JPH06232609A - インピーダンス変換素子 - Google Patents
インピーダンス変換素子Info
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- JPH06232609A JPH06232609A JP5013909A JP1390993A JPH06232609A JP H06232609 A JPH06232609 A JP H06232609A JP 5013909 A JP5013909 A JP 5013909A JP 1390993 A JP1390993 A JP 1390993A JP H06232609 A JPH06232609 A JP H06232609A
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Abstract
インピーダンスが変化しない小型インピーダンス変換素
子を提供すること 【構成】 インピーダンス変換素子1は、高誘電率の誘
電体板2と、誘電体板2の一面に形成されたマイクロス
トリップライン3と、誘電体板2の前記一面に、マイク
ロストリップライン3を挟持するように設けられた高透
磁率の磁性体板4とを具備する。
Description
話等の無線受信機の高周波電力増幅器、電圧制御発振器
等の高周波回路に用いられるチョークコイル、整合用ス
トリップライン等のインピーダンス変換素子に関する。
ス電話等の小型無線通信機の普及に伴い、これらに使用
される高周波回路の小型化、高性能化が研究課題として
登場し、高周波電力増幅器や電圧制御発振器等の回路の
小型化、高品質化に関する研究が旺盛に進められてき
た。特に、それらの回路の中で、大きな面積を占めるス
トリップラインのような、分布定数的にインピーダンス
を変換する素子の改善が一つの解決すべき課題になって
いる。
子が開発されてきた。その例を図4及び図5に示す。図
4は従来のインピーダンス変換素子の一例を概略的に示
す図である。図のインピーダンス変換素子10において
は、低誘電率のセラミックス板11の上面に薄膜により
細線12が形成され、細線12の両端は、セラミックス
板11の対向する辺に面実装部品として形成されている
面実装用電極13と接続される。
た従来のインピーダンス変換素子の他の例の一部を示す
図である。このインピーダンス変換素子20において
は、高周波電力増幅器や電圧制御発振器等の高周波回路
を構成する低誘電率セラミックス板21上に、実装用電
極や部品間配線と共に、厚膜でマイクロストリップライ
ン22が形成されている。マイクロストリップライン2
2の適所には、高周波電力増幅器や電圧制御発振器等の
面実装部品23を実装するための実装ランド24が形成
される。
ーダンス変換素子10には、以下のような課題があっ
た。即ち、このインピーダンス変換素子を高周波回路を
構成する基板に実装した場合、セラミックス板11の細
線12が形成されていない面はセラミックスが剥き出し
になっているので、インピーダンス変換素子10が実装
される基板の状態により(例えば、接地電極があるか否
か、信号ラインが配設されているか否かにより)、イン
ピーダンス変換素子10の特性インピーダンスが変化し
てしまう。また、セラミックス板11の誘電率が小さい
ため、波長短縮率が小さいうえ分布定数管理ができず、
その結果、長い配線が必要になり、インピーダンス変換
素子10が大型化してしまう。そのうえ、セラミックス
板11の上に細線12を配した故に、インピーダンス変
換素子10は分布定数型と集中定数型との中間の特性を
持つことになり、つまり、巻線型のコイルのように特性
インピーダンスが高くはなく、分布定数ストリップライ
ンのように波長に対して線路長を確保することができな
いことから、実質的な位相変化を起こさずに所望のイン
ピーダンスに変換することは不可能である。また、細線
12が薄膜で形成されているので、インピーダンス変換
素子10の直流抵抗は大きい。
は、細線の配設が不可能であり、また、浮遊容量を抑え
るために基板の誘電率を小さくしなければならないので
マイクロストリップライン22が大きな面積を占めると
いう課題があった。また、マイクロストリップライン2
2はセラミックス板21の誘電率を考慮して分布定数設
計されるので、1つの用途に設計されたインピーダンス
変換素子20を他の周波数帯に用いることができず、周
波数帯毎にインピーダンス変換素子を作成しなければな
らないことになる結果、多品種少量生産といったニーズ
に対してコストアップとなるという課題もあった。
もので、大きい特性インピーダンスを持ち、この特性イ
ンピーダンスが変化しない小型インピーダンス変換素子
を提供することを目的とする。
めに、この発明に係るインピーダンス変換素子は、高誘
電率の誘電体板と、前記誘電体板の一面に形成されたマ
イクロストリップラインと、前記誘電体板の前記一面
に、前記マイクロストリップラインを挟持するように設
けられた高透磁率の磁性体板と、を具備することを特徴
とする。
ス変換素子は、その対向する面にそれぞれ形成され、前
記マイクロストリップラインの両端と接続された実装用
電極と、前記実装用電極間に、該実装用電極と電気的に
接続されないように形成された接地用電極とを備えてい
る。
で、インピーダンス変換素子が小型化され、マイクロス
トリップラインを分布定数管理することを可能にする。
また、磁性体板の透磁率を任意に選択することにより、
誘電体板の誘電率による特性インピーダンスの低下が防
止される。
素子の一実施例を示す図で、1aはその外観を示す斜視
図、1bはその一部を切り欠いた斜視図である。インピ
ーダンス変換素子1は、高誘電率のセラミックス板2の
上に厚膜又は薄膜でマイクロストリップライン3を形成
し、、その上を覆うように高透磁率のフェライト板4を
積層したものである。
セラミックス板2とフェライト板4とを一体化したユニ
ットの対向する面及びその周囲の縁部を覆うように、面
実装用電極5が形成され、マイクロストリップライン3
の両端は面実装用電極5に電気的に接続される。両側の
面実装用電極5に挟まれた部分は、これら面実装用電極
5とは電気的に接触しないように形成された接地用電極
6により被覆されている。
程を説明する。(1)セラミックス板2上にAgのマイ
クロストリップライン3を厚膜又は薄膜で形成し焼成す
る。(2)マイクロストリップライン3上にガラスペー
ストを薄く印刷する。(3)印刷されたガラスペースト
の上に、セラミックス板2と同じ面積のフェライト板4
を積層し、ガラスの熔融点よりも高くAgの熔融点より
も低い温度で焼成し、一体化する。(4)一体化された
セラミックス板2とフェライト板4の全周に、且つ、マ
イクロストリップライン3の両端と接続されるように、
Ag又はAg−Pdペーストをディップ形成し、焼成す
る。(5)最後に、ダイシングマシンにより、面実装用
電極5と接地用電極6とになる部分を残して上記ペース
トを削除する。
変換素子1は、高誘電率のセラミックス板2を使用して
いるために波長短縮率が大きいので分布定数管理が可能
であり且つ小型化できるうえ、高透磁率のフェライト板
4により特性インピーダンスの低下を阻止することがで
きる。また、インピーダンス変換素子1の周囲に接地用
電極6を形成したので、実装される基板側の状態に拘わ
らず、安定した特性を得ることができるので、広範な用
途に利用することができる。
ができる理由は、以下のように数式的に説明される。図
1のインピーダンス変換素子1の静電容量及びインダク
タンスを同軸近似により求めると、静電容量C及びイン
ダクタンスLは以下のように表される:
aは同軸の中心導体の半径、bは中心導体の中央から接
地面までの距離であり、εはセラミックス板2の誘電
率、μはフェライト板4の透磁率である。
特性インピーダンスZは
意に選択することにより、セラミックス板2の誘電率に
よる特性インピーダンスの低下を阻止することができ
る。
図1のインピーダンス変換素子1を用いてエミッタ接地
方式バッファアンプ回路を構成したときの回路を概略的
に示している。図2において、端子Sからトランジスタ
TR のベースに入力信号がカップリングコンデンサCB
を介して供給される。トランジスタTR のエミッタは並
列接続のエミッタ抵抗RE 及びエミッタバイパスコンデ
ンサCE を介して接地され、トランジスタTR のコレク
タはチョークコイルZL としてのインピーダンス変換素
子1を介して電源Vに接続され、出力信号はカップリン
グコンデンサCO を介して端子Oに取り出される。な
お、CV は電源接地用のコンデンサである。
タ側からみたインピーダンスを示すスミスチャートであ
る。電源接地用コンデンサCV により、電源側のインピ
ーダンスは低インピーダンス点Aになっている。一方、
チョークコイルZL を電源VとトランジスタTR のコレ
クタとの間に挿入したことにより、高インピーダンス点
Bに変換されることがわかる。このとき、チョークコイ
ルZL の特性インピーダンスが大きいので、高インピー
ダンス点Bはスミスチャートの中央に近づくことはな
く、高インピーダンスを維持することがわかる。また、
周波数変化に対しても、位相変化量が少なく高インピー
ダンスを維持する。
された素子とすることができ、例えば、図2のチョーク
コイルZL と接地用コンデンサCV とを内蔵させるよう
にしてもよい。
に、インピーダンス変換素子1においては、マイクロス
トリップライン3のパターン、セラミックス板2の誘電
率又はフェライト板4の透磁率を変更することにより、
種々の周波数に対応した位相変化量や特性インピーダン
スを持つインピーダンス変換素子を製造することができ
る。したがって、従来、セラミックス板にマイクロスト
リップラインでインピーダンス変換素子を形成した場合
には、周波数帯が変わればインピーダンス変換素子を変
更する必要があったのに対し、図1の実施例において
は、それぞれ特性の異なるインピーダンス変換素子群を
予め用意しておくことにより、用途に応じてインピーダ
ンス変換素子を交換すれば足り、多品種少量生産に対応
することが容易になるばかりでなく、高周波回路等の種
々の回路の設計開発期間を短縮することが可能になる。
また、インピーダンス変換素子の中央部は接地用電極に
より被覆されているため、それが実装される基板の状態
により特性インピーダンスが変わることがなく、広範な
用途に利用することができる。
細に説明したところから明らかなように、この発明は、
高誘電率の誘電体板と高透磁率の磁性体板とでマイクロ
ストリップラインを挟持するようにした構成を有するの
で、インピーダンス変換素子を小型化且つ高インピーダ
ンス化することができるうえ、それぞれ特性の異なるイ
ンピーダンス変換素子群を予め用意しておくことができ
るので、用途に応じたインピーダンス変換素子を使用す
ることが可能になり、多品種少量生産への対応が容易に
なるばかりでなく、高周波回路等の種々の回路の設計開
発期間を短縮することが可能になる。
接地用電極により被覆するならば、それが実装される基
板の状態により特性インピーダンスが変わることがな
く、広範な用途にへの利用が期待される。
施例を示す図で、1aはその外観を示す斜視図、1bは
その一部を切り欠いた斜視図である。
ーダンス変換素子を用いてエミッタ接地方式バッファア
ンプ回路を構成したときの回路を概略的に示す図であ
る。
インピーダンスを示すスミスチャートである。
に示す図である。
ピーダンス変換素子の他の例の一部を示す図である。
ックス板、 3:マイクロストリップライン、 4:高
透磁率のフェライト板、 5:面実装用電極、6:接地
用電極。
Claims (2)
- 【請求項1】 高誘電率の誘電体板と、 前記誘電体板の一面に形成されたマイクロストリップラ
インと、 前記誘電体板の前記一面に、前記マイクロストリップラ
インを挟持するように設けられた高透磁率の磁性体板
と、 を具備することを特徴とするインピーダンス変換素子。 - 【請求項2】 前記インピーダンス変換素子の対向する
面にそれぞれ形成され、前記マイクロストリップライン
の両端と接続された実装用電極と、 前記実装用電極間に、該実装用電極と電気的に接続され
ないように形成された接地用電極と、 を更に具備することを特徴とする請求項1記載のインピ
ーダンス変換素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5013909A JP2900736B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | インピーダンス変換素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06232609A true JPH06232609A (ja) | 1994-08-19 |
JP2900736B2 JP2900736B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
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---|---|---|---|
JP5013909A Expired - Fee Related JP2900736B2 (ja) | 1993-01-29 | 1993-01-29 | インピーダンス変換素子 |
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1993
- 1993-01-29 JP JP5013909A patent/JP2900736B2/ja not_active Expired - Fee Related
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