JPH06248444A - スパッタリング用ターゲット - Google Patents

スパッタリング用ターゲット

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Publication number
JPH06248444A
JPH06248444A JP3897993A JP3897993A JPH06248444A JP H06248444 A JPH06248444 A JP H06248444A JP 3897993 A JP3897993 A JP 3897993A JP 3897993 A JP3897993 A JP 3897993A JP H06248444 A JPH06248444 A JP H06248444A
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JP
Japan
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target
sputtering
chamfered
sputtered
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Pending
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JP3897993A
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Inventor
Shuji Miki
修司 三木
Terushi Mishima
昭史 三島
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボンディング時の熱膨張差に伴う応力集中や
スパッタリング時の異常放電等により、発生する割れを
防止することができるターゲットを提供する。 【構成】 本発明のスパッタリング用ターゲット11
は、ターゲット本体12の被スパッタ面13と外周面1
4との角部に、ターゲット本体12の厚みの5〜80%
の幅の面取り面15を形成したことを特徴とする。ま
た、被スパッタ面と面取り面との角部及び外周面と面取
り面との角部各々に半径が0.1〜1.0mmの糸面取
りを施してもよく、ターゲット本体の表面に腐食処理を
施しても、また、前記被スパッタ面に鏡面研磨処理を施
してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ボンディング時の熱
膨張差に伴う応力集中、スパッタリング時の異常放電等
により発生する割れを防止することができるスパッタリ
ング用ターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高速スパッタリングに用いられる
大型のスパッタリング用ターゲット(以下、ターゲット
と略称する)の一例として、Siのターゲットが挙げら
れる。このターゲットは、図3に示す様に、Si単結晶
から切り出した円板状のSiをダイヤモンド砥石等を用
いて所定の寸法に機械加工したSi板(ターゲット本
体)1をボンディングにより冷却用銅板2に接合し、仕
上加工を行なったものである。このターゲット3は、半
導体製造プロセスにおける反射防止膜、光ディスク、光
磁気ディスクにおける保護膜等を製造する場合におい
て、好適に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ターゲット3においては、図4に示すように、ターゲッ
ト本体1の被スパッタ面4と外周面5との角部6が鋭利
なために、この角部6に0.1〜0.5mm程度の大き
さの微小クラック7が発生し易く、ボンディング時(S
i板1と冷却用銅板2との接合時)に、Si板1と冷却
用銅板2との熱膨張差に伴う応力がこの角部6に集中
し、微小クラック7部分から割れが生じるという問題点
があった。また、このターゲット3を用いてスパッタリ
ングを行なった場合、前記微小クラック7の角部が鋭利
なため、スパッタリング中に微小クラック7の角部に異
常放電が発生し易く、この異常放電によっても微小クラ
ック7部分から割れが生じるという問題点があった。
【0004】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであって、ボンディング時の熱膨張差に伴う応力集
中やスパッタリング時の異常放電等により、発生する割
れを防止することができるターゲットを提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は次の様なターゲットを採用した。すなわ
ち、請求項1記載のターゲットは、ターゲット本体の被
スパッタ面と外周面との角部に、全周に亙って面取り面
を形成し、前記面取り面の幅は、前記ターゲット本体の
厚みの5〜80%であることを特徴としている。
【0006】また、請求項2記載のターゲットは、ター
ゲット本体の被スパッタ面と外周面との角部に、全周に
亙って面取り面を形成し、さらに、前記被スパッタ面と
面取り面との角部及び前記外周面と面取り面との角部に
糸面取り面を施してなり、前記各糸面取りの半径は、
0.1〜1.0mmであることを特徴としている。
【0007】また、請求項3記載のターゲットは、請求
項1または2記載のスパッタリング用ターゲットにおい
て、前記ターゲット本体の表面に腐食処理を施してなる
ことを特徴としている。
【0008】また、請求項4記載のターゲットは、請求
項1または2記載のスパッタリング用ターゲットにおい
て、前記被スパッタ面に鏡面研磨処理を施し、該鏡面の
表面粗さ(Ra)は、0.01〜0.1μmであること
を特徴としている。
【0009】
【作用】この発明の請求項1記載のターゲットでは、タ
ーゲット本体の被スパッタ面と外周面との角部に全周に
亙って面取り面を形成し、前記面取り面の幅を前記ター
ゲット本体の厚みの5〜80%としたことにより、該角
部が鋭利でなくなり、ターゲット本体の機械的強度を損
なうことなく、ボンディング時の熱膨張差に伴う前記角
部における応力集中を効果的に防止し、したがって、ボ
ンディング時の応力集中による割れの発生を効果的に防
止する。また、面取り面を形成することにより前記角部
の単位面積当りの微小クラックの発生数が減少し、スパ
ッタリング中の異常放電の発生率が減少する。
【0010】ここで、前記面取り面の幅を前記ターゲッ
ト本体の厚みの5〜80%とした理由は、5%未満では
応力集中を防止する効果が認められず、また、80%を
越えるとターゲット本体の機械的強度が低下しボンディ
ング時の熱膨張差に伴う応力により割れが発生し易くな
るからである。
【0011】また、請求項2記載のターゲットでは、タ
ーゲット本体の被スパッタ面と外周面との角部に全周に
亙って面取り面を形成し、さらに、前記被スパッタ面と
面取り面との角部及び前記外周面と面取り面との角部に
糸面取り面を施し、各糸面取りの半径を0.1〜1.0
mmとしたことにより、被スパッタ面と外周面との角部
が更に鋭利でなくなり、微小クラックの発生を防止す
る。また、スパッタリング中の異常放電の発生を防止
し、したがって、スパッタリング中にターゲット本体に
割れが発生するのを防止する。
【0012】ここで、前記糸面取りのRを0.1〜1.
0mmとした理由は、0.1mm未満では微小クラック
を除去することができず、また、1.0mmを越えると
逆に微小クラックが増大し、スパッタリング中の異常放
電の発生を防止することができないからである。
【0013】また、請求項3記載のターゲットでは、前
記ターゲット本体の表面に腐食処理を施したことによ
り、研削等の機械加工による表面歪が原因で発生したマ
イクロクラックを除去し、スパッタリング中の異常放電
の発生を防止する。
【0014】また、請求項4記載のターゲットでは、前
記被スパッタ面に鏡面研磨処理を施したことにより、タ
ーゲット本体の機械的強度を損なうことなく該角部のボ
ンディング時の熱膨張差に伴う応力集中を更に防止し割
れを防止する。したがって、スパッタリング時の成膜速
度が向上し、ターゲットの寿命を延ばす。
【0015】ここで、鏡面の表面粗さ(Ra)を0.0
1〜0.1μmとした理由は、0.01μm未満は機械
加工による研磨精度の限界を越えるために実際の工程上
では困難であるからであり、また、0.1μmを越える
と角部のボンディング時の熱膨張差に伴う応力集中を防
止することができないからである。
【0016】
【実施例】以下、この発明に係るターゲットの各実施例
について説明する。 (第1実施例)図1は、この発明に係るターゲットの第
1実施例を示すものである。このターゲット11は、円
板状のターゲット本体12が冷却用銅板2にボンディン
グにより接合され、このターゲット本体12の被スパッ
タ面13と外周面14との角部には、前記被スパッタ面
13及び外周面14それぞれに対して傾斜した面取り面
15が形成されている。
【0017】本発明は、Si,WSi,MoSi,Ti
Si,Si34,PZT,PLZT,PTO,STO,
BSTO,HfB2等の脆弱なターゲットに対して特に
有効である。
【0018】また、面取り面15の幅は、ボンディング
時の熱膨張差に伴う応力が集中し割れが発生するのを防
止できればよく、ターゲット本体12の厚みの5〜80
%が有効である。
【0019】表1は、面取り面15の幅が上記範囲内の
ターゲット(実施例:No.1〜10)、面取り面15
の幅が上記範囲から外れたターゲット(比較例:No.
11〜14)、面取り面15が形成されていない従来の
ターゲット(従来例:No.15)各々の特性及び評価
結果を示したものである。
【0020】
【表1】
【0021】ここでは、各試料のサンプル数を各々20
0個とし、ターゲット本体12として、脆弱なターゲッ
ト材料の代表である外径200mm、厚み6mmの円板
状のSi板を用い、該ターゲット本体12を外径260
mm、厚み12mmの冷却用銅板2にボンディングによ
り接合した。また、評価は、スパッタ時の投入パワー、
スパッタによるエロージョン深さ、及び単位面積当りの
微小クラックの発生数の3項目について行なった。
【0022】スパッタ時の投入パワーはターゲットの大
きさにより変化するので、ここでは、投入パワーを被ス
パッタ面13の面積で除すことにより単位面積当りの投
入パワーを求め評価した。また、スパッタによるエロー
ジョン深さは、被スパッタ面13にストレートゲージを
載置し、該ストレートゲージを基準面として最も深いエ
ロージョン部の深さをデップスノギスを用いて測定し評
価した。
【0023】また、単位面積当りの微小クラックの発生
数については、ボンディング後のターゲット本体12の
角部の単位面積当りの微小クラックの発生数を顕微鏡を
用いて計測した。
【0024】表1により、本実施例のターゲットは、ス
パッタ時の投入パワーが比較例の3.3倍以上及び従来
例の5倍以上になっており、また、スパッタによるエロ
ージョン深さが比較例及び従来例の3倍以上になってい
ることがわかる。また、比較例及び従来例においては単
位面積当りの微小クラックの発生数は30個/mm2
上であったのに対して、本実施例のターゲットにおいて
は10個/mm2以下であり大幅に減少していることが
わかる。
【0025】これより、ターゲット本体12の角部の単
位面積当りの微小クラックの発生数を減少させることが
でき、ボンディング時の応力集中による割れの発生を防
止することができ、本実施例のターゲットを用いてスパ
ッタリングを行なった場合、成膜速度を向上させること
ができ、ターゲットの寿命を延ばすことができることは
明かである。
【0026】なお、ターゲット本体12をSi以外の材
料、WSi,MoSi,TiSi,Si34,PZT,
PLZT,PTO,STO,BSTO,HfB2等と置
き換えた場合においても、全く同様の作用・効果を奏す
ることが確認された。
【0027】以上説明した様に、本実施例のターゲット
によれば、ターゲット本体12の被スパッタ面13と外
周面14との角部に面取り面15を形成し、面取り面1
5の幅をターゲット本体12の厚みの5〜80%とした
ので、ターゲット本体12の機械的強度を損なうことな
く該角部のボンディング時の熱膨張差に伴う応力集中を
防止することができ、割れを防止することができる。し
たがって、スパッタリング時の成膜速度を向上させるこ
とができ、ターゲットの寿命を延ばすことができる。ま
た、面取り面15を形成することにより前記角部の単位
面積当りの微小クラックの発生数を減少させることがで
き、スパッタリング中の異常放電の発生率を減少させる
ことができる。
【0028】(第2実施例)図2は、この発明に係るタ
ーゲットの第2実施例を示すものである。このターゲッ
ト21は、第1実施例のターゲット本体12の被スパッ
タ面13と面取り面15との角部及び外周面14と面取
り面15との角部に糸面取り面22,23が施されたも
のである。前記糸面取り面22,23の半径(R)は、
これら糸面取り面22,23に微小クラックが発生する
のを防止できればよく、0.1〜1.0mmが有効であ
る。
【0029】表2は、糸面取り面22,23の半径
(R)が上記範囲内のターゲット(実施例:No.21
〜29)、糸面取り面22,23の半径(R)が上記範
囲から外れたターゲット(比較例1:No.30〜3
5)、糸面取り面22,23が形成されていない上記第
1実施例のターゲット(比較例2:No.36〜38)
各々の特性及び評価結果を示したものである。
【0030】
【表2】
【0031】ここでは、各試料のサンプル数を各々20
0個とし、3種類の面取り面15の幅各々に対して糸面
取り面22,23のRを表2のように変化させた。ま
た、スパッタ時の投入パワー、スパッタによるエロージ
ョン深さ及び単位面積当りの微小クラックの発生数各々
の評価方法については上記第1実施例の場合と全く同様
とした。
【0032】表2により、本実施例のターゲットは、ス
パッタ時の投入パワーが比較例1,2の1.5倍以上に
なっており、また、スパッタによるエロージョン深さが
比較例1,2の1.4倍以上になっていることがわか
る。また、比較例1,2においては単位面積当りの微小
クラックの発生数は8個/mm2以上であったのに対し
て、本実施例のターゲットにおいては2個/mm2以下
でありさらに減少していることがわかる。
【0033】これより、ボンディング時の応力集中によ
る割れの発生を更に防止することができ、本実施例のタ
ーゲットを用いてスパッタリングを行なった場合、成膜
速度を向上させることができ、ターゲットの寿命を延ば
すことができることは明かである。
【0034】なお、この実施例においても、ターゲット
本体12をSi以外の材料、WSi,MoSi,TiS
i,Si34,PZT,PLZT,PTO,STO,B
STO,HfB2等と置き換えた場合において、全く同
様の作用・効果を奏することが確認された。
【0035】以上説明した様に、本実施例のターゲット
によれば、ターゲット11の被スパッタ面13と面取り
面15との角部に該角部を丸めた糸面取り面22を形成
し、外周面14と面取り面15との角部に該角部を丸め
た糸面取り面23を形成したので、被スパッタ面13と
外周面14との角部が更に鋭利でなくなり、前記角部の
単位面積当りの微小クラックの発生数を減少させること
ができる。したがって、スパッタリング中の異常放電の
発生を防止することができ、スパッタリング中にターゲ
ット本体に割れが発生するのを防止することができる。
これより、スパッタリング時の成膜速度を向上させるこ
とができ、ターゲットの寿命を延ばすことができる。
【0036】(第3実施例)以下、この発明に係るター
ゲットの第3実施例について説明する。このターゲット
は、第1実施例のターゲット本体12の表面に化学的腐
食処理施したものである。この化学的腐食は、ターゲッ
ト本体12の研削等の機械加工による表面歪が原因で発
生したマイクロクラックを除去するのに十分な深さまで
腐食されていればよく、腐食剤としては、Siの場合で
は、弗酸、硝酸、酢酸と弗酸の混合溶液等、また、Hf
2の場合では、王水、弗硝酸等、また、PZTの場合
では、弗硝酸等が好適に用いられる。また、上記以外の
材料、例えば、PTO,PLZT,STO,BSTO,
SiO2,Si34,WSi,MoSi,PLTO,T
iSi等においても最適な腐食剤を選択して腐食を施す
ことにより、研削等の機械加工による表面歪が原因で発
生したマイクロクラックを効果的に除去することができ
る。
【0037】表3は、この実施例のターゲット(実施
例:No.41〜49)及び化学的腐食が施されていな
い第1実施例のターゲット(比較例:No.50〜5
2)各々の特性及び評価結果を示したものである。
【0038】
【表3】
【0039】ここでは、各試料のサンプル数を各々20
0個とし、3種類の面取り面15の幅各々に対して表3
に示す腐食剤を用いて化学的腐食を施した。また、マイ
クロクラックについては、ボンディング後のターゲット
本体12の表面全体を顕微鏡により観察し、マイクロク
ラックがあるサンプルが20%以上であった場合
「×」、マイクロクラックがあるサンプルが20%以下
であった場合「○」、マイクロクラックが全く認められ
なかった場合「◎」とした。また、スパッタ時の投入パ
ワー及びスパッタによるエロージョン深さ各々の評価方
法については上記第1実施例の場合と全く同様とした。
【0040】表3により、本実施例のターゲットは、ス
パッタ時の投入パワーが比較例の1.4倍以上になって
おり、また、スパッタによるエロージョン深さが比較例
の約1.4倍以上になっていることがわかる。また、比
較例においては歪が僅かに認められたのに対して、本実
施例のターゲットにおいては歪は認められなかった。
【0041】これより、研削等の機械加工による表面歪
が原因で発生したマイクロクラックを除去することがで
き、ボンディング時の応力集中による割れの発生を防止
することができ、本実施例のターゲットを用いてスパッ
タリングを行なった場合、成膜速度を向上させることが
でき、ターゲットの寿命を延ばすことができることは明
かである。
【0042】なお、この実施例においても、ターゲット
本体12をSi以外の材料、WSi,MoSi,TiS
i,Si34,PZT,PLZT,PTO,STO,B
STO,HfB2等と置き換えた場合において、全く同
様の作用・効果を奏することが確認された。
【0043】以上説明した様に、本実施例のターゲット
によれば、ターゲット本体12の被スパッタ面13と外
周面14との角部に面取り面15を形成し、このターゲ
ット本体12の表面を化学的腐食により腐食したので、
研削等の機械加工による表面歪が原因で発生したマイク
ロクラックを除去することができ、ボンディング時の応
力集中による割れの発生を防止することができ、このタ
ーゲットを用いてスパッタリングを行なった場合、成膜
速度を向上させることができ、ターゲットの寿命を延ば
すことができる。
【0044】(第4実施例)以下、この発明に係るター
ゲットの第4実施例について説明する。このターゲット
は、第1実施例のターゲット本体12において、面取り
面15が形成された後に鏡面研磨が施されたもので、こ
の鏡面研磨は、ボンディング時の熱膨張差に伴う応力集
中を緩和するためのものであり、割れを防止するために
は、その表面粗さRaが0.01〜0.1μmの範囲で
あれば有効である。
【0045】表4は、鏡面研磨の表面粗さRaが上記範
囲内のターゲット(実施例:No.61〜69)、表面
粗さRaが上記範囲から外れたターゲット(比較例1:
No.70〜75)、鏡面研磨が施されていない上記第
1実施例のターゲット(比較例2:No.76〜78)
各々の特性及び評価結果を示したものである。
【0046】
【表4】
【0047】ここでは、各試料のサンプル数を各々20
0個とし、3種類の面取り面15の幅各々に対して鏡面
研磨の表面粗さを表4のように変化させた。また、ボン
ディング時の割れの有無については、ボンディング後の
ターゲット本体12の割れの有無を目視にて観察した。
また、スパッタ時の投入パワー及びスパッタによるエロ
ージョン深さ各々の評価方法については上記第1実施例
の場合と全く同様とした。
【0048】表4により、本実施例のターゲットは、ス
パッタ時の投入パワーが比較例1,2の1.5倍以上に
なっており、また、スパッタによるエロージョン深さが
比較例1,2の1.6倍以上になっていることがわか
る。また、比較例1,2においてはボンディング時の割
れが僅かに認められたのに対して、本実施例のターゲッ
トにおいてはボンディング時の割れは認められなかっ
た。
【0049】これより、ボンディング時の応力集中によ
る割れの発生を更に防止することができ、本実施例のタ
ーゲットを用いてスパッタリングを行なった場合、成膜
速度を向上させることができ、ターゲットの寿命を延ば
すことができることは明かである。
【0050】なお、この実施例においても、ターゲット
本体12をSi以外の材料、WSi,MoSi,TiS
i,Si34,PZT,PLZT,PTO,STO,B
STO,HfB2等と置き換えた場合において、全く同
様の作用・効果を奏することが確認された。
【0051】以上説明した様に、本実施例のターゲット
によれば、ターゲット本体12に面取り面15を形成し
た後に鏡面研磨を施し、この鏡面研磨の表面粗さを0.
01〜0.1μmRaの範囲としたので、ターゲット本
体12の機械的強度を損なうことなく該角部のボンディ
ング時の熱膨張差に伴う応力集中を更に防止することが
でき、割れを防止することができる。したがって、スパ
ッタリング時の成膜速度を向上させることができ、ター
ゲットの寿命を延ばすことができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明した様に、この発明の請求項1
記載のターゲットによれば、ターゲット本体の被スパッ
タ面と外周面との角部に、全周に亙って面取り面を形成
し、前記面取り面の幅は、前記ターゲット本体の厚みの
5〜80%であることとしたので、ターゲット本体の機
械的強度を損なうことなく、ボンディング時の熱膨張差
に伴う前記角部における応力集中を効果的に防止するこ
とができ、したがって、ボンディング時の応力集中によ
る割れの発生を効果的に防止することができる。また、
面取り面を形成することにより前記角部の単位面積当り
の微小クラックの発生数を減少させることができ、スパ
ッタリング中の異常放電の発生率を減少させることがで
きる。
【0053】また、請求項2記載のターゲットによれ
ば、ターゲット本体の被スパッタ面と外周面との角部
に、全周に亙って面取り面を形成し、さらに、前記被ス
パッタ面と面取り面との角部及び前記外周面と面取り面
との角部に糸面取り面を施してなり、前記各糸面取りの
半径は、0.1〜1.0mmであることとしたので、前
記角部の微小クラックの発生を防止することができる。
また、スパッタリング中の異常放電の発生を防止するこ
とができ、したがって、スパッタリング中にターゲット
本体に割れが発生するのを防止することができる。
【0054】また、請求項3記載のターゲットによれ
ば、請求項1または2記載のスパッタリング用ターゲッ
トにおいて、前記ターゲット本体の表面に腐食処理を施
してなることとしたので、研削等の機械加工による表面
歪が原因で発生したマイクロクラックを除去することが
でき、スパッタリング中の異常放電の発生を防止するこ
とができる。
【0055】また、請求項4記載のターゲットによれ
ば、請求項1または2記載のスパッタリング用ターゲッ
トにおいて、前記被スパッタ面に鏡面研磨処理を施して
なり、該鏡面の表面粗さ(Ra)は、0.01〜0.1
μmであることとしたので、ターゲット本体の機械的強
度を損なうことなく該角部のボンディング時の熱膨張差
に伴う応力集中を更に防止することができ、割れを防止
することができる。したがって、スパッタリング時の成
膜速度を向上させることができ、ターゲットの寿命を延
ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のターゲットの縦断面図で
ある。
【図2】本発明の第2実施例のターゲットの縦断面図で
ある。
【図3】従来のターゲットの縦断面図である。
【図4】従来のターゲットの不具合の状態を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
11 ターゲット 12 ターゲット本体 13 被スパッタ面 14 外周面 15 面取り面 21 ターゲット 22,23 糸面取り面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲット本体の被スパッタ面と外周面
    との角部に、全周に亙って面取り面を形成し、 前記面取り面の幅は、前記ターゲット本体の厚みの5〜
    80%であることを特徴とするスパッタリング用ターゲ
    ット。
  2. 【請求項2】 ターゲット本体の被スパッタ面と外周面
    との角部に、全周に亙って面取り面を形成し、さらに、
    前記被スパッタ面と面取り面との角部及び前記外周面と
    面取り面との角部に糸面取り面を施してなり、 前記各糸面取りの半径は、0.1〜1.0mmであるこ
    とを特徴とするスパッタリング用ターゲット。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のスパッタリング
    用ターゲットにおいて、 前記ターゲット本体の表面に腐食処理を施してなること
    を特徴とするスパッタリング用ターゲット。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のスパッタリング
    用ターゲットにおいて、 前記被スパッタ面に鏡面研磨処理を施してなり、 該鏡面の表面粗さ(Ra)は、0.01〜0.1μmで
    あることを特徴とするスパッタリング用ターゲット。
JP3897993A 1993-02-26 1993-02-26 スパッタリング用ターゲット Pending JPH06248444A (ja)

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JP3897993A JPH06248444A (ja) 1993-02-26 1993-02-26 スパッタリング用ターゲット

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