JPH06231410A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JPH06231410A
JPH06231410A JP1545993A JP1545993A JPH06231410A JP H06231410 A JPH06231410 A JP H06231410A JP 1545993 A JP1545993 A JP 1545993A JP 1545993 A JP1545993 A JP 1545993A JP H06231410 A JPH06231410 A JP H06231410A
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JP
Japan
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bias current
magnetic disk
head
read
disk device
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JP1545993A
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English (en)
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Yoshiaki Karakama
義彬 唐鎌
Noriaki Hatanaka
紀明 畑中
Shinichiro Kuno
眞一郎 久野
Hiroyuki Minami
浩幸 南
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MRヘッド搭載磁気デイスク装置でヘッドの
バイアス電流調整により読み出し波形の上下非対称歪と
位相歪を最小とし、リードエラー発生を防止する。かつ
リードエラー回復率を向上させる。 【構成】 MRヘッドエレメントMR1,MR2……M
Rnのn個(n≧1)の各々に対応したバイアス電流源
7と読み出し増幅器8をもち、再生系としてパルス化回
路9、上下非対称量(振幅歪)ΔV検出部10,ピーク
ずれ量(位相歪)ΔT検出部11,及びΔV,ΔTをデ
ィジタル信号にするA/D変換部12,ヘッド番号とC
YL番号及びバイアス電流を制御する制御信号発生器1
3,データを判定する信号弁別回路14,モード選択制
御部15,及びDKC16より構成する。発生器13は
ΔV,ΔTを最小とするように電流源7のバイアス電流
をヘッド毎に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果型ヘッド
(以下「MRヘッド」という)搭載磁気ディスク装置に
係り、特に、MRヘッドの読み出し波形を改善し、リー
ドエラーの発生を防止すると共に、リードエラー発生時
のエラー回復率を向上させた信頼性の高い磁気ディスク
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にMRヘッドは、磁気抵抗効果材料
で作られた読み取りエレメント(磁気抵抗効果素子)の
抵抗変化により、エレメントが受ける磁束量及びその方
向の関数として検出される。
【0003】図12に、従来のMRヘッドの動作説明図
を示す。MRヘッドエレメントに磁束が流入し、磁界H
sigの磁場変化を受けると、エレメントの比抵抗ρが
変化し、比抵抗の変化分ΔρによるΔρ/ρ曲線により
結果としてEoなる読み出し電圧波形が生じる。動作点
aはバイアス電流により決定し、図の左右に移動でき
る。
【0004】一方前記Δρ/ρの特性曲線はMRセンサ
の製造条件等でA及びBのようにばらつく。したがって
読み出し波形の歪を最小にするためには最適動作点は各
々a,bに設定する必要がある。このことは、バイアス
電流を、A特性ヘッドはa点に、B特性ヘッドはb点に
設定する必要があることを示している。
【0005】図10にMRヘッドによる読み出し波形の
上/下非対称の定義を示す。
【0006】読み出し電圧の上側をV1、下側をV2と
すると非対称の量ΔVは、ΔV=|V1−V2|(読み
出し波形の上側ピーク値及び下側ピーク値の大きさの
差)と表わせる。図11に読み出し波形のピークずれの
定義を示す。読み出し電圧の上側ピークtoを基準とし
て下側前後の負ピーク位置までの時間をそれぞれT1,
T2とすると、ピークずれ量ΔTは、ΔT=|T1−T
2|(読み出し波形の時間的上側ピーク位置及び下側ピ
ーク位置の時間差)と表わせる。いずれも一定周波数の
読み出し電圧波形で定義される。又いずれの量も小さい
方が望ましく、理想は0である。
【0007】従来、前記量を小さくするために図2〜図
5等に示す各種方法が採られている。
【0008】図2はIBM−TDB(Vol.19 N
O.1,1976年6月,第352頁)及びIEEE−
TRANS.ON MAGNETICS.(MAG−1
1,1975年9月)に提示されている差動型MRヘッ
ドの説明図である。MRヘッドエレメントMR1及びM
R2は連続したMRヘッドエレメントで、電極1,3に
対し電極2(電極1と2の中点の電極)からバイアス電
流Is1,Is2を流入させる。読み出しはトラック幅
Wで規定される磁束変化を磁気抵抗効果による電気抵抗
変化として電極1,3より取り出す。
【0009】図3に差動型MRヘッドの接続図を示す。
MRヘッドエレメントMR1,MR2の読み出し電圧V
a,Vbは読み出し電圧増幅器(以下AMPと称す)4
の入力電圧Vcとして、AMP4により増幅される。
【0010】本方法は固定バイアス電流方式での最も理
想的なMRヘッドの使用方法である。MRヘッドエレメ
ントMR1,MR2のばらつきにより前記図10,11
に示した非対称の量が発生するが、バイアス電流Is1
とIs2の流入方向が逆のため、MRヘッドエレメント
MR1,MR2の動作が逆となり、両者の差の読み出し
電圧となるため、両者のばらつきを無くした読み出し電
圧をAMP4の入力に印加できる。
【0011】図4は特開平2−208805号公報に示
される複合型MRヘッドの説明図である。MRヘッドエ
レメント6及び誘導型ヘッド5により情報が読み出さ
れ、MRヘッド再生電圧の非対称性を誘導型ヘッド再生
電圧により補正する構造である。図5の複合型MRヘッ
ドの再生系ブロック図に示すように、誘導型ヘッド5か
らの読み出し電圧ViをMRヘッド読み出し電圧との位
相合わせ用の遅延回路を通して、MRヘッドエレメント
6からの読み出し電圧Vmと共に加算回路により加え、
出力Voを取りだしている。
【0012】また、実稼動中にリードエラーが発生した
場合は、図7に示すリードエラー回復ブロックにより動
作する。すなわち、リードリトライオペレーションと、
オフセットオペレーションを実施する。リードリトライ
オペレーションは、読み出し波形のイコライザ設定変更
及び、スライスレベル設定変更をし、リードエラー回復
を行なうもので、オフセットオペレーションはヘッドの
位置をディスク半径方向に内外に微少量ずらしリードエ
ラー回復を図るものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】一般に、磁気ディスク
装置では、磁気ヘッドが1個から多いもので数10個H
DA(ヘッド・ディスク組立体)内に実装される。ま
た、磁気ヘッド組み立て体及びHDAは益々小型化の傾
向にある。更に高密度大容量化のため、高トラック密度
が要求されている。従って高トラック密度を達成する上
で従来の図2の如き差動型MRヘッドの場合、トラック
幅Wが小さくなると、中点の電極2を設置するスペース
が失われる。磁気ディスク装置用としてトラック幅Wは
10μm以下が要求され、5μm程度になるともはや本
方式を採用することができない。
【0014】また、前記理由で差動型MRヘッドを採用
できない場合、図4,図5に示す複合型MRヘッドおい
て、MRヘッドエレメント6の読み出し波形に前記図1
0,11に示すような量の誤差が生じたとき、出力Vo
も波形が歪み、装置動作上不具合が生じるのは明らかで
ある。
【0015】以上のことから、必然的にMRヘッドは差
動型にできなくなり、MRヘッドの出力は、図10,1
1に示すように誤差量ΔV,ΔTの発生する波形とな
る。
【0016】また、HDA内に1個のMRヘッドが搭載
される場合は、あまり問題とならない、何故ならバイア
ス電流を最適値に合わせるのは容易だからである。
【0017】しかし、前述のように各々のMRヘッドに
よりΔρ/ρ特性が異なるため、最適動作点がずれてく
る。固定バイアス電流方式では前述のΔV,ΔTの誤差
量が大きくなり、結果として装置動作上極めて条件が悪
くなる問題がある。
【0018】また、同一のMRヘッドでも、このヘッド
の磁気ディスク上の半径方向の位置によって再生特性が
変化するため、ΔV,ΔTの値も異なって来る。
【0019】以上の要素も加わり更には実稼動中のリー
ドエラー発生原因の一つとして、前述のバイアス電流に
対するΔρ/ρ特性の動作点のずれが温度等の動作環境
条件によって更に増加する。よって図7に示す従来のリ
ードエラー回復動作のみではエラーの回復が完全に望め
ない。
【0020】従って、本発明の目的は、上記従来技術の
問題点を解決し、個々の磁気抵抗効果型ヘッドのバイア
ス電流値や狭トラック幅の磁気抵抗効果型ヘッドのバイ
アス電流値を磁気ディスク媒体の全記録領域に対して最
適値に調整することにより、読み出し波形の上下非対称
の量及びピークずれ量を最小とし、もって、磁気ディス
ク装置の小型化、大容量化、高信頼度化に対応する磁気
抵抗効果型ヘッド搭載磁気ディスク装置を提供すること
にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、1または複数の磁気抵抗効果型ヘッドを
有する磁気ディスク装置において、前記磁気抵抗効果型
ヘッドのバイアス電流を各磁気抵抗効果ヘッド毎に調整
して所要値に設定するバイアス電流設定手段を備える。
このバイアス電流は、磁気抵抗効果型ヘッドの磁気ディ
スク半径方向の位置にも調整するようにする。
【0022】このバイアス電流設定手段は、一定周波数
の信号を磁気抵抗効果型ヘッドで読み出したときの波形
の上側ピーク値及び下側ピーク値の大きさの差ΔVまた
はこの波形の時間的上側ピーク位置及び下側ピーク位置
の時間差ΔTが最小となるようにバイアス電流値を設定
する手段を備える。記録再生すべきデータの符号化形式
によってΔVへの影響が大きい場合とΔTへの影響が大
きい場合とあるので、影響の大きい方に重点を置いてそ
れが最小となるようにバイアス電流値を調整する。
【0023】また、このバイアス電流設定手段は、磁気
ディスク媒体に記録されたデータ部情報のリードエラー
が最小となるように磁気抵抗効果型ヘッドのバイアス電
流を設定する手段を備える。前記ΔVまたはΔTが最小
となるようにバイアス電流を設定するのは、ヘッド・デ
ィスク組立体の製造後の初期調整時に行なうのに対し、
このリードエラー最小となるようにバイアス電流を設定
するのは、精密な仕上げ調整として最終検査の段階で行
なわれる。また磁気抵抗効果型ヘッドのバイアス電流を
増減しながらリードリトライしてエラー回復するリード
エラー回復手段を設けることができる。
【0024】また、前記の一定周波数の記録信号の記録
領域を磁気ディスク媒体の円周トラックのデータ部また
はその前方のアドレス部に設けることができる。アドレ
ス部に設けた場合、その読み出し波形に基いてバイアス
電流を設定した後、引続き同一のバイアス電流設定値を
もって、データ部の読み出しを行なうように構成するこ
とができる。
【0025】また、前記大きさの差ΔV及び時間差ΔT
を同時に検出することができるようにしたアナログ集積
回路を備えることができる。複数の磁気抵抗効果型ヘッ
ド毎に調整可能なバイアス電流源と、その電流値を制御
する外部制御信号入力部と、磁気抵抗効果型ヘッド用読
み出し増幅器とを合わせ持つアナログ集積回路を備える
こともできる。
【0026】最終検査の環境動作試験(ヒートラン)で
は、磁気ディスク媒体のデータ部にワーストパターンを
記録し、このワーストパターンのリードエラーが最小と
なるようにバイアス電流が設定される。
【0027】前記一定周波数は、情報記録再生周波数帯
域の下限に設定される。
【0028】以上の一定周波数を用いたバイアス電流の
調整及びワーストパターン等の特定パターンを用いたバ
イアス電流の調整は、あるバイアス電流値に対するΔ
V,ΔTの量やリードエラーの発生量をフィードバック
することにより、マイコン制御でそれらΔV,ΔTやリ
ードエラーが最小となるように自動的に行なうことがで
きる。
【0029】なお、数10個のMRヘッドの制御に対応
し、専用アナログICを備えることができる。
【0030】
【作用】上記構成に基づく作用を説明する。
【0031】本発明によれば、1または複数の磁気抵抗
効果型ヘッド(MRヘッド)の各々について、磁気ディ
スクの半径方向の各トラック(シリンダ)位置毎にMR
ヘッドのバイアス電流値を、読み出し波形の上下ピーク
値の大きさの差(上下非対称の量)ΔVまたは上下ピー
ク位置の時間差(ピークずれ)ΔTが最小となるように
調整し設定したので、複数のMRヘッドや、中心タップ
を設けることのできない狹トラック幅MRヘッドにおい
ても、再生信号の振幅歪及び位相歪を小さくしてリード
エラーが少ない、且つリードエラー回復率が向上した磁
気ディスク装置が得られる。
【0032】また、HDAの製造工程における初期調整
時には、一定周波数の読み出し波形により、前記ΔV,
ΔTを検出して、この検出量が最小になるようにバイア
ス電流を調整し、更に最終検査時及びヒートラン時には
ワーストパターンのリードエラーが最小になるようにバ
イアス電流を調整することによって、精度の高いバイア
ス電流調整を行なうことができる。
【0033】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0034】図1は本発明の一実施例によるMRヘッド
のバイアス電流設定装置のブロック図である。
【0035】図1においてMRヘッドエレメントMR
1,MR2……MRnのn個のMRヘッドエレメントに
対応して各MRヘッド毎に電流値の調整可能なバイアス
電流源7と読み出し増幅器8を有している。読みだし増
幅器8は制御信号20でn個のMRヘッドを任意に選択
する回路を有し、バイアス電流源7はn個のバイアス電
流源と、ヘッド選択回路及び電流値の制御信号20及び
22の入力回路を有する。MR素子MR1,MR2,…
…MRnは、中間タップを持たず、通常の両端のみに電
極を有する形式のものである。各MRヘッドは、複数の
磁気ディスクの各記録面に対応して設けられている。
【0036】再生系は、AGC、イコライザ(波形等
価)、微分機能を有するパルス化回路9、上/下非対称
量検出部10、ピークずれ量検出部11、前記検出部か
ら出力されるΔV,ΔT信号のA/D変換部12、MR
ヘッド番号とCYL(シリンダ)番号及びバイアス電流
増減量を制御する制御信号発生器13からなっている。
その他、信号弁別回路14、モード選択制御部15、及
びDKC(ディスク制御装置)16により構成される。
【0037】次に、上記構成の動作を図1で説明する。
【0038】一定周波数の読み出し波形は、読み出し増
幅器8を経て上/下非対称量検出部10に送られ、ここ
で図10のΔVの上/下非対称量を発生し、この量ΔV
はA/D変換器12に送られる。また、パルス化回路9
により、読み出し波形のピーク位置に応じた微少パルス
幅(通常数十nsec)のデータパルスが発生し、この
データパルスは信号弁別回路14及び、ピークずれ量検
出部11に送られる。
【0039】ピークずれ量検出部11では、図11に示
すΔTのピークずれ量を発生しこの量ΔTは、A/D変
換器12に送られる。A/D変換器12ではΔV,ΔT
の量に応じた信号21を発生し、制御信号発生器13に
送られる。制御信号発生器13は、信号21に基いて、
後述の制御信号19に応じて電流制御信号22を発生さ
せる。すなわちΔV,ΔTが小さくなるようにバイアス
電流を設定する演算機能例えばΔV,ΔTの重みづけ等
を発生器13は有する。
【0040】また、発生器13は、MRヘッド選択用の
制御信号20も同時に発生させ、読み出し増幅器8及び
バイアス電流源7の選択回路を動作させる。
【0041】信号20,21,22は例えば2ビットな
いし4ビットからなるディジタル信号である。
【0042】信号弁別回路14はリードデータを発生さ
せDKC16にデータを送る部分である。前記発生器1
3で発生するヘッド選択用制御信号20はモード選択制
御部15から後述の制御信号19を通し送られる。なお
ΔV,ΔTの検出精度の点からして、一定周波数は使用
する記録周波数の下限を用いるのがよい。
【0043】一方HDA最終検査におけるワーストパタ
ーン(0が続いた後の1への変化や、1が続いた後の0
への変化の場合が多く、波形シフトが起き易いパター
ン)でのヒートランテスト(例えば、数日間のリード/
ライトの繰り返しテストのような環境動作試験)で、リ
ードエラーが最小となるようにバイアス電流を設定する
ことも可能である。この検査では一定周波数でΔV,Δ
Tを検出するのに代えて、ワーストパターンでリードエ
ラーのみを検査する。このため、ワーストパターンでの
テスト時はモード選択制御部15から制御信号17,1
8が上/下非対称量検出部10、ピークずれ量検出部1
1、及びA/D変換器12の動作を停止するように発生
する。よってテスト中にリードエラーが発生した場合は
制御信号19を通じて制御信号発生器13に、該当ヘッ
ド番号、CYL番号等を送る。
【0044】制御信号発生器13は、一定周波数時の演
算方法と同じように、リードエラーが最小となるように
動作する。以上により、制御信号発生器13は、A/D
変換器12からの制御信号21または、モード選択制御
部15からのリードエラーに応じた制御信号19を入力
とし、バイアス電流を可変すべきヘッド番号を制御信号
20に、またその制御すべき量を電流制御信号22より
出力し、バイアス電流源7及び読み出し増幅器8を動作
させる。
【0045】リードエラー回復動作は、後述の図6及び
8に示すように限られた時間内にのみ実施できるように
全体のテストプログラムが組まれ、バイアス可変ルーチ
ンが終了する。
【0046】図6に本発明によるリードエラー回復動作
ブロック図を示す。ブロック図に示すように、従来の図
7に示すエラー回復動作のリードリトライオペレーショ
ン、オフセットオペレーションに、バイアスリトライオ
ペレーション機能を追加し、エラー回復率の向上を図る
ものである。バイアスリトライオペレーションは該当M
Rヘッドのバイアス電流を増減させエラー回復を図る動
作をする。図8に図6の詳細な一実施例を示す。
【0047】図8は本発明の一実施例によるリードエラ
ー回復オペレーションフロー図である。
【0048】フローに従い動作を説明する。MRヘッド
に読み取り動作を実行させ(801)、エラーが発生し
た場合(802)、まず修正可能な場合はエラーを修正
し(803)、エラーが修正不可の場合はモード別試行
カウンタによる判定(804)でa,b,cのいずれか
のオペレーションを行なう(805〜807)。各オペ
レーションの動作回数はレジスタに記録されておりま
た、動作内容は前述の如くである。
【0049】まずエラー発生時はリードリトライオペレ
ーションをN回実施する。この場合、読み出し系のイコ
ライザ特性を色々変えてみる。それでもエラーが回復し
ない場合はオフセットオペレーションをN回実行し、そ
れでもエラーが回復しない場合にバイアスリトライオペ
レーションをN回実行する(808)。
【0050】試行回数Nの最大値は各オペレーション毎
に予めレジスタ内に設定されており、普通は3〜5回程
度である。なお、各オペレーションの各試行中エラーが
回復した場合は以後の試行は実施しない。全てのエラー
回復試行の結果エラーが回復しない場合は修正不能とす
る(809)。
【0051】前述のΔV,ΔT検出用一定周波数記録部
及びヒートラン時のランダムパターン記録部及び実稼動
時のリードデータ部について、ディスク円周上の記録部
として図9に示す。
【0052】動作を図9により説明する。
【0053】ディスク円周上のある決められた1点をI
DX(インデックス)とすると、ヘッド番号、CYL番
号等を記録するHA部と、情報を記録するデータ部に大
別される。
【0054】HA部内には部分的に一定周波数を書くギ
ャップ部が設けられている。したがってHDA初期工程
(HDA製造後の初期の検査工程)において、該ギャッ
プ部に一定周波数を書き込み、この信号によりΔV,Δ
Tを検出し、バイアス電流の設定を行ない、その設定値
のバイアス電流でデータ部の信号を読み出しする。この
場合、ギャップ部に一度書き込んだ一定周波数の信号は
消去しないで何回もΔV,ΔT検出用に用いることがで
きる。
【0055】他の実施例として、データ部に一定周波数
を書き込み前述のΔV,ΔT検出とバイアス電流設定を
行なう方法がある。何れの方法を用いるかは磁気ディス
ク装置の全体の仕様、例えば媒体のイニシャライズ(初
期化)等を考慮し決定される。
【0056】また、HDA最終検査工程でのヒートラン
においては、データ部にワーストパターンを書き込み諸
テストを行なうのが一般的である。よってヒートラン中
はデータ部のワーストパターンによるリードエラーが最
小になるようにバイアス電流を再設定する場合が生じ
る。これは一定周波数記録時とワーストパターン記録時
での周波数特性差を補正するために行なわれる。なお、
周波数特性には、記録ヘッドの特性、MRヘッドの特性
及び媒体の特性が総合的に加味されている。なお、周波
数特性に差の無いヘッドは再設定の必要が無いことは述
べるまでもない。
【0057】実稼動中においては、データ部の情報の読
み出しにより、エラー回復機能によって、バイアス電流
が再設定されるのは前述のとおりである。
【0058】以上述べた各段階でのΔV,ΔTを最小と
するバイアス電流設定及びリードエラーを最小とするバ
イアス電流の設定は、ディスク装置内部で全て実施さ
れ、自動的且つ高速で各要素が動作し、最終的に最適バ
イアス電流設定、すなわち、実稼動時にリードエラーが
最小となるように設定される。
【0059】このバイアス電流設定を自動的に行なうた
めに、例えばディスク制御装置16内にマイコンを設け
る。このマイコン制御により、制御信号19,22を通
じてバイアス電流を微量ずつ変えて行き、その都度対応
するΔV,ΔT量21を記憶しておき、前回のバイアス
電流に対するΔV,ΔT量を今回のバイアス電流に対す
るΔV,ΔT量と比較することを繰り返すことにより、
最小のΔV,ΔT量に対するバイアス電流値が自動的に
求まるので、このバイアス電流値に自動的に固定するよ
うにすればよい。
【0060】上記バイアス電流設定方法の達成の手段と
して、本実施例では、各種専用集積回路(IC)が用意
される。図1に示すバイアス電流設定回路ブロックに示
す少なくとも1個以上のMRヘッド用のバイアス電流源
7と、電流値を制御する外部制御信号20及び電流制御
信号22の入力と、MRヘッド用読み出し増幅器8とを
一体化して持つアナログICが高速化及び低ノイズ化の
ため、必要不可欠となる。
【0061】この種のICはMRヘッド近くに設けるこ
とが普通である。従って小型パッケージ化が要求され
る。
【0062】もう一つの専用ICとして、ΔV及びΔT
を検出する上/下非対称量検出部10とピークずれ量検
出部11とを一体化したICが不可欠である。磁気ディ
スク装置は高速転送化が進んでいる。近い将来10MB
/Sec前後の領域を迎え、この検出部は60〜100
MHz帯域のアナログ、ディジタル信号を処理しなけれ
ばならない。また、ΔV,ΔTのドリフトも生じてはな
らない。何故ならΔVの数%,ΔTの1nsecはバイ
アス電流設定量の誤差により発生し、リードエラー発生
の原因になりうるからである。
【0063】以上により、望ましくはパルス化回路9と
検出部10,11とが一体となった単一リニアICが必
要となる。なお、前記以外の要素は従来レベルのICで
十分対応可能である。
【0064】以上の実施例によれば、製造過程及びHD
A検査過程、及び実稼動時において、複数のMRヘッド
のバイアス電流が自動的にかつ高速度で設定され、最終
的にリードエラー回復動作をも考慮した構成により、再
生波形の上/下非対称及びピークずれの少ないかつ、リ
ードエラーが少ない小型で高速化対応の信頼性の高いM
Rヘッド搭載磁気ディスク装置が提供できる。
【0065】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、1または複数のMRヘッドの各々について、磁気
ディスクの半径方向の各トラック位置毎に、MRヘッド
のバイアス電流値を、読み出し電圧の上下非対称量また
はピークずれが最小となるように調整し設定したので、
複数のMRヘッドや中心タップ電極を設けることができ
ない狹トラック幅MRヘッドにおいても、再生信号の振
幅歪や位相歪を簡単な構成により小さくすることがで
き、リードエラーの少ないリードエラー回復率の高い磁
気ディスク装置が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による磁気ディスク装置のバ
イアス電流設定回路の構成を示すブロック図である。
【図2】従来の差動型MRヘッドの平面図である。
【図3】図2の差動型MRヘッドを用いた接続回路図で
ある。
【図4】従来の複合型MRヘッドの断面図である。
【図5】図4の複合型MRヘッドを用いた再生系のブロ
ック図である。
【図6】本発明の一実施例によるリードエラー回復動作
のブロック図である。
【図7】従来のリードエラー回復動作のブロック図であ
る。
【図8】本発明の一実施例による図6のリードエラー回
復オペレーションのフロー図である。
【図9】本発明の一実施例によるディスク円周上の記録
検出部の説明図である。
【図10】読み出し波形の上/下非対称量(ΔV)の定
義の説明図である。
【図11】読み出し波形のピークずれ量(ΔT)の定義
の説明図である。
【図12】一般的なMRヘッドの動作説明図である。
【符号の説明】
1〜3 電極 4 読み出し電圧増幅器(AMP) 5 誘導型ヘッド 6 MRヘッドエレメント 7 バイアス電流源 8 読み出し増幅器(ヘッド選択器を含む) 9 パルス化回路(AGC,イコライザ) 10 上/下非対称量検出部 11 ピークずれ量検出部 12 A/D変換器 13 制御信号発生器 14 信号弁別回路 15 モード選択制御部 16 ディスク制御装置(DKC) 17〜21 制御信号 22 電流制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 浩幸 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1または複数の磁気抵抗効果型ヘッドを
    有する磁気ディスク装置において、前記磁気抵抗効果型
    ヘッドのバイアス電流を各磁気抵抗効果型ヘッド毎に調
    整して所要値に設定するバイアス電流設定手段を備えた
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記バイアス電流設定手段は、各磁気抵
    抗効果型ヘッドの磁気ディスク媒体半径方向の位置毎に
    バイアス電流を調整して所要値に設定する手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記バイアス電流設定手段は、一定周波
    数の記録信号を磁気抵抗効果型ヘッドで読み出したとき
    の波形の上側ピーク値及び下側ピーク値の大きさの差ま
    たは、この波形の時間的上側ピーク位置及び下側ピーク
    位置の時間差が最小となるように磁気抵抗効果型ヘッド
    のバイアス電流を設定する手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1または2記載の磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記バイアス電流設定手段は、磁気ディ
    スク媒体に記録されたデータ部情報のリードエラーが最
    小となるように磁気抵抗効果型ヘッドのバイアス電流を
    設定する手段を備えたことを特徴とする請求項1または
    2記載の磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 磁気抵抗効果型ヘッドのバイアス電流を
    増減しながらリードリトライしてエラー回復するリード
    エラー回復手段を備えたことを特徴とする請求項1,2
    または4記載の磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記一定周波数の記録信号の記録領域を
    磁気ディスク媒体の円周トラックのデータ部または、こ
    のデータ部よりも前方のアドレス部に設けたことを特徴
    とする請求項3記載の磁気ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記アドレス部に記録された一定周波数
    の記録信号の磁気抵抗効果型ヘッドによる読み出し波形
    の上側ピーク値及び下側ピーク値の大きさの差またはこ
    の波形の時間的上側ピーク位置及び下側ピーク位置の時
    間差が最小となるように前記バイアス電流値を設定した
    後、この設定したバイアス電流をもって引き続きデータ
    部の読み出し動作を行なうように構成したことを特徴と
    する請求項6記載の磁気ディスク装置。
  8. 【請求項8】 前記大きさの差及び前記時間差を同時に
    検出することができるようにしたアナログ集積回路を備
    えたことを特徴とする請求項3記載の磁気ディスク装
    置。
  9. 【請求項9】 複数の磁気抵抗効果型ヘッド毎に調整可
    能なバイアス電流源と、その電流値を制御する外部制御
    信号入力部と、磁気抵抗効果型ヘッド用読み出し増幅器
    とを合わせ持つアナログ集積回路を備えたことを特徴と
    する請求項1ないし8記載の磁気ディスク装置。
  10. 【請求項10】 ヘッド・ディスク組み立て体の初期調
    整時に、バイアス電流を調整してその設定を行なうよう
    に構成したことを特徴とする請求項1ないし3,6,7
    のいずれかの1記載の磁気ディスク装置。
  11. 【請求項11】 ヘッド・ディスク組立体の最終検査に
    おける環境動作試験のときに、磁気ディスク媒体データ
    部にワーストパターンを記録し、このワーストパターン
    のリードエラーが最小となるようにバイアス電流を設定
    することを特徴とする請求項4または5記載の磁気ディ
    スク装置。
  12. 【請求項12】 前記一定周波数を情報記録再生周波数
    帯域の下限に設定したことを特徴とする請求項3,6,
    7,10のいずれか1記載の磁気ディスク装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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