JPH06204562A - 青色ルミネセンス装置 - Google Patents
青色ルミネセンス装置Info
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- JPH06204562A JPH06204562A JP34876492A JP34876492A JPH06204562A JP H06204562 A JPH06204562 A JP H06204562A JP 34876492 A JP34876492 A JP 34876492A JP 34876492 A JP34876492 A JP 34876492A JP H06204562 A JPH06204562 A JP H06204562A
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- carbon
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 青色の発光を生じるフォトルミネセンス装置
およびエレクトロルミネセンス装置を提供する。 【構成】 sp2炭素含有量が5原子%以上であるアモ
ルファスシリコンカ−バイドを用いてフォトルミネセン
ス装置およびエレクトロルミネセンス装置を構成する。
およびエレクトロルミネセンス装置を提供する。 【構成】 sp2炭素含有量が5原子%以上であるアモ
ルファスシリコンカ−バイドを用いてフォトルミネセン
ス装置およびエレクトロルミネセンス装置を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は青色ルミネセンスをも
つアモルファスシリコンカーバイドを利用したフォトル
ミネセンス装置およびエレクトロルミネセンス装置に関
するものである。
つアモルファスシリコンカーバイドを利用したフォトル
ミネセンス装置およびエレクトロルミネセンス装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】アモルフ
ァスシリコンカーバイド(a−Si1-x Cx 、ただし0
<X<1。以下、単にa−SiCと表す。)は、可視領
域にピークを有する、強くかつ広い帯域のルミネセンス
をもっているので、エレクトロルミネセンス材料として
極めて有望であることが知られている(Y.Hamakawa et
al.,J.Non-Cryst.Solids,p.115,180(1989); Y.Hamakaw
a,D.Kruangam,T.Toyama,M.Yoshimi,S.Paasche,and H.Ok
amoto,Optoelection.-Dev.Technol.Vol.4,p.281(1989);
H.Munekata & H.Kukimoto, Appl.Phys.Lett.p.42,432
(1983); C.Adachi et al.,Jpn.J.Appl.Phys.,p.27,L269
(1988); C.Adachi et al.,Appl.Phys.Lett.,p.55,1489
(1989); H.Shimizu et al.,J.Non-Cryst.Solids,137&13
8,1275(1991) )。図1(a)はa−SiCを利用した
フォトルミネセンス装置、図1(b)〜(d)、および
図2(a)〜(d)は、同じくエレクトロルミネセンス
装置の一例を示す図である。(図中、a−SiC:Hは
水素添加アモルファスシリコンを表している。)a−S
iCは従来、シラン(SiH4)とメタンなどの炭化水
素ガスの混合物をプラズマ分解する(Y.Tawada,H.Okamo
to,and Y.Hamakawa,Appl.Phys.Lett.Vol.39,p.237(198
1) )か、テトラメチルシランなどのメチルシランをプ
ラズマ分解する(H.Munekata,S.Murasato,and H.Kukimo
to,Appl.Phys.Lett.Vol.37,p.536(1980); H.Munekata,
A.Shiosaki,and H.Kukimoto,J.Lumin.Vol.24/25,p.43(1
981);H.Munekata and H.Kukimoto,Appl.Phys.Lett.Vol.
42,p.432(1983))か、あるいはメタンとアルゴンの混合
気体中で行なわれるケイ素のマグネトロンスパッタリン
グ(N.Saito,T.Goto,Y.Tomioka,and T.Yamaguchi,J.App
l.Phys.Vol.69,p.1518(1991))によって得られ、炭素含
量と炭素源ガスを変化させることにより、フォトルミネ
センスおよびエレクトロルミネセンスのピーク位置を変
化させることが可能である。しかし、実用的なエレクト
ロルミネセンス装置を実現するためには、青色の発光を
得ることが重要な要件である。今日までのところ、a−
SiCで青色のフォトルミネセンスないしエレクトロル
ミネセンスを得たという報告はなく、これまで報告され
た最も短いピーク波長は500nmであった。
ァスシリコンカーバイド(a−Si1-x Cx 、ただし0
<X<1。以下、単にa−SiCと表す。)は、可視領
域にピークを有する、強くかつ広い帯域のルミネセンス
をもっているので、エレクトロルミネセンス材料として
極めて有望であることが知られている(Y.Hamakawa et
al.,J.Non-Cryst.Solids,p.115,180(1989); Y.Hamakaw
a,D.Kruangam,T.Toyama,M.Yoshimi,S.Paasche,and H.Ok
amoto,Optoelection.-Dev.Technol.Vol.4,p.281(1989);
H.Munekata & H.Kukimoto, Appl.Phys.Lett.p.42,432
(1983); C.Adachi et al.,Jpn.J.Appl.Phys.,p.27,L269
(1988); C.Adachi et al.,Appl.Phys.Lett.,p.55,1489
(1989); H.Shimizu et al.,J.Non-Cryst.Solids,137&13
8,1275(1991) )。図1(a)はa−SiCを利用した
フォトルミネセンス装置、図1(b)〜(d)、および
図2(a)〜(d)は、同じくエレクトロルミネセンス
装置の一例を示す図である。(図中、a−SiC:Hは
水素添加アモルファスシリコンを表している。)a−S
iCは従来、シラン(SiH4)とメタンなどの炭化水
素ガスの混合物をプラズマ分解する(Y.Tawada,H.Okamo
to,and Y.Hamakawa,Appl.Phys.Lett.Vol.39,p.237(198
1) )か、テトラメチルシランなどのメチルシランをプ
ラズマ分解する(H.Munekata,S.Murasato,and H.Kukimo
to,Appl.Phys.Lett.Vol.37,p.536(1980); H.Munekata,
A.Shiosaki,and H.Kukimoto,J.Lumin.Vol.24/25,p.43(1
981);H.Munekata and H.Kukimoto,Appl.Phys.Lett.Vol.
42,p.432(1983))か、あるいはメタンとアルゴンの混合
気体中で行なわれるケイ素のマグネトロンスパッタリン
グ(N.Saito,T.Goto,Y.Tomioka,and T.Yamaguchi,J.App
l.Phys.Vol.69,p.1518(1991))によって得られ、炭素含
量と炭素源ガスを変化させることにより、フォトルミネ
センスおよびエレクトロルミネセンスのピーク位置を変
化させることが可能である。しかし、実用的なエレクト
ロルミネセンス装置を実現するためには、青色の発光を
得ることが重要な要件である。今日までのところ、a−
SiCで青色のフォトルミネセンスないしエレクトロル
ミネセンスを得たという報告はなく、これまで報告され
た最も短いピーク波長は500nmであった。
【0003】本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、芳
香族化合物を炭素源として、ルミネセンスのエネルギー
ギャップが2.5eVより大きいa−SiCを得ること
に成功した。本発明は、このa−SiCを用いた青色の
発光色を持つフォトルミネセンス装置およびエレクトロ
ルミネセンス装置を提供するものである。
香族化合物を炭素源として、ルミネセンスのエネルギー
ギャップが2.5eVより大きいa−SiCを得ること
に成功した。本発明は、このa−SiCを用いた青色の
発光色を持つフォトルミネセンス装置およびエレクトロ
ルミネセンス装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段と作用】上記の課題を解決
するために、本発明のフォトルミネセンス装置およびエ
レクトロルミネセンス装置(本明細書では、以下、両者
を総称してルミネセンス装置と言う。)は、sp2軌道
を有する炭素(以下、単にsp2炭素と表す。)の含有
量が5原子%以上であるa−SiCを含むことを特徴と
する。
するために、本発明のフォトルミネセンス装置およびエ
レクトロルミネセンス装置(本明細書では、以下、両者
を総称してルミネセンス装置と言う。)は、sp2軌道
を有する炭素(以下、単にsp2炭素と表す。)の含有
量が5原子%以上であるa−SiCを含むことを特徴と
する。
【0005】また、本発明のルミネセンス装置に用いら
れるa−SiCは、芳香族炭素含有源を用いて製造する
ことができる。具体的には、例えば、シランガス単独、
またはシランガスに水素、ヘリウム、アルゴンその他の
不活性ガスを混ぜたものと、芳香族炭素含有源のガスと
の混合気体をプラズマ分解法で分解することによって得
られるが、別法として炭化水素を含む雰囲気中で、ケイ
素をターゲットとしてスパッタリングすることによって
も得ることができる。基板の温度は10〜400℃とす
ることができる。
れるa−SiCは、芳香族炭素含有源を用いて製造する
ことができる。具体的には、例えば、シランガス単独、
またはシランガスに水素、ヘリウム、アルゴンその他の
不活性ガスを混ぜたものと、芳香族炭素含有源のガスと
の混合気体をプラズマ分解法で分解することによって得
られるが、別法として炭化水素を含む雰囲気中で、ケイ
素をターゲットとしてスパッタリングすることによって
も得ることができる。基板の温度は10〜400℃とす
ることができる。
【0006】前記芳香族炭素含有源とは、芳香族炭素を
含む有機化合物全般を示し、常温常圧で液体、固体、気
体のいずれであってもよい。
含む有機化合物全般を示し、常温常圧で液体、固体、気
体のいずれであってもよい。
【0007】上記の芳香族炭素含有源のうち、芳香族炭
化水素の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、エチルトルエン、エチルイソプロピル
ベンゼン、ビフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニ
ルメタン、スチレン、テトラフェニルエチレン、フェニ
ルアセチレン、ジフェニルアセチレン、ナフタレン、ア
ントラセン、テトラセン、ペンタセン、フェナントレ
ン、ペリレン、ピレン、クリセン、テトラリン、アズレ
ン、1−メチルナフタレン等が挙げられ、芳香族炭化水
素の誘導体の例としては、フェノール、アニリン、ハロ
ベンゼン、ニトロベンゼン、ジニトロクロロベンゼン、
m−クレゾール、ベンジルアルコール、トルイジン、安
息香酸、トリフェニルカルビノール、フェニルエーテ
ル、アセトフェノン、クロロナフタレン、ニトロナフタ
レン、ナフトキノン、ナフトール、アントラキノン等が
挙げられる。中でも、キシレンは好ましいものの一つで
ある。
化水素の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、エチルトルエン、エチルイソプロピル
ベンゼン、ビフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニ
ルメタン、スチレン、テトラフェニルエチレン、フェニ
ルアセチレン、ジフェニルアセチレン、ナフタレン、ア
ントラセン、テトラセン、ペンタセン、フェナントレ
ン、ペリレン、ピレン、クリセン、テトラリン、アズレ
ン、1−メチルナフタレン等が挙げられ、芳香族炭化水
素の誘導体の例としては、フェノール、アニリン、ハロ
ベンゼン、ニトロベンゼン、ジニトロクロロベンゼン、
m−クレゾール、ベンジルアルコール、トルイジン、安
息香酸、トリフェニルカルビノール、フェニルエーテ
ル、アセトフェノン、クロロナフタレン、ニトロナフタ
レン、ナフトキノン、ナフトール、アントラキノン等が
挙げられる。中でも、キシレンは好ましいものの一つで
ある。
【0008】常温常圧で固体である芳香族炭素含有源の
例としては、インドール、フタロシアニン、ポルフィリ
ン、メロシアニン、クマリン、フェロセン、アゾピリジ
ン、インダンスレン、ジフェニルシランジオール、シラ
シクロペンタジエン等が挙げられ、常温常圧で液体であ
る芳香族炭素含有源の例としては、ピリジン、ピロー
ル、フラン、チオフェン、ピコリン、キノリン、フェニ
ルスルフィド、フェニルシラン、ジフェニルシラン、ジ
フェニルテトラメチルジシラザン、(フェニルセレノメ
チル)トリメチルシラン、クロロジメチルペンタフルオ
ロフェニルシラン等が挙げられる。しかし本発明に用い
られる芳香族炭素含有源は、上記の化合物に限定される
ものではない。
例としては、インドール、フタロシアニン、ポルフィリ
ン、メロシアニン、クマリン、フェロセン、アゾピリジ
ン、インダンスレン、ジフェニルシランジオール、シラ
シクロペンタジエン等が挙げられ、常温常圧で液体であ
る芳香族炭素含有源の例としては、ピリジン、ピロー
ル、フラン、チオフェン、ピコリン、キノリン、フェニ
ルスルフィド、フェニルシラン、ジフェニルシラン、ジ
フェニルテトラメチルジシラザン、(フェニルセレノメ
チル)トリメチルシラン、クロロジメチルペンタフルオ
ロフェニルシラン等が挙げられる。しかし本発明に用い
られる芳香族炭素含有源は、上記の化合物に限定される
ものではない。
【0009】一方、本発明のルミネセンス装置に用いら
れるa−SiCはバンドギャップが1.8〜4.0eV
であることが好ましく、より好ましくは2.4〜3.5
eVである。
れるa−SiCはバンドギャップが1.8〜4.0eV
であることが好ましく、より好ましくは2.4〜3.5
eVである。
【0010】また、前記a−SiCの炭素含有量は、a
−Si1-x Cx においてX=0.05〜0.99である
ことが好ましく、より好ましくはX=0.4〜0.9で
ある。
−Si1-x Cx においてX=0.05〜0.99である
ことが好ましく、より好ましくはX=0.4〜0.9で
ある。
【0011】また、前記a−SiCは、ホウ素含有物
質、リン含有物質、および種々の電子受容体、すなわ
ち、ハロゲン、TCNQ、NO2、NH3などでドーピ
ングすることができる。すなわち、ジボランなどのホウ
素含有ドーパントでドーピングされてp型になっていて
もよく、ホスフィンなどのリン含有ドーパントを用いて
ドーピングされてn型になっていてもよい。ドーパント
は、プラズマ分解時に混合気体中に加えてもよく、後処
理として蒸着してもよい。また、ヨウ素や塩素などのハ
ロゲンやTCNQ等の電子受容種で後処理方式で分子ド
ーピングされて、導電性の電荷移動コンプレクスを形成
していてもよい。
質、リン含有物質、および種々の電子受容体、すなわ
ち、ハロゲン、TCNQ、NO2、NH3などでドーピ
ングすることができる。すなわち、ジボランなどのホウ
素含有ドーパントでドーピングされてp型になっていて
もよく、ホスフィンなどのリン含有ドーパントを用いて
ドーピングされてn型になっていてもよい。ドーパント
は、プラズマ分解時に混合気体中に加えてもよく、後処
理として蒸着してもよい。また、ヨウ素や塩素などのハ
ロゲンやTCNQ等の電子受容種で後処理方式で分子ド
ーピングされて、導電性の電荷移動コンプレクスを形成
していてもよい。
【0012】さらに、前記a−SiCの固有光導電率
は、10−7〜10−10S/cmの範囲が好ましく、
ドーピング後の暗導電率は10−2S/cm以下、好ま
しくは10−12S/cm以上である。
は、10−7〜10−10S/cmの範囲が好ましく、
ドーピング後の暗導電率は10−2S/cm以下、好ま
しくは10−12S/cm以上である。
【0013】従来報告されているa−SiC薄膜には、
無視し得る程度のsp2炭素しか含まれていないので、
青色発光を生じる遷移に関与する励起準位とsp2炭素
の原子軌道とが深く関係していることが考えられる。し
たがって、もしある程度以上のsp2炭素含有量を持つ
a−SiCを非芳香族炭素源から適当な条件下に製造す
れば、それもまた青色ルミネセンスを示す可能性が高
い。
無視し得る程度のsp2炭素しか含まれていないので、
青色発光を生じる遷移に関与する励起準位とsp2炭素
の原子軌道とが深く関係していることが考えられる。し
たがって、もしある程度以上のsp2炭素含有量を持つ
a−SiCを非芳香族炭素源から適当な条件下に製造す
れば、それもまた青色ルミネセンスを示す可能性が高
い。
【0014】
【実施例】温度200℃でシランガスとキシレンガスの
混合物をRFグロー放電分解に付すことにより,a−S
iCの薄膜を得た。キシレンガス分率は、0.64およ
び0.16とし、得られた薄膜の光学的バンドギャップ
はそれぞれ3.5eVおよび2.6eVであった。RF
電極の周波数は13.56MHz、RFパワーは10W
とした。
混合物をRFグロー放電分解に付すことにより,a−S
iCの薄膜を得た。キシレンガス分率は、0.64およ
び0.16とし、得られた薄膜の光学的バンドギャップ
はそれぞれ3.5eVおよび2.6eVであった。RF
電極の周波数は13.56MHz、RFパワーは10W
とした。
【0015】図3は光学的バンドギャップ3.5eVの
薄膜の発光スペクトルを示している。測定はXe/Hg
ランプと360nmの狭帯域バンドパスフィルターから
なる励起源を用いて室温で行なった。この薄膜は肉眼で
も強く見える青色の発光を生じ、そのピーク波長は47
5nm(2.61eV)であった。
薄膜の発光スペクトルを示している。測定はXe/Hg
ランプと360nmの狭帯域バンドパスフィルターから
なる励起源を用いて室温で行なった。この薄膜は肉眼で
も強く見える青色の発光を生じ、そのピーク波長は47
5nm(2.61eV)であった。
【0016】図4は光学的バンドギャップ2.6eVの
薄膜の、室温で測定した発光スペクトルを示している。
この場合も同様に青い発光が見られ、そのピーク波長は
475nmであった。X線光電子分光法で測定したこれ
らの薄膜の炭素含量は、バンドギャップ3.5eVと
2.6eVの薄膜について、a−Si1-x Cx における
Xの値がそれぞれ0.90および0.44であった。両
者の中間のバンドギャップを持つサンプルもまた同様な
ルミネセンス特性を示す。
薄膜の、室温で測定した発光スペクトルを示している。
この場合も同様に青い発光が見られ、そのピーク波長は
475nmであった。X線光電子分光法で測定したこれ
らの薄膜の炭素含量は、バンドギャップ3.5eVと
2.6eVの薄膜について、a−Si1-x Cx における
Xの値がそれぞれ0.90および0.44であった。両
者の中間のバンドギャップを持つサンプルもまた同様な
ルミネセンス特性を示す。
【0017】従来、a−SiCについて報告されている
最も短いピーク波長は、テトラメチルシランから作られ
た薄膜の500nmであり、これは白色のルミネセンス
を与えるものである。従ってキシレンを原料とする前記
薄膜は青色発光a−SiCとしては最初のものであっ
て、青色発光ルミネセンス装置の発光層として、大きな
利用可能性を持っている。さらに、キシレンを原料とす
る上記薄膜の青い放出光は、これまで作られたa−Si
Cの放出光波長のうち最短の発光ピーク半値が200n
m強であるのに対し、約100nmという狭い半値を示
すという優れた特性を有する。
最も短いピーク波長は、テトラメチルシランから作られ
た薄膜の500nmであり、これは白色のルミネセンス
を与えるものである。従ってキシレンを原料とする前記
薄膜は青色発光a−SiCとしては最初のものであっ
て、青色発光ルミネセンス装置の発光層として、大きな
利用可能性を持っている。さらに、キシレンを原料とす
る上記薄膜の青い放出光は、これまで作られたa−Si
Cの放出光波長のうち最短の発光ピーク半値が200n
m強であるのに対し、約100nmという狭い半値を示
すという優れた特性を有する。
【0018】図5および図6は、薄膜の結合形状をフー
リエ変換赤外分光法で調べたもので、バンドギャップ
3.5eVと2.6eVの薄膜のスペクトルをそれぞれ
示している。これらのスペクトルから、上記薄膜は、従
来の炭素源から作られたa−SiC中に見られるSiH
ならびに−CHおよび−CSi等の飽和結合、言い換え
ればsp3炭素以外に、かなりの割合の=CHおよびC
=C等の芳香族結合、オレフィン結合等の不飽和結合、
すなわちsp2炭素を含むことが分かる。全結合炭素中
に占めるsp2炭素の百分比は、これらの薄膜の場合、
赤外ピークから推定して約30%である。
リエ変換赤外分光法で調べたもので、バンドギャップ
3.5eVと2.6eVの薄膜のスペクトルをそれぞれ
示している。これらのスペクトルから、上記薄膜は、従
来の炭素源から作られたa−SiC中に見られるSiH
ならびに−CHおよび−CSi等の飽和結合、言い換え
ればsp3炭素以外に、かなりの割合の=CHおよびC
=C等の芳香族結合、オレフィン結合等の不飽和結合、
すなわちsp2炭素を含むことが分かる。全結合炭素中
に占めるsp2炭素の百分比は、これらの薄膜の場合、
赤外ピークから推定して約30%である。
【0019】
【発明の効果】本発明のフォトルミネセンス装置および
エレクトロルミネセンス装置は、a−SiC薄膜が高い
sp2炭素含有量を有し、青色の発光色を有するので、
有機/無機ヘテロジャンクションエレクトロルミネセン
ス装置の有機導体や有機光導体とのインターフェイスに
とりわけ適していると考えられる。
エレクトロルミネセンス装置は、a−SiC薄膜が高い
sp2炭素含有量を有し、青色の発光色を有するので、
有機/無機ヘテロジャンクションエレクトロルミネセン
ス装置の有機導体や有機光導体とのインターフェイスに
とりわけ適していると考えられる。
【図1】本発明のa−SiCを適用できる(a)フォト
ルミネセンスおよび(b)〜(d)エレクトロルミネセ
ンス装置装置の一例を示す図である。
ルミネセンスおよび(b)〜(d)エレクトロルミネセ
ンス装置装置の一例を示す図である。
【図2】本発明のa−SiCを適用できるエレクトロル
ミネセンス装置の一例を示す図である。
ミネセンス装置の一例を示す図である。
【図3】光学的バンドギャップ3.5eVのa−SiC
薄膜の室温で測定された発光ススペクトルである。
薄膜の室温で測定された発光ススペクトルである。
【図4】光学的バンドギャップ2.6eVのa−SiC
薄膜の室温で測定した発光スペクトルである。
薄膜の室温で測定した発光スペクトルである。
【図5】光学的バンドギャップ3.5eVのa−SiC
薄膜のフーリエ変換赤外スペクトルを示す。
薄膜のフーリエ変換赤外スペクトルを示す。
【図6】光学的バンドギャップ2.6eVのa−SiC
薄膜のフーリエ変換赤外スペクトルを示す。
薄膜のフーリエ変換赤外スペクトルを示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 sp2炭素含有量が5原子%以上である
アモルファスシリコンカ−バイドを含むフォトルミネセ
ンス装置またはエレクトロルミネセンス装置。 - 【請求項2】 芳香族炭素含有源を用いて製造されたア
モルファスシリコンカーバイドを含むフォトルミネセン
ス装置またはエレクトロルミネセンス装置。 - 【請求項3】 前記芳香族炭素含有源が、芳香族炭化水
素またはその誘導体である請求項2に記載の装置。 - 【請求項4】 アモルファスシリコンカーバイドが1.
8〜4.0eVのバンドギャップを有する請求項1〜3
のいずれか一項に記載の装置。 - 【請求項5】 アモルファスシリコンカーバイドの炭素
含有量が、化学式a−Si1-x Cx においてX=0.0
5〜0.99である請求項1〜3のいずれか一項に記載
の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34876492A JPH06204562A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 青色ルミネセンス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34876492A JPH06204562A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 青色ルミネセンス装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06204562A true JPH06204562A (ja) | 1994-07-22 |
Family
ID=18399209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34876492A Pending JPH06204562A (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 青色ルミネセンス装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06204562A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4441973A1 (de) * | 1994-11-25 | 1996-05-30 | Tuhh Tech Gmbh | Lichtwellenleitende Struktur auf einem Substrat |
WO2004095591A1 (ja) * | 2003-04-23 | 2004-11-04 | Hoya Corporation | 発光ダイオード |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP34876492A patent/JPH06204562A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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DE4441973C2 (de) * | 1994-11-25 | 2000-01-05 | Tuhh Tech Gmbh | Lichtwellenleitende Struktur auf einem Substrat |
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