JPH06255865A - ずれ重ね折丁の表裏反転装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】輪転印刷機折機、折丁供給搬送装置等からずれ
重ね状態で連続搬出される折丁の先行折丁と後続折丁と
のずれ重ね姿勢を反転せずに、折丁の表裏関係のみを反
転させる操作を比較的簡潔な手段によって実現すること
にある。 【構成】先行折丁を下側にしてずれ重ね状態で連続搬出
される折丁p を搬入して一旦ストックするストッカーB
と、ストックされた折丁をハイスピードで水平に送出す
るハイスピート送出手段6 と、水平に送出された折丁を
受取って下方に半周反転させる回転羽根車11と、該回転
羽根車の下部外周回転方向に対して順方向に水平送行す
る搬送コンベア20を備えたずれ重ね折丁の表裏反転装
置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ウエブ輪転印刷機の折
機よりずれ重ね状態で連続的に搬出される折丁のずれ重
ね姿勢を換えずに折丁の表裏を反転するためのずれ重ね
折丁の表裏反転装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、ウエブ輪転印刷機によって適宜印
刷され、印刷機の後段に設けた折機によって折り加工さ
れて連続的に搬出製造される折丁は、コンベアベルト上
に１枚ずつ載置されなが順次先行する折丁を下側に、ず
れ重ね状態にして搬送され、所定の折丁集積部方向に移
送されて所定部数を集積した後に、十文字結束、一文字
結束等を行なう紐掛け機等の結束機によって所定の折丁
束として結束されて移送出荷される。

【０００３】また、近年においては、ずれ重ね状態に連
続搬送される折丁を、ロール状の回転体とその円周方向
に沿って巻回されるテープ状の結束紐との間に連続的に
導入して、挟み込みながら連続スパイラル状に巻き取っ
て行くロール結束方式、所謂ロール状集積結束装置が開
発され実用化されている。

【０００４】ところで上記ロール状集積結束装置にて折
丁を集積結束する際における結束方式としては、印刷機
折機から集積結束装置の置かれた結束ステーション側に
向かって、先行折丁を下側にしてずれ重ね状態で折丁を
連続搬出し、回転体とテープ状結束紐との間に導入して
巻き取り結束する方式がある。

【０００５】また、印刷機折機から集積結束装置の置か
れた結束ステーション側に向かって先行折丁を上側にし
てずれ重ね状態で連続搬出される折丁の流れの表裏を、
一旦挟み込み送行ベルト等によって挟み込み支持しなが
ら、該挟み込み送行ベルトを折丁の流れとともにＵター
ン（反転）させて搬送することによって、折丁の表裏を
反転させ、また、先行折丁を下側にして連続搬送されて
いた折丁を、その先行折丁を上側にしてずれ重ね姿勢の
反転した状態で折丁を連続搬送し、回転体とテープ状結
束紐との間に導入して巻き取り結束する方式があり、こ
の場合は、折機側から搬出される折丁の表裏が反転する
とともに、先行折丁と後続折丁のずれ重ね姿勢が反転し
た状態で集積結束装置側に搬送される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記ずれ重ね状態で連
続搬送される折丁をロール結束方式によってスパイラル
状に巻き取り結束する場合においては、時として、その
先行折丁と後続折丁のずれ重ね姿勢は反転させずに、折
丁の表裏のみを反転処理して巻き取り結束することを必
要とする場合があり、上記挟み込み送行ベルトによる反
転処理では、ずれ重ね姿勢も反転してしまうため、現状
では処理が困難であり、このような折丁のずれ重ね姿勢
の反転を避けて、折丁の表裏反転のみをさせる場合は、
大掛かりな折丁連続搬送処理装置、反転処理装置等を必
要としていた。

【０００７】本発明は、輪転印刷機の折機、あるいは折
丁供給搬送装置等からずれ重ね状態に連続搬出される折
丁の先行折丁と後続折丁とのずれ重ね姿勢を反転せずに
保持した状態で、折丁の表裏関係のみを反転させる操作
を比較的簡潔な手段によって実現することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、先行折丁を下
側にしてずれ重ね状態で連続搬出される折丁を搬入して
一旦ストックするストッカーと、ストックされた折丁を
ハイスピードで水平に送出するハイスピート送出手段
と、水平に送出された折丁を受取って下方に半周反転さ
せる回転羽根車と、該回転羽根車の下部外周回転方向に
対して順方向に水平送行する搬送コンベアを備えたこと
を特徴とするずれ重ね折丁の表裏反転装置である。

【０００９】

【実施例】本発明のずれ重ね折丁の表裏反転装置を、図
１の実施例の概要側面図に従って詳細に説明すれば、輪
転印刷機の折機から所定のスピード（輪転印刷機の印刷
スピード、又はロータリー折機の回転折りスピード）
で、順次先行する折丁を下側にして、ずれ重ね状態で連
続搬出する折丁ｐを、一旦ストックするストッカーＢを
備える。

【００１０】該ストッカーＢは、前部、後部、左側部、
右側部を囲繞するように垂直に立設した柵体１と、該柵
体１の下部に下部支持部１ａを備え、折丁ｐを１枚ずつ
ストッカーＢの上方より搬入して、柵体１によって囲繞
して構成される該ストッカーＢ内に水平に積み重ねて集
積し、折丁ｐの下部は下部支持部１ａによって保持され
る。

【００１１】また、ストッカーＢは、ストックされた折
丁ｐをその最下の折丁から順に１枚ずつ引き出して送り
込むために、下部支持部１ａの下側に支点２ａを介して
揺動動作する引下部２と、支点３ａを介して揺動動作す
る送込部３と、その下側に送行ベルト４を備える。

【００１２】引下部２は、支点２ａを介して揺動するア
ーム２ｂと、そのアーム先端部に取り付けた吸着部２ｃ
を備え、最下にある折丁ｐの折目側端部ａの下面を吸着
部２ｃで吸着して下方に揺動動作することにより該折丁
ｐの端部ａを下方に引き下ろす。

【００１３】送込部３は、支点３ａを介して揺動するア
ーム３ｂと、そのアーム先端部に取り付けた咥部３ｃを
備え、引き下ろされた折丁ｐの端部ａを該咥部３ｃで咥
えて前方に送り込む。

【００１４】送行ベルト４は、前後に軸支した適宜モー
ターにて駆動回転可能なガイドロール４ａ，４ｂに巻回
したエンドレスベルトであって、該ベルト４のガイドロ
ール４ａ上側に離間対向して連続押圧（ニップ）動作、
若しくは間欠押圧（ニップ）動作する押圧ロール５（ニ
ップロール）を備える。

【００１５】前記送込部３の咥部３ｃにより咥えられた
折丁ｐを、その揺動動作により前方の前記押圧ロール５
と駆動回転するガイドロール４ａの間に送り込み、両ロ
ール５，４ａのニップ圧によって前方に供給する。

【００１６】送行ベルト４を送行駆動させる少なくとも
一方のガイドロール４ａは、互いに前方への送り込み方
向に駆動回転して、逆方向への回転は自由回転するアキ
ュームロール等を使用し、その場合において、他方のガ
イドロール４ｂ及び押圧ロール５は、自由回転ロールと
する。

【００１７】また、ガイドロール４ａ（即ち送行ベルト
４）の回転送行スピードは、輪転印刷機の印刷スピート
（又は折機の回転スピード）とほぼ同等に設定されてい
る。

【００１８】なお、本発明においては、上記ストッカー
Ｂに集積された折丁ｐをそのストッカーＢの下部より１
枚ずつ分離して前方に供給する折丁供給方式は、上記引
下部２、送込部３、及び送行ベルト４、押圧ロール５を
用いた上記一実施例の供給方式以外にも適宜公知のシー
ト供給方式を採用することが可能である。

【００１９】押圧ロール５とガイドロール４ａの前方に
はハイスピード送出手段６を備え、該ハイスピード送出
手段６は、少なくとも前記輪転印刷機の印刷スピード
（又は折機の回転スピート）よりもハイスピートにて折
丁ｐを前方に送出する。

【００２０】該ハイスピード送出手段６は、エンドレス
ベルトを前後両端のガイドロール７ａ，７ｂ、及び８
ａ，８ｂにそれぞれ巻回した水平な上部送行ベルト７
と、該ベルト７に平行に対向接触する下部送行ベルト８
を備え、少なくとも該上部及び下部送行ベルト７，８の
いずれか一方、又は両方は、ハイスピードにて回転送行
する。

【００２１】上部送行ベルト７と、該ベルト７に対向接
触する下部送行ベルト８との対向間に、前記押圧ロール
５とガイドロール４ａとにより送り込まれた折丁ｐを挟
み込み、ハイスピードにて前方に送出する。

【００２２】上記ハイスピード送出手段６の前方下側に
は、回転羽根車１１を備え、該回転羽根車１１は、その
回転軸１１ａに取り付けられた回転体１１ｂと、該回転
軸１１ｂの外周に取り付けた複数個のリーフ１２，１
２，・・・を備える。

【００２３】回転羽根車１１は、その回転体１１ｂの上
部外周面の高さを、前記ハイスピート送出手段６による
折丁ｐの送出高さとほぼ同一高さ、若しくはそれより僅
かに低い高さに設定して配置される。

【００２４】回転羽根車１１の回転方向は、その回転体
１１ｂ上部外周の回転方向が、前記ハイスピード送出手
段６から送出される折丁ｐの送出方向に対して順方向と
なる方向に回転し、図１においては矢印で示すように右
方向に回転するものであり、また、その回転スピード
は、前記輪転印刷機の印刷スピード（又は折機の回転ス
ピード）とほぼ同等のスピードに設定される。

【００２５】前記リーフ１２は、回転体１１ｂの外周に
互いに等間隔に取り付けられ、該リーフ１２の取り付け
部分外側から先端部までは、回転体１１ｂのほぼ外周接
線方向を向き、且つハイスピート送出手段６に対して離
反する方向に回転する回転体１１ｂ外周上のリーフ１２
先端部がハイスピード送出手段６側を向くように互いに
同一方向を向く姿勢に配置されている。

【００２６】回転羽根車１１の下側には、エンドレス状
の水平な搬送ベルト２０を備え、該搬送ベルト２０の両
端部は、駆動回転するガイドロール２０ａ，２０ｂに巻
回されている。

【００２７】搬送ベルト２０上面と、前記回転羽根車１
１のリーフ１２とは、互いに接触しない程度の離間距離
（例えば折丁ｐのほぼ１枚分の厚味）を保持して配置さ
れるものである。

【００２８】ガイドロール２０ａ，２０ｂによる搬送ベ
ルト２０の回転送行方向は、回転羽根車１１の回転方向
とは反対の方向（図１に示すように左方向の回転）であ
り、即ち、該搬送ベルト２０上面のベルト送行方向は、
回転羽根車１１の下部外周の回転方向に対して順方向に
設定されており、該搬送ベルト２０の回転送行スピード
は、回転羽根車１１の回転スピードとほぼ同等の送行ス
ピードに設定される。

【００２９】本発明のずれ重ね折丁の表裏反転装置は上
記のようなものであって、上記表裏反転装置を、輪転印
刷機の折機以後に設置して、前記折機から、先行折丁を
下側にして順次連続搬出される折丁ｐの表裏を反転する
反転動作について、図１の概要側面図、及び図２の平面
図に従って以下に詳細に説明する。

【００３０】図１、図２に示すように、輪転印刷機の折
機から搬出される折丁ｐを、搬出コンベアＡによって順
次先行する折丁を下側にしてずれ重ね状態で連続搬送す
る。

【００３１】前記搬出コンベアＡ末端部はストッカーＢ
の上方に配置されており、ずれ重ね状態に搬出される折
丁ｐのうち最先の折丁ｐ（後続折丁ｐに対して下側とな
っている）を、順次、１枚ずつ搬入して、図１に示すよ
うに、ストッカーＢ内に水平に集積する。

【００３２】その間に、図１、図２に示すように、スト
ッカーＢの下側から折丁ｐを順次１枚ずつハイスピード
送出手段６に送り込み、続いて、図１に示すように、回
転羽根車１１方向にハイスピードで折丁ｐを送出して、
回転する回転羽根車１１の各リーフ１２内に１枚ずつ折
丁ｐを装填する。

【００３３】各リーフ１２内に１枚ずつ装填された折丁
ｐを該リーフ１２によってホールドしながら、回転羽根
車１１の矢印方向の回転によって折丁ｐを半周回転させ
て、折丁ｐの表裏を反転させるとともに折丁ｐを搬送ベ
ルト２０上に搬送し、順方向に同スピードで送行する該
搬送ベルト２０上に折丁ｐを、順次、先行する折丁を下
側にしながらずれ重ね状態に載置する。

【００３４】折丁ｐを搬送ベルト２０上に載置した後の
リーフ１２は、搬送ベルト２０上面から離反し、一方搬
送ベルト２０は、先行する折丁を下側にしてずれ重ね状
態に載置された折丁ｐを適宜集積結束部装置（図示せ
ず）に移送する。

【００３５】図２は、搬出コンベアＡからストッカーＢ
への折丁ｐの搬入方向ｍ（実線矢印方向）と、ストッカ
ーＢからハイスピード送出手段６への折丁ｐの送込方向
ｎ（破線矢印方向）が、互いに直線方向となるように設
定配置したものであり、図３は、搬出コンベアＡからス
トッカーＢへの折丁ｐの搬入方向ｍ（実線矢印方向）
と、ストッカーＢからハイスピード送出手段６への折丁
ｐの送込方向ｎ（破線矢印方向）が、互いに直角方向と
なるように設定配置したものである。

【００３６】本発明においては、上記ストッカーＢ上方
に設置される搬出コンベアＡによって搬入する折丁ｐ
は、必ずしも輪転印刷機の折機から排出される折丁であ
る必要はなく、例えば、既に折り形成されて集積結束さ
れている折丁ｐを、その結束を解いて、再度、先行する
折丁を下側にしてずれ重ね状態で搬送し、且つ折丁の表
裏を反転させる必要のある場合等に利用する等の利用展
開は可能である。

【００３７】

【作用】本発明装置は、輪転印刷機の折機等から所定ス
ピードで先行折丁を下側にしてずれ重ね状態で連続搬出
される折丁ｐを、一旦ストッカーＢにストックした後、
ハイスピードで水平に折丁ｐを送出するハイスピート送
出手段を備え、水平に送出された折丁ｐを受取って下方
に半周反転させる回転羽根車１１と、該回転羽根車１１
の下部外周回転方向に対して順方向に水平送行する搬送
ベルト２０を備えたので、回転羽根車１１の半周回転に
よって折丁ｐの表裏を反転させることができ、同時に、
搬送ベルト２０上には、先行する折丁ｐを下側にしてず
れ重ね状態に搬送される先のストッカーＢに搬入する以
前での折丁ｐの搬送姿勢と同じ搬送姿勢を得ることがで
きる。

【００３８】

【発明の効果】本発明のずれ重ね折丁の表裏反転装置
は、折丁の連続搬出において先行折丁と後続折丁とのず
れ重ね搬送姿勢を反転せずに保持した状態で、折丁の表
裏関係のみを反転させることができ、また、折丁をはじ
めとしてその他シート類のずれ重ね搬送における表裏反
転処理にも採用でき、大掛かりな搬送装置、反転装置等
を必要とせず、連続搬送される折丁の表裏関係のみを反
転させる操作を比較的簡潔な手段によって容易に実現で
きる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のずれ重ね折丁の表裏反転装置の一実施
例における概要側面図である。

【図２】本発明のずれ重ね折丁の表裏反転装置の一実施
例における平面図である。

【図３】本発明のずれ重ね折丁の表裏反転装置の他の実
施例における平面図である。

【符合の説明】

Ａ…搬送コンベア手段 Ｂ…ストッカー １…柵体 ２…引下部 ３…送込部 ４…送行ベルト
５…押圧ロール ６…ハイスピード送出手段 ７…上部送行ベルト ８…
下部送行ベルト １１…回転羽根車 １２…リーフ ２０…搬送コンベア ｍ…搬入方向 ｎ…送込方向 ｐ…折丁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】先行折丁を下側にしてずれ重ね状態で連続
   搬出される折丁を搬入して一旦ストックするストッカー
   と、ストックされた折丁をハイスピードで水平に送出す
   るハイスピート送出手段と、水平に送出された折丁を受
   取って下方に半周反転させる回転羽根車と、該回転羽根
   車の下部外周回転方向に対して順方向に水平送行する搬
   送コンベアを備えたことを特徴とするずれ重ね折丁の表
   裏反転装置。