JPH0620795Y2

JPH0620795Y2 - 高所作業車

Info

Publication number: JPH0620795Y2
Application number: JP1988090222U
Authority: JP
Inventors: 靖夫小田垣; 宏翰石井
Original assignee: Shinmaywa Industries Ltd
Current assignee: Shinmaywa Industries Ltd
Priority date: 1988-07-07
Filing date: 1988-07-07
Publication date: 1994-06-01
Anticipated expiration: 2003-07-07
Also published as: JPH0213095U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、高所作業車、殊にバケット型の小型高所作
業車に関するものである。

（従来の技術）荷台上に旋回ポストを立設し、その上端に伸縮式又は屈
折式のブームを関着して、その先端に、作業者が乗込み
要すれば工具、材料などを積載するバケットを装着して
なる高所作業車は、送配電線や橋梁などの建造物等の保
守、整備などのいわゆる高所作業によく使用されてい
る。

こうした高所作業車は、比較的広い場所での作業に使用
されていたが、その用途は漸次、広くなり狭い作業場
所、例えば小型のトラックがやっと入れるような路地内
での作業にも使用されるようになって来た。

このため、高所作業車として使用する車輌を小型のもの
にするとともに、高い作業高さや広い旋回範囲を求める
のではなく、旋回ポスト、ブーム、バケットなどを小型
化し、コンパクトにとう載した高所作業車が求められる
ようになって来た。

こうした要求に応じるものとして、従来より屈折式のブ
ームを使用したものが、いくつか公知になっている。と
ころで、屈折式のものは折りたたみ時のブーム長が短か
くて済む、作業時、作業範囲が広いといった利点もある
が、作業中、場合によってはブームの屈曲部がバケット
の反対側へ出っ張ることがあり、意外に作業範囲を制限
してしまうことがある。

また、こうした小型高所作業車では、ブームやバケット
を荷台上に収納したときバケットが荷台からはみ出すこ
とがないよう、旋回ポストの中心を荷台の左右中心線か
ら偏心させて立設することになり、重量的に左右方向の
バランスをとりにくいといった問題もある。

（解決しようとする課題）この考案は、こうした小型高所作業車において、ブーム
の張り出しなどによる作業範囲の制限がなく、かつ、左
右方向の重量的なバランスよく、コンパクトにブーム、
バケット等をとう載することを課題とする。

（課題を解決するための手段）この考案の高所作業車では、荷台の左右中心線上、中央
より若干前方に、上部が斜上方に傾斜し、その水平方向
寸法が荷台幅の半分を超えることのない、アーム状部を
なしている旋回ポストが立設されている。そして、旋回
ポストの上端には、そのアーム状部の反対側で伸縮する
伸縮式ブームが、起伏可能に関着されている。しかも、
伸縮式ブームが、その荷台への収納位置において荷台の
左右中心線と若干傾斜して位置決めされるよう旋回ポス
トは位置決めされている。更に、伸縮式ブームの先端に
は、作業用のバケットが、水平姿勢を維持可能に、か
つ、ブームの伸長方向についてのバケットの手先側にお
いて関着されている。

（実施例）２段伸縮式のブームを装着した実施例について説明す
る。

第１図及び第２図において、小型トラック１の荷台１ａ
上、荷台１ａの左右中心線１ｂ上において、中央より若
干前方に、旋回ポスト２が立設されている。旋回ポスト
２は、図示しない駆動装置によって、荷台１ａの左右中
心線１ｂの両側に回動される。旋回ポスト２の上部は斜
上方へ傾斜してアーム状部２ａをなしており、その水平
寸法は荷台１ａの幅の半分を超えることはない。この旋
回ポスト２の先端に２段伸縮式ブーム３の初段目ブーム
３ａの基端が関着２ｂされている。初段目ブーム３ａ内
には、図示しない油圧式の伸縮シリンダによって駆動さ
れて進退する２段目ブーム３ｂが摺動自在に挿設されて
いる。ここで、２段伸縮ブーム３は、アーム部２ａが設
けられているのとは反対方向で伸縮し、また、荷台上へ
の収納時には、荷台１ａの左右中心線１ｂと若干傾斜し
ている。また、２段伸縮ブーム３は、初段目ブーム３ａ
のほぼ中央とアーム状部２ａのほぼ中央との間を油圧式
の起伏シリンダ４で連結されている。

作業者が、工具や部品、材料等を携行して乗込むバケッ
ト５は、２段伸縮式ブーム３の伸長方向に関する手先側
に、２段目ブーム３ｂと関着するためのブラケット５ａ
が設けられており、ブラケット５ａにおいて、２段目ブ
ーム３ａ先端と関着３ｃされる。また、ブラケット５ａ
の下部と２段目ブーム３ｂの先端との間に油圧式のレベ
ルシリンダ６ａが連結されており、初段目ブーム３ａの
基部に近いところと旋回ポスト２のアーム状部２ａ先端
との間に油圧式のレベルシリンダ６ｂが連結されてい
る。そして、これらレベルシリンダ６ａ、６ｂは、起伏
シリンダ４の伸縮に伴い、それぞれ所望量の圧油が流入
又は流出するように公知の配管がなされており、この圧
油の出入によって伸縮し、バケット５の姿勢を常に水平
に保つ。

また、バケット５の２段伸縮式ブーム３側の側面には、
旋回ポスト２の旋回、２段伸縮式ブーム３の起伏と伸縮
の操作をするためのレバーを備えた操作盤７が装着され
ており、各操作レバーは、図示しない操作索や電線でも
って図示しない油圧バルブや電気接点と接続されてい
る。油圧バルブは、図示しないがブーム側に装着されて
いるもの、荷台側に装着されているものがあり、操作盤
もまた一部は荷台側に装着されているものもあって、制
御される各油圧式のシリンダなどとの間を図示しない油
圧配管、電気配線等で接続され、公知の油圧回路、電気
回路を形成している。

荷台１ａ上には、前述油圧回路用のオイルリザーバ８、
バケット５へ乗込むためのステップ９ａ、９ｂ及び旋回
ポスト２の左右側に分れた工具箱１０ａ、１０ｂが装着
されているほか、作業中、車体を持ち上げて保持するた
めの、ジャッキ付きのアウトリが１１が荷台下部に装着
されている。

高所作業に先立ち、小型トラック１のエンジンによっ
て、図示しない油圧ポンプが運転され、オイルリザーバ
８の圧油が前述油圧回路に供給される。操作盤７のレバ
ーを操作して２段伸縮式ブーム３を適宜起立、伸長さ
せ、旋回させたとき、旋回ポスト２のアーム状部２ａの
水平寸法は荷台１ａの幅の半分を超えないので、２段伸
縮式ブーム３の関着部が荷台からはみ出すことはなく、
屈折式ブームにおけるような屈曲部の張り出しは生じる
ことがない。

また、旋回ポスト２は、荷台１ａの左右中心線上にある
ので、２段式ブーム３を一杯に伸長して回動させたとき
でも、左右方向への重量的なバランスがよい。従って、
高所作業時、操作しやすく安定である。この実施例で
は、工具箱が１０ａと１０ｂとに分れているので、運転
席から、これらの間を通して旋回ポスト２やその後方を
視認することができ、また旋回ポストへ整備のため接近
しやすい。更にまた、２段伸縮式ブーム３は屈折式ブー
ムに比べて長いのであるが、荷台１ａ上に収納したと
き、荷台１ａからはみ出すことなくコンパクトに収納さ
れる。なお、工具箱は、左右一体のものにすることもで
きる。

（効果）以上の通り、この考案によれば、旋回ポストと伸縮ブー
ムとの関着部のはみ出しなどによる作業範囲の制限がな
く、かつ、左右方向の重量的なバランスのよい、伸縮式
ブームを使用しながらも非常にコンパクトにブームを収
納できる、小型高所作業車を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の実施例を示すものであって、第１図
は側面図、第２図は上面図である。図面において、２は旋回ポスト、３は２段伸縮式ブー
ム、５はバケットである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】車両の荷台の左右中心線上、中央より若干
前方に、上部が斜上方に傾斜し、水平方向寸法が前記荷
台幅の半分を超えることがない、アーム状部をなした旋
回ポストを立設し、この旋回ポストの上端に、前記アー
ム状部とは反対側で伸縮する伸縮式ブームを起伏可能に
関着し、この伸縮式ブームの先端には、作業用バケット
を水平姿勢を維持可能にかつ、ブームの伸長方向につい
てのバケットの手先側において関着し、前記旋回ポスト
を、前記伸縮式ブームの前記荷台への収納位置におい
て、この伸縮式ブームが前記荷台の左右中心線と若干傾
斜するよう位置決めしてなる、小型高所作業車。