JPH06210952A - 感熱記録紙 - Google Patents

感熱記録紙

Info

Publication number
JPH06210952A
JPH06210952A JP50A JP612093A JPH06210952A JP H06210952 A JPH06210952 A JP H06210952A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 612093 A JP612093 A JP 612093A JP H06210952 A JPH06210952 A JP H06210952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal recording
paper
parts
coating
intermediate layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP50A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Hioki
信也 火置
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP50A priority Critical patent/JPH06210952A/ja
Publication of JPH06210952A publication Critical patent/JPH06210952A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硫酸バンドの添加量を制限し、且つ特定量の
炭酸カルシウムを含有することで高温下、高湿下および
経時での地肌の発色を防止し、地肌の保存性に優れた感
熱記録紙を提供する。 【構成】 サイズ剤として中性ロジンと、その定着剤と
して硫酸バンドを特定量パルプスラリー中に添加し、抄
造した原紙で、特定量の炭酸カルシウムを含有する原紙
上に、中間層及び感熱記録層を順次積層してなることを
特徴とする感熱記録紙。好ましくは、JIS−P−81
33に準拠する原紙のpHが、7.0以上である感熱記
録紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サイズ効果の発現に硫
酸バンドを必要とする中性ロジンを原紙のサイズ剤に使
用し、且つ地肌の保存性が優れた感熱記録紙に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、用途の多様化や高機能化に伴い、
感熱記録紙に対する要求が厳しくなってきた。特に、医
療、計測用のプリンターやファクシミリなどの印字機器
では、優れた走行性を維持する必要がある。また、これ
らの印字機器では、高速化に対応するため、発色感度の
向上が強く望まれており、地肌の保存性や印字障害との
バランスをとりながら、種々の技術改良が行われてい
る。
【0003】感熱記録紙では、水性塗液の塗工による液
の裏抜けを防止する目的で、または、後計量方式の塗工
機において塗工むらを防止する目的で、原紙にサイズ性
を付与している。原紙に添加されるサイズ剤としては、
中性ロジンサイズ剤の他にも、酸性用ロジン系サイズ
剤、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸
等がある。ところで、特開昭55−41277号公報な
どに開示されているように、定着剤として、硫酸バンド
を使用するロジン系サイズ剤では、原紙が酸性となり、
感熱記録紙の地肌の保存特性上好ましくない。また、硫
酸バンドを使用しない中性または弱アルカリ性の抄造で
は、取扱いの簡便さ、系内の汚れの少なさ、或はサイズ
効果の点から、アルキルケテンダイマーが広く使用され
ている。ところが、原紙に内添するサイズ剤として、ア
ルキルケテンダイマーを使用する場合、その一部が表面
で結晶化する為に、印字の際に感熱記録紙の裏面と紙送
りロールとの間で滑りを生じ、紙送りが円滑に行われな
い為に、サーマルヘッドへの貼付き(所謂スティッキン
グ現象)を引き起こし、印字障害となる。特に、近年で
は、プリンター、ファクシミリ等の印字機が小型化され
るに伴って、送りロールのトルクが減少する傾向にあ
り、スティッキングによる印字障害が生じ易い環境にあ
る。この為、アルキルケテンダイマーに代わる滑りを生
じないサイズ剤が望まれている。最近では、酸性のみな
らず、中性〜弱アルカリ性の領域でも使用できる中性ロ
ジンサイズ剤が開発されている。この中性ロジンは、滑
りを生じることもなく、今後の発展が期待されている
が、サイズ効果の発現に硫酸バンドを必要とするもので
あり、感熱記録紙の原紙に使用する場合は、硫酸バンド
の添加量が過剰になると地肌の保存性を低下させる恐れ
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような印字障害
防止の観点からは、滑りを生じない中性ロジンサイズ剤
を使用することが好ましい。しかしながら、硫酸バンド
を必要とする中性ロジンサイズ剤では、地肌の保存性を
低下させる恐れがあり、感熱記録紙への適用が困難であ
った。
【0005】そこで、本発明の目的は、中性ロジンサイ
ズ剤とその定着剤としての硫酸バンドを使用し、且つ地
肌の保存性の優れた感熱記録紙を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究し
た結果、本発明の感熱記録紙を発明するに至った。即
ち、本発明の感熱記録紙は、パルプスラリー中に、サイ
ズ剤として対パルプ0.2〜1.5重量%の中性ロジン
及び該サイズ剤の定着剤として対パルプ0.2〜2.0
重量%の硫酸バンドを添加して抄紙した原紙で、且つ炭
酸カルシウムを2〜20重量%含有する原紙の片面に、
中間層及び感熱記録層を順次積層してなることを特徴と
するものである。
【0007】また、本発明の感熱記録紙は、原紙がJI
S−P−8133に準拠する紙のpH(冷水抽出法)と
して、7.0以上であり、該原紙の片面に、中間層及び
感熱記録層を順次積層してなることを特徴とするもので
ある。
【0008】以下、本発明の感熱記録紙について、詳細
に説明する。本発明の感熱記録紙を発明するに当たっ
て、中性ロジンサイズ剤と、その定着剤である硫酸バン
ドを添加する系において、その添加量や組み合わせる填
料の種類、添加量等を検討した結果、原紙中に炭酸カル
シウムを特定量含有させ、且つ中性ロジンサイズ剤と硫
酸バンドの添加量を特定量に調整することにより、水性
塗工に悪影響を及ぼさず充分なサイズ性を得ながら、地
肌の保存性の低下を防止できることを見い出した。
【0009】本発明においては、サイズ剤として使用す
る中性ロジンの添加量は、パルプに対して0.2〜1.
5重量%である必要があり、更に好ましくは、0.5〜
1.0重量%である。添加量が0.2重量%未満では、
充分なサイズ性の効果が得られず、水性液の塗工が著し
く困難となり、1.5重量%を超える場合には、それ以
上のサイズ効果が得られず、また、中性ロジンのピッチ
に起因するトラブルが著しく表面化する。
【0010】本発明においては、硫酸バンドの添加量
は、パルプに対して0.2〜2.0重量%である必要が
ある。添加量が0.2重量%未満では、充分なサイズ性
の効果が得られず、水性液の塗工が著しく困難となり、
また、中性ロジンのピッチに起因するトラブルが著しく
表面化し、2.0重量%を超える場合には、地肌の保存
性が著しく悪化する。
【0011】本発明においては、原紙の炭酸カルシウム
の含有量は、2〜20重量%である必要がある。含有量
が2重量%未満では、地肌の保存性が著しく悪化し、2
0重量%を超える場合には、充分なサイズ性の効果が得
られず、水性液の塗工が著しく困難となる。
【0012】本発明における地肌の保存性とは、製造直
後は白くても、製造後、長期保存時に徐々に地肌が発色
してくる事を意味しており、一般には促進試験として、
高湿(例えば、45℃、90%RH)の状態に保ったと
きに地肌が発色するもの、高温で長時間(例えば、60
℃、72時間)の状態に保ったときに、地肌が発色する
もので評価を行う。
【0013】ところで、上述の範囲で硫酸バンドを添加
し、炭酸カルシウムを含有させた場合でも、地肌の保存
性が若干悪化することがある。そこで、本発明者らは、
地肌の保存性とJIS−P−8133に準拠する原紙の
pH(冷水抽出法)の関係を検討し、その値が7.0以
上であれば、地肌の保存性を低下させないことを見い出
した。即ち、本発明においては、原紙のpHが7.0以
上であることが好ましい。
【0014】感熱記録紙の原紙のサイズ性は、主に、水
性塗液を塗工する上で必要とされるものである。水性塗
液の塗工適性について、1つは、原紙への塗工工程で、
水性塗液が原紙の非塗工面(裏面)まで浸透してしま
う、所謂裏抜け現象の問題として捕らえられ、もう1つ
は、後計量方式の塗工機において、塗液がしみ込んでし
まう為に後計量による塗工量の調節が不均一となってし
まう、所謂塗工むらの問題として捕らえられる。水性塗
液の塗工時に水性塗液の裏抜けが生じる場合には、塗工
機のコーターヘッド部のバッキングロールの汚れが特に
問題となり、後計量方式の塗工機で塗工むらが生じる場
合には、感熱記録層を全面発色した時の濃度むらが問題
となる。
【0015】本発明に用いられる中性ロジンサイズ剤と
は、中性〜アルカリ性では、サイズ効果を発現し難いロ
ジンの一部を変性すること等により、本来ロジンが有す
るサイズ効果を損なうことなく、その適用領域を中性〜
アルカリ性にまで広げたものである。
【0016】本発明に用いられる硫酸バンドは、従来よ
り、染料、薬品等の定着、ワイヤーパートでの濾水性お
よびプレスパートでの脱水性の向上、pHの調整、堆積
物の防止等の目的で抄紙系において広く使用されてい
る。本発明においては、これらの効果の他に、中性ロジ
ンのサイズ効果の発現を促進する事を主目的として添加
するものである。
【0017】本発明において、原紙に含有される炭酸カ
ルシウムは、軽質炭酸カルシウム、湿式粉砕重質炭酸カ
ルシウム、乾式粉砕重質炭酸カルシウム等のいずれか、
または、これらの組合せでもよく、填料として添加され
る場合のほかに、DIPや損紙離解原料等から持ち込ま
れる場合などもある。
【0018】本発明の原紙に使用するパルプとしては、
NBKP、LBKP、NBSP、LBSP、CGP、T
MP、GP、DIP、各種非木材パルプなどが挙げられ
る。また、通常抄紙で用いられる、染料、定着剤、乾燥
紙力増強剤等、また他の填料や内添および表面サイズ剤
を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で含有
するものである。
【0019】本発明の中間層は、複数の層から構成され
ていても良い。また、本発明の中間層には、平滑性、圧
縮性、或は熱保持能力等を向上させる為、無機または有
機顔料、特に焼成カオリン、酸化アルミニウム、無定型
シリカ、アルミノ珪酸マグネシウム等の吸油性が50m
l/g以上の無機顔料を含有させる事が好ましい。中間
層の塗工には、ブレード塗工法、エアナイフ塗工法、バ
ー塗工法、カーテン塗工法などが使用される。
【0020】本発明の感熱記録層としては、特開昭57
−87995号公報に開示されているようなロイコ染料
系感熱記録層、特開昭57−125091号公報に開示
されているような光定着型ジアゾ感熱記録層、特開昭6
2−284782号公報に開示されているような金属塩
タイプ感熱記録層、特開昭63−193881号公報に
開示されているようなアンチフェードタイプの感熱記録
層等、各種の感熱記録層に使用されている素材を使用す
ることができる。また、感熱記録層は、複数の層を構成
するものでも良い。
【0021】本発明の感熱記録紙における、感熱記録層
の形成方法としては、ブレード塗工法、エアナイフ塗工
法、グラビア塗工法、ロール塗工法、カーテン塗工法等
の公知の塗工方法が利用可能である。感熱記録層を保護
する等の目的で、感熱記録層の上にさらにオーバーコー
ト層を設けることも可能である。また、支持体の感熱記
録層塗工面と反対側の面にバックコート層を設けること
も可能である。これらのオーバーコート層またはバック
コート層は複数の層から構成されていても良い。また、
支持体の感熱記録層塗工面と反対側の面に各種の層を設
け、例えば、剥離型感熱記録紙(感熱ラベル)や感熱磁
気記録紙としても良い。
【0022】本発明の感熱記録紙とは、熱によって発色
し得る感熱記録層と中間層を、支持体上に設けたもので
あり、計測器の熱ペンプリンター、コンピューター端末
のサーマルプリンター、CRTの画像コピー用プリンタ
ー、感熱ファクシミリ等の記録材料として使用されるも
のである。
【0023】
【作用】本発明の感熱記録紙は、サイズ剤として中性ロ
ジンを対パルプ0.2〜1.5重量%と、硫酸バンドを
対パルプ0.2〜2.0重量%とをパルプスラリー中に
添加して抄紙した原紙で、且つ炭酸カルシウムを2〜2
0重量%含有する原紙を用いるものであり、硫酸バンド
を使いながらも、地肌の保存性を維持することができ
る。このことは、特定量の硫酸バンドの添加に対して、
特定量の炭酸カルシウムを含有させることにより、硫酸
バンドが中性ロジンのサイズを発現させる効果を損なわ
ずに、地肌の保存性低下の原因となる硫酸バンドの酸性
を抑制することができ、感熱記録紙の印字走行性が良好
な中性ロジンサイズ剤を用いて、水性塗液を用いた中間
層の塗工で裏抜けを起こさず、また、後計量方式の塗工
機で塗工むらを起こすことなく、感熱記録紙の良好な地
肌の保存性を得ることができるのである。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下における部、%はすべて重量によるものである。ま
た、塗工量を示す値は断わりのないかぎり乾燥後の重量
である。なお、中間層塗液、感熱記録層塗液の各配合
は、次のとおりである。
【0025】調製例1 次の配合からなる混合物を中間層塗液とした。 焼成カオリン(アンシレックス、エンゲルハード社製) 100部 スチレン−ブタジエン共重合ラテックス(50%水分散品) 24部 リン酸エステル化澱粉(MS-4600、日本食品化工社製、10%濃度糊化液)60部 水 52部
【0026】調製例2 次の配合からなる混合物を、それぞれサンドミルで平均
粒径が約1μmになるまで粉砕分散して〔A液〕と〔B
液〕を調製した。 〔A液〕 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 70部 10%ポリビニルアルコール水溶液 20部 水 40部 〔B液〕 ビスフェノールA 50部 ベンジルオキシナフタレン 50部 10%ポリビニルアルコール水溶液 50部 水 100部
【0027】次いで、調製した〔A液〕と〔B液〕を用
いて、以下の配合で感熱塗液を調製した。 〔A液〕 50部 〔B液〕 250部 ステアリン酸亜鉛(40%分散液) 25部 10%ポリビニルアルコール水溶液 216部 炭酸カルシウム 50部 水 417部
【0028】実施例1〜4 ろ水度300mlまで叩解した、LBKPとNBKPが
重量比で85:15の混合パルプ100部に対し、軽質
炭酸カルシウム(PCX850、白石工業社製)を12
部、陽性でんぷん(エクセルNO4、日澱化学社製)を
0.7部、硫酸バンドを1.0部、中性ロジンサイズ剤
(KS−767、荒川化学社製)の添加量を4水準に変
化させて、0.2部、0.5部、1.0部並びに1.5
部添加したパルプスラリーを用いて、抄速450m/分
の長網抄紙機により、坪量42g/m2 の原紙を製造し
た。この抄紙機には、プレス3段がドライヤー前に設置
されている。多筒式ドライヤーで乾燥後、密度が0.7
0g/cm3 になるようにマシンカレンダーで厚さを調
節した。
【0029】その後、これらの原紙の片面に調製例1の
中間層塗液を、ブレード塗工機で8g/m2塗工し、次
いで、その上に調製例2の感熱塗液を、エアナイフ塗工
機で3 g/m2塗工した。このようにして作製した感熱
記録層塗工紙をスーパーカレン ダーで、感熱記録面の
ベック平滑度が300〜400秒になるように処理し
て、感熱記録紙を得た。この試料を、中性ロジンサイズ
剤の添加量の少ないものから順に、実施例1、実施例
2、実施例3並びに実施例4の感熱記録紙とした。
【0030】実施例5〜7 実施例2において、硫酸バンドの添加量を3水準に変化
させて、0.2部、0.5部並びに2.0部とする以外
は、すべて実施例2と同一の方法で感熱記録紙を製造し
た。これらの試料を、硫酸バンドの添加量の少ないもの
から順に、実施例5、実施例6並びに実施例7の感熱記
録紙とした。
【0031】実施例8及び9 実施例2において、軽質炭酸カルシウムの添加量12部
に代えて2.5部とし、硫酸バンドの添加量を2水準に
変化させて1.0部及び2.0部とする以外は、すべて
実施例2と同一の方法で感熱記録紙を製造した。硫酸バ
ンドの添加量の少ないものから順に、実施例8及び実施
例9の感熱記録紙とした。
【0032】実施例10及び11 実施例2において、軽質炭酸カルシウムの添加量を2水
準に変化させて、6部及び27部とする以外は、すべて
実施例2と同一の方法で感熱記録紙を製造した。硫酸バ
ンドの添加量の少ないものから順に、実施例10及び実
施例11の感熱記録紙とした。
【0033】実施例12及び13 実施例1及び4において、軽質炭酸カルシウムの添加量
12部に代えて27部とし、硫酸バンドの添加量1.0
部に代えて0.2部とする以外は、すべて実施例1及び
4と同一の方法で感熱記録紙を製造した。中性ロジンサ
イズ剤の添加量の少ないものから順に、実施例12及び
実施例13の感熱記録紙とした。
【0034】比較例1 実施例2において、軽質炭酸カルシウムの添加量12部
に代えて1.5部とし、硫酸バンドの添加量1.0部に
代えて2.0部とする以外は、すべて実施例2と同一の
方法で感熱記録紙を製造した。この試料を、比較例1の
感熱記録紙とした。
【0035】比較例2 実施例2において、軽質炭酸カルシウムの添加量12部
に代えて2.5部とし、硫酸バンドの添加量1.0部に
代えて2.5部とする以外は、すべて実施例2と同一の
方法で感熱記録紙を製造した。この試料を、比較例2の
感熱記録紙とした。
【0036】比較例3及び4 実施例1及び4において、軽質炭酸カルシウムの添加量
12部に代えて27部とし、硫酸バンドの添加量1.0
部に代えて0.15部とする以外は、すべて実施例1及
び4と同一の方法で感熱記録紙を製造した。中性ロジン
サイズ剤の添加量の少ないものから順に、比較例3及び
比較例4の感熱記録紙とした。
【0037】比較例5及び6 実施例1において、軽質炭酸カルシウムの添加量12部
に代えて27部とし、硫酸バンドの添加量1.0部に代
えて0.2部とし、中性ロジンサイズ剤の添加量を2水
準に変化させて0.15部及び1.7部とする以外は、
すべて実施例1と同一の方法で感熱記録紙を製造した。
中性ロジンサイズ剤の添加量の少ないものから順に、比
較例5及び比較例6の感熱記録紙とした。
【0038】比較例7 実施例1において、軽質炭酸カルシウムの添加量12部
に代えて36部とし、硫酸バンドの添加量1.0部に代
えて0.2部とする以外は、すべて実施例1と同一の方
法で感熱記録紙を製造した。この試料を、比較例7の感
熱記録紙とした。
【0039】[炭酸カルシウム含有量]炭酸カルシウム
の含有量は、JIS−P−8128記載の紙及び板紙の
灰分試験方法に準拠して測定した、電気炉で500℃に
加熱して灰化した時の灰分(%)Aと900℃で灰化し
た時の灰分(%)Bの値を、数1で表される数式に代入
して求めたものである。
【0040】
【数1】 炭酸カルシウムの含有量=(A−B)×2.273
【0041】[地肌の保存性]地肌の保存性は、高湿条
件(45℃、90%RH、72時間)及び高温条件(6
0℃、72時間)で保存した感熱記録紙の印字していな
い所(白紙部)の発色の程度を目視で評価したものであ
り、発色のすくないものから順に、○:良い、△:やや
悪い、×:悪いとした。少なくとも△以上、好ましくは
○以上が必要である。
【0042】[原紙pH]原紙pHは、JIS−P−8
133に準拠して、冷水抽出法で原紙のpHを求めたも
のである。好ましくは7.0以上が必要である。
【0043】[塗工むら]塗工むらは、中間層および感
熱記録層の塗工量のむらを、感熱記録層を全面発色した
時の濃度のむらで評価したものであり、むらの少ないも
のから順に、○:無し、△:軽度(外観はやや劣るが、
支障はない)、×:重度(未発色部、または低濃度発色
部がある)とした。少なくとも△以上が必要である。
【0044】[塗工機BKロールの汚れ]塗工機BKロ
ールの汚れは、中間層塗工時のバッキングロールの汚れ
を評価したものであり、汚れの少ないものから順に、
○:無し、△:軽度(薄くくもる程度)、×:重度(悪
い)とした。少なくとも△以上が必要である。
【0045】[ピッチ汚れ]ピッチ汚れは、原紙抄造中
の抄紙機プレスロールの汚れを評価したものであり、汚
れの少ないものから順に、◎:無し、○:軽度(薄くく
もる程度)、△:中度(相当汚れる)、×:重度(紙料
が貼付き、断紙が発生)とした。少なくとも△以上、好
ましくは○以上が必要である。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】以上の結果から、本発明において、パル
プスラリー中に、特定量の中性ロジンサイズ剤と硫酸バ
ンドを添加して抄造した、炭酸カルシウムを特定量を含
有する原紙を用いることで、塗工適性が良好で、原紙の
水性塗液による裏抜け、または塗工むらがなく、作製し
た感熱記録紙は、地肌の保存性が低下することのない優
れた特性を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプスラリー中に、サイズ剤として対
    パルプ0.2〜1.5重量%の中性ロジン及び該サイズ
    剤の定着剤として対パルプ0.2〜2.0重量%の硫酸
    バンドを添加して抄紙した原紙で、且つ炭酸カルシウム
    を2〜20重量%含有する原紙の片面に、中間層及び感
    熱記録層を順次積層してなることを特徴とする感熱記録
    紙。
  2. 【請求項2】 原紙が、JIS−P−8133に準拠す
    る紙のpH(冷水抽出法)として、7.0以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の感熱記録紙。
JP50A 1993-01-18 1993-01-18 感熱記録紙 Pending JPH06210952A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50A JPH06210952A (ja) 1993-01-18 1993-01-18 感熱記録紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50A JPH06210952A (ja) 1993-01-18 1993-01-18 感熱記録紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06210952A true JPH06210952A (ja) 1994-08-02

Family

ID=11629655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50A Pending JPH06210952A (ja) 1993-01-18 1993-01-18 感熱記録紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06210952A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003002354A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Fuji Photo Film Co., Ltd. Matiere d'enregistrement thermique
US7098168B2 (en) 2001-12-20 2006-08-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Heat-sensitive recording material
US7135431B2 (en) 2001-06-01 2006-11-14 Fuji Photo Film Co., Ltd. Thermosensitive recording material
WO2015111518A1 (ja) * 2014-01-27 2015-07-30 三菱製紙株式会社 感熱記録材料

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7135431B2 (en) 2001-06-01 2006-11-14 Fuji Photo Film Co., Ltd. Thermosensitive recording material
WO2003002354A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Fuji Photo Film Co., Ltd. Matiere d'enregistrement thermique
US7160840B2 (en) 2001-06-28 2007-01-09 Fuji Photo Film Co., Ltd. Thermal recording material
US7098168B2 (en) 2001-12-20 2006-08-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Heat-sensitive recording material
WO2015111518A1 (ja) * 2014-01-27 2015-07-30 三菱製紙株式会社 感熱記録材料
JP2015157478A (ja) * 2014-01-27 2015-09-03 三菱製紙株式会社 感熱記録材料
CN105939867A (zh) * 2014-01-27 2016-09-14 三菱制纸株式会社 热敏记录材料
US9834022B2 (en) 2014-01-27 2017-12-05 Mitsubishi Paper Mills Limited Thermal recording material

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04250091A (ja) インクジェット記録シート
US5482911A (en) Thermosensitive recording material
JPH06210952A (ja) 感熱記録紙
JPS59155094A (ja) 感熱記録シ−トの製造法
ZA200306262B (en) Coated paper with silky feel
US4484205A (en) Heat-sensitive recording papers
JP3850123B2 (ja) 電子写真用転写紙
JP3244817B2 (ja) 感熱記録紙
JPH0986041A (ja) 両面感熱記録紙及びその製造方法
JP4192349B2 (ja) オフセット印刷用新聞用紙
JP3225149B2 (ja) 感熱記録紙
JPH1044633A (ja) 溶融型熱転写記録用受容紙
JP3000812B2 (ja) 熱転写記録用受像紙及びその製造方法
JPH05193255A (ja) 感熱記録紙
JP2001030631A (ja) 感熱記録紙用支持体
JPS5911287A (ja) 印字性の向上した感熱記録シ−ト
JP3000813B2 (ja) 熱転写記録用受像紙及びその製造方法
JP2756161B2 (ja) 感圧複写紙
JPH06297840A (ja) 感熱記録紙用支持体
JP2001239759A (ja) 感熱記録紙
JPH07106673B2 (ja) 感圧複写紙用呈色紙の製造方法
JP2593192B2 (ja) 感熱記録材料
JPH02293499A (ja) ライナー塗工用組成物及び塗工ライナー
JPH0585071A (ja) 熱転写記録用受像紙
JPH07164732A (ja) インクジェット記録用紙の製造方法