JPH0626319B2 - コ−ドレスインタ−ホン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、双方向呼出可能なコードレスインターホンの
改良に関する。

〔背景技術〕

近時、微弱電波を用いたコードレスインターホンが一般
家庭などにおいて広く使用されるに至って来たが、最近
では片方向の呼出可能な従来のものに変わって双方向の
呼出可能なものが開発されている。ところで、従来より
存在するこのような双方向呼出可能なコードレスインタ
ーホンでは、通話用と呼出用のために２つの操作スイッ
テを設けており、これらの２つの操作スイッチの各々を
操作して呼出と通話をなす構成とされているため操作が
複雑で、商品上の面から見てもデザイン上の制約を受け
るなどの不都合があった。

〔発明の目的〕

本発明は、叙上の問題点を解決するため開発されたもの
で、通話操作と呼出操作を１つの操作スイッチで可能と
した双方向呼出可能な同時通話型のコードレスインター
ホンの使い勝手を更に改良したコードレスインターホン
を提供することを目的としている。

〔発明の構成〕

上記目的を達成するため提案される本発明は、互いに異
なる周波数の電波信号を送受して双方向の呼出と同時通
話を可能にし、インターホンの各々に呼出用と通話用を
兼ねたトークスイッチを設けたコードレスインターホン
であって、特に、トークスイッチの操作開始時あるいは
解除後に送受信回路の電源遮断を禁止する時間τ１が、
キャリア信号の途絶えた時に送受信回路の電源遮断を禁
止する時間τ２より長く設定されており、かつキャリア
信号が途絶えた後、上記禁止時間τ２が満了した時には
送受信回路の電源を直ちに遮断する電源制御部を備えた
構成となっている。

また、ここに提案されるコードレスインターホンは種々
のバリエーションのものが開示されており、その第１の
ものでは、持ち運び可能なハンドセットタイプに構成さ
れており、通話時にはトークスイッチを操作保持する構
成となっている。

また、第二のものは、机などの上に設置可能とされてお
り、トークスイッチをワンショット操作することにより
呼出後は、相手側の通話をスピーカにより拡声させて同
時通話できる構成とされている。

実施例 以下に、添付図とともに本発明のコードレスインターホ
ンを説明する。

第１図，第２図は、それぞれハンドセットタイプ１，１
同士の組合せ例と、ハンドセットタイプ１と，拡声タイ
プ２の組合せ例を示している。

これらのコードレスインターホン１，２は、互いに異な
る周波数ｆ１，ｆ２の電波信号をアンテナ１５，２５で
送受して、双方向の同時通話が可能となっており、いず
れのタイプのものも呼出用と通話用を兼ねたトークスイ
ッチ１１，２１を備えている。なお、１２，２２は通話
時に点灯する通話表示灯，１３，２３はマイク，１４，
２４はスピーカを示しており、拡声タイプのもの２は机
の上などに設置したままでハンドフリーな状態で同時に
通話ができるようになっている。

第３図はハンドセットタイプの基本的なハード構成図、
第６図〜第８図は、ハンドセットタイプ同士が同時通話
をなす場合の動作を説明するタイムチャートであり、各
々のタイムチャートに示された〜は、各図の相当す
る部分に対応する。

本発明のコードレスインターホンは、スピーカＳＰ，ア
ンプＡＭＰ，復調回路，ミキサー，ＲＦ・ＡＭＰを組み
合わせた受信回路部Ｉと、マイクＭＩＣ，アンプＡＭ
Ｐ，変調回路，ＲＦ・ＡＭＰを組み合わせた送信回路部
IIと、電源制御部を備えて構成されている。発振回路１
００では、キャリア信号となる所定周波数の高周波信号
が出力されＭＩＣより入力された音声信号で変調された
後分波器を介してアンテナ１５より電波信号として送信
される。また、相手側のコードレスインターホン１より
送信された電波信号は、アンテナ１５により捕えられて
受信回路部Ｉに入力され、復調された後、スピーカＳＰ
より音声信号として出力される。

トークスイッチ１１は、所謂押ボタンスイッチとなって
おり、その操作を解除した時タイマＴ１がセットされ
る。このため、タイマＴ１は入力信号の立ち下がり時に
セットされる構成となっている。ＯＲゲート１には、ト
ークスイッチ１１の出力とタイマＴ１（トークスイッチ
の操作解除後、直ちに送受信回路の電源が遮断されない
ように設けたもので設定時間にはτ１に規定されてい
る）の出力が入力されており、ＯＲゲート２は、間欠パ
ルス発生部１０５から間欠的に発生するパルス信号とＯ
Ｒゲート３の出力を入力しており、その出力は受信電源
制御回路１０７の作動信号となっている。また、ＯＲゲ
ート３にはＯＲゲート１の出力と、タイマＴ２（後述す
るように、通話中に不慮の原因でキャリア信号が途絶え
た場合に、送受信回路の電源が直ちに遮断されないよう
にするために設けたもので設定時間をτ２にしている）
とキャリア検出回路１０１の出力を入力したＯＲゲート
４の出力が入力され、その出力は送信電源制御回路１０
８の作動信号となっている。

受信回路部Ｉ，送信回路部IIは、上記した受信電源制御
回路１０７，送信電源制御回路１０８が作動し電源１０
９より電源が供給されることにより作動される。

一方、ＡＮＤゲート１は、ＯＲゲート１の出力と、キャ
リア検出回路１０１の出力を反転するＮＯＴゲートの出
力を入力しており、両者の論理積出力により呼出トーン
発生部１０６を作動している。したがって、この呼出ト
ーン発生器１０６は、キャリア信号の検出がなく、かつ
トークスイッチ１１の操作している間（操作の解除後
は、タイマＴ１の設定時間τ１時間の間）だけ作動さ
れ、呼出トーンが送信回路部IIに送出される。

また、ＡＮＤゲート２は、トークスイッチ１１の出力
と、ＮＯＴゲートの出力の論理積により操作音発生部１
０４を作動する構成となっており、これによってトーク
スイッチ１１が操作され、かつキャリア信号が検出され
ない時にだけ操作音がスピーカＳＰより出力される。

また、受信回路部Ｉには、呼出トーン検出回路１０２が
設けられており、相手側より発信された呼出トーンがこ
の回路１０２により検出されると、チャイム音発生部１
０３が作動され、予め設定された時間τ３の間チャイム
音がスピーカＳＰより出力される。また、このチャイム
音発生部１０３には送信電源制御回路１０８よりセット
信号が送出されているので設定時間τ３内においても、
送信電源制御回路１０８が作動された時には、チャイム
の鳴動は直ちに停止される。

また、送信回路部IIに設けられた呼出トーン発生部１０
６は、相手側を呼出する時に作動され、送信回路部IIに
呼出トーンを出力する。

このような構成のコードレスインターホンにおいては、
受信電源制御回路１０７は、間欠パルス発生部１０５よ
り出力される間欠パルスにより間欠時に作動されるの
で、電源１０９より受信回路部Ｉに電源が供給されて、
受信回路部Ｉは常時間欠作動される。したがって、本実
施例では、トークスイッチ１１を投入しない時も、受信
回路部Ｉの間欠作動時に相手側のキャリア信号や呼出信
号が検出できるようになっている。

次いで、第６図を参照してハンドセットタイプのコード
レスインターホン１，１同士で双方向の同時通話をなす
場合の動作を説明する。

(a)は呼出側、(b)は被呼出側の動作を示している。な
お、これらのタイムチャートにおいて、キャリア信号の
立ち上がりに傾斜を持たせているのは、ＦＭ通信におけ
るスケルチ処理（ミューティング処理）を想定したもの
である。

図に見るように、呼出側では、トークスイッチ１１を操
作して、送受信回路の電源を投入し、送，受信回路部
Ｉ，IIを作動する。この時、キャリア信号は存在しない
ので、ＡＮＤゲート１，ＡＮＤゲート２の出力は呼出ト
ーン発生部１０６，操作音発生部１０４を作動し、呼出
トーンは送信回路部IIを介してアンテナ１５より送信さ
れ、同時にスピーカＳＰからは操作音が出力される。

このような呼出操作時に、トークスイッチ１１の操作を
解除すると、ＡＮＤゲート２の出力は反転するため操作
音は停止するが、タイマＴ１がセットされるので、その
タイマＴ１の設定時間τ１の間は、送，受信回路部Ｉ，
IIの作動は保持され呼出トーンの出力は維持される。

このような呼出側の呼出操作に対して、被呼出側では、
間欠パルス発生部１０５により受信回路部Ｉが間欠作動
されているので、受信回路部Ｉの呼出トーン検出回路１
０２は、呼出側より送信された呼出トーンを検出する。
呼出トーンが検出されると、チャイム音発生部１０３が
設定された所定時間（τ３）作動され、スピーカＳＰよ
りチャイム音が出力される。

被呼出側では、このチャイム音により呼出されたことを
知り、トークスイッチ１１を操作すると、送受信回路の
電源が投入され、送信回路部II，受信回路部Ｉが作動さ
れる。また、この操作により被呼出側では、呼出側の上
記した動作と同様にして、操作音発生部１０４が作動さ
れ、スピーカＳＰより操作音が出力されるとともに、呼
出トーン発生部１０６が作動されて、呼出側に呼出トー
ンを応答信号として出力する。この被呼出側の応答に対
して、キャリア検出回路１０１ではキャリア信号が検出
されて、双方の通話が可能となる。また、キャリア信号
の検出によりＡＮＤゲート１，ＡＮＤゲート２はいずれ
も出力を反転して、呼出トーンの発生が停止され、同時
にチャイムの鳴動も停止される。また、チャイムの鳴動
は送信回路の電源が投入された時にも停止され、このた
め送信電源制御回路１０８からチャイム音発生部２０３
にはリセット信号が送出されている。

双方の通話時には、トークスイッチ１１が操作保持さ
れ、途中で操作を解除しても、タイマＴ１の設定時間τ
１の間は、送受信回路の電源遮断が禁止されるので、通
話が途中で遮断されることはない。このようなハンドセ
ットタイプのコードレスインターホン１においては、通
話を継続する時はトークスイッチ１１の操作を保持する
ように構成されているので、タイマＴ１の設定時間τ１
は、通話中の持ち替えを考慮した短い時間であれば良
い。

また、このようなハンドセットタイプのコードレスイン
ターホン１においては、通話中トークスイッチ１１を操
作保持している時間は、送受信回路の電源が遮断される
ことがないので、タイマＴ２を省略することもでき、こ
の場合におけるハード構成例を第４図に示す。

以上の操作により、双方の通話がなされている時に一方
のキャリア信号が途絶えた場合には、タイマＴ２がセッ
トされてその設定時間τ２の間は送受信回路の電源遮断
は禁止される。

第６図に示す例では、呼出側がトークスイッチ１１の操
作を解除し、タイマＴ１がタイムアツプした後、キャリ
ア信号が途絶えてタイマＴ２の設定時間τ２だけ送受信
電源回路の電源遮断が禁止される例を示している。

また、以上のような構成の本発明コードレスインターホ
ンにおいては、通話終了時に、タイマＴ１のタイムアッ
プ時にキャリア信号も途絶えてタイマＴ２の動作タイミ
ングがズレて送受信回路の電源が遮断された場合にも、
相手側がトークスイッチ１１を操作し、あるいはタイマ
Ｔ１により送受信回路の電源遮断が禁止されている時に
は、送受信回路の電源が遮断された側に再呼出を行うこ
とができ、この場合の動作タイムチャートを第７図に示
している。

また、トークスイッチ１１を操作して通話している途中
でキャリア信号が途切れると、途切れた側では、再び相
手側よりキャリア信号を受け取るまでの間、操作音と、
呼出トーンが出力されるのでその状態が分り、トークス
イッチ１１の操作を解除している相手側にチャイムを鳴
動させてその状態を知らせることもできる。この場合の
動作を第８図にタイムチャートをもって示す。

第５図は、拡声タイプのコードレスインターホン２のハ
ード構成例を示したものである。

基本的な構成は、ハンドセット型と同様であり、対応す
る部分には上位を２とした符号を付して、説明を省略す
る。

このタイプのものでは、トークスイッチ２１は、ワンシ
ョット操作により所定時間τ１′、送受信回路の電源投
入を継続できるようにされており、このためトークスイ
ッチ２１の操作時にセットされるタイマＴ１を設けてい
る。

このタイプでは、ハンドセットタイプと異なり、トーク
スイッチ２１をワンショット操作して、送，受信回路部
Ｉ，IIの電源を維持している間に、相手側より呼出トー
ンを受けて通話を行う必要があるので、タイマＴ１の設
定時間τ１′は十分な余裕をもって比較的長い時間に設
定される。

また、ハンドセットタイプのものと異なり、トークスイ
ッチを操作保持して、通話を行うものでないため、通話
中においてタイマＴ１の設定時間τ１′が満了した後
に、キャリア信号が途絶えた時には送受信回路の電源が
遮断される構成であるため、キャリア信号が途絶えた後
の所定時間τ２′は、送受信回路の電源遮断を禁止する
必要があり、このためタイマＴ２が必要とされる。

また、このような実施例では、タイマＴ１の設定時間τ
１′が極めて長い時間に設定されているにもかかわら
ず、通話時間が短時間で終了する場合もある。このよう
な場合には、キャリア信号が途絶えた後所定時間τ２′
は、タイマＴ２により送受信回路の電源遮断を禁止し、
タイマＴ２がタイムアップした時にタイマＴ１をリセッ
トさせることができ、電池などの電源エネルギーの無駄
をなくすためにきわめて有効である。第５図では、拡声
タイプのコードレスインターホンに、上記のような配慮
をなした構成が示されているが、後述するように、ハン
ドセットタイプのコードレスインターホンにも適用でき
ることはいうまでもない。

第９図，第１０図に、拡声タイプのコードレスインター
ホン２とハンドセットタイプ１のコードレスインターホ
ンとの間で呼出と通話を行う場合の各部の動作を説明す
るタイムチャートを示す。第９図は、ハンドセットタイ
プ１のものから拡声タイプ２のものを呼び出して通話を
する場合、第１０図は逆の場合を示している。

第１１図〜第１７図は、前述した実施例において含まれ
た送受信電源制御回路の電源制御部の構成とその動作を
説明するものである。

第１１図，第１２図は、トークスイッチの操作解除時に
送受信回路の電源遮断を禁止するためハンドセットタイ
プのコードレスインターホンに好適に使用される電源制
御部の構成とその各部の動作を説明するタイムチャー
ト、第１３図，第１４図はキャリア信号の途絶えた時に
送受信回路の電源遮断を禁止するため、ハンドセット，
拡声両タイプのコードレスインターホンに好適に使用さ
れる電源制御部の構成とその各部の動作を説明するタイ
ムチャート、第１５図はトークスイッチの操作時あるい
は操作解除時に送受信回路の遮断を禁止するタイマＴ１
の所定時間τ１（τ１′）がキャリア信号の途絶えた時
に作動するタイマＴ２の所定時間τ２（τ２′）より長
く設定されている場合に好適に使用される電源制御部の
構成図、第１６図は第１５図に示された電源制御部のタ
イマＴ１に立ち下がり動作のものを用いてハンドセット
タイプに適用した場合の各部の動作を説明するタイムチ
ャート、第１７図は第１５図に示された電源制御部のタ
イマＴ１に立ち上がり動作のものを用いて拡声タイプに
適用した場合の各部の動作を説明するタイムチャートを
示している。

これらの各電源制御部の具体的な動作は、既に前述の実
施例において説明したので、第１１図，第１３図，第１
５図においては前述の各図に対応した符号を付して説明
を省略する。

〔発明の効果〕

以上の説明より理解されるように、本発明のコードレス
インターホンは、１つのトークスイッチを操作すること
により、呼出と通話の両者が可能となるので、操作が簡
略化され、部品点数も軽減され、デザイン上の制約もな
い。また、電源制御部は、トークスイッチの操作開始時
あるいは解除後に送受信回路の電源遮断を禁止する時間
τ１を、キャリア信号の途絶えた時に送受信回路の電源
遮断を禁止する時間τ２より長く設定し、かつキャリア
信号が途絶えた後、上記禁止時間τ２が満了した時には
送受信回路の電源を直ちに遮断する構成となっているの
で、通話途中におけるトークスイッチの操作解除や、ノ
イズによるキャリア信号の中断時においても、送受信回
路の電源が遮断されずに、通話をスムーズに行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図は、本発明のコードレスインターホンの
組合せ例を示す図、第３図，第４図は、ハンドセットタ
イプのコードレスインターホンのハード構成例図、第５
図は拡声タイプのコードレスインターホンのハード構成
例図、第６図はハンドセットタイプのコードレスインタ
ーホン同士の通話時の動作を説明するタイムチャート、
第７図は再呼出動作を行う場合の動作タイムチャート、
第８図はキャリア信号が通話中に途絶え時に操作音を出
力して異常を知らせる場合の動作タイムチャート、第９
図，第１０図は、ハンドセットタイプと拡声タイプのコ
ードレスインターホンとによってなされる通話時の動作
を説明するタイムチャート、第１１図〜第１７図は、コ
ードレスインターホンに内蔵された電源制御部の構成と
その各部の動作を説明するタイムチャートである。 （符号の説明） １……ハンドセットタイプのコードレスインターホン ２……拡声タイプのコードレスインターホン １１……トークスイッチ Ｉ……受信回路部 II……送信回路部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】互いに異なる周波数の電波信号を送受して
   双方向の呼出と同時通話を可能にしたコードレスインタ
   ーホンであって、 （ａ）インターホンの各々に呼出用と通話用を兼ねたト
   ークスイッチを設け、 （ｂ）上記トークスイッチの操作開始時あるいは解除後
   に送受信回路の電源遮断を禁止する時間τ１が、キャリ
   ア信号の途絶えた時に送受信回路の電源遮断を禁止する
   時間τ２より長く設定されており、かつキャリア信号が
   途絶えた後、上記禁止時間τ２が満了した時には送受信
   回路の電源を直ちに遮断する電源制御部を備えているこ
   とを特徴とするコードレスインターホン。
2. 【請求項２】上記コードレスインターホンは、机上など
   に設置可能とされており、上記トークスイッチのワンシ
   ョット操作によって送受信回路の電源保持が所定時間τ
   １′だけ保持される構成とした特許請求の範囲第１項記
   載のコードレスインターホン。