、バランスウエ
イト10の成形用型により前記送り面23を形成するこ
とができるから、この送り面23の加工が簡単であり、
モータ冷却を有効にできる割にコストを安くできるので
ある。
【0043】次に図10、11に示した第4実施例を説
明する。
【0044】この第4実施例は、前記ロータ41におけ
るスクロール側エンドリング43の端面で、半円形の前
記バランスウエイト10と干渉しない部位に、スクロー
ル側室6aから前記エアギャップ4aを介して反スクロ
ール側室6bに吸入ガス流体を強制的に給送するガス給
送ポンプ24を取付けたもので、共通部品については図
1と同一符号を用いている。
【0045】このガス給送ポンプ24は、図11に示す
ようにスクロール側から反対方向に向かってロータ41
の回転方向(図11の矢印方向)と逆方向に傾斜する複
数個のフイン24aをもった半円形の板体から成り、こ
の板体を取付ボルト25により前記エンドリング43端
面に取付けている。尚、前記フイン24aは複数個設け
るのが好ましいが、一つであってもよい。
【0046】この実施例においても、前記エアギャップ
4aからコアカット4bへのガス流体の流れを発生させ
ることができて、ステータ外周側よりも温度の高いエア
ギャップ4a側から冷却できながら、前記ロータ41や
エンドリング43及びバランスウエイト10を用いてガ
ス流体を給送するものでないから、前記フイン24aの
個数とか形状とかを変えることにより前記ガス流体の給
送量を自由に選択でき、その調整範囲を広げることがで
きるのである。
【0047】次に図12に示した第5の実施例について
説明する。
【0048】この第5実施例は、前記駆動軸5の回転に
連動して回転するトロコイドポンプなどのガス給送ポン
プ26を前記第1軸受ハウジング8に設けたもので、こ
の給送ポンプ26の吸入口を前記スクロール側室6aに
開口させると共に、前記ポンプ26の吐出口に接続する
給送管27を、前記ケーシング1の外方に取り出し、こ
の給送管27の先端を前記反スクロール側室6bに開口
させて、前記スクロール側室6aの吸入ガス流体を、ガ
ス給送ポンプ26から前記給送管27を介して反スクロ
ール側室6bに強制的に給送し、この反スクロール側室
6bのガス流体を前記エアギャップ4a及びコアカット
4bからスクロール側室6aに戻すようにしたのであ
る。
【0049】この実施例においては、図10に示した実
施例のものに比較してポンプの吐出性能をアップできる
から、ガス流体の給送量の調整範囲をより一層広げるこ
とができるのである。尚、前記給送管27は、前記ケー
シング1の外方に配管する他、例えば前記コアカット4
bの一つを挿通させてもよい。
【0050】以上のように第1〜第5実施例では、加圧
手段の異なる形態を例示したが、これらは代表例であっ
て、これらの加圧手段に特定されるものでないし、ま
た、第1〜第5実施例の構成を組み合わせることも可能
である。
【0051】また、以上の第1〜第5実施例では、反ス
クロール側室6bをスクロール側室6aより高圧にする
加圧手段を設けたものについて説明したが、その他、図
13〜27で説明するように反スクロール側室6bのガ
ス流体を吸引して反スクロール側室6bをスクロール側
室6aより低圧とする吸引手段を設けてもよい。
【0052】次にこの吸引手段を設けた実施例を図13
〜27に基づいて説明する。
【0053】図13〜16に示した第6実施例では、前
記ロータ41の外周面に、反スクロール側室6bのガス
流体を前記エアギャップ4aを介してスクロール側室6
aに強制的に吸引する螺旋溝28を設けたのである。
【0054】この螺旋溝28は、前記ロータ41の反ス
クロール側端縁からスクロール側端縁に亘ってロータ4
1の回転方向(図14の矢印方向)と逆方向に向かって
一つ又は複数個形成するのであり、また、この螺旋溝2
8は、スクロール側の溝深さをD1、溝幅をW1とし、
反スクロール側の溝深さをD2、溝幅をW2とした場
合、 D1≦D2、W1≦W2 となるように形成するのであるが、その形状は特に制限
されるものでない。
【0055】次に以上のように構成する第6実施例の作
用を説明する。
【0056】この第6実施例では、ロータ41の外周面
に螺旋溝28を設けているため、前記ロータ41の回動
により、前記反スクロール側室6bのガス流体を、前記
エアギャップ4aからスクロール側室6aに強制的に吸
引して、反スクロール側室6bをスクロール側室6aよ
り低圧にするから、スクロール側室6aと反スクロール
側室6bとの間に圧力差が生じ、この圧力差により、ス
クロール側室6aのガス流体を前記コアカット4bから
反スクロール側室6bに吸入することができるのであ
る。しかも、この場合、ロータ41に比べて温度上昇の
小さいコアカット4bから前記スクロール側室6aに導
入される吸入ガス流体が前記反スクロール側室6bに吸
入され、前記ステータ42を冷却した後、エアギャップ
4aに流れて前記ロータ41が冷却されることになる。
このため、前記ステータ42と吸入ガス流体との温度差
及びロータ41と吸入ガス流体との温度差を十分とれ、
それだけモータの冷却を有効にできるし、また、モータ
の温度分布を均一化できるのである。また、この実施例
でも前記螺旋溝28によりロータ41外周面の表面積を
増大できるから、モータ熱の熱交換効率を高くできるの
である。また、前記スクロール側室6aからコアカット
4bに流れるガス流体は、前記潤滑ポンプ17から前記
軸受8aなどの給油箇所に給油された後、前記スクロー
ル側室6aの底部から前記コアカット4bを介して反ス
クロール側室6bの底部に返戻される油の戻り方向と同
じであるから、この油の戻りを促進できるのであり、従
って、前記給油箇所を潤滑した後の油が、前記吸入管7
からスクロール側室6aに導入した吸入ガス流体により
巻上げられるのを少なくでき、それだけ油上がりを少な
くできるのである。尚、第6実施例の場合、ロータ41
外周面とステータ42内周面との両方に螺旋溝を設けて
もよい。斯くすることにより、ロータ41における螺旋
溝28の本数を減少させたり、或は溝幅を小さくするこ
とができるのである。
【0057】次に図17、18に示した第7実施例を説
明する。
【0058】この第7実施例は、前記ロータ41におけ
る両端側エンドリング43のうち、反スクロール側エン
ドリング43の外周面に、反スクロール側室6bから前
記エアギャップ4aを介してスクロール側室6aにガス
流体を強制的に吸引する送り溝29を設けたもので、共
通部品については図1と同一符号を用いている。
【0059】前記送り溝29は、前記螺旋溝28と同
様、前記エンドリング43の反スクロール側端縁からス
クロール側端縁に亘ってロータ41の回転方向(図18
の矢印方向)と逆方向に向かって一つ又は複数個形成す
るのであり、また、この送り溝29は、前記螺旋溝28
と同様、スクロール側の溝深さをD1、溝幅をW1と
し、反スクロール側の溝深さをD2、溝幅をW2とした
場合、 D1≦D2、W1≦W2 となるように形成するのであるが、その形状は特に制限
されない。尚、この第7実施例の場合、第2実施例と同
様、前記ロータ41の外周面に、前記送り溝29と連通
する軸方向の誘導溝30を設けて、ガス流体がエアギャ
ップ4aを通り易いようにしてもよい。また、この誘導
溝30は、前記ロータ41の軸線と平行な溝である他、
軸線に対し傾斜する傾斜溝であってもよい。また、前記
送り溝29は、ロータ41における両端側エンドリング
43に設けてもよいし、また、スクロール側エンドリン
グ43にのみ設けてもよい。
【0060】この第7実施例においても、前記ロータ外
周面に螺旋溝28を設けたものと同様、前記ステータ4
2と吸入ガス流体との温度差及びロータ41と吸入ガス
流体との温度差を十分とれるから、モータ冷却を有効に
できるし、また、モータの温度分布を均一化できるので
ある。また、エンドリング43の成形用型により前記送
り溝29を形成することができるから、この送り溝29
の加工が簡単であり、モータ冷却を有効にできる割にコ
ストを安くできるのである。
【0061】次に図19に示した第8実施例を説明す
る。
【0062】この第8実施例は吸引方式を、回転部材に
設ける螺旋溝とか、送り溝によらず、エジェクタ方式に
より構成したものである。
【0063】図19に示したものは、一端側が前記吸入
管7に開口し、他端側が前記コアカット4bの一つを介
して反スクロール側室6bに開口する吸引管から成る吸
引通路31を設けて、前記吸入管7を流れるガス流体の
吸引作用により前記反スクロール側室6bのガス流体を
前記コアカット4b及び吸引通路31から前記吸入管7
に強制的に吸引して、反スクロール側室6bをスクロー
ル側室6aより低圧とし、この圧力差でスクロール側室
6aのガス流体を、前記エアギャップ4a及び前記吸引
通路31に連通するコアカットを除く他のコアカット4
bから反スクロール側室6bに吸込まれるようにしたも
のである。尚、前記エアギャップ4aを通るガス流体の
流速を速くするには、前記吸引通路31に連通するコア
カットを除く他のコアカット4bを閉鎖するのが好まし
い。
【0064】この第8実施例によれば、前記ロータ41
などの回転部分に螺旋溝などの吸引手段がないから、回
転部分によるガス流体の攪拌を防止でき、この攪拌によ
る動力損失をなくすることができるのである。
【0065】次に第20図に示した第9実施例について
説明する。
【0066】この第9実施例は、前記各スクロール2、
3の吸入側2bが、モータ室6に吸入ガス流体を導入さ
せる場合のモータ室6より低圧となることに着目し、そ
の差圧を利用して前記反スクロール側室6bのガス流体
を吸引するようにしたもので、一端側が前記反スクロー
ル側室6bに開口し、他端側が前記スクロール2、3の
吸入側2b又はその近くに連通する吸引管から成る吸引
通路32を設けて、前記スクロール2、3の低圧側2b
と反スクロール側室6bとの差圧で、反スクロール側室
6bのガス流体を前記吸入側2bに強制的に吸引して、
スクロール側室6aの吸入ガス流体を、前記エアギャッ
プ4a及び前記コアカット4bから反スクロール側室6
bに吸込まれるようにしたものである。尚、前記吸引通
路32を構成する吸引管は、前記コアカット4bの一つ
に挿通して反スクロール側室6bに開口させるのである
が、その他、前記ステータ42にコアカットとは別個の
挿通部を設けて、該挿通部に前記吸引管を挿通するよう
にしてもよい。また、この第9実施例においても、前記
エアギャップ4aを通るガス流体の流速を速くするに
は、前記コアカット4bを閉鎖するのが好ましい。
【0067】この第9実施例の構成によっても、第8実
施例と同様、前記ロータ41などの回転部分に螺旋溝な
どの吸引手段がないから、回転部分によるガス流体の攪
拌を防止でき、この攪拌による動力損失をなくすること
ができるのである。
【0068】次に図21〜24に示した第10実施例を
説明する。
【0069】この第10実施例は、前記反スクロール側
のエンドリング43に設けるバランスウエイト11の回
転方向前側端面に、反スクロール側室6bから前記エア
ギャップ4aを介してスクロール側室6aにガス流体を
強制的に吸引する送り面33を設けて、反スクロール側
室6bをスクロール側室6aより低圧とし、この圧力差
で前記スクロール側室6aの吸入ガス流体を、前記コア
カット4bから反スクロール側室6bに吸込むようにし
たもので、共通部品については図1と同一符号を用いて
いる。
【0070】前記送り面33は、前記バランスウエイト
11の反スクロール側端縁からスクロール側に向かって
バランスウエイト11の回転方向(図22、23の矢印
方向)と逆方向に傾斜させ、バランスウエイト11の回
転で送り面33に衝突したガス流体をエンドリング43
に向かって送るようにしている。また、送り面33は、
図23に示すように前記駆動軸5の軸芯を通る直線Xに
対し傾斜する傾斜線Yに沿って前記軸芯側から外周側に
向かって回転方向と逆方向に傾斜して、送り面33に衝
突したガス流体をバランスウエイト11の外周側に誘導
し、前記エアギャップ4aに給送し易いようにしてい
る。また、前記第2軸受ハウジング12のボス部と反ス
クロール側コイルエンド44との間に、前記コアカット
4bから反スクロール側室6bに吸込んだガス流体を前
記バランスウエイト11の送り面33に誘導する複数の
誘導孔34aをもった誘導体34を設けているが、この
誘導体34は必ずしも必要でない。
【0071】この第10実施例においても、前記ロータ
外周面に螺旋溝28を設けたものと同様、前記ステータ
42と吸入ガス流体との温度差及びロータ41と吸入ガ
ス流体との温度差を十分とれるから、モータ冷却を有効
にできるし、また、モータの温度分布を均一化できるの
である。また、バランスウエイト11の成形用型により
前記送り面33を形成することができるから、この送り
面33の加工が簡単であり、モータ冷却を有効にできる
割にコストを安くできるのである。
【0072】次に図25、26に示した第11実施例を
説明する。
【0073】この第11実施例は、前記ロータ41にお
ける反スクロール側エンドリング43の端面で、半円形
の前記バランスウエイト11と干渉しない部位に、反ス
クロール側室6bのガス流体をスクロール側室6aに強
制的に吸引するガス吸引ポンプ35を取付けたもので、
共通部品については図1と同一符号を用いている。
【0074】このガス吸引ポンプ35は、反スクロール
側からスクロール側に向かってロータ41の回転方向
(図26の矢印方向)と逆方向に傾斜する複数個のフイ
ン35aをもった半円形の板体から成り、この給送ポン
プ35を取付ボルト36により前記エンドリング43に
取付けている。尚、前記フイン35aは複数個設けるの
が好ましいが、一つであってもよい。
【0075】この実施例においても、前記ロータ外周面
に螺旋溝28を設けたものと同様、前記ステータ42と
吸入ガス流体との温度差及びロータ41と吸入ガス流体
との温度差を十分とれるから、モータ冷却を有効にでき
るし、また、モータの温度分布を均一化できるのであ
る。また、前記ロータ41やエンドリング43及びバラ
ンスウエイト11を用いてガス流体を吸引するものでな
いから、前記フイン35aの個数とか形状とかを変える
ことにより前記ガス流体の給送量を自由に選択でき、そ
の調整範囲を広げることができるのである。
【0076】次に図27に示した第12の実施例につい
て説明する。
【0077】この第12実施例は、図12に示した実施
例と同様、前記駆動軸5の回転に連動して回転するトロ
コイドポンプなどのガス吸引ポンプ37を前記第1軸受
ハウジング8に設けたもので、このガス吸引ポンプ37
の吸入口に接続する吸引管38を前記ケーシング1の外
方に取り出してその先端を前記反スクロール側室6bに
開口させて、前記反スクロール側室6bのガス流体を吸
引管38から吸引し、前記吸引ポンプ37の排気口をス
クロール側室6aに開口させ、スクロール側室6aの吸
入ガス流体を、前記エアギャップ4a及び前記コアカッ
ト4bから反スクロール側室6bに吸込まれるようにし
たものである。
【0078】この実施例においては、図25に示した第
11実施例のものに比較してポンプの吸引性能をアップ
できるから、ガス流体の吸引量の調整範囲をより一層広
げることができて、しかも、前記吸引管38からスクロ
ール側室6aに給送するモータ冷却後のガス流体を外気
により冷却してスクロール側室6aに給送できるから、
モータを冷却したことによる吸入ガス流体の過熱を小さ
くできるのである。尚、前記吸引管38は、前記ケーシ
ング1の外方に配管する他、例えば前記コアカット4b
の一つを挿通させてもよい。
【0079】以上のように第6〜第12実施例では、吸
引手段の異なる形態を例示したが、これらは代表例であ
って、これらの吸引手段に特定されるものでないし、ま
た、第6〜第12実施例の構成を組み合わせることも可
能である。
【0080】尚、以上説明した実施例では、前記スクロ
ール2、3のうち、第1スクロール2を固定スクロール
とし、第2スクロール3を回動スクロールとしたが、両
スクロール2、3を回動させてもよい。
【0081】また、本発明のスクロール圧縮機は、図1
に示したようにケーシング1を横置する横形である他、
前記ケーシング1を縦置する縦形であってもよい。
【0082】
【発明の効果】本発明は以上のように、吸入管7からモ
ータ室6のスクロール側室6aに導入された吸入ガス流
体の一部を、反スクロール側室6bに強制的に給送し
て、この反スクロール側室6bをスクロール側室6aよ
り高圧とする加圧手段を設けたから、前記反スクロール
側室6bのガス流体をエアギャップとかコアカットから
スクロール側室6aに流通させられ、前記連通部分を流
れるガス流体によりモータ4を有効に冷却できるのであ
り、しかも、前記スクロール側室6aに導入される吸入
ガス流体の全量でモータを冷却するのでなく、その一部
を利用してモータ冷却するから、吸入ガス流体の圧力損
失を少なくできるのである。
【0083】また、前記加圧手段として、ロータ41の
外周面に螺旋溝16を設けて構成することにより、吸入
ガス流体の一部をエアギャップを介して流通させられる
から、温度の高いロータ外周面側及びステータ内周面側
から冷却できることになり、このモータ冷却を良好にで
き、しかも、前記螺旋溝16によりロータ41外周面の
表面積を増大できるから、モータ熱の熱交換効率を高く
でき、冷却効果を高めることができるのである。
【0084】また、前記加圧手段として、ロータ41に
おけるエンドリング43の外周面に送り溝21を設けて
構成した場合にも、前記吸入ガス流体の一部をエアギャ
ップを介して流通させられるから、温度の高いロータ外
周面側及びステータ内周面側から良好に冷却できなが
ら、エンドリング43の成形用型により前記送り溝21
を形成することができるから、この送り溝21の加工が
簡単であり、モータ冷却を有効にできる割にコストを安
くできるのである。
【0085】また、前記加圧手段として、ロータ41の
バランスウエイト10に送り面23を設けて構成した場
合にも、温度の高いロータ外周面側及びステータ内周面
側から良好に冷却できながら、バランスウエイト10の
成形時に前記送り面23を形成することができるから、
この送り面23の加工が簡単であり、モータ冷却を有効
にできる割にコストを安くできるのである。
【0086】また、前記加圧手段として、回転部材にガ
ス給送ポンプ24、26を取付けた場合には、ロータ4
1やエンドリング43及びバランスウエイト10を利用
する場合に比較して加圧手段の構造の制約を小さくで
き、また、給送量の調整範囲を広げることができるので
ある。
【0087】また、前記反スクロール側室6bのガス流
体をスクロール側室6aに吸引して反スクロール側室6
bをスクロール側室6aより低圧とする吸引手段を設け
る場合も、前記反スクロール側室6bのガス流体の一部
をエアギャップとかコアカットなどの連通部分の一方ま
たは両方を介してスクロール側室6aに流通させられ、
この連通部分を流れるガス流体によりモータ4を吸入ガ
ス流体の圧力損失少なく有効に冷却できるのである。
【0088】また、吸引手段として、ロータ41の外周
面に螺旋溝28を設けて構成した場合には、ロータ41
に比べて温度上昇の小さいステータ42の外周側コアカ
ット4bから温度上昇の大きいロータ41の外周側エア
ギャップ4aへの流れを発生させることができて、前記
モータのロータ41及びステータ42と吸入ガス流体と
の間にそれぞれ温度差をもたせて冷却できるから、前記
吸入ガス流体によるモータ冷却を有効にできると共に、
温度分布を均一化できるのであり、しかも、前記螺旋溝
28により、前記ロータ41外周面の表面積を増大でき
るから、モータ熱の熱交換効率を高くできるのである。
【0089】また、吸引手段として、ロータ41におけ
るエンドリング43の外周面に送り溝29を設けて構成
した場合には、前記ロータ外周面に螺旋溝28を設けた
ものと同様、モータのロータ41及びステータ42と吸
入ガス流体との間にそれぞれ温度差をもたせて冷却でき
るから、モータ冷却を有効にできると共に、モータの温
度分布を均一化できるし、しかも、エンドリング43の
成形用型により前記送り溝29を形成することができる
から、この送り溝29の加工が簡単で、前記螺旋溝28
を設けたものに比較して安価にできるのである。
【0090】また、前記吸引手段をエジェクタ方式とす
る場合には、回転部分に螺旋溝などの吸引手段がないた
め、回転部分によるガス流体の攪拌抵抗をなくすること
ができ、それだけ動力損失を少なくできるのである。
【0091】また、前記吸引手段を差圧方式とする場合
にも、エジェクタ方式と同様、回転部分によるガス流体
の攪拌抵抗をなくすることができ、動力損失を少なくで
きるのである。
【0092】また、吸引手段として、ロータ41のバラ
ンスウエイト11に送り面33を設けて構成した場合に
は、前記ロータ41に螺旋溝28を設けたものと同様、
モータ冷却を有効に行えると共に、モータの温度分布を
均一化できるし、しかも、バランスウエイト11の成形
用型により前記送り面33を形成することができるか
ら、この送り面33の加工が簡単であり、モータ冷却を
有効にできる割に安価にできるのである。
【0093】また、前記吸引手段として、回転部材にガ
ス吸引ポンプ35、37を取付けた場合には、ロータ4
1やエンドリング43及びバランスウエイト11を利用
する場合に比較して吸引手段の構造の制約を小さくで
き、また、吸引量の調整範囲を広げることができるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図。
【図2】同モータにおけるロータのみの斜視図。
【図3】同ロータに設ける螺旋溝を示す説明図。
【図4】同ロータに設ける螺旋溝を示す説明図。
【図5】第2実施例を示す縦断面図。
【図6】同モータにおけるロータ側部分のみの斜視図。
【図7】第3実施例を示す縦断面図。
【図8】同バランスウエイト部分のみの縦断側面図。
【図9】同バランスウエイト部分のみの縦断側面図。
【図10】第4実施例を示す縦断面図。
【図11】同給送ポンプ部分のみの側面図。
【図12】第5実施例を示す縦断面図。
【図13】第6実施例を示す縦断面図。
【図14】同モータにおけるロータのみの斜視図。
【図15】同ロータに設ける螺旋溝を示す説明図。
【図16】同ロータに設ける螺旋溝を示す説明図。
【図17】第7実施例を示す縦断面図。
【図18】同モータにおけるロータ側部分のみの斜視
図。
【図19】第8実施例を示す縦断面図。
【図20】第9実施例を示す縦断面図。
【図21】第10実施例を示す縦断面図。
【図22】同バランスウエイトのみの斜視図。
【図23】同バランスウエイト部分のみの側面図。
【図24】同バランスウエイト部分のみの側面図。
【図25】第10実施例を示す縦断面図。
【図26】同給送ポンプ部分のみの側面図。
【図27】第10実施例を示す縦断面図。
【図28】従来例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 第1スクロール 3 第2スクロール 4 モータ 41 ロータ 42 ステータ 43 エンドリング 4a エアキャップ 4b コアカット 6 モータ室 6a スクロール側室 6b 反スクロール側室 7 吸入管 10、11 バランスウエイト 16、28 螺旋溝 21、29 送り溝 23、33 送り面 24、26、35、37 ガス給送ポンプ 31 吸引通路 32 吸引通路

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング1の長さ方向一側に第1スクロ
    ール2及び第2スクロール3を内装し、他側にロータ4
    1とステータ42とをもち、前記スクロール2、3の少
    なくとも一方を駆動するモータ4を内装し、このモータ
    室6のスクロール側室6aに吸入管7を開口させると共
    に、前記モータ4を内装するモータ室6のスクロール側
    室6aと反スクロール側室6bとが連通しているスクロ
    ール圧縮機であって、前記ロータ41を含む回転部材
    に、前記吸入管7からモータ室6に導入された吸入ガス
    流体の一部を、前記モータ室6の反スクロール側室6b
    に強制的に給送して、この反スクロール側室6bを前記
    スクロール側室6aより高圧にする加圧手段を設けてい
    ることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】ロータ41の外周面に、スクロール側室6
    aから前記ロータ41とステータ42との間のエアギャ
    ップ4aを介して反スクロール側室6bに吸入ガス流体
    を強制的に給送する螺旋溝16を設けている請求項1記
    載のスクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】ロータ41におけるエンドリング43の外
    周面に、スクロール側室6aから前記ロータ41とステ
    ータ42との間のエアギャップ4aを介して反スクロー
    ル側室6bに吸入ガス流体を強制的に給送する送り溝2
    1を設けている請求項1記載のスクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】ロータ41は、バランスウエイト10を備
    え、このバランスウエイト10に、前記駆動軸5の軸方
    向線に対し傾斜し、スクロール側室6aから前記ロータ
    41とステータ42との間のエアギャップ4aを介して
    反スクロール側室6bに吸入ガス流体を強制的に給送す
    る送り面23を設けている請求項1記載のスクロール圧
    縮機。
  5. 【請求項5】回転部材に、スクロール側室6aから反ス
    クロール側室6bに吸入ガス流体を強制的に給送するガ
    ス給送ポンプ24、26を取付けている請求項1記載の
    スクロール圧縮機。
  6. 【請求項6】ケーシング1の長さ方向一側に第1スクロ
    ール2及び第2スクロール3を内装し、他側にロータ4
    1とステータ42とをもち、前記スクロール2、3の少
    なくとも一方を駆動するモータ4を内装し、このモータ
    4を内装するモータ室6のスクロール側室6aに吸入管
    7を開口させると共に、前記モータ室6のスクロール側
    室6aと反スクロール側室6bとが連通しているスクロ
    ール圧縮機であって、前記反スクロール側室6bのガス
    流体を吸引して反スクロール側室6bをスクロール側室
    6aより低圧とする吸引手段を設けていることを特徴と
    するスクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】ロータ41の外周面に、反スクロール側室
    6bのガス流体を前記ロータ41とステータ42との間
    のエアギャップ4aを介してスクロール側室6aに強制
    的に吸引する螺旋溝28を設けている請求項6記載のス
    クロール圧縮機。
  8. 【請求項8】ロータ41におけるエンドリング43の外
    周面に、反スクロール側室6bのガス流体を前記ロータ
    41とステータ42との間のエアギャップ4aを介して
    スクロール側室6aに強制的に吸引する送り溝29を設
    けている請求項6記載のスクロール圧縮機。
  9. 【請求項9】一端側が吸入管7に開口し、他端側が反ス
    クロール側室6bに開口する吸引通路31を設けて、前
    記反スクロール側室6bのガス流体を前記吸入管7に強
    制的に吸引するエジェクタ方式の吸引手段を形成してい
    る請求項6記載のスクロール圧縮機。
  10. 【請求項10】一端側が反スクロール側室6bに開口
    し、他端側がスクロール2、3の吸入側に連通する吸引
    通路32を設けて、前記スクロール2、3の低圧側と反
    スクロール側室6bとの差圧で、前記反スクロール側室
    6bのガス流体を吸引する差圧方式の吸引手段を形成し
    ている請求項6記載のスクロール圧縮機。
  11. 【請求項11】ロータ41は、バランスウエイト11を
    備え、このバランスウエイト11に、前記駆動軸5の軸
    方向線に対し傾斜し、反スクロール側室6bのガス流体
    を前記ロータ41とステータ42との間のエアギャップ
    4aを介してスクロール側室6aに強制的に吸引する送
    り面33を設けている請求項6記載のスクロール圧縮
    機。
  12. 【請求項12】回転部材に、反スクロール側室6bのガ
    ス流体をスクロール側室6aに強制的に吸引するガス吸
    引ポンプ35、37を取付けている請求項6記載のスク
    ロール圧縮機。
JP18227192A 1992-07-09 1992-07-09 スクロール圧縮機 Withdrawn JPH0626473A (ja)

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