JPH06242613A - ポリイミドパターンの形成方法 - Google Patents

ポリイミドパターンの形成方法

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JPH06242613A
JPH06242613A JP2898693A JP2898693A JPH06242613A JP H06242613 A JPH06242613 A JP H06242613A JP 2898693 A JP2898693 A JP 2898693A JP 2898693 A JP2898693 A JP 2898693A JP H06242613 A JPH06242613 A JP H06242613A
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JP
Japan
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polyimide
film
pattern
silicon alkoxide
amino group
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Pending
Application number
JP2898693A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Niwa
勝弘 丹羽
Masuichi Eguchi
益市 江口
Masaya Asano
昌也 浅野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、感光性ポリイミド前駆体を用い、銅
配線上にポリイミドパターンを形成する方法において、
銅配線上にアミノ基を有するケイ素アルコキシド化合物
の被膜、アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物
の被膜および感光性ポリイミド前駆体被膜をこの順に形
成した後、該感光性ポリイミド前駆体被膜をパターン形
成し、ついで加熱によりポリイミドパターンに変換し、
さらにスルーホール部の両ケイ素アルコキシド化合物の
被膜を除去する各工程を含むことを特徴とするポリイミ
ドパターンの形成方法に関する。 【効果】本発明によれば、銅配線上にポリイミドパター
ンを形成する場合に、現像残膜の無いポリイミドパター
ンを確実に形成でき、スルーホールにおける電気的接続
の導通不良の問題を解決し、しかも熱処理中に銅配線は
酸化されず、かつポリイミドと銅配線との耐湿接着性に
優れたポリイミドパターンを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミドパターンの
形成方法に関するものであり、さらに詳しくは感光性ポ
リイミド前駆体を用いて、銅配線上にポリイミドパター
ンを形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド前駆体に感光性を付与した感
光性ポリイミド前駆体を用いてポリイミドパターンを形
成することは、例えば特公昭59−52822号公報に
記載の通り公知である。かかる感光性材料は、電子デバ
イス実装基板において、多層配線の層間絶縁層として有
用である。この用途では、下部配線と外部リードの導通
のために絶縁層あるいは、パッシベーション層にスルー
ホール(接続孔)を形成する必要がある。
【0003】スルーホールは、通常(1)下部配線形成
済みの基板に感光性ポリイミド前駆体の膜を形成する、
(2)スルーホール部をマスクして露光する、(3)現
像液でスルーホール部(未露光部)の感光性ポリイミド
前駆体を溶解除去する、(4)熱処理することによりイ
ミド化する、の各工程を経ることにより形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特にポ
リアミド酸型感光性ポリイミド前駆体を用い、この方法
で銅配線上にスルーホールを形成しようとすると、銅と
感光性ポリイミド前駆体構造中のカルボキシル基との反
応のため、本来現像液で感光性ポリイミド前駆体が除去
されるべきスルーホール部に、現像残膜が生じ、上・下
配線間の導通が不良となる問題があった。この現像残膜
は、ポリイミドのエッチング剤もしくはプラズマで処理
を行っても容易に除去できない。
【0005】また、一般にポリイミド前駆体を用いポリ
イミドパターンを形成する際発生する別の問題として、
熱処理中にポリイミド下の銅配線の酸化がある。たとえ
キュアを窒素中で行っても、オーブン中に存在するごく
わずかな酸素のために、ポリイミドを通しポリイミド下
の銅配線が酸化される場合がしばしばある。
【0006】この酸化を防ぐため銅配線上にスパッタリ
ングなどにより、金属クロムなどの薄膜を設け、このう
えでポリイミドのパターン加工を行なった後、スルーホ
ール部の金属クロムなどの薄膜をエッチング除去する方
法が一般に採用されている。しかし、かかる従来の方法
は、工程が煩雑でコストが高くなるという問題点があっ
た。
【0007】また、簡便な銅配線上におけるポリアミド
酸型感光性ポリイミド前駆体のスルーホール形成方法と
して、銅配線上に有機ケイ素化合物を塗布処理した後に
感光性ポリイミド前駆体をパターン加工する方法も考え
られるが(特開平4−63421号公報,特願平4−1
04332号)、前者においては、ポリイミドと銅配線
との耐湿接着性に問題があり、後者においては、キュア
時にポリイミド下の銅配線が酸化されるという問題があ
った。
【0008】本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み創
案されたもので、その目的とするところは、銅配線上に
おいて現像残膜のないポリイミドパターンを確実に形成
し、しかも熱処理中に銅配線が酸化されるのを防ぎ、か
つポリイミドと銅配線との耐湿接着性に優れるポリイミ
ドパターンの形成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
感光性ポリイミド前駆体を用い、銅配線上にポリイミド
パターンを形成する方法において、 A.銅配線上に、アミノ基を有するケイ素アルコキシド
化合物の被膜を形成する工程、 B.該アミノ基を有するケイ素アルコキシド化合物の被
膜上に、アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物
の被膜を形成する工程、 C.該アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物の
被膜上に、感光性ポリイミド前駆体被膜を形成する工
程、 D.該感光性ポリイミド前駆体被膜を選択的に露光した
後、現像してパターンを形成する工程、 E.該感光性ポリイミド前駆体のパターンを加熱するこ
とにより、ポリイミドパターンに変換する工程、 F.該ポリイミドパターンのスルーホール部の、アミノ
基を有するケイ素アルコキシド化合物の被膜およびアミ
ノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物の被膜を除去
する工程、 の各工程を含むことを特徴とするポリイミドパターンの
形成方法により達成される。
【0010】本発明において銅配線とは、シリコンウエ
ハーなどの基板上に設けられた金属銅または銅の合金か
らなるパターン状または全面に形成された層を意味す
る。ここで銅配線は、自然酸化膜や酸素プラズマ処理な
どの酸化被膜形成処理などにより、銅配線表面に酸化銅
層が形成されているものであっても良い。基板上への銅
層の形成は通常、電界鍍金、スパッタリングおよび真空
蒸着などにより行われ、またパターンの形成はフオトリ
ソグラフィ方式など公知の方法により行うことができ
る。
【0011】かかる銅配線上に、アミノ基を有するケイ
素アルコキシド化合物の被膜を形成する。その方法とし
ては、アミノ基を有するケイ素アルコキシド化合物を含
む塗布液を塗布後、乾燥する方法があげられる。
【0012】本発明におけるアミノ基を有するケイ素ア
ルコキシド化合物としては、次式で表される化合物が挙
げられる。
【0013】
【化1】 ここでxは0〜3の整数である。また、R1 、R1 ´は
水素または一価の炭化水素基を表す。一価の炭化水素基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
などのアルキル基、ビニル基、アリル基などのアルケニ
ル基、フェニル基、トリル基などのアリール基もしく
は、これらの基の水素原子の一部ないしは全部がアミノ
基などの有機基で置換された基などが挙げられる。ただ
し、R1 またはR1 ´の少なくとも一つの基はアミノ基
を有していなければならない。また、R1 とR1 ´は互
いに同一であっても異なっていてもよい。また、上述の
化合物の部分縮合体を含んでいてもよい。
【0014】アミノ基を有するケイ素アルコキシド化合
物の好ましい具体例としては、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミ
ノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシランなどのアミノシラン化合物を挙
げることができるが、これらに限定されない。
【0015】これらのアミノ基を有するケイ素アルコキ
シド化合物は有機溶剤に溶解され、必要に応じて水を加
えて塗布液として調製されるが、有機溶剤としては、ア
ルコール類、エステル類、ケトン類および芳香族炭化水
素類など公知のものを単独でまたは二種以上併用して使
用できる。
【0016】アミノ基を有するケイ素アルコキシド化合
物を含む塗布液としては、市販の塗布液を利用すること
もできる。例えばAP−420(東レ製)、VM−65
1(Du Pont製)などを利用することができる。
【0017】塗布方法としてはスピナー法、スプレー
法、浸漬法など公知の方法によればよい。また乾燥条件
としては100℃以下、好ましくは10〜90℃で1分
〜40分間の乾燥が適当である。
【0018】アミノ基を有するケイ素アルコキシド化合
物の被膜の膜厚としては、特に限定されないが、0.0
01〜0.1μmが好ましく、より好ましくは0.00
5〜0.05μmである。
【0019】ついで、得られたアミノ基を有するケイ素
アルコキシド化合物の被膜上に、アミノ基を有しないケ
イ素アルコキシド化合物の被膜を形成する。その方法と
しては、アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物
を含む塗布液を塗布後、乾燥する方法があげられる。
【0020】本発明におけるアミノ基を有しないケイ素
アルコキシド化合物としては、次式で表される化合物が
挙げられる。
【0021】
【化2】 ここでxは0〜3の整数である。また、R2 、R2 ´は
水素または一価の炭化水素基を表す。一価の炭化水素基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
などのアルキル基、ビニル基、アリル基などのアルケニ
ル基、フェニル基、トリル基などのアリール基などが挙
げられる。ただし、これらの基はアミノ基を有していて
はならない。また、R2 とR2 ´は互いに同一であって
も異なっていてもよい。また、上述の化合物の部分縮合
体を含んでいてもよい。
【0022】アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化
合物の好ましい具体例としては、テトラエトキシシラ
ン、モノエチルトリエトキシシラン、モノメチルトリエ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジメチルジ
エトキシシラン、テトラメトキシシラン、モノブチルト
リエトキシシランなどを挙げることができるが、これら
に限定されない。
【0023】これらのアミノ基を有しないケイ素アルコ
キシド化合物は有機溶剤に溶解され、必要に応じて水を
加えて塗布液として調製されるが、使用される有機溶剤
としては、アルコール類、エステル類、ケトン類および
芳香族炭化水素類など公知のものを単独でまたは二種以
上併用して使用できる。
【0024】アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化
合物を含む塗布液としては、市販の塗布液を利用するこ
ともできる。例えば“アトロン”NSi−500(日曹
化成製)、OCD−TYPE2(東京応化製)などを利
用することができる。
【0025】塗布方法としてはスピナー法、スプレー
法、浸漬法など公知の方法によればよい。また乾燥条件
としては70〜200℃、好ましくは80〜150℃で
1分〜20分間の乾燥が適当である。アミノ基を有しな
いケイ素アルコキシド化合物の被膜は、必要に応じて、
加熱することによって、二酸化ケイ素被膜に変換するこ
とができる。加熱温度としては、300〜500℃が適
当である。
【0026】アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化
合物の被膜の膜厚としては、特に限定されないが、0.
05〜1μmが好ましく、より好ましくは0.08〜
0.5μmである。
【0027】ついで、得られたアミノ基を有しないケイ
素アルコキシド化合物の被膜上に、感光性ポリイミド前
駆体被膜を形成する。その方法としては、感光性ポリイ
ミド前駆体を塗布した後、乾燥する方法があげられる。
【0028】本発明において使用される感光性ポリイミ
ド前駆体としては、ポリアミド酸に感光性化合物を導入
したものをいい、公知のものがすべて使用できる。ここ
で感光性化合物を導入するとは、感光性化合物を添加す
ること、感光性化合物を例えばエステル結合などの結合
によりポリアミド酸に反応付与した構造を形成させるこ
となどを意味する。
【0029】使用できるポリイミド前駆体としては、ピ
ロメリット酸二無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,
6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタ
ンテトラカルボン酸二無水物などのテトラカルボン酸二
無水物と、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジ
アミノジフェニルメタン、ビス(3−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサン、メタフェニレンジアミン、
パラフェニレンジアミンなどのジアミンとを非プロトン
性極性溶媒中で反応させて得られるポリアミド酸が挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0030】非プロトン性極性溶媒の好ましい例として
は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げ
られるがこれらに限定されない。
【0031】ポリイミド前駆体を感光化し得る感光性化
合物としては、ビスアジド、ビニル基を有するアミノ化
合物、アクリル酸基を有する炭化水素化合物、メタクリ
ル酸基を有する炭化水素化合物などが例として挙げられ
る。感光化方法としてはポリアミド酸にエステル結合で
感光性化合物を付与する方法、ポリアミド酸にイオン結
合で感光性化合物を付与する方法などが挙げられる。具
体的な感光性ポリイミド前駆体の組成としては、たとえ
ば特公昭59−52822号公報、特公昭55−302
07号公報、特開昭53−127723号公報に記載さ
れているものを挙げることができる。
【0032】アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化
合物の被膜上への感光性ポリイミド前駆体被膜の塗布
は、公知の方法によって良い。例えばスピナーによる方
法が好例として挙げられる。また乾燥条件としては通常
50〜250℃で1分から数時間程度の乾燥を行えばよ
い。100℃以上の高温で乾燥させる場合は窒素雰囲気
で行うのが良い。
【0033】ついで、この感光性ポリイミド前駆体被膜
を選択的に露光した後、現像することにより未露光部
(スルーホール部のポリイミド前駆体被膜を含む)が除
去されて所定のパターンが形成される。
【0034】感光性ポリイミド前駆体被膜上に、パター
ン状の光を照射する方法としては、感光性ポリイミド前
駆体の膜上にマスクを置き、光を照射する方法が例とし
て挙げられる。感光性ポリイミド前駆体の感光性の面か
ら、通常光源としては、紫外光が用いられる。
【0035】現像は感光性ポリイミド前駆体の組成に応
じた最適の現像液で行うのが好ましい。通常、現像液と
しては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの
ポリイミド前駆体の溶媒か、あるいはこれらの溶媒と、
メタノール、エタノールなどのポリイミド前駆体の非溶
媒との混合溶媒が用いられる。
【0036】ついで、感光性ポリイミド前駆体のパター
ンを熱処理することによりポリイミドパターンに変換す
る。熱処理は、通常200〜400℃の範囲で行われ
る。熱処理時間は5〜30分程度で良い。熱処理は単一
温度で行ってもよいし、段階的に、あるいは連続的に昇
温しながら行ってもよい。熱処理により、ポリイミドパ
ターンのスルーホール部、およびポリイミドパターンの
下に存在していたアミノ基を有するケイ素アルコキシド
化合物の被膜およびアミノ基を有しないケイ素アルコキ
シド化合物の被膜は、二酸化ケイ素に近い構造の被膜に
変化する。
【0037】ついで、該ポリイミドパターンのスルーホ
ール部のアミノ基を有するケイ素アルコキシド化合物の
被膜およびアミノ基を有しないケイ素アルコキシド化合
物の被膜を除去する。その方法としては、エッチング剤
またはプラズマなどで処理する方法があげられる。
【0038】エッチング剤としては、例えば硫酸水溶
液、弗化水素酸水溶液などが挙げられる。また弗素系ガ
スを用いてエッチングすることもできる。スルーホール
部の被膜をエッチング剤でエッチングする場合、ポリイ
ミドパターンの直下に存在する被膜も次第にエッチング
されるので、スルーホール部の被膜のみをエッチング除
去するのに必要かつ十分な程度にエッチングをとどめる
のが望ましい。硫酸水溶液を使用する場合の処理条件と
しては、例えば濃度0.5〜3体積%の硫酸水溶液を用
い1〜3分の範囲で処理するのがよい。
【0039】
【実施例】
実施例1 シリコンウエハー上に、スパッタリングにより3.0μ
mの銅層を形成させた後、フォトエッチングにより、所
望の銅配線パターンを得た。次にアミノ基を有するケイ
素アルコキシド化合物の塗布液“AP−420”(東レ
製)を、銅配線パターンが形成されたシリコーンウエハ
ー上に、スピナーにより塗布し、アミノ基を有するケイ
素アルコキシド化合物の被膜を形成した。その後20℃
で1分間乾燥を行った。膜厚は約0.01μmであっ
た。
【0040】つぎにアミノ基を有するケイ素アルコキシ
ド化合物の被膜上に、アミノ基を有しないケイ素アルコ
キシド化合物の塗布液“アトロン”NSi−500(日
曹化成製)を、スピナにより塗布し、アミノ基を有しな
いケイ素アルコキシド化合物被膜を形成した。その後1
00℃で2分間乾燥を行った。膜厚は0.2μmであっ
た。
【0041】一方、4,4´−ジアミノジフェニルエー
テル20.0gを200ccのN−メチル−2−ピロリ
ドンに溶解し、室温(約18℃)で撹拌しながら、3,
3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物32.2gを粉体で仕込み、室温で1時間撹拌し、
更に55℃で2時間撹拌を続けた。この溶液に、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート31.4gおよびミヒラ
ーズ・ケトン0.94gを85gのN−メチル−2−ピ
ロリドンに溶解した溶液を添加、混合することにより、
感光性ポリイミド前駆体の溶液を得た。
【0042】得られた感光性ポリイミド前駆体の溶液
を、スピナーにより被膜が形成されたシリコンウエハー
上に塗布した。80℃で1時間乾燥を行った後、露光量
300mJ/cm2 で露光し、N−メチル−2−ピロリ
ドン、キシレンおよび水の7:3:1の混合液で現像を
行った後、イソプロピルアルコールでリンスしポリイミ
ド前駆体のパターンを形成した。このときスルーホール
部に現像残膜の形成は無かった。
【0043】その後、窒素雰囲気(混入酸素濃度約10
00ppm)で120℃で1時間キュアし、さらに、4
00℃まで5℃/minで昇温し1時間400℃に保っ
た。このようにして得られたポリイミドパターンの膜厚
(パターン直下の被膜を含む)は10μmであった。つ
いで得られたポリイミドパターンを25℃で2体積%の
硫酸水溶液で2分間処理したところ、スルーホール部の
被膜が完全に除去された。このとき、ポリイミドパター
ンの膜厚(パターン直下の被膜を含む)は変化なかっ
た。また、スルーホール部の表面の電気伝導性を調べた
ところ、導通は良好であった。
【0044】さらに、ポリイミド下の銅配線の酸化を調
べるため、ポリイミドをナイフで取り除き、銅配線を露
出させ光学顕微鏡により表面観察したが、酸化銅形成の
際に観察される干渉色は見られず、純粋な銅の光沢を呈
しており、その表面の電気伝導性を調べたところ導通良
好であった。また耐湿接着性を調べたところ、2気圧、
120℃、湿度100%のもとで240時間後において
も良好であった。
【0045】比較例1 シリコーンウエハー上に、実施例1と全く同様に銅配線
パターンを得た後、実施例1で用いたのと同じ感光性ポ
リイミド前駆体の溶液をスピナにより塗布し、実施例1
と同条件で乾燥、露光、現像、リンスを行いポリイミド
前駆体パターンを形成した。このときスルーホール部に
現像残膜の形成がみられた。
【0046】その後、120℃で1時間キュアし、さら
に、400℃まで5℃/minで昇温し1時間400℃
に保った。このようにして得られたポリイミドパターン
の膜厚は10μmであった。次に、実施例1と同様にス
ルーホール部の被膜を除去したところ、スルーホール部
に現像残膜の形成がみられ、その膜厚は約0.5μmで
あった。また、スルーホール部の表面の電気伝導性を調
べたところ導通不良であった。
【0047】さらに、ポリイミド下の銅配線の酸化を調
べるため、ポリイミドをナイフで取り除き、銅配線を露
出させ光学顕微鏡により表面観察した。その結果、酸化
銅形成による干渉色が見られ、赤色を呈しており、その
表面の電気伝導性を調べたところ導通不良であった。ま
た、耐湿接着性を調べたところ、2気圧、120℃、湿
度100%のもとで240時間後においても良好であっ
た。
【0048】比較例2 シリコーンウエハー上に、実施例1と全く同様に銅配線
パターンを得た後、実施例1で用いたのと同じアミノ基
を有するケイ素アルコキシド化合物の塗布液を、実施例
1と同条件で銅配線パターン上に塗布、乾燥した。つぎ
に実施例1で用いたのと同じ感光性ポリイミド前駆体の
溶液をスピナにより塗布し、実施例1と同条件で乾燥、
露光、現像、リンスを行いポリイミド前駆体パターンを
形成した。このときスルーホール部に現像残膜の形成は
無かった。
【0049】その後、120℃で1時間キュアし、さら
に400℃まで5℃/minで昇温し1時間400℃に
保った。このようにして得られたポリイミドパターンの
膜厚は10μmであった。つぎに実施例1と同様にスル
ーホール部の被膜を除去した後、スルーホール部の表面
の電気伝導性を調べたところ、導通は良好であった。し
かしながら、銅配線を露出させ光学顕微鏡により表面観
察したところ、酸化銅形成による干渉色が見られ、赤色
を呈しており、その表面の電気伝導性を調べたところ導
通不良であった。また、耐湿接着性を調べたところ、2
気圧、120℃、湿度100%のもとで240時間後に
おいても良好であった。
【0050】比較例3 シリコーンウエハー上に、実施例1と全く同様に銅配線
パターンを得た後、実施例1で用いたのと同じアミノ基
を有しないケイ素アルコキシド化合物塗布液を、実施例
1と同条件で銅配線パターン上に塗布、乾燥した。つぎ
に実施例1で用いたのと同じ感光性ポリイミド前駆体の
溶液をスピナーにより塗布し、実施例1と同条件で乾
燥、露光、現像、リンスを行いポリイミド前駆体パター
ンを形成した。このときスルーホール部に現像残膜の形
成は無かった。
【0051】その後、120℃で1時間キュアし、さら
に、400℃まで5℃/minで昇温し1時間400℃
に保った。このようにして得られたポリイミドパターン
の膜厚は10μmであった。つぎに実施例1と同様に、
スルーホール部の被膜を除去した後、スルーホール部の
表面の電気伝導性を調べたところ、導通は良好であっ
た。
【0052】さらに、銅配線を露出させ光学顕微鏡によ
り表面観察したが、酸化銅形成の際に観察される干渉色
は見られず、純粋な銅の光沢を呈しており、その表面の
電気電導性を調べたところ導通良好であった。しかしな
がら、2気圧、120℃、湿度100%のもとで耐湿接
着性を調べたところ、50時間後ポリイミドパターンの
銅配線からの浮きが観察された。
【0053】実施例2 実施例1においてスパッタリングにより銅層を形成させ
る代わりに、真空蒸着により0.2μmの銅層を形成さ
せ、さらに電解鍍金により2.8μmの銅層を形成させ
たこと以外は、全く実施例1と同様にポリイミドパター
ンを得た。このときスルーホール部に現像残膜はなかっ
た。このようにして得られたポリイミドパターンの膜厚
(パターン直下の被膜を含む)は10μmであった。つ
いで得られたポリイミドパターンを25℃で2体積%の
硫酸水溶液で2分間処理したところ、スルーホール部の
被膜が完全に除去された。このとき、ポリイミドパター
ンの膜厚(パターン直下の被膜を含む)は変化なかっ
た。また、スルーホール部の表面の電気伝導性を調べた
ところ、導通は良好であった。
【0054】ポリイミドをナイフで取り除き、銅配線を
露出させ光学顕微鏡により表面観察したが、酸化銅形成
の際に観察される干渉色は見られず、純粋な銅の光沢を
呈していた。またその表面の電気伝導性を調べたところ
導通良好であった。また、耐湿接着性を調べたところ、
2気圧、120℃、湿度100%のもとで240時間後
においても良好であった。
【0055】比較例4 比較例1においてスパッタリングにより銅層を形成させ
る代わりに、真空蒸着により0.2μmの銅層を形成さ
せ、さらに電解鍍金により2.8μmの銅層を形成させ
たこと以外は、全く比較例1と同様にポリイミドパター
ンを得た。このようにして得られたポリイミドパターン
の膜厚は10μmであった。またスルーホール部に現像
残膜の形成がみられ、その膜厚は約0.5μmであっ
た。またスルーホール部の表面の電気伝導性を調べたと
ころ導通不良であった。
【0056】さらに、ポリイミド下の銅配線の酸化を調
べるため、ポリイミドをナイフで取り除き、銅配線を露
出させ光学顕微鏡により表面観察した。その結果、酸化
銅形成による干渉色が見られ、赤色を呈しており、その
表面の電気伝導性を調べたところ導通不良であった。ま
た、耐湿接着性を調べたところ、2気圧、120℃、湿
度100%のもとで240時間後においても良好であっ
た。
【0057】以上の結果を表1にまとめた。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、銅配線上にポリイミド
パターンを形成する場合に、現像残膜の無いポリイミド
パターンを確実に形成でき、スルーホールにおける電気
的接続の導通不良の問題を解決し、しかも熱処理中に銅
配線は酸化されず、かつポリイミドと銅配線との耐湿接
着性に優れたポリイミドパターンを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/312 B 7352−4M H05K 3/28 D 7511−4E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性ポリイミド前駆体を用い、銅配線上
    にポリイミドパターンを形成する方法において、 A.銅配線上に、アミノ基を有するケイ素アルコキシド
    化合物の被膜を形成する工程、 B.該アミノ基を有するケイ素アルコキシド化合物の被
    膜上に、アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物
    の被膜を形成する工程、 C.該アミノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物の
    被膜上に、感光性ポリイミド前駆体被膜を形成する工
    程、 D.該感光性ポリイミド前駆体被膜を選択的に露光した
    後、現像してパターンを形成する工程、 E.該感光性ポリイミド前駆体のパターンを加熱するこ
    とにより、ポリイミドパターンに変換する工程、 F.該ポリイミドパターンのスルーホール部の、アミノ
    基を有するケイ素アルコキシド化合物の被膜およびアミ
    ノ基を有しないケイ素アルコキシド化合物の被膜を除去
    する工程、 の各工程を含むことを特徴とするポリイミドパターンの
    形成方法。
  2. 【請求項2】感光性ポリイミド前駆体が、ポリアミド酸
    型感光性ポリイミド前駆体であることを特徴とする請求
    項1記載のポリイミドパターンの形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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