JPH06251931A - Mri用磁界発生装置 - Google Patents
Mri用磁界発生装置Info
- Publication number
- JPH06251931A JPH06251931A JP5063398A JP6339893A JPH06251931A JP H06251931 A JPH06251931 A JP H06251931A JP 5063398 A JP5063398 A JP 5063398A JP 6339893 A JP6339893 A JP 6339893A JP H06251931 A JPH06251931 A JP H06251931A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic field
- permanent magnet
- yoke
- bodies
- inner peripheral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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- Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
- Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
- Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 筒状の継鉄内周面に複数の永久磁石構成体を
環状配置するMRI用磁界発生装置において、空隙内の
磁界均一度を低下させることなく、渦電流の発生を低減
して短時間で傾斜磁界が所定の強度に上昇し得る構成か
らなり、さらに加工、製造が容易で組立て作業性にすぐ
れた構成からなるMRI用磁界発生装置の提供。 【構成】 六角筒状継鉄1内の上下対向面には、鉛直
(上下)方向に磁化方向を有する断面矩形の永久磁石構
成体2a,2dを配置し、その対向面には磁極片5,6
が配置され、継鉄1内周面の上下一対の永久磁石構成体
2a,2dの着設面を除く全面にけい素鋼板積層体7,
8を介在させて断面三角形の永久磁石構成体2b,2
c,2e,2fを配置してあり、けい素鋼板積層体7,
8により傾斜磁界コイルにGCパルス電流が通電されて
も、継鉄に発生する渦電流は低減され、傾斜磁界の立ち
上がりが速くなる。
環状配置するMRI用磁界発生装置において、空隙内の
磁界均一度を低下させることなく、渦電流の発生を低減
して短時間で傾斜磁界が所定の強度に上昇し得る構成か
らなり、さらに加工、製造が容易で組立て作業性にすぐ
れた構成からなるMRI用磁界発生装置の提供。 【構成】 六角筒状継鉄1内の上下対向面には、鉛直
(上下)方向に磁化方向を有する断面矩形の永久磁石構
成体2a,2dを配置し、その対向面には磁極片5,6
が配置され、継鉄1内周面の上下一対の永久磁石構成体
2a,2dの着設面を除く全面にけい素鋼板積層体7,
8を介在させて断面三角形の永久磁石構成体2b,2
c,2e,2fを配置してあり、けい素鋼板積層体7,
8により傾斜磁界コイルにGCパルス電流が通電されて
も、継鉄に発生する渦電流は低減され、傾斜磁界の立ち
上がりが速くなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、医療用磁気共鳴断層
撮影装置等に用いられる磁界発生装置の改良に係り、鉄
などのバルク材からなる筒状の継鉄の磁極片を設けない
永久磁石構成体との当接部をけい素鋼板の積層体から構
成し、空隙内の磁界均一度を損なうことなく、傾斜磁界
コイルによる継鉄内の渦電流、残磁現象の低減を図った
MRI用磁界発生装置に関する。
撮影装置等に用いられる磁界発生装置の改良に係り、鉄
などのバルク材からなる筒状の継鉄の磁極片を設けない
永久磁石構成体との当接部をけい素鋼板の積層体から構
成し、空隙内の磁界均一度を損なうことなく、傾斜磁界
コイルによる継鉄内の渦電流、残磁現象の低減を図った
MRI用磁界発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用磁気共鳴断層撮影装置(以下MR
Iという)は、強力な磁界を形成する磁界発生装置の空
隙内に、被検者の一部または全部を挿入して、対象物の
断層イメージを得てその組織の性質まで描き出すことが
できる装置である。上記MRI用の磁界発生装置におい
て、空隙は被検者の一部または全部が挿入できるだけの
広さが必要であり、かつ鮮明な断層イメージを得るため
に、通常、空隙内の撮像視野内には、0.02〜2.0
Tでかつ1×10-4以下の精度を有する安定した強力な
均一磁界を形成することが要求される。
Iという)は、強力な磁界を形成する磁界発生装置の空
隙内に、被検者の一部または全部を挿入して、対象物の
断層イメージを得てその組織の性質まで描き出すことが
できる装置である。上記MRI用の磁界発生装置におい
て、空隙は被検者の一部または全部が挿入できるだけの
広さが必要であり、かつ鮮明な断層イメージを得るため
に、通常、空隙内の撮像視野内には、0.02〜2.0
Tでかつ1×10-4以下の精度を有する安定した強力な
均一磁界を形成することが要求される。
【0003】MRIに用いる磁界発生装置として、多角
筒状のコアの内壁面に、コアの内壁面に垂直に磁化され
た断面台形を有する板状の永久磁石を中空部の均一磁場
方向に垂直な内壁面に配置し、前記内壁面とは異なる角
度方向の内壁面には、中空部に接する中空側の面に垂直
な方向に磁化された断面不等辺3角形を有する板状の永
久磁石を配置した構成が提案(特開昭62−17790
3号公報)されている。
筒状のコアの内壁面に、コアの内壁面に垂直に磁化され
た断面台形を有する板状の永久磁石を中空部の均一磁場
方向に垂直な内壁面に配置し、前記内壁面とは異なる角
度方向の内壁面には、中空部に接する中空側の面に垂直
な方向に磁化された断面不等辺3角形を有する板状の永
久磁石を配置した構成が提案(特開昭62−17790
3号公報)されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】MRIでは、空隙内の
位置情報を得るために、通常X、Y、Zの3方向に対応
する3組のコイル群からなる傾斜磁界コイル(GC)が
各磁極片の近傍に配置され、この傾斜磁界コイルに、パ
ルス電流を通電することによって台形波状に時間変化す
る所望方向の傾斜磁界を発生することができる。しか
し、磁極片の配置は傾斜磁界コイルとの関係において、
渦電流や残留磁気の問題を有している。つまり、MRI
用磁界発生装置は、通常均一な磁界に傾斜磁界を加える
ことによって核磁気共鳴の信号に位置情報を与えてい
る。一つの画像を得るためには多数のパルス状傾斜磁界
を加えることが必要である。この傾斜磁界は傾斜磁界コ
イルにパルス電流を与えて発生させるが、その近傍に鉄
のような導電率の高い導体があると渦電流が発生し、傾
斜磁界が急峻には立ち上がりにくくなる。
位置情報を得るために、通常X、Y、Zの3方向に対応
する3組のコイル群からなる傾斜磁界コイル(GC)が
各磁極片の近傍に配置され、この傾斜磁界コイルに、パ
ルス電流を通電することによって台形波状に時間変化す
る所望方向の傾斜磁界を発生することができる。しか
し、磁極片の配置は傾斜磁界コイルとの関係において、
渦電流や残留磁気の問題を有している。つまり、MRI
用磁界発生装置は、通常均一な磁界に傾斜磁界を加える
ことによって核磁気共鳴の信号に位置情報を与えてい
る。一つの画像を得るためには多数のパルス状傾斜磁界
を加えることが必要である。この傾斜磁界は傾斜磁界コ
イルにパルス電流を与えて発生させるが、その近傍に鉄
のような導電率の高い導体があると渦電流が発生し、傾
斜磁界が急峻には立ち上がりにくくなる。
【0005】そこで、軟鉄からなる磁極片を配置しない
上述の多角筒状磁界発生装置を用いても、直接傾斜磁界
に晒されるFe−B−R系磁石等の永久磁石は、その電
気抵抗率(比抵抗)が10-6Ω・m程度と小さいため、
永久磁石中に渦電流が発生してしまう。さらに、Fe−
B−R系磁石の比透磁率は1に近いために、コイルから
発生した磁束は磁石構成体を透過して継鉄まで到達し、
継鉄内でも渦電流が発生する。そのため傾斜磁界が所定
の強度に達するまでに、多くの時間を必要とするなどの
問題がある。
上述の多角筒状磁界発生装置を用いても、直接傾斜磁界
に晒されるFe−B−R系磁石等の永久磁石は、その電
気抵抗率(比抵抗)が10-6Ω・m程度と小さいため、
永久磁石中に渦電流が発生してしまう。さらに、Fe−
B−R系磁石の比透磁率は1に近いために、コイルから
発生した磁束は磁石構成体を透過して継鉄まで到達し、
継鉄内でも渦電流が発生する。そのため傾斜磁界が所定
の強度に達するまでに、多くの時間を必要とするなどの
問題がある。
【0006】この発明は、筒状の継鉄内周面に複数の永
久磁石構成体を環状配置するMRI用磁界発生装置にお
いて、空隙内の磁界均一度を低下させることなく、渦電
流の発生を低減して短時間で傾斜磁界が所定の強度に上
昇し得る構成からなり、さらに加工、製造が容易で組立
て作業性にすぐれた構成からなるMRI用磁界発生装置
の提供を目的としている。
久磁石構成体を環状配置するMRI用磁界発生装置にお
いて、空隙内の磁界均一度を低下させることなく、渦電
流の発生を低減して短時間で傾斜磁界が所定の強度に上
昇し得る構成からなり、さらに加工、製造が容易で組立
て作業性にすぐれた構成からなるMRI用磁界発生装置
の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、渦電流の発
生を低減し、また残磁現象を低減できるMRI用磁界発
生装置を目的に種々検討した結果、筒状の継鉄全体をけ
い素鋼板の積層体で構成すると渦電流の発生を低減でき
るが、継鉄の機械強度が低下するだけでなく、組立てに
多大の手間を要することから、空隙を形成して対向する
一対の主要磁界形成用の永久磁石構成体に磁極片を設
け、バルク材からなる筒状継鉄の磁極片を設けない永久
磁石構成体との当接部にけい素鋼板の積層体を配置する
ことにより、空隙内の磁界均一度を低下させることな
く、渦電流の発生を低減でき、継鉄の加工、製造が容易
で組立て作業性にすぐれていることを知見しこの発明を
完成した。すなわち、この発明は、軟質磁性材料のバル
ク材からなる筒状の継鉄内周面に複数の永久磁石構成体
を環状配置するMRI用磁界発生装置において、主要磁
界を形成する一対の永久磁石構成体に磁極片を設け、少
なくとも継鉄の磁極片を設けない永久磁石構成体との当
接部がけい素鋼板の積層体から構成されていることを特
徴とするMRI用磁界発生装置である。
生を低減し、また残磁現象を低減できるMRI用磁界発
生装置を目的に種々検討した結果、筒状の継鉄全体をけ
い素鋼板の積層体で構成すると渦電流の発生を低減でき
るが、継鉄の機械強度が低下するだけでなく、組立てに
多大の手間を要することから、空隙を形成して対向する
一対の主要磁界形成用の永久磁石構成体に磁極片を設
け、バルク材からなる筒状継鉄の磁極片を設けない永久
磁石構成体との当接部にけい素鋼板の積層体を配置する
ことにより、空隙内の磁界均一度を低下させることな
く、渦電流の発生を低減でき、継鉄の加工、製造が容易
で組立て作業性にすぐれていることを知見しこの発明を
完成した。すなわち、この発明は、軟質磁性材料のバル
ク材からなる筒状の継鉄内周面に複数の永久磁石構成体
を環状配置するMRI用磁界発生装置において、主要磁
界を形成する一対の永久磁石構成体に磁極片を設け、少
なくとも継鉄の磁極片を設けない永久磁石構成体との当
接部がけい素鋼板の積層体から構成されていることを特
徴とするMRI用磁界発生装置である。
【0008】この発明において、軟質磁性材料のバルク
材からなる筒状の継鉄内周面に複数の永久磁石構成体を
環状配置するMRI用磁界発生装置であれば、いかなる
形状、配置のものでもよく、また、永久磁石構成体の組
み立てに際しては、各々の永久磁石ブロックを完全に電
気的に絶縁することが望ましいが、少なくとも組み立て
完了後の永久磁石構成体内におけるその空隙対向面に対
して平行方向の比抵抗を大きくするように、永久磁石ブ
ロックの形状に応じて所要方向の電気的絶縁を考慮する
必要があり、さらに永久磁石構成体の磁化方向は、磁気
回路の構成や継鉄上の配置箇所などに応じて種々選定さ
れるが、所要空隙に均一な静磁界が得られるように配置
されれば、いかなる方向でもよい。かかる磁気回路に用
いる磁石構成体の永久磁石は、フェライト磁石、アルニ
コ系磁石、希土類コバルト系磁石が使用できるが、特
に、RとしてNdやPrを中心とする資源的に豊富な軽
希土類を用い、B、Feを主成分として30MGOe以
上の極めて高いエネルギー積を示す、Fe−B−R系永
久磁石を使用することにより、著しく小型化することが
できる。
材からなる筒状の継鉄内周面に複数の永久磁石構成体を
環状配置するMRI用磁界発生装置であれば、いかなる
形状、配置のものでもよく、また、永久磁石構成体の組
み立てに際しては、各々の永久磁石ブロックを完全に電
気的に絶縁することが望ましいが、少なくとも組み立て
完了後の永久磁石構成体内におけるその空隙対向面に対
して平行方向の比抵抗を大きくするように、永久磁石ブ
ロックの形状に応じて所要方向の電気的絶縁を考慮する
必要があり、さらに永久磁石構成体の磁化方向は、磁気
回路の構成や継鉄上の配置箇所などに応じて種々選定さ
れるが、所要空隙に均一な静磁界が得られるように配置
されれば、いかなる方向でもよい。かかる磁気回路に用
いる磁石構成体の永久磁石は、フェライト磁石、アルニ
コ系磁石、希土類コバルト系磁石が使用できるが、特
に、RとしてNdやPrを中心とする資源的に豊富な軽
希土類を用い、B、Feを主成分として30MGOe以
上の極めて高いエネルギー積を示す、Fe−B−R系永
久磁石を使用することにより、著しく小型化することが
できる。
【0009】主要磁界を形成する一対の永久磁石構成体
に設ける磁極片は、軟質磁性材料のバルク材から構成さ
れてもよいが、開口部側の周縁に突起を設け突起部近傍
の表層を積層けい素鋼板またはソフトフェライトで形
成、さらに、中央部に中央突起部を設け、あるいはさら
に周縁突起部近傍以外の中央突起部を含む表層部をソフ
トフェライトで形成することにより、傾斜磁界コイルに
よる磁極片内の渦電流、残磁現象の低減を図ることがで
きる。
に設ける磁極片は、軟質磁性材料のバルク材から構成さ
れてもよいが、開口部側の周縁に突起を設け突起部近傍
の表層を積層けい素鋼板またはソフトフェライトで形
成、さらに、中央部に中央突起部を設け、あるいはさら
に周縁突起部近傍以外の中央突起部を含む表層部をソフ
トフェライトで形成することにより、傾斜磁界コイルに
よる磁極片内の渦電流、残磁現象の低減を図ることがで
きる。
【0010】磁極片を設けない永久磁石構成体との継鉄
当接部に設けるけい素鋼板の積層体の積層方向は任意で
あるが、筒状の継鉄の軸方向(Z方向)に積層すること
により、積層、組立て作業性が極めて良好となる。ま
た、けい素鋼板の厚みは任意の厚みでよいが、一般に入
手し易いけい素鋼板は0.35mm程度と薄いため、さ
らに積層、組立て作業性が極めて良好となる構成とし
て、いったん所定寸法形状からなる複数枚の無方向性け
い素鋼板を所要形状のブロック状積層体となし、複数個
のブロック状積層体を直接継鉄上で組みたてていくとよ
い。継鉄内周面におけるけい素鋼板の積層体の配置位置
は、少なくとも磁極片を設けない永久磁石構成体との継
鉄当接部に設けるが、磁極片を設ける永久磁石構成体の
継鉄当接部以外の残る内周面の全面に設けることができ
る。
当接部に設けるけい素鋼板の積層体の積層方向は任意で
あるが、筒状の継鉄の軸方向(Z方向)に積層すること
により、積層、組立て作業性が極めて良好となる。ま
た、けい素鋼板の厚みは任意の厚みでよいが、一般に入
手し易いけい素鋼板は0.35mm程度と薄いため、さ
らに積層、組立て作業性が極めて良好となる構成とし
て、いったん所定寸法形状からなる複数枚の無方向性け
い素鋼板を所要形状のブロック状積層体となし、複数個
のブロック状積層体を直接継鉄上で組みたてていくとよ
い。継鉄内周面におけるけい素鋼板の積層体の配置位置
は、少なくとも磁極片を設けない永久磁石構成体との継
鉄当接部に設けるが、磁極片を設ける永久磁石構成体の
継鉄当接部以外の残る内周面の全面に設けることができ
る。
【0011】
【作用】この発明は、少なくとも磁極片を設けない永久
磁石構成体との継鉄当接部にけい素鋼板の積層体を配置
することにより、けい素鋼板は飽和磁束密度Bsが高
く、空隙の磁界均一化が達成しやすく、また保磁力Hc
及びヒステリシス損の小さな電気的に絶縁されている薄
板を複数枚積層した構成であることから、傾斜磁界コイ
ルにGCパルス電流が通電されても、永久磁石構成体を
透過して継鉄に発生する渦電流は低減され、しかも残磁
現象を低減させることも可能となる。
磁石構成体との継鉄当接部にけい素鋼板の積層体を配置
することにより、けい素鋼板は飽和磁束密度Bsが高
く、空隙の磁界均一化が達成しやすく、また保磁力Hc
及びヒステリシス損の小さな電気的に絶縁されている薄
板を複数枚積層した構成であることから、傾斜磁界コイ
ルにGCパルス電流が通電されても、永久磁石構成体を
透過して継鉄に発生する渦電流は低減され、しかも残磁
現象を低減させることも可能となる。
【0012】
【実施例】図1に示すMRI用磁界発生装置は、バルク
状の純鉄からなる六角筒状継鉄1を用い、継鉄1内周面
に6種の永久磁石構成体2a〜2fを環状に配置して空
隙3を形成し、空隙3内に傾斜磁界コイル4を設置した
磁気回路からなる。詳述すると、図で六角筒状継鉄1内
の上下対向面には、鉛直(上下)方向に磁化方向を有す
る断面矩形の永久磁石構成体2a,2dを配置し、図で
六角筒状継鉄1内の左右対向面には、図で矢印方向に磁
化方向を有する断面三角形の永久磁石構成体2b,2
c,2e,2fを配置することにより、継鉄1内周面に
永久磁石構成体2a〜2fを環状に配置してある。各永
久磁石構成体は、36mm×40mm×40mm寸法の
最大エネルギー積35MGOeを有する複数のR−Fe
−B系希土類磁石ブロックを、互いに電気的に絶縁して
一体化してある。
状の純鉄からなる六角筒状継鉄1を用い、継鉄1内周面
に6種の永久磁石構成体2a〜2fを環状に配置して空
隙3を形成し、空隙3内に傾斜磁界コイル4を設置した
磁気回路からなる。詳述すると、図で六角筒状継鉄1内
の上下対向面には、鉛直(上下)方向に磁化方向を有す
る断面矩形の永久磁石構成体2a,2dを配置し、図で
六角筒状継鉄1内の左右対向面には、図で矢印方向に磁
化方向を有する断面三角形の永久磁石構成体2b,2
c,2e,2fを配置することにより、継鉄1内周面に
永久磁石構成体2a〜2fを環状に配置してある。各永
久磁石構成体は、36mm×40mm×40mm寸法の
最大エネルギー積35MGOeを有する複数のR−Fe
−B系希土類磁石ブロックを、互いに電気的に絶縁して
一体化してある。
【0013】上下一対の永久磁石構成体2a,2dの対
向面には開口部空隙対向面両端部に突起を有し、中央部
にも平坦突起を有するバルク状の純鉄で表層部はソフト
フェライトからなる磁極片5,6が配置されている。さ
らに、継鉄1内周面の上下一対の永久磁石構成体2a,
2dの着設面を除く全面、すなわち、左右対向面にけい
素鋼板積層体7,8を介在させて断面三角形の永久磁石
構成体2b,2c,2e,2fを配置してある。けい素
鋼板積層体7,8は、図2に示すごとく、変形C状のけ
い素鋼板を継鉄1の開口部方向(Z方向)に積層した構
成からなる。なお、無方向性けい素鋼板は、Hc=40
A/m、Bs=1.7T、ρ=45×10-8Ω・mであ
る。ソフトフェライトはMn−Zn系フェライト、Hc
=6.0A/m、Bs=0.58T、ρ=0.2Ω・m
である。純鉄は、Hc=80A/m、Bs=2.0T、
ρ=1×10-7Ω・mである。
向面には開口部空隙対向面両端部に突起を有し、中央部
にも平坦突起を有するバルク状の純鉄で表層部はソフト
フェライトからなる磁極片5,6が配置されている。さ
らに、継鉄1内周面の上下一対の永久磁石構成体2a,
2dの着設面を除く全面、すなわち、左右対向面にけい
素鋼板積層体7,8を介在させて断面三角形の永久磁石
構成体2b,2c,2e,2fを配置してある。けい素
鋼板積層体7,8は、図2に示すごとく、変形C状のけ
い素鋼板を継鉄1の開口部方向(Z方向)に積層した構
成からなる。なお、無方向性けい素鋼板は、Hc=40
A/m、Bs=1.7T、ρ=45×10-8Ω・mであ
る。ソフトフェライトはMn−Zn系フェライト、Hc
=6.0A/m、Bs=0.58T、ρ=0.2Ω・m
である。純鉄は、Hc=80A/m、Bs=2.0T、
ρ=1×10-7Ω・mである。
【0014】以上の構成からなるこの発明による磁界発
生装置で、傾斜磁界コイルにGCパルス電流を通電した
際の立ち上がり率を測定した。また、比較のためけい素
鋼板積層体を設けない以外は、同一条件で作成した磁界
発生装置でも同様の傾斜磁界の立ち上がり率を測定し
た。けい素鋼板積層体を有するこの発明による磁界発生
装置は、図3に示す如く比較例(破線)に対して立ち上
がり率が大きく向上していることが分かる。
生装置で、傾斜磁界コイルにGCパルス電流を通電した
際の立ち上がり率を測定した。また、比較のためけい素
鋼板積層体を設けない以外は、同一条件で作成した磁界
発生装置でも同様の傾斜磁界の立ち上がり率を測定し
た。けい素鋼板積層体を有するこの発明による磁界発生
装置は、図3に示す如く比較例(破線)に対して立ち上
がり率が大きく向上していることが分かる。
【0015】
【発明の効果】この発明による磁界発生装置は、少なく
とも磁極片を設けない永久磁石構成体との継鉄当接部に
けい素鋼板の積層体を配置することにより、傾斜磁界コ
イルにGCパルス電流が通電されても、永久磁石構成体
に発生する渦電流は低減され、GC磁界立ち上がりが速
くなり、バルク状の純鉄からなる筒状継鉄内にけい素鋼
板積層体を効果的に配置するため、筒状継鉄全体をけい
素鋼板で作成する必要がなく、組立てが簡単になり、安
価に提供できるだけでなく、機械的強度を大幅に向上さ
せることができる。
とも磁極片を設けない永久磁石構成体との継鉄当接部に
けい素鋼板の積層体を配置することにより、傾斜磁界コ
イルにGCパルス電流が通電されても、永久磁石構成体
に発生する渦電流は低減され、GC磁界立ち上がりが速
くなり、バルク状の純鉄からなる筒状継鉄内にけい素鋼
板積層体を効果的に配置するため、筒状継鉄全体をけい
素鋼板で作成する必要がなく、組立てが簡単になり、安
価に提供できるだけでなく、機械的強度を大幅に向上さ
せることができる。
【図1】この発明によるMRI用磁界発生装置の実施例
を示す斜視説明図である。
を示す斜視説明図である。
【図2】この発明によるけい素鋼板積層体を示す斜視説
明図である。
明図である。
【図3】傾斜磁界の立ち上がり率を示す時間とGC磁界
強度の関係を示すグラフである。
強度の関係を示すグラフである。
1 筒状継鉄 2a,2b,2c,2d,2e,2f 永久磁石構成体 3 空隙 4 傾斜磁界コイル 5,6 磁極片 7,8 けい素鋼板積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 博幸 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 竹島 弘隆 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 中村 千賀子 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内
Claims (1)
- 【請求項1】 軟質磁性材料のバルク材からなる筒状の
継鉄内周面に複数の永久磁石構成体を環状配置するMR
I用磁界発生装置において、主要磁界を形成する一対の
永久磁石構成体に磁極片を設け、少なくとも継鉄の磁極
片を設けない永久磁石構成体との当接部がけい素鋼板の
積層体から構成されていることを特徴とするMRI用磁
界発生装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05063398A JP3113438B2 (ja) | 1993-02-25 | 1993-02-25 | Mri用磁界発生装置 |
EP93906787A EP0591542B1 (en) | 1992-03-18 | 1993-03-17 | Magnetic field generator for mri |
PCT/JP1993/000320 WO1993018707A1 (en) | 1992-03-18 | 1993-03-17 | Magnetic field generator for mri |
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