JPH06240620A - 耐候性吸音材 - Google Patents

耐候性吸音材

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JPH06240620A
JPH06240620A JP5316493A JP5316493A JPH06240620A JP H06240620 A JPH06240620 A JP H06240620A JP 5316493 A JP5316493 A JP 5316493A JP 5316493 A JP5316493 A JP 5316493A JP H06240620 A JPH06240620 A JP H06240620A
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JP
Japan
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organic binder
silane coupling
coupling agent
absorbing material
inorganic particles
Prior art date
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Pending
Application number
JP5316493A
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English (en)
Inventor
Kazuo Kubota
和雄 久保田
Mitsuo Yamamoto
光雄 山本
Kazuhiro Kudo
和広 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichias Corp
Original Assignee
Nichias Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 遮光性無機顔料およびシランカップリング剤
を含有する有機結合剤により耐水性無機質粒子を結合し
て多孔質成形体としたものからなる吸音材。 【効果】 シランカップリング剤により有機結合剤と無
機質材料との間に形成された化学結合と遮光性無機顔料
の紫外線遮断作用によって優れた耐候性がもたらされ、
屋外の苛酷な条件で使用しても長期間にわたり初期の物
性と吸音性能を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋外で長期間使用可能
な耐候性吸音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道軌道や高速道路等に沿って構築され
る防音壁等に使われる吸音材は、常に太陽光線や風雨に
さらされる一方、簡単には交換できないのが普通である
から、実験室で測定される吸音特性が良いだけでは不十
分であって、種々の自然環境における吸音性能の安定性
や長期使用を可能にする高度の耐久性が必要とされる。
しかしながら、屋外使用のための吸音材として従来提供
されてきた多くの吸音材は耐久性の点でいずれも改良の
余地あるものであった。たとえば、ロックウール、ガラ
ス繊維等の無機質繊維をフェノール樹脂等で結合し成形
した吸音材は、軽量で吸音性能には優れているが、水を
吸収しやすく、且つ吸収した水が抜けにくいので、雨水
等で濡れた場合の吸音性低下が著しく、回復も遅い。ま
た、繊維質のため剛性と強度が低いから、その形状をみ
ずから保持することができない場合が多く、使用条件が
限られたり保護ケースに入れて使用するなどの対策が必
要である。セメント質発泡体からなる吸音材は、耐凍結
融解性が悪く、耐久性に乏しいほか、強度も不十分なこ
とが多い。
【0003】無機質粒子を主材としこれを有機結合剤で
結合した多孔質成形体からなる吸音材(たとえば特公昭
52−37687号公報,特公昭61−17783号公
報等に記載のもの)は、強度、耐水性、耐凍結融解性に
優れるが、紫外線による有機結合剤の劣化が早いため、
耐候性が不十分である。また、珪砂や陶磁器粉砕物など
の無機質粒子をフリット等のガラス系結合剤で結合し焼
成した多孔質成形体からなる吸音材は、強度が高く耐候
性にも優れるが、焼成工程のコストが高いためきわめて
高価である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の吸音材が上述のようにいずれも一長一短あるものであ
ったことに鑑み、いかなる自然環境においてもすぐれた
吸音性能を長期にわたり発揮し得る高性能吸音材を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明により提供された
耐候性吸音材は、遮光性無機顔料およびシランカップリ
ング剤を含有する有機結合剤により結合された耐水性無
機質粒子の多孔質成形体からなるものである。
【0006】一般に、有機結合剤を使用した吸音材は強
度、耐水性および水抜けの点で優れているものの耐候性
が悪い。しかしながら、上記本発明の吸音材においては
有機結合剤に添加されたシランカップリング剤のアルコ
キシ基が加水分解して生じたシラノールが無機質粒子表
面のシリカ、金属酸化物、セラミックス等と反応して化
学結合を生じ、一方、シランカップリング剤中のエポキ
シ基、アミノ基、メタクリル基等は有機結合剤中の官能
基と反応して結合を生じ、それにより無機質材料と有機
結合剤との間にシランカップリング剤による橋架け構造
が形成されるので結合が強固であり、且つ遮光性無機顔
料が紫外線の大部分を遮蔽して有機結合剤の劣化を遅ら
せるため、長期間にわたって初期物性を保持することが
できる。
【0007】次に本発明の吸音材の製造法について説明
する。主原料の無機質粒子としては、パーライト、珪石
粉砕物、珪砂、石灰石粉砕物、砂利、鉱物繊維製造時に
発生する粒状物(ショット)、陶磁器粉砕物、ガラスの
破砕物等、耐水性ある硬質の粒子であって平均粒径が約
0.5〜3mmのものが適当である。これ以上粒径が小さ
い粒子を用いると、きわめて微細な気孔を有する成形体
しか得られず、吸音特性の観点から好ましくないばかり
か、保水性が大で雨水を浴びたあと長時間吸音性能の低
下を示すものとなる。
【0008】有機結合剤としては、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、キシレン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂等の、反応性樹脂もしくは熱硬化性樹脂を用いること
ができる。
【0009】シランカップリング剤としては、一般式R
(SiOR′)3 (式中、Rは有機質結合剤の官能基と反
応して化学結合を生じる有機基、たとえばエポキシ基、
アミノ基、メタクリル基、ビニル基、メルカプト基等を
表し、R′はメチル基、エチル基等の低級アルキル基を
表す。)で示されるシラン化合物を使うことができる。
エポキシ樹脂やフェノール樹脂からなる一般的な有機結
合剤を用いる場合に好ましいシランカップリング剤の具
体例としては、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ-グリシドキシプロピルメチルエトキシシラ
ン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピル
トリメトキシシラン等、有機基Rとしてエポキシ基また
はアミノ基を有するものがある。
【0010】遮光性無機質顔料としては、ベンガラ、酸
化チタン、酸化クロム等、少量添加で高度の遮光性を発
揮し、用いる有機結合剤に対して有害な作用を及ぼさ
ず、且つそれ自身の耐候性も良いものを用いる。各原料
の好ましい配合比率は、無機質粒子100重量部を基準
にして有機結合剤が2〜10重量部、シランカップリン
グ剤が0.02〜0.2重量部、無機質顔料が0.05〜
3重量部である。
【0011】成形は、まずシランカップリング剤と無機
質顔料を添加した有機結合剤を用意し、それを無機質粒
子と共に撹拌混合して粒子表面に均一に付着させる。そ
の後、結合剤が付着した無機質粒子を成形用型に充填
し、用いた結合剤の性質に応じた硬化条件を保つことに
より結合剤を硬化させる。なお、結合剤配合比率や無機
質粒子を型に充填するときの圧縮の程度により成形体の
気孔率が変わるので、吸音特性の観点から好ましい気孔
率すなわち約30〜50%の気孔率の成形体が得られる
ように、成形条件を選定する。
【0012】結合剤が硬化したあと成形体を型から取出
せば、本発明の吸音材が得られる。本発明の吸音材は、
その優れた耐候性を生かして鉄道路盤に敷く吸音材、鉄
道や道路の吸音・防音壁、吸音性の舗道、その他屋外の
吸音が必要な場所等に使用することができるが、機械
室、ボイラー室など騒音が激しい室内の吸音や、ホー
ル、劇場等における音響特性調整など、それほど耐候性
を必要としない用途においても使用可能であることは言
うまでもない。
【0013】
【実施例】表1に示した配合比の原料を、成形条件はほ
ぼ同一にして、多孔質成形体が得られるように成形し、
吸音材を製造した。なお、表中の数値は無機質粒子10
0重量部当りの量(重量部)である。用いた結合剤はエ
ポキシ樹脂であり、表1に略号で示した無機質粒子およ
びシランカップリング剤の種類は下記のとおりである。 A:ケイ石粉砕物(平均粒径1.8mm) B:パーライト(平均粒径0.8mm) C:ケイ石粉砕物(平均粒径1.5mm) a:γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン b:N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメト
キシシラン
【0014】
【表1】
【0015】なお、製品の嵩密度は、無機質粒子がケイ
石粉砕物またはケイ石粉砕物の場合1.3〜1.7g/c
m3、パーライトの場合0.4〜0.8g/cm3であった。得
られた吸音材について、曲げ強さ(常態およびサンシャ
インウェザーメーター2000時間照射後)の測定およびサ
ンシャインウェザーメーター2000時間照射後の外観観察
を行なった。その結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】表2から明らかなように、シランカップリ
ング剤または(および)無機顔料を使用しなかった比較
例品と比べると本発明実施例品は耐候性が顕著に優れた
ものであった。各例吸音材は、原料無機質粒子の粒径に
主として依存する特徴的な吸音特性を示した。代表的な
製品の吸音特性を表3に示す。なお、吸音率の測定はJ
ISA1405「管内法による建築材料の垂直入射吸音率測
定方法」に従って行なった。測定条件は、試料サイズが
100mm×20mm、背後空気層が20mmであった。
【0018】
【表3】 垂直入射吸音率(%) 周波数(Hz) 実施例1 実施例13 実施例17 250 23.0 46.0 33.0 315 26.0 54.0 38.0 400 34.0 55.0 51.5 500 42.0 62.0 70.0 630 65.5 72.0 83.5 800 93.0 71.0 82.5 1000 99.0 70.0 74.0 1250 83.0 62.0 61.0 1600 58.0 59.0 51.0 2000 45.0 56.0 48.0
【0019】
【発明の効果】上述のように、遮光性無機顔料およびシ
ランカップリング剤を含有する有機結合剤により結合さ
れた耐水性無機質粒子の多孔質成形体からなる本発明の
吸音材は、シランカップリング剤により有機結合剤と無
機質材料との間に形成された橋架け結合と遮光性無機顔
料の紫外線遮断作用に基づく優れた耐候性を示すもので
あり、屋外の苛酷な条件で使用しても長期間にわたり初
期の物性と吸音性能を維持することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光性無機顔料およびシランカップリン
    グ剤を含有する有機結合剤により結合された耐水性無機
    質粒子の多孔質成形体からなる耐候性吸音材。
JP5316493A 1993-02-19 1993-02-19 耐候性吸音材 Pending JPH06240620A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010018660A1 (ja) * 2008-08-12 2010-02-18 フクビ化学工業株式会社 遮熱透湿防水シート
JP2014125735A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Railway Technical Research Institute 防音装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010018660A1 (ja) * 2008-08-12 2010-02-18 フクビ化学工業株式会社 遮熱透湿防水シート
JP2010043450A (ja) * 2008-08-12 2010-02-25 Fukuvi Chem Ind Co Ltd 遮熱透湿防水シート
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