JPH06213677A - 計測回路 - Google Patents

計測回路

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JPH06213677A
JPH06213677A JP5008081A JP808193A JPH06213677A JP H06213677 A JPH06213677 A JP H06213677A JP 5008081 A JP5008081 A JP 5008081A JP 808193 A JP808193 A JP 808193A JP H06213677 A JPH06213677 A JP H06213677A
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JP
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circuit
signal
signal processing
processing circuit
preamplifier
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JP5008081A
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English (en)
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Yasushi Miyai
裕史 宮井
Hiroshi Kitaguchi
博司 北口
Shigeru Izumi
滋 出海
Satoshi Kawasaki
智 川崎
Katsutoshi Sato
克利 佐藤
Katsuhiro Okada
克弘 岡田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】入力信号Sと入力信号を増幅するとともにイン
ピーダンス変換を行う前置増幅器1と前置増幅器からの
信号を処理する信号処理回路2より成る計測回路におい
て、前置増幅器からの信号の強度により信号処理回路を
制御する制御回路3を備えることにより信号処理回路を
正常に動作させるとともに信号処理回路からの信号情報
に制御情報を加えて出力することにより入力信号を正確
に再構成を可能とする。 【効果】少ない回路の追加により、計測回路の見かけ上
のダイナミックレンジを拡大でき、測定範囲が広がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイナミックレンジの拡
大を図った計測回路に関する。
【0002】
【従来の技術】広いダイナミックレンジが必要な測定装
置としてX線コンピュータ・トモグラフィ装置(Comput
ed Tomography;以下、CTと略称する)が一般的なの
で、以下、X線CT装置を例に述べる。この装置は、被
検体の全周方向からX線を照射し、被検体内部のX線吸
収の程度から透過データを多数収集して、コンピュータ
で処理して断層像を再構成する。断層像は、被検体の内
部の構造を忠実に再現するため、非破壊検査の手段とし
て非常に有効である。X線CT装置の検出器は被検体を
全く透過せずに直接届く場合と被検体を透過して減衰し
て届く場合があり、その強度差は4桁を越えることがあ
る。また、X線CT装置は数十〜数百個の検出器を備え
るため検出器の計測回路はシンプルで小形でなければな
らない。したがって、X線CT装置では広い強度範囲の
信号を簡単な回路で計測する必要がある。
【0003】従来の計測回路はセンサからの信号を取り
込む前置増幅器と信号処理回路の入力仕様に合わせるた
めの比例増幅器から成り、比例増幅器の増幅率は適切な
値に固定していた。X線CT装置の高分解能化の要求は
常にあり、それには検出器のダイナミックレンジの拡大
が不可欠である。
【0004】計測回路のダイナミックレンジを拡大する
ための、第1の従来技術は特開昭55−52744 号公報に記
載のように所定時間X線を曝射してその期間検出器から
の出力を積分しその積分値から透過X線強度を求める計
測回路において、検出器からの入力を限界入力のレベル
と比較してそれ以上であるか否かを判別し、限界入力の
レベル以上である場合には積分を中止して積分開始から
中止するまでの間の積分値と残りの積分時間から積分さ
れるべき値を計算する、というものが提案されている。
【0005】また、第2の従来技術は、例えばオートレ
ンジ機能を備えたデジタルボルトメータのように入力の
大きさに応じて自動的に最適なレンジに切り替え、数マ
イクロボルトから数千ボルトを一つの測定器で計ること
ができる装置が実用化している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来技術
は、所定時間内はX線源の強度が安定していることが条
件になる。ところが、X線源は数十〜数百kVの非常に
高い電圧を使うため、一般的にX線強度の安定性は悪
い、したがって、短時間の積分時間では線源強度のゆら
ぎの影響がそのまま計測値に現われるために、計測値の
精度が低くなるという問題があった。また、積分時間を
長くし線源強度のゆらぎの影響を小さくしたとしても、
積分時間を長くしたために断層像の撮影時間が長くなる
という別の問題が生じる。
【0007】また、第2の従来技術は、測定した結果が
オーバーフローするか小さすぎるかによりレンジを切り
替え再測定し適切なレンジでの測定結果を表示する。例
えば、最初のレンジが不適切であった場合には複数回の
測定が必要になる。したがって、単発の現象を計測する
場合にレンジが不適切であれば精密な計測ができないと
いう問題があった。また、再現性のある現象を計測する
場合にレンジが不適切であれば2回目の測定が必要とな
り2倍の時間がかかるという問題があった。X線CT装
置の場合であれば、レンジ決定用の測定と値決定のため
の測定の2回の測定になるため、撮影時間が2倍になる
という問題が生じる。
【0008】本発明の第1の目的は、入力信号を信号処
理回路がオーバーフローせずに確実に計測できる回路を
提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、パルス状の入力信
号の波高値を波高分析回路がオーバーフローせずに広い
ダイナミックレンジで計測する回路を提供することにあ
る。本発明の第3の目的は、パルス状の複数の入力信号
の波高値を波高分析回路がオーバーフローせずに広いダ
イナミックレンジで計測する回路を提供することにあ
る。
【0010】本発明の第4の目的は、広いダイナミック
レンジをもつ計測回路を備えることにより、高分解能の
X線CT装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための、第1の発明は、入力信号と前記入力信号を増
幅するとともにインピーダンス変換を行う前置増幅器と
前記前置増幅器からの信号を処理する信号処理回路より
成る計測回路において、前記前置増幅器からの信号の強
度により信号処理回路を制御する制御回路を設け、信号
処理回路からの出力に制御情報を加えたことである。
【0012】また、上記第2の目的を達成するための、
第2の発明は、パルス状の入力信号と前記入力信号を増
幅するとともにインピーダンス変換を行う前置増幅器と
前記前置増幅器からの信号の波高値を保持するサンプル
ホールド回路と前記計測回路で保持された波高を分析す
る波高分析回路より成る計測回路において、前記前置増
幅器からの信号の波高により前記サンプルホールド回路
のホールドのタイミングを変える制御回路を設け、波高
分析回路からの波高情報に制御情報を加えて出力するこ
とである。
【0013】また、上記第2の目的を達成するための、
さらに別の第3の発明は、パルス状の入力信号と前記入
力信号を増幅するとともにインピーダンス変換を行う前
置増幅器と前記前置増幅器からの信号を処理する信号処
理回路より成る計測回路において、前記前置増幅器から
の信号を遅延させる遅延回路と前記前置増幅器からの信
号強度により信号処理回路を制御する制御回路を設け、
信号処理回路からの出力に制御情報を加えたことであ
る。
【0014】また、上記第3の目的を達成するための、
第4の発明は、複数の入力信号と前記入力信号を増幅す
るとともにインピーダンス変換を行う複数の前置増幅器
と前記前置増幅器からの信号の波高値を保持する複数の
サンプルホールド回路と前記サンプルホールド回路で保
持された波高を分析する波高分析回路と前記サンプルホ
ールド回路からの出力を、順次、前記波高分析回路に切
り換えるためのマルチプレクサより成る複数入力の計測
回路において、前記前置増幅器からの信号強度により対
応するサンプルホールド回路のホールドのタイミングを
変える制御回路を設け、波高分析回路からの波高情報を
出力するときに対応する前記制御情報を加えて出力する
ことである。
【0015】また、上記第4の目的を達成するための、
第5の発明は、操作手段と操作手段により操作を受ける
被検体と被検体にパルス状のX線を照射するX線源と被
検体を透過したX線強度を測定する検出器と検出器から
の信号を処理する信号処理回路と信号処理回路により集
められた透過データを演算処理する演算装置と演算装置
により像再構成した画像を表示する表示装置よりなるX
線CT装置において、信号処理回路の初段に前記1,
2,3,4のいずれかの発明に記載の計測回路を備える
ことである。
【0016】
【作用】第1の発明によれば、前置増幅器の出力により
信号処理回路を制御するために、たとえば信号処理回路
の増幅率を制御することにより回路がオーバーフローす
るのを防止し有意な計測ができる。さらに、制御情報を
信号処理回路からの情報に加えて出力するために、入力
情報を確実に再構成でき、見かけ上のダイナミックレン
ジを広げることができる。
【0017】第2の発明によれば、前置増幅器の出力に
より波高分析回路を制御するために、たとえば波高分析
回路の増幅率を制御することにより回路がオーバーフロ
ーするのを防止し有意な波高値を計測できる。さらに、
制御情報を波高値の情報に加えて出力するために、入力
の真の波高を確実に求めることができ、見かけ上のダイ
ナミックレンジを広げることができる。
【0018】第3の発明によれば、前置増幅器の出力に
よりサンプルホールド回路のタイミングを制御するため
に、前置増幅器の出力が飽和していない波高値をサンプ
リングすることができ有意な波高値を計測できる。さら
に、制御情報を波高値の情報に加えて出力するために、
入力の真の波高を確実に求めることができ、見かけ上の
ダイナミックレンジを広げることができる。
【0019】第4の発明によれば、前置増幅器の出力に
より信号処理回路を制御するために、たとえば信号処理
回路の増幅率を制御することにより回路がオーバーフロ
ーするのを防止し有意な計測ができる。このとき、信号
処理回路への入力信号は遅延回路である一定の遅延時間
の後に入力するので、その遅延時間内に制御回路からの
制御を確実に実施することができる。さらに、制御情報
を信号処理回路からの情報に加えて出力するために、入
力情報を確実に再構成でき、見かけ上のダイナミックレ
ンジを広げることができる。
【0020】第5の発明によれば、複数の入力を備えた
計測回路において、各々の前置増幅器の出力によりサン
プルホールド回路のタイミングを制御するために、前置
増幅器の出力が飽和していない波高値をサンプリングす
ることができ有意な波高値を計測できる。さらに、制御
情報を各々の波高値の情報に加えて出力するために、入
力の真の波高を確実に求めることができ、見かけ上のダ
イナミックレンジを広げることができる。
【0021】第6の発明によれば、操作手段と操作手段
により操作を受ける被検体と被検体にパルス状のX線を
照射するX線源と被検体を透過したX線強度を測定する
検出器と検出器からの信号を処理する信号処理回路と信
号処理回路により集められた透過データを演算処理する
演算装置と演算装置により像再構成した画像を表示する
表示装置よりなるX線CT装置において、信号処理回路
の初段に前記1,2,3,4,5のいずれかの発明の計
測回路を備えるために、見かけ上のダイナミックレンジ
が広くなり、断層像の分解能を向上することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を示す図1について
説明する。
【0023】図1に示すように、入力信号Sは前置増幅
器1に入り増幅およびインピーダンス変換が実施され
る。前置増幅器からの出力は信号処理回路2と制御回路
3に送られる信号処理回路は、例えば、さらに増幅した
り、波形整形したり、様々な処理がある。制御回路は信
号処理回路が正常に機能するように入力信号の診断を
し、例えば、信号処理回路が比例増幅器であったならば
増幅率を適切に切り替える制御信号を発生する。制御信
号は信号処理回路へ送られるとともに信号処理回路から
の出力情報とともに、図示しない後段の処理回路へ送ら
れる。
【0024】図1に示した計測回路の原理を図7を用い
て説明する。
【0025】図7は図1における前置増幅器1からの出
力(a)と制御回路3からの出力(b)と信号処理回路
2が、例えば、比例増幅器であった場合の出力(c)の
タイミング図である。タイミング図の(I)は通常の入
力の場合で、タイミング図の(II)は従来信号処理回路
の出力が飽和して正常な計測ができなかった場合を示
す。まず(I)の場合から説明する。入力信号は前置増
幅器により処理されて出てくる。前置増幅器からの出力
が信号処理回路の入力限界(正常な出力が得られる限界
の入力を表す)を越えなかった場合、制御回路からの出
力(b)は例えば0(ゼロ)となる。そして信号処理回
路は0(ゼロ)の入力を受け初期設定の増幅率で信号を
増幅して出力する。図中のtd2は信号処理回路の入力信
号が出力されるまでの遅れを示す。次に(II)の場合を
説明する。入力信号は(I)の場合と同様に前置増幅器
により処理される。前置増幅器からの出力は信号処理回
路の入力限界を越えているので、制御回路からの出力は
例えば1となる。このとき制御回路からの出力は信号が
信号処理回路の入力限界レベルを越えた瞬間からtd1
け遅れて出力される。信号処理回路は1の入力を受け初
期設定とは異なる増幅率、たとえば初期設定の1/2の
増幅率で信号を増幅して出力する。このとき制御回路か
らの1の信号を受けた瞬間から増幅率が切り替わるまで
にtd3の遅れがある。信号処理回路からの出力は増幅率
を変えたので飽和することなく正常な動作をする。図示
しない後段の回路は制御回路から0(ゼロ)か1の信号
を受け信号処理回路がどのような処理をしたかの情報を
得ることができる。
【0026】つぎに、本発明の一実施例を示す図2につ
いて説明する。
【0027】図2に示すように、入力信号Sは前置増幅
器1に入り増幅およびインピーダンス変換が実施され
る。前置増幅器からの出力はサンプルホールド回路2a
と制御回路3に送られる。制御回路はサンプルホールド
回路が正常に機能するように入力信号の診断をし、ホー
ルドのタイミングを切り替える制御信号を発生する。制
御信号はサンプルホールド回路へ送られるとともに、図
示しない後段の処理回路へ送られる。
【0028】図2に示した計測回路の原理を図8を用い
て説明する。
【0029】図8は図2における前置増幅器1からの出
力(a)と制御回路3からの出力(b)とサンプルホールド
回路2aの出力(c)のタイミング図である。タイミン
グ図の(I)は通常の入力の場合で、タイミング図の
(II)は従来波高分析回路の出力がオーバーフローして
正常な計測ができなかった場合を示す。まず(I)の場
合から説明する。入力信号は前置増幅器により処理され
て出てくる。前置増幅器からの出力が波高分析回路の入
力限界(オーバーフローを起こし正常な分析ができない
限界の入力を表す)を越えなかった場合、制御回路から
の出力(b)は、例えば、0(ゼロ)となる。そしてサン
プルホールド回路は0(ゼロ)の入力を受け初期設定の
ホールドのタイミングT1 で信号を保持して出力する。
図中のtd2はサンプルホールド回路の入力信号が出力さ
れるまでの遅れを示す。次に(II)の場合を説明する。
入力信号は(I)の場合と同様に前置増幅器により処理
される。前置増幅器からの出力は波高分析回路の入力限
界を越えているので、制御回路からの出力は例えば1と
なる。このとき制御回路からの出力は信号が波高分析回
路の入力限界レベルを越えた瞬間からtd1だけ遅れて出
力される。サンプルホールド回路は1の入力を受け初期
設定とは異なるホールドのタイミングT2 で信号を保持
して出力する。また、例えば、サンプルホールド回路が
入力信号を増幅する機能を有している場合には、サンプ
ルホールド回路自身が持つ出力限界がある。図の例はそ
のような場合を示す。サンプルホールド回路からの出力
はホールドのタイミングを変えたので波高分析回路がオ
ーバーフローすることなく正常に動作をする。図示しな
い後段の回路は制御回路から0(ゼロ)か1の信号を受
け波高分析回路がどのようなタイミングで波高を分析し
たかの情報を得ることができる。波高分析回路からの波
高情報は制御回路からの制御情報とともに、図示しない
演算装置により処理することで入力情報を正確に再現で
き、見かけ上、本発明の計測回路のダイナミックレンジ
が広くなる。
【0030】図2に示した計測回路の原理をさらに図1
0と図11を用いて説明する。
【0031】図10は本発明の一実施例の原理を確かめ
る実験のブロック図と波高値のサンプリングのタイミン
グチャートである。また、図11はその実験の結果であ
る。まず、図10から説明する。この実験は入力の波高
値を波形の頂点以外の場所で調べても入力の波高値と再
現性があることを確かめるために実施した。実験の構成
は信号発生器,比例増幅器,波形分析器から成る。信号
発生器よりパルス状の信号を発生させ比例増幅器に入力
し、比例増幅器からの出力を波形分析器により観測し二
つのタイミングで波高値を調べた。実験中は比例増幅器
の増幅率を固定した。また、タイミングはT1=10μs
ec,T2=15μsecとした。本実験によりT2 のタイミ
ングで波高値を調べても本来の波高値への変換は簡単な
計算で求めることが出きる。
【0032】つぎに、本発明の一実施例を示す図3につ
いて説明する。
【0033】図3に示すように、入力信号Sは前置増幅
器1に入り増幅およびインピーダンス変換が実施され
る。前置増幅器からの出力は遅延回路5と制御回路3に
送られ、遅延回路で一定時間遅らせた信号は信号処理回
路2に送られる。信号処理回路は、例えば、さらに増幅
したり、波形整形したり、様々な処理がある。制御回路
は信号処理回路が正常に機能するように入力信号の診断
をし、例えば信号処理回路が比例増幅器であったならば
増幅率を適切に切り替える制御信号を発生する。制御信
号は信号処理回路へ送られるとともに信号処理回路から
の出力情報とともに、図示しない後段の処理回路へ送ら
れる。
【0034】図3に示した計測回路の原理を図9を用い
て説明する。
【0035】図9は図3における前置増幅器1からの出
力(a)と制御回路3からの出力(b)と遅延回路5か
らの出力(c)と信号処理回路2が、例えば、比例増幅器
であった場合の出力(d)のタイミング図である。タイ
ミング図の(I)は通常の入力の場合で、タイミング図
の(II)は従来信号処理回路の出力が飽和して正常な計
測ができなかった場合を示す。まず(I)の場合から説
明する。入力信号は前置増幅器により処理されて出てく
る。前置増幅器からの出力が信号処理回路の入力限界
(正常な出力が得られる限界の入力を表す)を越えなか
った場合、制御回路からの出力(b)は例えば0(ゼ
ロ)となる。前置増幅器からの出力は一定の遅延時間だ
けおくれて遅延回路から出力される。そして信号処理回
路は0(ゼロ)の入力を受け初期設定の増幅率で信号を
増幅して出力する。図中のtd2は信号処理回路の入力信
号が出力されるまでの遅れを示す。次に(II)の場合を
説明する。入力信号は(I)の場合と同様に前置増幅器
により処理される。前置増幅器からの出力は信号処理回
路の入力限界を越えているので、制御回路からの出力は
例えば1となる。このとき制御回路からの出力は信号が
信号処理回路の入力限界レベルを越えた瞬間からtd1
け遅れて出力される。信号処理回路は1の入力を受け初
期設定とは異なる増幅率、たとえば初期設定の1/2の
増幅率に切り替える。信号処理回路へ信号が到達するの
はこの切り替え操作が完了してからになるため、信号処
理回路の動作が正常に行われる。また、信号処理回路か
らの出力は増幅率を変えたので飽和することなく正常な
動作をする。図示しない後段の回路は制御回路から0
(ゼロ)か1の信号を受け信号処理回路がどのような処
理をしたかの情報を得ることができる。
【0036】つぎに、本発明の一実施例を示す図4につ
いて説明する。
【0037】図4に示すように、入力信号Sは前置増幅
器1に入り増幅およびインピーダンス変換が実施され
る。前置増幅器からの出力は比例増幅器1aに送られ、
比例増幅するとともに、制御回路3に送られる。比例増
幅器には波形整形の機能を備えたものもある。比例増幅
器からの出力はサンプルホールド回路2aに送られる。
制御回路はサンプルホールド回路が正常に機能するよう
に入力信号の診断をし、ホールドのタイミングを切り替
える制御信号を発生する。制御信号はサンプルホールド
回路へ送られるとともに、図示しない後段の処理回路へ
送られる。本実施例の原理については図2の実施例と同
じである。
【0038】つぎに、本発明の一実施例を示す図5につ
いて説明する。
【0039】図5に示すように、本実施例は複数の入力
チャンネルを備えた計測回路に本発明を適用した例であ
る。基本的な回路は実施例2と同じである。複数の入力
チャンネルの各々に前置増幅器1,制御回路3,サンプ
ルホールド回路2aが付属する。各々のサンプルホール
ド回路からの出力と制御回路からの出力はマルチプレク
サ6a・6bに送られる。波高分析回路4は、順次、ア
ナログマルチプレクサを切り替え各入力のサンプルホー
ルド回路からの波高を読みとり分析する。また、同時に
ディジタルマルチプレクサも切り替え対応する入力チャ
ンネルの制御情報を読みとる。波高分析回路の波高情報
と制御情報は、図示しない後段の処理回路へ送られ、処
理される。
【0040】つぎに、本発明の一実施例を示す図6につ
いて説明する。
【0041】図6に示すように、本実施例はX線CT装
置に本発明を適用した例である。X線CT装置は被検体
にX線を照射するX線源7と、被検体を操作する操作手
段8と、被検体を透過してくるX線強度を検出する検出
器9と、検出器からの信号を処理する信号処理装置10
と、操作手段により被検体を操作し被検体のあらゆる方
向からの透過データからCT像を再構成する演算装置1
1と、再構成したCT像を表示する表示装置12より構
成されている。信号処理装置に本発明の計測回路を適用
することによりダイナミックレンジを拡大し、高分解能
のX線CT装置を実現できる。
【0042】
【発明の効果】第1の発明によれば、信号処理回路を前
置増幅器の出力で制御するので信号処理回路を最適な状
態で動作させることができるとともに、制御信号を信号
処理回路からの情報に加えて出力するので入力の情報を
正確に再構成でき、見かけ上のダイナミックレンジを拡
大できる。
【0043】第2の発明によれば、サンプルホールドの
タイミングを前置増幅器の出力で制御し、後段の波高分
析回路がオーバーフローしないようにサンプルホールド
のタイミングをずらすので正常に波高分析が実施できる
とともに、制御信号を波高分析回路からの情報に加えて
出力するので入力の波高を正確に再構成でき、見かけ上
のダイナミックレンジを拡大できる。
【0044】第3の発明によれば、信号処理回路を前置
増幅器の出力で制御するとともに遅延回路を備えている
ため信号処理回路を最適な状態で動作させることができ
るとともに、制御信号を信号処理回路からの情報に加え
て出力するので入力の情報を正確に再構成でき、見かけ
上のダイナミックレンジを拡大できる。
【0045】第4の発明によれば、サンプルホールドの
タイミングを前置増幅器の出力で制御し、後段の波高分
析回路がオーバーフローしないようにサンプルホールド
のタイミングをずらすので正常に波高分析が実施できる
とともに、制御信号を波高分析回路からの情報に加えて
出力するので入力の波高を正確に再構成でき、見かけ上
のダイナミックレンジを拡大できる。また、比例増幅器
を備えているため微弱な信号に対しても計測可能とな
る。
【0046】第5の発明によれば、複数の入力チャンネ
ルを備えた計測回路において、各々のチャンネルがサン
プルホールドのタイミングを前置増幅器の出力で制御
し、後段の波高分析回路がオーバーフローしないように
サンプルホールドのタイミングをずらすので正常に波高
分析が実施できるとともに、各々のチャンネルの波高情
報と制御情報は、図示しない後段の処理回路へ送られ波
高を正確に再構成でき、複数入力の計測回路において、
見かけ上のダイナミックレンジを拡大できる。
【0047】第6の発明によれば、X線CT装置におい
て、本発明1〜5の計測回路を備えているため検出器の
ダイナミックレンジが広くなり、分解能を向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す計測回路のブロック
図。
【図2】本発明の第二の実施例を示す計測回路のブロッ
ク図。
【図3】本発明の第三の実施例を示す計測回路のブロッ
ク図。
【図4】本発明の第四の実施例を示す計測回路のブロッ
ク図。
【図5】本発明の第五の実施例を示す複数入力の計測回
路のブロック図。
【図6】本発明の第六の実施例を示すX線CT装置のブ
ロック図。
【図7】本発明の一実施例の原理を示すタイミング図。
【図8】本発明の第二の実施例の原理を示すタイミング
図。
【図9】本発明の第三の実施例の原理を示すタイミング
図。
【図10】本発明の一実施例の原理を示す実験のブロッ
ク図とホールドのタイミングを示す説明図。
【図11】本発明の一実施例の原理を示す実験結果の特
性図。
【符号の説明】
1…前置増幅器、1a…比例増幅器、2…信号処理回
路、2a…サンプルホールド回路、3…制御回路、S…
入力信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 智 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 佐藤 克利 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 岡田 克弘 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所エネルギー研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号を増幅するとともにインピーダン
    ス変換を行う前置増幅器と、前記増幅器からの信号を処
    理する信号処理回路とを含む計測回路において、前記増
    幅器からの信号の強度により前記信号処理回路を制御す
    るとともに前記信号処理回路からの信号情報に制御情報
    を加えて出力することを特徴とする計測回路。
  2. 【請求項2】入力信号を増幅するとともにインピーダン
    ス変換を行う前置増幅器と、前記増幅器からの信号の波
    高値を保持するサンプルホールド回路と、前記サンプル
    ホールド回路で保持された波高を分析する波高分析回路
    より成る計測回路において、前記増幅器からの信号の波
    高により前記サンプルホールド回路のホールドのタイミ
    ングを変える制御信号を発生するとともに波高分析回路
    からの波高情報に制御情報を加えて出力することを特徴
    とする計測回路。
  3. 【請求項3】入力信号を増幅するとともにインピーダン
    ス変換を行う前置増幅器と、前記前置増幅器からの信号
    を処理する信号処理回路とを含む計測回路において、前
    記前置増幅器からの信号を遅延させる遅延回路と前記前
    置増幅器からの信号強度により前記信号処理回路を制御
    するとともに前記信号処理回路からの信号情報に制御情
    報を加えて出力することを特徴とする計測回路。
  4. 【請求項4】複数の入力信号を増幅するとともにインピ
    ーダンス変換を行う複数の前置増幅器と、前記前置増幅
    器からの信号の波高値を保持する複数のサンプルホール
    ド回路と前記サンプルホールド回路で保持された波高を
    分析する波高分析回路と前記サンプルホールド回路から
    の出力を、順次、前記波高分析回路に切り換えるための
    マルチプレクサより成る複数入力の計測回路において、
    前記増幅器からの信号強度により対応する前記サンプル
    ホールド回路のホールドのタイミングを変える制御回路
    を備えるとともに波高分析回路からの波高情報を出力す
    るときに対応する前記制御情報を加えて出力することを
    特徴とする複数入力の計測回路。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、操作
    手段と、前記操作手段により操作を受ける被検体と、前
    記被検体にパルス状のX線を照射するX線源と被検体を
    透過したX線強度を測定する検出器と、前記検出器から
    の信号を処理する信号処理回路と、前記信号処理回路に
    より集められた透過データを演算処理する演算装置と、
    前記演算装置により像再構成した画像を表示する表示装
    置よりなるX線CT装置の信号処理回路の前記計測回路
    を備えたX線CT装置。
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