JPH06249432A - 給湯器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源に電池を利用し、使い勝手の良い電池寿
命の長い給湯器を提供する。 【構成】 第一電磁弁４と第二電磁弁５の間よりパイロ
ットバーナ９へのガス通路を設け、メーンバーナ７が消
火後もタイマ２９により一定時間パイロットバーナ９を
燃焼させる。次に水を流した時に、すぐにパイロットバ
ーナ９よりメーイバーナ７に火移りさせ、湯温変化の低
減を図り、かつ、タイマ２９により、電源の供給を停止
させることにより電池１２の消耗の低減も図る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はガス供給電磁弁への電池
による電源供給をタイマ制御する給湯器に係わる。

【０００２】

【従来の技術】従来、電池を用いたこの種の給湯器は図
７、図８に示すような小型湯沸器に利用されており、電
気工事が不要であり、操作も簡単なことから、小型湯沸
器の主流の構成になっている。

【０００３】操作スイッチ１９をＯＮすると制御回路８
で電源用の電池１２の電圧と、熱交換器３が過熱時に溶
断して電源回路を切る温度ヒューズ１３のチェックを行
い、正常な場合はガスを上流で開閉制御する電磁弁４を
開き、点火プラグ１１が放電を開始すると共にギアード
モータ１４が回り、水元栓１５が開かれる。水元栓１５
が開かれると水は水入口より、給水圧力を受けて開弁す
る水圧応動装置１を通ると、水圧応動装置１の開弁動作
に連動してガスを上流で開閉制御する水圧応動弁１８が
開かれ、ガスはガス入口より、電磁弁４、水圧応動弁１
８を通り、パイロットバーナ９およびメーンバーナ７へ
流れ点火プラグ１１からの放電によりパイロットバーナ
９、メーンバーナ７に着火する。

【０００４】着火すると着火検知器１０で検知し、点火
プラグ１１の放電がＯＦＦとなり正常燃焼を行う。そし
て、メーンバーナ７の燃焼による熱を熱交換器３で吸収
し、出湯口１６より湯が放出される。

【０００５】次に、湯沸器の使用を停止するときは、操
作スイッチ１９をＯＦＦすると電磁弁４がＯＦＦし次に
ギアードモータ１４が逆回転し、水元栓１５が閉まり、
水圧応動装置１が働かなくなるため水圧応動弁１８が閉
じられる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】一般的に給湯器は給湯
配管が長い場合が多く、出湯までの時間が長くなる。特
に断続使用する場合に従来例で述べたように、一回一回
着火動作を行っていたのでは湯温の変化が大きく非常に
使いにくい給湯器となる。そこで、本発明は電池寿命が
長く、再着火時の湯温の立ち上がりの早い給湯器を提供
する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の給湯器の第１の手段は、第一電磁弁と第二
電磁弁を設け第一電磁弁と第二電磁弁の間よりパイロッ
トバーナへのガス通路を設け、メーンバーナが消火後も
タイマにより一定時間パイロットバーナを燃焼させて、
次に水を流したときにすぐにパイロットバーナよりメー
ンバーナに火移りさせることにより、湯温の変化を少な
くするようにしたものである。また常火式とすると電池
の消耗が早くなることをタイマを設けることにより押さ
えるようにしたものである。

【０００８】第二の手段は、第一の手段ではパイロット
バーナの着火検知後でないとメーンバーナへの着火が行
われない構成であり、ガス配管に空気だまりができた場
合は着火に時間がかかるという欠点を解決するために、
着火時に第一電磁弁と第二電磁弁を同時に開弁させたも
のである。

【０００９】第三の手段は第二の手段では電磁弁が開く
時の突入電流が大きくなり、電池の電圧降下により比較
的に短い時間で電池の消耗時の安全装置が働いて、結果
として電池の使用期間が短くなることを防ぐために第一
電磁弁が開弁後に第二電磁弁を開弁させたものである。

【００１０】

【作用】本発明は上記した第１の手段により、給湯の断
続使用時にすぐにメーンバーナが着火することにより湯
温の落ち込みを押さえると共に、メーンバーナ消火後タ
イマにより一定時間を計測すると電源を自動的にＯＦＦ
させるので、電池の消耗を押さえることができる。

【００１１】また、上記した第２の手段により、運転開
始後にガス配管中に空気溜りが生じていても早く着火で
き、試運転等の時間の短縮、また、初期の湯温の立ち上
がりを早めることにより使い勝手のよい給湯器を提供で
きるものである。

【００１２】また、第三の手段により電池の消耗を判定
する時期を伸ばすことができるため、更に使い勝手を向
上できるものである。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。

【００１４】図１および図２は、第一の実施例を示し、
従来例と同一番号を付与した部品は同一名称で同じ動作
を行うものとする。湯出口の先に設けられる給湯栓（図
示はしていない）を開けると水は水入口より水圧応動装
置２１を通り、水圧応動装置２１の働きにより水流スイ
ッチ２がＯＮとなり制御回路２８に信号が送られる。

【００１５】信号を受けた制御回路２８は電源用の電池
１２の電圧のチェックと温度ヒューズ１３のチェックを
行い正常と判断すると、制御回路２８に組み込まれた点
火器をＯＮさせ、次に第一電磁弁４を開く。

【００１６】するとガスはガス入口より、第一電池弁４
と第二電磁弁５の間を経てパイロットバーナ９へと流
れ、点火プラグ１１からの放電により着火する。着火す
ると着火検知器１０で着火検知を行い、点火器はＯＦＦ
となり、次に第二電磁弁５を開く。

【００１７】すると、ガスはメーンバーナ７へ流れパイ
ロットバーナ９の炎により火移りする。メーンバーナ７
の燃焼による熱を熱交換器３で吸収し、湯出口より給湯
栓へと湯が流れる。

【００１８】給湯栓が閉じられると、水圧応動装置２１
が働かなくなり水流スイッチ２がＯＦＦとなり、この信
号が制御回路２８に送られる。制御回路２８はこの信号
を受け第二電磁弁５を閉じ、メーンバーナ７は消火する
が、第一電磁弁４は開いた状態を制御回路２８に組み込
まれたタイマ回路２９によってタイマ時間を保つ。この
タイマ時間は使用実態か考えて再出湯の使用率が少なく
なるタイミングを経済的なウェイトで設定する。

【００１９】このタイマ時間内に給湯栓が開かれると水
圧応動装置２１が働き水流スイッチ２のＯＮ信号が制御
回路２８に送られ、第二電磁弁５を開く。すると、メー
ンバーナ７にガスが流れパイロットバーナ９の炎によ
り、すぐに着火するため断続使用時に湯温の落ち込みを
押さえることができ、使い勝手がよく簡単な操作で、か
つ、設置工事の簡単な給湯器を提供できるものである。

【００２０】また、タイマ時間の経過後は第一電磁弁４
が閉じ、パイロットバーナ９が消火し、制御回路２８へ
の電池１２の供給が停止するため電池の消耗も押さえる
事ができる。

【００２１】第二の実施例を図３で説明する。特に構成
は示さないが第一の実施例と制御回路３８の内部機能の
み異なるものである。

【００２２】湯出口の先に設けられる給湯栓が開かれる
と、水圧応動装置１が働き、水流スイッチ２より制御回
路３８にＯＮ信号が送られ、制御回路８はこれを受け
て、電池１２の電圧をチェックすると共に温度ヒューズ
１３のチェックを行い正常と判断した場合は制御回路３
８に組み込まれた点火器をＯＮし、次に第一電磁弁４お
よび第二電磁弁５を同時に開いてやる。

【００２３】ガスはパイロットバーナ９およびメーンバ
ーナ７に流れ、点火プラグ１１からの放電のよりパイロ
ットバーナ９およびメーンバーナ７の双方に着火する。
着火すると着火検知器１０で着火検知を行い、点火器は
ＯＦＦとなり、正常燃焼を継続する。これ以降の動作は
第一の実施例と同一である。

【００２４】第三の実施例を図４、図５および図６で説
明する。特に構成は示さないが第一の実施例と制御回路
４８の機能が異なるのみである。

【００２５】第二の実施例のように第一電磁弁４、第二
電磁弁５を同時に開けると図５に示すように電磁弁４、
５の吸着電流が一挙に流れるため電池１２の電圧が瞬時
的に著しく降下することになり、電池１２の電圧が低下
したときに点火器のエネルギー不足および制御回路４８
の電子部品の動作不良防止のために設けられた電圧判定
値に近づくため、電池が消耗してくると比較的短時間に
電圧判定値に達してしまい結果として電池１２の交換期
間が早まることになる。この欠点を解消するため第一電
磁弁４の吸着に必要な時間（０.3秒程度が通常必要）の
経過後に第二電磁弁５を開く構成にしたもので図６に示
すように電流が押さえられ、結果として電圧の降下を押
さえて電池１２の使用期間を長くすることができるもの
である。その他の動作は第二の実施例と同一である。

【００２６】

【発明の効果】以上のように、本発明の給湯器の請求項
１では、メーンバーナ消火後の一定時間内に再出湯した
ときは給湯特性を維持しながら、前記一定時間経過後は
パイロットバーナへガスを供給する第一電磁弁への通電
を停止することにより、電源用電池の非効率な消耗を防
止できる。

【００２７】また、請求項２では、パイロットバーナは
勿論のことメーンバーナにも迅速に着火させることによ
り、湯温を早く立ち上げることができて使い勝手がよ
い。

【００２８】更に、請求項３では第一電磁弁の吸着に必
要な僅かな時間の経過後に第二電磁弁を開弁することに
より、湯温の立ち上がりが早く、かつ、電池の寿命を長
くできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の給湯器を示す構成図

【図２】同給湯器の動作を説明するフローチャート

【図３】本発明の第２の実施例の給湯器の動作を説明す
るフローチャート

【図４】本発明の第３の実施例の給湯器の動作を説明す
るフローチャート

【図５】同給湯器の特性図

【図６】同給湯器の別の特性図

【図７】従来の給湯器の構成図

【図８】同給湯器の動作を説明するフローチャート

【符号の説明】

１ 水圧応動装置 ３ 熱交換器 ４ 第一電磁弁 ５ 第二電磁弁 ７ メーンバーナ ８ 制御回路 ９ パイロットバーナ １０ 着火検知器 １２ 電池

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パイロットバーナ及びメインバーナのそれ
   ぞれへのガス供給を制御する第一電磁弁及び第二電磁弁
   と、前記第一電磁弁と前記第二電磁弁の間と前記パイロ
   ットバーナとを連通するガス通路と、前記第一電磁弁及
   び前記第二電磁弁を駆動する電池電源と、前記第二電磁
   弁を閉弁した後の一定時間経過後に前記第一電磁弁を閉
   弁し、前記電池電源をオフする制御回路とを備えた給湯
   器。
2. 【請求項２】給湯のための通水開始信号を受けて第一電
   磁弁、第二電磁弁を同時に開いて、パイロットバーナ、
   メーンバーナの双方に着火させる請求項１記載の給湯
   器。
3. 【請求項３】給湯のための通水開始信号を受けて第一電
   磁弁、第二電磁弁を開いて、パイロットバーナ、メーン
   バーナの双方に着火させるときに第一電磁弁の開弁必要
   時間経過後に第二電磁弁を開弁させる請求項１記載の給
   湯器。