JPH0621177B2 - 超高分子量ポリオレフイン多孔化透過性フイルムの製造方法 - Google Patents

超高分子量ポリオレフイン多孔化透過性フイルムの製造方法

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JPH0621177B2
JPH0621177B2 JP27423185A JP27423185A JPH0621177B2 JP H0621177 B2 JPH0621177 B2 JP H0621177B2 JP 27423185 A JP27423185 A JP 27423185A JP 27423185 A JP27423185 A JP 27423185A JP H0621177 B2 JPH0621177 B2 JP H0621177B2
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禎城 青柳
紀夫 林
宣夫 野田
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Mitsubishi Kasei Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は超高分子量ポリオレフイン多孔化透過性フイル
ムに関するもので、特にそのうち透過性の高いフイルム
の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ポリオレフインの多孔化フイルムの製造方法の代表的な
ものとして、特開昭55-60537ではポリオレフインとパラ
フインワツクスの混合物を押出し、シート又はフイルム
を得、パラフインワツクスを押出して多孔化フイルムを
得る方法が示されているが、通常のポリオレフインを使
用しているため、成形性の点から加える事の出来るパラ
フインワツクスの量が限定されているため、その結果と
して、高透過量のものは得られずしかも強度が弱いとい
う欠点を有している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上述した様な方法の持つ問題を解決するもので
あり、特に高透過量を有し、強度の強いポリオレフイン
多孔化透過性フイルムを工業的な生産速度、経済性をも
つて提供する方法に関するものである。又本発明の要旨
は、超高分子量ポリオレフインと特定の炭化水素系可塑
剤を混合したものを押出機を用い、フイルム、シート中
空状の成形物を得た後、可塑剤の抽出時期と延伸条件と
を適切に組合せて、2軸延伸を実施し、上記した様な超
高分子量ポリオレフイン多孔化透過性フイルムを提供す
る事である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明で述べる多孔化透過性フイルムは、各種透湿性フ
イルム、ミクロフイルターetc各種フイルターへの応用
が期待されるが、この場合特に高透過量であることが必
須条件となり、これをNガスの透過率PN2で示すと少
くとも 以上は必要である。
又更にフイルムの厚さが薄い具体的には、100μ以下で
ある必要がある。本発明に用いる超高分子量ポリオレフ
インと可塑剤の混合物の溶融体は流動の安定性etcの問
題から工業的に高速成形する場合は得られるフイルム、
シート、中空状の成形物の厚さは数100μが限界であ
り、この成形物を延伸して薄肉化する必要がある。
更にこの延伸によりフイルム強度も大きくなる利点があ
る。
次に、本発明の具体的な方法について説明する。
基材として使用する超高分子量ポリオレフインとして
は、135℃デカリン中での極限粘度〔η〕が5dl/g以
上のポリエチレン、ポリプロピレンが適している。これ
以下では分子量が低すぎて、可塑剤(B)と混合された溶
融物の粘度が低くすぎて押出気でのシート、フイルム中
空体の成形が困難となる。
次に炭化水素系の可塑剤(B)としては常温で液体である
と特に可塑剤の比率を多くした場合超高分子量ポリオレ
フインと単に機械ブレンドして押出機に供給しても液状
のためスクリューの供給部において、すべりが発生し押
出し成形が困難になる事、更に、後の延伸工程等におい
て可塑剤のフイルム等の表面へのブリードが発生して組
成が均一にならない等の欠点があり、工業的な生産には
適せず、常温固体であるパラフインワツクス、あるいは
ステアリルアルコール、セリルアルコールetcの高級脂
肪族アルコールが適している。特にステアリルアルコー
ル、セリルアルコールetcの常温固形である高級脂肪族
アルコールは細かい粒子を得る事が出来、粉末の超高分
子量ポリオレフインとの機械的なドライブレンドが非常
に均一になり易く、このまま押出機の供給部に供給すれ
ば安定した押出し成形が可能であり、工業生産に非常に
適している。更に脂肪族アルコールは水酸基を有してい
るため、パラフインワツクスに比較し、若干ポリオレフ
インとの相溶性が悪く、冷却固化時に相分離を起しやす
く、この相分離のし易さをコントロールする事により、
多孔性透過フイルムの孔の径を大きくして透過量を増大
させる等の利点を有している。超高分子量ポリオレフイ
ン(A)と可塑剤(B)との混合割合は、(A)5〜60重量
%、(B)40〜95%が適当である、(A)成分がこれより
多すぎると、第1に押出機による混合物の溶融体の押出
し成形が出来なくなること、第2に(B)成分を押出して
も、空孔率が上がらず目的とする高透過量を有するフイ
ルムを得る事が出来ない。
又、これより成分(A)が少なすぎると、混合物の溶融粘
度が低すぎ、フイルム、シート中空体の成形が困難とな
る。シート、フイルム及び中空状の成形体(C)は(A)と
(B)の混合をヘンシユルミキサー、V−ブレンダーetcで
実施後、この混合物を押出機に供給し、Tダイ又は円筒
ダイにより成形する事により得る。この様にして得た成
形体(C)に対し、2軸延伸と可塑剤(B)の抽出除去の工程
を組み合わせて多孔化透過性フイルムを得るわけである
が、目的とする高透過のフイルムを得るためには、次に
示す条件を適切に組合わせる必要がある。
どの段階で可塑剤(B)を抽出除去するか 延伸方法〜1軸延伸、2軸延伸(同次、遂次) 延伸速度 延伸温度 延伸倍率 このうちの延伸速度は小さいほど高透過量を示すが、
工業生産を前提とする以上、小さくすることは不適当で
ある。
以下目的とする高透過量フイルムを得る為の条件の組み
合せを示す。
概して述べると、1軸延伸はどの条件でも非常に透過量
が低下する事、更にフイルムが裂け易くなり不適当であ
る。又、2軸延伸においても、超高分子量ポリオレフイ
ンになるべく応力をかけない条件を選ぶ必要がある。
可塑剤(B)の抽出除去は(B)成分可溶な溶媒(D)で実施す
る事が出来るが、たとえばパラフインワツクスの場合
は、ヘキサンetcでステアリルアルコールetcの高級脂肪
族アルコールの場合は、メタノール、エタノール、ブタ
ノールetcで簡単に実施する事が出来る。この抽出除去
は2軸延伸の前、又は後、更には、第1段目で縦方向へ
延伸した後抽出除去し、更に第2段目で横方向へ延伸す
る方法がある。
以降それぞれを抽出延伸、抽出後延伸、中間抽出延伸と
呼ぶ。抽出前延伸は他の2つに対して延伸倍率、温度の
影響を受け易く、条件の選定に留意する要がある。縦延
伸倍率をλ、横延伸倍率をλとすると、λ>1.
5、λ>1.5及びλ×λ<9という条件を満足
する必要がある。λ×λが9を越えると、透過量が
大きく低下するためである。更にλ、λを1.5倍
以上とするのは、前述した成形体(C)をTダイ、円筒ダ
イにて得る時、高速で成形しようとするとダイ内で溶融
体にせん断力がかかり超高分子量ポリオレフイン分子が
配向する為、1.5倍以上の延伸を両方向に与える事
が、フイルム強度透過量を大きくする観点から必要であ
るからである。
延伸温度は、超高分子量ポリオレフインの融点Tm以下 T
m−10℃以上の温度が適当である。Tm 以上では工業的
に安定した延伸を実現する事は困難であり、 Tm−10
℃未満では、透過量は急激に低下する。更に遂次延伸は
同時延伸に比較し、延伸による透過量の低下が低くより
好ましい。又、工業的にも適した方法である。
次に抽出後延伸、中間抽出延伸法では、上記の抽出前延
伸よりも条件の選定はゆるやかになる。すなわち延伸倍
率はλ>1.5、λ>1.5、λ×λ<20を
満すこと、延伸温度は超高分子量ポリオレフイン(A)の
融点Tm以下である事である。
以上上述した本発明の方法により、高透過性であり、し
かも強度的にも優れた超高分子量ポリオレフイン多孔化
透過性フイルムを得る事が出来る様になつた。このフイ
ルムは透湿性フイルムへの適用、又0.01〜0.5μ
程度の微粒子の除去性も良好なことから各種ミクロフイ
ルターへの適用が出来る。
〔実施例〕
次に本発明を実施例をあげて更に詳細に説明するが、本
発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例によつ
て限定されるものではない。本発明の明細書および実施
例に示される諸物性は、次の方法に従つて測定した。
N2ガス透過係数 アミコン社製UF撹拌セル12型セルを使用し、差圧1kg
/cm2、温度25℃にて測定 空孔率(%):(空孔容積/多孔化フイルム容積)×1
00 実施例−1〜2 比較例1〜4 極限粘度〔η〕=13.5融点135℃の超高分子量ポ
リエチレンパウダー20重量%とステアリルアルコール
微粒子80重量%をドライブレンド後、供給部を水冷ジ
ヤケツトで冷却した40mm押出機に供給この先端に更に
30mm押出機を付設し、上記ブレンド物を、均一な溶融
体にし、巾20cmのT−ダイより押出し0.5mmのシー
トを得た。
このシートを2軸延伸機を用いて各種条件で延伸した後
ステアリルアルコールを50℃エタノールで抽出除去す
る事により各種の多孔化透過性フイルムを得た。この結
果を表−1に示す。
実施例3〜7 比較例5〜7 実施例−1と同様にして得た0.5mmのシートからステ
アリルアルコールを、50℃エタノールで抽出除去した
後2軸延伸機で種々の延伸条件で延伸して種々の多孔性
透過フイルムを得た。この結果を表−2に示す。
実施例−8 実施例−1と同様にして得た0.5mmのシートを130
℃で縦方向に4倍延伸した後50℃エタノールでステア
リルアルコールを抽出除去し更に横方向に120℃で4
倍延伸した。得られた多孔化透過性フイルムの厚さは1
9μで空孔率は の値を示した。
実施例9〜11 超高分子量ポリオレフイン(A)、可塑剤(B)の種類(A)、
(B)の混合比を種々かえて、実施例3と同様に抽出後遂
次延伸を実施して多孔化透過性フイルムを得たその結果
を表−3に示す。
実施例−12 実施例−3で得られた透過性フイルムについて粒子径
0.038μのスチレンラテツクスを水に分散させて、
その除去率を測定したところ99%以上の値を示した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分
    子量ポリオレフイン(A)5〜60重量%と(A)の融点以上
    の沸点を有する炭化水系素可塑剤(B)40〜95重量%
    からなる混合物をダイスを通じてフイルム、シート、又
    は中空状の成形物(C)に押出し、縦方向の延伸倍率をλ
    、横方向の延伸倍率をλとしたときλ>1.5、
    λ>1.5及びλ×λ<9を満足する様に上記成
    形物(C)を(A)の融点以下で2軸延伸して得たフイルムを
    (B)成分の可溶な溶媒(D)で(B)成分を抽出除去する事を
    特徴とする、超高分子量ポリオレフイン多孔透過性フイ
    ルムの製造方法。
  2. 【請求項2】延伸温度が超高分子量ポリオレフイン(A)
    の融点(Tm)とTm−10℃の間である特許請求の範囲第
    (1)項記載の透過性フイルムの製造方法。
  3. 【請求項3】極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分
    子量ポリオレフイン(A)5〜60重量%と(A)の融点以上
    の沸点を有する炭化水素系可塑剤(B)40〜95重量%
    からなる混合物をダイスを通じてフイルム、シート又は
    中空状の成形物(C)に押出し、該(C)より可塑剤(B)を(B)
    成分可溶な溶媒(D)で抽出除去した後縦倍率λ、横倍
    率をλとしたとき、λ>1.5、λ>1.5及び
    λ×λ<20を満足する様に、上記成形物(C)を(A)
    の融点以下で2軸延伸する事を特徴とする超高分子量ポ
    リオレフイン多孔化透過性フイルムの製造方法。
  4. 【請求項4】極限粘度〔η〕が5.0dl/g以上の超高分
    子量ポリオレフイン(A)5〜60重量%と(A)の融点以上
    の沸点を有する炭化水素系可塑剤(B)40〜95重量%
    からなる混合物をダイスを通じてフイルム、シート、又
    は中空状の成形物(C)に押出し、該成形物(C)をまず縦方
    向に(A)の融点以下の温度で延伸倍率λで延伸した
    後、可塑剤(B)を(B)成分可溶な溶媒(D)で抽出除去し、
    その後更に横方向に(A)の融点以下の温度で延伸倍率λ
    に延伸する時、λ>1.5、λ>1.5及びλ
    ×λ<20を満足する様に成形物(C)を2軸延伸する
    事を特徴とする、超高分子量ポリオレフイン多孔化透過
    性フイルムの製造方法。
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KR960015305B1 (ko) * 1991-12-27 1996-11-07 미쓰이세끼유 가가꾸고오교오 가부시끼가이샤 고분자 폴리에틸렌의 2축 배향필름과 그의 제조방법, 표면개질 고분자 폴리에틸렌의 2축 배향필름 및 그의 제조방법
AU4844596A (en) * 1995-03-03 1996-09-23 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Microporous polyethylene film and process for producing the film
US20140094076A1 (en) * 2011-06-16 2014-04-03 James S. Mrozinski Microporous Materials With Fibrillar Mesh Structure and Methods of Making and Using the Same

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