JPH0620516U - 安全ポール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ポール下部に設けたバネ部で、ポールに加わっ
た衝撃を緩和して安全性を高めると共に、施工及び交換
の簡単な安全ポールを提供する。 【構成】安全ポールの下部にバネ部を設けて、ポールと
土台であるプレートとを、このバネ部で連結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の利用分野】

この考案は、安全性が高く、施工及び取り替えが簡単な、安全ポールに関する 。

【０００２】

【従来技術】

工場でのリフトやトラック等に対するガードポールや、玄関の車止等に用いる 安全ポールは、道路等に基礎工事を施しコンクリートで地面に固着している。車 等が安全ポールに衝突し、傷ついたり折れたりしても、コンクリートで固着して いるため取り替えが困難である。またポールは鋼製で変形せず、車とポールとの 間に人が挟まれると危険である。さらにポールが変形しないため、車等と衝突す るとポールが損傷する。これを避けるためにポールを強化すると、車等の損傷に とどまらず、ポールの破損もしくは折損等において、人体の損傷及び人命を失う 事故が発生する要因となる。

【０００３】

【考案の課題】

この考案の課題は、 (1) 安全性が高く、 (2) 取り替えが容易で、 (3) 施工を簡単に行える、 安全ポールを提供することにある。

【０００４】

【考案の構成】

この考案の安全ポールは、円柱型のポールと、このポールの台板としてのプレ ートとからなる安全ポールにおいて、上記ポールの下部にバネ部を設け、上記ポ ールと上記プレートとをこのバネ部で連結したことを特徴とする。ここで好まし くは、プレートにスプリングバネの一端を溶着するとともに、前記のポールの下 部に設けたバネを第２のスプリングバネとし、これらのバネのピッチを1/2ピッ チずらして、２つのバネをネジ合わせし、ポールをプレートに取り外し自在に装 着するようにする。

【０００５】

【実施例】

図１に、実施例の安全ポール１を示す。図において、２は鋼、ステンレス、樹 脂等の円柱型のポールであり、４はポール２下部に設ける鋼製の密着巻きの外バ ネである。外バネ４はポール２へのショックを緩和するために設けた。６は台板 となる鋼のプレートで、ボルト穴８を例えば３個設けて、適宜のボルト１０を用 いてポール２を地上に固定する。ボルト穴８の数は任意に定める。１２はチェー ン等を通すためのリング、１４はポールの先端に設けた樹脂等からなる安全キャ ップである。安全ポール１のサイズは自由に定め得るが、ポール２の長さを８０ ０ミリ、直径を１００ミリ、外バネ４のポール２への長さ方向の長さを１６０ミ リ、プレートの直径を２５０ミリとした。

【０００６】 図２に、安全ポール１の分解状態を示す。１６はプレート６の上面に、ポール ２の長さ方向に設ける鋼製密着巻の内バネである。即ち外バネ４はポール２本体 に溶接し、一方内バネ１６はプレート６に溶接する。実施例の安全ポール１は、 ポール２を回転して外バネ４の内部に内バネ１６をねじ込み、外バネ４の内側と 内バネ１６の外側とが噛み合った状態で使用する。即ち内バネ１６がおねじとし て、外バネ４がめねじとして働く。バネ４，１６が噛み合った状態では、ピッチ は1/2ピッチずれ、互いに噛み合う。

【０００７】 図３に、図１の実施例のＡ−Ａ方向断面を示す。ここでは外バネ４と内バネ１ ６とが噛み合う様子を示す。ここで例えば外バネ４には、径１４ミリの１０巻密 着バネを用いる。内バネ１６には、外バネ４と固く噛み合うようなピッチのバネ を用いる。外バネ４，内バネ１６は共に端面を研磨してから、研磨した端面をポ ール２、あるいはプレート６へ４箇所等で点溶接する。外バネ４のポール２への 取り付けや、内バネ１６のプレート６への取り付けは、全面溶接としても良いが 、ショックを吸収し易い様に点溶接にした。外バネ４に噛み合う内バネ１６を、 外バネ４の内部に収容したのは、でっぱりをなくし安全性を高めるためと、意匠 的効果のためである。実施例のようにポール２の下部に外バネ４を設けると、車 等がポール２に衝突しても、ポール２への衝撃は外バネ４で吸収され緩和される 。また外バネ４の内側に内バネ１６をも設けたので、バネ１６によっても衝撃が 緩和されると共に、バネの剛性が高まる。

【０００８】 次に図４により、実施例の安全ポール１の使用方法を示す。例えば車止等のた めに、複数本の安全ポール１を用い、チェーン１８で連結する。安全ポール１の 据え付けでは、まずプレート６をボルト１０で地面に固定し、ポール２の外バネ ４を内バネ１６に噛み合うように回転させながらねじ込めば良い。あるいは安全 ポール１を組み立てた後に、必要な場所にボルト止めしても良い。その後チェー ン１８等をリング１２に通して、各々の安全ポール１をつなぐ。実施例ではプレ ート６に複数のボルト穴８を設け、ボルト１０でプレート６をコンクリートの路 盤等に直接固定することにしたので、車止や工事現場のガードポールが必要にな った場合に、その都度必要本数の安全ポール１を設置することができる。このよ うに施工が容易に行えるとともに、仮に折れるようなことがあっても、道路の舗 装等を剥したりせずに簡単に取り替えることができる。また安全ポール１の必要 がなくなった時は、これも工事なしに簡単に取り去ることができる。

【０００９】 実施例では丈夫な鋼やステンレスのポール２を用い、例えば２色で色分けする 。その他目立ち易い色や蛍光色で塗装仕上げすると良い。ポール２には頑丈な鋼 を用いるのが一般的であるが、その他樹脂等を用いれば持ち運びが容易になる。 このとき半透明の樹脂を用い、内部にライト等を収容し、光センサを設けて夜間 にライトを点滅させるようにすれば、容易に注意をひくことができ、安全性が向 上する。ポール２の頭部の形は自由であるが、図４のように滑らかな形のものが 安全である。また図１のように安全キャップ１４をかぶせて、これに蛍光色を塗 布したり、あるいは回転ランプ等を取り付けても良い。リング１２は例えば点溶 接でポール２本体に取り付け、衝撃が加わると簡単にはずれ落ちるようにすれば 良い。

【００１０】 図５に車の衝突等で衝撃が加わった際の、安全ポール１の状態を示す。プレー ト６は地面に固定され、衝撃が加わるとポール２は図の様にバネ４，１６により 傾き、衝撃を吸収する。外バネ４と内バネ１６とを２本用いるため、バネ部の剛 性が高く、バネ間の摩擦によっても衝撃を吸収するので安全性が高い。さらにバ ネが２重であるため、丈夫で破損しにくく、仮にバネの一方が破損しても、他方 が作動して安全性が保たれ、安全ポール１が倒れない。またバネを２重にしたた め、衝撃時にポール２が折れ飛ぶというような危険を回避できる。さらにポール ２が破損しても、取り付け時とは反対方向にポール２を廻して取り外し、新しい ポール２に簡単に交換することができる。

【００１１】 また２本の密着巻バネを用いることにより、大きな衝撃に対しても、ポール２ は曲がり過ぎずに、その反動による振れ戻りも小さい。そのため、人等がポール ２と車等との間に挟れた場合でも、圧迫による被害を最小限に止めることができ 、大事故に至ることを防止することができる。さらに振れ戻りが車等を破損させ て、運転手を負傷させることも防止することができる。また事故に至らなくとも 車等がぶつかったときの、車等及びポール２の損傷も小さくて済む。

【００１２】 図６に別の実施例を示す。この実施例ではポール２の下部の外バネ４を、プレ ート６に点溶接、あるいは全面溶接で取り付ける。図において２０はポール２の 内部に収容した円柱形の鋼製パイプである。パイプ２０の一端をプレート６に溶 接する。パイプ２０の長さや直径は任意である。ここではパイプ２０の長さを、 ポール２の長さ方向の外バネ４の長さより長めにし、外バネ４全体に均一に衝撃 が加わるようにすると共に、外バネ４全体を補強する。またパイプ２０の直径は 、パイプ２０と外バネ４との間に適度の遊びができる程度に定める。外バネ４に 加わった衝撃がこの遊び部分で緩和され、パイプ２０全体に均一に加わり、ポー ル２の傾きを受け止める。さらにポール２の振り戻りも、このパイプ２０部分が クッションとして働くので小さく抑えることができる。

【００１３】

【考案の効果】

この考案の安全ポールは、 (1) 衝撃を緩和するので、車等がぶつかっても被害を最小限に食い止めること ができ、 (2) 傷ついたり折れたりしても取り替えが簡単であり、 (3) 施工時に基礎工事が不必要で、容易に取り付け、取り外しができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例の安全ポールの斜視図

【図２】 実施例の安全ポールの分解状態を示す斜
視図

【図３】 図１の実施例の安全ポールのＡ−Ａ方向
断面図

【図４】 実施例の安全ポール使用状態を示す斜視
図

【図５】 実施例の安全ポールの斜視図

【図６】 他の実施例の安全ポールの断面図

【符号の説明】

１ 安全ポール ２ ポール ４ 外バネ ６ プレート ８ ボルト穴 １６ 内バネ ２０ パイプ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円柱型のポールをプレートに結合した安
   全ポールにおいて、 上記ポールの下部にバネ部を設け、上記ポールと上記プ
   レートとをこのバネ部で連結したことを特徴とする安全
   ポール。
2. 【請求項２】 プレートにスプリングバネの一端を溶着
   するとともに、前記のポールの下部に設けたバネを第２
   のスプリングバネとし、これらのバネのピッチを1/2ピ
   ッチずらして、２つのバネをネジ合わせし、ポールをプ
   レートに取り外し自在に装着した請求項１の安全ポー
   ル。