JPH06229732A - スポット光ビーム走査型3次元視覚センサ - Google Patents

スポット光ビーム走査型3次元視覚センサ

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JPH06229732A
JPH06229732A JP3240793A JP3240793A JPH06229732A JP H06229732 A JPH06229732 A JP H06229732A JP 3240793 A JP3240793 A JP 3240793A JP 3240793 A JP3240793 A JP 3240793A JP H06229732 A JPH06229732 A JP H06229732A
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light
measurement
dimensional
scanning
light beam
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JP3240793A
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Shin Yamada
慎 山田
Mitsuo Hiraizumi
満男 平泉
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Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲に存在する種々の形状の被計測対象物
の3次元計測を、光束拡張による光帯照度不足の問題や
投射光帯の中心点列湾曲の問題を回避した1台の3次元
視覚センサで行なうこと。 【構成】 被計測対象物Wへ投射されるスポット光ビー
ムを偏向走査する手段を有する投光装置1〜3と、ビデ
オカメラ装置40と、該ビデオカメラ装置に接続される
画像処理装置10と、ビデオカメラ装置の撮像走査周期
に比して十分短い周期で前記投光装置にスポット光ビー
ム偏向走査を行なわせて被計測対象物の少なくとも一部
にかかる帯状の被投射領域を形成させる手段30とを備
えたスポット光ビーム走査型3次元視覚センサ。3次元
計測に必要な被計測対象物Wの縁部を集中的に走査する
ことによって縁部輪郭線に直交する、短尺高照度で中心
点列に湾曲の無い光帯を形成し、これをビデオカメラで
観測して高精度の3次元計測を実現させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばロボットによる
機械部品の組立作業のように、ロボットあるいは他の各
種FA機器を用いて自動化作業を行う製造ライン等にお
いて使用される視覚センサに関し、更に詳しく言えば、
所定形状の光を被計測対象物に投射し、それをビデオカ
メラで観測して被計測対象物の3次元的な位置、姿勢、
形状等を計測(以下、単に「3次元計測」という。)す
る3次元視覚センサに関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボット、各種FA機器を用いて
各種作業を自動化するシステムを構築する場合や、知能
ロボットのインテリジェント化を図る場合においては、
視覚センサの果たす役割が大きい。特に、ロボットを含
むシステムによる作業の自動化において、ワークの位
置、姿勢、形状等の計測に視覚センサが多く用いられて
いる。
【0003】このような用途を有する視覚センサは、そ
の機能によって、2次元測定用のものと、3次元測定用
のものとに分けられるが、被計測対象物の3次元的な位
置、姿勢、形状等を計測する必要がある場合には、後者
の3次元視覚センサが使用される。3次元視覚センサ
は、一般に、ビデオカメラで捕捉された2次元画像上の
点の3次元位置を定める為の手段を備えている。該手段
として種々の型のものが提案されているが、その内の多
くは三角測量の原理を応用したものであり、中でもスリ
ット状の光を対象物に所定の方向から投射し、対象物上
に周辺よりも高輝度の光帯を形成させ、これをビデオカ
メラで観測して対象物の3次元計測を行なうものが代表
的である。
【0004】このような方式による3次元視覚センサ
は、ステレオ視の方式を採用した場合に不可避な対応点
検出の問題が無く、また、比較的高輝度の光帯を観測す
れば良いことから、周囲の明るさや対象物の色による影
響を受け難いという基本的長所を有している。
【0005】ところが、一定位置に設置した1台のスリ
ット光投光器からスリット光を被計測対象物に投射し、
これをビデオカメラ手段で観測する配置を採用すると、
被計測対象物の位置が変わってスリット光の投光範囲か
らはずれた場合に、位置計測が出来なくなるという問題
があった。そこで、被計測対象物の存在位置にばらつき
がある場合には、スリット光を走査することにより計測
範囲を拡げた走査型の3次元視覚センサを用いることも
行なわれている。
【0006】しかし、この走査型の3次元視覚センサを
用いても、設定されたスリット光によって形成される光
帯と平行な方向に延在するエッジ部分の計測を行なうこ
とが不可能であった。この欠点を解消する手段として、
スリットの方向が互いに異なる2台の投光器を利用する
方式が提案された。この方式は、スリット光束平行部計
測の問題を原理的に解決する手段を与えてはいるが、2
台の投光器を使用することによる装置全体の大型化は避
けられず、また、2台の投光器の光源(レーザ発振器)
を切替制御する為の機構が必要となるという短所を有し
ている。
【0007】ハーフプリズムを用いて、2本のレーザビ
ームをまとめる手法等も提案されているが、ハーフプリ
ズムを使用すると光強度が減衰するので、より強力な光
源が必要となるという問題がある。
【0008】更に、従来技術においては、スリット光束
を生成する手段として円柱レンズ(シリンドリカルレン
ズ)を用いることが通常であり、投光器と被計測対象物
の間の距離や被計測対象物の大小に応じてスリット光束
のサイズを変更する為には、円柱レンズを交換しなけれ
ばならず、極めて不便であった。また、遠方に置かれた
比較的大寸法の被計測対象物にスリット光を投射する為
にレーザ光源からの光を大きく拡張してスリット光束を
形成した場合には、投射される光帯の照度が低下するこ
とが避けられない。
【0009】投射光束形状が一定方向を向いた固定的な
スリット形状であるということも、十分な光帯照度が得
られない因となる。即ち、被計測対象物のサイズ、形
状、姿勢、遠近等には多様性があるのに対して、投射ス
リット光束の形状と延在方向が固定的である為に、3次
元計測にとって重要な対象物部分(例えば、特定のエッ
ジ部分)に3次元計測に適合した方向に延びたスリット
光束が十分に照射されず、光束の大半が被計測対象物の
計測上重要でない部分や背景(壁、床、計測対象外物品
等)に投射されてしまうことより光エネルギーが無駄に
消費され、計測に必要な十分な照度を有し3次元計測に
適合した方向に延びたスリット光投射領域が確保されな
いという事態が起こり易い。
【0010】そして、背景や被計測対象物の3次元計測
に有用な情報が得られない部分に多くの光が投射される
こと自体、ビデオカメラ手段による観測とそれに続く画
像処理の妨げになり易く、正確な3次元位置計測を効率
的に実行する上で好ましいことではない。
【0011】また、後述するように、スリット光の延在
方向を自由に変えることが困難な為に被計測対象物に投
射される光帯の端部で光帯の中心点列が湾曲するという
問題が不可避的に生じていた(作用の説明の欄を参
照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の3次元視覚センサにおける諸問題を解決することを
企図するものであり、特に、種々の形状の被計測対象物
の3次元計測を広い計測レンジを以て単独の視覚センサ
を使用して行えるようにし、且つ、その際にスリット光
束形成に伴う光束拡張による光帯照度不足の問題や投射
光帯の中心点列湾曲の問題を回避することの出来るスポ
ット光ビーム走査型3次元視覚センサを提供せんとする
ものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビデオカメラ
装置と、該ビデオカメラ装置に接続された画像処理装置
と、前記ビデオカメラ装置の撮像走査周期に比して十分
短い周期で帯状走査範囲内をスポット光ビームで偏向走
査する手段を有する投光装置とを備えたスポット光ビー
ム走査型3次元視覚センサによって、上記従来技術にお
ける種々の問題点を解決したものである。
【0014】
【作用】本発明の3次元視覚センサは、従来のスリット
光投射型の3次元視覚センサと異なり、被計測対象物の
遠近、大きさ、形状等に応じた自在なパターン形状・寸
法及び延在方向を有する帯状の光投射領域をスポット光
ビームの高速偏向走査によって形成する点に大きな特徴
がある。これについて、図1〜図4を参照して説明す
る。
【0015】図1は、本発明に従った3次元視覚センサ
に使用可能な投光装置の基本構成を模式的に示したもの
で、レーザ光源1から出射されたスポット光ビームLを
X−スキャナ(X軸方向偏向器)2及びY−スキャナ
(Y軸方向偏向器)3によって高速偏向走査することに
よって、投射光パターンが形成される様子を描いたもの
である。説明の便宜上、スポット光ビームは、使用する
カメラのイメージプレーン(画素面をカメラレンズの外
側で仮想的に代表させた面)4の上で光帯パターンを描
くものとした。2M、3Mは、各々X−スキャナ2及び
Y−スキャナ3の偏向ミラーを表わしている。レーザ光
源1のオン・オフを制御しながらX、Y各スキャナのミ
ラー2M、3Mの振れ角を経時的に制御して繰り返し偏
向走査を行なえば、任意の投射範囲を持った任意形状の
投射光パターン、即ち光帯Hが形成される。このような
スポット光ビームの偏向走査が可能なスキャナ装置自体
は良く知られているものである。
【0016】例えば、両スキャナ2、3を制御し、スポ
ット光ビームLをイメージプレーン上でO→P1 →P2
→Q1 →Q2 →P3 →P4 →・・・・・・→Qh-1 →P
h →Oの経路に沿って繰り返し高速走査すれば、帯状領
域OP1 Ph Qh-1 に対応したスリット光を投射した場
合と実質的に等価な投光領域を形成することが出来る。
【0017】即ち、隣合う1本1本のスポット光軌跡O
P1 とP2 Q1 、P2 Q1 とQ2 P3 等の間隔を十分に
狭く取ると共に、偏向走査の速度をビデオカメラの画素
面上での撮像走査速度と比較して十分に大きく設定して
おけば、ビデオカメラは帯状領域内全体を1つの光帯H
として観測することになる。光帯を形成する際のスポッ
ト光ビーム走査経路は図示のようなものに限らない。要
は指定された走査領域が使用するビデオカメラによって
光帯として観測される限り、光帯形成領域内における走
査経路は任意であり、スキャナシステムの制御走査方式
に適合した走査経路による光帯形成を行なえば良い。
【0018】レーザ光源1から出射されるビームが極め
て細い場合には、ビデオカメラの解像力(走査線密度)
や3次元計測で要求される精度等を勘案して、適当なレ
ンズ系を用いてビーム径(スポット径)をある程度拡張
しておくことも考えられる。投射されるスポット光ビー
ムの径を計測精度を損なわない範囲で適当な太さにして
おけば、投射光領域を形成する為の走査密度を比較的低
くしても、投射領域全体を照度ムラのない光帯としてビ
デオカメラに認識させることが容易となる。
【0019】図2は、被計測対象物の遠近によってスポ
ット光ビームの偏向走査範囲(スキャナの振り角度)を
変えることを説明する図である。(a)及び(b)は各
々同じ大きさを有する被計測対象物Wが、スキャナから
相対的に遠隔している場合、近接して存在する場合(d
a >db )を表わしている。被計測対象物の縁部Eを3
次元計測光ビームが横切るに必要十分であり、且つ背景
部分の無用な照射を行なわないような走査範囲を設定す
るには、(a)の場合の偏向ミラーMの振れ角θa を、
(b)の場合の偏向ミラーMの振れ角θbよりも図示し
た程度大きくしてやれば良いことが判る。
【0020】従来のシリンドリカルレンズでスリット光
束を形成する方法では、想定される被計測対象物の遠近
に合わせて何種類ものシリンドリカルレンズを用意して
おくか、あるいは、スリット光束サイズを変更する為の
特殊な光学系が必要となるのに対して、偏向ミラーの振
れ角範囲を偏向するだけで被計測対象物の遠近に対応す
ることが出来るのは、本発明の3次元視覚センサに固有
な特徴の1つである。
【0021】図3は、本発明の3次元視覚センサが有し
ている投射範囲の限定機能について説明する図である。
【0022】(a)は、被計測対象物が複数(2個)あ
る場合に行なわれる計測光投射範囲の限定の様子を模式
的に表わしている。このような場合、本発明の3次元視
覚センサにおいては、まず、被計測対象物W1 について
最適の投射範囲F1 F2 を設定して計測を行い、次い
で、被計測対象物W2 について最適の投射範囲F3 F4
(破線で表示)を定めて計測を行なうことが、スキャナ
の走査範囲を変更するのみで簡単に実行出来る。従来の
シリンドリカルレンズでスリット光束を形成する方法で
は、照度低下を認容して図中F1 F4 で囲まれる範囲に
相当する大きなスリット光束を形成し、各被計測対象物
W1 、W2 に関する情報を個別に抽出するか、あるい
は、スリット光束形成範囲を被計測対象物のサイズに対
応した拡がりを越えて、被計測対象物の存在想定範囲全
体を覆う広範囲に亙ってシフトさせる光学系をスリット
光投光装置に組み込んでおくことが必要となる。後者の
方式を採用したとしても、複数被計測対象物のサイズに
大きな差異がある場合には、小さい方の被計測対象物に
対して過剰サイズのスリット光が投射されることにな
り、光量の効率的利用がなされないことになる。
【0023】また、例えば図3(b)のように、3次元
計測を行なう上で重要な特定部分(この例では端面の円
環状部分)のみに計測光を投射して3次元計測を行なう
ことも、本発明の3次元視覚センサでは簡単に実現出来
る。従来のシリンドリカルレンズを用いる方式では、図
2(b)に示されたような光投射領域を多様な形状やサ
イズの被計測対象物に対して自在に形成することは、極
めて困難である。
【0024】更に、本発明の3次元視覚センサが採用し
ている計測光投射方式によれば、光帯の延在方向を自由
に選べるという特徴があり、この特徴と上記した諸特徴
を合わせて用いると、実際の3次元計測において極めて
有利な光投射領域の設定が可能になる。これを、円筒状
の被計測対象物Wの端面に光投射領域を設定する場合を
例にとり、図4を用いて説明する。
【0025】図4中(a)、(c)は、従来のスリット
光束投射方式による光帯Ga 及び該光帯の端点Pの近傍
の様子を拡大して模式的に示したものである。(b)、
(d)は、本発明の3次元視覚センサが採用している投
射領域形成方式によって形成される光帯Ga 及び該光帯
の端点Pの近傍の様子を拡大して模式的に示したもので
ある。従来方式においては、(a)に示されたように、
3次元計測に通常は不必要な被計測対象物端面中央部分
を横断して光帯を形成せざるを得ないのに対して、本発
明の3次元視覚センサが採用しているスポット光走査方
式によれば、(b)に示したように、3次元計測上重要
な縁部に光を集中させて投射光帯を形成することが簡単
に出来るので、光源光量が有効に使用されることにな
る。即ち、3次元計測に不可欠な部分のみを繰り返し高
速走査して、ビデオカメラに3次元計測に有用な明るい
光帯映像を読み取らせることが可能となる。
【0026】そして、従来方式では光帯の延在方向が固
定的であるから、光帯の形成が(a)に示された如くな
されるのが一般的であり、(b)に描かれたように被計
測対象物の輪郭線に直交した光帯延在方向を自在に選択
することは極めて困難である。
【0027】従って、光帯が被計測対象物Wの縁部にか
かる端点Pの近傍で(c)に示したように一方に偏って
細り、その結果光帯の中心点列Ha が湾曲することにな
る。
【0028】視覚センサを利用した3次元計測では、光
帯の中心点列位置を計測の基礎データとして用いるのが
通常であるから、このような中心点列の湾曲は3次元計
測の結果に誤差を生じる原因となる。中心点列Ha の湾
曲を考慮に入れて誤差補正された3次元計測を行なうこ
とは、湾曲の大きさ、方向が一定しないこともあって、
決して容易なことではない。
【0029】一方、X、Y各スキャナの制御によって
(b)に示されたように光投射領域を被計測対象物の輪
郭線に直交する短尺の光帯として形成すれば、(d)の
部分拡大図に示されているように、細りの無い明るい光
帯を得ることが出来るから、光帯端点Qの近傍で中心点
列Hb の湾曲は生ぜず、従って光帯中心点列湾曲に起因
した計測誤差は原理的に回避される。
【0030】以上説明したように、本発明の3次元視覚
センサにおいては、スポット光ビームを偏向走査する手
段を備えた投光装置によってスリット光投射に相当する
光投射領域を形成する方式を採用しているので、被計測
対象物の遠近、大小、存在方向、形状等の多様の変化に
自在に対応した光帯領域形成が光源の発する光量を無駄
にすることなく行なわれると共に、光帯の中心点列の湾
曲の問題を回避することで3次元計測の精度が確保され
る。
【0031】
【実施例】図5は、本発明の3次元視覚センサのシステ
ム構成の1例を模式的に示した図である。システムは、
被計測対象物W上に投射される光を発するレーザ光源
1、該レーザ光源から発せられたスポット光ビームを高
速偏向走査して被計測対象物W上に光帯H1 、H2 ・・
・Hn を順次形成するXY各スキャナ2、3とこれらを
制御するコントローラ30、被計測対象物W上に投光形
成された光帯H1 、H2 ・・・Hn を撮影するCCDカ
メラ40、該カメラ40及びコントローラ30に接続さ
れた画像処理制御装置10から構成される。符号4はC
CDカメラ40のイメージプレーンを表わしている。
【0032】画像処理制御装置10は、中央処理装置
(CPU)11を有し、CPU11には、通信インタフ
ェイス12、画像処理プロセッサ13、コンソールイン
タフェイス14、カメラインタフェイス15、TVモニ
タインタフェイス16、フレームメモリ17、ROMで
構成されたコントロールソフト用メモリ18、不揮発性
RAMで構成されたプログラムメモリ19及びデータメ
モリ20が、バス21を介して接続されている。
【0033】カメラインタフェイス15にはCCDカメ
ラ40が接続されており、該CCDカメラ40で撮影さ
れた画像は、グレイスケールによる濃淡画像に変換され
てフレームメモリ17に格納される。画像処理プロセッ
サ13は、プログラム内容に応じたCPU11からの制
御信号に従ってフレームメモリ17に格納された画像を
処理する。
【0034】コンソールインタフェイス14には、液晶
表示部と各種指令キー、テンキー等を含むキーボードを
備えたコンソール23が接続されており、このコンソー
ル23を用いて各種データの入力・設定、アプリケーシ
ョンプログラムの入力、編集、登録、実行等の操作が行
えるようになっている。また、液晶表示部には、各種デ
ータ入力・設定の為のメニュー、プログラムリスト等が
表示させることが出来る。
【0035】TVモニタインタフェイス16には、TV
モニタ24が接続されており、その画面上にはCCDカ
メラ40によって撮影中の画像あるいはフレームメモリ
17に格納された画像等が切替表示され得るようになっ
ている。
【0036】コントロールソフト用メモリ18には視覚
センサシステムをCPU11を介して制御する為の各種
のプログラムが格納され、プログラムメモリ19には、
ユーザが作成するプログラムが格納されるようになって
いる。また、データメモリ20は、3次元計測等に必要
な計算データ等の一時記憶に用いられるメモリである。
【0037】そして、通信インタフェイス12は、投光
装置あるいは視覚センサによる計測結果を利用した作業
を行なうロボット等の外部装置(不図示)に接続され、
これら外部装置からの信号を受信すると共に、CPU1
1に伝達し、また、各外部装置を制御する為の信号を送
信する機能を有している。
【0038】以上説明した本実施例のシステム構成の相
当部分は基本的に従来のスリット光束投射型の3次元視
覚センサと変わらないが、本願発明の特徴に対応して、
次のような相違点を有している。
【0039】(1)3次元計測の為の光帯形成を行なう
投光装置が、従来のようにレーザ光源から発せられるス
ポット光ビームをシリンドリカルレンズでスリット光束
に変換して投射するものでなく、スポット光ビームのま
ま、コントローラ30を介して偏向制御されるX、Yス
キャナ2、3で高速偏向走査して、被計測対象物上にス
ポット光走査投射領域としての光帯を形成するようにな
っていること。(スポット光ビームの走査速度はCCD
カメラで投射光パターンを観測した時に光帯として認識
されるに十分な程度に高速に設定される。) (2)スキャナ2、3のコントローラ30と、CCDカ
メラ40のカメラ座標系とを結合するセンサ座標系がキ
ャリブレーションによって設定されており、スポット光
ビームの投射方向がセンサ座標系上のデータで記述し得
るようになっていること。
【0040】(3)被計測対象物の2次元通常画像デー
タに基づいて被計測対象物の形状種別や位置等を判定
し、判定結果と既知データ(被計測対象物のサイズデー
タ等)に基づいてスポット光走査パターンの内容を決定
する為の一連のプログラム及び関連設定データがコント
ロールソフト用メモリ18及びデータメモリ20内に格
納されていること。
【0041】スポット光ビーム走査パターンの内容の特
定する手順の具体例については、図6のフローチャート
の説明の中で述べる。
【0042】(4)スポット光ビーム走査によって形成
される各光帯の方向(中心縦断面の方向)を算出するプ
ログラム及び関連設定データがコントロールソフト用メ
モリ18及びデータメモリ20内に格納されているこ
と。
【0043】(5)被計測対象物上に形成された光帯の
端点あるいは屈曲点の3次元位置を、上記光帯方向デー
タと該端点あるいは屈曲点の画素値データに基づいて求
める為の換算データ(距離変換マトリックスデータ)が
キャリブレーションによって取得され、データメモリ2
0に格納済みであること。なお、スポット光ビーム走査
によって形成される光帯は、従来のスリット光束と等価
であるから、このキャリブレーションの方法は、従来の
スリット光束を投射する方式の視覚センサの場合と基本
的に同じである。
【0044】(6)被計測対象物の3次元計測の終了時
に再計測の必要性を判定し、再計測が必要と判定した場
合には、再計測が必要とされた趣旨に沿って、投射光パ
ターンの選択、走査基準位置決定、比例定数k、mの決
定等を行ない、再計測を実行する為のプログラムがコン
トロールソフト用メモリ18に格納されていること(フ
ローチャート、ステップST18の説明を参照)。
【0045】以上の構成と機能を有する3次元視覚セン
サシステムを使用して3次元計測を行なう場合のCPU
11の処理の概要について、図5〜図11を参照して述
べる。
【0046】図5に例示された被計測対象物Wは、円筒
形の一方の端面側に同心突起部Sを有する全体形状を有
したワークであり、同心突起部Sの一部には切欠部Uが
形成されているものとする。この切欠部Uの部分を拡大
したものを図11に示した。これら図5及び図11に示
されたワークWをタイプ[01]として、図示しない他の
形状(例えば、角柱状、楕円柱状等)を有する3種類の
ワーク(タイプ[02]、[03]、[04])が順不同で3
次元計測の対象とされるものとする。ここでは、図示し
たタイプ[01]のワークWの計測プロセスを例にとって
記述する。
【0047】ワークWの3次元計測の具体的内容として
は、同心状突起部Sの中心P0 と切欠部Uの3次元位置
を計測することを想定する。
【0048】まず、図示しない外部装置(例えば、製造
ライン)からの信号を通信インタフェイス12を介して
3次元視覚センサが受信すると、CPU11は3次元計
測作業の為の一連の処理を開始し(スタート)、光帯本
数を表わす指標αと計測回数を表わす指標βをα=1、
β=1にリセットする(ステップST1)。次いで、C
CDカメラ40の撮影動作を起動させて被計測対象物W
の画像を取り込む(ステップST2)。この画像をAと
する。画像Aは、被計測対象物Wを投光装置からのスポ
ット光ビームの投射が無い状態で取得される通常画像で
ある。
【0049】画像Aは、画像処理プロセッサ13を用い
て解析され、ワークの種別を判定する為のデータ(輪郭
を表わす代表点の2次元データ)が取得される(ステッ
プST3)。これら画像Aから取得されたデータを、予
め登録されたワークWの種別[01]〜[04]を特徴付け
るデータと照合比較し、ワークWの種別を判定する(ス
テップST4)。前述したように、ワークWはタイプ
[01]のものであるから、種別[01]と判定される。
【0050】ワークWの種別が決定されると、スポット
光走査パターンを具体的に選択・決定する処理に進む。
先ず、ワーク種別[01]に整合した光帯分布形を予め登
録された標準形の中から選択する(ステップS5)。光
帯分布形の標準形は、想定されるワークの形状、3次元
計測の具体的内容等に応じて用意されている。図7は、
その1例を示したもので、(i)、(ii)、(ii
i)、(iv)、(v)は各々、円形状、扇形状、正方
形状、長方形状、楕円形状の領域に光帯を投射形成する
場合に主として選択される標準形である。本実施例の場
合、ワーク種別[01]に対して第1回目の計測(β=
1)では、ワークWの2重円形状端面全体に放射状の光
帯を投射形成することに対応して、標準形(i)が選択
されるプログラムが組まれているものとする。
【0051】次に、選ばれた標準形に対して、拡がり係
数k、光帯長係数l、光帯本数係数m、走査基準位置γ
0 を定めて、スポット光走査パターンの具体的内容を決
定する(ステップS6)。図8〜図10は、選択された
標準形(i)に対して、これらk、l、mの値を変えた
場合のスポット光走査パターン(光帯分布)の様子を描
いた模式図である。
【0052】先ず、拡がり係数kは、光帯分布の拡がり
を定める係数で、図8に例示したようにk=1を基準と
して、k<1ならば、光帯分布範囲は狭くなり、k>1
ならば拡がることを意味している。例えば、画像Aの画
面上での直径データの大きさを3段階に分けておき、そ
れに応じてkの値を1、0.8、1.2の中から選択す
るプログラムとすれば良い。選択条件の具体的設定に際
しては、光帯が被計測対象物Wからはずれないことを優
先させて、余裕のある選択が出来るように考慮すること
が望ましい。
【0053】同様に、光帯長係数lは、図9に示した通
り各光帯の長さ(光帯長さ方向のスポットビームの振れ
角幅)を指定するものであり、光帯本数係数mは図10
に示した通り、光帯分布を形成する光帯本数の多寡を指
定する係数である。各図において、k=1として、l=
1、0.5、1.5;m=1、2の各場合を示したが、
画像Aの解析結果や3次元計測の内容に応じて、k=
0.8あるいはk=1.2として、l=0.5、;m=
2等の組合せをプログラムで指定し得るようにしておく
ことが合理的なことは言うまでもない。例えば、小サイ
ズ被計測対象物を遠方から詳しく観測する場面が想定さ
れる3次元計測作業においては、該場面の到来を画像A
の解析によって感知し、k=0.8、l=0.5、m=
2の組合せを選択するようにプログラムを構成しておく
ことが考えられる。
【0054】このような係数k、l、mの選択・決定と
共に、走査パターンの代表点となる走査基準位置γ0
(各スキャナの振れ角基準位置)を定めれば、スポット
光ビーム走査の具体的内容を特定出来ることになる。第
1回目の計測(β=1)については、ワークWについて
予め想定した標準位置のデータと画像Aのデータとを適
宜組み合わせてγ0 を定めるのが実際的である。ここで
は、ワークWの同心突起部Sの中心P0 に関する既知の
基準データ(予測される標準位置に標準姿勢でワークが
存在した場合のP0 点の3次元位置データ)をCCDカ
メラ画素値データで適宜補正して基準位置γ0 (光帯群
の中心)を定めることにする。第1回目の計測時にγ0
をワークW上の特定点(P0 )と正確に一致させること
は原理的に困難であり、また、その必要もない。即ち、
光帯には長さがあるので、多少のずれがあっても3次元
計測は実行可能である。再計測を実行する場合には、第
1回目の3次元計測データを利用する余地があるから、
より正確なγ0 の決定を行なうことが出来る可能性は高
くなる(後述するステップST18参照)。
【0055】以上説明したプログラム内容に従ってステ
ップST6が実行されると、第1本目(α=1)の光帯
形成の為のスポット光ビーム走査が開始され、図5中ワ
ークW上に1本目の光帯H1 が形成される(ステップS
T7)。光帯H1 の形成中にCCDカメラ40による撮
影を実行して、通常画像に光帯H1 が重畳した画像を取
り込む。これを画像Bとする(ステップST8)。
【0056】画像Bの取得が終了したら、ワークW上に
投射された光帯H1 の像を抽出する為に、差像Cのデー
タ(C=B−A)を取得する(ステップST9)。次い
で、差像Cから予め定められたルールに従って適宜数の
中心点列を抽出し(ステップST10)、これら中心点
列に整合する折れ線(1直線の場合を含む)を近似計算
によって求め(ステップS11)、該折れ線中に含まれ
る端点及び屈曲点を抽出し(ステップST12)、それ
ら端点/屈曲点の3次元位置を計算する。図5に示され
たワークWの場合、1本目の光帯H1 については、ワー
クWの最外周縁に対応するP11、同心突起Sの基部周縁
に対応するP21、同心突起Sの頂部周縁に対応するP31
が抽出され、各抽出点の3次元位置が計算される(ステ
ップS13)。抽出点の3次元位置の計算は、従来のス
リット光束投射型の3次元視覚センサの場合と同様に、
光帯H1 の中心縦断面を特定するデータと抽出点の画素
値データに基づいて行なわれる。光帯H1 の中心縦断面
を特定するデータは、ステップST5、ステップST6
に於けるスポット光ビーム走査内容決定パラーメータ決
定内容と指標αに基づいて算出される。
【0057】1本目の光帯H1 に関する処理を終えた
ら、規定本数n本(n=m×n0 ;但し、mは図10に
関連して説明した光帯本数係数、n0 は図8に示した光
帯分布標準形における光帯本数である。)の光帯形成と
処理が終了したか否かを判断する(ステップST1
4)。未照射・未処理の光帯がある限り、ノーの判断が
なされるので、光帯本数指標αに1を加算し(ステップ
S15)、ステップST7に戻る。
【0058】2本目以下の光帯H2 、H3 ・・Hn に関
する処理(ステップST7〜ステップST14)は、上
記説明したH1 の処理と同様である。但し、図9に示し
たように、r本目の光帯は切欠部Uを横断して形成され
るから、5個の端点/屈曲点P1r、P2r、U1 、U2 、
U3 が抽出され、3次元位置が計算される。
【0059】n=n×m0 本目の光帯についてステップ
ST7〜ステップST13が終了すると、ステップST
14でイエスの判断がなされ、ステップST16へ進
み、端点/屈曲点の整理・分類が行なわれた後、目的と
する3次元計測データの計算が行なわれる(ステップS
T17)。
【0060】図5、図11に示された例では、端点/屈
曲点は、ワークWの最外周縁に対応するP11、P12・・
P1r・・P1nと、同心突起Sの基部周縁に対応するP2
1、P22・・P2r・・・P2nと、同心突起Sの頂部周縁
に対応するP31、P33・・P3r-1、P3r+1・・・P3n
と、切欠部Uに対応したU1r、U2r、U3r(図9参照、
切欠部にかかる光帯が1本の場合を例示した。)に分類
される。
【0061】そして、各グループの端点/屈曲点の3次
元位置データに基づいて同心突起Sの中心P0 と切欠部
Uの3次元位置が計算される(ステップST17)。P
0 の計算にはP31、P33・・P3r-1、P3r+1・・・P3n
またはP11、P12・・P1r・・P1nのデータを利用する
ことが出来る。例えば、一方のグループにデータ欠損
(光帯位置が適正で無く、縁部を横断していない時
等。)がある場合には、他方を利用するようにすれば良
い。また、切欠部Uに関しては光帯間隔が粗いので、こ
の段階では、U1 、U2 、U3 のデータの内の1つ叉は
これらを組み合わせてUの位置データとすることにな
る。
【0062】第1回目(β=1)の計測が終了したら、
再計測の必要性を判断する(ステップST18)。この
判断の為のプログラムの具体的内容としては、取得され
るべきデータの内容、精度等に応じて極めて多様なもの
が考えられるが、再計測が必要となる代表的なケースと
して、(イ)光帯形成不良による計測不良、(ロ)より
正確な情報乃至より細部に関する情報の取得が想定され
る。(イ)の例としては、抽出されるべき端点/屈曲点
の数が所定数以下であった場合には光帯形成不良と判断
し、再計測を行うプログラムが考えられる。また、図
5、図11に示したワークWの切欠部Uに関してより正
確な3次元情報が欲しい場合が、(ロ)の例に当たる。
【0063】ここでは、計測不良は無く、後者の趣旨で
再計測を行うことを想定することにする。まず、計測回
数指標βに1を加算して(ステップST19)、システ
ムの異常等に対処する為に設定された計測回数の制限値
β0 を越えていないことを確認(ステップ20)してか
ら、光帯本数指標αをリセットし(α=1;ステップ2
1)、ステップ5に戻って再度光帯分布標準形を選択す
る。標準形を選択するにあたって、ワークWがタイプ
[01]のものであること、2回目の計測(β=2)であ
ること、及び第1回目の計測が不良でなかったことを判
断根拠として、図7の(ii)の型の標準形を選択するも
のとする。即ち、扇型の光帯分布パターンを切欠部Uに
集中的に形成して、該切欠部Uの細部の情報を取得する
ようなプログラムが組まれているものとする。
【0064】第1回目の計測によって得られたP0 及び
U1 、U2 、U3 のデータを使用して、標準形[ii]に
対する拡がり係数k、光帯長l、光帯本数係数m、基準
位置γ0 が選択・決定される(ステップST6)。な
お、この場合の拡がり係数kを、扇形の開き角度θを基
準開き角度θ0 の何倍とするかを表わす係数(θ=kθ
0 )とすることも考えられる。
【0065】2回目の計測(β=2)におけるスポット
光ビーム走査内容が決定されると、図11に示された様
に、光帯Hu1、Hu2・・Hun(図11中、破線で表示)
が1本づつ投射形成される毎に画像Bが取り込まれ、光
帯画像に相当する差像C=B−Aが取得される。次い
で、中心点列が検出され、折れ線近似によって、端点と
屈曲点が抽出され、各抽出点の3次元位置が算出される
(ステップST7〜ステップST15の繰返し)。
【0066】図11に示した例で抽出される端点/屈曲
点は、P'11 、P'21、P'31、U'11 、U'21 、U'31
、U'21 、U'22 、U'32 ・・・等である。
【0067】これら抽出点の3次元位置データは整理・
分類(ステップST16)され、最終的に必要な3次元
情報が計算される(ステップS17)。第2回目の計測
では、扇形の切欠部Uに多数の光帯を集中的に形成して
細部に関する十分なデータが得られるから、第1回目の
計測(光帯1本あるいは2本)に比べて、正確で詳細な
3次元情報がデータ計算によって取得可能となる。計算
取得される情報としては、切欠部代表点の3次元位置、
大きさ(扇形拡がり角度)、深さ(半径方向と円筒軸方
向)等が考えられる。
【0068】第2回目の計測によって切欠部に関する細
部の情報が取得され、3次元計測の所期の目的が達成さ
れたならば、ステップST18で再計測不要の判断がな
され、3次元計測の1作業サイクルが終了する(エン
ド)。もし、抽出点不足等の理由により、2回目の計測
が不良となった場合には、ステップST18で再度計測
必要の判断がなされ、ステップST19以下のプロセス
が繰り返される。計測不良により再計測が行なわれる場
合には、ステップST6において計測不良の原因を解消
する可能性を高めるような選択が行なわれるようにプロ
グラムを構成しておく。例えば、k、l、mの値を最大
にとり、抽出点不足の可能性を減らすことなどが考えら
れる。
【0069】もし第3回目の計測が実行されて所期の計
測目的が達成されたならば、計測作業1サイクルを終了
するが、未だなお計測不良があれば計測回数指標βが制
限値β0 に達するまで計測が繰り返される。第β0 回目
の計測を行なっても、所期の計測目的が達成されない場
合には、ステップST20でイエスの判断が出され、シ
ステムの異常の可能性を考えてアラームの発令等必要な
処置をとった上で(ステップST22)作業サイクルを
終了する(エンド)。β0 の具体的数値は、計測不良の
発生確率、プログラムの信頼度、要求される計測速度と
β0 増大に伴う計測時間増加量等を考慮して定められる
が、通常は数回程度に設定されるものと考えられる。
【0070】以上説明した例では、スポット光ビーム走
査内容を標準形と諸パラメータ(k、l、m、γ0 )の
選択により決定したが、スポット光ビーム走査内容の細
部を特定するに十分な情報が計測開始前に判明している
場合には、このようなプロセスの一部または全部が不要
となる。例えば、ワークWの形状、サイズ、代表点P0
の3次元位置、姿勢等が小さな変動範囲に限定されてお
り、且つ各々の概略データが3次元視覚センサによる観
測を行なう以前に判っている条件下で、ワークWの代表
点P0 の正確な3次元位置のみが計測目的とされる場合
には、スポット光ビーム走査内容を事前に特定すること
も可能である。
【0071】一般的に言えば、工場の生産現場等でロボ
ットのような自動機械の作業を支援する為に3次元視覚
センサを使用する場合には、被計測対象物の形状、サイ
ズ、存在範囲、姿勢等について全く未知であることは希
であるから、スポット光ビーム走査内容を決定するプロ
グラムや再計測必要性判断のプログラムは、比較的簡単
な内容で十分な場合が多いと考えられる。
【0072】
【発明の効果】本願発明の3次元視覚センサによれば、
スポット光ビームを高速偏向走査する手段を有する投光
装置によって3次元計測に必要な光投射が行われるの
で、被計測対象物の遠近、大小、存在方向、形状、最終
的に必要な3次元情報の内容、精度等に自在に適応した
光帯を形成することが可能となる。
【0073】そして、光源の発する光量を3次元計測に
有用な部分に集中させて明るい光帯を形成させた条件下
でビデオカメラによる観測を行うことが出来るから、作
業効率と測定精度に優れた3次元計測が実現される。
【0074】また、被計測対象物形状に応じて光帯延在
方向を自由に選択出来るから、被計測対象物の縁部にお
ける光帯中心点列の湾曲現象を回避することが可能とな
る。従って、本発明の3次元視覚センサは、この面から
見ても、3次元計測の精度向上に寄与し得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った3次元視覚センサに使用可能な
投光装置の基本構成と光帯形成の為のスポット光ビーム
走査を説明する模式図である。
【図2】被計測対象物の遠近に応じてスポット光ビーム
の偏向走査範囲(スキャナの振り角度)を変えることを
説明する図である。
【図3】本発明の3次元視覚センサにおける投射範囲の
限定機能について説明する図である。
【図4】光帯分布及び該光帯の端点近傍の様子の一例を
従来技術と本発明の3次元視覚センサの場合に分けて模
式的に示した図である。
【図5】本発明の3次元視覚センサのシステム構成の1
例を模式的に示した図である。
【図6】図5に例示されたシステム構成を有する本発明
の3次元視覚センサを用いて被計測対象物の3次元計測
を実行する場合の処理の概要の1例を示したフローチャ
ートである。
【図7】スポット光ビーム走査パターンの標準形を説明
する図である。
【図8】図7に示されたスポット光ビーム走査パターン
標準形(i)に対して、拡がり係数kを与えた場合のス
ポット光走査パターン(光帯分布)を説明する模式図で
ある。
【図9】図7に示されたスポット光ビーム走査パターン
標準形(i)に対して、光帯長係数lを与えた場合のス
ポット光走査パターン(光帯分布)を説明する模式図で
ある。
【図10】図7に示されたスポット光ビーム走査パター
ン標準形(i)に対して、光帯本数係数mを与えた場合
のスポット光走査パターン(光帯分布)を説明する模式
図である。
【図11】図5に示されたワークWの切欠部Uを詳細に
示した部分拡大図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 X−スキャナ 3 Y−スキャナ 2M、3M 偏向ミラー 4 ビデオカメラ(CCDカメラ)のイメージプレーン L スポット光ビーム Ga 、Gb 光帯 P、Q 光帯端点 Ha 、Hb 光帯中心点列 W、W1 、W2 被計測対象物(ワーク) E 縁部 R 円環領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオカメラ装置と、該ビデオカメラ装
    置に接続された画像処理装置と、前記ビデオカメラ装置
    の撮像走査周期に比して十分短い周期で帯状走査範囲内
    をスポット光ビームで偏向走査する手段を有する投光装
    置とを備えたスポット光ビーム走査型3次元視覚セン
    サ。
JP3240793A 1993-01-29 1993-01-29 スポット光ビーム走査型3次元視覚センサ Pending JPH06229732A (ja)

Priority Applications (1)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008209166A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Topcon Corp 光画像計測装置及び光画像計測装置を制御するプログラム
JP2009075069A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Canon Inc テラヘルツ波に関する情報を取得するための装置及び方法
JP2012093104A (ja) * 2010-10-25 2012-05-17 Yaskawa Electric Corp 形状計測装置、ロボットシステムおよび形状計測方法

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