JPH06231808A - 空気電池および空気電池用密封材 - Google Patents
空気電池および空気電池用密封材Info
- Publication number
- JPH06231808A JPH06231808A JP1837993A JP1837993A JPH06231808A JP H06231808 A JPH06231808 A JP H06231808A JP 1837993 A JP1837993 A JP 1837993A JP 1837993 A JP1837993 A JP 1837993A JP H06231808 A JPH06231808 A JP H06231808A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- sealant
- air battery
- battery
- sealing material
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- Pending
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-
- Y02E60/128—
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ケース底面に設けた凸部に滞留する空気中の
酸素との電気化学的反応に起因する電池容量の低下を防
止する密封材を提供する。 【構成】 基材４と粘着剤５で構成される密封材で、ケ
ース底面の空気取り入れ孔、およびその周囲をカバーす
る粘着剤中に脱酸素剤６を介在させることによりケース
底面に設けた凸部に滞留する空気中の酸素を完全に除去
して電気化学的反応に起因する電池容量の低下を防止す
る。
酸素との電気化学的反応に起因する電池容量の低下を防
止する密封材を提供する。 【構成】 基材４と粘着剤５で構成される密封材で、ケ
ース底面の空気取り入れ孔、およびその周囲をカバーす
る粘着剤中に脱酸素剤６を介在させることによりケース
底面に設けた凸部に滞留する空気中の酸素を完全に除去
して電気化学的反応に起因する電池容量の低下を防止す
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は空気電池、詳しくは空気
取り入れ孔を密封材で閉塞した空気電池の密封材ならび
にこの種の密封材を使用した空気電池に関するものであ
る。
取り入れ孔を密封材で閉塞した空気電池の密封材ならび
にこの種の密封材を使用した空気電池に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】空気電池の正極活物質は、空気中の酸素
である。従って、正極ケ−ス（以下ケ−スと記載）に空
気中の酸素を取り入れるための通気孔を設ける必要があ
る。
である。従って、正極ケ−ス（以下ケ−スと記載）に空
気中の酸素を取り入れるための通気孔を設ける必要があ
る。
【０００３】一般的に空気電池は図１に示す構造を有し
ており、空気中の酸素をケース１に設けた空気取り入れ
のための凸部１ａの内底面に設けた空気取り入れ孔２
（以下、孔と記載）より取り込み、正極活物質としてい
る。そして電池を使用しない状態で保存する場合は、孔
２より電池内の電解液（苛性アルカリ水溶液）が蒸発し
たり、電解液が空気中の炭酸ガスを吸収して炭酸塩を生
成することに起因する電池保存性能の劣化を防止するた
め、孔２をガスバリヤー性の大きい密封材３で閉塞する
必要がある。このため実公平２−１８５２４号公報に記
載のような密封材が使用されている。この密封材は通常
その構成として総厚みが数百〜数十ミクロンで片面に接
着性、非接着性の粘着剤を配したガスバリヤー性に優れ
る合成樹脂フィルム、合成ゴムシート、特殊表面加工を
施した紙、あるいはこれらを複合させたラミネート材が
使用されている。この密封材は電池の使用に際してはケ
ース１の外底面から剥がして孔２を露出させて使用す
る。
ており、空気中の酸素をケース１に設けた空気取り入れ
のための凸部１ａの内底面に設けた空気取り入れ孔２
（以下、孔と記載）より取り込み、正極活物質としてい
る。そして電池を使用しない状態で保存する場合は、孔
２より電池内の電解液（苛性アルカリ水溶液）が蒸発し
たり、電解液が空気中の炭酸ガスを吸収して炭酸塩を生
成することに起因する電池保存性能の劣化を防止するた
め、孔２をガスバリヤー性の大きい密封材３で閉塞する
必要がある。このため実公平２−１８５２４号公報に記
載のような密封材が使用されている。この密封材は通常
その構成として総厚みが数百〜数十ミクロンで片面に接
着性、非接着性の粘着剤を配したガスバリヤー性に優れ
る合成樹脂フィルム、合成ゴムシート、特殊表面加工を
施した紙、あるいはこれらを複合させたラミネート材が
使用されている。この密封材は電池の使用に際してはケ
ース１の外底面から剥がして孔２を露出させて使用す
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように空気
電池の構成として密封材の役割は重要なものである。ま
た、空気電池の起電反応を円滑に行わすには密封材をケ
ース底面から取り除いて酸素を正極触媒に一様に留めな
く供給する必要性がある。特に大電流が必要な場合、ケ
ース底面に設けた凸部は空気拡散に必要な十分量の容積
が必要である。しかしながら、ケース底面に設けた凸部
の容積を十分量確保した場合、この部分に滞留する空気
中の酸素と正極触媒とが電気化学的に反応し、少なから
ず電池の容量が減少する問題点があった。
電池の構成として密封材の役割は重要なものである。ま
た、空気電池の起電反応を円滑に行わすには密封材をケ
ース底面から取り除いて酸素を正極触媒に一様に留めな
く供給する必要性がある。特に大電流が必要な場合、ケ
ース底面に設けた凸部は空気拡散に必要な十分量の容積
が必要である。しかしながら、ケース底面に設けた凸部
の容積を十分量確保した場合、この部分に滞留する空気
中の酸素と正極触媒とが電気化学的に反応し、少なから
ず電池の容量が減少する問題点があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの問題点
を解決する密封材、およびこの密封材を使用した空気電
池を提供するものである。
を解決する密封材、およびこの密封材を使用した空気電
池を提供するものである。
【０００６】つまり、密封材の空気取り入れ孔に接する
部分に脱酸素性をもたせる、具体的にはケースに設けた
密封材は空気取り入れ孔に接する部分に脱酸素剤を配
し、他の面はガスバリヤー性の素材を配したものを使用
する。
部分に脱酸素性をもたせる、具体的にはケースに設けた
密封材は空気取り入れ孔に接する部分に脱酸素剤を配
し、他の面はガスバリヤー性の素材を配したものを使用
する。
【０００７】
【作用】この構成によれば、ケース底面に設けた凸部に
滞留する空気中の酸素を密封材中の脱酸素剤が吸収除去
するため正極触媒と凸部に滞留する空気中の酸素が電気
化学的に反応し、電池の容量が減少することを防止し、
電気容量の優れる空気電池を提供できる。
滞留する空気中の酸素を密封材中の脱酸素剤が吸収除去
するため正極触媒と凸部に滞留する空気中の酸素が電気
化学的に反応し、電池の容量が減少することを防止し、
電気容量の優れる空気電池を提供できる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図とともに説明す
る。
る。
【０００９】図１は本実施例に係る密封材を使用した空
気電池で、１は正極ケースで、その底面には空気取り入
れのための空気拡散用の凸部１ａ、空気拡散用の凸部１
ａの底面には空気取り入れ孔２を設けている。３は本発
明の密封材で基材４と粘着剤５で構成され、粘着剤中、
詳細にはケース底面の空気取り入れ孔、およびその周囲
をカバーする粘着剤中に脱酸素剤６を介在させている。
脱酸素剤６は粉末状の場合はそのままの状態で、液状の
場合はマイクロカプセルに封入、あるいは粉末状、繊維
状等の吸着材に含浸させて使用すればよい。７は二酸化
マンガン等の酸素還元能を有する正極触媒層である。８
は負極亜鉛、９はポリオレフィン微孔性フィルムからな
るセパレーター、１０は気体は通すが液体は通さないテ
フロン膜、１１は拡散紙でパルプ繊維からなる。１２は
封口パッキングで絶縁性、気密性に優れるナイロン１１
などのポリアミド樹脂からなる。１３は負極ケースで例
えば鉄にニッケル鍍金した金属材料で構成されている。
気電池で、１は正極ケースで、その底面には空気取り入
れのための空気拡散用の凸部１ａ、空気拡散用の凸部１
ａの底面には空気取り入れ孔２を設けている。３は本発
明の密封材で基材４と粘着剤５で構成され、粘着剤中、
詳細にはケース底面の空気取り入れ孔、およびその周囲
をカバーする粘着剤中に脱酸素剤６を介在させている。
脱酸素剤６は粉末状の場合はそのままの状態で、液状の
場合はマイクロカプセルに封入、あるいは粉末状、繊維
状等の吸着材に含浸させて使用すればよい。７は二酸化
マンガン等の酸素還元能を有する正極触媒層である。８
は負極亜鉛、９はポリオレフィン微孔性フィルムからな
るセパレーター、１０は気体は通すが液体は通さないテ
フロン膜、１１は拡散紙でパルプ繊維からなる。１２は
封口パッキングで絶縁性、気密性に優れるナイロン１１
などのポリアミド樹脂からなる。１３は負極ケースで例
えば鉄にニッケル鍍金した金属材料で構成されている。
【００１０】次に図２に示す密封材３の構成について述
べる、密封材３は前述したように基材４と粘着剤５で構
成され通常、基材４としては厚みが２０〜１００ミクロ
ンのポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニリデン等のガスバリヤー性に優れる合成樹脂
フィルムを単独、あるいは紙材、繊維材、ゴム材等との
ラミネート材が使用されるのが一般的である。粘着剤５
としては通常その厚みが５〜２０ミクロンのポリアクリ
ル酸エステル、塩素化ポリエチレン、ＳＢＲ（スチレン
ーブタジェンゴム）、ポリイソブチレン等の接着性粘着
組成物である。
べる、密封材３は前述したように基材４と粘着剤５で構
成され通常、基材４としては厚みが２０〜１００ミクロ
ンのポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニリデン等のガスバリヤー性に優れる合成樹脂
フィルムを単独、あるいは紙材、繊維材、ゴム材等との
ラミネート材が使用されるのが一般的である。粘着剤５
としては通常その厚みが５〜２０ミクロンのポリアクリ
ル酸エステル、塩素化ポリエチレン、ＳＢＲ（スチレン
ーブタジェンゴム）、ポリイソブチレン等の接着性粘着
組成物である。
【００１１】本発明は密封材３の基材としては厚みが３
５ミクロンのポリエステルフィルムを使用し、粘着剤と
しては厚みが２０ミクロンのポリアクリル酸エステルを
使用し脱酸素剤６としてロンガリットを粘着剤の所定の
部分に介在させた。このように構成した密封材を使用し
て直径１６．０mm，高さ６．２mm，電気容量１１００ｍ
Ａｈのボタン形空気電池ＰＲ１６６２を構成し電池をそ
れぞれ５０個、電流値５ｍＡで定電流放電したときの電
気容量を比較した、その結果を表１に示す。
５ミクロンのポリエステルフィルムを使用し、粘着剤と
しては厚みが２０ミクロンのポリアクリル酸エステルを
使用し脱酸素剤６としてロンガリットを粘着剤の所定の
部分に介在させた。このように構成した密封材を使用し
て直径１６．０mm，高さ６．２mm，電気容量１１００ｍ
Ａｈのボタン形空気電池ＰＲ１６６２を構成し電池をそ
れぞれ５０個、電流値５ｍＡで定電流放電したときの電
気容量を比較した、その結果を表１に示す。
【００１２】
【表１】
【００１３】また脱酸素剤としてロンガリットを粘着剤
の所定の部分に介在させたものを使用したが他に亜ニチ
オン酸塩、第一鉄塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾ
ルシン、ピロガロール、没食子酸、アスコルビン酸、お
よび／又はその塩、ソルボース、グルコース、リグニ
ン、ジブチルヒドロキシトルエン、またはブチルヒドロ
キシアニソールであれば本実験と同様の効果があること
が実験結果より判明している。
の所定の部分に介在させたものを使用したが他に亜ニチ
オン酸塩、第一鉄塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾ
ルシン、ピロガロール、没食子酸、アスコルビン酸、お
よび／又はその塩、ソルボース、グルコース、リグニ
ン、ジブチルヒドロキシトルエン、またはブチルヒドロ
キシアニソールであれば本実験と同様の効果があること
が実験結果より判明している。
【００１４】
【発明の効果】以上、表１から明らかなように本発明密
封材を使用したものはケース底面に設けた凸部に滞留す
る空気中の酸素を密封材中の脱酸素剤が吸収除去するた
め正極触媒と凸部に滞留する空気中の酸素が電気化学的
に反応し、電池の容量が減少することを防止できる。ま
た密封材の脱酸素剤は外部に露出する外表面部がガスバ
リヤー性の素材で構成されているので、ケース凸部中の
酸素のみを吸収するため極めて効率的に脱酸素効果が発
揮できるものである。
封材を使用したものはケース底面に設けた凸部に滞留す
る空気中の酸素を密封材中の脱酸素剤が吸収除去するた
め正極触媒と凸部に滞留する空気中の酸素が電気化学的
に反応し、電池の容量が減少することを防止できる。ま
た密封材の脱酸素剤は外部に露出する外表面部がガスバ
リヤー性の素材で構成されているので、ケース凸部中の
酸素のみを吸収するため極めて効率的に脱酸素効果が発
揮できるものである。
【図１】本発明の空気電池の構成を示す断面図
【図２】本発明の密封材の断面図
１ 正極ケ−ス １ａ 凸部 ２ 空気取り入れ孔 ３ 密封材 ４ 基材 ５ 粘着剤 ６ 脱酸素剤 ７ 正極触媒層 ８ 負極亜鉛 ９ セパレーター １０ テフロン膜 １１ 拡散紙 １２ 封口パッキング １３ 負極ケース
Claims (3)
- 【請求項１】電池ケースに設けた空気取り入れ孔を密封
材で閉塞した空気電池の密封材であって、密封材は空気
取り入れ孔に接する部分に脱酸素剤を配し、他の面はガ
スバリヤー性の素材を配した空気電池用密封材。 - 【請求項２】電池ケースに設けた空気取り入れ孔に接す
る部分に脱酸素剤を配し、他の面はガスバリヤー性の素
材を配した密封材で空気取り入れ孔を閉塞した空気電
池。 - 【請求項３】脱酸素剤が亜ニチオン酸塩、第一鉄塩、ヒ
ドロキノン、カテコール、レゾルシン、ピロガロール、
没食子酸、アスコルビン酸、ロンガリットおよび／又は
その塩、ソルボース、グルコース、リグニン、ジブチル
ヒドロキシトルエン、またはブチルヒドロキシアニソー
ルである請求項１，２記載の空気電池用密封材およびこ
の密封材を使用した空気電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1837993A JPH06231808A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 空気電池および空気電池用密封材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1837993A JPH06231808A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 空気電池および空気電池用密封材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06231808A true JPH06231808A (ja) | 1994-08-19 |
Family
ID=11970085
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1837993A Pending JPH06231808A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 空気電池および空気電池用密封材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06231808A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008544463A (ja) * | 2005-06-24 | 2008-12-04 | エバレデイ バツテリ カンパニー インコーポレーテツド | 密封タブを修正した空気セル |
-
1993
- 1993-02-05 JP JP1837993A patent/JPH06231808A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008544463A (ja) * | 2005-06-24 | 2008-12-04 | エバレデイ バツテリ カンパニー インコーポレーテツド | 密封タブを修正した空気セル |
| US7563531B2 (en) | 2005-06-24 | 2009-07-21 | Eveready Battery Company, Inc. | Air cell with modified sealing tab |
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