JPH0624322A - 車両用アンチロック装置 - Google Patents

車両用アンチロック装置

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JPH0624322A
JPH0624322A JP20423892A JP20423892A JPH0624322A JP H0624322 A JPH0624322 A JP H0624322A JP 20423892 A JP20423892 A JP 20423892A JP 20423892 A JP20423892 A JP 20423892A JP H0624322 A JPH0624322 A JP H0624322A
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JP
Japan
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wheel
fail
lock
valve
safe
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JP20423892A
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Kazuo Kawase
和夫 川瀬
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Akebono Research and Development Centre Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アンチロック時に主系路を遮断するという機能
と、フェイルセイフ時に主系路を強制的に連通するとい
う機能とを一つのバルブで満足できるアンチロック装置
を提案する。 【構成】 車輪のロック状態を電子制御装置で評価し、
この評価に基づいて車輪のブレーキ装置に供給されるブ
レーキ液圧を低下させ、上昇させ、または一定に保持し
て、車輪に作用するブレーキ力を制御できるようにした
アンチロック装置において、前記アンチロック装置はア
ンチロック時にホイールシリンダW/Cからマスタシリ
ンダM/C方向へのみブレーキ液の還流を許容する機能
を有するとともに、アンチロック制御時であってもフェ
イルセイフ時にはマスタシリンダとホイールシリンダと
の流路を強制的に連通する機能を有している一つのバル
ブ14を主系路中に備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の制動時に生ずるこ
とのある車輪のロック状態を、ブレーキ保持、緩め、再
加圧によって解消し、良好な制動状態を確保できるアン
チロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、いかなる路面においても、よ
り効果的で、かつ安全なブレーキ力を自動車に作用させ
ることができる種々の車両用アンチロック装置が開発さ
れている。これらアンチロック装置では、車輪のロック
状態をコントロールユニット(電子制御装置)で評価
し、この評価に基づいて車輪のブレーキ装置に供給され
るブレーキ液圧を低下させ、上昇させ、または一定に保
持させ、車輪に作用するブレーキ力を制御するようにし
ている。
【0003】こうしたアンチロック装置の一例として特
開昭59−216756号公報に記載されたものがあ
る。この装置を図3を参照して説明すると、図において
51は一方向バルブ52を収容したバルブ室を示し、こ
のバルブ室51はポート53を介してマスタシリンダM
/Cに接続されると共に、ポート54を介してブレーキ
装置のホイールシリンダW/Cに接続されている。一方
向バルブ52は、後記するフェイルセイフピストン62
によって通常は図示状態に静置されている弁座体55
と、この弁座体55の弁座55aに向かってスプリング
56により押されるボール57と、このボール57を通
常は図示の如く弁座55aから離間させる係止杆58と
からなっており、これらにより常時はバルブを開いてマ
スタシリンダM/CからホイールシリンダW/Cへの液
圧送給ができるようにされている(この液圧送給経路を
主経路とする)。そしてこの一方向バルブ52は、係止
杆58が図の下方に移動したときには、ボール57が弁
座55aに着座してマスタシリンダM/C方向へのみ液
圧還流を許容するように設けられていると共に、弁座体
55が図の下方に移動したときには、第1、第2のシー
ル部材59,60がバルブ室壁との係合を切換えて主経
路のバイパス路を開き、かつ後記するシリンダ61と主
経路の間の連通を閉じるように設けられている。
【0004】61は一端が主経路に対して臨み、他端が
別液系の液室に臨むシリンダであり、本例では前記一端
側の主経路に臨む開口61aは、弁座体55の第2シー
ル部材60によって主経路との連通が遮断され得るよう
になっている。62はこのシリンダ61に滑合されたフ
ェイルセイフピストンであり、軸内部に縦孔シリンダ6
2aを有し、かつ他端側は段付小径に形成されて、その
段付部は第1制御液室63に臨み、かつ小径他端は第2
制御液室64に臨むように設けられている。66はフェ
イルセイフピストン62の縦孔シリンダ62a内に滑合
された制御ピストンであり、他端が第2制御液室64に
臨むことによりその液圧力にて一端側に偏倚され、通常
は図示の如く、係止杆58及びボール57をスプリング
56に抗して偏倚させることにより、前記した一方向バ
ルブ52を開路状態に保持させている。
【0005】次に前記第1制御液室63と第2制御液室
64に液圧を給、排する液圧制御機構について説明する
と、これはリザーバ69から液圧ポンプ70、アキュム
レータ71を介して第1制御液室63に至る系、この第
1制御液室63から常開型第1電磁バルブ72を介して
第2制御液室64に至る系、及び第2制御液室64から
常閉型第2電磁バルブ73を介して前記リザーバ69に
戻る系の循環系路により構成されている。ここで第1電
磁バルブは常開型として通常は図示の如く液圧を伝える
状態にあり、他方第2電磁バルブは常閉型として通常は
図示の如く液圧の伝達を阻止した状態にある。従って通
常時は第1、第2制御液室63,64に液圧が保持さ
れ、制御ピストン66、フェイルセイフピストン62は
図示する状態位置に偏倚されていることになる。このよ
うな状態で車両の制動のためにマスタシリンダM/Cに
液圧を発生させれば、この発生液圧は常開状態に保持さ
れている一方向バルブ52の部分を通過してホイールシ
リンダW/Cに伝えられ、通常のブレーキ動作がなされ
ることになる。
【0006】そして車両制動によって車輪ロックの発生
を招いた場合には、車輪速度の降下、上昇特性を測定す
ることによりブレーキ緩め信号S1 、ブレーキ再加圧信
号S2 を出力する別途に設けた電気制御回路からの信号
により、前記第1、第2の電磁バルブ72,73が開、
閉制御され、このことで第2制御液室64の液圧を降
下、再上昇、保持させて、ブレーキ液圧の制御をなし、
車輪ロックを解消して路面との好適なスリップ率を維持
するように働くことになる。また本例においては、仮に
何等かの原因によってアキュムレータ71の系の液圧失
陥が生じた場合には、フェイルセイフピストン62の動
作によってアンチロック制御が解除されるという構成と
なっている。即ち、本例においては、通常は第1制御液
室63内の液圧力により静止しているが、別液圧系の失
陥時にはこの第1制御液室63の液圧も失われることに
なってフェイルセイフピストン62が移動できるように
しており、このフェイルセイフピストン62の移動にて
弁座体55を移動させ、主経路のバイパスを開路(即ち
第1シール部材59のバルブ室壁面からの離間)と、シ
リンダ61と主経路の閉路(即ち第2シール部材60の
バルブ室壁面への係合)とを行なわせるようにしている
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように前記アンチロック装置は、アンチロック制御を
行うためのボールバルブ57と、何等かの原因によって
アキュムレータ71の系の液圧失陥が生じた場合に、フ
ェイルセイフピストン62が移動することによって、主
経路のバイパスを開くと同時にホイールシリンダと主経
路との流路を閉じるための弁座体55が必要となり、部
品点数が多くなる上に構造が複雑になり、コストダウン
が困難であるという不都合がある。そこで本発明は、ア
ンチロック装置の主系路内にアンチロック時にホイール
シリンダ側からマスタシリンダ側へのみブレーキ液の連
通を許容するとともに、フェイルセイフ時にマスタシリ
ンダとホイールシリンダとの流路を強制的に連通すると
いう機能を有する一つのバルブを備えた新たなアンチロ
ック装置を提案し、上記諸問題を解決することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため本発明の第一の
技術解決手段は、車輪のロック状態を電子制御装置で評
価し、この評価に基づいて車輪のブレーキ装置に供給さ
れるブレーキ液圧を低下させ、上昇させ、または一定に
保持して、車輪に作用するブレーキ力を制御できるよう
にしたアンチロック装置において、前記アンチロック装
置はアンチロック時にホイールシリンダからマスタシリ
ンダ方向へのみブレーキ液の還流を許容する機能を有す
るとともに、アンチロック制御時であってもフェイルセ
イフ時にはマスタシリンダとホイールシリンダとの流路
を強制的に連通する機能を有している一つのバルブを主
系路中に備えていることを特徴とするものであり、
【0009】第二の技術解決手段は、車輪のロック状態
を電子制御装置で評価し、この評価に基づいて車輪のブ
レーキ装置に供給されるブレーキ液圧を低下させ、上昇
させ、または一定に保持して、車輪に作用するブレーキ
力を制御できるようにしたアンチロック装置において、
前記アンチロック装置は、本体1と、該本体1内に形成
されマスタシリンダとホイールシリンダとを連通する主
系路内に摺動可能に配置されかつ液圧回路内に設けたア
キュムレータ13からの液圧により常時は一端側に偏奇
されているフェイルセイフピストン2と、該本体1内に
形成され前記主系路とは別にホイールシリンダ内の液圧
を制御する系路内に摺動可能に配置された制御ピストン
3と、前記フェイルセイフピストン2内に形成されマス
タシリンダとホイールシリンダとを連通する流路内に設
けたバルブ14と、前記バルブ14を制御ピストン3に
関連づけるための係止杆17とを有し、前記バルブ14
はアンチロック時にホイールシリンダからマスタシリン
ダ方向へのみブレーキ液の還流を許容する機能を有する
とともに、フェイルセイフ時に液圧回路内の液圧が失陥
してフェイルセイフピストン2が他端側に移動すること
により前記係止杆17によってマスタシリンダとホイー
ルシリンダとの流路を強制的に連通される機能を有して
いることを特徴とするものである。
【0010】
【作用】通常はフェイルセイフピストン2はアキュムレ
ータ13から作用する制御液室B内の液圧力により静止
しているが、液圧系の失陥時にはこの制御液室Bの液圧
も失われることになって図2に示すようにフェイルセイ
フピストン2がスプリング4の作用で図中右方に移動す
る。また、この時には制御液室E内の液圧も失われるた
めスプリング19の付勢力で制御ピストン3も図中右方
に移動する。このフェイルセイフピストン2および制御
ピストン3の移動によってボールバルブ14は図に示す
如く係止杆17によって開き、マスタシリンダとホイー
ルシリンダとの流路を連通する。従って液圧系の失陥時
にはこのアンチロック装置は単に主経路の連通路として
のみ機能することになる。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の実施例に係るアンチロック装置の
通常状態の断面図であり、図2は本発明の実施例に係る
アンチロック装置のフェイルセイフ時の断面図である。
図において1はアンチロック装置本体を示し、この本体
1の中にはフェイルセイフピストン2と制御ピストン3
とを収納するバルブ室4、5が形成されている。前記バ
ルブ室4、5は本体1の中央部の通路6で連通されてい
る。バルブ室4は図中左端のポート7を介してマスタシ
リンダM/Cに接続されており、前記両バルブ室を連通
する通路6はポート8を介してブレーキ装置のホイール
シリンダW/Cに接続される。ここで、ポート7→ボー
ルバルブ14→通路6→ポート8からなる流路を主系路
という。
【0012】バルブ室4には段付きのフェイルセイフピ
ストン2が摺動自在に収納されており、このフェイルセ
イフピストン2によってバルブ室4はA、B2室に区画
されている。前記A室はスプリング収納室であり、フェ
イルセイフピストン2を図中右方に付勢するスプリング
9が設けられており、また同A室はポート10を介して
リザーバタンク11に連通されている。前記B室はアキ
ュムレータ13からの液圧により、フェイルセイフピス
トン2をスプリング9の付勢力に抗して図中左方に押圧
する液圧室であり、ポート12を介してアキュムレータ
13に連通されている。
【0013】フェイルセイフピストン2内の中央部には
流路が形成されており、この流路中にはボールバルブ1
4が設けられている。ボールバルブ14はフェイルセイ
フピストン2内に形成された弁座15向かってスプリン
グ16により押されるボールと、このボールを通常は図
示の如く弁座15から離間させる係止杆17とからなっ
ており、また、係止杆17の周囲と座金18とには流路
が形成されており、さらに係止杆17は座金18を介し
て後述の制御ピストン3に当接すべく構成されている。
上記構成のボールバルブ14はアンチロック時にホイー
ルシリンダからマスタシリンダ方向へのみブレーキ液の
還流を許容する機能を有するとともに、アンチロック制
御時であってもフェイルセイフ時にはマスタシリンダと
ホイールシリンダとの流路を強制的に連通する機能を有
している。即ちボールのストロークLとフェイルセイフ
ピストン2のストロークSとはS>Lとなっるように設
定されており、常時は図示の如く係止杆17によってボ
ールバルブ14を開いてマスタシリンダM/Cからホイ
ールシリンダW/Cへの液圧送給を可能にしているが、
フェイルセイフ時にはフェイルセイフピストンが図2に
示す如く図中右方に移動し、係止杆17によってマスタ
シリンダとホイールシリンダとの流路を強制的に開放す
るようになっている。
【0014】一方、バルブ室5には同室5をC、D、E
3室に区画する段付きの制御ピストン3が摺動自在に収
納されており、前記C室はアンチロック制御時にC室を
拡大しホイールシリンダ内のブレーキ液圧を降下させる
機能を有している。また、D室はスプリング収納室とし
て形成され、この室内には制御ピストン3を図中右方に
付勢するスプリング19が設けられており、このD室は
ポート20を介してリザーバタンク11に連通されてい
る。E室はアンチロック時、ホイールシリンダ内の液圧
を制御する制御液室として構成されており、このE室は
ポート21、常開型の第一電磁バルブ22を介してアキ
ュムレータ13に連通されているとともに、ポート2
3、常閉型の第二電磁バルブ24を介してリザーバタン
ク11に連通されている。前記アキュムレータ13には
ポンプ25によって常時所定の圧力が蓄圧されている。
【0015】次に上記構成のアンチロック装置について
その作動を説明する。 〔通常時〕バルブ室4内のB室およびバルブ室5内の制
御液室Eにはアキュムレータ13からの液圧が作用し、
フェイルセイフピストン2、制御ピストン3はそれぞれ
スプリング4、19の付勢力に抗して、図1に示す状態
位置に偏倚されている。そして、このような状態の時に
はボールバルブ14は図示の如く係止杆17によって流
路を開き、マスタシリンダとホイールシリンダとは連通
状態となっている。したがって、このような状態で車両
の制動のためにマスタシリンダM/Cに液圧を発生させ
れば、この発生液圧は常開状態に保持されているボール
バルブ14を通過してホイールシリンダW/Cに伝えら
れ、通常のブレーキ動作がなされることになる。
【0016】〔アンチロック制御時〕車両制動によって
車輪ロックの発生を招いた場合には、車輪速度の降下、
上昇特性を測定することにより別途に設けた電気制御回
路からブレーキ緩め信号S1、ブレーキ再加圧信号S2
が出力される。この信号により、前記第一、第二の電磁
バルブ22,24が開、閉制御され、このことで制御液
室Eの液圧を降下、再上昇、保持させて、ブレーキ液圧
の制御をなし、車輪ロックを解消して路面との好適なス
リップ率を維持するように働くことになる。即ち、ブレ
ーキ緩め信号S1 が発生されるときは、車輪速度が急降
下して車輪ロックの発生状態となっているときであり、
従ってこのことによって第一電磁バルブ22の閉路と、
第二電磁バルブ24の開路を同時に行なわせる。このこ
とにより制御液室E内の液圧はリザーバ11に抜け、従
って制御ピストン3への液圧力は急速に降下する。他方
この制御ピストン3の一端側にはスプリング19の付勢
力が作用しているため、該制御ピストン3は図の右方に
移動することになる。そしてこの移動の初期に係止杆1
7が追随し、スプリング16によってボールバルブ14
が弁座15に着座して主経路のマスタシリンダM/C側
とホイールシリンダW/C側の間の連通は遮断される。
そして更にホイールシリンダから流入したブレーキ液圧
によって液室Cが増大し、ブレーキ液圧(ホイールシリ
ンダW/C側の液圧)は急速に降下することになる。
【0017】このようなブレーキ液圧の急降下によって
車輪に対する過大なブレーキ力作用は減少し、従って車
輪速度が回復に向かうと、このことを電気制御回路が検
出してブレーキ緩め信号S1 の出力は停止される。この
ときはこれ以上のブレーキ緩めが必要でない状態である
ので制御液室E内の液圧をそのときの液圧値に維持すれ
ばよく、このために第一電磁バルブ22及び第二電磁バ
ルブ24を何れも閉路して液圧を保持する。
【0018】更に前記ブレーキ液圧の降下にて車輪速度
が回復傾向に向かい、これがある程度まで回復したとき
には、制動距離の延伸防止のためにブレーキ液圧を再上
昇させることがよい。そこで本例においては、第一電磁
バルブ22をブレーキ再加圧信号S2 の入力によって開
路させ、制御液室E内の液圧値を上昇させ、このことで
制御ピストン3を一端側に移動せしめて液室C内のブレ
ーキ液をホイールシリンダ内に供給してブレーキ液圧の
再加圧を図っているのである。なお、以上の動作制御の
ための信号S1 ,S2 を出力する電気制御回路について
は従来より種々提供されているものを用いればよく、既
存の電子回路技術によって構成できるものである。以上
述べた別液圧系の液圧制御により、単に第一、第二の電
磁バルブを開、閉切換することのみによりブレーキ液圧
の好適な降下、保持、再加圧の制御をなすことができる
ことになる。
【0019】〔フェイルセイフ時〕また本例において
は、仮に何等かの原因によってアキュムレータ13の系
の液圧失陥が生じた場合には、フェイルセイフピストン
2の動作によってアンチロック制御が解除されるという
構成となっている。即ち、前述した説明の如く、本例に
おいては、通常はフェイルセイフピストン2は制御液室
B内に作用するアキュムレータの液圧力により図1状態
に静止しているが、液圧系の失陥時にはこの制御液室B
の液圧も失われることになってフェイルセイフピストン
2がスプリング4の作用で図1中右方に移動する。この
時には制御ピストン3の制御液室E内の液圧も失われる
ためスプリング19の付勢力によって制御ピストン3も
図1中右方に移動する。フェイルセイフピストン2およ
び制御ピストン3の移動によってアンチロック装置は図
2の状態になり、ボールバルブ14は係止杆17によっ
て開き、マスタシリンダとホイールシリンダとを連通す
る流路が強制的に開かれる。従って液圧系の失陥時には
本アンチロック装置は単に主経路の連通路としてのみ機
能することになる。なお、この状態の時にボールバルブ
14が流路を開くためにはフェイルセイフピストン2の
ストローク量Sがボールバルブ14のストローク量Lよ
りも大きい(S>L)ことが必須要件である。
【0020】以上のような構成をなす本実施例によれ
ば、電磁バルブの開閉にてブレーキ液圧の任意のパター
ンの制御を行なうことができるという優れた効果が奏さ
れると共に、フェイルセイフ対策も良好になされている
ため、前記液圧系の失陥時にアンチロック装置が障害と
なることもなく、実用的な装置としての有用性は極めて
高いものとなる。なお、本実施例はブレーキ緩め信号S
1 とブレーキ再加圧信号S2 の2信号を利用した制御と
しているが、これは別にブレーキ保持信号を別に設けて
制御するようにしてもよいことは言うまでもなく、要は
ブレーキ液圧の降下、上昇、保持に直接関係する前記第
2制御液室内の液圧を、2つの電磁バルブを用いて好適
に給、排制御すればよいのである。また、各ホイールシ
リンダの液圧制御は各車輪の状態に応じてそれぞれ独立
して行う。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、アンチロック時の流路の遮断とフェイルセイフ時
の流路の連通という機能を一つのバルブで満足できるた
め、アンチロック装置の構造を簡略化できこれによって
大幅なコストダウンを実現できるというすぐれた効果を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例としてのアンチロック制御
装置の通常状態の断面図である。
【図2】本発明に係る実施例としてのアンチロック制御
装置のフェイルセイフ状態の断面図である。
【図3】従来のアンチロック制御装置の断面図である。
【符号の説明】
1 アンチロック装置本体 2 フェイルセイフピストン 3 制御ピストン 4、5 バルブ室 7、8、10、12 ポート 11 リザーバタンク 10 液圧ポンプ 13 アキュムレータ 14 ボールバルブ 15 弁座 17 係止杆 22 第一電磁バルブ 24 第二電磁バルブ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪のロック状態を電子制御装置で評価
    し、この評価に基づいて車輪のブレーキ装置に供給され
    るブレーキ液圧を低下させ、上昇させ、または一定に保
    持して、車輪に作用するブレーキ力を制御できるように
    したアンチロック装置において、前記アンチロック装置
    はアンチロック時にホイールシリンダからマスタシリン
    ダ方向へのみブレーキ液の還流を許容する機能を有する
    とともに、アンチロック制御時であってもフェイルセイ
    フ時にはマスタシリンダとホイールシリンダとの流路を
    強制的に連通する機能を有している一つのバルブを主系
    路中に備えていることを特徴とする車両用アンチロック
    装置。
  2. 【請求項2】 車輪のロック状態を電子制御装置で評価
    し、この評価に基づいて車輪のブレーキ装置に供給され
    るブレーキ液圧を低下させ、上昇させ、または一定に保
    持して、車輪に作用するブレーキ力を制御できるように
    したアンチロック装置において、前記アンチロック装置
    は、本体1と、該本体1内に形成されマスタシリンダと
    ホイールシリンダとを連通する主系路内に摺動可能に配
    置されかつ液圧回路内に設けたアキュムレータ13から
    の液圧により常時は一端側に偏奇されているフェイルセ
    イフピストン2と、該本体1内に形成され前記主系路と
    は別にホイールシリンダ内の液圧を制御する系路内に摺
    動可能に配置された制御ピストン3と、前記フェイルセ
    イフピストン2内に形成されマスタシリンダとホイール
    シリンダとを連通する流路内に設けたバルブ14と、前
    記バルブ14を制御ピストン3に関連づけるための係止
    杆17とを有し、前記バルブ14はアンチロック時にホ
    イールシリンダからマスタシリンダ方向へのみブレーキ
    液の還流を許容する機能を有するとともに、フェイルセ
    イフ時に液圧回路内の液圧が失陥してフェイルセイフピ
    ストン2が他端側に移動することにより前記係止杆17
    によってマスタシリンダとホイールシリンダとの流路を
    強制的に連通される機能を有していることを特徴とする
    車両用アンチロック装置。
  3. 【請求項3】 前記フェイルセイフピストン2のストロ
    ーク量Sと前記バルブ14のストローク量LとはS>L
    の関係を有するように構成されていることを特徴とする
    請求項2に記載の車両用アンチロック装置。
JP20423892A 1992-07-09 1992-07-09 車両用アンチロック装置 Withdrawn JPH0624322A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06124747A (ja) * 1992-10-14 1994-05-06 Yazaki Corp フレーム結合式コネクタ
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EP1961499A1 (de) * 2007-02-22 2008-08-27 Alcan Technology & Management Ltd. Vorrichtung zum Ineinanderlegen von zwei Profilen
US9226417B2 (en) 2007-04-19 2015-12-29 Yazaki Corporation Lock mechanism of electric connection box

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