JPH06247837A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH06247837A
JPH06247837A JP3906093A JP3906093A JPH06247837A JP H06247837 A JPH06247837 A JP H06247837A JP 3906093 A JP3906093 A JP 3906093A JP 3906093 A JP3906093 A JP 3906093A JP H06247837 A JPH06247837 A JP H06247837A
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JP
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skin
mcg
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epidermis
turnover
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JP3906093A
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Yutaka Mishima
豊 三嶋
Masaru Masako
勝 眞子
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Sansho Pharmaceutical Co Ltd
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Sansho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 MCGを有効成分とすることを特徴とする皮
膚外用剤。 【効果】 皮膚の水分保持能力や皮膚角質細胞層のター
ンオーバーなどの皮膚機能を正常化することによって皮
膚の老化を防止するな皮膚外用剤を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、老化防止に優れた皮膚
外用剤に関するものであって、より詳しくは、MCG
(Membrane-Coating Granule)を配合した、皮膚の水分
保持能力や皮膚角質細胞層のターンオーバーなどの皮膚
機能を正常化することによって皮膚の老化を防止する新
規な皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚は他の臓器と異なって、外界の影
響、すなわち日光、温度、湿度などの物理的因子、また
は洗剤などの化学的因子などの影響を受けやすい。特に
かかる影響は生体加齢と共に強く生じ、修復されにくく
なる。その中でも日光に含まれる紫外線又は空気の乾燥
などの悪影響は深刻である。すなわち、長時間紫外線に
暴露され日焼けを起こすことにより、皮膚が傷つき、炎
症を引き起こし、皮膚は脆弱化して水疱変化をきたすに
至る。このような状態が繰り返されると、表皮のみなら
ず真皮の弾力線維やコラーゲン線維も破壊される。表皮
特に角質層の変化により、あれ肌、ひび、あかぎれ、加
齢に伴い頻発する乾皮などが表皮角化細胞の異常や過角
化により発生し、真皮結合織の変化を伴う皮膚シワの発
生などに至る皮膚老化が促進されることになる。
【0003】一方、表皮細胞が有棘層上層に至ると、そ
の細胞質内に分散して見られる80ないし200nmの
球形ないし卵型の小オルガネラが出現する。この小オル
ガネラは電子顕微鏡によりはじめて見いだされたもの
で、限界膜に包まれ、内部に特異な層板構造を形成す
る。層板構造は立体的には円盤のかさなりからなると考
えられている。このオルガネラは内部に特異な層板構造
が見られるところから、層板顆粒とよばれたり、Odland
により詳しく記載されたのでOdland小体と呼ばれたりす
る。さらには、セメントソーム、ケラチノソームともよ
ばれる。しかし現在では、本オルガネラは角質細胞の表
面を被覆する物質を分泌する機能が明らかにされ、MC
G(Membrane-Coating Granule)の名称が最も一般的で
ある。層板顆粒、いわゆる、MCGの内容を集め化学的
に分析したデータはまだ少ないが、主として形態学的、
生化学的あるいは細胞化学的な手法により、多糖類、糖
蛋白、脂質、リン脂質、酸フォスファターゼ、プロテア
ーゼなどを含有することが明らかにされつつある。
【0004】MCGはゴルジ装置の嚢胞より形成される
が、MCGは顆粒細胞が角質細胞になる直前に細胞間に
開口し、その内容物を分泌する。なおMCG内に豊富な
ライソソーム等の酵素の作用も角質細胞間に集積し、再
配列して生ずる角質細胞間脂質膜構造および角質細胞の
正常な構造と機能の生成に重要な役割を果たすと考えら
れる。角質細胞間にラメラ構造をとって存在している角
質細胞間脂質は、角質細胞と角質細胞の接着、剥離の正
常なターンオーバーに重要な働きを有するとともに、水
分保持機能や経皮吸収のバリヤー機能にも深く関わって
いることが最近明らかになってきている。
【0005】皮膚の老化は加齢や空気の乾燥などの外的
要因によって角質細胞層の機能低下や乱れが生じ、経表
皮性水分損失(Transepidermal Water Loss, T.W.L. )
が大きくなったり、正常のヒト表皮では平均18層見ら
れる角質細胞層における個々の角質細胞の接着、剥離が
異常となることが主たる原因の一つである。
【0006】これらの症状に対処するため、角質細胞層
の水分保持能力を高めたり、ターンオーバーを正常化す
る試みが種々検討されている。例えば、特開昭61−2
71205号公報、特開昭61−289013号公報、
特開昭62−29508号公報、特開昭62−5641
4号公報、特開昭63−23808号公報、特開昭63
−216813号公報、特開昭63−238010号公
報、特開平4−112810号公報などがあげられる。
しかしながら、その効果は一時的であって、角質細胞層
の水分保持能力などを含む表皮機能を根本的に改善して
正常化し、皮膚の老化を予防するものではなく、そのさ
らなる改善が求められている。
【0007】このような状況下において、近年、それら
細胞間脂質の構成成分の使用に着目した化粧品分野への
応用研究がなされている。しかしながら、本発明のよう
にMCGそのものを皮膚外用剤に配合してその有用性を
研究した例は全くない。
【0008】
【発明が解決すべき課題】本発明の目的は、皮膚の水分
保持能力や皮膚角質細胞層のターンオーバーなどの皮膚
機能を正常化することによって皮膚の老化を防止する新
規な皮膚外用剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、MCGの
機能、特質について研究を重ねたところ、MCGを皮膚
に適用することにより、あれ肌、乾皮等の老化した皮膚
のT.W.L.が減少して水分保持機能が回復し、更に
は遅延化していた角質細胞層のターンオーバーが正常化
され、優れた皮膚状態に改善できること、つまり、MC
Gそのものを外用剤基剤中に配合した製剤が、上記問題
を解決することを見いだし本発明を完成した。すなわ
ち、本発明によれば、MCGを有効成分とすることを特
徴とする皮膚外用剤が提供される。
【0010】
【発明の具体的説明】以下にその詳細を述べる。本発明
の外用剤の有効成分であるMCGは、哺乳動物の皮膚か
ら水または有機溶媒で抽出したものあるいはそれを精製
したものとして使用することができ、具体的には、例え
ば次のような方法によって製造される。まず、哺乳動物
の皮膚(例えば、ウシ、ブタ、ラットなど)の表皮を剥
離する。表皮の剥離方法としては、例えば、真皮から表
皮をピンセット等で直接剥ぐ方法、真皮を含む表皮を約
60℃で加熱し、表皮のみをピンセットで剥ぐ方法、表
皮をメスやカミソリでそぎ落とす方法、表皮を真皮ごと
トリプシンなどの酵素溶液に浸け、約4℃で一夜酵素分
解させ剥離する方法、ブドウ球菌の毒素を注射し、表皮
に水泡を起こした後に、メスなどで表皮のみを切り取る
方法、皮膚を強く吸引し水泡を起こした後にメスなどで
切り取る方法、皮膚にドライアイス等で低温火傷を作ら
せ、水泡を起こさせ、表皮をメス等で切り取る方法など
があげられる。次に、剥離した表皮細胞を磨砕して細胞
膜を破壊した後、未破砕細胞や核などの沈澱を遠心分離
などの方法で除去し、MCGを精製する。
【0011】表皮細胞の分離破砕法としては、例えば、
表皮をpH7.4の緩衝液中で、ガラスホモジナイザー
やポリトロンホモジナイザーで磨砕し、細胞膜を破壊す
る方法、表皮をpH7.4の緩衝液中で、フレンチプレ
スを用い細胞膜を破壊する方法、表皮をpH7.4の緩
衝液中で、超音波を利用し細胞膜を破壊する方法があげ
られる。なお、このときに使用する緩衝液は、リン酸系
でもトリス塩酸系緩衝液などでもよいが、pH6.8な
いし7.6、好ましくは7.4であり、0.25Mのシ
ョ糖を含むものが好適である。
【0012】未破砕細胞や核などを除去した後のMCG
の精製方法としては、例えば、MCGが80ないし20
0nmの球形であることを利用して、0.2μmメンブ
ランフイルターで濾過する方法、MCGの比重が1.0
84ないし1.100であることを利用して、密度勾配
遠心法で分離精製する方法などがあげられる。
【0013】以上のようにして調製したMCGを配合し
た本発明の皮膚外用剤は、医薬品、医薬部外品および化
粧品を含むものであり、その剤型としては外用可能な種
々の形態、例えばクリーム、軟膏、乳剤、ローション、
乳液、エッセンス、パック、ゲル、等の公知の形態に製
剤化して使用でき、その基剤も皮膚に使用上許容し得る
任意の液状および固形状の原料を幅広く使用できる。そ
の際、必要に応じて防腐剤、香料、安定剤、着色剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤など公知であ
る種々の添加剤を加えることもできる。
【0014】本発明の皮膚外用剤の有効成分であるMC
Gの配合量は、適用部位、症状の度合、剤型などによっ
て適宜変更してよいが、通常0.01ないし10重量%
程度、好ましくは0.1ないし1重量%程度を製剤中に
配合するとよい、但し、特に乳化系処方中にMCGを配
合する際は、MCGが破壊されないよう、最終工程にお
いて添加し混合する方法を採るのが好ましい。
【0015】この有効成分は、単独使用のほか、皮膚外
用剤に通常用いられる有効成分と併用することもでき、
例えば、セファランチン、ビタミンE、ビタミンEニコ
チネート、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸
ベンジル、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ等の
末梢血管拡張剤、カンフル、メントールなどの清涼剤、
ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム、ウンデシレン
酸等の抗菌剤、サリチル酸、尿素などの角質溶解剤、塩
化リゾチーム、グリチルリチン、アラントインなどの消
炎剤、アスコルビン酸、乳酸、アルブチン、コウジ酸な
どの色白剤、センブリエキス、ニンニクエキス、ニンジ
ンエキス、オウゴンエキス、ローズマリーエキス、アロ
エエキス、胎盤抽出液、肝臓抽出物などの動物、植物由
来の各種抽出物などが適宜選択して自由に使用すること
ができる。次に、本発明の有効成分であるMCGの製造
例、皮膚外用剤の処方例並びにその効果の試験例を挙げ
るが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0016】
【製造例】
<製造例1>剥離したブタ表皮を細切し、4℃の0.2
5Mのショ糖を含むリン酸緩衝液(pH7.4)を3倍
量加えて分散し、テフロンホモジナイザーにて冷却下破
砕する。破砕液を700ないし1,500Gで10ない
し20分間4℃にて遠心分離して未破砕の細胞や核など
を沈澱物として得、これを除去する。上澄液をさらに4
℃にて17,000Gないし20,000Gで45ない
し60分間遠心分離し細胞内顆粒の沈澱物を集める。集
めた沈澱物を再度4℃の0.25Mのショ糖を含むリン
酸緩衝液(pH7.4)に分散して、密度勾配遠心分離
法を用いて60,000Gで2時間4℃にて遠心分離を
行なう。遠心分離後、比重が1.084ないし1.10
0の部分を分取する。分取した画分を4℃のリン酸緩衝
液(pH7.4)にて3ないし5倍に希釈し、4℃にて
17,000Gないし20,000Gで45ないし60
分間遠心分離し沈澱物を集める。このようにして得られ
た沈澱物をpH7.4のリン酸緩衝液に分散し、0.4
5μmのメンブランフィルターで除菌濾過を行なって製
品とする。
【0017】<製造例2>剥離したウシ表皮を細切し、
4℃の0.25Mのショ糖を含むリン酸緩衝液(pH
7.4)を3倍量加えて分散し、テフロンホモジナイザ
ーで4℃にて破砕する。破砕液を40μmのナイロンメ
ッシュで濾過した後、フレンチプレスにて冷却下で5,
000psiで破砕する。破砕液を4℃にて700ない
し1,500G、10ないし20分間遠心分離し未破砕
の細胞や核画分を沈澱除去する。上澄液を8μmから
0.25μmの数種のメンブランフィルターを用い、順
次濾過を行なう。0.25μmのメンブランフィルター
の濾液を4℃にて17,000Gないし20,000
G、45ないし60分間遠心分離し沈澱物を集める。こ
のようにして得られた沈澱物をpH7.4のリン酸緩衝
液に分散し、0.45μmのメンブランフィルターで除
菌濾過を行なって製品とする。
【0018】<製造例3>剥離したラットの表皮を細切
し、4℃の0.25Mのショ糖を含むリン酸緩衝液(p
H7.4)を3倍量加えて分散し、ガラスホモジナイザ
ーで冷却下破砕する。破砕液を40μmの金属メッシュ
で濾過した後、濾液をフレンチプレスにて冷却下で5,
000psiで破砕する。破砕液を4℃にて700ない
し1,500G、10ないし20分間遠心分離し未破砕
の細胞や核画分を沈澱除去する。上澄液をさらに4℃に
て17,000Gないし20,000Gで45ないし6
0分間遠心分離し細胞内顆粒の沈澱物を集める。集めた
沈澱物を再度4℃の0.25Mのショ糖を含むリン酸緩
衝液(pH7.4)に分散して、密度勾配遠心分離法を
用いて60,000Gで2時間4℃にて遠心分離を行な
う。遠心分離後、比重が1.084ないし1.100の
部分を分取する。分取した画分を4℃のリン酸緩衝液
(pH7.4)にて3ないし5倍に希釈し、4℃にて1
7,000Gないし20,000Gで45ないし60分
間遠心分離し沈澱物を集める。このようにして得られた
沈澱物をpH7.4のリン酸緩衝液に分散し、0.45
μmのメンブランフィルターで除菌濾過を行なって製品
とする。
【0019】
【処方例】処方例中、「適量」とは、処方全体が100
重量%になる量を意味する。 <処方例1> クリーム (重量%) A モノステアリン酸 ポリエチレングリコール(40E.O.) 2.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 5.0 ステアリン酸 5.0 ベヘニルアルコール 1.0 流動パラフィン 10.0 トリオクタン酸グリセリル 10.0 B グリセリン 5.0 サリチル酸 0.01 乳酸 10.0 エチルパラベン 0.1 精製水 適量 C MCG 1.0 <製造方法>Aに属する成分を加熱溶解する。別に、B
に属する成分を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、
乳化後、徐々に冷却しながら有効成分であるMCGを加
えて混和し、クリームを製造した。
【0020】 <処方例2> 乳液 (重量%) A モノステアリン酸ポリオキシエチレン ソルビタン(20E.O.) 1.0 A モノステアリン酸ポリオキシエチレン ソルビット(60E.O.) 0.5 親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0 ステアリン酸 0.5 ベヘニルアルコール 0.5 アボガド油 4.0 トリオクタン酸グリセリル 4.0 B 1,3ーブチレングリコール 5.0 メチルパラベン 0.2 精製水 適量 C MCG 0.5 <製造方法>Aに属する成分を加熱溶解する。別に、B
に属する成分を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、
乳化後、徐々に冷却しながら有効成分であるMCGを加
えて混和し、乳液を製造した。
【0021】 <処方例3> 化粧水 (重量%) ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O ) 8.0 エタノール 15.0 エチルパラベン 0.1 クエン酸 0.1 クエン酸ナトリウム 0.3 1,3ーブチレングリコール 4.0 エデト酸二ナトリウム 0.01 精製水 適量 MCG 0.1 <製造方法>上記の各成分を混合、均一に撹拌、溶解し
化粧水を製造した。
【0022】 <処方例4> クリームパック (重量%) A ビーガム 5.0 スクワラン 2.0 プロピレングリコール 5.0 ビタミンB12 0.05 精製水 適量 B 酸化亜鉛 10.0 C エタノール 5.0 D MCG 1.0 <製造方法>Aに属する成分を混合、撹拌して膨潤さ
せ、Bを少しづつ加える。これにCを徐々に加え、さら
にMCGを加えてペースト状になるまで混練しクリーム
パックを製造した。
【0023】 <処方例5> エッセンス (重量%) 1%カルボキシビニルポリマー溶液 10.0 グリセリン 20.0 ヒアルロン酸 0.5 エタノール 1.0 精製水 適量 MCG 1.0 <製造方法>上記の各成分を混合、均一に撹拌、溶解し
エッセンスを製造した。
【0024】 <処方例6> 親水性軟膏 (重量%) A ポリオキシエチレンセチエーテル 2.0 グリセリンモノステアレート 10.0 流動パラフィン 10.0 ワセリン 4.0 セタノール 5.0 B プロピレングリコール 10.0 尿素 5.0 メチルパラベン 0.1 精製水 適量 C MCG 1.0 <製造方法>Aに属する成分を加熱溶解する。別に、B
に属する成分を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、
乳化後、徐々に冷却しながら有効成分であるMCGを加
えて混和し、親水性軟膏を製造した。
【0025】
【試験例】
<試験例1> T.W.L.試験 あれ肌症の女性(22ないし62才)16名を被験者と
し、まず、20℃の恒温室に30分間安静にし、左前腕
内側に東芝ベックマン電解式水分測定装置のスキンカッ
プ(内径14mm×高さ60mmのガラス製円筒)を固
定し、機器作動後、10分後に皮膚蒸発水分量を測定し
た。次に、8名の被験者には1%MCG配合乳液(被験
剤)を、他の8名には被験剤の処方例からMCGを除い
た乳液をそれぞれ一定量塗布し、同じく10分後の皮膚
水分蒸発量を測定し、被験剤および対照塗布後のT.
W.L.値を比較した。その結果を表1に示した。MC
G配合クリームが対照クリームに比べ優れたT.W.
L.値の抑制効果があることが認められた。
【0026】
【0027】<試験例2> 角質層のターンオーバー試
ダンシルクロライド(蛍光色素)を白色ワセリン中に5
%配合した軟膏を被験者20人の前腕部の皮膚に24時
間閉塞貼付し、角質層にダンシルクロライドを浸透結合
させる。その後、同じ部位に1日2回、朝夕下記の本発
明皮膚化粧料およびコントロールを塗布し、毎日ダンシ
ルクロライドの蛍光を調べ、その蛍光を消滅するまでの
日数を皮膚角質層のターンオーバー速度とした。
【0028】 本発明皮膚化粧料およびコントロール MCG 1g (コントロールは無添加) グリセリン 5g エタノール 5g メチルパラペン 0.1g 精製水 適量 ──────────────────────────── 全量 100.0g この結果、コントロール塗布部位のターンオーバー速度
が15.7±1.6日であったのに比して、本発明皮膚
化粧料を塗布した部位のそれは10.5±1.5日と著
しくターンオーバ速度が早められ、皮膚状態の改善が認
められた。
【0029】<試験例3> ハーフフェス法による肌荒
れ改善効果試験 (a) 試験方法 本発明のエッセンス(処方例5)を、頬部に肌荒れを起
こしている30名の女性(35ないし55才)に朝晩の
1日2回、顔面(頬部)に連続塗布し、2か月後に肌荒
れ改善の程度(試験開始時と比べて肌のみずみずしさ、
きめの細かさが改善されたかについて)を目視ならびに
光学顕微鏡を用いることによって総合評価した。顔面の
塗布は、ハーフ・フェイス法で左右に行い、一方には、
本発明のエッセンスを、他方にはコントロールとしてM
CGを含まないもの(基剤のみ)を塗布し評価した。
【0030】(b) 試験結果 エッセンス使用前に対する肌荒れの改善度を判定した結
果、本発明のエッセンスを塗布した肌については、塗布
後2週間位から徐々に効果が現れ始め、最終評価時にお
いては明らかな肌荒れ改善効果が認められた。また、連
続使用による皮膚異常はなんら認められず、塗布終了後
も正常な肌質を維持していた。結果を表2に示す。
【0031】 表中の数字は人数を表す。改善率は「かなり改善」以上
の割合を示す。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、MCGを有効成分とす
る新規な皮膚外用剤が提供され、この外用剤は、皮膚に
対する安全性が高く、皮膚に適用することにより、皮膚
の水分保持能力や皮膚角質層のターンオーバーなどの皮
膚機能が正常化され、優れた皮膚の老化防止効果を発揮
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MCGを有効成分とすることを特徴と
    する皮膚外用剤。
JP3906093A 1993-02-26 1993-02-26 皮膚外用剤 Withdrawn JPH06247837A (ja)

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