JPH0625642Y2 - ターボ過給機付エンジンの吸気系構造 - Google Patents

ターボ過給機付エンジンの吸気系構造

Info

Publication number
JPH0625642Y2
JPH0625642Y2 JP7489688U JP7489688U JPH0625642Y2 JP H0625642 Y2 JPH0625642 Y2 JP H0625642Y2 JP 7489688 U JP7489688 U JP 7489688U JP 7489688 U JP7489688 U JP 7489688U JP H0625642 Y2 JPH0625642 Y2 JP H0625642Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
exhaust
compressor
engine
exhaust turbocharger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7489688U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01179130U (ja
Inventor
誠司 田島
晴男 沖本
年道 赤木
律治 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP7489688U priority Critical patent/JPH0625642Y2/ja
Publication of JPH01179130U publication Critical patent/JPH01179130U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0625642Y2 publication Critical patent/JPH0625642Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Supercharger (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はターボ過給機付エンジンの吸気系構造に関し、
特に低速用および高速用の排気ターボ過給機を備え、エ
ンジンの低速時に高速用排気ターボ過給機の作動を停止
させるようにしたものの改良に関する。
(従来の技術) 従来、この種のターボ過給機付エンジンとして、例えば
実開昭60−178329号公報に開示されるように、
排気通路に低速用および高速用の排気ターボ過給機のタ
ービンを並列的に設け、この二つの排気ターボ過給機の
コンプレッサをエンジンの吸気通路に並列的に設け且つ
この二つのコンプレッサの下流で吸気通路を合流させる
一方、高速用排気ターボ過給機のタービン上流側の排気
通路に排気カット弁を設け、エンジンの低回転時には排
気カット弁を閉じてエンジンからの排気ガスを低速用排
気ターボ過給機のタービンに集中的に供給して高い過給
圧を確保する一方、エンジンの高回転時には排気カット
弁を開いてエンジンからの排気ガスを2つの排気ターボ
過給機のタービンに供給して吸気流量を確保しながら適
正な過給圧を得るようにしたものが知られている。
(考案が解決しようとする課題) ところが、上記従来のものでは、エンジンの減速時、コ
ンプレッサ下流に設けられたスロットル弁が閉じられる
とコンプレッサ下流(スロットル弁上流)の圧力が上昇
するので、吸気のコンプレッサへの逆流などコンプレッ
サの動きが妨げられることによってコンプレッサがサー
ジングを起こすおそれがある。
ところで、このように複数の排気ターボ過給機が同時作
動する場合があるものとは別に、例えば特開昭59−1
45327号公報には、エンジンに複数の排気ターボ過
給機を設け且つこれらを択一的に作動させるようにした
ものにおいて、エンジンの減速時などに、現にそれまで
作動していたコンプレッサの下流の圧力が高圧になる
と、この高圧をリリーフ弁によりリリーフし、当該コン
プレッサがサージングを起こすのを未然に防止するよう
にしたものが開示されている。
そこで、上述したように低速用および高速用の排気ター
ボ過給機を備えたものにおいても、例えば常時作動する
低速用排気ターボ過給機のコンプレッサの吐出側通路に
リリーフ弁を設け、エンジン高回転からの減速時などに
該リリーフ弁を開いて低速用排気ターボ過給機のコンプ
レッサ下流の高圧をリリーフするとともに吸気通路の合
流部を介して高速用排気ターボ過給機のコンプレッサ下
流の高圧をもリリーフして各コンプレッサがサージング
を起こすのを未然に防止することが考えられる。
しかし、この場合、一方(低速用)の排気ターボ過給機
のコンプレッサ吐出側通路のみにリリーフ弁を設ける構
成であるので、該リリーフ弁から他方(高速用)の排気
ターボ過給機のコンプレッサまでの距離が長くなって該
コンプレッサ下流の高圧のリリーフが速やかになされ
ず、サージングの発生を素早く防止できないことにな
る。
本考案はかかる点に鑑みてなされたものであり、低速用
排気ターボ過給機のコンプレッサ吐出側通路および高速
用排気ターボ過給機のコンプレッサの吐出側通路にリリ
ーフ弁をそれぞれ個別に設け、各リリーフ弁からコンプ
レッサまでの距離を共に短くして各コンプレッサ下流の
高圧を応答性良くリリーフし、各コンプレッサにおいて
サージングの発生を素早く防止することを目的とする。
しかるに、その場合、各コンプレッサ下流の高圧を応答
性良くリリーフできるものの、双方のリリーフ弁が開く
と各コンプレッサ下流の高圧が一気にリリーフされて急
激な圧力減少が起こり、トルクショックなどが発生する
という問題が生じる。
そこで、本考案では、さらに上記各リリーフ弁の設定圧
力を異なえてコンプレッサ下流の急激な圧力減少を防止
することをも目的とする。
ところで、上述したようにエンジン高回転時にのみ作動
する高速用排気ターボ過給機を備えたものでは、エンジ
ン高回転からの減速時、エンジン回転数が比較的高くて
排気ガス流量が未だ多い状態で高速用排気ターボ過給機
の作動が停止させられるので、慣性によりコンプレッサ
の回転がすぐには落ちない。このため、吸気流量が少な
く且つコンプレッサ下流の圧力が高くなり、低速用排気
ターボ過給機のコンプレッサに比べてサージングが起こ
り易い状態になる。さらに、このようなエンジンでは、
エンジン低回転からの加速時などに加速性を高める技術
として、上記排気カット弁の開作動に先立って高速用排
気ターボ過給機のタービンに少量の排気ガスを流して該
タービンを予回転させるものが知られている。その場合
においても高速用排気ターボ過給機のコンプレッサでは
吸気流量が少なく且つ吸気圧力が比較的高くなってサー
ジングが起こり易くなる。
本考案では、このような高速用排気ターボ過給機特有の
サージング発生原因にも着目して、そのサージングの発
生を防止することをも目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案では、低速用および高
速用の排気ターボ過給機のコンプレッサにリリーフ弁を
それぞれ個別に設け、且つ高速用排気ターボ過給機側の
リリーフ弁の設定圧力を低速用排気ターボ過給機側のリ
リーフ弁の設定圧力よりも高く設定することである。
具体的に、本考案の講じた解決手段は、エンジンに設け
られ且つ排気ガスのエネルギにより吸気を過給する低速
用および高速用の排気ターボ過給機と、高速用排気ター
ボ過給機の作動を停止させる過給機作動停止手段と、エ
ンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、該回転数
検出手段の出力を受け、エンジンの低回転時に高速用排
気ターボ過給機の作動が停止するように上記過給機作動
停止手段を制御する過給機制御手段とを設けるととも
に、上記低速用および高速用排気ターボ過給機のコンプ
レッサ吐出側通路に該コンプレッサ下流の圧力が設定値
以上のときに開くリリーフ弁をそれぞれ設け、且つ高速
用排気ターボ過給機側のリリーフ弁の設定圧力を低速用
排気ターボ過給機側のリリーフ弁の設定圧力よりも高く
設定する構成としたものである。
(作用) 上記の構成により、本考案では、過給機制御手段の制御
により、回転数検出手段で検出されたエンジン回転数に
基づいて、エンジン低回転時には過給機作動停止手段に
よって高速用排気ターボ過給機の作動が停止されて、低
速用排気ターボ過給機のみに排気ガスが集中的に供給さ
れて高い過給圧が確保される一方、エンジン高回転時に
は低速用および高速用の両排気ターボ過給機に排気ガス
が供給されて吸気流量を確保しながら適正な過給圧が得
られる。
また、エンジン高回転からの減速時などには、スロット
ル弁が急激に閉じるので各コンプレッサ下流の圧力が高
くなるが、この各コンプレッサ下流の高圧は各リリーフ
弁の開によりリリーフされるので、コンプレッサへの吸
気の逆流などが防止されて各コンプレッサのサージング
の発生が防止される。
その場合、リリーフ弁を低速用および高速用の排気ター
ボ過給機のコンプレッサにそれぞれ個別に設けたので、
各リリーフ弁からコンプレッサまでの距離を共に短くす
ることができて各コンプレッサ下流の高圧が応答性良く
リリーフされ、各コンプレッサにおいてサージングの発
生が素早く防止される。
また、高速用排気ターボ過給機側のリリーフ弁の設定圧
力と低速用排気ターボ過給機側のリリーフ弁の設定圧力
とが異なるので、各コンプレッサ下流の高圧のリリーフ
時、二つのリリーフ弁が同時に開くことがなく、リリー
フ速度が適度に維持されて急激な圧力減少が起こらず、
トルクショックの発生が防止される。
しかも、その場合、高速用排気ターボ過給機側のリリー
フ弁の設定圧力が低速用排気ターボ過給機側のリリーフ
弁の設定圧力よりも高いので、高速用排気ターボ過給機
側のリリーフのタイミングが該排気ターボ過給機の作動
/停止が切替えられるタイミングに近くなり、サージン
グは起こり易い高速用排気ターボ過給機のコンプレッサ
におけるサージングの発生が確実に防止される。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図および第2図は本考案の実施例に係る排気系構造
を備えた2ロータタイプの排気ターボ過給機付ロータリ
ピストンエンジンを示す。これらの図において、1はイ
ンタメディエイトハウジング、ロータハウジングおよび
サイドハウジングからなるハウジングであって、該ハウ
ジング1内には、二つの多角形状のロータ2,2が配さ
れており、該各ロータ2が遊星回転運動してハウジング
1内に形成される三つの作動室に吸気、圧縮、爆発、膨
張および排気の各行程を順に行わせるようにしている。
上記ハウジング1には、吸気行程にある作動室に新気を
供給するプライマリポート3およびセカンダリポート4
が設けられている。また、このハウジング1には、排気
行程にある作動室から排気を排出する排気ポート5が設
けられている。
そして、上記各ロータ2に対応するプライマリポート3
およびセカンダリポート4には排気通路10がその分岐
した下流端部において接続され、該吸気通路10はエア
クリーナ13を介して大気に開放されている。上記吸気
通路10はその途中において第1および第2の二つの吸
気通路11,12に分岐されている。そして、該両吸気
通路11,12の合流部分の下流の吸気通路10には、
上流側から順に、吸気を冷却するためのインタークーラ
14と、吸気流量を調節するためのスロットル弁15
と、吸気の脈動を緩和するためのサージタンク16とが
設けられている。さらに、上記吸気通路10の分岐した
下流端部には、プライマリポート3およびセカンダリポ
ート4に臨ませて燃料を噴射供給するためのインジェク
タ17,18がそれぞれ設けられている。
また、上記排気ポート5,5には排気通路20が接続さ
れている。すなわち、該排気通路20の一端は第1およ
び第2の二つの排気通路21,22に分岐されていて、
該各排気通路21,22がそれぞれ二つの排気ポート
5,5に接続されている。
そして、このエンジンには低速用および高速用の二つの
排気ターボ過給機31,32が設けられている。すなわ
ち、上記第1排気通路21には低速用排気ターボ過給機
31のタービン31aが、第2排気通路22には高速用
排気ターボ過給機32のタービン32aがそれぞれ設け
られているとともに、第1吸気通路11には低速用排気
ターボ過給機31のコンプレッサ31bが、第2吸気通
路12には高速用排気ターボ過給機32のコンプレッサ
32bがそれぞれ設けられていて、排気ガスのエネルギ
により吸気を過給するようにしている。また、上記第1
および第2排気通路21,22は各排気ターボ過給機3
1,32の上流側で連通路33を介して接続されてい
る。
ここで、各排気ターボ過給機31,32のタービン31
a,32aと排気通路21,22との接続構造について
説明する。第2図に示すように、上記各タービン31
a,32aはその吐出口が対向するように配設されてお
り、該各タービン31a,32aにそれぞれ接続された
第1および第2排気通路21,22は集合してから下流
(第2図の手前側)に向う。この集合部23は高速用排
気ターボ過給機側のタービン32aに一体に設けられて
おり、該集合部23に対して低速用排気ターボ過給機側
のタービン31aがカスケットを介してフランジにより
接続されている。すなわち、エンジン回転数が低速領域
から上昇して高速領域に入ると、高速用排気ターボ過給
機側タービン32aは停止状態からいきなり作動状態に
なって急激な熱負荷を受ける。その場合、このような接
続構造にしたので、高速用排気ターボ過給機側タービン
32aと集合部23との間にガスケットが介在せず、タ
ービン32aの熱が排気通路22にスムーズに伝達さ
れ、タービン32aの受ける熱負荷を軽減することがで
きる。
また、上記第2排気通路22において高速用排気ターボ
過給機側タービン32aと連通路33との間には排気カ
ット弁41が設けられており、高速用排気ターボ過給機
側タービン32aへの排気ガスの供給を調整するように
している。すなわち、この排気カット弁41は、高速用
排気ターボ過給機32の作動を停止させる過給機作動停
止手段として機能する。さらに、該排気カット弁41下
流の第2排気通路22と上記連通路33とは洩らし通路
42で接続されている。該洩らし通路42には洩らし弁
43が設けられており、高速用排気ターボ過給機側ター
ビン32aへの微量の排気ガスの供給を調整するように
している。また、上記連通路33と低速用および高速用
排気ターボ過給機31,32下流の排気通路20とはバ
イパス通路44で接続されている。該バイパス通路44
にはウェストゲート弁45が設けられており、排気ガス
のバイパス量を調整して過給圧特性を改善するようにし
ている。これら各弁41,43,45は圧力応動式のア
クチュエータ46〜48によってそれぞれ駆動される。
さらに、上記第2吸気通路12における第1吸気通路1
1との合流部分の直上流には吸気カット弁51が設けら
れている。また、第1吸気通路11には低速用排気ター
ボ過給機側コンプレッサ31bをバイパスする第1リリ
ーフ通路54が、第2吸気通路12には高速用排気ター
ボ過給機側コンプレッサ32bをバイパスする第2リリ
ーフ通路52がそれぞれ設けられている。この第1リリ
ーフ通路54には第1リリーフ弁55が、第2リリーフ
通路52には第2リリーフ弁53がそれぞれ設けられて
おり、該各リリーフ弁53,55は各コンプレッサ31
b,32b下流の圧力が設定値以上のときに開くことに
より、各コンプレッサ31b,32bの上流側と下流側
とを連通して各コンプレッサ31b,32b下流の設定
値以上の高圧をリリーフするようにしている。これら各
弁51,53および55は圧力応動式のアクチュエータ
56〜58によってそれぞれ駆動される。
また、上記排気通路20における第1および第2排気通
路21,22の合流部分よりも下流には触媒装置60が
設けられており、排気ガスを浄化するようにしている。
そして、上記各アクチュエータ46〜48および56〜
58はコントロールユニット80によって制御される。
さらに、81は吸気通路10に設けられ吸気流量を検出
するためのエアフローセンサ、82は上記スロットル弁
15の開度を検出するためのスロットルセンサ、83は
吸気通路10のスロットル弁15下流に設けられスロッ
トル弁15下流の吸気圧力を検出するためのブースト圧
力センサ、84はエンジンの回転数を検出する回転数検
出手段としての回転数センサ、85はエンジンの水温を
検出するための水温センサ、86は上記吸気カット弁5
1上下流の圧力の差圧を検出するための差圧センサであ
る。これら各センサ81〜86はコントロールユニット
80にそれぞれ接続されている。
次に、上記コントロールユニット80の作動制御を第3
図のフローに基づいて説明する。まず、ステップS
上記各センサ81〜86からの信号を入力し、ステップ
でエンジンが第4図に示す低回転領域にあるか否か
を判定する。
そして、エンジンが低回転領域にあるとき、つまりステ
ップSでの判定がYESのときにはステップS〜ス
テップSで高速用排気ターボ過給機32の作動を停止
する。すなわち、ステップSで洩らし弁43を、ステ
ップSで排気カット弁41をそれぞれ閉じて高速用排
気ターボ過給機32の作動を停止させ、低速用排気ター
ボ過給機31に排気ガスを集中的に供給して高い過給圧
を確保するとともに、ステップSで吸気カット弁51
を閉じて吸気通路10から第2吸気通路11への吸気の
逆流を防止する。また、ステップSにおいて、スロッ
トル弁15下流の吸気圧力が設定圧力以下のとき(減速
時等)には、各コンプレッサ下流の圧力が設定値以上に
なることから、第1リリーフ弁55および第2リリーフ
弁53を開く。このことにより、エンジン高回転からの
減速時など吸気流量が少なく且つコンプレッサ下流の圧
力が高くなる運転状態において、リリーフ弁53,55
によりコンプレッサ下流の高圧がリリーフされるので、
コンプレッサ31b,32bへの吸気の逆流が防止され
てサージングの発生が防止される。
その場合、リリーフ弁53,55を各コンプレッサ31
b,32bにそれぞれ個別に設けたので、各リリーフ弁
53,55からコンプレッサ31b,32bまでの距離
が共に短くなり、第5図に破線で示すように、実線で示
す従来のものよりも各コンプレッサ下流の高圧が応答性
良くリリーフされ、各コンプレッサ31b,32bにお
いてサージングの発生が素早く防止される。
一方、エンジンが低回転領域になくステップSでの判
定がNOのときにはステップS〜ステップS10で高
速用排気ターボ過給機32を作動させる。すなわち、前
もって、ステップSで洩らし弁43を開き、少量の排
気ガスを高速用排気ターボ過給機32に供給してタービ
ン32aの助走を行う。そして、ステップSでスロッ
トル弁下流の吸気圧力が設定圧力を超えると、つまり高
回転領域になると、各リリーフ弁53,55を閉じると
ともにステップSで排気カット弁41を開き、上記吸
気カット弁51上下流の圧力の差圧が小さくなるとステ
ップS10でこの吸気カット弁51を開いて高速用排気
ターボ過給機32を作動させ、低速用および高速用排気
ターボ過給機31,32の双方により吸気を過給する。
このことにより、吸気流量を確保しながら適正な過給圧
を得ることができる。ここで、排気カット弁41が開く
前にリリーフ弁53,55を閉じるようにしたのは、排
気カット弁41が開くときにリリーフ弁53,55が開
いているとタービン31a,32aが空回りして回転数
が急に上ってしまい排気圧力が急激に変動してエンジン
のダイリューションガスが大きく変化して燃焼変動をき
たすからである。
そして、上記第2リリーフ弁53(高速用排気ターボ過
給機32側)の設定圧力は第1リリーフ弁55(低速用
排気ターボ過給機側)の設定圧力よりも高く設定されて
いる。すなわち、第4図に示すように、第2リリーフ弁
53の開く領域は第1リリーフ弁55の開く領域よりも
高回転、高負荷側に設定されている。
このことにより、第2リリーフ弁53(高速用排気ター
ボ過給機側)の設定圧力と第1リリーフ弁55(低速用
排気ターボ過給機側)の設定圧力とが異なるので、コン
プレッサ下流の高圧のリリーフ時、二つのリリーフ弁5
3,55が同時に開くことがなく、リリーフ速度が適度
に維持されて急激な圧力減少が起こらず、トルクショッ
クの発生が有効に防止される。
しかも、その場合、第2リリーフ弁53の設定圧力が第
1リリーフ弁55の設定圧力よりも高いので、サージン
グが起こり易い高速用排気ターボ過給機側コンプレッサ
32bにおけるサージングの発生を確実に防止すること
ができる。すなわち、エンジン高回転からの減速時に
は、エンジン回転数が比較的高くて排気ガス流量が未だ
多い状態で高速用排気ターボ過給機の作動が停止させら
れる関係上、慣性によりコンプレッサ32bの回転がす
ぐには落ちず、コンプレッサ32b下流の圧力が高くな
り、低速用排気ターボ過給機側コンプレッサ31bに比
べてサージングが起こり易い状態になるが、第4図に示
すように、第2リリーフ弁53の設定圧力が高くてその
開領域が高回転、高負荷側に設定されていることによ
り、高速用排気ターボ過給機側コンプレッサ32bのリ
リーフのタイミングが該排気ターボ過給機32の作動/
停止が切替えられるタイミングに近くなるので、サージ
ングの発生を確実に防止することができる。また、エン
ジン低回転からの加速時には、洩らし弁43が開いて少
量の排気ガスを高速用排気ターボ過給機32に供給して
タービン32aの助走を行う関係上、高速用排気ターボ
過給機側コンプレッサ32bではその下流の圧力が比較
的高くなってサージングが起こり易い状態になるが、こ
の場合にも高速用排気ターボ過給機側コンプレッサ32
bのリリーフのタイミングが該排気ターボ過給機32の
作動/停止が切替えられるタイミングに近くなるので、
上記と同様にサージングの発生を確実に防止することが
できる。
尚、排気カット弁41により洩らし弁43としての機能
を持たせることも可能であるが、本実施例では排気カッ
ト弁41と洩らし弁43とを各々別個のものにして洩ら
し弁43の機能の精度を上げている。
また、上記フローには示していないが、ウェストゲート
弁45も上記コントロールユニット80により過給圧に
応じて作動制御される。
以上のフローにおいて、ステップS〜ステップS10
により、回転数検出手段(回転数センサ84)の出力を
受け、エンジンの低回転時に高速用排気ターボ過給機3
2の作動が停止するように上記過給機作動停止手段(排
気カット弁41)を制御する過給機制御手段92を構成
している。
尚、上記実施例ではロータリピストンエンジンについて
説明したが、これに限定されるものではなく、本考案は
例えばレシプロエンジン等、他のタイプのエンジンにつ
いても適用することができる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案のターボ過給機付エンジン
の吸気系構造によれば、エンジンの低回転時に高速用排
気ターボ過給機の作動を停止させるとともに、上記低速
用および高速用の排気ターボ過給機のコンプレッサにそ
の下流の高圧をリリーフするためのリリーフ弁をそれぞ
れ設け、且つ高速用排気ターボ過給機側のリリーフ弁の
設定圧力を低速用排気ターボ過給機側のリリーフ弁の設
定圧力よりも高く設定したので、エンジンの全回転領域
で吸気を適正に過給できるという基本的効果を得るとと
もに、トルクショックの発生防止を図りながら、各リリ
ーフ弁からコンプレッサまでの距離を共に短くすること
ができてコンプレッサ下流の高圧が応答性良くリリーフ
され、各コンプレッサにおいてサージングの発生を素早
く防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を例示し、第1図は全体概略構成
図、第2図はエンジンの側面図、第3図はコントロール
ユニットの作動制御を示すフローチャート図、第4図は
低回転領域を示す説明図、第5図はコンプレッサ下流の
圧力の立上がりを示す説明図である。 31……低速用排気ターボ過給機、32……高速用排気
ターボ過給機、41……排気カット弁(過給機作動停止
手段)、53……第1リリーフ弁、55……第2リリー
フ弁、84……回転数センサ(回転数検出手段)、92
……過給機制御手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに設けられ且つ排気ガスのエネル
    ギにより吸気を過給する低速用および高速用の排気ター
    ボ過給機と、高速用排気ターボ過給機の作動を停止させ
    る過給機作動停止手段と、エンジンの回転数を検出する
    回転数検出手段と、該回転数検出手段の出力を受け、エ
    ンジンの低回転時に高速用排気ターボ過給機の作動が停
    止するように上記過給機作動停止手段を制御する過給機
    制御手段とを設けるとともに、上記低速用および高速用
    排気ターボ過給機のコンプレッサ吐出側通路に該コンプ
    レッサ下流の圧力が設定値以上のときに開くリリーフ弁
    をそれぞれ設け、且つ高速用排気ターボ過給機側のリリ
    ーフ弁の設定圧力を低速用排気ターボ過給機側のリリー
    フ弁の設定圧力よりも高く設定したことを特徴とするタ
    ーボ過給機付エンジンの吸気系構造。
JP7489688U 1988-06-06 1988-06-06 ターボ過給機付エンジンの吸気系構造 Expired - Lifetime JPH0625642Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7489688U JPH0625642Y2 (ja) 1988-06-06 1988-06-06 ターボ過給機付エンジンの吸気系構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7489688U JPH0625642Y2 (ja) 1988-06-06 1988-06-06 ターボ過給機付エンジンの吸気系構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01179130U JPH01179130U (ja) 1989-12-22
JPH0625642Y2 true JPH0625642Y2 (ja) 1994-07-06

Family

ID=31299981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7489688U Expired - Lifetime JPH0625642Y2 (ja) 1988-06-06 1988-06-06 ターボ過給機付エンジンの吸気系構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0625642Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01179130U (ja) 1989-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6715289B2 (en) Turbo-on-demand engine with cylinder deactivation
US7080635B2 (en) Intake and exhaust device for multi-cylinder engine
US6655141B1 (en) Airflow system for engine with series turbochargers
KR102144759B1 (ko) 내연 기관의 제어 방법 및 제어 장치
JPS6355326A (ja) エンジンの排気装置
JPH0625642Y2 (ja) ターボ過給機付エンジンの吸気系構造
JP2768734B2 (ja) 排気ターボ過給機付エンジンの排気制御装置
JP2845448B2 (ja) ターボ過給機付エンジンの排気センサ取付構造
JP2698142B2 (ja) エンジンのターボ過給機制御装置
JP2758006B2 (ja) 過給機付エンジンの制御装置
JP2641499B2 (ja) 排気ターボ過給機付エンジンの制御装置
JPH0625640Y2 (ja) エンジンの排気ターボ過給装置
JP2742273B2 (ja) 過給機付エンジンの制御装置
JP2675838B2 (ja) 排気ターボ過給機付エンジンの制御装置
JPH0669331U (ja) 可変容量型過給器の制御装置
JP2760525B2 (ja) 過給機付エンジンの制御装置
JPH05180027A (ja) エンジンの制御装置
JP2686954B2 (ja) 過給機付エンジンの制御装置
JPH0540272Y2 (ja)
JPH0352986Y2 (ja)
JP2779945B2 (ja) エンジンのターボ過給機制御装置
JP2795696B2 (ja) 過給機付エンジンの制御装置
JPH01300016A (ja) エンジンの排気ターボ過給機制御装置
JPH01305127A (ja) 排気ターボ過給機付エンジンの制御装置
JPS58170827A (ja) 内燃機関の過給装置