JPH06246270A - イオン水生成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用者の都合にイオン水生成装置の動作を適
合して、その使い勝手を向上する。 【構成】 電極洗浄を開始すべきタイミングに達して
（Ｓ４，Ｙｅｓ）、その予告が行われたが（Ｓ６）、継
続してイオン水を得たいとする使用者の都合に合わせ
て、電極洗浄の開始を延期することが検出されると（Ｓ
７，Ｙｅｓ）、予め設定された延期時間Ｔ1 だけ、電極
洗浄の開始が延期される（Ｓ２５）。そして、延期時間
Ｔ1 だけ電解処理が行われると（Ｓ１〜Ｓ４）、再び、
予告が行われる（Ｓ６）。このとき、延期することが検
出されないと（Ｓ７，Ｎｏ、Ｓ８，Ｙｅｓ）、電極洗浄
の表示をすると共に（Ｓ１０〜Ｓ１４）、その電極洗浄
を開始する（Ｓ１６）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、イオン水化の効率低下
を防止するために、予め決められたタイミングになる
と、用水をイオン水化する電極を洗浄するイオン水生成
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のイオン水生成装置におい
ては、用水に含まれる塵や塩素などはフィルターによっ
てろ過されるが、用水に元々含まれているろ過不可能な
ミネラル分や電解処理の効率化のために浄化後に用水に
添加されるカルシウムは、用水に含まれて電解槽に到達
していまう。用水の電解処理にともなってミネラル分や
カルシウムはスケールとなって陰極に付着するので、イ
オン水の生成量や生成時間に基づいて予め決められたタ
イミングになると、用水をイオン化する電解処理時とは
逆の印加状態になるように電圧が自動的に陰極・陽極に
印加されて、陰極からスケール（付着物）が取り除かれ
て、電解処理の効率の低下が防止されている。また、こ
の取り除かれたスケールを含んだ用水は目的とするイオ
ン水として該当しないので、陰極から付着物を取り除く
こと（以下、電極洗浄を称す）を開始する予告を使用者
に自動的に報知して、そのスケールを含んだ用水の排水
を促している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
イオン水生成装置においては、一旦、予め決定されてい
る電極洗浄のタイミングに達すると、使用者の利用状態
に関わらず、突然電極洗浄を開始する予告が入り、続い
て電極洗浄が自動的に開始される。あと少量イオン水を
生成すれば使い終わるという場合であっても、電極洗浄
を自動的に開始してしまう。よって、電極洗浄が終了し
て、そのスケールを含む用水の排水が完了するまで、作
業再開を待っていなければならず、使いにくいという問
題点があった。

【０００４】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、使用者の操作に基づいて、電極
を洗浄するタイミングを設定可能して、不便を使用者に
感じさせない使い勝手の良いイオン水生成装置を提供す
ることを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項１記載のイオン水生成装置は、電極の
洗浄開始前に、洗浄開始を予告する予告手段と、電極の
洗浄開始を停止するか否かの操作する操作手段と、操作
手段が停止するために操作された場合、予告手段によっ
て予告された洗浄開始を停止するように洗浄手段を制御
する制御手段とを備えている。

【０００６】また、本発明の請求項２記載のイオン水生
成装置は、操作手段が停止するために操作された場合、
予告手段によって予告された洗浄開始を停止して、洗浄
開始を予め設定された延期タイミングだけ延期した後
に、洗浄開始をするように洗浄手段を制御する制御手段
を備えている。

【０００７】

【作用】上記の構成を有する本発明の請求項１記載のイ
オン水生成装置においては、予告手段は、電極の洗浄開
始前に、電極の洗浄を開始することを報知する。操作手
段は、電極の洗浄開始を停止するか否かを検出可能にす
る。操作手段が停止するために操作された場合、制御手
段は、浄洗手段を制御して、予告手段によって予告され
た洗浄開始を停止する。

【０００８】また、請求項２記載のイオン水生成装置に
おいては、操作手段が停止するために操作された場合、
制御手段は洗浄手段を制御して、予告手段によって予告
された洗浄開始を停止させ、洗浄開始を予め設定された
延期タイミングだけ延期させ後に、電極の洗浄を自動的
に開始する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。

【００１０】まず、用水の流路構成について図２及び図
３を用いて説明する。

【００１１】水道や給湯器から用水を供給する給水ホー
ス６０には、流入してきた用水の圧力及び水温を測定す
る圧力センサー５１及び水温センサー５２が配置されて
いる。この圧力センサー５１及び水温センサー５２から
用水が、Ｄホース６１を経由して、用水を浄化する浄化
フィルター５３に流入するように構成されている。

【００１２】浄化フィルター５３によって浄化された用
水は、Ｂホース６２を経由してカルシウム添加槽５４に
流入するように構成されている。カルシウム添加槽５４
はイオン水化を促進するためのグリセロリン酸カルシウ
ムを用水に添加するように構成されている。カルシウム
添加槽５４にはＣホース６３が接続されており、添加さ
れた用水が電解槽５５に流入するように構成されてい
る。

【００１３】電解槽５５の用水を貯める貯水部分は、隔
膜６８によって２つに仕切られており、仕切られた貯水
部分の右側には、陰極６６が中央に配置され、アルカリ
水吐水ホース６４が壁面に接続されている。電解槽５５
の貯水部分の左側には、陽極６７が中央に配置され、酸
性水吐水ホース６５が壁面に接続されている。

【００１４】次に、電気的構成に付いて図２及び図４を
用いて説明する。

【００１５】操作パネル３がイオン水生成装置１のカバ
ーの外面に設置されており、それには、電源をオン／オ
フする電源スイッチ４、電解処理の電圧値を設定するた
めの電解強度設定スイッチ５及び、陰極６６・陽極６７
の洗浄を延期するか否かを設定する洗浄延期スイッチ６
が操作機能部として配置されており、それらによってイ
オン水生成装置１を操作可能に構成されている。更に、
操作パネル３には、洗浄予告ランプ７、洗浄中ランプ８
及び、強度表示ランプ９が表示機能部として配置されて
おり、イオン水生成装置１の内部の作動状態を報知する
ように構成されている。更に、温水が供給されているこ
とを警告する公知の警告機構も、操作パネルには設けら
れている。

【００１６】イオン水生成装置１の制御を司る制御回路
２は、圧力センサー５１、温度センサー５２及び、操作
パネル３の操作機能部からの出力信号に基づいて、駆動
回路５６及び操作パネル３の表示機能部を制御するよう
に構成されている。この制御回路２には、公知の内部記
憶装置が接続されており、図１に示すフローチャートな
どの制御プログラムを記憶している記憶領域が設けられ
ている。また、その記憶領域の一部には、電解処理の累
積時間の累積を示す累積カウンタＴが更新可能に設けら
れている。更に、累積カウンタは、電源スイッチ４の状
態に関わらず、継続して値を記憶するように構成されて
いる。

【００１７】また、電力を得るための電源回路５７は、
制御回路２及び、電解槽５５を駆動する駆動回路５６に
電力を供給するように接続されている。この電源回路５
７は電源スイッチ４によってオン／オフするように構成
されている。

【００１８】洗浄予告ランプ７などが本発明の予告手段
を、洗浄延期スイッチ６などが操作手段を、制御回路２
が制御手段に相当する。

【００１９】次に、イオン水生成装置１の動作を図１に
示すフローチャートに沿って説明する。

【００２０】電源スイッチ４によって電源が投入される
と、制御回路２は圧力センサー５１の出力信号によって
用水の供給を監視し始め（Ｓ１）、用水の供給が確認さ
れると駆動回路５６によって電解槽５５内の陰極６６に
マイナス、陽極６７にプラスの電圧が印加されて、電解
処理が開始される（Ｓ２）。このとき、陰極６６のまわ
りで用水がアルカリ性イオン水になり、陽極６７のまわ
りで用水が酸性イオン水になると共に、スケールが陰極
６６に付着する。

【００２１】この電解処理が開始されると、累積時間カ
ウンタＴの累積も開始される（Ｓ３）。次に、累積時間
カウンタＴが予め決定されている限界時間Ｔ0 以下であ
る、即ち、まだ電極洗浄をすべき時期に至っていないの
で（Ｓ４，Ｎｏ）、上記電解処理（Ｓ１〜Ｓ４）を続行
する。

【００２２】電解処理を続行しているうちに、累積時間
カウンタＴが限界時間Ｔ0 を超えると（Ｔ＞Ｔ0 ：Ｓ
４，Ｙｅｓ）、陰極６６及び陽極６７を洗浄をするべき
ことが検出されると共に、洗浄予告ランプ７が点灯され
て（Ｓ６）、陰極６６・陽極６７の洗浄を開始すること
が使用者に予告される。

【００２３】次に、電極洗浄の開始の予告が出された
が、もう少しイオン水を使用者が欲している場合の動作
に付いて説明する。

【００２４】使用者によって洗浄延期スイッチ６が１０
秒以内にＯＮにされて（Ｓ７，Ｙｅｓ、Ｓ８，Ｎｏ）、
累積時間カウンタＴが予め設定されている延期時間Ｔ1
（およそ２０秒に相当）だけ減算される（Ｓ２５）。よ
って、この後延期時間Ｔ1 だけ継続して電解処理を行え
るようになる（Ｓ２、Ｓ３、Ｓ４，Ｎｏ）。そして、延
期時間Ｔ1 の電解処理が行われると（Ｔ＞Ｔ0 ：Ｓ４，
Ｙｅｓ）、再び、洗浄を開始すべきことが洗浄予告ラン
プ７によって報知される（Ｓ６）。

【００２５】イオン水の量が欲する量に達したので、洗
浄延期スイッチ６を１０秒間ＯＦＦ状態にしておき（Ｓ
７，Ｎｏ、Ｓ８，Ｙｅｓ）、洗浄予告ランプ７がオフさ
れ（Ｓ１０）、続いて、電解処理がオフされ（Ｓ１
２）、洗浄中ランプ８がオンされる（Ｓ１４）。そし
て、用水のイオン水化の場合とは逆に、陰極６６にプラ
ス、陽極６７にマイナスの電圧が印加されるように、制
御回路２は駆動回路５６に指令を出して、スケールが陰
極６６から用水中に取り除かれる（Ｓ１６）。

【００２６】この状態が２０〜６０秒程続けられた後、
陰極６６・陽極６７への電圧の印加が停止され、続い
て、洗浄中ランプ８がオフされる（Ｓ１８）。次に、累
積カウンタＴがリセットされて（Ｓ２０）、次回の電極
洗浄を開始するタイミングが計測可能になり、用水の供
給検出の処理（Ｓ１）が復帰可能になる。

【００２７】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ことなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変
更を加えることができる。

【００２８】本実施例では続けて何回でも電極洗浄開始
の延期が行えるようなフローチャートを示したが、回数
に制限を設けて必ず電極洗浄が行われるようにしても良
い。また、洗浄時期を電解処理の累積時間で検知する方
法を示したが、累積通水量、累積通水時間で検知しても
良い。

【００２９】また、電解洗浄の延期を行ったか否かを表
示したり、或は、電解洗浄の延期を行った回数や時間を
表示して、使用者に電解処理の効率が低下する可能性を
報知しても良い。更に、電解洗浄の延期を行った回数や
時間を使用者によって設定可能にして、一層使用者の都
合に柔軟に対応できるようにしても良い。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の請求項１記載のイオン水生成装置によれば、電極
の洗浄の開始を使用者によって停止可能であるので、イ
オン水の生成作業が、使用者の都合に関わらず、中断さ
れることが防止されており、使い勝手が良くなってい
る。更に、使用者の都合に合わせて、電極の洗浄のタイ
ミングをずらすことによって、使用者は手の開いたとき
に、電極の洗浄を行わせることができるので、作業バラ
ンスが向上している。そして、継続してイオン水を生成
可能であるので、使用者に不便さを感じさせないように
操作性が向上している。

【００３１】また、請求項２記載のイオン水生成装置に
よれば、前記効果に加えて、電極を洗浄するべきタイミ
ングに達したが、継続してイオン水を得たいとする使用
者の都合に適合して、電極を洗浄の開始を延期可能であ
るので、使用者の都合にあった使い勝手が良いものとな
っている。また、電極の洗浄が自動的に行われるので、
電極の洗浄を停止させていることが忘れられたために、
電解処理の効率低下することが防止されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本実施例のイオン水生成装置の動作フロ
ーの一部を示すフローチャートである。

【図２】図２は上記イオン水生成装置の構成を示すブロ
ック図である。

【図３】図３は上記イオン水生成装置の電解槽の構成を
示す説明図である。

【図４】図４は上記イオン水生成装置の操作パネルを表
わす図である。

【符号の説明】

２ 制御回路 ６ 洗浄延期スイッチ ７ 洗浄予告ランプ ６６ 陰極 ６７ 陽極

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用水をイオン水化する電極を洗浄する洗
   浄手段を備え、予め決められたタイミングに達すると前
   記電極の洗浄を開始するイオン水生成装置において、 前記電極の洗浄開始前に、洗浄開始を予告する予告手段
   と、 前記電極の洗浄開始を停止するか否かの操作する操作手
   段と、 前記操作手段が停止するために操作された場合、前記予
   告手段によって予告された洗浄開始を停止するように前
   記洗浄手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴と
   するイオン水生成装置。
2. 【請求項２】 前記制御手段は、前記操作手段が停止す
   るために操作された場合、前記予告手段によって予告さ
   れた洗浄開始を停止して、洗浄開始を予め設定された延
   期タイミングだけ延期した後に、洗浄開始をするように
   前記洗浄手段を制御することを特徴とする請求項１記載
   のイオン水生成装置。